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第18章 コンテナーでの Skopeo、Buildah、および Podman の実行

コンテナーで Skopeo、Buildah、および Podman を実行できます。

Skopeo を使用すると、すべてのレイヤーでイメージ全体をダウンロードすることなく、リモートレジストリーのイメージを検査できます。また、Sopeo を使用して、イメージのコピー、イメージの署名、イメージの同期、さまざまな形式およびレイヤー圧縮でのイメージ変換を行うこともできます。

Buildah を使用すると、OCI コンテナーイメージのビルドが容易になります。Buildah を使用すると、作業コンテナーをゼロから作成することも、イメージを開始点として使用して作成することも可能です。作業コンテナーからか、Containerfile の指示を使用して、イメージを作成できます。作業コンテナーの root ファイルシステムをマウントおよびアンマウントできます。

Podman を使用すると、コンテナーおよびイメージ、それらのコンテナーにマウントされたボリューム、およびコンテナーのグループから作成された Pod を管理できます。Podman は、コンテナーライフサイクル管理の libpod ライブラリーに基づいています。libpod ライブラリーは、コンテナー、Pod、コンテナーイメージ、およびボリュームを管理するための API を提供します。

コンテナーで Buildah、Skopeo、および Podman を実行する理由:

  • CI/CD システム:

    • Podman および Skopeo: Kubernetes で CI/CD システムを実行するか、OpenShift を使用してコンテナーイメージをビルドし、これらのイメージを異なるコンテナーレジストリーに配布できます。Skopeo を Kubernetes ワークフローに統合するには、Skopeo をコンテナーで実行する必要があります。
    • Buildah: 常にイメージをビルドする Kubernetes または OpenShift CI/CD システムに OCI/コンテナーイメージをビルドします。以前は、Docker ソケットを使用してコンテナーエンジンに接続し、docker build コマンドを実行していました。これは、パスワードなしにシステムに root アクセスを提供するのと同じで、安全ではありません。このため、Red Hat はコンテナーで Buildah を使用することを推奨します。
  • 各種バージョン:

    • All: ホストで古いオペレーティングシステムを実行していても、最新バージョンの Skopeo、Buildah、または Podman を実行します。このソリューションは、コンテナーでコンテナーツールを実行します。たとえば、これは、最新版をネイティブで使用できない Red Hat Enterprise Linux 7 コンテナーホストで、Red Hat Enterprise Linux 8 で提供される最新版のコンテナーツールを実行するのに役立ちます。
  • HPC 環境:

    • all: HPC 環境で一般的な制限は、root 以外のユーザーがホストにパッケージをインストールできないことです。コンテナーで Skopeo、Buildah、または Podman を実行すると、root 以外のユーザーとしてこの特定のタスクを実行することができます。

18.1. コンテナーでの Skopeo の実行

Skopeo を使用してリモートコンテナーイメージを検査できます。コンテナーで Skopeo を実行すると、コンテナーの root ファイルシステムがホストの root ファイルシステムから分離されることを意味します。ホストとコンテナー間でファイルを共有またはコピーするには、ファイルとディレクトリーをマウントする必要があります。

前提条件

  • container-tools モジュールがインストールされている。

手順

  1. registry.redhat.io レジストリーにログインします。

    $ podman login registry.redhat.io
    Username: myuser@mycompany.com
    Password: <password>
    Login Succeeded!
  2. registry.redhat.io/rhel8/skopeo コンテナーイメージを取得します。

    $ podman pull registry.redhat.io/rhel8/skopeo
  3. Skopeo を使用して、リモートコンテナーイメージ registry.access.redhat.com/ubi8/ubi を検査します。

    $ podman run --rm registry.redhat.io/rhel8/skopeo \
      skopeo inspect docker://registry.access.redhat.com/ubi8/ubi
    {
        "Name": "registry.access.redhat.com/ubi8/ubi",
        ...
        "Labels": {
            "architecture": "x86_64",
            ...
            "name": "ubi8",
            ...
            "summary": "Provides the latest release of Red Hat Universal Base Image 8.",
            "url": "https://access.redhat.com/containers/#/registry.access.redhat.com/ubi8/images/8.2-347",
            ...
        },
        "Architecture": "amd64",
        "Os": "linux",
        "Layers": [
        ...
        ],
        "Env": [
            "PATH=/usr/local/sbin:/usr/local/bin:/usr/sbin:/usr/bin:/sbin:/bin",
            "container=oci"
        ]
    }

    --rm オプションは、コンテナーの終了後に registry.redhat.io/rhel8/skopeo イメージを削除します。