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29.6. リモート監視アクセスの設定
chronyc は、以下の 2 つの方法で chronyd
にアクセスします。
- インターネットプロトコル (IPv4 または IPv6)
-
Unix ドメインソケット (ユーザー
root
またはchrony
がローカルにアクセス可能)
デフォルトでは、chronyc は、Unix ドメインソケットに接続します。デフォルトのパスは /var/run/chrony/chronyd.sock
です。この接続に失敗すると (たとえば非特権ユーザーで chronyc を実行していると失敗する可能性があります)、chronyc は 127.0.0.1 への接続を試み、その後 ::1 への接続を試みます。
chronyd
の動作に影響しない次の監視コマンドのみが、ネットワークに許可されています。
- activity
- manual list
- rtcdata
- smoothing
- sources
- sourcestats
- tracking
- waitsync
chronyd
がこのコマンドを受け取るホスト郡は、chronyd
の設定ファイルにある cmdallow
ディレクティブ、または chronyc の cmdallow
コマンドで設定できます。デフォルトでは、このコマンドが許可されるのは、ローカルホスト (127.0.0.1 または ::1) のものだけになります。
その他のコマンドはすべて、Unix ドメインソケットのみを介して許可されます。ネットワーク上で送信されると、たとえローカルホストであっても、chronyd
は Not authorised
エラーを返します。
以下の手順では、chronyc を使用して chronyd にリモートでアクセスする方法を説明します。
手順
以下を
/etc/chrony.conf
ファイルに追加すると、IPv4 と IPv6 の両方のアドレスからアクセスが可能になります。bindcmdaddress 0.0.0.0
または
bindcmdaddress ::
cmdallow
ディレクティブを使用すると、リモート IP アドレス、ネットワーク、またはサブネットからのコマンドが許可されます。/etc/chrony.conf
ファイルに以下の内容を追加します。cmdallow 192.168.1.0/24
ファイアウォールでポート 323 を開き、リモートシステムから接続します。
# firewall-cmd --zone=public --add-port=323/udp
必要に応じて、
--permanent
オプションを使用してポート 323 を永続的に開くことができます。# firewall-cmd --permanent --zone=public --add-port=323/udp
ポート 323 を永続的に開く場合は、ファイアウォール設定を再読み込みします。
firewall-cmd --reload
関連情報
-
chrony.conf(5)
の man ページ