Red Hat Training
A Red Hat training course is available for RHEL 8
第13章 systemd の概要
システム管理者は、systemd
、Linux オペレーティングシステム用のシステムおよびサービスマネージャーと対話する必要があります。systemd
ソフトウェアスイートは、開始時や多くのシステムを初期化するために、システムの状態を制御および報告するツールおよびサービスを提供します。Red Hat Enterprise Linux 7 以降、systemd
は Upstart をデフォルトの init システムに置き換え、SysV init スクリプトと後方互換性があります。systemd
ソフトウェアスイートは、以下のような機能を提供します。
- 起動時のシステムサービスの並列開始
- デーモンのオンデマンドアクティベーション
- 依存関係ベースのサービス制御ロジック。
システムリソースとサービスの表現として、systemd
は systemd units の概念を導入します。特定のタスクを実行または制御する systemd ユニットは、systemd が管理する基本オブジェクトです。さまざまな systemd ユニットタイプの以下の例を参照してください。
- サービス
- ターゲット
- デバイス
- マウント
- タイマー
- init システムに関連するその他のタイプ。
利用可能なユニットタイプをすべて表示する場合は、以下を使用します。
# systemctl -t help
systemd ユニットは、ユニットのタスクを定義する名前、タイプ、および設定ファイルで設定されます。ユニット設定ファイルは、次の表に記載されているディレクトリーのいずれかにあります。
表13.1 systemd のユニットファイルの場所
ディレクトリー | 説明 |
---|---|
| インストール済みの RPM パッケージで配布された systemd のユニットファイル。 |
| ランタイム時に作成された systemd ユニットファイル。このディレクトリーは、インストール済みのサービスのユニットファイルのディレクトリーよりも優先されます。 |
|
|
systemd
のデフォルト設定はコンパイル中に定義され、/etc/systemd/system.conf
ファイルで確認できます。ここに記載されるデフォルトではなく、systemd ユニットでグローバルに選択したデフォルト値を上書きする場合は、このファイルを使用します。
たとえば、タイムアウト制限のデフォルト値 (90 秒) を上書きする場合は、DefaultTimeoutStartSec
パラメーターを使用して、上書きする値を秒単位で入力します。
DefaultTimeoutStartSec=required value
13.1. 関連情報
- Red Hat Enterprise Linux 7 の Migration Planning Guide