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第4章 LVM ボリュームグループの管理
ボリュームグループ (VG) は、物理ボリューム (PV) の集合です。これにより、論理ボリューム (LV) に割り当て可能なディスク領域のプールが作成されます。
ボリュームグループ内で、割り当て可能なディスク領域は、エクステントと呼ばれる固定サイズの単位に分割されます。割り当て可能な領域の最小単位は、1 エクステントです。エクステントは、物理ボリュームでは物理エクステントと呼ばれます。
論理ボリュームには、物理エクステントと同じサイズの論理エクステントが割り当てられます。そのため、エクステントのサイズは、ボリュームグループ内のすべての論理ボリュームで同じになります。ボリュームグループは、論理エクステントを物理エクステントにマッピングします。
4.1. LVM ボリュームグループの作成
この手順では、物理ボリューム/dev/vdb1 および /dev/vdb2を使用して、LVM ボリュームグループ (VG) myvgを作成する方法を説明します。
前提条件
-
lvm2
パッケージがインストールされている。 - 物理ボリュームが作成されます。物理ボリュームの作成方法は、LVM 物理ボリュームの作成 を参照してください。
手順
ボリュームグループを作成します。
# vgcreate myvg /dev/vdb1 /dev/vdb2 Volume group "myvg" successfully created.
これにより、myvg という名前の VG が作成されます。物理ボリュームの /dev/vdb1 および /dev/vdb2 は、ボリュームグループ myvg のベースストレージレベルです。
要件に応じて、以下のコマンドのいずれかを使用して、作成したボリュームグループを表示します。
vgs
コマンド: ボリュームグループの情報を設定可能な形式で提供し、1 ボリュームグループにつき 1 行ずつ表示します。# vgs VG #PV #LV #SN Attr VSize VFree myvg 2 0 0 wz-n 159.99g 159.99g
vgdisplay
コマンド: 決められた形式でボリュームグループのプロパティー (サイズ、エクステント、物理ボリュームの数など) およびその他のオプションを表示します。以下の例は、ボリュームグループ myvg に関するvgdisplay
コマンドの出力を示しています。既存のすべてのボリュームグループを表示するには、ボリュームグループを指定しないでください。# vgdisplay myvg --- Volume group --- VG Name myvg System ID Format lvm2 Metadata Areas 4 Metadata Sequence No 6 VG Access read/write [..]
vgscan
コマンド: ボリュームグループ用に、システムにあるサポートされるすべての LVM ブロックデバイスをスキャンします。# vgscan Found volume group "myvg" using metadata type lvm2
オプション: 空き物理ボリュームを 1 つまたは複数追加して、ボリュームグループの容量を増やします。
# vgextend myvg /dev/vdb3 Physical volume "/dev/vdb3" successfully created. Volume group "myvg" successfully extended
オプション: 既存のボリュームグループの名前を変更します。
# vgrename myvg myvg1 Volume group "myvg" successfully renamed to "myvg1"
関連情報
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vgcreate (8)
、vgextend (8)
、vgdisplay (8)
、vgs (8)
、vgscan (8)
、vgrename (8)
、およびlvm (8)
の man ページ