Red Hat Training

A Red Hat training course is available for RHEL 8

標準的な RHEL インストールの実行

Red Hat Enterprise Linux 8

グラフィカルユーザーインターフェースを使用した Red Hat Enterprise Linux 8 のインストール

概要

本書は、グラフィカルインターフェースを使用して Red Hat Enterprise Linux 8 の標準的なインストールを行うユーザーを対象にしています。

オープンソースをより包摂的に

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。まずは、マスター (master)、スレーブ (slave)、ブラックリスト (blacklist)、ホワイトリスト (whitelist) の 4 つの用語の置き換えから始めます。この取り組みは膨大な作業を要するため、今後の複数のリリースで段階的に用語の置き換えを実施して参ります。詳細は、弊社 の CTO、Chris Wright のメッセージ を参照してください。

Red Hat ドキュメントへのフィードバック (英語のみ)

ご意見ご要望をお聞かせください。ドキュメントの改善点はございませんか。改善点を報告する場合は、以下のように行います。

  • 特定の文章に簡単なコメントを記入する場合は、以下の手順を行います。

    1. ドキュメントの表示が Multi-page HTML 形式になっていて、ドキュメントの右上端に Feedback ボタンがあることを確認してください。
    2. マウスカーソルで、コメントを追加する部分を強調表示します。
    3. そのテキストの下に表示される Add Feedback ポップアップをクリックします。
    4. 表示される手順に従ってください。
  • より詳細なフィードバックを行う場合は、Bugzilla のチケットを作成します。

    1. Bugzilla の Web サイトにアクセスします。
    2. Component で Documentation を選択します。
    3. Description フィールドに、ドキュメントの改善に関するご意見を記入してください。ドキュメントの該当部分へのリンクも記入してください。
    4. Submit Bug をクリックします。

パート I. Red Hat Enterprise Linux インストールの準備

このセクションでは、Red Hat Enterprise Linux インストールを準備する方法を説明します。

第1章 RHEL アーキテクチャーおよびシステム要件に対応

Red Hat Enterprise Linux 8 は、より少ない労力でより迅速にワークロードを提供するのに必要なツールを使用して導入したハイブリッドクラウドのデプロイメントで、安定し、安全で一貫した基盤を提供します。対応しているハイパーバイザー環境やクラウドプロバイダー環境にゲストとしてデプロイすることも、物理インフラストラクチャーにデプロイすることもできるため、アプリケーションは、主要なハードウェアアーキテクチャープラットフォームの革新的な機能を利用できます。

このセクションでは、Red Hat Enterprise Linux のインストールでサポート対象のアーキテクチャーと、システム要件を説明します。

1.1. サポートされているアーキテクチャー

Red Hat Enterprise Linux では、次のアーキテクチャーに対応します。

  • AMD、Intel、および ARM 64 ビットアーキテクチャー
  • IBM Power Systems (リトルエンディアン)

    • IBM Power System LC サーバー
    • IBM Power System AC サーバー
    • IBM Power System L サーバー
  • IBM Z

1.2. システム要件

Red Hat Enterprise Linux の初回インストール時には、インストールの前にシステム、ハードウェア、セキュリティー、メモリー、および RAID に関するガイドラインを確認することが推奨されます。詳細は、システム要件の参照を参照してください。

第2章 RHEL のインストール方法

Red Hat Enterprise Linux は、以下のいずれかの方法でインストールできます。

  • GUI ベースのインストール
  • システムまたはクラウドイメージベースのインストール
  • 高度なインストール
注記

本ガイドでは、ユーザーインターフェース (GUI) を使用した RHEL のインストール方法を説明します。

GUI ベースのインストール

以下の GUI ベースのインストール方法が利用できます。

  • カスタマーポータルから ISO イメージを使用して RHEL のインストール - カスタマーポータルから DVD ISO イメージファイルをダウンロードして Red Hat Enterprise Linux をインストールします。登録は、GUI インストールの完了後に行われます。このインストール方法は、キックスタートでも対応しています。
  • コンテンツ配信ネットワークから RHEL の登録およびインストール - すべてのシステムを登録し、サブスクリプションを割り当て、コンテンツ配信ネットワーク (CDN) から Red Hat Enterprise Linux をインストールします。このインストール方法は、Boot ISO イメージファイルおよび DVD ISO イメージファイルで対応しています。ただし、Boot ISO イメージファイルが Boot ISO イメージファイル用に CDN であるため、Boot ISO イメージファイルを使用することが推奨されます。登録は、インストールパッケージが CDN からダウンロードされ、インストール前に行われます。このインストール方法は、キックスタートでも対応しています。

    重要

    GUI で、特定の要件に合わせて RHEL インストールをカスタマイズできます。特定の環境要件 (Red Hat への接続、ソフトウェア選択、パーティション設定、セキュリティーなど) の追加オプションを選択できます。詳細は 10章インストールのカスタマイズ を参照してください。

システムまたはクラウドイメージベースのインストール

システムまたはクラウドイメージベースのインストール方法は、仮想環境およびクラウド環境でのみ使用できます。

システムまたはクラウドイメージベースのインストールを実行するには、Red Hat Image Builder を使用します。Image Builder は、クラウドデプロイメントのシステムイメージを含む、Red Hat Enterprise Linux のカスタマイズされたシステムイメージを作成します。

Image Builder を使用して RHEL をインストールする方法はRHEL システムイメージのカスタマイズ』を参照してください。

高度なインストール

以下の高度なインストール方法を使用できます。

  • キックスタートを使用して、自動化された RHEL インストールを実行 - キックスタートを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールします。キックスタートは、オペレーティングシステムの無人インストール作業を実行できる自動インストールです。
  • VNC を使用してリモートの RHEL インストールを実行 - RHEL インストールプログラムには、Direct と Connect の 2 つの VNC インストールモードがあります。接続が確立されれば、この 2 つのモードに違いはありません。選択するモードは、環境によって異なります。
  • PXE を使用してネットワークから RHEL をインストール - ネットワークインストールでは、インストールサーバーへのアクセスがあるシステムに、Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。ネットワークインストールには、少なくとも 2 つのシステムが必要です。

高度なインストール方法の詳細は、『高度な RHEL インストールの実行』を参照してください。

第3章 RHEL インストール ISO イメージのダウンロード

このセクションでは、Red Hat カスタマーポータルから、または curl コマンドを使用して、Red Hat Enterprise Linux インストールイメージをダウンロードする方法を説明します。

3.1. インストール ISO イメージの種類

Red Hat カスタマーポータルでは、2 種類の Red Hat Enterprise Linux 8 インストール ISO イメージが利用できます。

DVD ISO イメージファイル

BaseOS リポジトリーおよび AppStream リポジトリーが含まれ、リポジトリーを追加せずにインストールを完了できる、フルインストールプログラムです。

重要

Binary DVD は、IBM Z でもご利用になれます。SCSI DVD ドライブを使用してインストールプログラムを起動したり、インストールソースとしても使用できます。

Boot ISO イメージファイル

Boot ISO イメージは、以下のような方法で RHEL をインストールするのに使用できる最小限のインストールです。

  1. コンテンツ配信ネットワーク (CDN) から RHEL を登録してインストールする場合。
  2. ソフトウェアパッケージをインストールするのに、BaseOS リポジトリーおよび AppStream リポジトリーにアクセスする必要がある最小限のイメージとして。リポジトリーは、Red Hat カスタマーポータル からダウンロードできる DVD ISO イメージに含まれます。DVD ISO イメージをダウンロードして展開し、リポジトリーにアクセスします。

次の表に、サポートされているアーキテクチャーで利用可能なイメージに関する情報を示します。

表3.1 起動用およびインストール用のイメージ

アーキテクチャーインストール DVDブート DVD

AMD64 および Intel 64

x86_64 DVD ISO イメージファイル

x86_64 Boot ISO イメージファイル

ARM 64

AArch64 DVD ISO イメージファイル

AArch64 Boot ISO イメージファイル

IBM POWER

ppc64le DVD ISO イメージファイル

ppc64le Boot ISO イメージファイル

IBM Z

s390x DVD ISO イメージファイル

s390x Boot ISO イメージファイル

3.2. カスタマーポータルから ISO イメージのダウンロード

この手順では、Red Hat カスタマーポータルから Red Hat Enterprise Linux 8 ISO イメージファイルをダウンロードする方法を説明します。

注記
  • Boot ISO イメージは、システムの登録、サブスクリプションの割り当て、およびコンテンツ配布ネットワーク (CDN) からの RHEL のインストールに対応する最小限のイメージファイルです。
  • DVD ISO イメージファイルには、すべてのリポジトリーおよびソフトウェアパッケージが含まれ、追加の設定は必要ありません。詳細は、「 インストールソースの準備 」を参照してください。

前提条件

  • アクティブな Red Hat サブスクリプションがある。
  • Red Hat カスタマーポータルの 製品のダウンロード セクションにログインしている

手順

  1. 製品のダウンロード ページから、カテゴリー別 タブを選択します。
  2. Red Hat Enterprise Linux 8 のリンクをクリックします。

    Red Hat Enterprise Linux のダウンロード ページが開きます。

  3. 製品バリアント ドロップダウンメニューから、必要なバリアントを選択します。

    1. 必要に応じて パッケージ タブを選択して、選択したバリアントに含まれるパッケージを表示します。Red Hat Enterprise Linux 8 で利用可能なパッケージの詳細は、『パッケージマニフェスト』を参照してください。
  4. バージョン ドロップダウンメニューのデフォルトは、選択したバリアントの最新バージョンです。
  5. アーキテクチャー ドロップダウンメニューに、サポートされているアーキテクチャーが表示されます。

    製品ソフトウェア タブには以下のようなイメージファイルがあります。

    • Red Hat Enterprise Linux Binary DVD イメージ
    • Red Hat Enterprise Linux Boot ISO イメージ

    他のイメージ (たとえば、事前設定されている仮想マシンイメージ) も利用できますが、このドキュメントの対象からは外れるため、説明を省きます。

  6. 必要な ISO イメージの横にある 今すぐダウンロードする をクリックします。

3.3. curl で ISO イメージのダウンロード

curl コマンドを使用して、インストールイメージを特定の URL から直接ダウンロードします。

前提条件

  • curl パッケージがインストールされていることを確認している。

    • ディストリビューションで yum パッケージマネージャーを使用している場合は、以下のコマンドを実行します。

      # yum install curl
    • ディストリビューションで dnf パッケージマネージャーを使用している場合は、以下のコマンドを実行します。

      # dnf install curl
    • ディストリビューションで apt パッケージマネージャーを使用している場合は、以下のコマンドを実行します。

      # apt update
      # apt install curl
    • Linux ディストリビューションで yumdnf、または apt を使用していない場合、または Linux を使用しない場合は、curl の Web サイトから最も適切なソフトウェアパッケージをダウンロードします。
  • Red Hat カスタマーポータルの 製品ダウンロード セクション (https://access.redhat.com/downloads) に移動し、必要なバリアント、バージョン、およびアーキテクチャーを選択している。必要な ISO イメージファイルを右クリックし、リンク先をコピー を選択して、ISO イメージファイルの URL をクリップボードにコピーしている。

手順

  • コマンドラインに適切なディレクトリーを入力し、次のコマンドを実行してファイルをダウンロードします。

    $ curl --output directory-path/filename.iso 'copied_link_location'

    directory-path を、ファイルを保存する場所のパスに置き換え、filename.iso を、カスタマーポータルに表示される ISO イメージの名前に置き換え、copied_link_location を、カスタマーポータルからコピーしたリンクに置き換えます。

第4章 RHEL の起動可能なインストールメディアの作成

本セクションでは、「 インストール ISO イメージのダウンロード」でダウンロードした ISO イメージファイルを使用して、USB、DVD、CD などの起動可能な物理インストールメディアを作成する方法を説明します

注記

デフォルトでは、インストールメデイアで inst.stage2= 起動オプションが使用され、特定のラベル (たとえば inst.stage2=hd:LABEL=RHEL8\x86_64) に設定されます。ランタイムイメージが含まれるファイルシステムのデフォルトのラベルを変更します。インストールシステムの起動手順をカスタマイズする場合は、このラベルが正しい値に設定されていることを確認してください。

4.1. インストール起動用メディアオプション

Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを起動する方法はいくつかあります。

フルインストール用 DVD または USB フラッシュドライブ
DVD ISO イメージを使用して、フルインストール DVD または USB フラッシュドライブを作成します。ソフトウェアパッケージをインストールする場合は、DVD または USB フラッシュドライブを、ブートデバイスおよびインストールソースとして使用できます。DVD ISO イメージのサイズが原因で、推奨されるメディアタイプは DVD または USB フラッシュドライブです。
最小インストール用の DVD、CD、または USB フラッシュドライブ
最小インストール用 CD、DVD、または USB フラッシュドライブは、Boot ISO イメージを使用して作成されます。これには、システムを起動し、インストールプログラムを開始するのに最低限必要なファイルのみが含まれます。
重要

コンテンツ配信ネットワーク (CDN) を使用して必要なソフトウェアパッケージをダウンロードする場合は、Boot ISO イメージに、必要なソフトウェアパッケージを含むインストールソースが必要です。

PXE サーバー
PXE (preboot execution environment) サーバーを使用すると、ネットワーク経由でインストールプログラムを起動できます。システムが起動したら、ローカルのハードドライブやネットワーク経由など、別のインストールソースからインストールを完了します。
Image Builder
Image Builder を使用すると、システムおよびクラウドイメージをカスタマイズして、仮想環境およびクラウド環境に Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。

4.2. 起動可能な DVD または CD の作成

起動可能なインストール DVD または CD は、ディスク書き込みソフトウェアや、CD/DVD バーナーを使用して作成できます。ISO イメージファイルから DVD または CD を作成する手順は、オペレーティングシステムや、インストールされているディスク書き込みソフトウェアにより大きく異なります。CD または DVD への ISO イメージファイルの書き込み方法は、お使いの書き込みソフトウェアのドキュメントを参照してください。

警告

DVD ISO イメージ(フルインストール)または Boot ISO イメージ(最小インストール)のいずれかを使用して、起動可能な DVD または CD を作成できます。ただし、DVD ISO イメージが 4.7 GB より大きくなり、1 層または 2 層 DVD に収まらない場合があります。続行する前に、DVD ISO イメージファイルのサイズを確認してください。DVD ISO イメージを使用して起動可能なインストールメディアを作成する場合は、USB キーが推奨されます。

4.3. Linux で起動可能な USB デバイスの作成

以下の手順に従って、Linux システムで起動可能な USB デバイスを作成します。

注記

この手順は破壊的で、USB フラッシュドライブ上のデータは警告なく破壊されます。

前提条件

手順

  1. USB フラッシュドライブをシステムに接続します。
  2. 端末を開いて dmesg コマンドを実行します。

    $ dmesg|tail

    dmesg コマンドは、最近の全イベントの詳細を記録したログを返します。このログの下部に、接続している USB フラッシュドライブから出力されたメッセージが表示されます。接続したデバイスの名前を記録してください。

  3. root ユーザーに切り替えます。

    $ su -
  4. プロンプトに従い root パスワードを入力します。
  5. ドライブに割り当てられているデバイスノードを見つけます。この例で使用されているドライブの名前は sdd です。

    # dmesg|tail
    [288954.686557] usb 2-1.8: New USB device strings: Mfr=0, Product=1, SerialNumber=2
    [288954.686559] usb 2-1.8: Product: USB Storage
    [288954.686562] usb 2-1.8: SerialNumber: 000000009225
    [288954.712590] usb-storage 2-1.8:1.0: USB Mass Storage device detected
    [288954.712687] scsi host6: usb-storage 2-1.8:1.0
    [288954.712809] usbcore: registered new interface driver usb-storage
    [288954.716682] usbcore: registered new interface driver uas
    [288955.717140] scsi 6:0:0:0: Direct-Access     Generic  STORAGE DEVICE   9228 PQ: 0 ANSI: 0
    [288955.717745] sd 6:0:0:0: Attached scsi generic sg4 type 0
    [288961.876382] sd 6:0:0:0: sdd Attached SCSI removable disk
  6. dd コマンドを実行して、ISO イメージを USB デバイスに直接書き込みます。

