Red Hat Training
A Red Hat training course is available for RHEL 8
8.7. 削除されたセキュリティー機能
8.7.1. shadow-utils
では、ユーザー名およびグループ名に数値だけを使用することができなくなる
useradd
コマンドおよび groupadd
コマンドでは、数値だけのユーザー名とグループ名を使用することができません。ユーザー ID およびグループ ID は数値となるため、数値だけのユーザー名およびグループ名を使用すると、ユーザー名とユーザー ID、またはグループ名とグループ ID を組み合わせて使用するツールで、混乱が生まれるためです。数値だけのユーザー名およびグループ名は、Red Hat Enterprise Linux 7 では非推奨となり、Red Hat Enterprise Linux 8 では完全に対応されなくなりました。
8.7.2. securetty
がデフォルトで無効になる
最新の Linux システムでは、tty
デバイスファイルの動的な特性により、PAM モジュール securetty
はデフォルトで無効になり、/etc/securetty
設定ファイルが RHEL に含まれなくなりました。/etc/securetty
には可能なデバイスが多数含まれているため、ほとんど場合は、実用的な効果はデフォルトで許可され、この変更の影響はあまり受けません。より大きな制限を使用する場合は、/etc/pam.d
ディレクトリーの適切なファイルに、pam_securetty.so
モジュールを有効にする行を追加して、新しい /etc/securetty
ファイルを作成する必要があります。
8.7.3. Clevis
HTTP ピンが削除される
Clevis
の HTTP ピンが RHEL 8 から削除され、サブコマンドの clevis encrypt http
が利用できなくなりました。
8.7.3.1. Coolkey
が削除される
スマートカードの Coolkey
ドライバーが RHEL 8 から削除されており、その機能が OpenSC
から提供されるようになりました。
8.7.3.2. crypto-utils
が削除される
crypto-utils
パッケージが RHEL 8 から削除されました。代わりに、openssl
パッケージ、gnutls-utils
パッケージ、および nss-tools
パッケージによるツールを使用できます。
8.7.3.3. Libreswan
から KLIPS が削除される
Red Hat Enterprise Linux 8 では、Kernel IP Security (KLIPS) IPsec スタックのサポートが Libreswan
から削除されました。