RHEL 8 でデスクトップ環境の使用

Red Hat Enterprise Linux 8

RHEL 8 で GNOME 3 デスクトップ環境の設定およびカスタマイズ

Red Hat Customer Content Services

概要

本書では、RHEL 8 で利用可能な唯一のデスクトップ環境である GNOME 3 をカスタマイズして使用する方法を説明します。GNOME Shell の使用方法やグラフィック表示の概要を説明します。また、システム管理者向けに GNOME の基本的な設定方法や、マルチユーザー向けにデスクトップ環境のカスタマイズ方法も説明します。また、デスクトップ環境を使用して、選択したシステム管理タスクを処理する方法も説明します。

Red Hat ドキュメントへのフィードバック (英語のみ)

ご意見ご要望をお聞かせください。ドキュメントの改善点はございませんか。改善点を報告する場合は、以下のように行います。

  • 特定の文章に簡単なコメントを記入する場合は、以下の手順を行います。

    1. ドキュメントの表示が Multi-page HTML 形式になっていて、ドキュメントの右上端に Feedback ボタンがあることを確認してください。
    2. マウスカーソルで、コメントを追加する部分を強調表示します。
    3. そのテキストの下に表示される Add Feedback ポップアップをクリックします。
    4. 表示される手順に従ってください。
  • より詳細なフィードバックを行う場合は、Bugzilla のチケットを作成します。

    1. Bugzilla の Web サイトにアクセスします。
    2. Component で Documentation を選択します。
    3. Description フィールドに、ドキュメントの改善に関するご意見を記入してください。ドキュメントの該当部分へのリンクも記入してください。
    4. Submit Bug をクリックします。

第1章 GNOME の使用

1.1. GNOME 3 とは

Red Hat Enterprise Linux 8 には、デフォルトで GNOME 3 が同梱されています。

GNOME 3 は、グラフィカルインターフェースや生産性重視の作業環境を利用できるプレゼンテーション層環境を実現しています。この環境では、1 つの場所からすべての作業にアクセスできます。

1.2. GNOME 環境、バックエンド、およびディスプレイプロトコル

GNOME 3 は、2 つのユーザー環境を提供します。

  • GNOME Standard
  • GNOME クラシック

どちらの環境も、グラフィカルバックエンドとして 2 つのプロトコルを使用できます。

  • X11 プロトコル (X.Org をディスプレイサーバーとして使用)
  • Wayland プロトコル (GNOME ShellWayland コンポジターおよびディスプレイサーバーとして使用)

    ディスプレイサーバーに関するこのソリューションは、Wayland の GNOME Shell と呼ばれています。

RHEL 8 のデフォルトの組み合わせは、Wayland の GNOME Shell を使用した GNOME 標準環境です。ただし、Wayland の一部の制限により、グラフィックプロトコルスタックを X11 に切り替える場合があります。また、GNOME Standard から GNOME クラシックへの切り替えが必要になる可能性もあります。

関連情報

1.3. GNOME でアプリケーションを起動する

このセクションでは、GNOME 3 で利用できるアプリケーションの起動に使用できる、さまざまなアプローチを説明します。

1.3.1. GNOME Standard でのアプリケーションの起動

この手順では、GNOME Standard ユーザー環境でグラフィカルアプリケーションを起動します。

前提条件

  • GNOME Standard 環境を使用している。

手順

  1. アクティビティー概要 画面に移動します。
  2. 以下の方法のいずれかを使用してアプリケーションを見つけます。

    • 左側の垂直バーの アプリケーションの表示 アイコンをクリックします。

      必要に応じて、画面の下で 頻繁 または すべて を使用して、すべて、または頻繁に使うアプリケーションの表示を選択できます。

      launching applications new

    • search entry (検索ワードを入力) に、必要なアプリケーションの名前を入力します。
  3. 表示される一覧からアプリケーションをクリックします。

1.3.2. GNOME クラシックでのアプリケーションの起動

この手順では、GNOME クラシックユーザー環境でグラフィカルアプリケーションを起動します。

前提条件

  • GNOME クラシック環境を使用している。

手順

  1. アプリケーション メニューに移動します。
  2. 利用可能なカテゴリーの 1 つから必要なアプリケーションを選びます。これには以下が含まれます。

    • お気に入り
    • アクセサリー
    • インターネット
    • オフィス
    • サウンドとビデオ
    • その他
    • システムのツール
    • ユーティリティー

1.3.3. コマンドを使用した GNOME でのアプリケーションの起動

この手順では、コマンドを入力して GNOME でグラフィカルアプリケーションを起動します。

前提条件

  • アプリケーションを起動するコマンドを知っている必要があります。

手順

  1. 以下のいずれかの方法でコマンドプロンプトを開きます。

    • 端末プログラムを開きます。
    • Alt+F2 ショートカットを押して、コマンドの入力 画面を開きます。

      enter a command screen new

  2. コマンドプロンプトにコマンドを書き込みます。
  3. Enter を押して、コマンドを確認します。

1.4. デスクトップアイコンの管理

デスクトップアイコン機能を有効にし、デスクトップにファイルを移動できます。

1.4.1. RHEL 8 のデスクトップアイコン

RHEL 8 では、ファイル アプリケーションがデスクトップアイコン機能を提供しなくなりました。代わりに、デスクトップアイコンは、gnome-shell-extension-desktop-icons パッケージで利用できる GNOME Shell 拡張機能 Desktop icons で提供されています。

GNOME クラシックのデスクトップアイコン

GNOME クラシック環境には、デフォルトで gnome-shell-extension-desktop-icons パッケージが含まれます。デスクトップアイコンは常にオンになっており、オフにすることはできません。

GNOME Standard のデスクトップアイコン

GNOME Standard では、デスクトップアイコンはデフォルトで無効になっています。

GNOME クラシックではなく GNOME Standard 環境のみが使用できる場合は、gnome-shell-extension-desktop-icons パッケージをインストールする必要があります。

1.4.2. GNOME Standard のデスクトップアイコンの有効化

この手順では、GNOME Standard 環境でデスクトップアイコン機能を有効にします。

手順

  1. gnome-shell-extension-desktop-icons パッケージをインストールします。

    # yum install gnome-shell-extension-desktop-icons
  2. Tweak アプリケーションを開きます。
  3. 拡張デスクトップ を選択し、拡張機能を有効にします。

    desktop icons on

1.4.3. ファイルのデスクトップアイコンの作成

この手順では、既存のファイルにデスクトップアイコンを作成します。

前提条件

  • Desktop icons 拡張機能が有効になります。

手順

  • 選択したファイルを ~/Desktop/ ディレクトリーに移動します。

検証手順

  • ファイルのアイコンがデスクトップに表示されることを確認します。

1.5. GNOME Shell のホットコーナー機能の無効化

GNOME 環境は、デフォルトで有効になっているホットコーナー機能を提供します。つまり、カーソルを左上隅の領域に移動し、この領域でカーソルを押すと、アクティビティーの概要 メニューが自動的に開きます。

ただし、この機能を無効にして、アクティビティーの概要 を誤って開かないようにすることができます。

これを行うには、次のツールを使用できます。

  • dconf Editor アプリケーション
  • gsettings コマンドラインユーティリティー
  • No topleft hot corner 拡張機能

ツールの選択は、システム上の 1 人のユーザーまたはすべてのユーザーに対してホットコーナー機能を無効にするかどうかによって異なります。dconf Editor または gsettings を使用して、1 人のユーザーに対してのみホットコーナーを無効にできます。システム全体でホットコーナーを無効にするには、No topleft hot corner 拡張機能を使用します。

1.5.1. 1 人のユーザーのホットコーナー機能の無効化

1 人のユーザーのホットコーナー機能を無効にするには、dconf Editor アプリケーションまたは gsettings コマンドラインユーティリティーを使用できます。

1.5.1.1. dconf エディターを使用してホットコーナーの無効化

dconf Editor アプリケーションを使用してホットコーナー機能を無効にするには、次の手順に従います。

前提条件

  • dconf Editor アプリケーションがシステムにインストールされている。

    # yum install dconf-editor

手順

  1. dconf Editor アプリケーションを開きます。
  2. org.gnome.desktop.interface メニューを選択します。
  3. enable-hot-corners オプションを見つけます。

    このオプションは、デフォルトで On に設定されています。

    enable-hot-corners のデフォルト設定

    dconf enable hot corners 1

  4. enable-hot-cornersFalse に設定します。

    これは、次のいずれかの方法で実行できます。

    • 同じウィンドウで enable-hot-cornersOff に設定します。
    • enable-hot-corners のある行をクリックして、新しいウィンドウに進みます。

      新しいウィンドウで、ホットコーナー機能をオフに切り替えることができます。

      ホットコーナー機能をオフにする

      dconf enable hot corners 2

関連情報

1.5.1.2. gsettings を使用してホットコーナーの無効化

gsettings コマンドラインユーティリティを使用してホットコーナー機能を無効にするには、次の手順を実行します。

手順

  • ホットコーナー機能を無効にします。

    $ gsettings set org.gnome.desktop.interface enable-hot-corners false

検証手順

  • 必要に応じて、ホットコーナー機能が無効になっていることを確認します。

    $ gsettings get org.gnome.desktop.interface enable-hot-corners
    
    false

1.5.2. すべてのユーザーのホットコーナー機能の無効化

gnome-shell-extension-no-hot-corner パッケージが提供する No topleft hot corner という名前の GNOME Shell 拡張機能を使用すると、システム全体でホットコーナー機能を無効にできます。

前提条件

  • gnome-shell-extension-no-hot-corner パッケージがシステムにインストールされている。

    # yum install gnome-shell-extension-no-hot-corner

手順

  1. Tweaks ツールで、No topleft hot corner 拡張機能をオンにして有効にします。

    Tweaks の使用方法は、「Tweak ツールでの GNOME Shell 環境のカスタマイズ」を参照してください。

  2. ログアウトし、ユーザーセッションを再起動して、拡張機能を有効にします。

1.6. GNOME でサウンドの設定

GNOME でサウンドボリュームおよびその他のサウンドオプションを設定できます。

1.6.1. GNOME のサウンド設定ツール

RHEL 8 では、PulseAudio サウンドサーバーがサウンド出力と入力を処理します。PulseAudio により、プログラムは pulseaudio デーモンを使用して音声を出力できるようになります。

サウンドを設定するには、GNOME で以下のグラフィカルアプリケーションのいずれかを使用できます。

システムメニュー

システムメニュー は、画面の右上隅にあります。サウンドバーからサウンドの出力または入力の強弱のみを設定できます。入力サウンドのサウンドバーは、テレカンファレンスツールなど、内部マイク (内蔵オーディオ) を使用するアプリケーションを実行してる場合にのみ利用できます。

system menu sound new

Tweak

Tweak を使用すると、ボリュームの過剰増幅のみを設定できます。

tweaks sound

GNOME コントロールセンター
GNOME コントロールセンター では、より多くのサウンド設定オプションを利用できます。

関連情報

  • PulseAudio の詳細は、man ページの pulseaudio を参照してください。

1.6.2. GNOME コントロールセンターでサウンド設定へのアクセス

この手順では、GNOME コントロールセンター アプリケーションでサウンド設定画面を開きます。

手順

  1. GNOME Control Center を起動します。

    「GNOME でアプリケーションを起動する」で説明されている方法の 1 つを使用できます。また、そのアイコンをクリックして システムメニュー から起動することもできます。

    system menu gcc new

  2. GNOME コントロールセンター の左の垂直バーから サウンド を選択します。

1.6.3. GNOME コントロールセンターのサウンドオプション

GNOME コントロールセンターサウンド メニューで、以下のサウンドオプションを設定できます。

出力入力

出力入力 メニューでは、サウンドを処理できる外部デバイスに接続しない限り、内蔵オーディオデバイスのみが表示されます。

出力 メニューでは、表示されている利用可能なアナログプロファイルまたはデジタルプロファイルから必要なプロファイルを選択できます。これは、利用可能な出力デバイスにより異なります。

サウンドエフェクト
サウンド効果 メニューは、システム音声アラートのボリュームおよびテーマを設定します。
アプリケーション
アプリケーション メニューでは、サウンドを処理できる実行中のアプリケーションがすべて表示され、特定のアプリケーションのサウンドの強弱の調整できます。

サウンド設定画面の出力タブ

gcc sound

1.7. グラフィックと写真の処理

GNOME Shell では、グラフィックと写真を処理するツールを複数利用できます。

GNOME Software の グラフィックと写真 で、利用できるツールを確認できます。

  1. GNOME Software を開きます。

    gnome software1

  2. グラフィックと写真 に移動します。 gnome software graphics and photo

利用可能なツールには以下が含まれます。

  • 写真

    写真のアクセス、整理、共有を行います。

  • GNU 画像編集プログラム

    画像の作成と写真の編集を行います。

  • Inkspace

    スケーラブルなベクターグラフィック画像の作成および編集を行います。

  • XSane

    スキャナーで画像をスキャンします。

  • LibreOffice Draw

    図、フローチャート、ロゴの作成および編集を行います。

1.8. 印刷の処理

GNOME では、GUI の GNOME コントロールセンター で出力を設定できます。

1.8.1. 印刷の設定を行う GNOME コントロールセンターの起動

手順

  1. 「GNOME でアプリケーションを起動する」で説明している方法のいずれかに従って、GUI の GNOME コントロールセンター を起動します。

    さらに、設定アイコンをクリックして右上隅の システムメニュー から GNOME コントロールセンターを起動することもできます。

    システムメニューにおける新しい gcc
  2. GUI の GNOME コントロールセンター が開いたら、以下に移動します。

デバイスプリンター

図1.1 GNOME コントロールセンター設定ツール

Gnome コントロールセンターでプリンターの追加

1.8.2. GNOME コントロールセンターで新しいプリンターの追加

本セクションでは、GUI の GNOME コントロールセンター で新しいプリンターを追加する方法を説明します。

前提条件

GUI の GNOME コントロールセンター を使用して新しいプリンターを追加するには、右上に表示される アンロック をクリックし、以下のユーザーのいずれかを認証する必要があります。

  • スーパーユーザー
  • sudo で与えられる管理者アクセスを持つユーザー (/etc/sudoers に記載されているユーザー)
  • /etc/group 内の printadmin グループに属するすべてのユーザー
プリンターの追加で gcc のアンロック認証

手順

  1. プリンターの追加ダイアログを開きます。

    Gnome コントロールセンターでプリンターの追加
  2. 利用可能なプリンター (ネットワークプリンターも含む) の中から 1 つを選択するか、プリンターサーバーのプリンター IP アドレスまたはホスト名を入力します。

    Gnome コントロールセンターでプリンターの選択
    Gnome コントロールセンターでネットワークプリンターの追加

1.8.3. GNOME コントロールセンターでプリンターの設定

本セクションでは、新しいプリンターの設定方法と、GUI の GNOME コントロールセンター でプリンター設定を維持する方法を説明します。

プリンターの設定メニューの表示

手順

  • 右側の「設定」ボタンをクリックし、選択したプリンターの設定メニューを表示します。

    Gnome コントロールセンターのプリンター設定
プリンターの詳細の表示および編集

手順

  • プリンターの詳細 をクリックして、選択したプリンターの設定の表示と編集を行います。

    Gnome コントロールセンターのプリンターの詳細

このメニューでは、以下を行うことができます。

  • ドライバーの検索

    GNOME コントロールセンターは、利用可能なレポジトリーで、適切なドライバーを検索する PackageKit と通信します。

  • データベースから選択

    このオプションでは、システムにインストールされているデータベースから適切なドライバーを選択します。

  • PPD ファイルのインストール

    このオプションでは、プラインターのドライバーとして使用できる、利用可能な PPD (Postscript Printer Description) の一覧から選択できます。

Gnome コントロールセンターのプリンターの詳細
デフォルトプリンターの設定

手順

  • デフォルトでプリンターを使用 をクリックして、選択したプリンターをデフォルトプリンターとして設定します。

    GNOME コントロールセンターのデフォルトプリンター
プリンターの削除

手順

  • プリンターの削除 をクリックして、選択したプリンターを削除します。

    GNOME コントロールセンターでプリンター削除

1.8.4. GNOME コントロールセンターでテストページの印刷

このセクションでは、テストページを印刷して、プリンターが正常に機能することを確認する方法を説明します。

以下のいずれかの前提条件が満たされる場合は、テストページを印刷できます。

前提条件

  • プリンターが設定されている。
  • プリンター設定の変更が済んでいる。

手順

  1. 右側の「設定」ボタンをクリックし、選択したプリンターの設定メニューを表示します。

    Gnome コントロールセンターのプリンター設定
  2. 印刷オプションテストページ をクリックします。

1.8.5. GNOME コントロールセンターで印刷オプションの設定

本セクションでは、GUI の GNOME コントロールセンター を使用して印刷オプションを設定する方法を説明します。

手順

  1. 右側の「設定」ボタンをクリックし、選択したプリンターの設定メニューを表示します。

    Gnome コントロールセンターのプリンター設定
  2. 印刷オプション をクリックします。

1.9. アプリケーション間でのメディアの共有

Red Hat Enterprise Linux 8 には、マルチメディアデバイスへのアクセスとアプリケーション間のメディア共有を確立する PipeWire メディアサーバーが含まれます。

GNOME Shell on Wayland でリモートデスクトップセッションを実行すると、PipeWire や VNC サーバーが使用されます。リモートデスクトップセッションの機能は、gnome-remote-desktop パッケージおよび pipewire パッケージで利用できるようになります。

X.Org でリモートデスクトップセッションに必要なのは、VNC のみです。この機能は、X.Org では vino パッケージで利用できます。

GNOME Shell on Wayland で実行すると、BlueJeans などのテレカンファレンスツールでも PipeWire が使用されます。このとき、テレカンファレンスツールで画面を共有し始めると、pipewire サービス が自動的に有効化されます。

pipewire サービス のステータスを確認するには、次のコマンドを実行します。

~]$ systemctl --user status pipewire

1.10. Tweak ツールでの GNOME Shell 環境のカスタマイズ

Tweak ツールを使用して、特定ユーザーの GNOME Shell 環境をカスタマイズできます。

  1. Tweak を開きます。
  2. カスタマイズする項目を選択するには、左側の垂直メニューを使用します。たとえば、スタートアップアプリケーション メニューを使用して、ログイン時に自動的に起動するアプリケーションを選択したり、トップバー メニューを使用してトップバーの外観をカスタマイズできます。

Tweak ツール

tweaks tool

Tweak でのスタートアップアプリケーションの設定

startup applications

Tweak のトップバーでの外観のカスタマイズ

tweaks top bar

第2章 GNOME 環境の概要

GNOME では、複数のユーザーインターフェースを切り替えることができます。また、GNOME は、さまざまな異なるグラフィックバックエンドで実行できます。

2.1. GNOME 環境、バックエンド、およびディスプレイプロトコル

GNOME 3 は、2 つのユーザー環境を提供します。

  • GNOME Standard
  • GNOME クラシック

どちらの環境も、グラフィカルバックエンドとして 2 つのプロトコルを使用できます。

  • X11 プロトコル (X.Org をディスプレイサーバーとして使用)
  • Wayland プロトコル (GNOME ShellWayland コンポジターおよびディスプレイサーバーとして使用)

    ディスプレイサーバーに関するこのソリューションは、Wayland の GNOME Shell と呼ばれています。

RHEL 8 のデフォルトの組み合わせは、Wayland の GNOME Shell を使用した GNOME 標準環境です。ただし、Wayland の一部の制限により、グラフィックプロトコルスタックを X11 に切り替える場合があります。また、GNOME Standard から GNOME クラシックへの切り替えが必要になる可能性もあります。

関連情報

2.2. GNOME Standard

GNOME Standard ユーザーインターフェースには、以下の主なコンポーネントが含まれます。

トップバー
画面最上部にあるこの水平バーからは、アクティビティ画面、時計およびカレンダー、システムステータスアイコン、および システムメニュー など、GNOME Standard の基本的な機能の一部にアクセスできます。
システムメニュー

システムメニュー は右上隅にあり、以下のことができます。

  • 設定の更新
  • 音声バーの制御
  • Wi-Fi 接続の情報の検索
  • ユーザーの切り替え
  • ログアウト
  • コンピューターの電源オフ
アクティビティ画面

アクティビティ画面 では、ユーザーがアプリケーションやウィンドウを実行したり、その切り替えができるウィンドウおよびアプリケーションビューを利用できます。

上部の search entry (検索ワードを入力) からは、アプリケーション、ドキュメント、ファイル、設定ツールなど、デスクトップで利用できる各種項目を検索できます。

左側の垂直バーには、お気に入りのアプリケーションや実行中のアプリケーションの一覧があります。ニーズに応じて、お気に入りのデフォルトリストからアプリケーションを追加または削除できます。

ユーザーは、右側に表示される workspace list (ワークスペースのリスト) から、複数のワークスペース間の切り替えを行ったり、別のワークスペースにアプリケーションやウィンドウを移動させることができます。

メッセージトレイ
メッセージトレイ では、保留中の通知にアクセスできます。メッセージトレイ は、Super+M で表示されます。

GNOME 3 Standard デスクトップ

gnome standard new

2.3. GNOME クラシック

GNOME クラシックは、Red Hat Enterprise Linux 6 で使用されていた GNOME 2 環境に似た、より従来的なデスクトップの使用感を好むユーザー向けのモードです。これは GNOME 3 テクノロジーに基づいておいて、GNOME 2 に似た機能が複数含まれます。

GNOME クラシックユーザーインターフェースは、次の主なコンポーネントから成ります。

アプリケーションおよび場所

アプリケーション メニューは画面の左上に表示されます。ユーザーはここから、カテゴリー別にまとまっているアプリケーションにアクセスできます。ウィンドウの概要を有効にすると、そのメニューから アクティビティーの概要 を開くこともできます。