    # dd if=/image_directory/image.iso of=/dev/device

    /image_directory/image.iso を、ダウンロードした ISO イメージファイルのフルパスに置き換え、device を、dmesg コマンドで取得したデバイス名に置き換えます。この例では、ISO イメージのフルパスが /home/testuser/Downloads/rhel-8-x86_64-boot.iso で、検出されたデバイス名が sdd です。

    # dd if=/home/testuser/Downloads/rhel-8-x86_64-boot.iso of=/dev/sdd
    注記

    デバイス上のパーティション名ではなく、正しいデバイス名を使用していることを確認してください。パーティション名は、通常、数字の接尾辞が付いたデバイス名です。たとえば、sdd がデバイス名の場合、デバイス sdd 上のパーティションの名前は、sdd1 になります。

  7. dd コマンドがデバイスへのイメージの書き込みを終了するのを待ちます。データ転送が完了すると、# プロンプトが表示されます。プロンプトが表示されたら、root アカウントからログアウトして、USB ドライブを取り外します。これで USB ドライブを起動デバイスとして使用する準備が整いました。

4.4. Windows で起動可能な USB デバイスの作成

以下の手順に従って、Windows システムに起動可能な USB デバイスを作成します。手順はツールによって異なります。Red Hat は、https://github.com/FedoraQt/MediaWriter/releases からダウンロードできる Fedora Media Writer の使用を推奨します。

注記
  • Fedora Media Writer はコミュニティー製品であるため、Red Hat のサポート対象外となります。このツールの問題は、https://github.com/FedoraQt/MediaWriter/issues から報告できます。
  • この手順は破壊的で、USB フラッシュドライブ上のデータは警告なく破壊されます。

前提条件

手順

  1. https://github.com/FedoraQt/MediaWriter/releases から Fedora Media Writer をダウンロードしてインストールします。

    注記

    Red Hat Enterprise Linux に Fedora Media Writer をインストールする場合は、ビルド済みの Flatpak パッケージを使用してください。このパッケージは、公式の Flatpak リポジトリーである Flathub.org (https://flathub.org/apps/details/org.fedoraproject.MediaWriter) から入手できます。

  2. USB フラッシュドライブをシステムに接続します。
  3. Fedora Media Writer を開きます。
  4. メイン画面で Custom Image をクリックして、ダウンロードしておいた Red Hat Enterprise Linux ISO イメージを選択します。
  5. Write Custom Image 画面で、使用するドライブを選択します。
  6. Write to disk をクリックします。起動用メディアの作成プロセスが開始します。プロセスが完了するまでドライブを抜かないでください。ISO イメージのサイズや、USB ドライブの書き込み速度により、この操作には数分かかる場合があります。
  7. 操作が完了したら、USB ドライブをアンマウントします。これで USB ドライブを起動デバイスとして使用する準備が整いました。

4.5. Mac OS X で起動可能な USB デバイスの作成

以下の手順に従って、Mac OS X システムで起動可能な USB デバイスを作成します。

注記

この手順は破壊的で、USB フラッシュドライブ上のデータは警告なく破壊されます。

前提条件

手順

  1. USB フラッシュドライブをシステムに接続します。
  2. diskutil list コマンドでデバイスパスを特定します。デバイスパスの形式は /dev/disknumber です。number はディスク番号になります。ディスク番号は、0 から始まります。通常、Disk 0 が OS X リカバリーディスク、そして Disk 1 がメインの OS X インストールになります。以下の例では、disk2 が USB デバイスです。

    $ diskutil list
    /dev/disk0
    #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
    0:      GUID_partition_scheme                        *500.3 GB   disk0
    1:                        EFI EFI                     209.7 MB   disk0s1
    2:          Apple_CoreStorage                         400.0 GB   disk0s2
    3:                 Apple_Boot Recovery HD             650.0 MB   disk0s3
    4:          Apple_CoreStorage                         98.8 GB    disk0s4
    5:                 Apple_Boot Recovery HD             650.0 MB   disk0s5
    /dev/disk1
    #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
    0:                  Apple_HFS YosemiteHD             *399.6 GB   disk1
    Logical Volume on disk0s1
    8A142795-8036-48DF-9FC5-84506DFBB7B2
    Unlocked Encrypted
    /dev/disk2
    #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
    0:     FDisk_partition_scheme                        *8.1 GB     disk2
    1:               Windows_NTFS SanDisk USB             8.1 GB     disk2s1
  3. USB フラッシュドライブを特定するには、NAME、TYPE、および SIZE の列を、フラッシュドライブと比較します。たとえば、NAME は、Finder ツールのフラッシュドライブアイコンのタイトルになります。この値は、フラッシュドライブの情報パネルの値と比較することもできます。
  4. diskutil unmountDisk コマンドを使用して、フラッシュドライブのファイルシステムボリュームをアンマウントします。

    $ diskutil unmountDisk /dev/disknumber
    					Unmount of all volumes on disknumber was successful

    コマンドが完了すると、デスクトップからフラッシュドライブのアイコンが消えます。アイコンが消えない場合は、誤ったディスクを選択した可能性があります。誤ってシステムディスクのマウントを解除しようとすると、failed to unmount エラーが返されます。

  5. root でログインします。

    $ su -
  6. プロンプトに従い root パスワードを入力します。
  7. dd コマンドを、sudo コマンドのパラメーターとして使用し、ISO イメージをフラッシュドライブに書き込みます。

    # sudo dd if=/path/to/image.iso of=/dev/rdisknumber
    注記

    Mac OS X では、各ストレージデバイスにブロックファイル (/dev/disk*) と、キャラクターデバイスファイル (/dev/rdisk*) の両方が用意されています。/dev/rdisknumber キャラクターデバイスにイメージを書き込む方が、/dev/disknumber ブロックデバイスに書き込むよりも高速です。

  8. /Users/user_name/Downloads/rhel-8-x86_64-boot.iso ファイルを /dev/rdisk2 デバイスに書き込むには、以下のコマンドを実行します。

    # sudo dd if=/Users/user_name/Downloads/rhel-8-x86_64-boot.iso of=/dev/rdisk2
  9. dd コマンドがデバイスへのイメージの書き込みを終了するのを待ちます。データ転送が完了すると、# プロンプトが表示されます。プロンプトが表示されたら、root アカウントからログアウトして、USB ドライブを取り外します。これで USB ドライブを起動デバイスとして使用する準備が整いました。

第5章 インストールソースの準備

Boot ISO イメージファイルには、リポジトリーやソフトウェアパッケージが含まれておらず、システムを起動し、インストールを開始するのに必要なインストールプログラムとツールのみが含まれます。本セクションでは、必要なリポジトリーおよびソフトウェアパッケージを含む DVD ISO イメージを使用して、Boot ISO イメージのインストールソースを作成する方法を説明します。

重要

コンテンツ配信ネットワーク (CDN) から RHEL を登録してインストールしない場合に限り、Boot ISO イメージファイルにインストールソースが必要になります。

5.1. インストールソースの種類

最小限のブートイメージには、以下のいずれかのインストールソースを使用できます。

  • DVD - DVD ISO イメージを DVD サーバーに返します。インストールプログラムは、DVD からソフトウェアパッケージを自動的にインストールします。
  • ハードドライブまたは USB ドライブ - DVD ISO イメージをドライブにコピーして、ドライブからソフトウェアパッケージをインストールするようにインストールプログラムを設定します。USB ドライブを使用する場合は、インストールを開始する前に、USB ドライブがシステムに接続されていることを確認してください。インストールプログラムは、インストールの開始後にメディアを検出することができません。

    • ハードドライブの制限 - ハードドライブの DVD ISO イメージは、インストールプログラムがマウントできるファイルシステムがあるパーティションに置く必要があります。対応するファイルシステムは、xfsext2ext3ext4、および vfat (FAT32) となります。
    警告

    Microsoft Windows システムで、ハードドライブをフォーマットする際に使用されるデフォルトのファイルシステムは NTFS です。exFAT ファイルシステムも利用できます。ただし、このファイルシステムは、いずれもインストール時に変更することができません。Microsoft Windows のインストールソースとして、ハードドライブまたは USB ドライブを作成する場合は、ドライブを FAT32 としてフォーマットするようにしてください。FAT32 ファイルシステムは、4 GiB を超えるファイルを保存できません。

    Red Hat Enterprise Linux 8 では、ローカルのハードドライブのディレクトリーからインストールできます。これを行うには、DVD ISO イメージの内容をハードドライブのディレクトリーにコピーし、ISO イメージの代わりに、そのディレクトリーをインストールソースとして指定します。たとえば、inst.repo=hd:<device>:<path to the directory> です。

  • ネットワークの場所: DVD ISO イメージまたはインストールツリー(DVD ISO イメージの抽出したコンテンツ)をネットワークの場所にコピーし、以下のプロトコルを使用してネットワーク経由でインストールを実行します。

    • NFS - DVD ISO イメージは、ネットワークファイルシステム(NFS)共有にあります。
    • HTTPS、HTTP、または FTP - インストールツリーは、HTTP、HTTPS、または FTP 経由でアクセス可能なネットワーク上にあります。

5.2. インストールソースの指定

インストールソースは、次のいずれかの方法で指定します。

  • グラフィカルインストール - グラフィカルインストールの インストールソース 画面で、インストールソースを選択します。詳細は、「 インストールソースの設定 」を参照してください。
  • 起動オプション - インストールソースを指定するカスタム起動オプションを設定します。詳細は、「 Boot options reference 」を参照してください。
  • キックスタートファイル - キックスタートファイルでインストールコマンドを使用して、インストールファイルソースを指定します。詳細は『 高度な RHEL インストールの実行 』を参照してください。

5.3. ネットワークインストール用のポート

次の表は、ネットワークベースの各種インストールにファイルを提供するサーバーで開く必要があるポートの一覧です。

表5.1 ネットワークインストール用のポート

使用プロトコル開くべきポート

HTTP

80

HTTPS

443

FTP

21

NFS

2049、111、20048

TFTP

69

5.4. NFS サーバーへのインストールソースの作成

以下の手順に従って、インストールソースを NFS サーバーに配置します。この方法を使用して、物理メディアに接続しなくても、1 つのソースから複数のシステムをインストールできます。

前提条件

  • Red Hat Enterprise Linux 8 を使用するサーバーに管理者レベルのアクセス権があり、このサーバーが、インストールするシステムと同じネットワーク上にある。
  • DVD ISO イメージをダウンロードしている。詳細は、「 ISO のインストールイメージのダウンロード 」を参照してください。
  • イメージファイルから、起動可能な CD、DVD、または USB デバイスを作成している。詳細は、「 起動可能な DVD または CD の作成 」を参照してください。
  • ファイアウォールにより、インストールしようとしているシステムがリモートインストールソースにアクセスできることを確認している。詳細は、「ネットワークベースのインストールの ポート」を参照してください。

手順

  1. nfs-utils パッケージをインストールします。

    # yum install nfs-utils
  2. DVD ISO イメージを NFS サーバーのディレクトリーにコピーします。
  3. テキストエディターで /etc/exports ファイルを開き、以下の構文で行を追加します。

    /exported_directory/ clients
  4. /exported_directory/ を、ISO イメージが含まれるディレクトリーのフルパスに置き換えます。clients を、ターゲットシステムのホスト名または IP アドレス、サブネットワーク (すべてのターゲットシステムが ISO イメージにアクセスする場合)、またはアスタリスク記号 (*) (ネットワークアクセスのあるコンピューターが NFS サーバーにアクセスして ISO イメージを使用できるようにする場合) を使用します。このフィールドの形式に関する詳細は、man ページの exports(5) を参照してください。

    /rhel8-install/ ディレクトリーを、すべてのクライアントに対する読み取り専用として使用できるようにする基本構成は次のようになります。

    /rhel8-install *
  5. /etc/exports ファイルを保存して、テキストエディターを終了します。
  6. nfs サービスを起動します。

    # systemctl start nfs-server.service

    /etc/exports ファイルに変更を加える前にサービスを稼働していた場合は、稼働中の NFS サーバーで以下のコマンドを実行して、設定を再読み込みします。

    # systemctl reload nfs-server.service

    ISO イメージは、NFS 経由でアクセス可能になり、インストールソースとして使用できるようになりました。

注記

インストールソースを設定するには、プロトコルに nfs: を使用し、サーバーのホスト名または IP アドレス、コロン記号 (:)、および ISO イメージを保存しているディレクトリーを指定します。たとえば、サーバーのホスト名が myserver.example.com で、ISO イメージを /rhel8-install/ に保存した場合、指定するインストールソースは nfs:myserver.example.com:/rhel8-install/ となります。

5.5. HTTP または HTTPS を使用するインストールソースの作成

以下の手順に従って、インストールツリー(DVD ISO イメージから抽出したコンテンツと valid .treeinfo ファイルを含むディレクトリー)を使用してネットワークベースのインストール用のインストールソースを作成します。インストールソースには、HTTP、または HTTPS でアクセスします。

前提条件

  • Red Hat Enterprise Linux8 を使用するサーバーに管理者レベルのアクセス権があり、このサーバーが、インストールするシステムと同じネットワーク上にある。
  • DVD ISO イメージをダウンロードしている。詳細は、「 ISO のインストールイメージのダウンロード 」を参照してください。
  • イメージファイルから、起動可能な CD、DVD、または USB デバイスを作成している。詳細は、「 起動可能な DVD または CD の作成 」を参照してください。
  • ファイアウォールにより、インストールしようとしているシステムがリモートインストールソースにアクセスできることを確認している。詳細は、「ネットワークベースのインストールの ポート」を参照してください。

手順

  1. httpd パッケージをインストールします。

    # yum install httpd
    警告

    Apache Web サーバー設定で SSL セキュリティーが有効になっている場合は、TLSv1 プロトコルのみが有効で、SSLv2 と SSLv3 は無効になっていることを確認してください。POODLE SSL 脆弱性 (CVE-2014-3566) の影響を受けないようにするためです。詳細は、https://access.redhat.com/solutions/1232413 を参照してください。

    重要

    自己署名証明書付きの HTTPS サーバーを使用する場合は、noverifyssl オプションを指定してインストールプログラムを起動する必要があります。

  2. DVD ISO イメージを HTTP(S)サーバーにコピーします。
  3. mount コマンドを使用して、DVD ISO イメージを適切なディレクトリーにマウントします。

    # mkdir /mnt/rhel8-install/
    # mount -o loop,ro -t iso9660 /image_directory/image.iso /mnt/rhel8-install/

    /image_directory/image.iso を、DVD ISO イメージのパスに置き換えます。

  4. マウントされたイメージから、HTTP(S) サーバーの root にファイルをコピーします。このコマンドにより、イメージに含まれるファイルが保存される /var/www/html/rhel8-install/ ディレクトリーを作成します。

    # cp -r /mnt/rhel8-install/ /var/www/html/

    このコマンドにより、イメージに含まれるファイルが保存される /var/www/html/rhel8-install/ ディレクトリーを作成します。一部のコピー方法は、有効なインストールソースに必要な .treeinfo ファイルを省略できることに注意してください。この手順で示されているように、ディレクトリー全体に対して cp コマンドを実行しても、.treeinfo が正しくコピーされます。

