Red Hat Training
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7.8. パッケージ管理履歴の処理
yum history
コマンドを使用すると、yum のトランザクションのタイムライン、トランザクションの発生日時、影響を受けたパッケージ数、トランザクション成功の有無、RPM データベースがトランザクション間で変更されたかどうかといった情報を確認できます。yum history
コマンドを使用して、トランザクションを元に戻すまたはやり直すこともできます。
以下のセクションでは、yum を使用して以下を行う方法を説明します。
- トランザクションをリスト表示する
- トランザクションを元に戻す
- トランザクションを繰り返す
- yum input での glob 表現を指定する
7.8.1. YUM を使用したトランザクションのリスト表示
以下の手順を使用して、最新のトランザクション、選択したパッケージの最新の操作、および特定のトランザクションの詳細をリスト表示します。
手順
最新の yum トランザクションのリストを表示するには、以下を使用します。
# yum history
選択したパッケージの最新操作のリストを表示するには、以下を使用します。
# yum history list package-name
package-name を、パッケージ名に置き換えます。glob 表現を追加して、コマンドの出力をフィルタリングできます。詳細は、YUM 入力でのグローバル表現の指定 を参照してください。
特定のトランザクションを調べるには、以下を使用します。
# yum history info transactionID
transactionID は、トランザクションの ID に置き換えます。
7.8.2. YUM を使用してトランザクションを元に戻す方法
以下の手順では、yum
を使用して、選択したトランザクションまたは最後のトランザクションを元に戻す方法を説明します。
手順
特定のトランザクションを元に戻すには、以下を使用します。
# yum history undo transactionID
transactionID は、トランザクションの ID に置き換えます。
最後のトランザクションを元に戻すには、以下を使用します。
# yum history undo last
yum history undo
コマンドは、トランザクション中に実行されたステップのみを元に戻すことに注意してください。トランザクションが新しいパッケージをインストールすると、yum history undo
コマンドはこれをアンインストールします。トランザクションがパッケージをアンインストールすると、yum history undo
コマンドはこれを再インストールします。yum history undo
は、(古いパッケージが引き続き利用可能な場合に) 更新済みパッケージをすべて以前のバージョンにダウングレードする試みも行います。
7.8.3. yum を使用したトランザクションの繰り返し
以下の手順を使用して、yum
を使用して、選択したトランザクションまたは最後のトランザクションを繰り返します。
手順
特定のトランザクションを繰り返すには、以下を使用します。
# yum history redo transactionID
transactionID は、トランザクションの ID に置き換えます。
最後のトランザクションを繰り返すには、以下を使用します。
# yum history redo last
yum history redo
コマンドは、トランザクション中に実行されたステップのみを繰り返すことに注意してください。
7.8.4. YUM 入力でのグローバル表現の指定
yum
コマンドでは、1 つ以上の glob 表現 を引数として追加することで、結果をフィルタリングできます。yum
コマンドの引数として渡す場合は、グローバル表現をエスケープする必要があります。
手順
To ensure global expressions are passed to yum
as intended, use one of the following methods:
glob 表現全体を二重引用符または単一引用符でくくる
# yum provides "*/file-name"
file-name は、ファイルの名前に置き換えます。
ワイルドカード文字の前にバックスラッシュ記号 (
\
) を入力して、ワイルドカード文字をエスケープする# yum provides \*/file-name
file-name は、ファイルの名前に置き換えます。