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30.2. クラスターリソースの手動による移行

クラスターの設定を無視して、強制的にリソースを現在の場所から移行させることができます。次のような 2 つの状況が考えられます。

  • ノードがメンテナーンスで、そのノードで実行中の全リソースを別のノードに移行する必要がある
  • 個別に指定したリソースを移行する必要がある

ノードで実行中の全リソースを別のノードに移行する場合は、そのノードをスタンバイモードにします。

個別に指定したリソースは、以下のいずれかの方法で移行できます。

  • pcs resource move コマンドを使用して、現在実行しているノードからリソースを移行できます。
  • pcs resource relocate run コマンドを使用して、現在のクラスターのステータス、制約、リソースの場所、およびその他の設定により決定される優先ノードへ、リソースを移行します。

30.2.1. 現在のノードからのリソースの移動

現在実行しているノードからリソースを移動するには、以下のコマンドを使用して、リソースの resource_id を定義どおりに指定します。移行するリソースを実行する移行先のノードを指定する場合は、destination_node を使用します。

pcs resource move resource_id [destination_node] [--master] [lifetime=lifetime]
注記

pcs resource move コマンドを実行すると、現在実行しているノードでリソースが実行されないように、制約がリソースに追加されます。RHEL 8.6 以降、このコマンドに --autodelete オプションを指定できるようになり、リソースが移動されると、このコマンドが作成する場所の制約が自動的に削除されます。以前のリリースでは、pcs resource clear または pcs constraint delete コマンドを実行して、制約を手動で削除できます。制約を削除しても、リソースが必ずしも元のノードに戻る訳ではありません。この時点でリソースが実行できる場所は、リソースの最初の設定方法によって異なります。

pcs resource move コマンドで --master パラメーターを指定すると、制約はリソースの昇格されたインスタンスにのみ適用されます。

任意で pcs resource move コマンドの lifetime パラメーターを設定すると、制限が維持される期間を指定できます。lifetime パラメーターの単位は、ISO 8601 に定義されている形式に従って指定します。ISO 8601 では、Y (年)、M (月)、W (週)、D (日)、H (時)、M (分)、S (秒) のように、単位を大文字で指定する必要があります。

分単位の M と、月単位の M を区別するには、分単位の値の前に PT を指定する必要があります。たとえば、lifetime パラメーターが 5M の場合は 5 カ月の間隔を示し、lifetime パラメーターが PT5M の場合は 5 分の間隔を示します。

以下のコマンドは、resource1 リソースを example-node2 ノードへ移動し、1 時間 30 分は元のノードへ戻らないようにします。

pcs resource move resource1 example-node2 lifetime=PT1H30M

以下のコマンドは、resource1 リソースを example-node2 ノードへ移行し、30 分は元のノードへ戻らないようにします。

pcs resource move resource1 example-node2 lifetime=PT30M