  5. httpd サービスを開始します。

    # systemctl start httpd.service

    これにより、インストールツリーにアクセスできるようになり、インストールソースとして使用できるようになります。

    注記

    インストールソースを設定するには、プロトコルに http:// または https:// を使用して、サーバーのホスト名または IP アドレス、および ISO イメージのファイルを保存するディレクトリー (HTTP サーバーの root への相対パス) を指定します。たとえば、HTTP を使用し、サーバーのホスト名が myserver.example.com で、イメージのファイルの保存場所が /var/www/html/rhel8-install/ の場合、指定するインストールソースは http://myserver.example.com/rhel8-install/ となります。

5.6. FTP を使用するインストールソースの作成

以下の手順に従って、インストールツリー(DVD ISO イメージから抽出したコンテンツと valid .treeinfo ファイルを含むディレクトリー)を使用してネットワークベースのインストール用のインストールソースを作成します。インストールソースには、FTP を使用してアクセスします。

前提条件

  • Red Hat Enterprise Linux 8 を使用するサーバーに管理者レベルのアクセス権があり、このサーバーが、インストールするシステムと同じネットワーク上にある。
  • DVD ISO イメージをダウンロードしている。詳細は、「 ISO のインストールイメージのダウンロード 」を参照してください。
  • イメージファイルから、起動可能な CD、DVD、または USB デバイスを作成している。詳細は、「 起動可能な DVD または CD の作成 」を参照してください。
  • ファイアウォールにより、インストールしようとしているシステムがリモートインストールソースにアクセスできることを確認している。詳細は、「ネットワークベースのインストールの ポート」を参照してください。

手順

  1. root で以下のコマンドを実行して、vsftpd パッケージをインストールします。

    # yum install vsftpd
  2. 必要に応じて、/etc/vsftpd/vsftpd.conf 設定ファイルをテキストエディターで開いて編集します。

    1. anonymous_enable=NO の行を anonymous_enable=YES に変更します。
    2. write_enable=YES の行を write_enable=NO に変更します。
    3. pasv_min_port=min_portpasv_max_port=max_port の行を追加します。min_port および max_port は、パッシブモードの FTP サーバーで使用されるポート番号の範囲に置き換えます (例: 10021 および 10031)。

      このステップは、各種のファイアウォール/NAT 設定を採用するネットワーク環境に必要です。

    4. オプションで、カスタムの変更を設定に追加します。利用可能なオプションは、man ページの vsftpd.conf(5) を参照してください。この手順では、デフォルトのオプションが使用されていることを前提としています。

      警告

      vsftpd.conf ファイルで SSL/TLS セキュリティーを設定している場合は、TLSv1 プロトコルのみを有効にし、SSLv2 と SSLv3 は無効にしてください。POODLE SSL 脆弱性 (CVE-2014-3566) の影響を受けないようにするためです。詳細は、https://access.redhat.com/solutions/1234773 を参照してください。

  3. サーバーのファイアウォールを設定します。

    1. ファイアウォールを有効にします。

      # systemctl enable firewalld
      # systemctl start firewalld
    2. 直前の手順の FTP ポートおよびポート範囲のファイアウォールで有効にします。

      # firewall-cmd --add-port min_port-max_port/tcp --permanent
      # firewall-cmd --add-service ftp --permanent
      # firewall-cmd --reload

      min_port-max_port を、/etc/vsftpd/vsftpd.conf 設定ファイルに入力したポート番号に置き換えます。

  4. DVD ISO イメージを FTP サーバーにコピーします。
  5. mount コマンドを使用して、DVD ISO イメージを適切なディレクトリーにマウントします。

    # mkdir /mnt/rhel8-install
    # mount -o loop,ro -t iso9660 /image-directory/image.iso /mnt/rhel8-install

    /image-directory/image.iso を、DVD ISO イメージのパスに置き換えます。

  6. マウントされたイメージから、FTP サーバーのルートにファイルをコピーします。

    # mkdir /var/ftp/rhel8-install
    # cp -r /mnt/rhel8-install/ /var/ftp/

    このコマンドは、イメージに含まれるファイルが保存される /var/ftp/rhel8-install/ ディレクトリーを作成します。一部のコピー方法は、有効なインストールソースに必要な .treeinfo ファイルを省略できることに注意してください。この手順で示されているように、ディレクトリー全体に対して cp コマンドを実行しても、.treeinfo が正しくコピーされます。

  7. 正しい SELinux コンテキストとアクセスモードが、コピーされたコンテンツに設定されていることを確認します。

    # restorecon -r /var/ftp/rhel8-install
    # find /var/ftp/rhel8-install -type f -exec chmod 444 {} \;
    # find /var/ftp/rhel8-install -type d -exec chmod 755 {} \;
  8. vsftpd サービスを開始します。

    # systemctl start vsftpd.service

    /etc/vsftpd/vsftpd.conf ファイルを変更する前から、このサービスがすでに実行されていた場合は、サービスを再起動して必ず編集後のファイルを読み込ませてください。

    # systemctl restart vsftpd.service

    vsftpd サービスを有効にして、システムの起動プロセス時に開始するようにします。

    # systemctl enable vsftpd

    これにより、インストールツリーにアクセスできるようになり、インストールソースとして使用できるようになります。

    注記

    インストールソースを設定するには、プロトコルに ftp:// を使用して、サーバーのホスト名または IP アドレス、および ISO イメージのファイルを保存するディレクトリー (FTP サーバーの root への相対パス) を指定します。たとえば、サーバーのホスト名が myserver.example.com で、イメージからコピーしたファイルを /var/ftp/rhel8-install/ に置いた場合、指定するインストールソースは ftp://myserver.example.com/rhel8-install/ となります。

5.7. インストールソースとしてのハードドライブの準備

本モジュールでは、ハードドライブを、ext2、ext3、ext 4、または XFS のファイルシステムを使用して、インストールソースとして RHEL をインストールする方法を説明します。この方法は、ネットワークアクセスのないシステムおよび光学ドライブがないシステムに使用できます。ハードドライブのインストールは、インストール DVD の ISO イメージを使用します。ISO イメージは、DVD のコンテンツの完全なコピーが含まれるファイルです。このファイルはハードドライブに存在すると、インストールプログラムの起動時に、インストールソースとして Hard ドライブを選択できます。

  • Windows オペレーティングシステムでハードドライブパーティションのファイルシステムを確認するには、Disk Management ツールを使用します。
  • Linux オペレーティングシステム上のハードドライブパーティションのファイルシステムを確認するには、parted ツールを使用します。
注記

LVM(Logical Volume Management)パーティションで ISO ファイルを使用することはできません。

手順

  1. Red Hat Enterprise Linux インストール DVD の ISO イメージをダウンロードします。または、物理メディアに DVD がある場合は、Linux システムで以下のコマンドで ISO のイメージを作成できます。

    dd if=/dev/dvd of=/path_to_image/name_of_image.iso

    dvd は、DVD ドライブ のデバイス名、name_of_image は、作成される ISO イメージファイルに指定する名前に置き換え、path _to_image はイメージを保存するシステムの場所へのパスになります。

  2. システムのハードドライブまたは USB ドライブに ISO イメージをコピーして貼り付けます。
  3. SHA256 チェックサムプログラムを使用して、コピーした ISO イメージがそのままの状態であることを確認します。さまざまなオペレーティングシステムでは、多くの SHA256 チェックサムプログラムを利用できます。Linux システムで、以下を実行します。

    $ sha256sum /path_to_image/name_of_image.iso

    name_of_image は、ISO イメージファイルの名前です。SHA256 チェックサムプログラムは、ハッシュ と呼ばれる 64 文字の文字列を表示します。このハッシュを、Red Hat カスタマーポータルの Downloads ページから この特定のイメージについて表示されるハッシュと比較します。2 つのハッシュは同じである必要があります。

  4. インストールを開始する前に、カーネルコマンドラインに HDD インストールソースを指定します。

    inst.repo=hd:<device>:/path_to_image/name_of_image.iso

関連情報

パート II. AMD64、Intel 64、および 64 ビット ARM への Red Hat Enterprise Linux のインストール

このセクションは、グラフィカルユーザーインターフェースを使用して、AMD64、Intel 64、64 ビット ARM システムに Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。このセクションには、以下の情報が含まれます。

  • インストール設定のカスタマイズ手順
  • インストール後のタスクを完了する手順

第6章 推奨される手順

RHEL インストールの準備は、以下の手順で構成されます。

手順

  1. インストール方法を確認し、決定します。
  2. システム要件を確認します。
  3. インストール起動用メディアのオプションを確認します。
  4. 必要なインストール ISO イメージをダウンロードします。
  5. 起動可能なインストールメディアを作成します。
  6. インストールソース* を準備します。

*コンテンツ配信ネットワーク (CDN) を使用して必要なソフトウェアパッケージをダウンロードしていない場合は、Boot ISO (最小インストール) イメージにのみ必要です。

第7章 インストールの起動

起動可能なメディアを作成したら、Red Hat Enterprise Linux インストールを起動する準備ができました。

7.1. 起動メニュー

Red Hat Enterprise Linux の起動メニューは、システムが起動メディアの読み込みを完了すると、GRand Unified Bootloader version 2 (GRUB2) を使用して表示されます。

図7.1 Red Hat Enterprise Linux 起動メニュー

Boot menu window.

起動メニューには、インストールプログラムを起動する以外に、複数のオプションがあります。60 秒以内に選択しないと、デフォルトの起動オプション (白で強調表示されているもの) が実行します。別のオプションを選択する場合は、キーボードの矢印キーで選択し、Enter を押します。

特定のメニューエントリーの起動オプションをカスタマイズできます。

  • BIOS ベースのシステムの場合 - Tab キーを押して、コマンドラインにカスタムの起動オプションを追加します。Esc キーを押して boot: プロンプトにアクセスすることもできますが、必要な起動オプションは事前設定されていません。このシナリオでは、その他の起動オプションを使用する前に、Linux オプションを常に指定する必要があります。
  • UEFI ベースのシステムの場合 - e キーを押して、コマンドラインにカスタムの起動オプションを追加します。準備ができたら Ctrl+X を押して、修正したオプションを起動します。

表7.1 起動メニューオプション

起動メニューオプション説明

Install Red Hat Enterprise Linux 8.2

このオプションは、グラフィカルなインストールプログラムを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合に使用します。詳細は 8章カスタマーポータルから ISO イメージを使用した RHEL のインストール を参照してください。

Test this media & install Red Hat Enterprise Linux 8.2

このオプションは、インストールメディアの整合性を確認する場合に使用します。詳細は 「起動用メディアの検証」 を参照してください。

Troubleshooting >

このオプションは、インストールに関するさまざまな問題を解決する場合に使用します。Enter を押して、そのコンテンツを表示します。

表7.2 トラブルシューティングのオプション

トラブルシューティングのオプション説明

Troubleshooting > Install Red Hat Enterprise Linux 8.2 in basic graphics mode

このオプションを使用すると、インストールプログラムがビデオカード用に適切なドライバーを読み込むことができない場合でも、グラフィカルモードで Red Hat Enterprise Linux をインストールします。Install Red Hat Enterprise Linux 8 オプションの使用時に画面が歪んでいる場合は、システムを再起動してこのオプションを使用します。詳細は 「設定およびデバイスドライバーの表示」 を参照してください。

Troubleshooting > Rescue a Red Hat Enterprise Linux system

このオプションは、起動を妨げる問題を修復する場合に使用します。詳細は 「レスキューモードの使用」 を参照してください。

Troubleshooting > Run a memory test

このオプションは、システムでメモリーテストを実行する場合に使用します。Enter を押して、そのコンテンツを表示します。詳細は「Memtest86 アプリケーションの使用によるメモリー障害の検出」を参照してください。

Troubleshooting > Boot from local drive

このオプションは、最初にインストールしたディスクからシステムを起動する場合に使用します。誤ってこのディスクを起動した場合は、このオプションを使用して、インストールプログラムを起動せずにすぐにハードディスクから起動します。

7.2. 起動オプションの入力

起動オプションには、等号 (=) が付いているものと、付けていないものがあります。起動オプションは、起動コマンドラインに追加されます。オプションが複数ある場合は、シングルスペースで区切ります。インストールプログラムに固有の起動オプションは、常に inst から始まります。

等号 (=) 記号を使用するオプション
起動オプションに、= 記号を使用する値を指定する必要があります。たとえば、inst.vncpassword= オプションには値 (この場合はパスワード) を指定する必要があります。この例の正しい構文は inst.vncpassword=password です。
等号 (=) 記号を使用しないオプション
この起動オプションでは、値またはパラメーターを使用できません。たとえば、rd.live.check オプションでは、インストール開始前にインストールメディアの検証が強制されます。この起動オプションを使用すると検証が行われ、オプションを使用しないと検証は行われません。

7.3. 起動オプションの編集

本セクションでは、起動メニューから起動オプションを編集するさまざまな方法を説明します。インストールメディアを起動すると、起動メニューが開きます。

BIOS で boot: プロンプトの編集

boot: プロンプトを使用すると、最初のオプションは、読み込むインストールプログラムのイメージファイルを常に指定する必要があります。ほとんどの場合、このイメージはキーワードを使用して指定できます。要件に応じて、追加オプションを指定できます。

前提条件

  • 起動可能なインストールメディア (USB、CD、または DVD) を作成している。
  • メディアからインストールを起動し、起動メニュー画面が開いている。

手順

  1. ブートメニューが開いたら、キーボードの Esc キーを押します。
  2. boot: プロンプトにアクセスできるようになります。
  3. キーボードの Tab キーを押して、ヘルプコマンドを表示します。
  4. キーボードの Enter キーを押して、オプションでインストールを開始します。boot: プロンプトから起動メニュー画面に戻るには、システムを再起動して、インストールメディアから再度起動します。
注記

boot: プロンプトでは、dracut カーネルオプションも使用できます。利用可能なオプションの一覧は、man ページの dracut.cmdline(7) を参照してください。

> プロンプトの編集

> プロンプトを使用して、あらかじめ定義しておいた起動オプションを編集できます。たとえば、起動メニューで Test this media and install Red Hat Enterprise Linux 8.1 を選択して、すべてのオプションを表示します。

注記

この手順は、BIOS ベースの AMD64 および Intel 64 システム用です。

前提条件

  • 起動可能なインストールメディア (USB、CD、または DVD) を作成している。
  • メディアからインストールを起動し、起動メニュー画面が開いている。

手順

  1. ブートメニューでオプションを選択し、キーボードの Tab キーを押します。> プロンプトにアクセスし、利用可能なオプションを表示します。
  2. > プロンプトに必要なオプションを追加します。
  3. キーボードの Enter キーを押して、インストールを開始します。
  4. キーボードの Esc キーを押して編集をキャンセルし、ブートメニューに戻ります。

GRUB2 メニューの編集

GRUB2 メニューは、UEFI ベースの AMD64、Intel 64、および 64 ビット ARM システムで利用できます。

前提条件

  • 起動可能なインストールメディア (USB、CD、または DVD) を作成している。
  • メディアからインストールを起動し、起動メニュー画面が開いている。

手順

  1. 起動メニュー画面で必要なオプションを選択して、e キーを押します。
  2. カーソルをカーネルコマンドラインに移動します。UEFI システムでは、カーネルコマンドラインは linuxefi で始まります。
  3. カーソルを linuxefi カーネルコマンドラインの最後に移動します。
  4. 必要に応じてパラメーターを編集します。たとえば、1 つ以上のネットワークインターフェースを設定するには、linuxefi カーネルコマンドラインの最後に ip= パラメーターを追加し、その後に必要な値を追加します。
  5. 編集が終了したら、キーボードの Ctrl+X を押して、指定したオプションを使用してインストールを起動します。

7.4. USB、CD、または DVD からのインストールの起動

以下の手順に従って、USB、CD、または DVD を使用して Red Hat Enterprise Linux のインストールを起動します。次の手順は一般的なものです。具体的な手順は、ハードウェアの製造元のドキュメントを参照してください。

