11.7. ネットワーク

NetworkManager は、特定の順番でボンドおよびチームポートをアクティベートしない

NetworkManager は、インターフェイス名のアルファベット順にインターフェイスをアクティブにします。ただし、起動中にインターフェイスが後で表示される場合、たとえば、カーネルがインターフェイスを検出するのにより多くの時間が必要な場合、NetworkManager は後でこのインターフェイスをアクティブにします。NetworkManager は、ボンドおよびチームポートの優先順位の設定に対応していません。したがって、NetworkManager がこのデバイスのポートをアクティブにする順番は、常に予測できるとは限りません。この問題を回避するには、ディスパッチャスクリプトを作成します。

このようなスクリプトの例は、チケット内の対応する コメント を参照してください。

(BZ#1920398)

nm-cloud-setup サービスは、手動で設定されたセカンダリー IP アドレスをインターフェイスから削除する

クラウド環境から受け取った情報に基づいて、nm-cloud-setup サービスがネットワークインターフェイスを設定します。インターフェイスを手動で設定するには、nm-cloud-setup を無効にします。ただし、場合によっては、ホスト上の他のサービスもインターフェイスを設定できます。たとえば、これらのサービスはセカンダリー IP アドレスを追加できます。nm-cloud-setup がセカンダリー IP アドレスを削除しないようにするには、

  1. nm-cloud-setup サービスおよびタイマーを停止して無効にします。

    # systemctl disable --now nm-cloud-setup.service nm-cloud-setup.timer
  2. 使用可能な接続プロファイルを表示します。

    # nmcli connection show
  3. 影響を受ける接続プロファイルを再アクティブ化します。

    # nmcli connection up "<profile_name>"

その結果、このサービスは、手動で設定されたセカンダリー IP アドレスをインターフェイスから削除しなくなりました。

(BZ#2132754)

IPv6_rpfilter オプションが有効になっているシステムでネットワークスループットが低下

firewalld.conf ファイルで IPv6_rpfilter オプションが有効になっているシステムでは、100-Gbps リンクなどの高いトラフィックシナリオの場合、現時点でパフォーマンスは最適ではなくネットワークスループットが低下します。この問題を回避するには、IPv6_rpfilter オプションを無効にします。これを行うには、/etc/firewalld/firewalld.conf ファイルに次の行を追加します。

IPv6_rpfilter=no

その結果、システムはパフォーマンスが向上しますが、同時にセキュリティーは低下します。

(BZ#1871860)

ネットワークインターフェイス名の予期しない変更により、IBM Z の RoCE インターフェイスの IP 設定が失われる

RHEL 8.6 以前では、IBM Z プラットフォーム上で、udev デバイスマネージャーが、一意の識別子 (UID) によって列挙される RoCE インターフェイスに、予測できないデバイス名を割り当てます。一方、RHEL 8.7 以降では、udev はこれらのインターフェイスに、eno 接頭辞が付いた予測可能なデバイス名を割り当てます。

RHEL 8.6 以前から 8.7 以降に更新すると、これらの UID 列挙インターフェイスには新しい名前が付けられ、NetworkManager 接続プロファイルのデバイス名と一致しなくなります。したがって、更新後、これらのインターフェイスには IP 設定がありません。

更新前に適用できる回避策と、すでにシステムを更新している場合の修正については、RoCE interfaces on IBM Z lose their IP settings after updating to RHEL 8.7 or later を参照してください。

(BZ#2169382)