場所メニューは、トップバーの アプリケーション メニューの横に表示されます。ユーザーは、ここから ダウンロード写真 などの重要なディレクトリーに簡単にアクセスできます。

タスクバー

タスクバー は画面下部に表示されます。以下の機能が含まれます。

  • ウィンドウリスト
  • ウィンドウリストの横に表示される通知アイコン
  • 通知アイコンの横に表示される現在のワークスペースの短い識別子、および利用可能なワークスペースの合計数
4 つの使用可能なワークスペース
GNOME クラシックでは、ユーザーが利用できるワークスペースの数はデフォルトで 4 に設定されています。
最小化ボタンおよび最大化ボタン
GNOME クラシックのウィンドウのタイトルバーは、ユーザーがウィンドウリストに対してウィンドウを簡単に最小化したり、デスクトップ上のすべてのスペースを占めるようにウィンドウを最大化したりすることを可能にする最小化ボタンおよび最大化ボタンを特長としています。
従来の Super+Tab によるウィンドウ切り替え
GNOME クラシックでは、ウィンドウスイッチャー Super+Tab で表示されるウィンドウは、アプリケーションごとにグループ化されません。
システムメニュー

システムメニュー は右上隅にあり、以下のアクションを有効にします。

  • 設定の更新
  • 音声バーの制御
  • Wi-Fi 接続の情報の検索
  • ユーザーの切り替え
  • ログアウト
  • コンピューターの電源オフ

Rhythmbox アプリケーションと、アプリケーションメニューのお気に入りサブメニューを備えた GNOME 3 クラシックデスクトップ

gnome classic new

GNOME クラシックでは、開いているウィンドウの概要はデフォルトでは使用できません。画面下部の タスクバー に、開いているすべてのウィンドウの一覧が表示されます。ただし、「GNOME クラシックでウィンドウの概要の有効化」の説明に従って GNOME クラシック環境のデフォルト設定を変更することにより、GNOME Standard でデフォルトで使用可能なものと同様のウィンドウの概要を有効にできます。

2.4. GNOME クラシックでウィンドウの概要の有効化

GNOME クラシックでは、開いているウィンドウの概要はデフォルトでは使用できません。この手順により、システム上のすべてのユーザーのウィンドウの概要が有効になります。

重要

この手順でウィンドウの概要を有効にしても、永続的な変更ではありません。gnome-classic-session パッケージを更新するたびに、構成ファイルがデフォルト設定に上書きされ、ウィンドウの概要が無効になります。

ウィンドウの概要を有効にしておくには、gnome-classic-session を更新するたびに手順を適用してください。

手順

  1. root ユーザーとして /usr/share/gnome-shell/modes/classic.json ファイルを開きます。
  2. ファイルで次の行を探します。

    "hasOverview": false
  3. その行を次のように変更します。

    "hasOverview": true
  4. 変更を保存し、/usr/share/gnome-shell/modes/classic.json ファイルを閉じます。
  5. ユーザーセッションを再起動します。

検証手順

  1. GNOME クラシックセッションで、複数のウィンドウを開きます。
  2. Super キーを押して、ウィンドウの概要を開きます。
  3. その概要で、次を確認します。

    • ダッシュ (画面の左側にある垂直パネル) が表示されます。
    • 下部のパネルは表示されません。
    • ワークスペーススイッチャーは、画面の右側に表示されます。

      「hasOverview: true」を使用したウィンドウの概要

      has overview true

    デフォルト設定 ("hasOverview": false) では、概要に次の機能があります。

    • ダッシュ は表示されません。
    • 下のパネルが表示されます。左側には ウィンドウピッカー ボタンがあり、右側にはワークスペーススイッチャーがあります。

      「hasOverview": false」を使用したウィンドウの概要

      has overview false

2.5. RHEL 8 のグラフィックバックエンド

RHEL 8 では、グラフィカルユーザーインターフェースを構築するプロトコルを 2 つ使用できます。

X11
X11 プロトコルは、X.Org をディスプレイサーバーとして使用します。このプロトコルに基づいたグラフィックスの表示は、オプションでしかなかった RHEL 7 と同じように機能します。
Wayland
RHEL 8 の Wayland プロトコルは、GNOME Shell コンポジターおよびディスプレイサーバーとして使用します。これはさらに Wayland の GNOME Shell として参照されます。Wayland プロコトルに基づいたグラフィックの表示には、X11 と比較して一部相違点と制限があります。

RHEL 8 の新規インストールでは Wayland の GNOME Shell が自動的に選択されます。ただし、「GNOME 環境およびディスプレイプロトコルを選択」で説明しているように、X.Org に切り替えることや、GNOME 環境やディスプレイサーバーの必須の組み合わせを選択することもできます。

X.OrgGNOME Shell on Wayland よりも優先される環境は、以下のようなごく一部の状況であることに注意してください。

  • VM 環境で使用される Cirrus グラフィックス
  • Matrox グラフィックス
  • Aspeed グラフィックス
  • 仮想マシン環境で使用される QXL グラフィックス
  • 専用ドライバーで使用された場合の Nvidia グラフィックス
重要

Nvidia グラフィックスはデフォルトで、オープンソースドライバーの nouveau を使用します。nouveauWayland で対応しているため、Wayland の GNOME Shellnouveau で制限なく Nvidia グラフィックスを使用できます。ただし、GNOME Shell on Wayland では、プロプライエタリー Nvidia バイナリードライバーを持つ Nvidia グラフィックスの使用に対応していません。この場合は、「GNOME 環境およびディスプレイプロトコルを選択」に説明されているように、X.Org に切り替えます。

関連情報

  • Wayland が利用できない環境の現在の一覧は、/usr/lib/udev/rules.d/61-gdm.rules ファイルで確認できます。
  • Wayland プロジェクトの詳細は、Wayland ドキュメント を参照してください。

2.6. Wayland と X11 プロトコルの主な相違点

X11 アプリケーション

クライアントアプリケーションは、Wayland プロトコルにポートする必要があり、GTK などの Wayland バックエンドを持つグラフィカルツールキットを使用して、Wayland に基づいたコンポジターおよびディスプレイサーバーとネイティブに動作できるようにします。

Wayland に移植できないレガシーな X11 アプリケーションは、Xwayland を、X11 レガシークライアントと Wayland コンポジターとの間のプロキシーとして自動的に使用します。Xwayland は、X11 サーバーと Wayland クライアントの両方として機能します。Xwayland の役割は、X11 のレガシーアプリケーションが、Wayland に基づいたディスプレイサーバーと連携するように、X11 プロトコルから Wayland プロトコルへ (またはその逆) 変換します。

GNOME Shell on Wayland では、Xwayland が、システムの起動時に自動的に起動します。これにより、GNOME Shell on Wayland を使用する際に X11 のレガシーアプリケーションが期待通りに動作するようになります。ただし、X11Wayland プロコトルは異なるため、X11 固有の機能に依存する一部のクライアントは、Xwayland で動作が異なる場合があります。このようなクライアントでは、「GNOME 環境およびディスプレイプロトコルを選択」で説明しているように、X.Org ディスプレイサーバーに切り替えることができます。

libinput

Red Hat Enterprise Linux 8 は、新しい統合入力スタック libinput を使用して、マウス、タッチパッド、タッチスクリーン、タブレット、トラックボール、ポインティングスティックなど、共通するすべてのデバイスタイプを管理します。この統合スタックは、X.Org および GNOME Shell on Wayland コンポジターの両方に使用されます。

GNOME Shell on Wayland は、すべてのデバイスに直接 libinput を使用し、切り替え可能なドライバーサポートは利用できません。X.Org では、X.Org libinput ドライバーとして libinput が実装されています。ドライバーサポートの概要を以下に示します。

マウス、タッチスクリーン、トラックボール、ポインティングスティック
Red Hat Enterprise Linux 8 は、上記のデバイスに X.Org libinput ドライバーを使用します。Red Hat Enterprise Linux 7 で使用されていた X.Org evdev ドライバーは、必要に応じてフォールバックとして利用できます。
タッチパッド
Red Hat Enterprise Linux 8 は、タッチパッドに X.Org libinput ドライバーを使用します。Red Hat Enterprise Linux 7 のタッチパッドに使用されていた X.Org synaptics ドライバーは利用できなくなりました。
グラフィックタブレット
Red Hat Enterprise Linux 8 では、Red Hat Enterprise Linux 7 のタブレットデバイスに使用していた X.Org wacom ドライバーを引き続き使用します。ただし、X.Org libinput ドライバーは、必要に応じて利用できます。
その他の入力デバイス
Red Hat Enterprise Linux 7 は、上記のカテゴリーに含まれていないその他の入力デバイスに X.Org evdev ドライバーを使用していました。Red Hat Enterprise Linux 8 は、X.Org libinput ドライバーをデフォルトで使用していますが、デバイスが libinput と互換性がない場合は、X.Org evdev ドライバーにフォールバックできます。

ジェスチャー

Wayland の GNOME Shell は、新しいタッチパットおよびタッチスクリーンのジェスチャーに対応します。以下のようなジェスチャーが含まれます。

  • 4 本の指で、上下にドラッグしてワークスペースを切り替えます。
  • 3 本の指をそれぞれ近づけて、アクティビティー 画面を開きます。

2.7. 現在の Wayland 制限

Nvidia ドライバー

WaylandGNOME Shell では、プロプライエタリーの Nvidia バイナリードライバーには対応していません。Nvidia GPU の使用時の複雑さを回避するために、GNOME Shell は自動的に X.Org にフォールバックします。これは、ログイン画面では Wayland プロトコルに基づいたオプションを利用できないことを意味します。

注記

nouveau ドライバーのサポートは継続し、このドライバーが Nvidia グラフィックスのデフォルトとなります。

リモートデスクトップ

GNOME Shell on Wayland では、gnome-remote-desktop パッケージで VNC サポートを利用できます。gnome-remote-desktop から VNC を使用してリモートアクセスするには、セッションにログインしている必要があります。また、プライマリーモニターのみがアクセスできるようになります。GNOME Shell on Wayland での画面の共有は、PipeWire メディアサーバーを使用して行うことができます。PipeWire メディアサーバーの詳細は、PipeWire プロジェクト を参照してください。

より高度な VNC を使用するには、従来的な VNC ツールを利用できる X.org に切り替える必要があります。詳細は「GNOME 環境およびディスプレイプロトコルを選択」を参照してください。

X ディスプレイマネージャー

XDMCP (X Display Manager Control Protocol) は、WaylandGNOME Shell でサポートされていません。

よって、X ディスプレイマネージャーを使用して、同じコンピューターまたは別のコンピューターから X.Org ディスプレイサーバーでセッションを開始することはできません。

その他の制限

以下に示す Wayland プロトコルに関連する追加制限に注意してください。

  • X.Org 画面操作ユーティリティーは利用できません。
  • Wayland ではレイアウト、回転、解像度の処理が異なるため、xrandr ユーティリティーはサポートされません。
  • Alt+F2 r ショートカットを使用して GNOME Shell を再起動することはできません。
  • 安定性の問題により、仮想環境では、Wayland の代わりに X.org を使用することが推奨されます。Wayland プロトコルに基づいたグラフィックは、qxl ドライバーを使用する仮想マシンでは利用できません。
  • Wayland は、libinput ドライバーが処理できないカスタムまたはニッチな入力デバイスには対応していません。

関連情報

  • Wayland ベースのグラフィックが利用できない環境の現在の一覧は、/usr/lib/udev/rules.d/61-gdm.rules ファイルで確認できます。

2.8. GNOME 環境およびディスプレイプロトコルを選択

Red Hat Enterprise Linux 8 のデフォルトのデスクトップ環境は、GNOME Shell on Wayland をディスプレイサーバーとして使用した GNOME Standard です。ただし、Wayland には特定の制限があるため、グラフィックプロトコルスタックの切り替えが必要になる場合があります。また、GNOME Standard から GNOME クラシックへの切り替えが必要になる可能性もあります。

手順

  1. ログイン画面 (GDM) で、Sign In ボタンの横にある歯車をクリックします。

    注記

    ロック画面からはこのオプションにアクセスできません。最初に Red Hat Enterprise Linux 8 を起動するか、現在のセッションからログアウトすると、ログイン画面が表示されます。

    gnome environments new

  2. 表示されるドロップダウンメニューから、オプションを選択します。

    注記

    ログイン画面に表示されるメニューで、X.Org ディスプレイサーバーが X11 ディスプレイサーバーとして表示されます。

重要

GNOME 環境、および上記手順のグラフィックプロトコルスタックの変更は、ユーザーがログアウトしたり、コンピューターの電源を落としたり、システムを再起動しても持続します。

第3章 GNOME へのアプリケーションのインストール

このセクションでは、GNOME 3 への新しいアプリケーションのインストールに使用できるさまざまなアプローチを説明します。

前提条件

  • システムに管理者権限がある。

3.1. GNOME Software アプリケーション

GNOME ソフトウェアは、グラフィカル環境からアプリケーションと GNOME Shell 拡張機能をインストールおよび更新できるユーティリティーです。

GNOME Shell は、バックエンドとして機能する PackageKit テクノロジーに基づいています。GNOME ソフトウェアは、主に、*.desktop ファイルを含むアプリケーションであるデスクトップアプリケーションを提供します。利用できるアプリケーションは、目的に応じて複数のカテゴリーにまとめられます。

3.2. GNOME ソフトウェアを使用したアプリケーションのインストール

この手順では、GNOME ソフトウェアインストーラーを使用してグラフィカルアプリケーションをインストールします。

手順

  1. GNOME Software アプリケーションを起動します。
  2. 利用可能なカテゴリーにインストールするアプリケーションを見つけます。

    • オーディオとビデオ
    • 通信とニュース
    • 生産性
    • グラフィックと写真
    • アドオン

      Add-on には、GNOME Shell 拡張機能、コーデック、フォントなどが含まれます。

    • 開発者ツール
    • ユーティリティー

    gnome software new

  3. 選択したアプリケーションをクリックします。

    gnome software install photos1 new

  4. Install ボタンをクリックします。

    gnome software install photos2 new

3.3. アプリケーションをインストールしてファイルタイプを開く

この手順では、特定のファイルタイプを開くことができるアプリケーションをインストールします。

手順

  1. 現在システムにインストールされていないアプリケーションに関連するファイルを開いてみてください。
  2. GNOME は、ファイルを開くことができる適切なアプリケーションを自動的に識別し、アプリケーションのダウンロードを提供します。

3.4. GNOME への RPM パッケージのインストール

この段落は、手順モジュールの紹介 (手順の簡単な説明) です。

手順

  1. 必要な RPM パッケージをダウンロードします。
  2. ファイル アプリケーションで、ダウンロードした RPM パッケージを保存するディレクトリーを開きます。

    注記

    デフォルトでは、ダウンロードしたファイルは /home/user/Downloads/ ディレクトリーに保存されます。

  3. RPM パッケージのアイコンをダブルクリックしてインストールします。

3.5. GNOME のアプリケーション検索からアプリケーションのインストール

この手順では、GNOME アプリケーション検索で見つかったグラフィカルアプリケーションをインストールします。

手順

  1. アクティビティーの概要 画面を開きます。
  2. search entry (検索ワードを入力) に、必要なアプリケーションの名前を入力します。

    install gimp 1 new

    GNOME は、リポジトリーでアプリケーションを自動的に検出し、アプリケーションのアイコンを表示します。

  3. アプリケーションのアイコンをクリックして、GNOME ソフトウェア を開きます。

    install gimp 2

  4. アプリケーションのアイコンを再度クリックします。

    install gimp 3

  5. インストール をクリックして、GNOME ソフトウェア でインストールを終了します。

3.6. 関連情報

第4章 GNOME を使用した更新のためのシステムの登録

システムのソフトウェア更新を取得するには、システムを登録する必要があります。

本セクションでは、GNOME を使用してシステムを登録する方法を説明します。

前提条件

  • Red Hat カスタマーポータルの有効なアカウント

    新規ユーザー登録は、「Red Hat アカウントの作成」ページを参照してください。

  • アクティベーションキーを使用してシステムを登録する場合は、アクティベーションキーまたはキー
  • 登録サーバーを使用してシステムを登録する場合は、登録サーバー

4.1. GNOME で Red Hat アカウントを使用したシステムの登録

以下の手順に従って、システムを Red Hat アカウントに登録します。

前提条件

手順

  1. 画面右上からアクセスできる システムメニュー に移動し、設定 アイコンをクリックします。
  2. DetailsAbout セクションで、Register をクリックします。
  3. Registration Server を選択します。
  4. Red Hat サーバーを使用しない場合は、URL フィールドにサーバーアドレスを入力します。
  5. Registration Type メニューで、Red Hat Account を選択します。
  6. Registration Details で以下を行います。

    • ログイン フィールドに Red Hat アカウントのユーザー名を入力します。
    • パスワード フィールドに Red Hat アカウントのパスワードを入力します。
    • 組織 フィールドに組織の名前を入力します。
  7. 登録 をクリックします。

4.2. GNOME でアクティベーションキーを使用したシステムの登録

以下の手順に従って、システムをアクティベーションキーに登録します。組織の管理者からアクティベーションキーを取得できます。

前提条件

  • アクティベーションキーまたはキー。

    新しいアクティベーションキーを作成するには、アクティベーションキーページを参照してください。

手順

  1. 画面右上からアクセスできる システムメニュー に移動し、設定 アイコンをクリックします。
  2. DetailsAbout セクションで、Register をクリックします。
  3. Registration Server を選択します。
  4. Red Hat サーバーを使用していない場合は、カスタマイズされたサーバーに URL を入力します。
  5. Registration Type メニューで、アクティベーションキー を選択します。
  6. Registration Details で以下を行います。

    • アクティベーションキー を入力します。

      複数の鍵をコンマ (,) で区切ります。

    • 組織 フィールドに組織の名前または ID を入力します。
  7. 登録 をクリックします。

4.3. GNOME を使用したシステムの登録解除

以下の手順に従って、システムの登録を解除します。登録解除後、システムはソフトウェアの更新を受け取らなくなります。

手順

  1. 画面右上からアクセスできる システムメニュー に移動し、設定 アイコンをクリックします。
  2. 詳細詳細 セクションで 詳細 をクリックします。

    登録の詳細 画面が表示されます。

  3. 登録解除 をクリックします。

    システムの登録解除による影響に関する警告が表示されます。

  4. 登録解除 をクリックします。

第5章 デスクトップにリモートでアクセス

リモートクライアントから RHEL サーバーのデスクトップに接続できます。

5.1. リモートデスクトップのアクセスオプション

RHEL は、デスクトップにリモートで接続するオプションを複数提供します。各オプションは、異なるユースケースに対応します。

GNOME ツールを使用したシングルユーザーアクセス

この方法では、グラフィカルな GNOME アプリケーションを使用したクライアントおよびサーバーでのリモートアクセスを有効にします。一度に 1 人のユーザーのみが、サーバーのデスクトップに接続できるように、Virtual Network Computing (VNC) セッションを設定します。

セッションタイプに応じて、この方法は異なるコンポーネントを使用して画面共有を実装します。

  • X11 セッションでは、vino コンポーネントを使用します。
  • Wayland セッションでは、gnome-remote-desktop コンポーネントを使用します。

    このメソッドは、常にディスプレイ番号 0 を使用します。これにより、VNC セッションはサーバーシステムにログインしたユーザーに常に接続します。

    VNC クライアントアプリケーションは tls_anon 接続をサポートする必要があります。たとえば、Linux システムで Remote Desktop Viewer (vinagre) アプリケーションを使用できます。RealVNC などの Microsoft Windows クライアントから接続できるようにするには、サーバーで VNC 暗号化を無効にする必要があります。

SSH を介した X11 転送を使用した単一アプリケーションへのアクセス

この方法では、サーバーで個別のグラフィカルを起動するクライアントで SSH コマンドを実行します。クライアントでアプリケーションウィンドウが開きます。

この方法は、完全なリモートデスクトップセッションを必要としない場合に役立ちます。

5.2. シングルユーザーとしてデスクトップにリモートでアクセス

グラフィカル GNOME アプリケーションで、RHEL サーバー上のデスクトップにリモートで接続できます。一度に 1 人のユーザーのみが、サーバーのデスクトップに接続できます。

5.2.1. GNOME を使用したサーバーでのデスクトップ共有の有効化

この手順では、1 台のクライアントからリモートデスクトップ接続を有効にするように RHEL サーバーを設定します。

手順

  1. サーバーへの VNC アクセスを有効にするためにファイアウォールルールを設定します。

    # firewall-cmd --permanent --add-service=vnc-server
  2. ファイアウォールルールを再読み込みします。

    # firewall-cmd --reload
  3. GNOME で 設定 を開きます。
  4. 共有 メニューに移動します。

    screen sharing 0

  5. スクリーンの共有 をクリックします。

    画面の共有設定が開きます。

    screen sharing 1 off

  6. ウィンドウヘッダーのスイッチボタンをクリックして、画面の共有を有効にします。

    screen sharing 2 on highlight

  7. Allow connection to control the screen チェックボックスを選択します。
  8. アクセスオプション で、パスワードを要求する オプションを選択します。
  9. Password フィールドにパスワードを設定します。

    サーバー上のデスクトップに接続する場合は、リモートクライアントがこのパスワードを入力する必要があります。

    screen sharing 4 password

5.2.2. GNOME を使用した共有デスクトップへの接続

この手順では、Remote Desktop Viewer アプリケーションを使用してリモートデスクトップセッションに接続します。これは、サーバーに現在ログインしているユーザーのグラフィカルセッションに接続します。

