Red Hat Training
A Red Hat training course is available for RHEL 8
2.3. 仮想マシンの起動
RHEL 8 で仮想マシンを起動する場合は、コマンドインターフェイス または Web コンソール GUI を使用できます。
前提条件
- 仮想マシンを起動する前に仮想マシンを作成しておく。理想としては、OS をインストールしておく。手順は、Creating virtual machines を参照してください。
2.3.1. コマンドラインインターフェイスでの仮想マシンの起動
コマンドラインインターフェイス (CLI) を使用して、シャットダウンした仮想マシン (VM) を起動するか、保存した仮想マシンを復元します。CLI を使用すると、ローカル VM とリモート VM の両方を起動できます。
前提条件
- 既に定義されている非アクティブな仮想マシン
- 仮想マシンの名前
リモート仮想マシンの場合は、以下も設定されている。
- 仮想マシンが置かれているホストの IP アドレス
- ホストへの root アクセス権限
手順
ローカルの仮想マシンには、
virsh start
ユーティリティーを使用します。たとえば、次のコマンドは仮想マシン demo-guest1 を起動します。
# virsh start demo-guest1 Domain 'demo-guest1' started
リモートホストにある仮想マシンでは、ホストへの QEMU+SSH 接続と共に
virsh start
ユーティリティーを使用します。たとえば、次のコマンドは、ホスト 192.168.123.123 にある仮想マシン demo-guest1 を起動します。
# virsh -c qemu+ssh://root@192.168.123.123/system start demo-guest1 root@192.168.123.123's password: Domain 'demo-guest1' started
関連情報
-
virsh start --help
コマンド - リモートの仮想化ホストへの簡単なアクセスの設定
- ホストの起動時に仮想マシンを自動的に起動する
2.3.2. Web コンソールを使用した仮想マシンの起動
仮想マシンが 停止 状態にある場合は、RHEL 8 Web コンソールを使用して起動できます。ホストの起動時に、仮想マシンが自動的に起動するように設定することもできます。
前提条件
- Web コンソールの VM プラグインが システムにインストールされている。
- 既に定義されている非アクティブな仮想マシン
- 仮想マシンの名前
手順
仮想マシン インターフェイスで、起動する仮想マシンをクリックします。
選択した仮想マシンの詳細情報を含む新しいページが開き、仮想マシンのシャットダウンおよび削除を制御できます。
Run をクリックします。
仮想マシンが起動し、そのコンソールまたはグラフィカル出力に接続 できます。
オプション: ホスト起動時に仮想マシンが自動的に起動するように設定するには、Overview セクションの
Autostart
チェックボックスを切り替えます。libvirt が管理していないネットワークインターフェイスを使用する場合は、systemd 設定も変更する必要があります。そうしないと、影響を受ける仮想マシンが起動できなくなる可能性があります。starting virtual machines automatically when the host starts を参照してください。
2.3.3. ホストの起動時に仮想マシンを自動的に起動する
実行中の仮想マシン (VM) のホストが再起動すると、仮想マシンはシャットダウンされるため、デフォルトで手動で再起動する必要があります。ホストの実行中に仮想マシンがアクティブであることを確認するには、仮想マシンが自動的に起動するように設定できます。
前提条件
手順
virsh autostart
ユーティリティーを使用して、ホストの起動時に仮想マシンが自動的に起動するように設定します。たとえば、次のコマンドは、demo-guest1 仮想マシンを自動的に起動するように設定します。
# virsh autostart demo-guest1 Domain 'demo-guest1' marked as autostarted
libvirt
が管理していないネットワークインターフェイスを使用する場合は、systemd 設定にも追加の変更を行う必要があります。これを行わないと、影響を受ける仮想マシンの起動に失敗する可能性があります。注記このようなインターフェイスには、以下の例が含まれます。
-
NetworkManager
が作成したブリッジデバイス -
<forward mode='bridge'/>
を使用するように設定されたネットワーク
systemd 設定ディレクトリーツリーに、
libvirtd.service.d
ディレクトリーが存在しない場合は作成します。# mkdir -p /etc/systemd/system/libvirtd.service.d/
以前に作成したディレクトリーに、
10-network-online.conf
systemd ユニットオーバーライドファイルを作成します。このファイルの内容は、libvirtd サービスのデフォルトの systemd 設定を上書きします。# touch /etc/systemd/system/libvirtd.service.d/10-network-online.conf
10-network-online.conf
ファイルに以下の行を追加します。この設定変更により、ホストのネットワークの準備ができてから、systemd がlibvirtd
サービスを開始できるようになります。[Unit] After=network-online.target
-
検証
仮想マシンの設定を表示し、自動開始 オプションが有効になっていることを確認します。
たとえば、次のコマンドは、自動開始 オプションなど、demo-guest1 仮想マシンの基本情報を表示します。
# virsh dominfo demo-guest1 Id: 2 Name: demo-guest1 UUID: e46bc81c-74e2-406e-bd7a-67042bae80d1 OS Type: hvm State: running CPU(s): 2 CPU time: 385.9s Max memory: 4194304 KiB Used memory: 4194304 KiB Persistent: yes Autostart: enable Managed save: no Security model: selinux Security DOI: 0 Security label: system_u:system_r:svirt_t:s0:c873,c919 (enforcing)
libvirt が管理していないネットワークインターフェイスを使用する場合は、
10-network-online.conf
ファイルの内容が次の出力と一致するかどうかを確認してください。$ cat /etc/systemd/system/libvirtd.service.d/10-network-online.conf [Unit] After=network-online.target
関連情報
-
virsh autostart --help
コマンド - Web コンソールを使用した仮想マシンの起動