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11.2.7. CLI で LVM ベースのストレージプールの作成
LVM ボリュームグループに含まれるストレージプールが必要な場合は、virsh
ユーティリティーを使用して LVM ベースのストレージプールを作成できます。
推奨事項
LVM ベースのストレージプールを作成する前に、以下の点に注意してください。
- LVM ベースのストレージプールは、LVM の柔軟性を完全には提供しません。
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libvirt
は、シン論理ボリュームに対応しますが、シンストレージプールの機能は提供しません。 LVM ベースのストレージプールは、ボリュームグループです。
virsh
ユーティリティーを使用してボリュームグループを作成できますが、この方法では、作成したボリュームグループに 1 つのデバイスしか作成できません。複数のデバイスを持つボリュームグループを作成する場合は、代わりに LVM ユーティリティーを使用します。詳細は、How to create a volume group in Linux with LVM を参照してください。ボリュームグループの詳細は、Red Hat Enterprise Linux Logical Volume Manager Administration Guide を参照してください。
-
LVM ベースのストレージプールには、完全なディスクパーティションが必要です。
virsh
コマンドを使用して新しいパーティションまたはデバイスをアクティブにすると、パーティションがフォーマットされ、すべてのデータが消去されます。この手順で説明しているように、ホストの既存のボリュームグループを使用している場合は、何も消去されません。
前提条件
ハイパーバイザーが LVM ベースのストレージプールをサポートしていることを確認します。
# virsh pool-capabilities | grep "'logical' supported='yes'"
コマンドの出力が表示される場合には、LVM ベースのストレージプールはサポートの対象です。
手順
ストレージプールを作成します。
virsh pool-define-as
コマンドを使用して、LVM タイプのストレージプールを定義して作成します。たとえば、次のコマンドは、lvm_vg
ボリュームグループを使用し、/dev/lvm_vg
ディレクトリーにマウントされているguest_images_lvm
という名前のストレージプールを作成します。# virsh pool-define-as guest_images_lvm logical --source-name lvm_vg --target /dev/lvm_vg Pool guest_images_lvm defined
作成するストレージプールの XML 設定がすでにある場合は、XML を基にプールを定義することもできます。詳細は、LVM-based storage pool parameters を参照してください。
プールが作成されたことを確認します。
virsh pool-list
コマンドを使用して、プールが作成されたことを確認します。# virsh pool-list --all Name State Autostart ------------------------------------------- default active yes guest_images_lvm inactive no
ストレージプールを起動します。
virsh pool-start
コマンドを使用して、ストレージプールをマウントします。# virsh pool-start guest_images_lvm Pool guest_images_lvm started
注記virsh pool-start
コマンドは、永続ストレージプールにのみ必要です。一時的なストレージプールは、作成時に自動的に起動します。(必要に応じて) 自動起動をオンにします。
デフォルトでは、
virsh
コマンドで定義されたストレージプールは、仮想化サービスが起動するたびに自動的に起動するようには設定されていません。virsh pool-autostart
コマンドを使用して、ストレージプールが自動的に起動するように設定します。# virsh pool-autostart guest_images_lvm Pool guest_images_lvm marked as autostarted
検証
virsh pool-info
コマンドを使用して、ストレージプールがrunning
状態であることを確認します。報告されるサイズが期待どおりであるか、また、自動開始が正しく設定されているかを確認してください。# virsh pool-info guest_images_lvm Name: guest_images_lvm UUID: c7466869-e82a-a66c-2187-dc9d6f0877d0 State: running Persistent: yes Autostart: yes Capacity: 458.39 GB Allocation: 197.91 MB Available: 458.20 GB