前提条件

手順

  1. クライアントに Remote Desktop Viewer アプリケーションをインストールします。

    # yum install vinagre
  2. Remote Desktop Viewer アプリケーションを起動します。
  3. Connect をクリックします。

    vinagre connect

  4. Protocol メニューで VNC を選択します。
  5. Host フィールドにサーバーの IP アドレスを入力します。

    vinagre vnc

  6. Connect をクリックします。

検証手順

  1. クライアントで、共有サーバーのデスクトップが表示されていることを確認します。
  2. サーバーで、画面共有インジケーターが上部パネルの右側に表示されます。

    screen sharing indicator

    システムメニューで画面共有を制御できます。

5.2.3. GNOME VNC で暗号化の無効化

暗号化は、GNOME リモートデスクトップソリューションで無効にできます。これにより、サーバーに接続するための暗号化をサポートしない VNC クライアントが有効になります。

手順

  1. サーバーユーザーとして、GSettings キー /org/gnome/desktop/remote-desktop/vnc/encryption['none'] に設定します。

    $ gsettings set org.gnome.desktop.remote-desktop.vnc encryption "['none']"
  2. 必要に応じて、Red Hat は、SSH を介して VNC 接続を VNC ポートにトンネルすることを推奨します。これにより、SSH トンネルは接続を暗号化された状態にします。

    以下に例を示します。

    1. クライアントで、ポート転送を設定します。

      # ssh -N -T -L 5901:server-ip-address:5901
    2. localhost:5901 アドレスの VNC セッションに接続します。

5.3. 個々のアプリケーションへのリモートアクセス

RHEL サーバーでグラフィカルアプリケーションをリモートで起動し、リモートクライアントからそれを使用できます。

5.3.1. サーバーでの X11 転送の有効化

この手順では、リモートクライアントが SSH を介してサーバーでグラフィカルアプリケーションを使用できるように、RHEL サーバーを設定します。

手順

  1. 基本的な X11 パッケージをインストールします。

    # yum install xorg-x11-xauth xorg-x11-fonts-\* xorg-x11-utils dbus-x11
    注記

    アプリケーションは、追加のグラフィカルライブラリーに依存する場合があります。

  2. /etc/sshd/sshd_config 設定ファイルで X11Forwarding オプションが有効になっていることを確認します。

    X11Forwarding yes

    このオプションは、RHEL でデフォルトで有効になっています。組織が無効にした可能性があります。

  3. sshd サービスを再起動します。

    # systemctl restart sshd.service

5.3.2. X11 転送を使用したリモートでのアプリケーションの起動

この手順では、SSH を使用して、リモートクライアントから RHEL サーバーのグラフィカルアプリケーションにアクセスします。

前提条件

  • そのサーバーで SSH での X11 転送が有効になります。詳細は「サーバーでの X11 転送の有効化」を参照してください。
  • X11 ディスプレイサーバーがシステムで実行されていることを確認します。

    • RHEL では、グラフィカルインターフェースで X11 がデフォルトで利用できます。
    • Microsoft Windows に、Xming などの X11 サーバーをインストールします。
    • macOS に、XQuartz X11 サーバーをインストールします。

手順

  1. SSH を使用してサーバーにログインします。

    [local-user]$ ssh -X -Y remote-server
  2. コマンドラインからアプリケーションを起動します。

    [remote-user]$ application-binary

第6章 具体的な GNOME の設定

6.1. GNOME 設定の概要

GNOME デスクトップ環境を設定する前に、以下の基本用語を理解する必要があります。

  • dconf
  • GSettings
  • gsettings

dconf には 2 つの意味があります。

まず、dconf は、GNOME 設定を保存するためのキーベースの BLOB (Binary Large Object) データベースです。dconf は、GDM、アプリケーション、プロキシー設定などのユーザー設定を管理し、GSettings のバックエンドとして機能します。

2 つ目は、dconf データベースで個別の値やディレクトリー全体の読み書きを行うのに使用されるコマンドラインユーティリティーである dconf です。

GSettings は、dconf のフロントエンドとして機能する、アプリケーション設定の概略的な API です。

gsettings は、ユーザー設定を表示および変更するために使用されるコマンドラインツールです。

6.2. ユーザーおよびシステムの GNOME 設定の管理

システム管理者およびユーザーは、dconf を使用して、GNOME 設定の複数レベルの制御を可能にします。

  • 管理者は、すべてのユーザーに適用されるデフォルト設定を定義できます。
  • ユーザーは、各自の設定でデフォルトを上書きできます。
  • 管理者は、設定をロックして、ユーザーが上書きできないようにすることもできます。

6.3. デスクトップアプリケーションの GSettings 値の表示

以下のツールのいずれかを使用して、GSettings の値を表示および編集できます。

  • dconf-editor GUI ツール
  • gsettings コマンドラインユーティリティー

dconf-editor アプリケーションと gsettings ユーティリティーには、以下の共通点があります。

  • システムおよびアプリケーション設定のオプションの閲覧および変更を許可する。
  • 設定の変更を許可する。
  • 両方のツールは、現在のユーザーの GSettings データベースの閲覧および変更を目的としているため、通常ユーザーによる実行が可能である。

dconf-editor は、設定および編集を確認する GUI を提供します。設定の階層はツリービューで表示され、説明、タイプ、デフォルト値などの各設定の追加情報も表示します。

gsettings ユーティリティーを使用すると、dconf の値を表示および設定できます。GSettings ユーティリティーは、コマンドおよび設定の Bash 補完に対応します。このツールを使用すると、shell スクリプトで設定を自動化することもできます。

図6.1 GSettings キー org.gnome.destop.background を表示する dconf-editor

dconf エディターの新しいスクリーンショット

前提条件

  • dconf-editor は、デフォルトでシステムにインストールされません。インストールするには、root で次のコマンドを実行します。

    ~]# yum install dconf-editor

手順

  • GUI で GSettings の値を一覧表示するには、dconf-editor アプリケーションを開きます。
  • コマンドラインで特定の GSettings 値を一覧表示するには、次のコマンドを使用します。

    $ gsettings get schema key

    以下に例を示します。

$ gsettings get org.gnome.desktop.background picture-uri

関連情報

  • dconf-editor ツールの詳細は、man ページの dconf-editor(1) および dconf-editor Project のドキュメント を参照してください。
  • gsettings ユーティリティーの詳細は、man ページの gsettings(1) を参照してください。

6.4. dconf プロファイルの使用

dcoonf システムは、複数の異なるデータベースに設定を保存します。dconf が使用するデータベースを指定する dconf プロファイルを設定できます。

6.4.1. dconf プロファイルについて

dconf プロファイルは、dconf システムが収集するシステムのハードウェアおよびソフトウェアの設定データベースの一覧です。

dconf プロファイルを使用すると、同一のシステムを比較して、ハードウェアまたはソフトウェアの問題をトラブルシューティングすることができます。

dconf システムは、/etc/dconf/profile/ ディレクトリー、または他の場所にあるテキストファイルのプロファイルを格納します。$DCONF_PROFILE 環境変数は、/etc/dconf/profile/ からファイルへの相対パス、またはユーザーのホームディレクトリーなどからの絶対パスを指定できます。

dconf プロファイルに設定されたキーのペアは、デフォルトの設定をオーバーライドします。

6.4.2. dconf プロファイルの選択

起動時に、dconf$DCONF_PROFILE 環境を確認し、開こうとしている dconf プロファイルの名前を見つけます。その結果は、変数が設定されているかどうかによって異なります。

  • 変数が設定されていると、dconf は変数に設定されたプロファイルを開こうとし、失敗すると停止します。
  • 変数が設定されていないと、dconfuser という名前のプロファイルを開こうとし、失敗すると内部に組み込まれた設定を使用します。

dconf プロファイルでは、1 つの dconf データベースを 1 行で指定します。

最初の行は、変更の書き込みに使用するデータベースを示します。残りの行は読み取り専用データベースを示します。

以下は、/etc/dconf/profile/user に格納されるプロファイルの例になります。

user-db:user
system-db:local
system-db:site

この例では、dconf プロファイルは 3 つのデータベースを指定します。user は、~/.config/dconf にあるユーザーデータベースの名前です。ローカル および サイト は、/etc/dconf/db/ にあるシステムデータベースです。

注記

セッションの dconf プロファイルはログイン時に決定するため、新しい dconf ユーザープロファイルをユーザーのセッションに適用するには、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

警告

ユーザーやアプリケーション開発者は、dconf を直接操作しないでください。dconf を操作するときは、常に dconf-editor または gsettings ユーティリティーを使用してください。dconf を直接使用する唯一の例外は、システム全体のデフォルトの設定時です (上記のツールでは設定できないため)。

6.5. カスタムデフォルト値の設定

マシン全体のデフォルト設定は、dconf プロファイルにキーのデフォルトを指定して設定できます。これらのデフォルトはユーザーが上書きできます。

前提条件

  • ユーザープロファイルが存在する。
  • キーの値が dconf データベースに追加されている。

手順

デフォルトの背景を設定するには、以下を行います。

  1. /etc/dconf/profile/user に、ユーザープロファイルを作成します。

    user-db:user
    system-db:local

    local は、dconf データベースの名前に置き換えます。

  2. ローカルデータベースのキーファイルを、/etc/dconf/db/local.d/01-background に作成します。これには以下のデフォルト設定が含まれます。

    ~]# dconf path
    
    [org/gnome/desktop/background]
    
    # GSettings key names and their corresponding values
    picture-uri='file:///usr/local/share/backgrounds/wallpaper.jpg'
    picture-options='scaled'
    primary-color='000000'
    secondary-color='FFFFFF'

    キーファイルのデフォルト設定では、以下の GSettings キーが使用されます。

    表6.1 org.gnome.desktop.background スキーマの GSettings キー

    キーの名前利用できる値説明

    picture-options

    "none"、"wallpaper"、"centered"、"scaled"、"stretched"、"zoom"、"spanned"

    wallpaper_filename で設定した画像のレンダリング方法を指定します。

    picture-uri

    ファイル名とパス

    背景の画像に使用する URI。バックエンドは、local の URI (file://) のみに対応します。

    primary-color

    デフォルト: 000000

    グラデーション時の左側または上側の色、あるいは単色時の色です。

    secondary-color

    デフォルト: FFFFFF

    グラデーション時の右側または下側の色です。単色時には使用されません。

  3. 必要に応じてキーファイルを編集します。

    詳細は「デスクトップアプリケーションの GSettings 値の表示」を参照してください。

  4. システムデータベースを更新します。

    ~]# dconf update

ユーザープロファイルを作成または変更した場合は、一度ログアウトしてログインし直して、変更を適用する必要があります。

関連情報

  • ユーザープロファイルを作成せずに、dconf コマンドラインユーティリティーを使用して、dconf データベースで個別の値またはディレクトリー全体を読み書きすることもできます。詳細は、man ページの dconf(1) を参照してください。

6.6. 特定設定のロックダウン

ユーザーが特定の設定を変更できないように、dconf でロックダウンモードを使用できます。

システム設定にロックダウンを強制しないと、ユーザー設定がシステム設定よりも優先されます。システム設定を、ユーザー設定で上書きできます。

手順

GSettings キーをロックダウンするには以下を行います。

  1. キーファイルディレクトリーに locks サブディレクトリー (例: /etc/dconf/db/local.d/locks/) を作成します。
  2. このディレクトリーに、ロックするキーを持つファイルを多数追加します。

例6.1 デフォルトの壁紙の設定のロック

  1. デフォルトの壁紙を設定します。
  2. /etc/dconf/db/local.d/locks/ ディレクトリーを新規作成します。
  3. /etc/dconf/db/local.d/locks/00-default-wallpaper にファイルを新規作成し、以下の内容を、1 行あたり 1 つのキーにして追加します。

    # Prevent users from changing values for the following keys:
    /org/gnome/desktop/background/picture-uri
    /org/gnome/desktop/background/picture-options
    /org/gnome/desktop/background/primary-color
    /org/gnome/desktop/background/secondary-color
  4. システムデータベースを更新します。

    ~]# dconf update

6.7. NFS でユーザー設定の保存

Network File System (NFS) のホームディレクトリーの使用時に dconf が正しく動作するようにするには、dconf キーファイルバックエンド を使用する必要があります。

dconf キーファイルバックエンド は、glib2-fam パッケージがインストールされている場合に限り適切に動作することに注意してください。このパッケージがインストールされていないと、リモートマシンで変更した設定に関する通知が適切に表示されません。

Red Hat Enterprise Linux 8 では、glib2-fam は BaseOS リポジトリーにあります。

dconf キーファイルバックエンド を設定するには、以下を行います。

  1. システムに glib2-fam パッケージがインストールされていることを確認します。

    このパッケージがシステムにインストールされているかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。

    ~]#  yum list installed

    インストース済みのパッケージの一覧に glib2-fam が含まれていない場合は、次のコマンドを実行してインストールします。

    ~]# yum install glib2-fam
  2. すべてのクライアントで /etc/dconf/profile/user ファイルを作成または編集します。
  3. /etc/dconf/profile/user file の先頭に以下の行を追加します。

    service-db:keyfile/user

dconf キーファイルバックエンド は、ユーザーの次回のログイン時に有効になります。キーファイルをポーリングして更新が行われたかどうかを判断するため、設定が即座に更新されないことがあります。

6.8. GSettings キープロパティーの設定

ここでは、ログに記録された 1 名のユーザーに GSettings キープロパティーを設定する方法を説明します。

1 つの GSettings キーに対して、dconf データベースに値を 1 つだけ指定できます。dconf データベースの別の場所で同じキーに別の値を設定すると、前の値が上書きされます。

同じキーの値は配列型です。配列型の場合は、複数の要素がコンマで区切られたリストをキーの値として指定できます。

配列型の GSettings キーは、以下の構文で設定します。

key=['option1', 'option2']

以下の例は、値が配列型である org.gnome.desktop.input-sources.xkb-options GSettings キーの設定を表しています。

GSettings キー org.gnome.desktop.input-sources.xkb-options の設定例

[org/gnome/desktop/input-sources]
# Enable Ctrl-Alt-Backspace for all users
# Set the Right Alt key as the Compose key and enable it
xkb-options=['terminate:ctrl_alt_bksp', 'compose:ralt']

6.9. コマンドラインで GSettings キーの設定

ここでは、gsettings コマンドを使用した GSettings キーの設定、操作、および管理を中心に説明します。gsettings コマンドを使用して解決可能な、最も一般的なユースケースを取り上げます。

6.9.1. キー値の設定

キーの値を設定するには、次のコマンドを実行します。

gsettings set SCHEMA [:PATH] KEY

値はシリアル可能な GVariant として指定されることに注意してください。

例6.2 選択したアプリケーションを favorite applications キーに追加

選択したアプリケーションをお気に入りのアプリケーションに追加するには、次のコマンドを実行します。

$ gsettings set org.gnome.shell favorite-apps "['firefox.desktop', 'evolution.desktop', 'rhythmbox.desktop', 'shotwell.desktop', 'org.gnome.Nautilus.desktop', 'org.gnome.Software.desktop', 'yelp.desktop', 'org.gnome.Terminal.desktop', 'org.gnome.clocks.desktop']"

この操作に成功すると、戻りコードは表示されません。結果として、リストされたアプリケーションがすべてお気に入りのアプリケーションに追加されます。この変更は即座に有効になります。

6.9.2. キー変更の監視

キーの変更を監視し、変更した値を出力するには、次のコマンドを実行します。

gsettings monitor SCHEMA [:PATH] [KEY]

KEY 引数を指定しないと、スキーマのすべてのキーが監視されます。監視は、プロセスが終了するまで継続されます。

例6.3 favorite applications キー変更の監視

favorite applications キーの変更を監視するには、端末を 2 つ開き、次のコマンドを実行します。

1 つ目の端末で、次のコマンドを実行します。

$ gsettings monitor org.gnome.shell favorite-apps

2 つ目の端末で、次のコマンドを実行します。

$ gsettings set org.gnome.shell favorite-apps "['firefox.desktop', 'evolution.desktop', 'rhythmbox.desktop', 'shotwell.desktop', 'org.gnome.Nautilus.desktop', 'org.gnome.Software.desktop', 'yelp.desktop', 'org.gnome.Terminal.desktop']"

これにより、favorite applications の変更の有無と、変更内容に関する通知が 1 つ目の端末に表示されます。

favorite-apps: ['firefox.desktop', 'evolution.desktop', 'rhythmbox.desktop', 'shotwell.desktop', 'org.gnome.Nautilus.desktop', 'org.gnome.Software.desktop', 'yelp.desktop', 'org.gnome.Terminal.desktop']

6.9.3. キーが書き込み可能であるかを確認

キーが書き込み可能であるかを確認するには、次のコマンドを実行します。

gsettings writable SCHEMA [:PATH] KEY

例6.4 favoriate applications キーが書き込み可能であるかを確認

favorite applications キーが書き込み可能であるかを確認するには、次のコマンドを実行します。

$ gsettings writable org.gnome.shell favorite-apps

このコマンドを実行すると、戻りコードは True を示します。

6.9.4. 有効なキー値の確認

キー値の有効な範囲を確認するには、次のコマンドを実行します。

gsettings range SCHEMA [:PATH] KEY

例6.5 remember-mount-password キー値の有効な範囲の確認

remember-mount-password key の有効な値を確認するには、次のコマンドを実行します。

$ gsettings range org.gnome.shell remember-mount-password

このコマンドを実行すると、戻りコードにはキー値のタイプが表示されます。この例では type b になります。詳細は「GNOME developer」を参照してください。

6.9.5. 有効なキー値の説明を確認

有効なキー値の説明を確認するには、次のコマンドを実行します。

gsettings describe SCHEMA [:PATH] KEY

例6.6 picture-uri キーの有効な値の説明を確認

picture-uri キーの有効な値の説明を確認するには、次のコマンドを実行します。

$ gsettings describe org.gnome.desktop.screensaver picture-uri

このコマンドを実行すると、以下の出力が表示されます。

URI to use for the background image. Note that the backend only supports local file:// URIs.

6.9.6. キー値のクエリー

キーの値を取得するには、次のコマンドを実行します。

gsettings get SCHEMA [:PATH] KEY VALUE

値はシリアル可能な GVariant として表示されることに注意してください。

例6.7 remember-mount-password キー値のクエリー

remember-mount-password キーの値を取得するには、次のコマンドを実行します。

$ gsettings get org.gnome.shell remember-mount-password

このコマンドを実行すると、戻りコードに false が表示されます。

6.9.7. キー値のリセット

キーの値をリセットするには、次のコマンドを実行します。

gsettings reset SCHEMA [:PATH] KEY

リセットに成功すると、戻りコードは表示されません。デフォルト値は、dconf ファイルと gsettings-desktop-schemas ファイルに保存されます。

例6.8 lock-delay キーのデフォルト値へのリセット

lock-delay キーのデフォルト値は 0 で、/usr/share/glib-2.0/schemas/org.gnome.desktop.screensaver.gschema.xml ファイルに格納されています。

必要に応じて、lock-delay の値を設定できます。

たとえば、スクリーンセーバーの lock-delay キーを 200 に設定するには、次のコマンドを実行します。

$ gsettings set org.gnome.desktop.screensaver lock-delay 200

スクリーンセーバーの lock-delay キーをデフォルト値にリセットするには、次のコマンドを実行します。

$ gsettings reset org.gnome.desktop.screensaver lock-delay

このコマンドを実行すると、lock-delay の値が 0 に設定されます。

6.9.8. スキーマのリセット

スキーマをリセットするには、次のコマンドを実行します。

gsettings reset-recursively SCHEMA [:PATH]

例6.9 org.gnome.desktop.screensaver スキーマをデフォルト値にリセット

org.gnome.desktop.screensaver スキーマをデフォルト値にリセットするには、次のコマンドを実行します。

$ gsettings reset-recursively org.gnome.desktop.screensaver

このコマンドを実行すると、lock-delay の値は 0 にリセットされ、ユーザーが変更した org.gnome.desktop.screensaver スキーマ内のその他のキーもデフォルト値にリセットされます。

6.9.9. インストール済みで再配置不能なスキーマの一覧表示

再配置不能なインストール済みのスキーマの一覧を表示するには、次のコマンドを実行します。

gsettings list-schemas [--print-paths]

[--print-paths] 引数を指定すると、各スキーマがマップされたパスも出力されます。

例6.10 インストール済みで再配置不能なスキーマの一覧表示

システムにインストールされている再配置不能なスキーマの一覧を表示するには、次のコマンドを実行します。

$ gsettings list-schemas

このコマンドを実行すると、スキーマの一覧が返されます。ここでは、その一部だけを示します。

org.gnome.rhythmbox.library
org.gnome.shell.overrides
org.gnome.system.proxy.https
org.gnome.clocks
org.gnome.eog.fullscreen
org.gnome.login-screen
org.gnome.eog.view

6.9.10. スキーマのキーの一覧表示

選択したスキーマのキーを一覧表示するには、次のコマンドを実行します。

gsettings list-keys SCHEMA [:PATH]

例6.11 org.gnome.shell スキーマのキーの一覧表示

org.gnome.shell スキーマのキーを一覧表示するには、次のコマンドを実行します。

$ gsettings list-keys org.gnome.shell

このコマンドを実行すると、キーの一覧が返されます。ここでは、その一部だけを示します。

enabled-extensions
command-history
remember-mount-password
always-show-log-out
had-bluetooth-devices-setup
looking-glass-history
disable-user-extensions
app-picker-view
disable-extension-version-validation
development-tools
favorite-apps

