5.4.8. ファイルシステムおよびストレージ
SCSI ドライバーがメモリーを過剰に使用しなくなりました。
以前は、SCSI ドライバーの中には、RHEL 7 よりも大容量のメモリーを使用しているものがありました。ファイバーチャネルホストバスアダプター (HBA) での vPort 作成など、特定のケースでは、システム設定によってはメモリー使用量が過剰になっていました。
メモリー使用量の増加は、ブロックレイヤーでのメモリーの事前割り当てにより発生していました。各 I/O リクエストに対して、マルチキューブロックデバイススケジューリング (BLK-MQ) とマルチキューの SCSI スタック (SCSI-MQ) の両方がメモリーを事前に割り当てていたため、メモリー使用量が増えていました。
今回の更新で、ブロック層がメモリーの事前割り当て量を制限するようになり、その結果、SCSI ドライバーが過剰な量のメモリーを使用することはなくなりました。
(BZ#1698297)
UDS が再構築を終了する前に VDO を一時停止できるようになりました。
以前のリリースでは、UDS インデックスの再構築中に VDO ボリュームを一時停止しようとすると、dmsetup suspend
コマンドが応答しなくなりました。このコマンドは、再構築後にのみ終了します。
今回の更新で、この問題が修正されています。dmsetup suspend
コマンド は、応答しなくなることなく UDS の再構築が完了する前に終了できます。