前提条件

起動可能なインストールメディア (USB、CD、または DVD) を作成している。詳細は、「 起動可能な DVD または CD の作成 」を参照してください。

手順

  1. Red Hat Enterprise Linux をインストールするシステムの電源を切ります。
  2. システムからドライブを切断します。
  3. システムの電源を入れます。
  4. 起動可能なインストールメディア (USB、DVD、または CD) を挿入します。
  5. システムの電源は切りますが、ブートメディアは取り出さないでください。
  6. システムの電源を入れます。

    注記

    メディアから起動するため特定のキーやキーの組み合わせを押さなければならない場合や、メディアから起動するようにシステムの BIOS (Basic Input/Output System) を設定しなければならない場合があります。詳細は、システムに同梱されているドキュメントをご覧ください。

  7. Red Hat Enterprise Linux ブート 画面が起動し、さまざまな起動オプションが表示されます。
  8. キーボードの矢印キーを使用して起動オプションを選択し、Enter を押して、ブートオプションを選択します。Red Hat Enterprise Linux へようこそ 画面が開き、グラフィカルユーザーインターフェースを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。

    注記

    起動画面で、60 秒以内に何も行わないと、インストールプログラムが自動的に開始します。

  9. 必要に応じて、利用可能な起動オプションを編集します。

    1. UEFI ベースのシステムの場合:E を押すと編集モードに入ります。事前定義済みのコマンドラインを変更して、起動オプションを追加または削除します。Enter キーを押して、選択を確認します。
    2. BIOS ベースのシステムの場合: キーボードの Tab キーを押して編集モードに入ります。事前定義済みのコマンドラインを変更して、起動オプションを追加または削除します。Enter キーを押して、選択を確認します。

関連情報

7.5. PXE を使用してネットワークからインストールを起動

同時に多数のシステムに Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合の最善のアプローチは、PXE サーバーから起動し、共有ネットワークにあるソースからインストールすることです。以下の手順に従って、PXE を使用してネットワークから Red Hat Enterprise Linux のインストールを起動します。

注記

PXE を使用してネットワークからインストールプロセスを起動するには、イーサネットなどの物理ネットワーク接続を使用する必要があります。ワイヤレス接続でインストールプロセスを起動することはできません。

前提条件

  • TFTP サーバーを設定しており、PXE に対応するシステムにネットワークインターフェースがある。詳細は、関連情報 を参照してください。
  • ネットワークインタフェースから起動するように、システムを設定している。このオプションは BIOS にあり、Network Boot または Boot Services とラベルが付いています。
  • 指定されたネットワークインタフェースから BIOS が起動するように設定されていることを確認している。BIOS システムの中には、起動デバイスとしてネットワークインタフェースが指定されているにもかかわらず、PXE 規格に対応していないものがあります。詳細は、ハードウェアのドキュメントを参照してください。PXE の起動を適切に有効にすると、システムは他のメディアがなくても Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを起動できるようになります。

手順

  1. ネットワークケーブルが接続されていることを確認します。コンピューターの電源スイッチが入っていない状態であっても、ネットワークソケットのリンク表示ライトは点灯しているはずです。
  2. システムを切り替えます。

    ハードウェアによっては、システムが PXE サーバーに接続する前に、ネットワーク設定と診断情報が表示されることがあります。接続すると、PXE サーバーの設定に応じたメニューが表示されます。

  3. 目的のオプションに対応する数字キーを押します。

    注記

    場合によっては、起動オプションが表示されない場合があります。この場合は、キーボードの Enter キーを押します。起動画面が開くまで待ちます。

    Red Hat Enterprise Linux ブート 画面が起動し、さまざまな起動オプションが表示されます。

  4. キーボードの矢印キーを使用して起動オプションを選択し、Enter を押して、ブートオプションを選択します。Red Hat Enterprise Linux へようこそ 画面が開き、グラフィカルユーザーインターフェースを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。

    注記

    起動画面で、60 秒以内に何も行わないと、インストールプログラムが自動的に開始します。

  5. 必要に応じて、利用可能な起動オプションを編集します。

    1. UEFI ベースのシステムの場合:E を押すと編集モードに入ります。事前定義済みのコマンドラインを変更して、起動オプションを追加または削除します。Enter キーを押して、選択を確認します。
    2. BIOS ベースのシステムの場合: キーボードの Tab キーを押して編集モードに入ります。事前定義済みのコマンドラインを変更して、起動オプションを追加または削除します。Enter キーを押して、選択を確認します。

関連情報

第8章 カスタマーポータルから ISO イメージを使用した RHEL のインストール

以下の手順に従って、カスタマーポータルからダウンロードした DVD ISO イメージを使用して RHEL をインストールします。この手順では、RHEL インストールプログラムを実行する方法を説明します。

警告

DVD ISO イメージファイルを使用して GUI インストールを実行する場合は、Red Hat 機能への接続機能を使用してシステムを登録するまで、インストーラーの競合状態により、インストールが続行できなくなることがあります。詳細は、RHEL 8.2 Release Notesの「既知の問題」に記載されている BZ#1823578 を参照してください。

前提条件

手順

  1. 起動メニューで Install Red Hat Enterprise Linux 8 を選択し、キーボードの Enter を押します。
  2. Welcome to Red Hat Enterprise Linux 8 画面で、言語およびロケーションを選択し、Continue をクリックします。Installation Summary 画面が開き、各設定のデフォルト値が表示されます。
  3. System > Installation Destination を選択し、Local Standard Disks ペーンでターゲットのディスクを選択してから Done をクリックします。ストレージ設定では、デフォルト設定が選択されます。ストレージ設定のカスタマイズに関する詳細は、「ソフトウェアオプションの設定」「ストレージデバイスの設定」「手動パーティションの設定」 を参照してください。
  4. システム > ネットワークとホスト名 を選択します。Network and Hostname 画面が開きます。
  5. Network and Hostname 画面で、 EthernetON に切り替えて、Done をクリックします。インストーラーは利用可能なネットワークに接続し、そのネットワークで利用可能なデバイスを設定します。必要に応じて、利用可能なネットワーク一覧から、任意のネットワークを選択して、そのネットワークで利用可能なデバイスを設定できます。ネットワークまたはネットワークデバイスの設定に関する詳細は、「ネットワークおよびホスト名のオプションの設定」 を参照してください。
  6. User Settings > Root Password を選択します。root パスワード 画面が開きます。
  7. Root Password 画面で、root アカウントに設定するパスワードを入力し、Done をクリックします。インストールプロセスを完了し、システム管理者ユーザーアカウントにログインするには、root パスワードが必要です。パスワード作成の要件および推奨事項の詳細は、「root パスワードの設定」 を参照してください。
  8. 必要に応じて、User Settings > User Creation を選択して、ユーザーアカウントを作成してインストールプロセスを完了します。root アカウントの代わりに、このユーザーアカウントを使用して、システム管理タスクを実行できます。
  9. Create User 画面で以下を実行し、Done をクリックします。

    1. 作成するアカウントの名前とユーザー名を入力します。
    2. Make this user administratorRequire a password to use this account を選択します。インストールプログラムは、このユーザーを wheel グループに追加し、デフォルト設定でパスワード保護されたユーザーアカウントを作成します。パスワードで保護された管理ユーザーアカウントを作成することを推奨します。ユーザーアカウントのデフォルト設定を編集する方法は、「ユーザーアカウントの作成」 を参照してください。
  10. Begin Installation をクリックしてインストールを開始し、インストールが完了するまで待ちます。これには数分かかる場合があります。
  11. インストールプロセスが完了したら、再起動 をクリックして、システムを再起動します。
  12. 起動時にインストールメディアが自動的に取り出せない場合は、忘れずに取り出してください。

    Red Hat Enterprise Linux 8 は、通常のシステム起動シーケンスが完了すると起動します。X Window System でワークステーションにシステムをインストールしている場合は、システムを設定するアプリケーションが起動します。このアプリケーションを使用すると初期設定が可能になり、システムの時刻と日付の設定、Red Hat へのマシンの登録などが行えます。X Window System がインストールされていない場合は、login: プロンプトが表示されます。

    注記

    UEFI セキュアブートが有効になっているシステムに、Red Hat Enterprise Linux ベータ版リリースをインストールした場合は、システムの Machine Owner Key (MOK) 一覧にベータ版の公開鍵を追加します。

  13. 初期セットアップ 画面で、ライセンスアグリーメントに同意して、システムを登録します。

関連情報

第9章 GUI で CDN から RHEL の登録およびインストール

本セクションでは、GUI を使用して、システムを登録し、RHEL サブスクリプションを割り当て、Red Hat コンテンツ配信ネットワーク (CDN) から RHEL をインストールする方法を説明します。

9.1. コンテンツ配信ネットワークとは

cdn.redhat.com で利用できる Red Hat コンテンツ配信ネットワーク (CDN) は、地理的に分散している一連の静的な Web サーバーです。これには、システムが使用するコンテンツとエラータが含まれます。コンテンツは、Red Hat Subscription Management に登録されたシステムを使用するなどして、直接使用できます。CDN は x.509 証明書認証で保護され、有効なユーザーのみがアクセスできるようにします。システムが Red Hat Subscription Management に登録されると、割り当てたサブスクリプションにより、システムがアクセスできる CDN のサブセットが管理されます。

CDN から RHEL を登録してインストールすると、以下の利点があります。

  • CDN のインストール方法は、Boot ISO および DVD ISO イメージファイルをサポートします。ただし、大きな DVD ISO イメージファイルよりも容量が少ないため、小さい Boot ISO イメージファイルを使用することが推奨されます。
  • CDN は最新のパッケージを使用するため、インストール直後は完全に最新のシステムになります。DVD ISO イメージファイルを使用する場合は、多くの場合、インストール直後にすぐにパッケージの更新をインストールする必要はありません。
  • Red Hat Insights への接続、およびシステムの目的の有効化に対するサポートが統合されました。

CDN から RHEL を登録してインストールする方法は、GUI およびキックスタートで対応しています。GUI を使用して CDN から RHEL を登録してインストールする方法は、「CDN から RHEL の登録およびインストール」 を参照してください。キックスタートを使用して RHEL を登録してインストールする方法は、『高度な RHEL インストールの実行』を参照してください。

9.2. CDN から RHEL の登録およびインストール

この手順に従って、GUI で、システムを登録し、RHEL サブスクリプションを割り当て、Red Hat コンテンツ配信ネットワーク (CDN) から RHEL をインストールします。

重要

CDN 機能は、Boot ISO および DVD ISO イメージファイルで対応しています。ただし、Boot ISO イメージファイルのインストールソースのデフォルトは CDN であるため、Boot ISO イメージファイルを使用することが推奨されます。

前提条件

手順

  1. 起動メニューで Install Red Hat Enterprise Linux 8 を選択し、キーボードの Enter を押します。
  2. Welcome to Red Hat Enterprise Linux 8 画面で、言語およびロケーションを選択し、Continue をクリックします。Installation Summary 画面が開き、各設定のデフォルト値が表示されます。
  3. System > Installation Destination を選択し、Local Standard Disks ペーンでターゲットのディスクを選択してから Done をクリックします。ストレージ設定では、デフォルト設定が選択されます。ストレージ設定のカスタマイズに関する詳細は、「ソフトウェアオプションの設定」「ストレージデバイスの設定」「手動パーティションの設定」 を参照してください。
  4. システム > ネットワークとホスト名 を選択します。Network and Hostname 画面が開きます。
  5. Network and Hostname 画面で、 EthernetON に切り替えて、Done をクリックします。インストーラーは利用可能なネットワークに接続し、そのネットワークで利用可能なデバイスを設定します。必要に応じて、利用可能なネットワーク一覧から、任意のネットワークを選択して、そのネットワークで利用可能なデバイスを設定できます。ネットワークまたはネットワークデバイスの設定に関する詳細は、「ネットワークおよびホスト名のオプションの設定」 を参照してください。
  6. Software > Connect to Red Hat を選択します。Connect to Red Hat ウィンドウが開きます。
  7. Connect to Red Hat ウィンドウで以下の手順を実行します。

    1. Authentication の方法を選択し、選択した方法をもとに詳細を指定します。

      Account 認証方法: Red Hat カスタマーポータルのユーザー名およびパスワードの詳細を入力します。

      Activation Key 認証方法: 組織 ID およびアクティベーションキーを入力します。サブスクリプションにアクティベーションキーが登録されている限り、複数のアクティベーションキーをコンマで区切って入力できます。

    2. Set System Purpose チェックボックスを選択し、該当するドロップダウンリストから必要な RoleSLAUsage を選択します。

      システムの目的を使用して、Red Hat Enterprise Linux 8 システムの使用目的を記録し、エンタイトルメントサーバーがシステムに最も適したサブスクリプションを自動的に割り当てていることを確認します。

    3. Red Hat Insights への接続 チェックボックスはデフォルトで有効になっています。Red Hat Insights に接続する必要がない場合には、チェックボックスの選択を解除します。

      Red Hat Insights は SaaS (Software-as-a-Service) 製品で、継続的に、登録済みの Red Hat ベースのシステムに詳細な分析を提供し、物理環境、仮想環境、クラウド環境、およびコンテナーデプロイメントでセキュリティー、パフォーマンス、および安定性に関する脅威をプロアクティブに特定します。

    4. 必要に応じて、オプション を展開し、ネットワーク通信タイプを選択します。

      • ネットワーク環境で、外部のインターネットアクセスのみ、または HTTP プロキシーを介したコンテンツサーバーへのアクセスが許可されている場合は、HTTP プロキシーの使用 チェックボックスを選択します。
      • Satellite Server を実行しているか、内部テストを実行している場合は、カスタムサーバーの URL チェックボックスと カスタムベース URL チェックボックスを選択して、必要な情報を入力します。

        カスタムサーバーの URL フィールドには HTTP プロトコル (nameofhost.com など) が必要ありません。ただし、Custom base URL フィールドには HTTP プロトコルが必要です。登録後に カスタムベース URL を変更するには、登録を解除し、新しい詳細を指定してから再登録する必要があります。

    5. Register をクリックします。システムが正常に登録され、サブスクリプションが割り当てられると、Red Hat への接続 ウィンドウに、割り当てられているサブスクリプションの詳細が表示されます。

      サブスクリプションのサイズによっては、登録および割り当てのプロセスが完了するのに最大 1 分かかることがあります。

    6. 完了 をクリックします。

      Red Hat への接続 の下に 登録 メッセージが表示されます。

  8. User Settings > Root Password を選択します。root パスワード 画面が開きます。
  9. Root Password 画面で、root アカウントに設定するパスワードを入力し、Done をクリックします。インストールプロセスを完了し、システム管理者ユーザーアカウントにログインするには、root パスワードが必要です。パスワード作成の要件および推奨事項の詳細は、「root パスワードの設定」 を参照してください。
  10. 必要に応じて、User Settings > User Creation を選択して、ユーザーアカウントを作成してインストールプロセスを完了します。root アカウントの代わりに、このユーザーアカウントを使用して、システム管理タスクを実行できます。
  11. Create User 画面で以下を実行し、Done をクリックします。

    1. 作成するアカウントの名前とユーザー名を入力します。
    2. Make this user administratorRequire a password to use this account を選択します。インストールプログラムは、このユーザーを wheel グループに追加し、デフォルト設定でパスワード保護されたユーザーアカウントを作成します。パスワードで保護された管理ユーザーアカウントを作成することを推奨します。ユーザーアカウントのデフォルト設定を編集する方法は、「ユーザーアカウントの作成」 を参照してください。
  12. Begin Installation をクリックしてインストールを開始し、インストールが完了するまで待ちます。これには数分かかる場合があります。
  13. インストールプロセスが完了したら、再起動 をクリックして、システムを再起動します。
  14. 起動時にインストールメディアが自動的に取り出せない場合は、忘れずに取り出してください。

