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10.6. 仮想光学ドライブの管理

仮想マシンを使用する場合は、ホストの ISO イメージに保存されている情報にアクセスできます。これを行うには、CD ドライブや DVD ドライブなどの仮想光学ドライブとして、ISO イメージを仮想マシンに割り当てます。

次のセクションでは、コマンドラインを使用して次のことを行う方法を説明します。

10.6.1. 仮想マシンへの光学ドライブの割り当て

ISO イメージを仮想光学ドライブとして割り当てるには、仮想マシンの XML 設定ファイルを編集し、新しいドライブを追加します。

前提条件

  • ISO イメージをローカルホストに保存する必要があります。
  • ISO イメージへのパスを知っている必要があります。

手順

  • --add-device 引数を指定して virt-xml ユーティリティーを使用します。

    たとえば、次のコマンドは、/MC/tank/ ディレクトリーに保存されている Doc10 ISO イメージを、DN1 仮想マシンに割り当てます。

    # virt-xml DN1 --add-device --disk /MC/tank/Doc10.iso,device=cdrom
    Domain 'DN1' defined successfully.

検証

  • 仮想マシンを実行し、デバイスが存在し、予想通りに機能しているかどうかをテストします。

関連情報

10.6.2. 仮想光学ドライブでの ISO イメージの置き換え

仮想マシンに仮想光学ドライブとして割り当てられた ISO イメージを置き換えるには、仮想マシンの XML 設定ファイルを編集し、別のイメージを指定します。

前提条件

  • ISO イメージをローカルホストに保存する必要があります。
  • ISO イメージへのパスを知っている必要があります。

手順

  1. CD-ROM が仮想マシンに接続されているターゲットデバイスを見つけます。この情報は、仮想マシンの XML 設定ファイルにあります。

    たとえば、次のコマンドは、DN1 仮想マシンの XML 設定ファイルを表示します。ここでは、CD-ROM のターゲットデバイスは sda です。

    # virsh dumpxml DN1
    ...
    <disk>
      ...
      <source file='/MC/tank/Doc10.iso'/>
      <target dev='sda' bus='sata'/>
      ...
    </disk>
    ...
  2. --edit 引数を指定して virt-xml ユーティリティーを使用します。

    たとえば、次のコマンドは、ターゲットの sda で仮想マシン DN1 に接続された ISO イメージ Doc10 を、/Dvrs/current/ ディレクトリーに保存されている ISO イメージ DrDN に置き換えます。

    # virt-xml DN1 --edit target=sda --disk /Dvrs/current/DrDN.iso
    Domain 'DN1' defined successfully.

検証

  • 仮想マシンを実行して、デバイスが置き換えられ、想定どおりに機能しているかどうかを確認します。

関連情報

  • man virt-xml コマンド

10.6.3. 仮想光学ドライブからの ISO イメージの削除

仮想マシンに接続されている仮想光学ドライブから ISO イメージを削除するには、仮想マシンの XML 設定ファイルを編集します。

手順

  1. CD-ROM が仮想マシンに接続されているターゲットデバイスを見つけます。この情報は、仮想マシンの XML 設定ファイルにあります。

    たとえば、次のコマンドは、DN1 仮想マシンの XML 設定ファイルを表示します。ここでは、CD-ROM のターゲットデバイスは sda です。

    # virsh dumpxml DN1
    ...
    <disk>
      ...
      <source file='/Dvrs/current/DrDN'/>
      <target dev='sda' bus='sata'/>
      ...
    </disk>
    ...
  2. --edit 引数を指定して virt-xml ユーティリティーを使用します。

    たとえば、次のコマンドは、仮想マシン DN1 に接続されている CD ドライブから、ISO イメージ DrDN を削除します。

    # virt-xml DN1 --edit target=sda --disk path=
    Domain 'DN1' defined successfully.

検証

  • 仮想マシンを実行し、イメージが使用できなくなっていることを確認します。

関連情報

  • man virt-xml コマンド

10.6.4. 仮想マシンからの光学ドライブの削除

仮想マシンに接続されている光学ドライブを削除するには、仮想マシンの XML 設定ファイルを編集します。

手順

  1. CD-ROM が仮想マシンに接続されているターゲットデバイスを見つけます。この情報は、仮想マシンの XML 設定ファイルにあります。

    たとえば、次のコマンドは、DN1 仮想マシンの XML 設定ファイルを表示します。ここでは、CD-ROM のターゲットデバイスは sda です。

    # virsh dumpxml DN1
    ...
    <disk type='file' device='cdrom'>
      <driver name='qemu' type='raw'/>
      <target dev='sda' bus='sata'/>
      ...
    </disk>
    ...
  2. --remove-device 引数を指定して virt-xml ユーティリティーを使用します。

    たとえば、次のコマンドは、ターゲット sda として接続された光学ドライブを、仮想マシン DN1 から削除します。

    # virt-xml DN1 --remove-device --disk target=sda
    Domain 'DN1' defined successfully.

検証

  • デバイスが仮想マシンの XML 設定ファイルに一覧表示されていないことを確認します。

関連情報

  • man virt-xml コマンド