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51.5. カーネルによって破棄された TCP パケットおよびセグメントの詳細の表示
tcpdrop
ユーティリティーを使用すると、管理者はカーネルによって破棄された TCP パケットおよびセグメントの詳細を表示できます。このユーティリティーを使用して、リモートシステムがタイマーベースの再送信を送信する可能性がある破棄されたパケットの高レートをデバッグします。ドロップされたパケットおよびセグメントの高レートは、サーバーのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。
リソース集約型のパケットを取得およびフィルターリングする代わりに、tcpdrop
ユーティリティーは eBPF 機能を使用してカーネルから直接情報を取得します。
手順
以下のコマンドを入力して、破棄された TCP パケットおよびセグメントの詳細表示を開始します。
# /usr/share/bcc/tools/tcpdrop TIME PID IP SADDR:SPORT > DADDR:DPORT STATE (FLAGS) 13:28:39 32253 4 192.0.2.85:51616 > 192.0.2.1:22 CLOSE_WAIT (FIN|ACK) b'tcp_drop+0x1' b'tcp_data_queue+0x2b9' ... 13:28:39 1 4 192.0.2.85:51616 > 192.0.2.1:22 CLOSE (ACK) b'tcp_drop+0x1' b'tcp_rcv_state_process+0xe2' ...
カーネルが TCP パケットとセグメントを破棄するたびに、
tcpdrop
は、破棄されたパッケージにつながるカーネルスタックトレースを含む接続の詳細を表示します。- Ctrl+C を押して、追跡プロセスを停止します。
関連情報
-
tcpdrop(8)
の man ページ -
/usr/share/bcc/tools/doc/tcpdrop_example.txt
ファイル