    Red Hat Enterprise Linux 8 は、通常のシステム起動シーケンスが完了すると起動します。X Window System でワークステーションにシステムをインストールしている場合は、システムを設定するアプリケーションが起動します。このアプリケーションを使用すると初期設定が可能になり、システムの時刻と日付の設定、Red Hat へのマシンの登録などが行えます。X Window System がインストールされていない場合は、login: プロンプトが表示されます。

    注記

    UEFI セキュアブートが有効になっているシステムに、Red Hat Enterprise Linux ベータ版リリースをインストールした場合は、システムの Machine Owner Key (MOK) 一覧にベータ版の公開鍵を追加します。

  15. 初期セットアップ 画面で、ライセンスアグリーメントに同意して、システムを登録します。

関連情報

9.2.1. システム登録後のインストールソースリポジトリー

システム登録後に使用されるインストールソースリポジトリーは、システムの起動方法により異なります。

Boot ISO または DVD ISO イメージファイルから起動したシステム
デフォルトのブートパラメーターで Boot ISO または DVD ISO イメージファイルのいずれかを使用して RHEL インストールを起動すると、インストールプログラムは、登録後にインストールソースリポジトリーを CDN に自動的に切り替えます。
inst.repo=<URL> ブートパラメーターで起動したシステム
起動パラメーター inst.repo=<URL> を使用して RHEL インストールを起動すると、インストールプログラムは、登録後に自動的にインストールソースリポジトリーを CDN に切り替えません。CDN を使用して RHEL をインストールする場合は、グラフィカルインストールの インストールソース 画面で Red Hat CDN オプションを選択し、インストールソースリポジトリーを CDN に手動で切り替える必要があります。CDN に手動で切り替えないと、インストールプログラムは、カーネルコマンドラインで指定されたリポジトリーからパッケージをインストールします。
重要
  • キックスタートコマンドの rhsm を使用してインストールソースリポジトリーを CDN に切り替えることができるのは、カーネルコマンドラインの inst.repo= またはキックスタートファイルの url コマンドを使用してインストールソースを指定しない場合に限定されます。インストールイメージを取得するには、カーネルコマンドラインで inst.stage2=<URL> を使用する必要がありますが、インストールソースは指定しないでください。
  • 起動オプションを使用して指定したインストールソース URL、またはキックスタートファイルに含まれるインストールソース URL は、キックスタートファイルに有効な認証情報を持つ rhsm コマンドが含まれている場合でも CDN よりも優先されます。システムが登録されていますが、URL インストールソースからインストールされています。これにより、以前のインストールプロセスが通常通りに動作するようになります。

9.3. CDN からシステム登録の確認

以下の手順に従って、GUI で、システムが CDN に登録されていることを確認します。

警告

インストール概要 画面から インストールの開始 ボタンを クリックしていない 場合に限り、CDN から登録を確認できます。インストールの開始 ボタンをクリックしたら、インストール概要画面に戻って登録を確認することができなくなります。

前提条件

手順

  1. インストール概要 画面で、Red Hat への接続 を選択します。
  2. ウィンドウが開き、登録の概要が表示されます。

    方法
    登録済みアカウント名またはアクティベーションキーが表示されます。
    システムの目的
    設定されていると、ロール、SLA、使用方法の詳細が表示されます。
    Insights
    有効にすると、Insights の詳細が表示されます。
    サブスクリプションの数
    割り当てたサブスクリプションの数が表示されます。
  3. 登録概要が、入力した詳細と一致していることを確認します。

9.4. CDN からシステムの登録解除

以下の手順に従って、GUI で CDN からシステムの登録を解除します。

警告
  • インストール概要 画面から インストールの開始 ボタンを クリックしていない 場合は、CDN から登録を解除できます。インストールの開始 ボタンをクリックしたら、インストール概要画面に戻って登録を解除することができなくなります。
  • 登録を解除すると、インストールプログラムは、利用可能な最初のリポジトリーに以下の順序で切り替えます。

    1. カーネルコマンドラインの inst.repo=<URL> 起動パラメーターで使用される URL
    2. インストールメディア (USB または DVD) で自動的に検出されるリポジトリー

前提条件

手順

  1. インストール概要 画面で、Red Hat への接続 を選択します。
  2. Red Hat への接続 画面が開き、登録の概要が表示されます。

    方法
    使用される登録アカウント名またはアクティベーションキーが表示されます。
    システムの目的
    設定されていると、ロール、SLA、使用方法の詳細が表示されます。
    Insights
    有効にすると、Insights の詳細が表示されます。
    サブスクリプションの数
    割り当てたサブスクリプションの数が表示されます。
  3. 登録解除 をクリックして、CDN から登録を削除します。元の登録情報が表示され、画面の中央下部に 未登録 メッセージが表示されます。
  4. 完了 をクリックして、インストール概要 画面に戻ります。
  5. Red Hat への接続未登録 メッセージが表示され、ソフトウェアの選択 には Red Hat CDN では登録が必要です メッセージが表示されます。
注記

システムの登録を解除したら、システムを再登録できます。Red Hat への接続 をクリックします。以前入力した詳細が入力されます。元の詳細情報を編集するか、アカウント、目的、および接続に基づいてフィールドを更新します。登録 をクリックして終了します。

第10章 インストールのカスタマイズ

Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合は、インストール概要 ウィンドウを使用して、場所、ソフトウェア、およびシステム設定およびパラメーターをカスタマイズできます。

インストール概要画面 には、以下のカテゴリーが含まれます。

  • ローカライゼーション - キーボード、言語サポート、および時間と日付を設定できます。
  • ソフトウェア: Red Hat への接続、インストールソース、およびソフトウェアの選択を設定できます。
  • システム: インストール先、KDUMP、ネットワークおよびホスト名、セキュリティーポリシーを設定できます。
  • USER SETTINGS: システム管理タスクに使用する管理者アカウントにログインし、システムにログインするユーザーアカウントを作成するように root パスワードを設定できます。

カテゴリーは、インストールプログラムのどこにあるかによって、ステータスが異なります。

表10.1 カテゴリーのステータス

カテゴリーのステータス状態説明

警告シンボル 1

感嘆符と赤いテキストが付いた黄色の三角形

インストールする前に注意が必要です。たとえば、コンテンツ配信ネットワーク (CDN) から登録してダウンロードする前に、ネットワークおよびホスト名を確認する必要があります。

警告シンボル 2

灰色で警告マークが付いたもの (感嘆符付きの黄色の三角形)

インストールプログラムがカテゴリーを設定しているため、カテゴリーが終了しないとその画面にアクセスできません。

注記

インストール概要 画面の下部には警告メッセージが表示され、インストールの開始 ボタンは、必要なカテゴリーがすべて設定されるまで無効になっています。

本セクションは、グラフィカルユーザーインターフェース (GUI) を使用した Red Hat Enterprise Linux インストールのカスタマイズを説明します。GUI は、CD、DVD、または USB フラッシュドライブから、もしくは PXE を使用してネットワークからシステムを起動する場合に、Red Hat Enterprise Linux をインストールするのに推奨される方法です。

注記

オンラインヘルプと、カスタマーポータルで公開している内容に矛盾がある可能性もあります。最新の更新は、カスタマーポータルのインストールコンテンツを参照してください。

10.1. 言語およびロケーションの設定

インストールプログラムは、インストール時に選択した言語を使用します。

前提条件

  1. インストールメディアを作成している。詳細は、「 起動可能な DVD または CD の作成 」を参照してください。
  2. Boot ISO イメージファイルを使用してインストールソースを指定している。詳細は 5章インストールソースの準備 を参照してください。
  3. インストーラーを起動している。詳細は 7章インストールの起動 を参照してください。

手順

  1. Welcome to Red Hat Enterprise Linux 画面の左側のペインで、言語を選択します。または、検索 フィールドに、希望の言語を入力します。

    注記

    言語は、デフォルトで設定されています。ネットワークアクセスが設定されている、つまりローカルメディアではなくネットワークサーバーからシステムを起動した場合、事前選択の言語は、GeoIP モジュールの位置自動検出機能により決定します。起動コマンドライン、または PXE サーバー設定で inst.lang= オプションを使用した場合は、起動オプションで定義した言語が選択されます。

  2. Red Hat Enterprise Linux へようこそ 画面の右側のペインから、お住まいの地域に合ったロケーションを選択してください。
  3. 続行をクリックすると、10章インストールのカスタマイズ 画面が開きます。

    重要

    Red Hat Enterprise Linux のプレリリース版をインストールしようとしている場合は、インストールメディアのプレリリースステータスに関する警告メッセージが表示されます。I want to proceed をクリックしてインストールを続行するか、I want to exit を選択してインストールを終了して、システムを再起動します。

関連情報

インストールプログラム時の言語およびロケーション設定の変更方法は、「ローカライゼーションオプションの設定」 を参照してください。

10.2. ローカライゼーションオプションの設定

本セクションでは、キーボード、言語サポート、および日時設定を行う方法を説明します。

重要

ロシア語 のようにラテン文字を受け付けないレイアウトを使用する場合は、一緒に 英語 (US) レイアウトも追加して、2 つのレイアウトを切り替えられるようにキーボードを設定します。ラテン文字を含まないレイアウトを選択すると、この後のインストールプロセスで有効な root パスワードおよびユーザー認証情報を入力できない場合があります。これにより、インストールを完了できない可能性があります。

10.2.1. キーボード、言語、および日時の設定

注記

キーボード、言語、および日時の設定は、デフォルトで 「言語およびロケーションの設定」 で行います。設定を変更する場合は次の手順を実行します。変更しない場合は 「ソフトウェアオプションの設定」 に進みます。

手順: キーボード設定の構成

  1. インストール概要 画面で キーボード をクリックします。「言語およびロケーションの設定」 で選択したオプションに基づいてデフォルトのレイアウトが設定されます。

    1. + をクリックして キーボードレイアウトを追加 画面を開き、別のレイアウトに変更します。
    2. 一覧を参照してレイアウトを選択するか、検索 フィールドを使用します。
    3. 必要なレイアウトを選択して、追加 をクリックします。デフォルトレイアウトの下に新しいレイアウトが表示されます。
    4. 必要に応じて オプション をクリックして、使用可能なレイアウトを切り替えるキーボードスイッチを設定します。レイアウト切り替えのオプション 画面が開きます。
    5. 切り替え用のキーの組み合わせを設定するには、1 つ以上のキーの組み合わせを選択し、OK をクリックして選択を確定します。

      注記

      レイアウトを選択して キーボード ボタンをクリックすると、選択したレイアウトの視覚的表現を表示する新しいダイアログボックスが開きます。

    6. 完了 をクリックして設定を適用し、10章インストールのカスタマイズ 画面に進みます。

手順 - 言語設定の構成

  1. インストール概要 画面で 言語サポート をクリックします。言語サポート 画面が開きます。左側のペインには、利用可能な言語グループの一覧が表示されます。グループの中から 1 つ以上の言語を設定すると、チェックマークが表示され、対応する言語が強調表示されます。

    1. 左側のペインからグループをクリックして追加の言語を選択し、右側のペインから地域のオプションを選択します。必要なすべての言語に対してこの手順を繰り返します。
    2. 完了 をクリックして変更を適用し、10章インストールのカスタマイズ 画面に進みます。

手順 - 時刻および日付の設定の構成

  1. インストール概要 画面から、日付と時刻 をクリックします。日付と時刻 画面が開きます。

    注記

    日付と時刻 で選択した設定に基づいて、「言語およびロケーションの設定」 の設定がデフォルトで構成されます。

    表示される都市や地域の一覧は、タイムゾーンデータベース (tzdata) のパブリックドメインのものが使用されています。このドメインはIANA (Internet Assigned Numbers Authority) で管理されています。Red Hat がこのデータベースに都市や地域を追加することはできません。詳細は、IANA 公式の Web サイト をご覧ください。

    1. 地域 ドロップダウンメニューから、地域を選択します。

      注記

      ロケーションを特定の地域に設定せずに、グリニッジ標準時 (GMT) を基準にしたタイムゾーンを設定する場合は、お住まいの地域に Etc を選択できます。

    2. 都市 ドロップダウンメニューから都市、もしくは同じタイムゾーン内でお住まいの場所に最も近い都市を選択します。
    3. ネットワーク時刻 スイッチを切り替え、ネットワークタイムプロトコル (NTP) を使用して、ネットワーク時刻同期を有効または無効にします。

      注記

      ネットワークスイッチを有効にし、システムにインターネットへのアクセスがあれば、システムの時刻が正確に保たれます。デフォルトでは、NTP プールが 1 つ設定されています。新しいオプションを追加するか、ネットワーク時刻 スイッチの横にある 歯車のボタン をクリックして、デフォルトのオプションを無効にするか削除します。

    4. 完了 をクリックして変更を適用し、10章インストールのカスタマイズ 画面に進みます。

      注記

      ネットワークの時刻同期を無効にすると、画面下部のコントロールがアクティブになり、手動で時刻と日付を設定できます。

10.3. システムオプションの設定

この接続は、インストール先、KDUMP、ネットワークおよびホスト名、セキュリティーポリシー、およびシステムの目的を設定する方法を説明します。

10.3.1. インストール先の設定

インストール先 画面では、Red Hat Enterprise Linux のインストール先として使用するディスクなどのストレージオプションを設定します。ディスクは、1 つ以上選択する必要があります。

警告

今後、データが含まれているディスクを使用する予定がある場合は、データをバックアップします。たとえば、既存の Microsoft Windows パーティションを縮小し、Red Hat Enterprise Linux を 2 つ目のシステムとしてインストールする場合、または以前のリリースの Red Hat Enterprise Linux をアップグレードする場合です。パーティションの操作は常にリスクが伴います。たとえば、何らかの理由でプロセスが中断または失敗した場合は、ディスクのデータが失われる可能性があります。

重要

特殊なケース

  • BIOS によっては、RAID カードからの起動に対応していないため注意が必要です。このとき、別のハードドライブなど、RAID アレイ以外のパーティションに /boot パーティションを作成する必要があります。そのような RAID カードへのパーティション作成には、内蔵ハードドライブを使用する必要があります。また、/boot パーティションは、ソフトウェア RAID の設定にも必要です。システムのパーティション設定を自動で選択した場合は、/boot パーティションを手動で修正する必要があります。
  • Red Hat Enterprise Linux ブートローダーが、別のブートローダーから チェーンロード するように設定するには、インストール先 画面で 完全なディスク要約とブートローダー をクリックして、手動でブートドライブを指定する必要があります。
  • マルチパスのストレージデバイスと、非マルチパスのストレージデバイスの両方が使用されているシステムに Red Hat Enterprise Linux をインストールすると、インストールプログラムによる自動パーティション設定のレイアウトに、マルチパスのデバイスと非マルチパスのデバイスが混在したボリュームグループが作成されます。これはマルチパスストレージの目的に反することになります。インストール先 画面では、マルチパスのみ、または非マルチパスのみのいずれかを選択することが推奨されます。もしくは、手動のパーティション設定を実行してください。

前提条件

インストール概要 画面が開いている。

手順

  1. インストール概要 画面から、インストール先 をクリックします。インストール先 画面が開きます。

    1. ローカルの標準ディスク セクションから、必要なストレージデバイスを選択します。選択したストレージデバイスには白いチェックマークが表示されます。白いチェックマークが付いていないディスクはインストール時には使用されません。自動パーティショニングを選択した場合は無視され、手動パーティショニングでは使用できません。

      注記

      ローカルで利用可能なすべてのストレージデバイス (SATA、IDE、SCSI ハードドライブ、USB フラッシュ、および外部ディスク) は、ローカルの標準ディスク に表示されます。インストールプログラムの起動後に接続したストレージデバイスは検出されません。リムーバブルドライブを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合は、デバイスを削除するとシステムが使用できなくなります。

