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34.4. マルチキャストまたはブロードキャストのクライアント

Red Hat Enterprise Linux 7 では、クライアントの設定を簡素化するブロードキャストまたはマルチキャストの NTP モードに対応していました。このモードでは、個々のユーザーの特定名またはアドレスに対してリッスンする代わりに、マルチキャストまたはブロードキャストのアドレスに送信されたパケットのみをリッスンするようにクライアントを設定できます。 これは、時間の経過とともに変化する場合があります。

Red Hat Enterprise Linux 8 では、chronyd は、ブロードキャストモードまたはマルチキャストモードをサポートしていません。主な理由は、通常のクライアント/サーバーおよび対象モードに比べると正確性に欠け、セキュリティーも保護されていないからです。

NTP のブロードキャストまたはマルチキャストの設定からの移行には、オプションがいくつかあります。

  • 1 つの名前 (ntp.example.com など) を、異なるサーバーの複数のアドレスに変換するように DNS を設定します。

    クライアントには、複数サーバーと同期するために、プールディレクティブを 1 つだけ使用した静的な設定を指定できます。サーバーがプールから到達できない場合、または同期に適切ではない場合は、クライアントが自動的にそのサーバーを、プールの別サーバーに置き換えます。

  • DHCP における NTP サーバーリストを配布します。

    NetworkManager が、DHCP サーバーから NTP サーバーの一覧を取得すると、それを使用するように chronyd が自動的に設定されます。この機能は、PEERNTP=no/etc/sysconfig/network ファイルに追加すると無効にできます。

  • Precision Time Protocol (PTP) を使用します。

    このオプションは、サーバーが頻繁に変更する環境、または、大規模なクライアントグループが、宛先サーバーを持たずに、相互に同期できるようにする必要がある場合に主に適しています。

    PTP は、マルチキャストメッセージング用に設計されており、NTP ブロードキャストモードと同じように動作します。PTP 実装は、linuxptp パッケージから入手できます。

    通常、PTP が適切に動作するには、ハードウェアのタイムスタンプとネットワークスイッチのサポートが必要になります。ただし、ブロードキャストモードでは、ソフトウェアタイムスタンプを使用し、ネットワークスイッチのサポートがない場合でも、PTP の方が NTP よりも適しています。

    1 つの通信経路に非常に多くの PTP スレーブがあるネットワークでは、そのスレーブが生成したネットワークトラフィックの量を減らすために、hybrid_e2e オプションで PTP スレーブを設定することが推奨されます。NTP クライアント (場合により NTP サーバー) として chronyd を実行するコンピューターを設定し、マルチキャストメッセージングを使用して、同期した時間を多数のコンピューターに配信する PTP グランドマスターとして動作させることができます。