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46.4. CLI を使用したポートの制御
ポートは、オペレーティングシステムが、ネットワークトラフィックを受信し、区別し、システムサービスに従って転送する論理デバイスです。これは、通常、ポートをリッスンするデーモンにより示されますが、このポートに入るトラフィックを待ちます。
通常、システムサービスは、サービスに予約されている標準ポートでリッスンします。httpd
デーモンは、たとえば、ポート 80 をリッスンします。ただし、デフォルトでは、システム管理者は、セキュリティーを強化するため、またはその他の理由により、別のポートをリッスンするようにデーモンを設定します。
46.4.1. ポートを開く
開かれたポートを介して、システムが外部からアクセスできます。これはセキュリティーリスクでもあります。一般的に、ポートを閉じたままにし、特定サービスに要求される場合に限り開きます。
手順
現在のゾーンで開かれたポートの一覧を表示するには、以下を行います。
許可されているポートの一覧を表示します。
# firewall-cmd --list-ports
許可されているポートにポートを追加して、着信トラフィックに対してそのポートを開きます。
# firewall-cmd --add-port=port-number/port-type
ポートタイプは、
tcp
、udp
、sctp
、またはdccp
になります。このタイプは、ネットワーク接続の種類と一致させる必要があります。新しい設定を永続化します。
# firewall-cmd --runtime-to-permanent
ポートタイプは、
tcp
、udp
、sctp
、またはdccp
になります。このタイプは、ネットワーク接続の種類と一致させる必要があります。
46.4.2. ポートを閉じる
開しているポートが必要なくなった場合に、firewalld
のポートを閉じます。ポートをそのままにするとセキュリティーリスクとなるため、使用されなくなったらすぐに不要なポートを閉じることが強く推奨されます。
手順
ポートを閉じるには、許可されているポートの一覧からそれを削除します。
許可されているポートの一覧を表示します。
# firewall-cmd --list-ports
警告このコマンドにより、ポートとして開かれているポートのみが表示されます。サービスとして開いているポートは表示されません。したがって、
--list-ports
ではなく--list-all
オプションの使用を検討してください。許可されているポートからポートを削除し、着信トラフィックに対して閉じます。
# firewall-cmd --remove-port=port-number/port-type
新しい設定を永続化します。
# firewall-cmd --runtime-to-permanent