    2. 必要に応じて、画面右下の 更新 リンクをクリックして、新しいハードドライブに接続するローカルストレージデバイスを設定します。ディスクの再スキャン ダイアログボックスが開きます。

      注記

      インストール時に行ったストレージへの変更は、ディスクの再スキャン をクリックするとすべて失われます。

      1. ディスクの再スキャン をクリックし、スキャン処理が完了するまで待ちます。
      2. OK をクリックして、インストール先 画面に戻ります。検出したディスク (新しいディスクを含む) はすべて、ローカルの標準ディスク セクションに表示されます。
  2. 必要に応じて、専用のストレージデバイスを追加するには、ディスクの追加…​ をクリックします。

    ストレージデバイスの選択 画面が開き、インストールプログラムがアクセスするストレージデバイスの一覧を表示します。専用のディスクを追加する方法は、「高度なストレージオプションの使用」 を参照してください。

  3. 必要に応じて、ストレージの設定 から 自動 ラジオボタンを選択します。

    重要

    自動パーティション分割は、ストレージをパーティション分割するのに 推奨される 方法です。パーティション設定はカスタマイズできます。詳細は 「手動パーティションの設定」 を参照してください。

  4. 必要に応じて、既存のパーティションレイアウトから領域を確保するには、利用可能な領域を追加する チェックボックスを選択します。たとえば、使用するディスクにオペレーティングシステムが含まれ、このシステムのパーティションを小さくして、Red Hat Enterprise Linux 用の領域を広くした場合などです。
  5. 必要に応じて、データの暗号化 を選択し、Linux Unified Key Setup (LUKS) を使用して、(/boot などの) システムを起動する必要があるパーティションを除いた、すべてのパーティションを暗号化します。ハードドライブの暗号化が推奨されます。

    1. 完了 をクリックします。ディスク暗号化パスフレーズ ダイアログボックスが開きます。

      1. パスフレーズ フィールドおよび 確認 フィールドに、パスフレーズを入力します。
      2. パスフレーズの保存 をクリックして、ディスクの暗号化を完了します。

        警告

        LUKS パスフレーズが分からなくなると、暗号化されたパーティションと、その上にあるデータには完全にアクセスできなくなります。分からなくなったパスフレーズを復元する方法はありません。ただし、キックスタートインストールを実行した場合は、インストール中に暗号パスフレーズを保存し、バックアップ用に暗号化パスフレーズを作成できます。詳細は『高度な RHEL インストールの実行』を参照してください。

  6. 必要に応じて、画面左下の 完全なディスク要約とブートローダー をクリックして、ブートローダーを追加するストレージデバイスを選択します。詳細は 「ブートローダーの設定」 を参照してください。

    注記

    大概は、ブートローダーをデフォルトの場所に置いておくだけで十分です。たとえば、他のブートローダからのチェーンロードを必要とするシステムなど、一部の構成ではブートドライブを手動で指定する必要があります。

  7. 完了 をクリックします。

    1. 自動パーティショニング利用可能な領域を追加する を選択した場合、または、Red Hat Enterprise Linux のインストールに選択したハードドライブの空き領域が十分ではない場合は、ディスク領域の再利用 ダイアログボックスを開いて 完了 をクリックすると、そのデバイスに設定したディスクデバイスとパーティションの一覧が表示されます。ダイアログボックスは、システムで最小インストールに必要な領域に関する情報と、確保した領域のサイズに関する情報が表示されます。

      警告

      パーティションを 削除 すると、そのパーティションのデータはすべて失われます。データを保存したい場合は、削除 オプションではなく、縮小 オプションを使用してください。

    2. 表示された、利用可能なストレージデバイスの一覧を確認します。再利用可能な領域 列には、各エントリーから再利用できる領域のサイズが表示されます。
    3. 領域を確保し、ディスクまたはパーティションを選択してから 削除 ボタンをクリックしてそのパーティションを削除するか、選択したディスクにあるすべてのパーティションを削除します。もしくは 縮小 ボタンを押して、既存データを維持しながらパーティションの空き領域を使用します。

      注記

      または、すべて削除 をクリックすると、すべてのディスクに存在するすべてのパーティションが削除されるため、Red Hat Enterprise Linux 8 でこの領域を利用できるようになります。すべてのディスクにあるデータはすべて失われます。

    4. 再利用 をクリックして変更を適用し、10章インストールのカスタマイズ 画面に戻ります。
重要

インストール概要 画面で インストールの開始 をクリックするまで、ディスクへの変更は行われません。再利用 ダイアログボックスは、パーティションをサイズ変更や削除の対象としてマークするだけで、そのアクションはすぐには実行されません。

10.3.1.1. ブートローダーの設定

Red Hat Enterprise Linux は、GRand Unified Bootloader バージョン 2 を使用します。GRUB2AMD64 および Intel 64、IBM Power Systems、および ARM のブートローダー。IBM Z の場合は、zipl ブートローダーが使用されます。

ブートローダーは、システムの起動時に実行し、制御をオペレーティングシステムに読み込み、転送する最初のプログラムです。GRUB2 互換性のあるオペレーティングシステム(Microsoft Windows を含む)をすべて起動し、チェーンロードを使用して、サポート対象外のオペレーティングシステム用の他のブートローダーに制御を転送することもできます。

警告

インストール GRUB2 既存のブートローダーを上書きする可能性があります。

オペレーティングシステムがすでにインストールされていると、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムはそのブートローダーを自動的に検出して、別のオペレーティングシステムを起動するように設定します。そのブートローダーが正しく検出されない場合は、インストールの完了後に、追加のオペレーティングシステムを手動で設定できます。

複数のディスクを搭載した Red Hat Enterprise Linux システムをインストールする場合は、ブートローダーをインストールするディスクを手動で指定することをお勧めします。

手順

  1. インストール先 画面で 完全なディスク要約とブートローダー をクリックします。選択したディスク ダイアログボックスが開きます。

    ブートローダーは、選択したデバイス、または UEFI システムにインストールされます。ガイド付きパーティションの作成時に、そのデバイスに EFI システムパーティション が作成されます。

  2. 起動デバイスを変更するには、一覧からデバイスを選択して ブートデバイスとして設定 をクリックします。起動デバイスとして設定できるデバイスは 1 つだけです。
  3. 新しいブートローダーのインストールを無効にする場合は、現在起動用として設定されているデバイスを選択し、ブートローダーをインストールしない をクリックします。これにより、 GRUB2 いずれのデバイスにもインストールされていません。
警告

「ブートローダーをインストールしない」を選択した場合は、システムを直接起動できなくなるため、別の起動方法 (市販のスタンドアロンのブートローダーアプリケーションなど) を使用しなければならなくなります。「ブートローダーをインストールしない」は、システムを起動させる方法が別に確保されている場合に限定してください。

ブートローダーは、システムが BIOS または UEFI のファームウェアを使用しているか、またはブートドライブに GUID Partition Table (GPT) または Master Boot Record (MBR) (msdos としても知られている) があるかどうかによって、特別なパーティションを作成する必要があります。自動パーティション作成を使用していると、インストールプログラムがパーティションを作成します。

10.3.2. Kdump の設定

Kdump カーネルクラッシュダンプメカニズムである。システムがクラッシュすると、Kdump が、障害発生時のシステムメモリーの内容をキャプチャーします。キャプチャーしたメモリーを解析すると、クラッシュの原因を見つけることができます。if Kdump 有効で、システムのメモリー(RAM)の一部が自身に予約されている。予約したメモリーは、メインのカーネルにアクセスできません。

手順

  1. インストール概要 画面から、Kdump をクリックします。Kdump 画面が開きます。
  2. kdump を有効にする チェックボックスを選択します。
  3. メモリー予約設定を、自動 または 手動 のいずれかから選択します。

    1. 手動 を選択し、+ ボタンおよび - ボタンを使用して、予約されるメモリー フィールドに、予約するメモリー量 (メガバイト) を入力します。予約入力フィールドの下にある 使用可能なシステムメモリー には、選択したサイズの RAM を予約してから、メインシステムにアクセスできるメモリーの量が示されます。
  4. 完了 をクリックして設定を適用し、10章インストールのカスタマイズ 画面に進みます。
注記

予約するメモリーの量は、システムのアーキテクチャー (AMD64 と Intel 64 の要件は IBM Power とは異なります) と、システムメモリーの総量により決まります。ほとんどの場合は、自動予約で十分です。

重要

カーネルクラッシュダンプの保存場所などの追加設定は、 system-config-kdump グラフィカルインターフェース、または /etc/kdump.conf 設定ファイルに手動で設定します。

10.3.3. ネットワークおよびホスト名のオプションの設定

ネットワークとホスト名 画面は、ネットワークインターフェースを設定するために使用されます。ここで選択したオプションは、インストール済みシステムだけでなく、インストール時にリモートからパッケージをダウンロードするなどのタスクを行う際にも利用できます。

10.3.3.1. ネットワークおよびホスト名の設定

以下の手順に従って、ネットワークとホスト名を設定します。

手順

  1. インストール概要 画面から、ネットワークとホスト名 をクリックします。
  2. 左側のペインのリストから、インターフェースを選択します。詳細が右側のペインに表示されます。
  3. 選択したインタフェースを有効または無効にするには、ON/OFF スイッチを切り替えます。

    注記

    インストールプログラムは、ローカルでアクセス可能なインターフェースを自動的に検出し、手動で追加または削除できません。

  4. + をクリックして、仮想ネットワークインターフェースを追加します。仮想ネットワークインターフェースは、チーム、ボンド、ブリッジ、または VLAN のいずれかです。
  5. - を選択して、仮想インターフェースを削除します。
  6. 設定 をクリックして、既存のインターフェースの IP アドレス、DNS サーバー、またはルーティング設定 (仮想と物理の両方) などの設定を変更します。
  7. ホスト名 フィールドに、システムのホスト名を入力します。

    注記
    • em1wl3sp0 といった一貫性のある名前をネットワークデバイスの特定に使用するネットワークデバイス命名の標準仕様には、いくつかのタイプがあります。このような標準仕様の詳細は『ネットワークの設定および管理』を参照してください。
    • ホスト名は、hostname.domainname という形式の完全修飾ドメイン名 (FQDN) か、ドメイン名のない短縮ホスト名のいずれかとなります。多くのネットワークには、自動的に接続したシステムにドメイン名を提供する DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サービスがあります。DHCP サービスが、このマシンにドメイン名を割り当てるようにするには、短縮ホスト名のみを指定してください。localhost.localdomain の値は、ターゲットシステムの静的ホスト名が指定されておらず、(たとえば、DHCP または DNS を使用する NetworkManager による) ネットワーク設定時に、インストールされるシステムの実際のホスト名が設定されることを示しています。
    • ホスト名には、英数字および - 文字のみを含めることができます ホスト名は - および で起動または終了できません
  8. 適用 をクリックして、ホスト名を環境に適用します。
  9. また、ネットワークおよびホスト名 画面では、ワイヤレスオプションを選択できます。右側のペインで ネットワークの選択 をクリックして Wifi 接続を選択します。必要に応じてパスワードを入力し、完了 をクリックします。

10.3.3.2. 仮想ネットワークインターフェースの追加

以下の手順に従って、仮想ネットワークインターフェースを追加します。

手順

  1. ネットワークとホスト名 画面で、+ ボタンをクリックして、仮想ネットワークインターフェースを追加します。デバイスの追加 ダイアログが開きます。
  2. 使用可能な 4 つのタイプの仮想インターフェースから 1 つ選択してください。

    • Bond - NIC (ネットワークインターフェースコントローラー) のボンドです。複数の物理ネットワークインターフェースを 1 つのボンドチャネルに結合する方法です。
    • Bridge - NIC ブリッジングです。複数のネットワークを 1 つの集積ネットワークに接続します。
    • Team - NIC のチーミングです。複数のリンクを集約する新しい実装方法です。小型のカーネルドライバーを提供することでパケットフローを高速で処理し、各種アプリケーションがその他のすべてのタスクをユーザー領域で行うように設計されています。
    • Vlan (Virtual LAN) - それぞれ独立している複数のブロードキャストドメインを作成する方法です。
  3. インターフェースの種類を選択し、追加 をクリックします。インターフェースの編集ダイアログボックスが開き、選択したインターフェースタイプに使用できる設定を編集できます。詳細は 「ネットワークインタフェース設定の変更」 を参照してください。
  4. 保存 をクリックして仮想インターフェース設定を確認し、ネットワークおよびホスト名 画面に戻ります。
注記

仮想インターフェースの設定を変更する必要がある場合は、インターフェースを選択し、設定 をクリックします。

10.3.3.3. ネットワークインタフェース設定の変更

本セクションは、インストール時に使用される一般的な有線接続に最も重要な設定を説明します。その他の種類のネットワークの設定方法は、一部の設定パラメーターが異なる場合がありますが、ここで説明する内容とあまり変わりません。

注記

IBM Z では、ネットワークサブチャンネルをあらかじめグループ化してオンラインに設定する必要があるため、新しい接続を追加することはできません。これは現在、起動段階でのみ行われます。

手順

  1. 手動でネットワーク接続を設定するには、ネットワークおよびホスト名 画面からインターフェースを選択し、設定 をクリックします。

    選択したインターフェースに固有の編集ダイアログが開きます。

注記

表示されるオプションは接続の種類によって異なります。使用可能なオプションは、接続の種類が、「仮想ネットワークインターフェースの追加」 で設定した物理インターフェース (有線または無線のネットワークインターフェースコントローラー) か、仮想インターフェース (ボンド、ブリッジ、チーム、または Vlan) かによって異なります。

次のセクションでは、編集ダイアログで、最も一般的で便利な 3 つのオプションを説明します。

10.3.3.4. インターフェース接続の有効化または無効化

以下の手順に従って、インターフェース接続を有効または無効にします。

手順

  1. 全般 タブをクリックします。
  2. 優先的に自動的に接続 チェックボックスを選択して、デフォルトで接続を有効にします。デフォルトの優先度設定は 0 のままにします。

    重要
    • 有線接続で有効にすると、システムは起動時または再起動時に自動的に接続されます。無線接続では、インターフェースにより、範囲内の既知の無線ネットワークへの接続が試されます。nm-connection-editor ツールを含む NetworkManager の詳細は、『ネットワークの設定および管理』を参照してください。
    • 全ユーザーがこのネットワークに接続可能とする オプションを使用して、このシステムの全ユーザーがこのネットワークに接続するのを有効または無効にできます。このオプションを無効にすると、root だけがこのネットワークに接続できます。
    • インストール中のこの時点ではその他のユーザーが作成されないため、root 以外の特定のユーザーだけがこのインターフェースを使用するように許可することはできません。別のユーザーが使用する接続が必要な場合は、インストール後に設定する必要があります。
  3. 保存 をクリックして変更を適用し、ネットワークおよびホスト名 画面に戻ります。

10.3.3.5. 静的な IPv4 または IPv6 の設定

デフォルトでは、現在のネットワーク設定に応じて、IPv4 と IPv6 の両方が自動設定に指定されています。つまり、ローカルの IP アドレス、DNS アドレスなどのアドレスは、インターフェースがネットワークに接続すると自動的に検出されます。多くの場合はこれで十分ですが、IPv4 Settings タブと IPv6 Settings タブで静的な設定を行うこともできます。IPv4 設定または IPv6 設定を構成するには、以下の手順を実行します。

手順

  1. 静的ネットワーク設定を行うには、IPv 設定タブのいずれかに移動し、方式 ドロップダウンメニューから、自動 以外の方法 (手動 など) を選択します。アドレス ペインが有効になります。