6.9.11. スキーマの子の一覧表示

選択したスキーマの子を一覧表示するには、次のコマンドを実行します。

gsettings list-children SCHEMA [:PATH]

子がない場合は空のリストが表示されます。

例6.12 org.gnome.shell スキーマの子の一覧表示

org.gnome.shell スキーマの子を一覧表示するには、次のコマンドを実行します。

$ gsettings list-children org.gnome.shell

このコマンドを実行すると、次の出力が返されます。

keyboard org.gnome.shell.keyboard
keybindings org.gnome.shell.keybindings

6.9.12. スキーマのキーおよび値の一覧表示

選択したスキーマのキーおよび値を再帰的に一覧表示するには、次のコマンドを実行します。

gsettings list-recursively [SCHEMA [:PATH]]

リストするキーのスキーマを指定しないと、全スキーマのキーがすべて表示されます。

例6.13 キーおよび値を再帰的に一覧表示

すべてスキーマのキーおよび値を再帰的に一覧表示するには、次のコマンドを実行します。

$ gsettings list-recursively

このコマンドを実行すると、システムにあるすべてのスキーマのすべてのキーおよび値が一覧表示されます。ここでは、その一部だけを示します。

org.gnome.nautilus.desktop network-icon-visible false
org.gnome.nautilus.desktop font ''
org.gnome.nautilus.desktop network-icon-name 'Network Servers'
org.gnome.nautilus.desktop home-icon-name 'Home'
org.gnome.nautilus.desktop volumes-visible true
org.gnome.Vinagre always-enable-listening false
org.gnome.Vinagre always-show-tabs false
org.gnome.Vinagre show-accels false
org.gnome.Vinagre history-size 15
org.gnome.Vinagre shared-flag true

6.10. 謝辞

このテキストの一部は、『GNOME Desktop System Administration Guide』に最初に登場しました (Copyright © 2014 The GNOME Project, Michael Hill, Jim Campbell, Jeremy Bicha, Ekaterina Gerasimova, minnie_eg, Aruna Sankaranarayanan, Sindhu S, Shobha Tyagi, Shaun McCance, David King, and others)。ライセンスは「Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported License」です。

GNOME コミュニティーメンバー方々の GNOME Desktop System Administration Guide への貢献に、Red Hat Enterprise Linux 8 の編集者一同感謝いたします。

第7章 ファイル関連付けの設定

本セクションでは、RHEL を設定して、異なる形式でファイルを開くか、またはアクセスする方法を説明します。

GNOME では、MIME (Multipurpose Internet Mail Extension) タイプを使用して、これらのファイルを開くために使用するファイルおよびアプリケーションの形式を特定するのに役立ちます。

7.1. 多目的インターネットメール拡張の種類

GNOME デスクトップは MIME タイプを使用して次のことを行います。

  • デフォルトで特定のファイル形式を開くアプリケーションを決定します。
  • 特定の形式のファイルを開くことができる他のアプリケーションを登録します。
  • ファイルアプリケーションのファイルプロパティーダイアログなどで、ファイルのタイプを記述する文字列を設定します。
  • ファイルアプリケーションのファイルプロパティーダイアログなどで、特定のファイル形式を表すアイコンを設定します。

MIME タイプ名は指定された形式に従います。

media-type/subtype-identifier

たとえば、image/jpeg です。

ここで、image はメディアタイプで、jpeg はサブタイプ識別子です。

GNOME は、Freedesktop.org からの MIME (Multipurpose Internet Mail Extension) 情報仕様に従って以下を特定します。

  • すべての MIME タイプ仕様ファイルを保存するためのマシン全体およびユーザー固有の場所。
  • 特定のファイル形式を開くために使用できるアプリケーションをデスクトップ環境で認識できるように MIME タイプを登録する方法。
  • どのアプリケーションをどのファイル形式で開くかを変更する方法。

MIME データベース

MIME データベースは、GNOME が既知の MIME タイプの情報を保存するために使用するすべての MIME タイプ仕様ファイルのコレクションです。

システム管理者の観点からの MIME データベースの最も重要な部分は /usr/share/mime/packages/ ディレクトリーです。ここには、既知の MIME タイプの情報を指定する MIME タイプ関連のファイルが保存されます。このようなファイルの例として、/usr/share/mime/packages/freedesktop.org.xml があります。デフォルトでは、システムで利用可能な標準 MIME タイプの情報が指定されます。Shared-mime-info パッケージがこのファイルを提供します。

関連情報

7.2. 全ユーザー用のカスタム MIME タイプの追加

/usr/share/mime/packages/ ディレクトリーに新規の MIME タイプ仕様ファイルを作成し、/usr/share/applications/ ディレクトリーに .desktop ファイルを作成し、システム上の全ユーザーに対してカスタムの MIME タイプを追加し、その MIME タイプのデフォルトアプリケーションを登録する必要があります。

手順

  1. 以下の内容で /usr/share/mime/packages/application-x-newtype.xml ファイルを作成します。

    <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
    
    <mime-info xmlns="http://www.freedesktop.org/standards/shared-mime-info">
      <mime-type type="application/x-newtype">
        <comment>new mime type</comment>
        <glob pattern="*.xyz"/>
      </mime-type>
    </mime-info>

    ここにあるサンプルファイル application-x-newtype.xml 例は、新しい MIME タイプ application/x-newtype を定義し、.xyz 拡張子の付いたファイル名をその MIME タイプに割り当てます。

  2. /usr/share/applications/ に、以下のような内容で、myapplication1.desktop などの名前の付いた新しい .desktop ファイルを作成します。

    [Desktop Entry]
    Type=Application
    MimeType=application/x-newtype
    Name=My Application 1
    Exec=myapplication1

    ここで、サンプル myapplication1.desktop ファイルは application/x-newtype MIME タイプを My Application 1という名前のアプリケーションに関連付けます。これは、コマンド myapplication1 で実行します。

  3. root ユーザーとして、変更を有効にするために MIME データベースを更新します。

    # update-mime-database /usr/share/mime
  4. root ユーザーとして、アプリケーションデータベースを更新します。

    # update-desktop-database /usr/share/applications

検証手順

  1. *.xyz ファイルを MIME タイプ application/x-newtype に正常に関連付けたことを確認するには、まず test.xyz などの空のファイルを作成し、以下のコマンドを実行します。

    $ touch test.xyz
    
    $ gvfs-info test.xyz | grep "standard::content-type"
      standard::content-type: application/x-newtype
  2. myapplication1.desktop が MIME タイプ application/x-newtype のデフォルトの登録アプリケーションとして正しく設定されていることを確認するには、以下のコマンドを実行します。

    $ gio mime --query application/x-newtype
    Default application for 'application/x-newtype': myapplication1.desktop
    Registered applications:
    	myapplication1.desktop
    Recommended applications:
    	myapplication1.desktop

7.3. 個別ユーザー用のカスタム MIME タイプの追加

個々のユーザーのためにカスタム MIME タイプを追加するために、~/.local/share/mime/packages/ ディレクトリーに MIME タイプ仕様ファイルを、~/.local/share/applications/.desktop ファイルを作成する必要があります。

手順

  1. ~/.local/share/mime/packages/application-x-newtype.xml ファイルを以下の内容で作成します。

    <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
    <mime-info xmlns="http://www.freedesktop.org/standards/shared-mime-info">
      <mime-type type="application/x-newtype">
        <comment>new mime type</comment>
        <glob pattern="*.xyz"/>
      </mime-type>
    </mime-info>

    ここでのサンプルファイル application-x-newtype.xml は、新しい MIME タイプ application/x-newtype を定義し、.xyz 拡張子の付いたファイル名をその MIME タイプに割り当てます。

  2. たとえば myapplication1.desktop と名前を付けた新しい .desktop ファイルを作成し、以下の内容で ~/.local/share/applications/ ディレクトリーに置きます。

    [Desktop Entry]
    Type=Application
    MimeType=application/x-newtype
    Name=My Application 1
    Exec=myapplication1

    上記のサンプルファイル myapplication1.desktop は、MIME タイプ application/x-newtype を My Application 1 という名前のアプリケーションに関連付けます。これは、コマンド myapplication1 で実行します。

  3. 変更を有効にするために MIME データベースを更新します。

    $ update-mime-database ~/.local/share/mime
  4. アプリケーションデータベースを更新します。

    $ update-desktop-database ~/.local/share/applications

検証手順

  1. *.xyz ファイルを MIME タイプ application/x-newtype に正常に関連付けたことを確認するには、最初に空のファイル (例: test.xyz) を作成し、以下のコマンドを実行します。

    $ touch test.xyz
    
    $ gvfs-info test.xyz | grep "standard::content-type"
      standard::content-type: application/x-newtype
  2. myapplication1.desktop が MIME タイプ application/x-newtype のデフォルトの登録アプリケーションとしてが正しく設定されていることを確認するには、次のコマンドを実行します。

    $ gio mime --query application/x-newtype
    Default application for 'application/x-newtype': myapplication1.desktop
    Registered applications:
    	myapplication1.desktop
    Recommended applications:
    	myapplication1.desktop

7.4. デフォルトの MIME タイプを上書きするオプション

デフォルトで、パッケージがインストールした /usr/share/applications/mimeapps.list および /usr/share/applications/gnome-mimeapps.list ファイルは、特定の MIME タイプを開くために登録するアプリケーションを指定します。

システム管理者は、デフォルトの登録アプリケーションで上書きする MIME タイプの一覧で、/etc/xdg/mimeapps.list または /etc/xdg/gnome-mimeapps.list ファイルを作成できます。

ローカルユーザーは、デフォルトの登録アプリケーションをオーバーライドする MIME タイプの一覧で、~/.local/share/applications/mimeapps.list または ~/.local/share/applications/gnome-mimeapps.list ファイルを作成できます。

設定は、以下の順序で適用されます。

  1. /usr/share/applications/
  2. /etc/xdg/
  3. ~/.local/share/application/

特定の場所内では、構成が以下の順序で適用されます。

  1. mimeapps.list
  2. gnome-mimeapps.list

7.5. すべてのユーザーに対してデフォルトの登録アプリケーションの上書き

システム管理者は、要件に基づいて設定を更新できます。システム管理者の設定は、デフォルトのパッケージ設定よりも優先されます。それぞれで、デスクトップ固有の設定は、デスクトップ環境を指定しない設定よりも優先されます。

手順

  1. デフォルトの登録アプリケーションを変更する MIME タイプを確認するには、/usr/share/applications/mimeapps.list ファイルを参照してください。たとえば、mimeapps.list ファイルの以下のサンプルは、MIME タイプ text/html および application/xhtml+xml のデフォルトの登録アプリケーションを指定します。

    [Default Applications]
    text/html=firefox.desktop
    application/xhtml+xml=firefox.desktop

    上記の例では、対応する .desktop ファイル (firefox.desktop) を指定してデフォルトのアプリケーション (Firefox) を指定します。その他のアプリケーションの .desktop ファイルは、/usr/share/applications/ ディレクトリーにあります。

  2. /etc/xdg/mimeapps.list ファイルを作成し、このファイルに MIME タイプと対応するデフォルトの登録アプリケーションを指定します。

    [Default Applications]
    text/html=myapplication1.desktop
    application/xhtml+xml=myapplication2.desktop

    この例では、MIME タイプ text/html のデフォルトの登録アプリケーションを myapplication1.desktop に設定し、MIME タイプ application/xhtml+xmlmyapplication2.desktop に設定します。

検証手順

  • これらの設定が適切に機能するには、myapplication1.desktop および myapplication2.desktop ファイルの両方が /usr/share/applications/ ディレクトリーに置かれていることを確認します。
  • gio mime query コマンドを実行して、デフォルトの登録アプリケーションが正しく設定されていることを確認します。

    $ gio mime text/html
    Default application for 'text/html': myapplication1.desktop
    Registered applications:
    	myapplication1.desktop
    	firefox.desktop
    Recommended applications:
    	myapplication1.desktop
    	firefox.desktop

7.6. 個々のユーザー用にデフォルトの登録アプリケーションの上書き

個々のユーザーは、要件に基づいて設定を更新することもできます。この設定は、システム管理者の設定よりも優先され、システム管理者の設定はパッケージ設定よりも優先されます。それぞれで、デスクトップ固有の設定は、デスクトップ環境を指定しない設定よりも優先されます。

手順

  1. デフォルトの登録アプリケーションを変更する MIME タイプを確認するには、/usr/share/applications/mimeapps.list ファイルを参照してください。たとえば、mimeapps.list ファイルの以下のサンプルは、MIME タイプ text/html および application/xhtml+xml のデフォルトの登録アプリケーションを指定します。

    [Default Applications]
    text/html=firefox.desktop
    application/xhtml+xml=firefox.desktop

    上記の例では、対応する .desktop ファイル (firefox.desktop) を指定してデフォルトのアプリケーション (Firefox) を指定します。その他のアプリケーションの .desktop ファイルは、/usr/share/applications/ ディレクトリーにあります。

  2. ~/.local/share/applications/mimeapps.list ファイルを作成し、このファイルに MIME タイプと対応するデフォルトの登録アプリケーションを指定します。

    [Default Applications]
    text/html=myapplication1.desktop
    application/xhtml+xml=myapplication2.desktop

    この例では、MIME タイプ text/html のデフォルトの登録アプリケーションを myapplication1.desktop に設定し、MIME タイプ application/xhtml+xmlmyapplication2.desktop に設定します。

検証手順

  • これらの設定が適切に機能するには、myapplication1.desktop および myapplication2.desktop ファイルの両方が /usr/share/applications/ ディレクトリーに置かれていることを確認します。
  • gio mime query コマンドを実行して、デフォルトの登録アプリケーションが正しく設定されていることを確認します。

    $ gio mime text/html
    Default application for 'text/html': myapplication1.desktop
    Registered applications:
    	myapplication1.desktop
    	firefox.desktop
    Recommended applications:
    	myapplication1.desktop
    	firefox.desktop

第8章 デスクトップ外観のカスタマイズ

このセクションでは、システムの管理者がシステムの各種ユーザーのデスクトップ環境の外観をカスタマイズする方法を説明します。

8.1. デスクトップ背景のカスタマイズ

システムの管理者であれば、dconf ユーティリティーでデフォルトのデスクトップ背景の設定、その他の背景の追加、または複数の背景の追加を行うことができます。

システムユーザーがデフォルトの背景を変更できないようにする場合は、システム管理者が locks ディレクトリーを使用して設定をロックする必要があります。ロックしない場合は、各ユーザーは設定に応じて背景をカスタマイズできます。

8.1.1. デフォルトのデスクトップ背景のカスタマイズ

関連する GSettings キーを org.gnome.desktop.background スキーマに設定して、デフォルトのデスクトップ背景とその外観を設定できます。

GSettings の詳細は、「GNOME 設定の概要」を参照してください。

以下の手順で、デフォルトの背景を設定します

手順

  1. システム全体の設定用に、ローカルデータベースを /etc/dconf/db/local.d/00-background に作成します。

    # Specify the dconf path
    [org/gnome/desktop/background]
    
    # Specify the path to the desktop background image file
    picture-uri='file:///usr/local/share/backgrounds/wallpaper.jpg'
    # Specify one of the rendering options for the background image:
    # 'none', 'wallpaper', 'centered', 'scaled', 'stretched', 'zoom', 'spanned'
    picture-options='scaled'
    # Specify the left or top color when drawing gradients or the solid color
    primary-color='000000'
    # Specify the right or bottom color when drawing gradients
    secondary-color='FFFFFF'
  2. 任意で、ユーザーがデフォルトの背景を変更できないようにするには、/etc/dconf/db/local.d/locks/background ファイルのユーザーの設定を上書きします。

    # List the keys used to configure the desktop background
    /org/gnome/desktop/background/picture-uri
    /org/gnome/desktop/background/picture-options
    /org/gnome/desktop/background/primary-color
    /org/gnome/desktop/background/secondary-color
  3. システムデータベースを更新します。

    # dconf update
  4. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

8.1.2. その他の背景の追加

システムユーザーが、追加の背景を利用できるようにすることができます。

手順

  1. org.gnome.desktop.background スキーマを使用して、その他の背景の外観を指定する xml 形式でファイルを作成します。

    表8.1 頻繁に使用する org.gnome.desktop.background スキーマの GSettings キー

    キーの名前利用できる値説明

    picture-options

    "none"、"wallpaper"、"centered"、"scaled"、"stretched"、"zoom"、"spanned"

    wallpaper_filename で設定した画像のレンダリング方法を指定します。

    color-shading-type

    "horizontal"、"vertical"、および "solid"

    背景の色調を指定します。

    primary-color

    default: #023c88

    グラデーション時の左側または上側の色、あるいは単色時の色です。

    secondary-color

    default: #5789ca

    グラデーション時の右側または下側の色です。単色時には使用されません。

    オプションの一覧は、dconf-editor (GUI) または gsettings (コマンドラインユーティリティー) を参照してください。詳細は「デスクトップアプリケーションの GSettings 値の表示」を参照してください。

  2. /usr/share/gnome-background-properties/ ディレクトリーに *.xml ファイルを保存します。

ユーザーが右上にある名前をクリックして 設定 を選択し、表の パーソナル セクションで 背景 を選択すると、利用可能な新しい背景が表示されます。

GSettings キー org.gnome.desktop.background の実装例

1 つの <wallpaper> 要素を持つその他の背景ファイルの例

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE wallpapers SYSTEM "gnome-wp-list.dtd">
<wallpapers>
  <wallpaper deleted="false">
    <name>Company Background</name>
    <name xml:lang="de">Firmenhintergrund</name>
    <filename>/usr/local/share/backgrounds/company-wallpaper.jpg</filename>
    <options>zoom</options>
    <shade_type>solid</shade_type>
    <pcolor>#ffffff</pcolor>
    <scolor>#000000</scolor>
  </wallpaper>
</wallpapers>

1 つの設定ファイルに複数の <wallpaper> 要素を指定してその他の背景を追加することで、2 種類の背景を追加できます。2 つの <wallpaper> 要素を持つ例を以下に示します。

2 つの <wallpaper> 要素を含む追加の背景ファイル例

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE wallpapers SYSTEM "gnome-wp-list.dtd">
<wallpapers>
  <wallpaper deleted="false">
    <name>Company Background</name>
    <name xml:lang="de">Firmenhintergrund</name>
    <filename>/usr/local/share/backgrounds/company-wallpaper.jpg</filename>
    <options>zoom</options>
    <shade_type>solid</shade_type>
    <pcolor>#ffffff</pcolor>
    <scolor>#000000</scolor>
  </wallpaper>
  <wallpaper deleted="false">
    <name>Company Background 2</name>
    <name xml:lang="de">Firmenhintergrund 2</name>
    <filename>/usr/local/share/backgrounds/company-wallpaper-2.jpg</filename>
    <options>zoom</options>
    <shade_type>solid</shade_type>
    <pcolor>#ff0000</pcolor>
    <scolor>#00ffff</scolor>
  </wallpaper>
</wallpapers>

8.1.3. スクリーンシールドの設定

スクリーンシールドは、システムがロックされるとすぐに下にスライドする画面です。これは、GSettings キー org.gnome.desktop.screensaver.picture-uri により制御されます。GDM は独自の dconf プロファイルを使用するため、そのプロファイルの設定を変更することによりデフォルトの背景を設定できます。

GSettings および dconf の詳細は、「GNOME 設定の概要」を参照してください。

手順

  1. /etc/dconf/db/gdm.d/01-screensaver に、マシン全体の設定用の gdm データベースを作成します。

    [org/gnome/desktop/screensaver]
    picture-uri='file:///opt/corp/background.jpg'

    /opt/corp/background.jpg を、スクリーンシールドとして使用する画像ファイルへのパスに置き換えます。サポートされる形式は PNG、JPG、JPEG、および TGA です。画像のサイズは、画面のサイズに合わせる必要がある場合に調整されることに注意してください。

  2. システムデータベースを更新します。

    # dconf update
  3. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。
トラブルシューティング

スクリーンシールドが更新されない場合は、以下をお試しください。

  1. dconf update コマンドを root ユーザーで実行して、システムのデータベースが更新していることを確認します。
  2. GDM の再起動を試行します。

8.2. GNOME Shell 拡張機能でデストップ環境のカスタマイズ

GNOME Shell 拡張機能は、デフォルトの GNOME Shell インターフェースと、ウィンドウ管理やアプリケーション起動などの各部分のカスタマイズを可能にします。

重要

サードパーティーの GNOME Shell 拡張機能を Red Hat Enterprise Linux に実装する前に、以下の文書に必ず目を通し、サードパーティーソフトウェアに関する Red Hat サポートポリシー (「Red Hat グローバルサポートサービスは、サードパーティのソフトウェア、ドライバー、そして認定されていないハードウェアおよびハイパーバイザー、もしくはゲストのオペレーティングシステムについてどのようなサポートを提供していますか?」) を確認するようにしてください。

8.2.1. GNOME Shell 拡張機能の概要

本セクションでは、RHEL 8 で利用可能な GNOME Shell 拡張機能の概要を説明します。これには、特定の拡張機能を提供するパッケージの名前や、各拡張機能の機能の説明が含まれます。

