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第15章 systemd ターゲットでの作業

systemd ターゲットはターゲットユニットで表現されます。ターゲットユニットファイルは .target ファイル拡張子で終わり、その唯一の目的は依存関係の連鎖で他の systemd ユニットをグループ化することです。たとえば、グラフィカルセッションの開始に使用する graphical.target unit ユニットは、GNOME Display Manager ((gdm.service)) または Accounts Service (accounts-daemon.service) といったシステムサービスを開始するとともに、multi-user.target unit ユニットもアクティブにします。同様に、multi-user.target ユニットは、NetworkManager (NetworkManager.service)、D-Bus (dbus.service) といった、その他の必須システムサービスを開始し、basic.target という別のターゲットユニットをアクティブにします。

本セクションでは、systemd ターゲットでの作業中に実装する手順を説明します。

15.1. SysV ランレベルと systemd ターゲットの違い

以前のバージョンの Red Hat Enterprise Linux は、SysV init または Upstart で配布されており、特定モードのオペレーションを表す事前定義のランレベルを実装していました。このランレベルは 0 から 6 までの数字で表され、システム管理者が各ランレベルを有効にしたときに実行するシステムサービスが定義されていました。Red Hat Enterprise Linux 7 では、ランレベルの概念が systemd ターゲットに代わっています。

Red Hat Enterprise Linux 7 では、以前のシステムリリースの標準ランレベルと類似する定義済みターゲットが多数同梱されています。互換性の理由から、このようなターゲットのエイリアスも SysV ランレベルに直接マッピングします。

以下の表では、SysV ランレベルとそれに対応する systemd ターゲットの完全リストを提供します。

表15.1 SysV ランレベルと systemd ターゲットの比較

ランレベルターゲットユニット詳細

0

runlevel0.target, poweroff.target

システムをシャットダウンし、電源を切ります。

1

runlevel1.target, rescue.target

レスキューシェルを設定します。

2

runlevel2.target, multi-user.target

非グラフィカルなマルチユーザーシステムを設定します。

3

runlevel3.target, multi-user.target

非グラフィカルなマルチユーザーシステムを設定します。

4

runlevel4.target, multi-user.target

非グラフィカルなマルチユーザーシステムを設定します。

5

runlevel5.target, graphical.target

グラフィカルなマルチユーザーシステムを設定します。

6

runlevel6.target, reboot.target

システムをシャットダウンして再起動します。

以下の表は、SysV init コマンドを systemctl と比較しています。systemctl ユーティリティーを使用して、systemd ターゲットを表示、変更、または設定します。

重要

runlevel コマンドおよび telinit コマンドは今も利用でき、期待どおりに機能しますが、このコマンドは互換性のために同梱されているため、なるべく使用しないでください。

表15.2 SysV init コマンドと systemctl の比較

古いコマンド新しいコマンド詳細

runlevel

systemctl list-units --type target

現在読み込まれているターゲットユニットを一覧表示します。

telinit runlevel

systemctl isolate name.target

現在のターゲットを変更します。

関連情報

  • man sysv init
  • man upstart init
  • man systemctl