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第25章 キーファイル形式で NetworkManager プロファイルを手動で作成する
NetworkManager は、鍵ファイル形式で保存されたプロファイルに対応します。ただし、デフォルトでは、nmcli
、networking
RHEL システムロール、nmstate
API などの NetworkManager ユーティリティーを使用してプロファイルを管理しても、NetworkManager は ifcfg
形式のプロファイルを使用します。
次のメジャーリリースの RHEL では、鍵ファイルの形式がデフォルトになります。
25.1. NetworkManager プロファイルのキーファイル形式
NetworkManager は、接続プロファイルをディスクに保存する際に INI 形式の鍵ファイル形式を使用します。
キーファイル形式のイーサネット接続プロファイルの例
[connection] id=example_connection uuid=82c6272d-1ff7-4d56-9c7c-0eb27c300029 type=ethernet autoconnect=true [ipv4] method=auto [ipv6] method=auto [ethernet] mac-address=00:53:00:8f:fa:66
各セクションは、man ページの nm-settings(5)
および nm-settings-keyfile(5)
で説明されているように、NetworkManager の設定名に対応します。セクションの各 key-value-pair は、man ページの settings 仕様に記載されているプロパティーのいずれかになります。
NetworkManager キーファイルのほとんどの変数には、1 対 1 のマッピングがあります。つまり、NetworkManager プロパティーは、同じ名前と形式の変数として鍵ファイルに保存されます。ただし、主に鍵ファイルの構文を読みやすくするために例外があります。この例外の一覧は、man ページの nm-settings-keyfile(5)
を参照してください。
セキュリティー上の理由から、接続プロファイルには秘密鍵やパスフレーズなどの機密情報が含まれる可能性があるため、NetworkManager は、root
が所有し、root
のみが読み書きできる設定ファイルのみを使用します。
接続プロファイルの目的に応じて、次のいずれかのディレクトリーに保存します。
-
/etc/NetworkManager/system-connections/
- 編集可能な、ユーザーが作成した永続プロファイルの一般的な場所です。NetworkManager は、これを自動的に/etc/NetworkManager/system-connections/
にコピーします。 -
/run/NetworkManager/system-connections/
- システムを再起動すると自動的に削除される一時プロファイル用です。 -
/usr/lib/NetworkManager/system-connections/
- 事前にデプロイされた不変プロファイル用です。NetworkManager の API を使用してこのようなプロファイルを編集すると、NetworkManager はこのプロファイルを永続ストレージまたは一時ストレージのいずれかにコピーします。
NetworkManager は、ディスクからプロファイルを自動的に再読み込みしません。鍵ファイル形式で接続プロファイルを作成または更新する場合は、nmcli connection reload
コマンドを使用して、変更を NetworkManager に通知します。