第5章 Chrony スイートを使用した NTP の設定

5.1. chrony を使用した NTP の設定の概要

IT では、さまざまな理由で正確な時間の維持が重要です。たとえばネットワーキングでは、パケットとログのタイムスタンプが正確であることが必要になります。Linux システムでは、NTP プロトコルがユーザー領域で実行しているデーモンにより実装されます。

ユーザー領域のデーモンは、カーネルで実行しているシステムクロックを更新します。システムクロックは、さまざまなクロックソースを使用して時間を維持します。一般的に使用されるのは Time Stamp Counter (TSC) です。TSC は、最後にリセットされた時点からのサイクル数を計測する CPU レジスターです。非常に高速でハイレゾリューションであり、中断も発生しません。

Red Hat Enterprise Linux 8 では、NTP プロトコルは chronyd デーモンにより実装されます。このデーモンは、chrony パッケージのリポジトリーから利用できます。

本セクションは、chrony スイートの使用を説明します。