表8.2 利用可能な GNOME Shell 拡張機能の概要

パッケージ名拡張名説明

gnome-shell-extension-apps-menu

apps-menu

GNOME Shell の アプリケーション メニュー

gnome-shell-extension-top-icons

Top Icons

上部にレガシーアイコンを表示する

gnome-shell-extension-user-theme

user-theme

GNOME Shell でのカスタムテーマのサポート

gnome-shell-extension-drive-menu

drive-menu

GNOME Shell のドライブステータスメニュー

gnome-shell-extension-window-list

window-list

GNOME Shell で画面の下部にウィンドウリストを表示する

gnome-shell-extension-dash-to-dock

Dash to Dock

micxgx.gmail.com による Gnome Shell のドック

gnome-shell-extension-desktop-icons

Desktop Icons

GNOME クラシックのエクスペリエンスのデスクトップアイコンのサポート

gnome-shell-extension-no-hot-corner

nohotcorner

GNOME Shell でホットコーナーを無効にする

gnome-shell-extension-systemMonitor

systemMonitor

GNOME Shell の システムモニター

gnome-shell-extension-updates-dialog

Updates Dialog

ソフトウェアの更新があるときにモーダルダイアログを表示する

gnome-shell-extension-window-grouper

window-grouper

同じワークスペースの同じプロセスに属するウィンドウを保持する

gnome-shell-extension-panel-favorites

panel-favorites

GNOME Shell のトップバーにあるお気に入りのランチャー

gnome-shell-extension-windowsNavigator

windowNavigator

GNOME shell でのウィンドウおよびワークスペースのキーボード選択のサポート

gnome-shell-extension-auto-move-windows

Autom Move Windows

GNOME Shell で特定のワークスペースをアプリケーションに割り当て

gnome-shell-extension-launch-new-instance

launch-new-instance

常に GNOME Shell の新しいアプリケーションインスタンスの起動

gnome-shell-extension-workspace-indicator

workspace-indicator

GNOME Shell のワークスペースインジケーター

gnome-shell-extension-disable-screenshield

Disable Screen Shield

ロックが無効になっている場合は、GNOME Shell スクリーンシールドを無効にする

gnome-shell-extension-native-window-placement

native-window-placement

GNOME Shell のネイティブウィンドウの配置

gnome-shell-extension-screenshot-window-sizer

screenshot-window-sizer

GNOME Shell のスクリーンショットのウィンドウサイザー

gnome-shell-extension-horizontal-workspaces

horizontal-workspaces

GNOME クラシックのエクスペリエンスのデスクトップアイコンのサポート

gnome-shell-extension-places-menu

places-menu

GNOME Shell のステータスメニューを 配置 する

gnome-classic-session

GNOME クラシックのモードセッション

8.2.2. マシン全体の拡張機能の有効化

前提条件

システムの全ユーザーが拡張機能を利用できるように、拡張機能を /usr/share/gnome-shell/extensions ディレクトリーにインストールしている。

手順

  1. マシン全体の設定用に、ローカルデータベースファイルを /etc/dconf/db/local.d/00-extensions に作成します。

    [org/gnome/shell]
    # List all extensions that you want to have enabled for all users
    enabled-extensions=['myextension1@myname.example.com', 'myextension2@myname.example.com']

    enabled-extensions キーは、拡張機能の UUID (myextension1@myname.example.com および myextension2@myname.example.com) を使用して有効にした拡張機能を指定します。

  2. システムデータベースを更新します。

    # dconf update
  3. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

    注記

    現在、ログインしているユーザーに対して追加の拡張機能を有効にする方法はありません。また、独自の GNOME 拡張機能をインストールして有効にした既存のユーザーには適用されません。

8.2.3. 有効にした拡張機能のロックダウン

ユーザーが拡張機能の有効化または無効化を行わないようにするには、org.gnome.shell.enabled-extensions キーをロックします。

手順

  1. マシン全体の設定用に、ローカルデータベースファイルを /etc/dconf/db/local.d/00-extensions に作成します。

    [org/gnome/shell]
    # List all extensions that you want to have enabled for all users
    enabled-extensions=['myextension1@myname.example.com', 'myextension2@myname.example.com']

    enabled-extensions キーは、拡張機能の UUID (myextension1@myname.example.com および myextension2@myname.example.com) を使用して有効にした拡張機能を指定します。

  2. ユーザーの設定を上書きし、ユーザーが /etc/dconf/db/local.d/locks/extensions で設定を変更できないようにします。

    # Lock the list of mandatory extensions
    /org/gnome/shell/enabled-extensions
  3. システムデータベースを更新します。

    # dconf update
  4. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

org.gnome.shell.enabled-extensions をロックすると、~/.local/share/gnome-shell/extensions または /usr/share/gnome-shell/extensions にインストールされていても、org.gnome.shell.enabled-extensions キーの一覧に記載されていない拡張機能は GNOME Shell により読み込まれないため、ユーザーが拡張機能を使用することができなくなります。

8.2.4. 必須の拡張機能の設定

GNOME Shell では、ユーザーが使用する必要がある拡張機能セットを指定できます。

前提条件

拡張機能が、/usr/share/gnome-shell/extensions ディレクトリーにインストールされている。

手順

  1. マシン全体の設定用に、ローカルデータベースファイルを /etc/dconf/db/local.d/00-extensions-mandatory に作成します。

    [org/gnome/shell]
    # List all mandatory extensions
    enabled-extensions=['myextension1@myname.example.com', 'myextension2@myname.example.com']

    enabled-extensions キーは、拡張機能の UUID (myextension1@myname.example.com および myextension2@myname.example.com) を使用して有効にした拡張機能を指定します。

  2. ユーザーの設定を上書きし、ユーザーが /etc/dconf/db/local.d/locks/extensions-mandatory で設定を変更できないようにします。

    # Lock the list of mandatory extensions
    /org/gnome/shell/enabled-extensions
  3. システムデータベースを更新します。

    # dconf update
  4. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

第9章 GNOME デスクトップ機能のカスタマイズ

9.1. デスクトップ GUI を使用した言語の変更

本セクションでは、デスクトップ GUI を使用してシステム言語を変更する方法を説明します。

前提条件

  • システムに必要な言語パッケージがインストールされている。

手順

  1. システムメニュー から GNOME コントロールセンター を開きます。

    cs system menu

  2. GNOME Control Center で、左側の垂直バーから 地域および言語 を選択します。
  3. 言語 メニューをクリックします。

    cs language menu

  4. メニューから必要な地域および言語を選択します。

    cs select region language

    該当する地域および言語が表示されない場合はスクロールダウンし、詳細 をクリックして、利用可能な地域および言語を選択します。

    cs available region language

  5. 完了 をクリックします。
  6. 再起動 をクリックして変更を有効にします。

    cs restart region language

注記

アプリケーションによっては、特定の言語に対応していないものもあります。選択した言語に翻訳できないアプリケーションのテキストは、アメリカ英語のままになります。

関連情報

9.2. CTRL+ALT+BACKSPACE ショートカットの有効化

ショートカットキー Ctrl+Alt+Backspace の組み合わせは、X.Org ディスプレイサーバーを終了するのに使用されます。

とくに以下の場合は X.Org を終了する必要があります。

  • プログラムにより、X.Org サーバーの動作を停止した。
  • すぐにログインセッションから切り替える必要がある。
  • 障害のあるプログラムを起動した。
  • 現在のセッションで動作しない。
  • 画面がフリーズした。

Ctrl+Alt+Backspace ショートカットで、すべてのユーザーが X.Org をデフォルトで強制終了できるようにするには、GSettings キー org.gnome.desktop.input-sources.xkb-options を設定する必要があります。

手順

  1. マシン全体の設定用に、ローカルデータベースファイルを /etc/dconf/db/local.d/00-input-sources に作成します。

    [org/gnome/desktop/input-sources]
    # Enable Ctrl-Alt-Backspace for all users
    xkb-options=['terminate:ctrl_alt_bksp']
  2. ユーザーの設定を上書きし、ユーザーが /etc/dconf/db/local.d/locks/input-sourcesで設定を変更できないようにします。

    # Lock the list of enabled XKB options
    /org/gnome/desktop/input-sources/xkb-options
  3. システムデータベースを更新して、変更を適用します。

    # dconf update
  4. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

Ctrl+Alt+Backspace キーの組み合わせが有効になると、すべてのユーザーが X.Org を終了できるようになります。終了すると、ログインプロンプトに戻ります。

9.3. コマンドラインアクセスの無効化

デスクトップユーザー向けのコマンドラインのアクセスを無効にするには、いくつかの異なるコンテキストで設定を変更する必要があります。

注記

以下の手順ではデスクトップユーザーがコマンドラインへアクセスするパーミッションを削除するわけではなく、デスクトップユーザーがコマンドラインにアクセスする方法を削除します。

9.3.1. org.gnome.desktop.lockdown.disable-command-line キーの設定

この方法では、ユーザーの次の操作を禁止します。

  • 端末へのアクセス
  • Alt+F2 コマンドプロンプトを使用して、実行するコマンドラインの指定

手順

  1. システム全体の設定用に、ローカルデータベースを etc/dconf/db/local.d/00-lockdown に作成します。

    [org/gnome/desktop/lockdown]
    # Disable command-line access
    disable-command-line=true
  2. ユーザーの設定を上書きし、ユーザーが /etc/dconf/db/local.d/locks/lockdown で設定を変更できないようにします。

    # Lock the disabled command-line access
    /org/gnome/desktop/lockdown
  3. システムデータベースを更新します。

    # dconf update
  4. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

9.3.2. X.Org での仮想端末切り替えの無効化

X.Org ディスプレイサーバーにより、ユーザーはショートカットキー Ctr+Alt+function を使用して、GNOME デスクトップおよび X.Org から仮想端末へ切り替えることができます。すべての仮想端末へのアクセスは、X.Org 設定で無効にできます。X.Org 設定は、以下の手順で示しているように、/etc/X11/xorg.conf.d/ ディレクトリーの X 設定ファイルの Serverflags セクションに DontVTSwitch オプションを追加することで変更できます。

重要

GNOME Shell on Wayland がディスプレイサーバーとして使用されていると、手順を適用できません。

手順

  1. /etc/X11/xorg.conf.d/ ディレクトリーに X 設定ファイルを作成または編集します。

    注記

    通常、このホストに固有の設定ファイル名は 2 桁の数字とハイフンで始まり、常に .conf 拡張子が付きます。このため、次のファイル名は /etc/X11/xorg.conf.d/10-xorg.conf になります。

    Section "Serverflags"
    
    Option "DontVTSwitch" "yes"
    
    EndSection
  2. 変更を有効にするには、X.Org ディスプレイサーバーを再起動します。

9.4. ノート PC を閉じたときにコンピューターがサスペンドしないようにする

ノート PC を閉じると、コンピューターはデフォルトで節電のためサスペンドします。この動作の設定を変更すると、ノート PC を閉じてもサスペンドしないようにすることができます。

警告

マシンによっては、特に狭いところに入れた状態でノート PC を閉じたまま作動させ続けるとオーバーヒートしてしまう場合があります。したがって、デフォルトの設定を suspend から他のオプションに変更しても有益であるかどうかを検討してください。

手順

  1. /etc/systemd/logind.conf ファイルをエディターで開きます。
  2. ファイルの HandleLidSwitch=suspend 行を見つけます。

    システムの起動時に # 文字で引用されている場合は、# を削除して引用を解除できます。

    この行がファイルにない場合は、行を追加します。

  3. デフォルトの suspend パラメーターを以下のいずれかに置き換えます。

    • 画面をロックする場合は lock
    • 何もしない場合は ignore
    • コンピューターをオフにする場合は poweroff

    以下に例を示します。

    [Login]
    HandleLidSwitch=lock
  4. 変更を保存してエディターを終了します。
  5. 次のコマンドを実行して、次回の再起動時に変更が保存されるようにします。

    # systemctl restart systemd-logind.service
    警告

    サービスを再起動すると、ログインしているデスクトップユーザーの現在実行中の GNOME セッションが強制的に中断されます。これにより、ユーザーが保存していないデータは削除される可能性があります。

/etc/systemd/logind.conf ファイルの詳細は、man ページの logind.conf を参照してください。

9.5. グラフィカルターゲットモードで電源ボタンを押した際の動作の変更

マシンをグラフィカルログイン画面またはユーザーセッションで起動すると、電源 ボタンを押したときに、デフォルトでマシンがサスペンドされます。これは、ユーザーが物理的に 電源 ボタンを押した場合や、リモートコンソールから仮想の 電源 ボタンを押した場合の両方で発生します。電源 ボタンを押した際に別の動作が起こるようにするには、dconf でこのボタンの機能を設定します。

たとえば、電源 ボタンを押した後にシステムをシャットダウンする場合は、以下の手順に従います。

手順

  1. システム全体の設定用に、ローカルデータベースを /etc/dconf/db/local.d/01-power に作成します。

    [org/gnome/settings-daemon/plugins/power]
    power-button-action='interactive'
  2. ユーザーの設定を上書きし、ユーザーが /etc/dconf/db/local.d/locks/01-power ファイルで設定を変更できないようにします。

    /org/gnome/settings-daemon/plugins/power/power-button-action
  3. システムデータベースを更新します。

    # dconf update
  4. システム全体の設定に変更を適用するために、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

この設定では、電源 ボタンを押すと、システムがシャットダウンします。システム動作の設定を変更するには、特定のボタンの動作を設定します。

特定ボタンのオプション

  • nothing

    何も実行しません。

  • suspend

    システムをサスペンドします。

  • hibernate

    システムを休止状態にします。

  • interactive

    何を実行するかをユーザーに質問するポップアップクエリーを表示します。

    対話モードでは、電源ボタンを押すと、60 秒後に自動的にシステムの電源がオフになります。ただし、次の図のように、ポップアップクエリーとは別の動作を選択できます。

    対話モードのポップアップクエリー

    interactive power

第10章 Compose キーを使用した一般的ではない文字の入力

Compose キーは、キーボードにない特殊シンボルまたは文字を入力できるようにする機能です。GNOME デスクトップでは、キーボード上の既存キーのいずれかを Compose キーとして定義できます。Compose キーを Compose キーシーケンスとして知られる他の鍵と組み合わせて使用して、頻繁に入力する特殊文字を入力できます。

10.1. Compose キーの有効化

Compose キーは、個別ユーザーまたはすべてのユーザーに対して有効にできます。

10.1.1. Tweak アプリケーションを使用した個別ユーザー用の Compose キーの有効化

Tweak アプリケーションで個別ユーザーの Compose キーを有効にするには、以下の手順に従います。

前提条件

  • Tweak アプリケーションがシステムにインストールされている。

    # yum install gnome-tweaks

手順

  1. Tweak アプリケーションを開きます。
  2. Keyboard & Mouse - Compose Key に移動し、有効にします。
  3. 一覧表示されたキーから Compose キーとして使用するキーを選択します。

    Compose キーの有効化

10.1.2. GSettings を使用した個々のユーザーの Compose キーの有効化

gsettings コマンドで個別ユーザーの Compose キーを有効にするには、以下の手順に従います。

手順

  • Compose キーを有効にし、alt の右側に Compose 文字を設定します。

    $ gsettings set org.gnome.desktop.input-sources xkb-options "['compose:ralt']"

    右の alt 以外のキーを設定する場合は、raltman xkeyboard-config(7) で指定したキーの名前に置き換えます。

10.1.3. 全ユーザー用の Compose キーの有効化

全ユーザーに Compose キーを有効にするには、以下の手順に従います。

手順

  1. マシン全体の設定用に ローカル データベースを作成し、以下を入力します。

     # vim /etc/dconf/db/local.d/00-input-sources
    [org/gnome/desktop/input-sources]
    # Set the Right Alt key as the Compose key and enable it
    xkb-options=['compose:ralt']

    右の alt 以外のキーを設定する場合は、raltman xkeyboard-config(7) で指定したキーの名前に置き換えます。

  2. ユーザーの設定を上書きし、ユーザーがこれを変更できないようにするには、/etc/dconf/db/local.d/locks/input-sources ファイルを作成し、以下を入力します。

    # vim /etc/dconf/db/local.d/locks/input-sources
    # Lock the list of enabled XKB options
    /org/gnome/desktop/input-sources/xkb-options
  3. システムデータベースを更新して、変更を適用します。

    # dconf update
  4. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

10.2. Compose キーを使用した入力文字の使用

この手順では、Compose キーの使用方法を示します。

前提条件

  • Compose キーがシステムで有効になっている。

手順

  1. Compose キーを押して放します。
  2. キーの組み合わせを入力して、特定のシンボルを指定します。たとえば、A E (大文字) と入力して Æ を入力します。または同じキーを小文字で入力して æ を入力します。

10.3. Compose キーシーケンス

本セクションでは、Compose キーシーケンスの一部を説明します。

表10.1 一般的なシーケンス

最初のキー2 番目のキー3 番目のキー結果

o

c

 

©

d

h

 

ð

,

a

 

ą

s

s

 

ß

<

<

 

«

?

?

 

¿

-

-

-

^

_

a

ª

=

c

 

1

4

 

¼

関連情報

その他のシーケンスは、X.Org の Web ページを参照してください。

第11章 GNOME でのストレージボリュームの管理

このセクションでは、仮想ファイルシステムを使用して GNOME でストレージボリュームを管理する方法を説明します。GNOME 仮想ファイルシステム (GVFS) は、GNOME デスクトップを構築するライブラリーが提供する仮想ファイルシステムインターフェースの拡張です。

11.1. GVFS システム

GVFS は完全な仮想ファイルシステムインフラストラクチャーを提供し、GNOME デスクトップでストレージを処理します。これは、Web ブラウザーの URL アドレスと構文的に似た URI (Uniform Resource Identifier) 標準仕様に基づいて完全識別のアドレスを使用します。この、schema://user@server/path 形式のアドレスは、サービスの種類を決定する主要な情報です。

GVFS はリソースをマウントするのに役立ちます。これらのマウントは複数のアプリケーション間で共有されます。リソースは実行中のデスクトップセッション内でグローバルに追跡されます。つまり、マウントをトリガーしたアプリケーションを終了した場合でも、他のアプリケーションで引き続き使用できます。複数のアプリケーションは、バックエンドによって制限されない限り、マウントに同時にアクセスできます。設計によるプロトコルによっては、許可されたチャンネルは 1 つのみになります。

GVFS は、リムーバブルメディアを /run/media/ ディレクトリーにマウントします。

11.2. GVFS URI 文字列の形式

バックエンドサービスを使用するには、URI 文字列を作成する必要があります。この文字列は GVFS で使用される基本的な識別子で、サービスのタイプ、バックエンド ID、絶対パス、または必要に応じてユーザー名などの一意な識別に必要なすべての情報が含まれます。この情報は、Files アドレスバーと GTK+ のオープンダイアログまたは保存ダイアログに表示されます。

以下の例は、URI 文字列の非常に基本的な形式であり、ftp.myserver.net ドメインで実行している FTP (ファイル転送プロトコル) サーバーのルート (/) ディレクトリーを参照しています。

例: ルート FTP ディレクトリーを参照する URI 文字列

ftp://ftp.myserver.net/

例: テキストファイルを参照する URI 文字列

ssh://joe@ftp.myserver.net/home/joe/todo.txt

11.3. GNOME でのストレージボリュームのマウント

仮想ファイルシステムでは、特定のリソースが自動的にマウントされるように設定されますが、最も一般的な方法は手動でマウントをトリガーすることです。

手順

  1. Files アプリケーションを開きます。
  2. Ctrl+L を押して、場所バーを表示します。
  3. 整形式の URI 文字列を入力します。

    別の方法として、Filesサーバーへの接続 ダイアログを提供します。このダイアログは、他の場所サーバーへの接続 で表示できます。

  4. ログイン認証情報を求められたら、名前およびパスワードを関連するエントリーボックスに入力します。
  5. マウントプロセスが完了すると、ストレージボリュームの使用を開始できます。

11.4. GNOME でのストレージボリュームのアンマウント

以下の手順を使用してリソースを取り出しまたはマウント解除できます。

手順

  1. 選択したマウントの 取り出し アイコンをクリックします。
  2. マウントが消えるか、または安全な削除に関する通知が表示されるまで待ちます。

11.5. GVFS での FUSE デーモンの概要

GIO ライブラリーでビルドされたアプリケーションは、GVFS マウントにアクセスできます。さらに、GVFS はアクティブな GVFS マウントを公開する FUSE デーモンを提供します。すべてのアプリケーションは、マウントが通常のファイルシステムであるかのように標準の POSIX API を使用してアクティブな GVFS マウントにアクセスできます。

特定のアプリケーションでは、追加のライブラリー依存関係と新しい仮想ファイルシステム (VFS) サブシステムの詳細が不安定または複雑ではない可能性があります。このような理由から、また互換性を強化するために、GVFS は FUSE (File System in Userspace) デーモンを提供します。これは、標準の Portable Operating System Interface (POSIX) アクセス用にマウントを介してアクティブなマウントを公開します。このデーモンは、受信要求を透過的に変換して、アプリケーションのローカルファイルシステムを模倣します。

重要

アプリケーションと GVFS バックエンドの特定の組み合わせで問題が発生する可能性があります。

FUSE デーモンは gvfs マスターデーモンで自動的に起動し、マウントをフォールバックとして /run/user/UID/gvfs/ または ~/.gvfs/ ファイルに配置します。手動による参照では、各 GVFS マウントの個別のディレクトリーが表示されます。変換されたパスは、ネイティブでないアプリケーションで GVFS の場所からドキュメントを開く際に引数として渡されます。ネイティブ GIO アプリケーションは、このパスをネイティブ URI に自動的に変換することに注意してください。

