Red Hat Training
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1.2. ネットワークデバイスの名前変更の仕組み
デフォルトでは、Red Hat Enterprise Linux では一貫したデバイス命名が有効になっています。udev
デバイスマネージャーは、デバイスの名前を変更するさまざまなルールを処理します。udev
サービスは、これらのルールを以下の順序で処理します。
-
/usr/lib/udev/rules.d/60-net.rules
ファイルは、/lib/udev/rename_device
ヘルパーユーティリティーが、/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-*
ファイルのHWADDR
パラメーターを検索することを定義します。変数に設定した値がインターフェイスの MAC アドレスに一致すると、ヘルパーユーティリティーは、インターフェイスの名前を、ファイルのDEVICE
パラメーターに設定した名前に変更します。 -
/usr/lib/udev/rules.d/71-biosdevname.rules
ファイルは、biosdevname
ユーティリティーが直前の手順で名前が変更されていない場合に、命名ポリシーに従ってインターフェイスの名前を変更することを定義します。 -
/usr/lib/udev/rules.d/75-net-description.rules
ファイルは、udev
がネットワークインターフェイスデバイスを検査し、udev
の内部変数のプロパティーが次の手順で処理されることを定義します。このプロパティーの一部は未定義である可能性があることに注意してください。 /usr/lib/udev/rules.d/80-net-setup-link.rules
ファイルはnet_setup_link
udev
のビルトインを呼び出し、ポリシーを適用します。以下は、/usr/lib/systemd/network/99-default.link
ファイルに保存されているデフォルトポリシーです。[Link] NamePolicy=kernel database onboard slot path MACAddressPolicy=persistent
このポリシーでは、カーネルが永続名を使用すると、
udev
がインターフェイスの名前を変更します。カーネルが永続名を使用しないと、udev
はインターフェイスを、udev
のハードウェアデータベースが提供する名前に変更します。このデータベースが利用できない場合、Red Hat Enterprise Linux は上記のメカニズムにフォールバックします。別の方法では、メディアアクセス制御 (MAC) アドレスベースのインターフェイス名に対して、このファイルの
NamePolicy
パラメーターをmac
に設定します。/usr/lib/udev/rules.d/80-net-setup-link.rules
ファイルは、udev
が、以下の順番でudev
内のパラメーターに基づいてインターフェイスの名前を変更することを定義します。-
ID_NET_NAME_ONBOARD
-
ID_NET_NAME_SLOT
-
ID_NET_NAME_PATH
あるパラメーターが設定されていないと、
udev
は次のパラメーターを使用します。パラメーターが設定されていないと、インターフェイスの名前が変更されません。-
手順 3 および 4 では、ネットワークインターフェイスのデバイス命名階層 で説明されている命名スキーム 1 から 4 を実装します。
関連情報
- インストール中にイーサネットインターフェイスの接頭辞のカスタマイズ
- RHEL のメジャーバージョン間で systemd ネットワークインターフェイス名が異なるのはなぜですか? 解決
-
systemd.link(5)
man page