    注記

    IPv6 設定 タブでは、メソッドを 無視する に設定して、このインターフェースの IPv6 を無効にできます。

  2. 追加 をクリックして、アドレス設定を入力します。
  3. 追加の DNS サーバー フィールドに IP アドレスを入力します。DNS サーバーの IP アドレス (10.0.0.1,10.0.0.8 など) を 1 つ以上設定できます。
  4. この接続には IPvX アドレス設定が必要になります を選択します。

    注記

    IPv4 または IPv6 が成功した場合にのみこの接続を許可するには、IPv4 設定 タブまたは IPv6 設定 タブでこのオプションを選択します。IPv4 および IPv6 の両方でこのオプションを無効にしたままにしておくと、いずれかの IP プロトコル設定に成功した場合にインターフェースが接続できるようになります。

  5. 保存 をクリックして変更を適用し、ネットワークおよびホスト名 画面に戻ります。

10.3.3.6. ルートの設定

ルートを構成するには、以下の手順を実行します。

手順

  1. IPv4 設定 タブおよび IPv6 設定 タブで、ルート をクリックして特定の IP プロトコルのルーティング設定を行います。そのインターフェース用のルート編集ダイアログが開きます。
  2. 追加 をクリックして、ルートを追加します。
  3. 1 つ以上の静的ルートを設定し、設定していないすべてのルートを無効にするには、自動的に得られたルートを無視する チェックボックスを選択します。
  4. この接続はネットワーク上のリソースにのみ使用 チェックボックスを選択して、デフォルトルートにはならないようにします。

    注記

    このオプションは、静的ルートを設定していなくても選択できます。このルートは、ローカルまたは VPN 接続を必要とするイントラネットページなど、特定のリソースにアクセスするためにのみ使用されます。公開されているリソースには別の (デフォルトの) ルートが使用されます。追加ルートが設定されているのとは異なり、この設定はインストール済みシステムに転送されます。このオプションは、複数のインターフェースを設定する場合に限り役に立ちます。

  5. OK をクリックして設定を保存し、インターフェース固有のルートの編集ダイアログボックスに戻ります。
  6. 保存 をクリックして設定を適用し、ネットワークおよびホスト名 画面に戻ります。

10.3.3.7. 関連情報

10.3.4. Red Hat への接続の設定

cdn.redhat.com で利用できる Red Hat コンテンツ配信ネットワーク (CDN) は、地理的に分散している一連の静的な Web サーバーです。これには、システムが使用するコンテンツとエラータが含まれます。コンテンツは、Red Hat Subscription Management に登録されたシステムを使用するなどして、直接使用できます。CDN は x.509 証明書認証で保護され、有効なユーザーのみがアクセスできるようにします。システムが Red Hat Subscription Management に登録されると、割り当てたサブスクリプションにより、システムがアクセスできる CDN のサブセットが管理されます。

CDN から RHEL を登録してインストールすると、以下の利点があります。

  • CDN のインストール方法は、Boot ISO および DVD ISO イメージファイルをサポートします。ただし、大きな DVD ISO イメージファイルよりも容量が少ないため、小さい Boot ISO イメージファイルを使用することが推奨されます。
  • CDN は最新のパッケージを使用するため、インストール直後は完全に最新のシステムになります。DVD ISO イメージファイルを使用する場合は、多くの場合、インストール直後にすぐにパッケージの更新をインストールする必要はありません。
  • Red Hat Insights への接続、およびシステムの目的の有効化に対するサポートが統合されました。

10.3.4.1. システムの目的の概要

システムの目的は任意ですが、Red Hat Enterprise Linux インストールで推奨される機能です。システムの目的を使用して、Red Hat Enterprise Linux 8 システムの使用目的を記録し、エンタイトルメントサーバーがシステムに最も適したサブスクリプションを自動的に割り当てていることを確認します。

次の利点があります。

  • システム管理および事業運営に関する詳細なシステムレベルの情報
  • システムを調達した理由とその目的を判断する際のオーバーヘッドを削減
  • Subscription Manager の自動割り当てと、システムの使用状況の自動検出および調整のカスタマーエクスペリエンスの向上

以下のいずれかの方法でシステムの目的のデータを入力できます。

  • イメージの作成時
  • Red Hat への接続 を使用してシステムを登録し、Red Hat サブスクリプションを割り当てる際の GUI インストール時
  • キックスタート自動化スクリプトを使用したキックスタートインストール時
  • syspurpose コマンドラインツール (CLI) を使用したインストール後

システムの目的を記録するために、システムの目的の以下のコンポーネントを設定できます。選択された値は、登録時にエンタイトルメントサーバーが、システムに最適なサブスクリプションを割り当てるのに使用されます。

  • ロール

    • Red Hat Enterprise Linux Server
    • Red Hat Enterprise Linux Workstation
    • Red Hat Enterprise Linux Compute Node
  • サービスレベルアグリーメント:

    • Premium
    • Standard
    • Self-Support
  • 使用率

    • Production
    • Development/Test
    • Disaster Recovery

関連情報

10.3.4.2. Red Hat への接続オプションの設定

以下の手順に従って、GUI で Red Hat への接続オプションを設定します。

注記

Red Hat アカウントまたはアクティベーションキーの詳細を使用して CDN に登録できます。

手順

  1. アカウント をクリックします。

    1. Red Hat カスタマーポータルのユーザー名およびパスワードの詳細を入力します。
  2. 必要に応じて、アクティベーションキー をクリックします。

    1. 組織 ID およびアクティベーションキーを入力します。サブスクリプションにアクティベーションキーが登録されている限り、複数のアクティベーションキーをコンマで区切って入力できます。
  3. システムの目的の設定 チェックボックスを選択します。システムの目的を使用して、エンタイトルメントサーバーが RHEL 8 システムの使用目的を満たすために、最適なサブスクリプションを自動的に判断して割り当てることができます。

    1. ドロップダウンリストから必要な ロールSLA、および 使用方法 を選択します。
  4. Red Hat Insights への接続 チェックボックスはデフォルトで有効になっています。Red Hat Insights に接続する必要がない場合には、チェックボックスの選択を解除します。

    注記

    Red Hat Insights は SaaS (Software-as-a-Service) 製品で、継続的に、登録済みの Red Hat ベースのシステムに詳細な分析を提供し、物理環境、仮想環境、クラウド環境、およびコンテナーデプロイメントでセキュリティー、パフォーマンス、および安定性に関する脅威をプロアクティブに特定します。

  5. 必要に応じて、オプション を展開します。

    1. ネットワーク環境で、外部のインターネットアクセスまたは HTTP プロキシーを介したコンテンツサーバーへのアクセスのみが許可されている場合は、HTTP プロキシーの使用 チェックボックスを選択します。HTTP プロキシーを使用していない場合は、HTTP プロキシーの使用 チェックボックスの選択を解除します。
    2. Satellite Server を実行しているか、内部テストを実行している場合は、カスタムサーバーの URL チェックボックスと カスタムベース URL チェックボックスを選択して、必要な情報を入力します。

      重要
      • カスタムサーバーの URL フィールドには HTTP プロトコル (nameofhost.com など) が必要ありません。ただし、Custom base URL フィールドには HTTP プロトコルが必要です。
      • 登録後に カスタムベース URL を変更するには、登録を解除し、新しい詳細を指定してから再登録する必要があります。
  6. 登録 をクリックしてシステムを登録します。システムが正常に登録され、サブスクリプションが割り当てられると、Red Hat への接続 ウィンドウに、割り当てられているサブスクリプションの詳細が表示されます。

    注記

    サブスクリプションのサイズによっては、登録および割り当てのプロセスが完了するのに最大 1 分かかることがあります。

  7. 完了 をクリックして、インストール概要 画面に戻ります。

    1. Red Hat への接続 の下に 登録 メッセージが表示されます。

10.3.4.3. システム登録後のインストールソースリポジトリー

システム登録後に使用されるインストールソースリポジトリーは、システムの起動方法により異なります。

Boot ISO または DVD ISO イメージファイルから起動したシステム
デフォルトのブートパラメーターで Boot ISO または DVD ISO イメージファイルのいずれかを使用して RHEL インストールを起動すると、インストールプログラムは、登録後にインストールソースリポジトリーを CDN に自動的に切り替えます。
inst.repo=<URL> ブートパラメーターで起動したシステム
起動パラメーター inst.repo=<URL> を使用して RHEL インストールを起動すると、インストールプログラムは、登録後に自動的にインストールソースリポジトリーを CDN に切り替えません。CDN を使用して RHEL をインストールする場合は、グラフィカルインストールの インストールソース 画面で Red Hat CDN オプションを選択し、インストールソースリポジトリーを CDN に手動で切り替える必要があります。CDN に手動で切り替えないと、インストールプログラムは、カーネルコマンドラインで指定されたリポジトリーからパッケージをインストールします。
重要
  • キックスタートコマンドの rhsm を使用してインストールソースリポジトリーを CDN に切り替えることができるのは、カーネルコマンドラインの inst.repo= またはキックスタートファイルの url コマンドを使用してインストールソースを指定しない場合に限定されます。インストールイメージを取得するには、カーネルコマンドラインで inst.stage2=<URL> を使用する必要がありますが、インストールソースは指定しないでください。
  • 起動オプションを使用して指定したインストールソース URL、またはキックスタートファイルに含まれるインストールソース URL は、キックスタートファイルに有効な認証情報を持つ rhsm コマンドが含まれている場合でも CDN よりも優先されます。システムが登録されていますが、URL インストールソースからインストールされています。これにより、以前のインストールプロセスが通常通りに動作するようになります。

10.3.4.4. CDN からシステム登録の確認

以下の手順に従って、GUI で、システムが CDN に登録されていることを確認します。

警告

インストール概要 画面から インストールの開始 ボタンを クリックしていない 場合に限り、CDN から登録を確認できます。インストールの開始 ボタンをクリックしたら、インストール概要画面に戻って登録を確認することができなくなります。

前提条件

手順

  1. インストール概要 画面で、Red Hat への接続 を選択します。
  2. ウィンドウが開き、登録の概要が表示されます。

    方法
    登録済みアカウント名またはアクティベーションキーが表示されます。
    システムの目的
    設定されていると、ロール、SLA、使用方法の詳細が表示されます。
    Insights
    有効にすると、Insights の詳細が表示されます。
    サブスクリプションの数
    割り当てたサブスクリプションの数が表示されます。
  3. 登録概要が、入力した詳細と一致していることを確認します。

10.3.4.5. CDN からシステムの登録解除

以下の手順に従って、GUI で CDN からシステムの登録を解除します。

警告
  • インストール概要 画面から インストールの開始 ボタンを クリックしていない 場合は、CDN から登録を解除できます。インストールの開始 ボタンをクリックしたら、インストール概要画面に戻って登録を解除することができなくなります。
  • 登録を解除すると、インストールプログラムは、利用可能な最初のリポジトリーに以下の順序で切り替えます。

    1. カーネルコマンドラインの inst.repo=<URL> 起動パラメーターで使用される URL
    2. インストールメディア (USB または DVD) で自動的に検出されるリポジトリー

前提条件

手順

  1. インストール概要 画面で、Red Hat への接続 を選択します。
  2. Red Hat への接続 画面が開き、登録の概要が表示されます。

    方法
    使用される登録アカウント名またはアクティベーションキーが表示されます。
    システムの目的
    設定されていると、ロール、SLA、使用方法の詳細が表示されます。
    Insights
    有効にすると、Insights の詳細が表示されます。
    サブスクリプションの数
    割り当てたサブスクリプションの数が表示されます。
  3. 登録解除 をクリックして、CDN から登録を削除します。元の登録情報が表示され、画面の中央下部に 未登録 メッセージが表示されます。
  4. 完了 をクリックして、インストール概要 画面に戻ります。
  5. Red Hat への接続未登録 メッセージが表示され、ソフトウェアの選択 には Red Hat CDN では登録が必要です メッセージが表示されます。
注記

システムの登録を解除したら、システムを再登録できます。Red Hat への接続 をクリックします。以前入力した詳細が入力されます。元の詳細情報を編集するか、アカウント、目的、および接続に基づいてフィールドを更新します。登録 をクリックして終了します。

10.3.5. セキュリティーポリシーの設定

本セクションでは、Red Hat Enterprise Linux 8 セキュリティーポリシーの概要と、システムで使用するための設定方法を説明します。

10.3.5.1. セキュリティーポリシーの概要

Red Hat Enterprise Linux のセキュリティポリシーは、SCAP (Security Content Automation Protocol) 標準仕様で定義されている制限および推奨事項 (コンプライアンスポリシー) に準拠しています。パッケージは自動的にインストールされます。ただし、デフォルトではポリシーが適用されないため、特に設定がない限り、インストール中またはインストール後にチェックが実行されません。

インストールプログラムでは、セキュリティーポリシーを適用することは必須ではありません。セキュリティーポリシーを適用する場合は、選択したプロファイルに定義した制限および推奨事項を使用してインストールされます。openscap-scanner パッケージがパッケージ選択に追加され、コンプライアンスおよび脆弱性スキャンのプレインストールされたツールが提供されます。インストールが終わると、自動的にシステムがスキャンされ、コンプライアンスが確認されます。このスキャンの結果は、インストール済みシステムの /root/openscap_data ディレクトリーに保存されます。HTTPS、HTTP または FTP サーバーから追加プロファイルを読み込むこともできます。

10.3.5.2. セキュリティーポリシーの設定

セキュリティーポリシーを設定するには、以下の手順を実行します。

前提条件

インストール概要 画面が開いている。

手順

  1. インストール概要 画面から、セキュリティーポリシー をクリックします。セキュリティーポリシー 画面が開きます。
  2. システムでセキュリティーポリシーを有効にするには、セキュリティーポリシーの適用ON に切り替えます。
  3. 上部ペインに表示されているプロファイルから 1 つ選択します。
  4. プロファイルを選択 をクリックします。

    インストール前に適用が必要なプロファイルの変更が、下部ペインに表示されます。

    注記

    インストール前に、デフォルトのプロファイルを変更する必要はありません。ただし、カスタムプロファイルを読み込む場合は、インストール前の作業が必要になる場合があります。

  5. カスタムプロファイルを使用するには、コンテンツの変更 をクリックします。別の画面が開いて、有効なセキュリティーコンテンツの URL を入力できます。

    1. 取得 をクリックして URL を取得します。
    2. SCAP セキュリティーガイドを使用する をクリックして、セキュリティーポリシー 画面に戻ります。

      注記

      HTTP サーバー、HTTPS サーバー、または FTP サーバーから、カスタムプロファイルを読み込むこともできます。コンテンツのフルアドレス (http:// などのプロトコルを含む) を使用してください。カスタムプロファイルを読み込む前に、ネットワーク接続がアクティブになっている必要があります。インストールプログラムは、コンテンツの種類を自動的に検出します。

  6. 完了 をクリックして設定を適用し、インストール概要 画面に戻ります。

10.4. ソフトウェアオプションの設定

本セクションは、インストールソースおよびソフトウェア選択設定を構成し、リポジトリーをアクティベートする方法を説明します。

10.4.1. インストールソースの設定

以下の手順を完了して、自動検出したインストールメディア、Red Hat CDN、またはネットワークからインストールソースを設定します。

注記

インストール概要 画面を最初に開いた時に、インストールプログラムが、システムの起動に使用されたメディアの種類に基づいて、インストールソースを設定しようとします。完全な Red Hat Enterprise Linux Server DVD は、ソースをローカルメディアとして設定します。

前提条件

手順

  1. インストール概要 画面から、インストールソース をクリックします。インストールソース 画面が開きます。

    1. 自動検出したインストールメディア セクションを見直して、詳細を確認します。インストールソースを含むメディア (DVD) からインストールプログラムを起動した場合は、このオプションがデフォルトで選択されます。
    2. 検証 をクリックして、メディアの整合性を確認します。
    3. 追加のリポジトリー セクションを確認してください。デフォルトでは AppStream チェックボックスが選択されています。

