Red Hat Training

A Red Hat training course is available for RHEL 8

6.3. nmtui を使用したネットワークブリッジの設定

nmtui アプリケーションは、NetworkManager 用のテキストベースのユーザーインターフェイスを提供します。nmtui を使用して、グラフィカルインターフェイスを使用せずにホスト上でネットワークブリッジを設定できます。

注記

nmtui で 以下を行います。

  • カーソルキーを使用してナビゲートします。
  • ボタンを選択して Enter を押します。
  • Space を使用して、チェックボックスを選択および選択解除します。

前提条件

  • サーバーに、2 つ以上の物理ネットワークデバイスまたは仮想ネットワークデバイスがインストールされている。
  • ブリッジのポートとしてイーサネットデバイスを使用するには、物理または仮想のイーサネットデバイスをサーバーにインストールする必要があります。

手順

  1. ネットワークブリッジを設定するネットワークデバイス名がわからない場合は、使用可能なデバイスを表示します。

    # nmcli device status
    DEVICE     TYPE      STATE                   CONNECTION
    enp7s0     ethernet  unavailable             --
    enp8s0     ethernet  unavailable             --
    ...
  2. nmtui を開始します。

    # nmtui
  3. Edit a connection 選択し、Enter を押します。
  4. Add ボタンを押します。
  5. ネットワークタイプのリストから Bridge を選択し、Enter を押します。
  6. オプション: 作成する NetworkManager プロファイルの名前を入力します。

    ホストに複数のプロファイルがある場合は、わかりやすい名前を付けると、プロファイルの目的を識別しやすくなります。

  7. 作成するブリッジデバイス名を Device フィールドに入力します。
  8. 作成するブリッジにポートを追加します。

    1. Slaves リストの横にある Add ボタンを押します。
    2. ブリッジにポートとして追加するインターフェイスのタイプ (例: Ethernet) を選択します。
    3. オプション: このブリッジポート用に作成する NetworkManager プロファイルの名前を入力します。
    4. ポートのデバイス名を Device フィールドに入力します。
    5. OK ボタンを押して、ブリッジ設定のウィンドウに戻ります。

      図6.1 イーサネットデバイスをポートとしてブリッジに追加する

      nmtui bridge add port
    6. ブリッジにさらにポートを追加するには、これらの手順を繰り返します。
  9. 環境に応じて、IPv4 configuration および IPv6 configuration 領域に IP アドレス設定を設定します。これを行うには、これらの領域の横にあるボタンを押して、次を選択します。

    • ブリッジが IP アドレスを必要としない場合は Disabled にします。
    • DHCP サーバーまたはステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) が IP アドレスをブリッジに動的に割り当てる場合は、Automatic にします。
    • ネットワークで静的 IP アドレス設定が必要な場合は、Manual にします。この場合、さらにフィールドに入力する必要があります。

      1. 設定するプロトコルの横にある Show ボタンを押して、追加のフィールドを表示します。
      2. Addresses の横にある Add ボタンを押して、IP アドレスとサブネットマスクを Classless Inter-Domain Routing (CIDR) 形式で入力します。

        サブネットマスクを指定しない場合、NetworkManager は IPv4 アドレスに /32 サブネットマスクを設定し、IPv6 アドレスに /64 サブネットマスクを設定します。

      3. デフォルトゲートウェイのアドレスを入力します。
      4. DNS servers の横にある Add ボタンを押して、DNS サーバーのアドレスを入力します。
      5. Search domains の横にある Add ボタンを押して、DNS 検索ドメインを入力します。

    図6.2 IP アドレス設定なしのブリッジ接続例

    nmtui bridge no IP
  10. OK ボタンを押して、新しい接続を作成し、自動的にアクティブにします。
  11. Back ボタンを押してメインメニューに戻ります。
  12. Quit を選択し、Enter キーを押して nmtui アプリケーションを閉じます。

検証

  1. ip ユーティリティーを使用して、特定のブリッジのポートであるイーサネットデバイスのリンクステータスを表示します。

    # ip link show master bridge0
    3: enp7s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel master bridge0 state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:62:61:0e brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    4: enp8s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel master bridge0 state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:9e:f1:ce brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
  2. bridge ユーティリティーを使用して、任意のブリッジデバイスのポートであるイーサネットデバイスの状態を表示します。

    # bridge link show
    3: enp7s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 master bridge0 state forwarding priority 32 cost 100
    4: enp8s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 master bridge0 state listening priority 32 cost 100
    ...

    特定のイーサネットデバイスのステータスを表示するには、bridge link show dev ethernet_device_name コマンドを使用します。