11.6. GNOME の GIO ツールおよび xdg-utils

GIO は、スクリプト作成やテストに役立つ可能性のある複数のコマンドを提供します。以下は、対応する POSIX コマンドのセットです。

コマンド

説明

gio cat

ファイルの内容を表示します。

gio mkdir

新しいディレクトリーを作成します。

gio rename

ファイルの名前を変更します。

gio mount

gio マウント機能のさまざまな側面へのアクセスを提供します。

gio set

ファイルにファイル属性を設定します。

gio copy

ファイルのコピーを作成します。

gio list

ディレクトリーの内容を一覧表示します。

gio move

ファイルをある場所から別の場所に移動します。

gio remove

ファイルを削除します。

gio trash

ファイルまたはディレクトリーを ゴミ箱 に送ります。これは、ファイルの場所によって異なるフォルダーになる可能性があり、すべてのファイルシステムがこの概念に対応しているわけではありません。ファイルがユーザーのホームディレクトリー内にある一般的な状況では、ゴミ箱フォルダーは$XDG_DATA_HOME/Trash になります。

gio info

指定の場所の情報を表示します。

gio save

標準入力から読み取り、データを指定の場所に保存します。

gio tree

指定した場所の内容をツリーのような形式で再帰的に一覧表示します。場所を指定しないと、デフォルトで現在のディレクトリーに設定されます。

追加のコマンドにより、GIO 固有の制御が強化されます。

gio monitor

ファイルまたはディレクトリーの変更 (作成、削除、コンテンツおよび属性の変更、監視される場所に影響するマウントおよびマウント解除の操作など) を監視します。

gio mime

ハンドラーが指定されていない場合に、登録済みおよび推奨されるアプリケーションを一覧表示します。それ以外の場合は、これはデフォルトのハンドラーとして設定されます。

gio open

このタイプのファイルを処理するために登録されているデフォルトアプリケーションでファイルを開きます。

注記

ユーザーの利便性のため、bash 補完はパッケージの一部として提供されます。

これらのコマンドはすべてネイティブ GIO クライアントであるため、フォールバック FUSE デーモンを実行する必要はありません。この目的は、POSIX コマンドのドロップイン置換ではなく、実際にはスイッチの範囲はほとんどサポートされていません。基本的な形式では、このコマンドは URI 文字列をローカルパスではなく引数として取ります。

これにより、freedesktop.org 相互運用性プロジェクトである xdg-tools 内で GNOME に適切に対応できるようになります。たとえば、実行中の GNOME セッションが検出されると、xdg-open ユーティリティーは gio open を呼び出して、正しい場所からファイルタイプの関連付けを読み取ります。

関連情報

  • man ページの gio(1)

11.7. GIO コマンドの実行

以下は、GIO コマンドの使用例です。

  • ローカルファイルシステムの /tmp にあるファイルの一覧を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $ gio list file:///tmp
  • リモートマシンからテキストファイルの内容を一覧表示するには、次のコマンドを実行します。

    $ gio cat ssh://joe@ftp.myserver.net/home/joe/todo.txt
  • 参照されるテキストファイルをローカルの /tmp ディレクトリーにコピーするには、以下を実行します。

    $ gio copy ssh://joe@ftp.myserver.net/home/joe/todo.txt /tmp/

関連情報

  • man ページの gio

11.8. GVFS メタデータの概要

GVFS メタデータストレージは、情報を特定のファイルにバインドするキーと値のペアのセットとして実装されます。そのため、アイコンの位置、最後に再生された場所、ドキュメントの場所、メール、メモなど、ランタイム情報用に設計された小規模なデータを保存するためのユーザーまたはアプリケーション用のツールがあります。

ファイルまたはディレクトリーを移動するたびに、GVFS はメタデータを適宜移動し、メタデータがそれぞれのファイルに接続されている状態にします。GVFS はすべてのメタデータをプライベートに保存します。そのため、メタデータはそのマシンでのみ利用できます。ただし、GVFS はマウントおよびリムーバブルメディアも追跡します。

注記

GVFS は、リムーバブルメディアを /run/media/ ディレクトリーにマウントします。

メタデータを表示し、操作するには、以下いずれかを使用します。

  • gio info コマンド
  • gio set コマンド
  • 属性を操作する他のネイティブ GIO の方法。

関連情報

  • man ページの gio

11.9. カスタム GIO メタデータ属性の設定

この手順では、カスタムメタデータ属性を設定する方法を説明します。

特定の gio info 呼び出しと、移動または名前変更後のデータの永続性の違いに注意してください (gio info コマンドの出力に注意してください)。

手順

  1. 空のファイルを作成します。

    $ touch /tmp/myfile
  2. このファイルのメタデータを表示します。

    $ gio info -a 'metadata::*' /tmp/myfile
    uri: file:///tmp/myfile
    attributes:
  3. このファイルに文字列を設定します。

    $ gio set -t string /tmp/myfile 'metadata::mynote' 'Please remember to delete this file!'
  4. メタデータを表示します。

    $ gio info -a 'metadata::*' /tmp/myfile
    uri: file:///tmp/myfile
    attributes:
      metadata::mynote: Please remember to delete this file!
  5. このファイルを新しい場所に移動します。

    $ gio move /tmp/myfile /tmp/newfile
  6. メタデータを表示します。

    $ gio info -a 'metadata::*' /tmp/newfile
    uri: file:///tmp/newfile
    attributes:
      metadata::mynote: Please remember to delete this file!

    メタデータは、GIO API を使用してファイルを移動すると持続します。

関連情報

  • man ページの gio

11.10. GVFS マウントのパスワード管理

通常の GVFS マウントは、リソースが匿名認証を許可する場合、または認証を全く必要としない場合を除き、アクティベーション時に認証されます。標準の GTK+ ダイアログでは、パスワードを保存するかどうかを選択できます。

永続ストレージを選択すると、パスワードはユーザーの キーリング に保存されます。GNOME キーリング は、シークレットストレージの中心となる場所です。パスワードは暗号化され、ログイン時に提供されたパスワードを使用してデスクトップセッションの開始時に自動的にロック解除されます。別のパスワードで保護するには、最初に使用する時にパスワードを設定します。

Passwords および Keys アプリケーションは、保存されたパスワードと GNOME キーリング を管理するのに役立ちます。これにより、個別のレコードの削除やパスワードの変更が可能になります。

関連情報

  • Passwords および Keys の詳細は、デスクトップに直接埋め込まれた Passwords および Keys のヘルプマニュアルを参照してください。

11.11. 認証を必要とする GVFS マウントへのアクセス

この手順では、認証を使用して GVFS マウントにアクセスする方法を説明します。

手順

  1. Files を開きます。
  2. Ctrl+L を押してアドレスバーをアクティブにします。
  3. 認証が必要なサービスの整形式の URI 文字列を入力します(例: sftp://localhost/)。

    ユーザー名、パスワード、パスワードのストレージオプションの入力を求める認証情報ダイアログが表示されます。

  4. 認証情報を入力し、確認します。

11.12. GVFS バックエンド

GVFS のバックエンドは、特定タイプのリソースへのアクセスを提供します。以下は、利用可能な GVFS バックエンドとその仕様の一覧です。

注記

一部のバックエンドは別個にパッケージ化され、デフォルトではインストールされません。追加のバックエンドをインストールするには、yum パッケージマネージャーを使用します。

表11.1 利用可能なバックエンド

バックエンド説明

afc

MTP (Media Transfer Protocol) と同様に、Apple iDevice (USB で接続) でファイルを公開します。

afp

macOS X およびオリジナルの Mac オペレーティングシステムのファイルサービスにアクセスする AFP (Aicroling Protocol) クライアント。

archive

読み取り専用でさまざまなアーカイブファイル (ZIP、TAR) を処理します。

admin

ローカルファイルシステムへの管理者アクセスを提供します。

burn

アプリケーションが新しい CD、DVD、または BD のメディアコンテンツの一時ストレージとして使用する仮想バックエンド。

cdda

別の Waveform Audio File Format (WAV) ファイルでオーディオ CD を公開します。

computer

アクティブなマウントと物理ボリュームを統合している仮想バックエンド。signpost と同様の動作になります。以前は、Computer ビューで、Nautilus によって使用されていました。

davdavs

セキュアなバリアントを含む WebDAV クライアント。認証はマウント時にのみ可能です。バックエンドは、後の、フォルダーごとの再認証をサポートしていません。

dns-sd

DNS Service Discovery - ネットワークの参照中に使用される Avahi クライアントは、検出されたサービスに対して永続的な URI を形成します。

ftp

完全機能の File Transfer Protocol (FTP) クライアント。デフォルトでは、パッシブ転送に対応します。また、ftps (明示的モード) および ftpis (暗黙的モード) のスキームでセキュアなモードを処理します。

gphoto2

USB または FireWire が割り当てたカメラにアクセスするための PTP (Postformal Transfer Protocol) クライアント。

google

Google ドライブへのアクセスを提供します。Google ドライブアカウントは、Gnome オンラインアカウントで設定する必要があります。

http

すべての HTTP リクエストを処理します。クライアントアプリケーションの Web からファイルを簡単にダウンロードするのに役立ちます。

locatest

file:/// URI をプロキシーする単純なテストバックエンド。バックエンドはエラー挿入に対応します。

mtp

メディアプレーヤーおよびスマートフォンのメモリーにアクセスするためのメディア転送プロトコルバックエンド。

network

Window Network を参照し、Avahi で検出された共有を表示できるようにします。

recent

GNOME アプリケーションで使用される最近のファイルを一覧表示するには、ファイル選択ダイアログでバックエンドを使用します。

sftp

完全機能の SSH ファイル転送プロトコル (SFTP) クライアント。

smb

Samba および Windows 共有にアクセスします。

trash

削除されたファイルの復元を可能にする trash バックエンド。

11.13. GNOME でのボリューム管理のトラブルシューティング

以下は、GNOME でのボリューム管理の一般的なエラーと、その解決方法です。

11.13.1. 非 GIO クライアントから GVFS の場所へのアクセスに関するトラブルシューティング

アプリケーションから GVFS の場所へアクセスする際に問題がある場合は、ネイティブ GIO クライアントではない可能性があります。ネイティブ GIO クライアントは通常、GNOME ライブラリー (glib、gio) を使用するすべての GNOME アプリケーションです。gvfs-fuse サービスは、GIO 以外のクライアントのフォールバックとして提供されます。

前提条件

  • gvfs-fuse パッケージがインストールされている。

    $ dnf install gvfs-fuse

    手順

    1. gvfs-fuse が実行されていることを確認します。

      $ ps ax | grep gvfsd-fuse

      gvfs-fuse は自動的に実行されるため、gvfs-fuse が実行されていない場合には、ログアウトしてからログインすることが推奨されます。

    2. id コマンドを実行して /run/user/UID/gvfs/ パスのシステムユーザー ID (UID) を検索します。gvfsd-fuse デーモンには、サービスを公開するパスが必要です。また、/run/user/UID/gvfs/ パスが利用できない場合、gvfsd-fuse はホームディレクトリーの .gvfs パスを使用します。

      $ id -u
    3. gvfsd-fuse が実行していない場合は、gvfsd-fuse デーモンを起動します。

      $ /usr/libexec/gvfsd-fuse -f /run/user/UID/gvfs

      これで FUSE マウントが利用可能になり、アプリケーション内のパスを手動で参照できるようになりました。

    4. /run/user/UID/gvfs/ または .gvfs の場所にある GVFS マウントを探します。

11.13.2. 非表示の接続 USB ディスクのトラブルシューティング

特定の状況では、フラッシュドライブに接続すると、GNOME デスクトップが表示されない場合があります。フラッシュドライブが Files に表示されないものの、Disks アプリケーションで確認できる場合は、DisksShow in user interface フラグを設定できます。

手順

  1. Disks アプリケーションを開きます。
  2. Additional partition option アクションメニューに移動し、歯車 アイコンをクリックして、Edit Mount Options…​をクリックします。
  3. Show in user interface をクリックし、OK をクリックして確認します。
  4. フラッシュドライブが表示されない場合は、ドライブを物理的に取り外して、もう一度接続してください。

11.13.3. Files に記載されている不明なパーティションまたは不要なパーティションのトラブルシューティング

ディスクをプラグインすると、不明なパーティションまたは不要なパーティションが表示される場合があります。たとえば、フラッシュディスクをプラグインすると、自動的にマウントされ、そのボリュームがサイドバーに表示されます。一部のデバイスには、バックアップを含む特殊なパーティションがあるか、デバイスに接続するたびに表示されない可能性があるファイルのヘルプがあります。

手順

  1. Disks アプリケーションを開きます。
  2. Additional partition option アクションメニューに移動し、歯車 アイコンをクリックして、Edit Mount Options…​をクリックします。
  3. Show in user interface チェックボックスをオフにします。
  4. OK をクリックして確認します。

11.13.4. リモート GVFS ファイルシステムへの接続が利用できない場合のトラブルシューティング

クライアントが仮想ファイルシステムまたはリモートディスクマウントから予期せずに切断され、自動的に再接続されない状況が数多くあります。このような状況では、エラーメッセージが表示される場合があります。このような状況を引き起こす原因はいくつかあります。

  • 接続が中断される。たとえば、ラップトップが Wi-Fi から切断されていている。
  • ユーザーがしばらく非アクティブになり、サーバーによって切断される (アイドルタイムアウト)。
  • コンピューターがスリープモードから再開した。

手順

  1. ファイルシステムのマウントを解除します。
  2. 再度マウントします。
  3. 接続が頻繁に無効になる場合は、GNOME 設定ネットワーク パネルでその設定を確認します。

11.13.5. GNOME でのビジーディスクのトラブルシューティング

ディスクがビジーであるという通知を受け取った場合は、ディスクにアクセスしているプログラムを特定します。これにより、実行中のプログラムを終了できます。システムモニター を使用してプログラムを強制的に強制終了することもできます。

前提条件

  • iotop がインストールされている。これは、root ユーザーとして実行してインストールできます。
# yum install iotop

手順

  1. 開いているファイルの一覧を確認します。

    • lsof コマンドを実行して、開いているファイルの一覧を取得します。
    • lsof が利用できない場合は、ps ax コマンドを実行します。
    • System Monitor アプリケーションを使用すると、GUI で実行中のプロセスを表示できます。
  2. プログラムを決定したら、以下のようにプログラムを終了または強制終了します。

    • コマンドラインで kill コマンドを実行します。
    • System Monitor で、プログラムのプロセス名のある行を右クリックし、コンテキストメニューで End または Kill をクリックします。

関連情報

  • man ページの kill

第12章 GNOME でのブックマークの管理

GNOME では、ファイルを管理するアプリケーションおよびダイアログに表示されるブックマークを編集できます。

12.1. GNOME のブックマーク

ブックマークは GTK+ および GNOME デスクトップに統合されます。標準 GTK+ の Open ダイアログおよび Save ダイアログ (GtkFileChooser) を表示するすべてのアプリケーションは、ダイアログの左側のパネルにブックマークの一覧を表示します。また、Files とそのクローンは、サイドバーにブックマークを表示します。

ブックマークのほかにも、GtkFileChooser は利用可能な他の GVFS ボリュームの一覧を表示し、サイドバーにマウントします。

ブックマークの初回アクティベーション時に GVFS サブシステムは既存のマウントを検索し、マウントが存在していない場合はその場所をマウントしようとします。これにより、Open ダイアログ内または Save ダイアログ内でも認証を行うことができます。

ブックマークは ~/.config/gtk-3.0/bookmarks ファイルにあります。以下の例では、ブックマークの場所は ~/Music~/Pictures~/Videos~/Downloads、および ~/bin です。~/.config/gtk-3.0/bookmarks ファイルの内容は以下のようになります。

file:///home/username/Music
file:///home/username/Pictures
file:///home/username/Videos
file:///home/username/Downloads
file:///home/username/bin
注記

ユーザー名を、ログインしているユーザー名に置き換えます。

このファイルを使用して、要件に基づいてブックマークを編集できます。

12.2. ファイルのブックマークの追加

参照をブックマークすると、その参照を保存できます。

手順

  1. ブックマークするフォルダーまたはファイルを選択します。
  2. 次のいずれかを行います。

    • Ctrl+D を押す。
    • ファイルまたはフォルダーをサイドバーにドラッグアンドドロップします。

12.3. すべての GNOME ユーザーのブックマーク

システム管理者は、ユーザーのファイル共有へのアクセスを一度に許可することで、すべてのユーザーにブックマークのグループを設定できます。GNOME は、XBEL 形式の ~/.config/gtk-3.0/servers ファイルにファイル共有サーバーの一覧を保存します。XBEL (XML Bookmark Exchange Language) は、URI (Uniform Resource Identifier) を共有できる XML の標準仕様です。ファイル共有サーバーのリストをそのファイルに追加して、複数のユーザーがファイル共有に簡単にアクセスできるようにすることができます。

GNOME では、XBEL は、Files などのアプリケーションでデスクトップブックマークを共有するために使用されます。以下は、~/.config/gtk-3.0/servers ファイルの URI ftp://ftp.gnome.org/GNOME FTP というタイトルのブックマークを作成する例になります。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<xbel version="1.0"
      xmlns:bookmark="http://www.freedesktop.org/standards/desktop-bookmarks"
      xmlns:mime="http://www.freedesktop.org/standards/shared-mime-info">
   <bookmark href="ftp://ftp.gnome.org/">
      <title>GNOME FTP</title>
   </bookmark>
</xbel>

第13章 デフォルトのお気に入りアプリケーションのカスタマイズ

頻繁に使用するアプリケーションをお気に入りのアプリケーションとしてカスタマイズできます。このようなお気に入りのアプリケーションは、アクティビティーの概要の GNOME Shell の ダッシュ で確認できます。dconf を使用して、個々のユーザーまたはすべてのユーザーにお気に入りのアプリケーションを設定できます。

13.1. 個々のユーザーに異なるお気に入りのアプリケーションの設定

個々のユーザーにデフォルトのお気に入りのアプリケーションを設定できます。下記の方法のいずれかを使用して、アプリケーションをお気に入りリストに簡単に追加できます。

  • アクティビティーの概要を開き、画面左上のアクティビティーをクリックします。
  • グリッドボタンをクリックして目的のアプリケーションを見つけ、アプリケーションアイコンを右クリックして「お気に入りに追加」を選択します。
  • アイコンをクリックしてダッシュにドラッグします。

次のコマンドを実行して、お気に入りリストに存在するすべてのアプリケーションを表示します。

dconf read /org/gnome/shell/favorite-apps
注記

上記の設定をロックダウンして、ユーザーが変更できないようにする場合は、詳細は15章選択したタスクのロックを参照してください。

13.2. すべてのユーザーに同じお気に入りのアプリケーションを設定

dconf の鍵ファイルを使用してシステムデータベースファイルを変更し、すべてのユーザーに同じお気に入りを設定できます。次の手順では、dconf プロファイルを編集してから、鍵ファイルを作成して、ローカル設定データベース内のすべてのユーザーのデフォルトのお気に入りアプリケーションを設定します。

手順

  1. /etc/dconf/db/local.d/00-favorite-apps キーファイルを作成して、ローカルデータベースに情報を提供します。/etc/dconf/db/local.d/00-favorite-apps の内容:

    # Snippet sets gedit, terminal and nautilus as default favorites for all users
    [org/gnome/shell]
    favorite-apps = ['gedit.desktop', 'gnome-terminal.desktop', 'nautilus.desktop']
  2. ユーザーがこの設定を上書きできないようにするには、次の内容で /etc/dconf/db/local.d/locks/favorite-apps ファイルを作成します。

    # Lock default favorite applications
    /org/gnome/shell/favorite-apps
  3. dconf update コマンドを実行して、変更をシステムデータベースに組み込みます。
  4. システム全体の変更を有効にするには、ログアウトして再度ログインします。

第14章 デスクトップ環境でユーザーの認証

以下の操作を実行できます。

  • GNOME でエンタープライズログインオプションの設定
  • スマートカード認証の有効化
  • 指紋認証の有効化

14.1. GNOME での認証にエンタープライズの認証情報を使用

エンタープライズドメインの認証情報を使用して、システムにアクセスできます。本セクションでは、GNOME でエンタープライズ認証情報を使用してログインし、GNOME のようこそ画面でエンタープライズ認証情報を設定し、GNOME でエンタープライズ認証情報で認証されたユーザーを追加する方法を説明します。

14.1.1. GNOME でエンタープライズ認証情報でログイン

ネットワークに Active Directory または Identity Management ドメインがあり、ドメインアカウントがある場合は、ドメインの認証情報を使用して GNOME にログインできます。

前提条件

手順

  • ログイン時に、ドメインのユーザー名、@ 記号、ドメイン名の順に入力します。

    たとえば、ドメイン名が example.com で、ユーザー名が User の場合は、次のコマンドを実行します。

    User@example.com
    注記

    マシンがドメインアカウントに対してすでに設定されている場合は、ログイン形式について説明する便利なヒントが表示されるはずです。

14.1.2. GNOME のようこそ画面でエンタープライズ認証情報の設定

GNOME 初期セットアップ プログラムに属するようこそ画面を使用してエンタープライズ認証情報にワークステーションを設定するには、以下の手順を実行します。

初期設定は、新しいユーザーを作成し、そのアカウントの初回ログイン時にのみ実行されます。

手順

  1. ログインのようこそ画面で、Use Enterprise Login を選択します。
  2. Domain フィールドにドメイン名を入力します。
  3. ドメインアカウントのユーザー名とパスワードを入力します。
  4. 次へ をクリックします。
  5. ドメインの設定に応じて、ポップアップにドメイン管理者の認証情報のプロンプトが出されます。

14.1.3. GNOME でエンタープライズ認証情報を使用した認証ユーザーの追加

この手順では、GNOME Settings アプリケーションで新規ユーザーを作成する方法を説明します。ユーザーは、企業の認証情報を使用して認証されます。

前提条件

手順

  1. Settings ウィンドウを開きます。画面右上にあるアイコンをクリックします。
  2. 項目の一覧から、Details > Users を選択します。
  3. Unlock をクリックし、管理者のパスワードを入力します。
  4. Add user…​ をクリックします。
  5. エンタープライズログイン をクリックします。
  6. 企業アカウントの DomainUsername、および Password フィールドに入力します。
  7. Add をクリックします。
  8. ドメインの設定に応じて、ポップアップにドメイン管理者の認証情報のプロンプトが出されます。

