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96.4. IdM サーバーが存在しないが、必ずしも他の IdM サーバーから切断されていないことの確認

トポロジーから Identity Management (IdM) サーバーを削除する場合は、Ansible Playbook でレプリケーションアグリーメントをそのまま保持できます。Playbook では、IdM サーバーがホストとしても IdM に存在しないことも確認します。

重要

削除する際にサーバーのレプリカ合意を無視することが推奨されるのは、削除を予定している他のサーバーが機能不全のサーバーである場合のみです。トポロジーの中心点として機能するサーバーを削除すると、トポロジーが 2 つの切断されたクラスターに分割される可能性があります。

機能不全のサーバーは、ipa server-del コマンドを使用してトポロジーから削除できます。

注記

認証局 (CA)、キーリカバリー認証局 (KRA)、または DNS サーバーとして機能する最後のサーバーを削除すると、Identity Management (IdM) 機能に深刻な不具合が生じます。この問題を防ぐため、Playbook は、CA サーバー、KRA サーバー、または DNS サーバーとして機能するサーバーをアンインストールする前に、これらのサービスがドメインの別のサーバーで実行していることを確認します。

ansible-freeipa ipaserver ロールとは対照的に、この Playbook で使用する ipaserver モジュールは、サーバーから IdM サービスをアンインストールしません。

前提条件

  • IdM admin のパスワードを把握している。
  • 次の要件を満たすように Ansible コントロールノードを設定している。

    • Ansible バージョン 2.14 以降を使用している。
    • Ansible コントローラーに ansible-freeipa パッケージがインストールされている。
    • この例では、~/MyPlaybooks/ ディレクトリーに、IdM サーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用して Ansible インベントリーファイル を作成したことを前提としている。
    • この例では、secret.yml Ansible ボールトに ipaadmin_password が保存されていることを前提としている。
    • 制御ノードからインベントリーファイルに定義した IdM サーバーへの SSH 接続が正常に動作している。

手順

  1. ~/MyPlaybooks/ ディレクトリーに移動します。

    $ cd ~/MyPlaybooks/
  2. /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/server/ ディレクトリーにある server-absent-ignore_topology_disconnect.yml Ansible Playbook ファイルをコピーします。

    $ cp /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/server/server-absent-ignore_topology_disconnect.yml server-absent-ignore_topology_disconnect-copy.yml
  3. server-absent-ignore_topology_disconnect-copy.yml を開いて編集します。
  4. ipaserver タスクセクションで次の変数を設定してファイルを調整し、ファイルを保存します。

    • ipaadmin_password 変数は IdM admin のパスワードに設定します。
    • name 変数をサーバーの FQDN に設定します。サンプルサーバーの FQDNserver123.idm.example.com です。
    • ignore_topology_disconnect 変数が yes に設定されていることを確認します。
    • state 変数は、absent に設定されていることを確認します。
    ---
    - name: Server absent with ignoring topology disconnects example
      hosts: ipaserver
      vars_files:
      - /home/user_name/MyPlaybooks/secret.yml
      tasks:
      - name: Ensure server “server123.idm.example.com” with ignoring topology disconnects
        ipaserver:
          ipaadmin_password: "{{ ipaadmin_password }}"
          name: server123.idm.example.com
          ignore_topology_disconnect: yes
          state: absent
  5. Ansible Playbook を実行し、Playbook ファイルとインベントリーファイルを指定します。

    $ ansible-playbook --vault-password-file=password_file -v -i inventory server-absent-ignore_topology_disconnect-copy.yml
  6. [オプション] server123.idm.example.com を指すすべてのネームサーバー (NS) DNS レコードが DNS ゾーンから削除されていることを確認します。使用する DNS が IdM により管理される統合 DNS であるか、外部 DNS であるかに関わらず、確認を行なってください。

関連情報

  • IdM サーバーのアンインストール を参照してください。
  • /usr/share/doc/ansible-freeipa/ ディレクトリーの README-server.md ファイルを参照してください。
  • /usr/share/doc/ansible-freeipa/playbooks/server ディレクトリーのサンプルの Playbook を参照してください。