29.2. クラスターリソースの手動による移行

クラスターの設定を無視して、強制的にリソースを現在の場所から移行させることができます。次のような 2 つの状況が考えられます。

  • ノードがメンテナンスで、そのノードで実行中の全リソースを別のノードに移行する必要がある
  • 個別に指定したリソースを移行する必要がある

ノードで実行中の全リソースを別のノードに移行する場合は、そのノードをスタンバイモードにします。

個別に指定したリソースは、以下のいずれかの方法で移行できます。

  • pcs resource move コマンドを使用して、現在実行しているノードからリソースを移行できます。
  • pcs resource relocate run コマンドを使用して、現在のクラスターのステータス、制約、リソースの場所、およびその他の設定により決定される優先ノードへ、リソースを移行します。

29.2.1. 現在のノードからのリソースの移動

現在実行しているノードからリソースを移動するには、以下のコマンドを使用して、リソースの resource_id を定義どおりに指定します。移行するリソースを実行する移行先のノードを指定する場合は、destination_node を使用します。

pcs resource move resource_id [destination_node] [--master] [lifetime=lifetime]
注記

pcs resource move コマンドを実行すると、現在実行しているノードでそれが実行されないように、制約がリソースに追加されます。pcs resource clear コマンドまたは pcs constraint delete コマンドを実行すると、制約を削除できます。このコマンドを実行しても、リソースが必ずしも元のノードに戻る訳ではありません。この時点でリソースが実行できる場所は、リソースの最初の設定方法によって異なります。

pcs resource move コマンドの --master パラメーターを指定すると、制約の範囲がマスターロールに限定され、resource_id の代わりに master_id を指定する必要があります。

任意で pcs resource move コマンドの lifetime パラメーターを設定すると、制限が維持される期間を指定できます。lifetime パラメーターの単位は、ISO 8601 に定義されている形式に従って指定します。ISO 8601 では、Y (年)、M (月)、W (週)、D (日)、H (時)、M (分)、S (秒) のように、単位を大文字で指定する必要があります。

分単位の M と、月単位の M を区別するには、分単位の値の前に PT を指定する必要があります。たとえば、lifetime パラメーターが 5M の場合は 5 カ月の間隔を示し、PT5M の場合は 5 分の間隔を示します。

lifetime パラメーターは、cluster-recheck-interval クラスタープロパティーに定義した間隔で確認されます。デフォルト値は 15 分です。このパラメーターをより頻繁に確認する必要がある場合は、次のコマンドを実行して、この値をリセットできます。

pcs property set cluster-recheck-interval=value

任意で、pcs resource move コマンドに --wait[=n] パラメーターを設定し、移行先のノードでリソースが起動するまでの待機時間 (秒単位) を指定できます。待機時間がこの値を超えると、リソースが起動した場合に 0 が返され、リソースが起動しなかった場合は 1 が返されます。n の値を指定しないと、デフォルトのリソースのタイムアウト値が使用されます。

以下のコマンドは、resource1 リソースを example-node2 ノードへ移動し、1 時間 30 分は元のノードへ戻らないようにします。

pcs resource move resource1 example-node2 lifetime=PT1H30M

以下のコマンドは、resource1 リソースを example-node2 ノードへ移行し、30 分は元のノードへ戻らないようにします。

pcs resource move resource1 example-node2 lifetime=PT30M

29.2.2. リソースを優先ノードへ移行

フェイルオーバーや管理者の手作業によるノードの移行により、リソースが移行した後、フェイルオーバーの原因となった状況が改善されたとしても、そのリソースが必ずしも元のノードに戻るとは限りません。リソースを優先ノードへ移行するには、以下のコマンドを実行します。優先ノードは、現在のクラスター状態、制約、リソースの場所、およびその他の設定により決定され、時間とともに変更する可能性があります。

pcs resource relocate run [resource1] [resource2] ...

リソースを指定しないと、すべてのリソースが優先ノードに移行します。

このコマンドは、リソースのスティッキネスを無視し、各リソースの優先ノードを算出します。優先ノードの算出後、リソースを優先ノードに移行する場所の制約を作成します。リソースが移行すると、制約が自動的に削除されます。pcs resource relocate run コマンドにより作成された制約をすべて削除するには、pcs resource relocate clear コマンドを実行します。リソースの現在の状態と、リソースのスティッキネスを無視した最適なノードを表示する場合は、pcs resource relocate show コマンドを実行します。


このページには機械翻訳が使用されている場合があります (詳細はこちら)。