14.1.4. GNOME でのエンタープライズログインのトラブルシューティング

realm ユーティリティーとそのサブコマンドを使用して、エンタープライズログイン設定のトラブルシューティングを行うことができます。

手順

  • マシンがエンタープライズログイン用に設定されているかどうかを確認するには、以下のコマンドを実行します。

    $ realm list
注記

ネットワーク管理者は、kickstart realm join コマンドを使用するか、スクリプトから自動化された方法で レルム結合 を実行することにより、ワークステーションを構成して関連ドメインに事前結合できます。

関連情報

  • man ページの realm

14.2. スマートカード認証の有効化

ワークステーションを有効にして、スマートカードを使用して認証することができます。これを実行するには、スマートカードのプロンプトを許可し、オペレーティングシステムがスマートカードを使用してログインするように GDM を設定する必要があります。

GUI またはコマンドラインを使用してスマートカード認証を要求できるように GDM を構成するには、2 つの方法を使用できます。

14.2.1. GUI を使用した GDM でのスマートカード認証の設定

dconf エディター GUI を使用してスマートカード認証を有効にできます。dconf Editor アプリケーションは、dconf データベースの設定関連の値を更新するのに役立ちます。

前提条件

  • Dconf-editor パッケージをインストールします。

    # yum install dconf-editor

手順

  1. dconf-Editor アプリケーションを開き、/org/gnome/login-screen に移動します。
  2. enable-password-authentication オプションをオンにします。
  3. enable-smartcard-authentication オプションを有効にします。

関連情報

  • man ページの dconf-editor
  • man ページの dconf

14.2.2. コマンドラインで GDM でのスマートカード認証の設定

dconf コマンドラインユーティリティーを使用して GDM ログイン画面がスマートカード認証を認識できるようにします。

手順

  1. /etc/dconf/db/gdm.d/login-screen に、以下の内容を含む GDM データベースのキーファイルを作成します。

    [org/gnome/login-screen]
    enable-password-authentication='false'
    enable-smartcard-authentication='true'
  2. システムの dconf データベースを更新します。

    # dconf update

関連情報

  • man ページの dconf

14.2.3. システムでスマートカード認証方法を有効にする

スマートカード認証の場合は、system-config-authentication ツールを使用して、スマートカードを使用できるようにシステムを設定できます。そのため、グラフィカル環境の有効な認証方法として GDM を利用できます。ツールは authconfig-gtk パッケージで提供されます。

前提条件

  • authconfig-gtk パッケージをインストールします。
  • スマートカード認証用の GDM の設定

関連情報

14.3. 指紋認証

system-config-authentication ツールを使用してフィンガープリント認証を有効にし、ユーザーが登録したフィンガープリントを使用してログインできるようにします。ツールは authconfig-gtk パッケージで提供されます。

関連情報

第15章 選択したタスクのロック

本セクションでは、次のタスクをユーザーが行わないようにロックする方法を説明します。

  • 印刷
  • ディスク上でのファイルの保存
  • パーティションの再構成
  • ユーザーのログアウトおよびユーザーの切り替え

15.1. 印刷のロック

ユーザーに印刷ダイアログボックスが表示されないように、無効にすることができます。これは、ユーザーに一時的なアクセスを提供する場合や、ユーザーがネットワークプリンターで印刷できないようにする場合に役に立ちます。

重要

この機能は、この機能に対応するアプリケーションでのみ動作します。すべての GNOME およびサードパーティーアプリケーションでこの機能が有効になっているわけではありません。この機能に対応していないアプリケーションでは、変更しても何も起こりません。

アプリケーションから印刷できないようにするには、org.gnome.desktop.lockdown.disable-printing キーをロックします。

手順

  1. ユーザープロファイルがない場合は、/etc/dconf/profile/user に作成します。

    user-db:user
    system-db:local
  2. マシン全体の設定用にローカルデータベースを /etc/dconf/db/local.d/00-lockdown ファイルに作成します。

    [org/gnome/desktop/lockdown]
    
    # Prevent applications from printing
    disable-printing=true
  3. ユーザーの設定を上書きし、ユーザーが /etc/dconf/db/local.d/locks/lockdown ファイルの設定を変更できないようにします。

    # List the keys used to configure lockdown
    /org/gnome/desktop/lockdown/disable-printing
  4. システムデータベースを更新します。

    # dconf update

上記手順の実行後は、EvolutionEvinceGedit など、このロックダウンキーに対応しているアプリケーションによる印刷が無効になります。

15.2. ディスク上に保存しているファイルのロック

保存 ダイアログおよび 名前を付けて保存 ダイアログは無効にすることができます。これは、ユーザーに一時的なアクセスを提供する場合や、ユーザーがコンピューターにファイルを保存できないようにする場合に役立ちます。

重要

この機能は、この機能に対応するアプリケーションでのみ動作します。すべての GNOME およびサードパーティーアプリケーションでこの機能が有効になっているわけではありません。この機能に対応していないアプリケーションには、この変更による影響はありません。

org.gnome.desktop.lockdown.disable-save-to-disk キーをロックすることにより、アプリケーションでファイルが保存されないようにすることができます。

手順

  1. ユーザープロファイルがない場合は、/etc/dconf/profile/user に作成します。

    user-db:user
    system-db:local
  2. マシン全体の設定用に、ローカルデータベースを /etc/dconf/db/local.d/00-lockdown ファイルに作成します。

    [org/gnome/desktop/lockdown]
    
    # Prevent the user from saving files on disk
    disable-save-to-disk=true
  3. ユーザーの設定を上書きし、ユーザーが /etc/dconf/db/local.d/locks/lockdown ファイルの設定を変更できないようにします。

    # Lock this key to disable saving files on disk
    /org/gnome/desktop/lockdown/disable-save-to-disk
  4. システムデータベースを更新します。

    # dconf update

この手順の実行後は、ビデオ画像ビューアーEvolutionドキュメントビューアーGNOME Shell など、このロックダウンキーに対応するアプリケーションでは 名前を付けて保存 ダイアログが無効になります。

15.3. パーティション再構成のロック

polkit により、個別操作のパーミッションを設定できます。ディスク管理サービスのユーティリティーである udisks2 の場合、設定は /usr/share/polkit-1/actions/org.freedesktop.udisks2.policy にあります。このファイルには、システム管理者が上書きできる操作およびデフォルト値のセットが含まれます。

重要

/etc に保存される polkit 設定が /usr/share/ のパッケージで提供される設定内容を上書きします。

手順

  1. /usr/share/polkit-1/actions/org.freedesktop.udisks2.policy と同じ内容のファイルを作成します。

    cp /usr/share/polkit-1/actions/org.freedesktop.udisks2.policy /etc/share/polkit-1/actions/org.freedesktop.udisks2.policy

    /usr/share/polkit-1/actions/org.freedesktop.udisks2.policy ファイルは変更しないようにしてください。変更を加えても、次のパッケージの更新で上書きされます。

  2. 不要な操作を削除し、以下の行を /etc/polkit-1/actions/org.freedesktop.udisks2.policy ファイルに追加します。

    <action id="org.freedesktop.udisks2.modify-device">
      <message>Authentication is required to modify the disks settings</message>
         <defaults>
            <allow_any>no</allow_any>
            <allow_inactive>no</allow_inactive>
            <allow_active>yes</allow_active>
          </defaults>
     </action>

    root ユーザーのみがこの操作を実行できるようにする必要がある場合は、noauth_admin に置き換えます。

  3. 変更を保存します。

ユーザーがディスク設定を変更しようとすると、以下のメッセージが返されます。

Authentication is required to modify the disks settings.

15.4. ユーザーによるログアウトおよび切り替えのロック

ユーザーがログアウトできないようにするには、次の手順を行います。

手順

  1. 以下の行を含む /etc/dconf/profile/user プロファイルを作成します。

    user-db:user
    system-db:local

    local は、dconf データベースの名前に置き換えます。

  2. /etc/dconf/db/local.d/ ディレクトリーがない場合は作成します。
  3. /etc/dconf/db/local.d/00-logout キーファイルを作成して、ローカルデータベースに情報を提供します。

    [org/gnome/desktop/lockdown]
    # Prevent the user from user switching
    disable-log-out=true
  4. ユーザーの設定を上書きし、ユーザーが /etc/dconf/db/local.d/locks/lockdown ファイルで設定を変更できないようにします。

    # Lock this key to disable user logout
    /org/gnome/desktop/lockdown/disable-log-out
  5. システムデータベースを更新します。

    # dconf update
  6. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。
重要

ユーザーは別のユーザーに切り替えることで、ログアウトのロックダウンを回避できます。このような回避に対処するために、ユーザー切り替えもロックします。

ユーザーの切り替えをロックするには、以下の手順に従います。

手順

  1. 以下の行を含む /etc/dconf/profile/user プロファイルを作成します。

    user-db:user
    system-db:local

    local は、dconf データベースの名前に置き換えます。

  2. /etc/dconf/db/local.d/ ディレクトリーがない場合は作成します。
  3. /etc/dconf/db/local.d/00-user-switching キーファイルを作成して、ローカルデータベースに情報を提供します。

    [org/gnome/desktop/lockdown]
    # Prevent the user from user switching
    disable-user-switching=true
  4. ユーザーの設定を上書きし、ユーザーが /etc/dconf/db/local.d/locks/lockdown ファイルで設定を変更できないようにします。

    # Lock this key to disable user switching
    /org/gnome/desktop/lockdown/disable-user-switching
  5. システムデータベースを更新します。

    # dconf update
  6. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

第16章 ユーザーセッションの管理

16.1. GDM とは

GNOME ディスプレイマネージャー (GDM) は、バックグラウンドで実行しているグラフィカルログインプログラムで、ローカルおよびリモートのログイン用に X.Org ディスプレイサーバーを実行および管理します。

GDMは、X ディスプレイマネージャー (XDM: X Display Manager) に置き換わるものです。ただし、GDM は XDM から派生するものではなく、元の XDM コードは含まれません。さらに、GDM にはグラフィカル設定ツールに対応していないため、GDM 設定を変更するには /etc/gdm/custom.conf 設定ファイルを編集する必要があります。

16.2. GDM の再起動

ログイン画面のバナーメッセージ、ログイン画面のロゴ、ログイン画面の背景などのシステム設定に変更を加える場合は、変更を有効にするために GDM を再起動する必要があります。

警告

サービスを再起動すると、ログインしているデスクトップユーザーの現在実行中の GNOME セッションが強制的に中断されます。これにより、ユーザーが保存していないデータは削除される可能性があります。

手順

  • GDM サービスを再起動するには、次のコマンドを実行します。

    # systemctl restart gdm.service

手順

  • GDM 設定の結果を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $ DCONF_PROFILE=gdm gsettings list-recursively org.gnome.login-screen

16.3. 全ユーザー用の自動起動アプリケーションの追加

ユーザーのログイン時にアプリケーションを自動的に起動するには、そのアプリケーションの .desktop ファイルを /etc/xdg/autostart/ ディレクトリーに作成します。

手順

  1. /etc/xdg/autostart/ ディレクトリーに .desktop ファイルを作成します。

    [Desktop Entry]
    Type=Application
    Name=Files
    Exec=nautilus -n
    OnlyShowIn=GNOME;
    AutostartCondition=GSettings org.gnome.desktop.background show-desktop-icons

    Files を、アプリケーションの名前に置き換えます。

    nautilus -n を、アプリケーションの実行に使用するコマンドに置き換えます。

  2. AutostartCondition キーを使用して GSettings キーの値を確認します。

    セッションマネージャーは、キーの値が true である場合にアプリケーションを自動的に実行します。実行中のセッションでキーの値が変更すると、セッションマネージャーは、直前のキーの値に基づいてアプリケーションを起動または停止します。

関連情報

  • グラフィカルインターフェースを使用して、個々のユーザーの自動起動アプリケーションを設定することもできます。gnome-tweaks パッケージから利用できる Tweaks アプリケーションを使用します。

16.4. 自動ログインの設定

管理者であれば GNOME 設定ユーザー パネルから自動ログインを有効にしたり、以下のように GDM カスタム設定ファイルで自動ログインを手動で設定したりできます。

次の手順を実行し、ユーザー john 用の自動ログインを設定します。

手順

  • /etc/gdm/custom.conf ファイルを編集し、ファイル内の [daemon] セクションで以下が指定されていることを確認します。

    [daemon]
    AutomaticLoginEnable=True
    AutomaticLogin=john

    john を、自動的にログインできるように設定するユーザーに置き換えます。

16.5. 自動ログアウトの設定

特定の期間アイドル状態であったユーザーセッションは自動的に終了できます。対応する GSettings キーを設定してからこれをロックし、マシンがバッテリーまたは主電源を使用しているかに応じて異なる動作を設定できます。

警告

アイドルセッションが自動的に終了する場合は、ユーザーが保存していないデータは削除される可能性があります。

電源搭載マシンの自動ログアウトを設定するには、以下を行います。

手順

  1. マシン全体の設定用に、ローカルデータベースを /etc/dconf/db/local.d/00-autologout ファイルに作成します。

    [org/gnome/settings-daemon/plugins/power]
    # Set the timeout to 900 seconds when on mains power
    sleep-inactive-ac-timeout=900
    # Set action after timeout to be logout when on mains power
    sleep-inactive-ac-type='logout'
  2. ユーザーの設定を上書きし、ユーザーが /etc/dconf/db/local.d/locks/autologout ファイルで設定を変更できないようにします。

    # Lock automatic logout settings
    /org/gnome/settings-daemon/plugins/power/sleep-inactive-ac-timeout
    /org/gnome/settings-daemon/plugins/power/sleep-inactive-ac-type
  3. システムデータベースを更新します。

    # dconf update
  4. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

関連する GSettings キーは以下のとおりです。

  • org.gnome.settings-daemon.plugins.power.sleep-inactive-ac-timeout

    コンピューターが AC 電源から実行している場合にスリープ状態に切り替わる前に非アクティブな状態にする必要がある秒数です。

  • org.gnome.settings-daemon.plugins.power.sleep-inactive-ac-type

    コンピューターが AC 電源から実行している場合にタイムアウトが経過するとどうなるかを設定します。

  • org.gnome.settings-daemon.plugins.power.sleep-inactive-battery-timeout

    コンピューターが電源から実行している場合にスリープ状態に切り替わる前に非アクティブな状態にする必要のある秒数です。

  • org.gnome.settings-daemon.plugins.power.sleep-inactive-battery-type

    コンピューターがバッテリー電源から実行している場合にタイムアウトが経過したらどうなるかを設定します。

利用可能なキーの値を一覧表示するには、以下の手順に従います。

手順

  • 必要なキーで gsettings range コマンドを実行します。以下に例を示します。
$ gsettings range org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-ac-type
enum
'blank'
'suspend'
'shutdown'
'hibernate'
'interactive'
'nothing'
'logout'

16.6. 画面の明るさとアイドル時間の設定

本セクションでは、以下を行う方法を説明します。

  • 明るさのレベルを下げる設定
  • 明るさのレベルの設定
  • アイドル時間の設定

明るさのレベルを下げる設定

デバイスがしばらくアイドル状態になったときに明るさのレベルを下げるには、以下を行います。

手順

  1. /etc/dconf/db/local.d/00-power ファイルに、マシン全体の設定用に、以下の行を含むローカルデータベースを作成します。

    [org/gnome/settings-daemon/plugins/power]
    idle-dim=true
  2. システムデータベースを更新します。

    # dconf update
  3. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

明るさのレベルの設定

明るさのレベルを設定するには、以下を行います。

手順

  1. 以下の例のように、/etc/dconf/db/local.d/00-power ファイルに、マシン全体の設定用にローカルデータベースを作成します。

    [org/gnome/settings-daemon/plugins/power]
    idle-brightness=30

    30 を、使用する整数値に置き換えます。

  2. システムデータベースを更新します。

    # dconf update
  3. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

アイドル時間の設定

画面が空白になり、デフォルトのスクリーンセーバーが表示されるアイドル時間を設定するには、以下を行います。

手順

  1. 以下の例のように、/etc/dconf/db/local.d/00-session ファイルに、マシン全体の設定用にローカルデータベースを作成します。

    [org/gnome/desktop/session]
    idle-delay=uint32 900

    900 を、使用する整数値に置き換えます。

    上記に示されるように、整数値と共に uint32 が含まれている必要があります。

  2. システムデータベースを更新します。

    # dconf update
  3. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

16.7. ユーザーのアイドル時の画面のロック

スクリーンセーバーを有効にし、ユーザーがアイドル状態になったときにスクリーンが自動的にロックされるようにするには、以下の手順に従います。

手順

  1. システム全体の設定用に、ローカルデータベースを /etc/dconf/db/local.d/00-screensaver に作成します。

    [org/gnome/desktop/session]
    # Set the lock time out to 180 seconds before the session is considered idle
    idle-delay=uint32 180
    [org/gnome/desktop/screensaver]
    # Set this to true to lock the screen when the screensaver activates
    lock-enabled=true
    # Set the lock timeout to 180 seconds after the screensaver has been activated
    lock-delay=uint32 180

    以下に示すように、整数キーの値と共に uint32 を組み込む必要があります。

  2. ユーザーの設定を上書きし、ユーザーが /etc/dconf/db/local.d/locks/screensaver ファイルの設定を変更できないようにします。

    # Lock desktop screensaver settings
    /org/gnome/desktop/session/idle-delay
    /org/gnome/desktop/screensaver/lock-enabled
    /org/gnome/desktop/screensaver/lock-delay
  3. システムデータベースを更新します。

    # dconf update
  4. システム全体の設定に変更を適用するために、ユーザーは、一度ログアウトしてログインし直す必要があります。

16.8. スクリーンキャストの録画

GNOME Shell は、組み込みスクリーンレコーダーを採用しています。この機能により、ユーザーはセッション中にデスクトップまたはアプリケーションのアクティビティーを録画したり、録画内容を webm 形式の高解像度ビデオファイルとして配信したりできます。

スクリーンキャストを作成するには、以下を行います。

手順

  1. 録画を開始するには、ショートカット Ctrl+Alt+Shift+R を押します。

    レコーダーがスクリーンアクティビティーをキャプチャーする際に、画面の右下の隅に赤い円が表示されます。

  2. 録画を停止するには、Ctrl+Alt+Shift+R ショートカットを押します。

    画面の右下隅にあった赤い円は表示されなくなります。

  3. ~/Videos ディレクトリーに移動します。ここには、Screencast で始まるファイル名で録画されたビデオがあり、録画の日時が記載されています。
注記

組み込みレコーダーは、マルチモニター設定のすべてのモニターを含む、常に画面全体をキャプチャーします。

第17章 アクティビティーのためのデスクトップ環境の設定

システム管理者は、視覚障害のあるユーザーに対応するために、デスクトップ環境でシステムを構成する方法を説明します。

視覚障害のあるユーザー向けの Red Hat Enterprise Linux 8 デスクトップのアクセシビリティーは、オペレーティングシステムのデフォルトインストールに含まれる Orca スクリーンリーダーによって保証されます。

Orca は画面から情報を読み取り、以下を使用してユーザーに伝えます。

  • 音声シンセサイザー - 音声出力を提供する
  • 点字ディスプレイ - 触覚出力を提供する

Orca 設定の詳細は、Orca のヘルプページ をご覧ください。

Orca の通信出力が適切に機能するには、システム管理者が次のことを行う必要があります。

  • brltty サービスの構成
  • Always Show Universal Access Menu オプションをオンにする
  • Festival の音声シンセサイザーの有効化

17.1. brltty サービスの構成

点字ディスプレイは、視覚障害のあるユーザーに触覚出力を提供するために brltty サービスを使用するデバイスです。

点字ディスプレイが正しく機能するために、システム管理者は次のことを行う必要があります。

17.1.1. brltty サービスの有効化

brltty サービスが実行していないと、点字ディスプレイは機能しません。デフォルトでは、brltty は無効になっています。

システムの起動時に、brltty を開始できるようにするには、次の手順を使用します。

手順

  • システムの起動時に brltty サービスを有効にするには、次のコマンドを実行します。

    # systemctl enable --now brltty

検証手順

  1. システムを再起動します。
  2. brltty サービスが実行していることを確認します。

    # systemctl status brltty
    ● brltty.service - Braille display driver for Linux/Unix
       Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/brltty.service; enabled; vendor pres>
       Active: active (running) since Tue 2019-09-10 14:13:02 CEST; 39s ago
      Process: 905 ExecStart=/usr/bin/brltty (code=exited, status=0/SUCCESS)
     Main PID: 914 (brltty)
        Tasks: 3 (limit: 11360)
       Memory: 4.6M
       CGroup: /system.slice/brltty.service
               └─914 /usr/bin/brltty

17.1.2. 点字ディスプレイデバイスのユーザーの承認

点字ディスプレイデバイスの使用を許可されているユーザーを設定するには、次のいずれかの方法を選択できます。これらの方法は同等の効果があります。

/etc/brlapi.key ファイルを使用した承認は、ユーザーまたはグループをファイルに割り当てることができるファイルシステムにのみ適しています。

/etc/brltty.conf ファイルを使用した承認は、ユーザーまたはグループをファイルに割り当てることができないファイルシステムにも適しています。

17.1.2.1. brltty.conf を使用した点字ディスプレイデバイスのユーザーの承認

手順

  1. /etc/brltty.conf ファイルを開き、Application Programming Interface Parameters というセクションを見つけます。
  2. ユーザーを指定します。

