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9.7. Bmap トレースポイント

ブロックマッピングは、どのファイルシステムでも中心となるタスクです。GFS2 は、ブロックごとに 2 ビットとなる従来のマテリアルベースのシステムを使用します。このサブシステムにおけるトレースポイントの主な目的は、ブロックの割り当ておよびマッピングにかかる時間の監視を可能にすることです。

gfs2_bmap トレースポイントは、各 bmap 操作で 2 回呼び出されます。まずは bmap リクエストを表示するとき、次に終了時に結果を表示するときです。これにより、要求と結果を容易に一致させ、ファイルシステムの異なる部分、異なるファイルオフセット、または異なるファイルのブロックをマッピングするのに要した時間を測定できます。返されたエクステントサイズの平均と、要求されるエクステントサイズを比較することもできます。

gfs2_rs トレースポイントは、ブロックアロケーターで作成、使用、破棄されたブロック予約を追跡します。

割り当て済みブロックを追跡するには、割り当てだけでなく、ブロックの解放でも gfs2_block_alloc を呼び出します。割り当てはすべて、ブロックの対象となる inode に従って参照されるため、これを使用して、どの物理ブロックがライブファイルシステムのどのファイルに属しているかを追跡できます。これは blktrace と組み合わせると特に便利です。これにより、問題のある I/O パターンが表示され、このトレースポイントで取得したマッピングを使用して、関連する inode に戻って参照されることがあります。

ダイレクト I/O (iomap) は、ディスクとユーザーのバッファー間でファイルデータ転送を直接実行することができる別のキャッシュポリシーです。これは、キャッシュヒット率が低いと予想される状況で利点があります。gfs2_iomap_start トレースポイントおよび gfs2_iomap_end トレースポイントの両方がこれらの操作を追跡し、ダイレクト I/O、および操作タイプでダイレクト I/O のファイルシステム上の位置を追跡するのに使用できます。