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113.3. IdM での NFS 共有のエクスポート
Identity Management (IdM) システム管理者は、NFS サーバーを使用して、ネットワーク経由で IdM ユーザーとディレクトリーを共有できます。
前提条件
- IdM 管理者としてログインしている。
-
NFS サーバーへの
root
アクセス権限がある。 - NFS 共有をエクスポートするために必要なパッケージをインストール している。
- (オプション) ファイアウォールの内側で実行するように NFS サーバーを設定 している。
手順
エクスポートするディレクトリーを作成します。
# mkdir -p /exports/project
所有者とグループに、ディレクトリーの読み取り、書き込み、および実行の権限を付与します。
# chmod 770 /exports/project
GSID
スティッキービットを追加して、ディレクトリー内に作成されたファイルのグループ所有権が、ディレクトリー所有者のグループ所有権に設定されるようにします。# chmod g+s /exports/project
一部のコンテンツを含むディレクトリーにファイルを作成します。
# echo "this is a read-write file" > /exports/project/rw_file
/etc/exports.d/
ディレクトリーのファイルに、以下の情報を追加します。- エクスポートするディレクトリー
- ユーザーがディレクトリー内のファイルにアクセスする際の認証方法
ユーザーがディレクトリー内のファイルに持つ権限
# echo "/exports/project *(sec=krb5,rw)" > /etc/exports.d/project.exports
sec=krb5
は、ローカルの UNIX UID および GID ではなく、Kerberos V5 プロトコルを使用してユーザーを認証します。
または、
sec=krb5i
またはsec=krb5p
を使用します。sec=krb5i
- ユーザー認証に Kerberos V5 を使用し、データの改ざんを防ぐために安全なチェックサムを使用して NFS 操作の整合性チェックを実行します。
sec=krb5p
- ユーザー認証、整合性チェックに Kerberos V5 を使用し、トラフィックの傍受を防ぐため NFS トラフィックの暗号化を行います。これが最も安全な設定になりますが、パフォーマンスのオーバーヘッドも最も高くなります。
/var/lib/nfs/etab
に保持されているメインのエクスポートテーブルを/etc/exports
および/etc/exports.d
の下のファイルと同期して、すべてのディレクトリーを再エクスポートします。# exportfs -r
/etc/exports
に適した現在のエクスポートリストを表示します。# exportfs -s /exports/project *(sync,wdelay,hide,no_subtree_check,sec=krb5p,rw,secure,root_squash,no_all_squash)
関連情報
-
krb5
メソッドの詳細は、nfs
の man ページを参照してください。