    • 1 人以上の個々のユーザーを指定するには、次の行にユーザーを追加します。

      api-parameters Auth=user:user_1, user_2, ...    # Allow some local user
    • ユーザーグループを指定するには、次の行に名前を入力します。

      api-parameters Auth=group:group    # Allow some local group

17.1.2.2. brlapi.key を使用した点字ディスプレイデバイスのユーザーの承認

/etc/brlapi.key ファイルを使用した承認は、ユーザーまたはグループをファイルに割り当てることができるファイルシステムにのみ適しています。

前提条件

  • システムは、ユーザーまたはグループをファイルに割り当てることができるファイルシステムを使用する必要があります。

手順

  1. /etc/brlapi.key ファイルを作成します。

    # mcookie > /etc/brlapi.key
  2. /etc/brlapi.key の所有権を特定のユーザーまたはグループに変更します。

    • 個々のユーザーを指定するには、次のコマンドを実行します。

      # chown user_1 /etc/brlapi.key
    • グループを指定するには、次のコマンドを実行します。

      # chown group_1 /etc/brlapi.key
  3. 次の行を含めることにより、/etc/brltty.conf の内容を調整します。

    api-parameters Auth=keyfile:/etc/brlapi.key

17.1.3. 点字ディスプレイデバイスのドライバーの設定

/etc/brltty.conf ファイルの braille-driver ディレクティブは、点字ディスプレイデバイス用のドライバーの 2 文字のドライバー識別コードを指定します。

手順

  • 点字ディスプレイデバイスに適したドライバーを見つけるために自動検出を使用するかどうかを決定します。

    • 自動検出を使用するには、次のようにデフォルトオプションを使用します。

      braille-driver	auto	 # autodetect
      警告

      自動検出はすべてのドライバーを試行します。そのため、時間がかかるか、失敗することさえあります。このため、特定のドライバーを設定することをお勧めします。

    • 自動検出を使用しない場合は、braille-driver ディレクティブで必要なドライバーの識別コードを指定します。

      /etc/brltty.conf で提供される一覧から、必要なドライバーの識別コードを選択します。以下に例を示します。

      braille-driver	xw	 # XWindow

      複数のドライバーをコンマで区切って設定することもでき、それらの間で自動検出が実行されます。

17.1.4. 点字ディスプレイデバイスの設定

/etc/brltty.conf ファイルの braille-device ディレクティブは、点字ディスプレイデバイスが接続されているデバイスを指定します。

17.1.4.1. 対応しているタイプの点字ディスプレイデバイス

本セクションでは、対応している点字ディスプレイデバイスのタイプを説明します。

表17.1 点字ディスプレイのデバイスタイプと対応する構文

点字デバイスの種類タイプの構文

シリアルデバイス

serial:path [a]

USB デバイス

[serial-number] [b]

Bluetooth デバイス

bluetooth:address

[a] 相対パスは /dev にあります。

[b] 括弧 ([]) はオプションを示します。

特定の点字ディスプレイデバイスの設定例:

braille-device	serial:ttyS0	                # First serial device
braille-device	usb:	                        # First USB device matching braille driver
braille-device	usb:nnnnn	                # Specific USB device by serial number
braille-device	bluetooth:xx:xx:xx:xx:xx:xx	# Specific Bluetooth device by address

また、複数のデバイスをコンマで区切って設定することもでき、各デバイスは順番にプローブされます。

重要

デバイスが serial-to-USB アダプターで接続されている場合は、braille-deviceusb: に設定しても機能しません。この場合は、カーネルがアダプター用に作成した仮想シリアルデバイスを識別します。仮想シリアルデバイスは次のようになります。

serial:ttyUSB0

次のコマンドを使用すると、デバイスプラグのカーネルメッセージで実際のデバイス名を見つけることができます。

# dmesg | fgrep ttyUSB0

17.1.4.2. 点字ディスプレイデバイスの特定のパラメーターの設定

特定の点字ディスプレイデバイスに特定のパラメーターを設定するには、/etc/brltty.conf ファイルで braille-parameters ディレクティブを使用します。braille-parameters ディレクティブは、非汎用パラメーターを点字ドライバーに渡します。/etc/brltty.conf の一覧から必要なパラメーターを選択します。

17.1.4.2.1. テキストテーブルの設定

/etc/brltty.conftext-table ディレクティブは、シンボルのエンコードに使用されるテキストテーブルを指定します。テキストテーブルへの相対パスは、/etc/brltty/Text/ ディレクトリー内に保存されます。

手順

  1. 適切なテキストテーブルを見つけるために自動選択を使用するかどうかを決定します。
  2. 自動選択を使用する場合は、text-table をデフォルトオプションの auto に指定したままにします。

    text-table	auto	 # locale-based autoselection

    これにより、en-nabcc へのフォールバックを使用したローカルベースの自動選択が実行されます。

    たとえば、アメリカ英語のテキストテーブルを使用するには、次を指定します。

    text-table	en_US	 # English (United States)
17.1.4.2.2. 収縮表の設定

/etc/brltty.conf ファイルの contraction-table ディレクティブは、略語のエンコードに使用されるテーブルを指定します。特定の収縮表への相対パスは、/etc/brltty/Contraction/ ディレクトリー内に保存されます。

手順

  • /etc/brltty.conf の一覧から必要な契約表を選択します。

    たとえば、グレード 2 のアメリカ英語の収縮表を使用するには、次を指定します。

    contraction-table	en-us-g2	 # English (US, grade 2)
警告

指定しない場合、収縮表は使用されません。

17.2. Always Show Universal Access Menu の有効化

Orca スクリーンリーダーを有効にするには、次の手順で説明するように、Always Show Universal Access Menu をオンにします。

手順

  1. Gnome Settings メニューを開き、Universal Access をクリックします。
  2. Always Show Universal Access Menu をオンにします。

    GNOME 設定で Always Show Universal Access Menu をオンにする

    always show univ acces menu new

検証手順

  • オプションで、このメニューのすべてのオプションがオフになっている場合でも、Universal Access Menu アイコンがトップバーに表示されることを確認します。

    universal access menu

または、Super+Alt+S キーの組み合わせを押して Orca スクリーンリーダーを有効にできます。これにより、Universal Access Menu アイコンがトップバーに表示されます。

警告

Super+Alt+S を押して Orca をアクティブにした場合に、ユーザーが Universal Access Menu から提供されたオプションをすべてオフにすると、アイコンは消えます。アイコンがないと、視覚障害のあるユーザーのご利用が難しくなります。システム管理者は、上記の手順で説明したように、Always Show Universal Access Menu を有効にすることにより、アイコンにアクセスできないようにすることができます。Always Show Universal Access Menu を有効にすると、このメニューのすべてのオプションが無効になっている場合でも、アイコンがトップバーに表示されます。

17.3. Festival 音声合成システムの有効化

デフォルトでは、OrcaeSpeak スピーチシンセサイザーを使用しますが、Festival 音声合成システムにも対応しています。eSpeakFestival は、音声の合成方法が異なります。一部のユーザーは、デフォルトの eSpeak シンセサイザーより、Festival を好む場合があります。

17.3.1. Festival の有効化

Festival がシステムの起動時に自動的に開始するようにするには、次の手順に従ってください。

前提条件

  • Festival スタックに必要なすべてのパッケージがシステムにインストールされている。

    # yum install festival festival-freebsoft-utils

手順

  1. /etc/systemd/system/ ディレクトリーに新しい systemd ユニットファイルを作成し、ファイルを実行可能にします。

    # touch /etc/systemd/system/festival.service
    # chmod 664 /etc/systemd/system/festival.service
  2. /usr/bin/festival_server ファイルに次の内容を追加して、/etc/systemd/system/festival.service ファイル内のスクリプトが Festival の実行に使用されていることを確認します。

    [Unit]
    Description=Festival speech synthesis server
    [Service]
    ExecStart=/usr/bin/festival_server
    Type=simple
  3. systemd に新しい festival.service ファイルが存在することを通知します。

    # systemctl daemon-reload
  4. festival サービスを開始して有効にします。

    # systemctl enable --now festival

17.3.2. 必要な音声の有効化

Festival では、このパッケージで提供される複数の音声を提供しています。

  • festvox-awb-arctic-hts
  • festvox-bdl-arctic-hts
  • festvox-clb-arctic-hts
  • festvox-kal-diphone
  • festvox-rms-arctic-hts
  • festvox-slt-arctic-hts
  • hispavoces-pal-diphone
  • hispavoces-sfl-diphone

ユーザーが必要とする特定の音声を使用できるようにするには、次の手順を実行します。

前提条件

  • 利用可能な音声と、システムのユーザーが好む音声が分かっている。特定の音声に関する詳細情報は、次のコマンドを実行してください。

    # yum info package_name

手順

  1. 必要な音声を利用可能にするには、この音声でパッケージをインストールします。

    # yum install package_name
  2. システムを再起動して変更を適用します。

    # reboot

第18章 タブレット

システムに接続している Wacom タブレットを管理するには、次のツールを使用します。

  • gnome-settings-daemon サービス
  • GNOME 環境の Wacom タブレット 設定パネル

    タブレット用の Wacom タブレット設定パネル

    Wacon tablet settings

    グリップペン用の Wacom タブレット設定パネル

    Wacom tablet grip pen

libinput スタックとこの両ツールは、Wacom タブレットのデータを格納する libwacom タブレットのクライアントライブラリーを使用します。

新規タブレットのサポートを libwacom ライブラリーに追加する場合は、この新規タブレットの定義ファイルが存在することを確認する必要があります。

18.1. タブレット定義ファイルの準備

libwacom タブレットのクライアントライブラリーでは、追加するタブレットに定義ファイルが必要です。

タブレット定義ファイルが存在することを確認するには、以下の手順に従います。

前提条件

  • libwacom が認識するローカルデバイスの一覧を表示します。

    $ libwacom-list-local-devices

    出力で、デバイスが認識されている。

    お使いのデバイスが一覧にない場合は、デバイスが libwacom のデータベースにないことを示しています。ただし、デバイスが、/proc/bus/input/devices 配下にカーネルのイベントデバイスとして表示され、X.Org ディスプレイサーバーを使用する場合は、xinput 一覧の X11 に表示されます。

手順

  1. タブレット定義ファイルを提供するパッケージをインストールします。

    # yum install libwacom-data

    このパッケージは、/usr/share/libwacom/ ディレクトリーにタブレット定義をインストールします。

  2. 定義ファイルが /usr/share/libwacom/ ディレクトリーにあるかどうかを確認します。

    画面のマッピングを正しく使用するには、使用しているタブレットのサポートが、libwacom データベースおよび udev ルールファイルに組み込まれている必要があります。

    重要

    デバイスが libwacom に対応していない一般的なインジケーターは、GNOME セッションでは正常に機能しても、デバイスは画面に正しくマッピングされません。

  3. デバイスの定義ファイルが /usr/share/libwacom/ で利用できない場合は、以下のいずれかの方法で対処できます。

    • linuxwacom/libwacom アップストリームリポジトリーで、必要な定義ファイルが利用できる可能性があります。そのリポジトリーで、必要な定義ファイルを探してみてください。タブレットモデルが一覧にある場合は、ファイルをローカルマシンにコピーします。
    • タブレットの定義ファイルを新たに作成できます。以下のような data/wacom.example ファイルを使用し、デバイスの特性に基づいて特定の行を編集します。

      例18.1 タブレットのモデルファイルの説明例

      [Device]
      
      # The product is the product name announced by the kernel
      Product=Intuos 4 WL 6x9
      
      # Vendor name of this tablet
      Vendor=Wacom
      
      # DeviceMatch includes the bus (usb, serial), the vendor ID and the actual
      # product ID
      DeviceMatch=usb:056a:00bc
      
      # Class of the tablet. Valid classes include Intuos3, Intuos4, Graphire, Bamboo, Cintiq
      Class=Intuos4
      
      # Exact model of the tablet, not including the size.
      Model=Intuos 4 Wireless
      
      # Width in inches, as advertised by the manufacturer
      Width=9
      
      # Height in inches, as advertised by the manufacturer
      Height=6
      
      # Optional features that this tablet supports
      # Some features are dependent on the actual tool used, e.g. not all styli
      # have an eraser and some styli have additional custom axes (e.g. the
      # airbrush pen). These features describe those available on the tablet.
      #
      # Features not set in a file default to false/0
      
      [Features]
      # This tablet supports styli (and erasers, if present on the actual stylus)
      Stylus=true
      
      # This tablet supports touch.
      Touch=false
      
      # This tablet has a touch ring (Intuos4 and Cintiq 24HD)
      Ring=true
      # This tablet has a second touch ring (Cintiq 24HD)
      Ring2=false
      
      # This tablet has a vertical/horizontal scroll strip
      VStrip=false
      HStrip=false
      
      # Number of buttons on the tablet
      Buttons=9
      
      # This tablet is built-in (most serial tablets, Cintiqs)
      BuiltIn=false

18.2. 新しいタブレットのサポートの追加

libwacom タブレット情報クライアントライブラリーに、新規タブレットのサポートを追加するには、以下の手順に従います。

前提条件

手順

  1. .tablet 接尾辞を含む定義ファイルを追加およびインストールします。

    # cp the-new-file.tablet /usr/share/libwacom/

    インストールが完了すると、タブレットは libwacom のデータベースの一部になります。次に、このタブレットは libwacom-list-local-devices から利用できるようになります。

  2. 以下の内容で /etc/udev/rules/99-libwacom-override.rules ファイルを新規作成し、設定が上書きされないようにします。

    ACTION!="add|change", GOTO="libwacom_end"
    KERNEL!="event[0-9]*", GOTO="libwacom_end"
    
    [new tablet match entries go here]
    
    LABEL="libwacom_end"
  3. システムを再起動します。

18.3. Wacom タブレット設定の保存場所

Wacom タブレットの設定は、/org/gnome/settings-daemon/peripherals/wacom/machine-id-device-id キーの GSettings に保存されます。machine-id は D-Bus マシン ID で、device-id はタブレットデバイス ID です。

タブレットの設定スキーマは、org.gnome.settings-daemon.peripherals.wacom です。

stylus 設定は、/org/gnome/settings-daemon/peripherals/wacom/device-id/tool-id キーに保存されます。tool-id は、プロフェッショナルで使用される stylus の識別子です。tool-id に対応しないコンシューマーでは、代わりに汎用識別子が使用されます。

stylus の設定スキーマは、org.gnome.settings-daemon.peripherals.wacom.stylus です。イレイサーの設定スキーマは、org.gnome.settings-daemon.peripherals.wacom.eraser です。

18.4. 利用可能な Wacom タブレット設定パスの一覧表示

特定のマシンで使用されるタブレット設定パスの詳細な一覧を取得するには、gnome-settings-daemon パッケージで利用できる gsd-list-wacom ツールを使用します。

前提条件

  • gnome-settings-daemon パッケージがシステムにインストールされていることを確認してください。

    # yum install gnome-settings-daemon

手順

  • マシンで使用されるタブレット設定パスの一覧を取得するには、次のコマンドを実行します。

    $ /usr/libexec/gsd-list-wacom
重要

設定パスで machine-iddevice-id、および tool-id を使用すると、マシンごとに個別のタブレット設定を持つ共有ホームディレクトリーの使用が可能になります。ただし、マシン間でホームディレクトリーを共有した場合に、Wacom 設定が適用されるのは 1 台のマシンのみとなります。

これは、Wacom タブレットの machine-id/org/gnome/settings-daemon/peripherals/wacom/machine-id-device-id GSettings キーの設定パスに組み込まれており、これにタブレット設定が保存されます。

第19章 Flatpak を使用したアプリケーションのインストール

19.1. Flatpak 技術

Flatpak は、アプリケーションの構築、デプロイメント、配布、インストールのためのサンドボックス環境を提供します。Flatpak を使用して実行するアプリケーションには、ホストシステムへの最小限のアクセス権があり、サードパーティーのアプリケーションからシステムのインストールを保護します。Flatpak は、Linux カーネルアーキテクチャー、名前、バージョン、またはリリースに関係なく、アプリケーションの安定性を提供します。Flatpak を使用すると、同じアプリケーションの複数のバージョンを同時にインストールして実行できます。

Flatpak でパッケージ化されたアプリケーションの詳細は、.flatpakref 拡張子を使用する flatpakref ファイルに保存されます。各 flatpakref ファイルには、リモートの追加とアプリケーションのインストールを可能にする情報が含まれています。リモートリポジトリーで flatpakref ファイルにリモートでアクセスするか、コンピューターにローカルでダウンロードして管理できます。

Flatpak は、Flatpak でパッケージ化されたアプリケーション用のサードパーティーの中央リポジトリーと組み合わせて使用できます。Red Hat は、アプリケーションのインストール方法として Flatpak に対応していることに注意してください。サードパーティーのリポジトリーのアプリケーションは、Red Hat ではサポートされていません。

19.2. Flatpak のセットアップ

手順

  • Flatpak をインストールするには、次のコマンドを実行します。

    $ sudo yum install flatpak

19.3. グラフィカルインターフェースで Flatpak でパッケージ化されたアプリケーションの管理

次のセクションでは、グラフィカルインターフェースで Flatpak アプリケーションを検索、インストール、起動、および更新する方法を説明します。

前提条件

  • Flatpak をインストールしている。

19.3.1. グラフィカルインターフェースでの Flatpak アプリケーションのインストール

次のセクションでは、Flatpak でパッケージ化されたアプリケーションを検索する hoe を説明します。

手順

  1. Flatpak でパッケージ化されたアプリケーションをホストするリモートリポジトリーに移動します。
  2. アプリケーションの flatpakref ファイルをダウンロードします。
  3. ソフトウェアインストーラー で flatpakref ファイルを開きます。
  4. Install ボタンをクリックし、インストールプロセスが完了するまで待ちます。
  5. Launch ボタンをクリックして、アプリケーションを起動します。

19.3.2. グラフィカルインターフェイスで Flatpak アプリケーションの更新

次のセクションでは、すべてのアプリケーションを自動的に更新する方法を説明します。

手順

  1. Software アプリケーションを開きます。
  2. 左上にあるアイコンをクリックします。

    ポップアップメニューが表示されます。

  3. Update Preferences をクリックします。

    ポップアップメニューが表示されます。

  4. Automatic Updates および Automatic Update Notifications を有効にします。

19.4. コマンドラインで Flatpak を使用したアプリケーションの管理

次のセクションでは、コマンドラインから Flatpak アプリケーションを検索、インストール、起動、および更新する方法を説明します。

前提条件

  • Flatpak をインストールしている。

19.4.1. リモートリポジトリーの作成

flatpakref ファイルがコンピューターにローカルに保存されていない場合は、リモートリポジトリーを有効にする必要があります。

手順

  • リモートリポジトリーを有効にするには、次を使用します。

    $ flatpak remote-add --if-not-exists remote-repository path-to-the-remote-repository

    remote-repository を Flatpak でパッケージ化されたアプリケーションをホストするリモートリポジトリーの名前に置き換え、path-to-the-remote-repository をリモートリポジトリーへのパスに置き換えます。

19.4.2. Flatpak アプリケーションの検索

前提条件

  • リモートリポジトリーを有効にしている。

手順

  • アプリケーションを検索するには、次のコマンドを使用します。

    $ flatpak search application-name

    検索は、アプリケーションの ID と、アプリケーションのホストであるリモートリポジトリーを返します。

19.4.3. Flatpak アプリケーションのインストール

前提条件

  • リモートリポジトリーを有効にしている。

手順

  • アプリケーションをインストールするには、次のコマンドを使用します。

    $ flatpak install remote-repository application-id

    remote-repository を、アプリケーションをホストするリモートの名前に置き換え、application-id を、アプリケーションの ID に置き換えます。

19.4.4. Flatpak アプリケーションの起動

手順

  • アプリケーションを起動するには、次のコマンドを使用します。

    $ flatpak run application-id

    application-id を、アプリケーションの ID に置き換えます。

19.4.5. Flatpak アプリケーションの更新

手順

  • Flatpak と共にインストールされたすべてのアプリケーションを更新するには、次のコマンドを使用します。

    $ flatpak update

法律上の通知

Copyright © 2020 Red Hat, Inc.
The text of and illustrations in this document are licensed by Red Hat under a Creative Commons Attribution–Share Alike 3.0 Unported license ("CC-BY-SA"). An explanation of CC-BY-SA is available at http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/. In accordance with CC-BY-SA, if you distribute this document or an adaptation of it, you must provide the URL for the original version.
Red Hat, as the licensor of this document, waives the right to enforce, and agrees not to assert, Section 4d of CC-BY-SA to the fullest extent permitted by applicable law.
Red Hat, Red Hat Enterprise Linux, the Shadowman logo, the Red Hat logo, JBoss, OpenShift, Fedora, the Infinity logo, and RHCE are trademarks of Red Hat, Inc., registered in the United States and other countries.
Linux® is the registered trademark of Linus Torvalds in the United States and other countries.
Java® is a registered trademark of Oracle and/or its affiliates.
XFS® is a trademark of Silicon Graphics International Corp. or its subsidiaries in the United States and/or other countries.
MySQL® is a registered trademark of MySQL AB in the United States, the European Union and other countries.
Node.js® is an official trademark of Joyent. Red Hat is not formally related to or endorsed by the official Joyent Node.js open source or commercial project.
The OpenStack® Word Mark and OpenStack logo are either registered trademarks/service marks or trademarks/service marks of the OpenStack Foundation, in the United States and other countries and are used with the OpenStack Foundation's permission. We are not affiliated with, endorsed or sponsored by the OpenStack Foundation, or the OpenStack community.
All other trademarks are the property of their respective owners.

このページには機械翻訳が使用されている場合があります (詳細はこちら)。