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13.4. Pacemaker で管理されないリソース依存関係の起動順序の設定

クラスターは、クラスターが管理していない依存関係を持つリソースを含めることができます。この場合は、Pacemaker を起動する前にその依存関係を起動し、Pacemaker が停止した後に停止する必要があります。

systemd resource-agents-deps ターゲットを使用してこの条件を設定するために、スタートアップ順序を設定できます。このターゲットに対して systemd ドロップインユニットを作成すると、Pacemaker はこのターゲットに対して相対的な順序を適切に設定できます。

たとえば、クラスターが管理していない外部サービス foo に依存するリソースがクラスターに含まれている場合は、以下の手順を実行します。

  1. 以下を含むドロップインユニット /etc/systemd/system/resource-agents-deps.target.d/foo.conf を作成します。

    [Unit]
    Requires=foo.service
    After=foo.service
  2. systemctl daemon-reload コマンドを実行します。

この方法で指定するクラスターの依存関係はサービス以外のものとなります。たとえば、/srv にファイルシステムをマウントする依存関係がある場合は、以下の手順を実行してください。

  1. /etc/fstab ファイルに /srv が記載されていることを確認します。これは、システムマネージャーの設定が再読み込みされる際に、システムの起動時に systemd ファイルの srv.mount に自動的に変換されます。詳細は、man ページの systemd.mount(5) および systemd-fstab-generator(8) を参照してください。
  2. ディスクのマウント後に Pacemaker が起動するようにするには、以下を含むドロップインユニット /etc/systemd/system/resource-agents-deps.target.d/srv.conf を作成します。

    [Unit]
    Requires=srv.mount
    After=srv.mount
  3. systemctl daemon-reload コマンドを実行します。

Pacemaker クラスターが使用する LVM ボリュームグループに、iSCSI ターゲットなど、リモートブロックストレージに存在する 1 つ以上の物理ボリュームが含まれている場合は、Pacemaker が起動する前にサービスが開始されるように、ターゲット用に systemd resource-agents-deps ターゲットと systemd ドロップインユニットを設定することができます。

以下の手順では、blk-availability.service を依存関係として設定します。blk-availability.service サービスは、iscsi.service などのサービスが含まれるラッパーです。お使いのデプロイメントでこれが必要な場合は、blk-availability の代わりに iscsi.service(iSCSI のみ) または remote-fs.target を依存関係として設定できます。

  1. 以下を含むドロップインユニット /etc/systemd/system/resource-agents-deps.target.d/blk-availability.conf を作成します。

    [Unit]
    Requires=blk-availability.service
    After=blk-availability.service
  2. systemctl daemon-reload コマンドを実行します。