      重要
      • BaseOS リポジトリーと AppStream リポジトリーはフルインストールイメージでインストールされるため、追加の設定は必要ありません。
      • Red Hat Enterprise Linux 8 のフルインストールを行う場合は、AppStream リポジトリーのチェックボックスを無効にしないでください。
  2. 必要に応じて、Red Hat CDN オプションを選択して、システムを登録し、RHEL サブスクリプションを割り当てて、Red Hat コンテンツ配信ネットワーク (CDN) から RHEL をインストールします。詳細は「CDN から RHEL の登録およびインストール」を参照してください。
  3. 必要に応じて、ネットワーク上 オプションを選択して、ローカルメディアの代わりに、ネットワーク上からパッケージをダウンロードしてインストールします。

    注記
    1. ネットワーク上 ドロップダウンメニューを選択し、パッケージのダウンロードに使用するプロトコルを指定します。この設定は、使用するサーバーによって異なります。
    2. アドレスフィールドに、(プロトコルなしで) サーバーアドレスを入力します。NFS を選択すると、入力フィールドが開き、カスタムの NFS マウントオプション を指定できます。このフィールドでは、man ページの nfs(5) に含まれるオプションを使用できます。

      重要

      NFS のインストールソースを選択する際には、アドレスを指定する必要があります。ホスト名とパスはコロン (:) で区切ります。以下に例を示します。

      server.example.com:/path/to/directory
      注記

      以下の手順は任意で、ネットワークアクセスにプロキシーが使用されているかどうかのみが必要となります。

    3. Proxy setup…​ をクリックして、HTTP または HTTPS のソースにプロキシーを設定します。
    4. HTTP プロキシーの有効化 チェックボックスを選択し、プロキシーホスト フィールドに URL を入力します。
    5. プロキシーサーバーで認証が必要な場合は、認証を使用する チェックボックスを選択します。
    6. ユーザー名とパスワードを入力します。
    7. OK をクリックして設定を終了し、プロキシーの設定... ダイアログを終了します。

      注記

      HTTP または HTTPS の URL が、リポジトリーミラーメニューを参照する場合は、URL type ドロップダウンリストから必要なオプションを選択します。ソースの設定が終わると、選択に対して環境と追加のソフトウェアパッケージがすべて利用できます。

  4. + をクリックして、リポジトリーを追加します。
  5. - をクリックして、リポジトリーを削除します。
  6. 矢印 アイコンをクリックして、現在のエントリーを、 インストールソース 画面を開いたときに表示されていた設定に戻します。
  7. リポジトリーを有効または無効にするには、リストの各エントリーで 有効 列のチェックボックスをクリックします。

    注記

    ネットワークにプライマリーリポジトリーを設定するときと同じように、追加リポジトリーに名前を付けて設定できます。

  8. 完了 をクリックして設定を適用し、インストール概要 画面に戻ります。

10.4.2. ソフトウェア選択の設定

必要なソフトウェアパッケージを選択するには、ソフトウェアの選択 画面を使用します。パッケージはベース環境と追加ソフトウェアにより構成されています。

  • ベース環境 には、事前に定義されたパッケージが含まれます。選択できるベース環境は 1 つだけで、可用性は、インストールソースとして使用されているインストール ISO イメージにより異なります。
  • 選択した環境の追加ソフトウェア には、ベース環境用の追加のソフトウェアパッケージが含まれています。複数のソフトウェアパッケージを選択できます。

事前に定義された環境と追加のソフトウェアを使用して、システムをカスタマイズします。ただし、標準的なインストールでは、インストールする個々のパッケージを選択することはできません。特定の環境に含まれるパッケージを表示するには、インストールソースメディア (DVD、CD、USB) にある repository/repodata/*-comps-repository.architecture.xml ファイルを参照してください。XML ファイルには、ベース環境としてインストールされたパッケージの詳細が記載されています。利用可能な環境には <environment> タグ、そして追加のソフトウェアパッケージには <group> タグが付いています。

Red Hat は、インストールするパッケージが分からない場合は、最小インストール のベース環境を選択することを推奨します。最小インストールでは、基本バージョンの Red Hat Enterprise Linux と、最低限の追加ソフトウェアがインストールされます。システムのインストールが終了して初めてログインしたら、Yum パッケージマネージャー を使用して、必要なソフトウェアをインストールできます。Yum パッケージマネージャーの詳細は『基本的なシステム設定の構成』を参照してください。

注記
  • yum group list コマンドを実行すると、yum リポジトリーのパッケージグループ一覧が表示されます。詳細は『基本的なシステム設定の構成』を参照してください。
  • インストールするパッケージを制御する必要がある場合は、キックスタートファイルの %packages セクションにパッケージを定義します。キックスタートを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法は、『高度な RHEL インストールの実行』を参照してください。

前提条件

  • インストールソースを設定している。
  • インストールプログラムが、パッケージのメタデータをダウンロードしている。
  • インストール概要 画面が開いている。

手順

  1. インストール概要 画面で、ソフトウェアの選択 をクリックします。ソフトウェアの選択 画面が開きます。
  2. ベース環境 ペインで、ベース環境を選択します。ベース環境は、1 つだけ選択できます。

    注記

    サーバー (GUI 使用) ベース環境はデフォルトのベース環境で、インストールを完了してシステムを再起動すると、初期セットアップ アプリケーションが起動します。

  3. 選択した環境の追加ソフトウェア ペインから、1 つ以上のオプションを選択します。
  4. 完了 をクリックして設定を適用し、10章インストールのカスタマイズ 画面に進みます。

10.5. ストレージデバイスの設定

さまざまなストレージデバイスに Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。インストール先 画面で、ローカルでアクセス可能な、基本的なストレージデバイスを設定できます。ハードディスクドライブやソリッドステートドライブなどのローカルシステムに直接接続する基本的なストレージデバイスは、その画面の ローカルの標準ディスク セクションに表示されます。IBM Z の場合は、このセクションに、アクティベートした DASD (Direct Access Storage Devices) が含まれます。

警告

既知の問題により、HyperPAV エイリアスとして設定した DASD を、インストールの完了後に自動的にシステムに割り当てることができません。このようなストレージデバイスはインストール時に利用できますが、インストールが完了して再起動しても、すぐにはアクセスできません。HyperPAV エイリアスデバイスを接続するには、システムの /etc/dasd.conf 設定ファイルに手動で追加します。

10.5.1. ストレージデバイスの選択

ストレージデバイス選択画面には、インストールプログラムがアクセスできるストレージデバイスが一覧表示されます。システムや利用可能なハードウェアによっては、一部のタブが表示されない場合があります。デバイスは、次のタブに分類されます。

マルチパスデバイス

同じシステムにある、複数の SCSI コントローラーやファイバーチャネルポートなどの複数のパスからアクセスできるストレージデバイスです。

重要

インストールプログラムで検出できるのは、16 文字または 32 文字の長さのシリアル番号を持つマルチパスストレージデバイスのみです。

その他の SAN デバイス
SAN (Storage Area Network) 上にあるデバイスです。
ファームウェア RAID
ファームウェア RAID コントローラーに接続されているストレージデバイスです。
NVDIMM デバイス
特定の状況下では、Red Hat Enterprise Linux 8 は、Intel 64 アーキテクチャーおよび AMD64 アーキテクチャー上で、(NVDIMM) デバイスからセクターモードで起動および実行できます。
System z デバイス
zSeries Linux FCP (ファイバーチャネルプロトコル) ドライバーで接続されたストレージデバイスもしくは LUN (論理ユニット) です。

10.5.2. ストレージデバイスのフィルタリング

ストレージデバイス選択画面では、WWID (World Wide Identifier)、ポート、ターゲット、または論理ユニット番号 (LUN) のいずれかを使用して、ストレージデバイスをフィルタリングできます。

前提条件

インストール概要 画面が開いている。

手順

  1. インストール概要 画面から、インストール先 をクリックします。インストール先 画面が開き、利用可能なドライブの一覧が表示されます。
  2. 特殊なディスクおよびネットワークディスク セクションで ディスクの追加…をクリックします。ストレージデバイスの選択画面が表示されます。
  3. ポート、ターゲット、LUN、または WWID で検索するには、検索項目 タブをクリックします。

    WWID または LUN で検索するには、対応する入力テキストフィールドに値を入力する必要があります。

  4. 検索 ドロップダウンメニューから、必要なオプションを選択します。
  5. 検索 をクリックして検索を開始します。各デバイスと、対応するチェックボックスが、別の行に表示されます。
  6. インストールプロセス時に必要なデバイスが利用できるようにするには、チェックボックスを選択します。

    後続のインストールプロセスで、選択したデバイスの中から、Red Hat Enterprise Linux をインストールするデバイスを選択できます。その他のデバイスの中から、インストール済みシステムに自動的にマウントするものを選択できます。

    注記
    • 選択したデバイスがインストールプロセスにより自動的に消去されることはなく、デバイスを選択しても、デバイスに保存されているデータが危険にさらされることはありません。
    • インストール後に /etc/fstab ファイルを変更することで、システムにデバイスを追加できます。
  7. 完了 をクリックして、インストール先 画面に戻ります。
重要

ここで選択しないストレージデバイスはすべて、インストールプログラムでは表示されなくなります。別のブートローダーからこのブートローダーをチェーンロードする場合は、ここに表示されているすべてのデバイスを選択します。

10.5.3. 高度なストレージオプションの使用

高度なストレージデバイスを使用するには、iSCSI (SCSI over TCP/IP) ターゲットまたは FCoE (Fibre Channel over Ethernet) の SAN (Storage Area Network) を設定できます。

インストールに iSCSI ストレージデバイスを使用する場合は、インストールプログラム側で iSCSI ストレージデバイスを iSCSI ターゲットとして検出し、そのターゲットにアクセスするための iSCSI セッションを作成できるようにする必要があります。各手順で、CHAP (Challenge Handshake Authentication Protocol) 認証用のユーザー名とパスワードが必要になる場合があります。さらに、検出、またはセッション作成のいずれの場合も、iSCSI ターゲット側でターゲットの接続先となるシステムの iSCSI イニシエーターを認証する (リバース CHAP) ように設定することもできます。CHAP とリバース CHAP を併用する場合は、「相互 CHAP」または「双方向 CHAP」と呼ばれます。相互 CHAP を使用すると、特に CHAP 認証とリバース CHAP 認証でユーザー名やパスワードが異なる場合などに、iSCSI 接続に対する最大限の安全レベルを確保できます。

注記

iSCSI 検出と iSCSI ログインの手順を繰り返して、必要な iSCSI ストレージをすべて追加します。初回の検出試行後は、iSCSI イニシエーターの名前を変更できません。iSCSI イニシエーターの名前を変更する場合は、インストールを最初からやり直す必要があります。

10.5.3.1. iSCSI セッションの検出および開始

次の手順を完了して、iSCSI セッションを検出して開始する方法を説明します。

前提条件

  • インストール概要 画面が開いている。

手順

  1. インストール概要 画面から、インストール先 をクリックします。インストール先 画面が開き、利用可能なドライブの一覧が表示されます。
  2. 特殊なディスクおよびネットワークディスク セクションで ディスクの追加 をクリックします。ストレージデバイスの選択画面が表示されます。
  3. iSCSI ターゲットを追加... をクリックします。​iSCSI ストレージターゲットの追加 画面が開きます。

    重要

    この方法を使用して手動で追加した iSCSI ターゲットには /boot パーティションを置くことができません。/boot パーティションを含む iSCSI ターゲットを iBFT で使用するように設定する必要があります。ただし、インストールされたシステムが、たとえば iPXE を使用して、ファームウェアの iBFT 以外の方法で提供された iBFT 設定で iSCSI から起動する場合は、inst.nonibftiscsiboot インストーラー起動オプションを使用して /boot パーティション制限を削除できます。

  4. ターゲットの IP アドレス フィールドに、iSCSI ターゲットの IP アドレスを入力します。
  5. iSCSI イニシエーター名 フィールドに、iSCSI 修飾名 (IQN) の形式で iSCSI イニシエーターの名前を入力します。IQN エントリーには次を含めてください。

    • iqn.」の文字列 (ピリオドが必要)。
    • 日付コード (企業や組織のインターネットドメイン名またはサブドメイン名が登録された年と月。記述の順序は年を表す4 桁の数字、ハイフン、月を表す 2 桁の数字、ピリオドの順で構成されます)。たとえば、2010 年 9 月の場合は 2010-09. のようになります。
    • 企業や組織のインターネットのドメイン名またはサブドメイン名 (トップレベルのドメインを先頭にして逆順で表します)。たとえば、storage.example.com のサブドメインは、com.example.storage のようになります。
    • コロン (:) と、ドメインまたはサブドメイン内でその iSCSI イニシエーターを固有に識別する文字列。たとえば、:diskarrays-sn-a8675309 のようになります。

      完全な IQN は iqn.2010-09.storage.example.com:diskarrays-sn-a8675309 のようになります。インストールプログラムでは、IQN を構成しやすいように、この形式による任意の名前がすでに iSCSI Initiator Name フィールドに自動入力されています。IQN の詳細は、を参照してください。 3.2.6. iSCSI Names Python 3 では、 RFC 3720 - Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI) tools.ietf.org および 1. iSCSI Names and Addresses Python 3 では、 RFC 3721 - Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI) Naming and Discovery tools.ietf.org から利用可能です。

  6. 認証のタイプの探索 ドロップダウンメニューを使用して、iSCSI 検出に使用する認証タイプを指定します。以下のタイプが使用できます。

    • 証明書なし
    • CHAP 秘密鍵
    • CHAP 秘密鍵と逆順鍵
    1. 認証タイプに CHAP ペア を選択した場合は、CHAP ユーザー名CHAP パスワード の各フィールドに、iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力します。
    2. 認証タイプに CHAP 秘密鍵と逆順鍵 を選択した場合は、CHAP ユーザー名CHAP パスワード の各フィールドに、iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力します。また、リバース CHAP ユーザー名 CHAP パスワード の各フィールドに、iSCSI イニシエーターのユーザー名とパスワードを入力します。
  7. 必要に応じて、ターゲットをネットワークインターフェースへバインドするチェックボックスをオンにします。
  8. 探索を開始 をクリックします。

    入力した情報に基づいて、インストールプログラムが iSCSI ターゲットを調べます。検出に成功すると、iSCSI ターゲットを追加 画面には、ターゲットで検出された iSCSI ノードの一覧が表示されます。

  9. インストールに使用するノードのチェックボックスを選択します。

    注記

    ノードのログイン認証のタイプ メニューには、認証のタイプの探索 メニューと同じオプションがあります。ただし、ディスカバリー認証に証明書が必要な場合は、見つかったノードに同じ証明書を使用してログインします。

  10. 探索に証明書を使用 ドロップダウンメニューをクリックします。適切な認証情報を指定すると、ログイン ボタンが利用可能になります。
  11. ログイン をクリックして、iSCSI セッションを開始します。

10.5.3.2. FCoE パラメーターの設定

FCoE パラメーターを設定するには、次の手順を実行します。

前提条件

インストール概要 画面が開いている。

手順

  1. インストール概要 画面から、インストール先 をクリックします。インストール先 画面が開き、利用可能なドライブの一覧が表示されます。
  2. 特殊なディスクおよびネットワークディスク セクションで ディスクの追加…をクリックします。ストレージデバイスの選択画面が表示されます。
  3. Add FCoE SAN…​ をクリックします。FCoE ストレージデバイスを検出するようにネットワークインターフェースを設定するダイアログボックスが開きます。
  4. NIC ドロップダウンメニューで、FCoE スイッチに接続するネットワークインターフェースを選択します。
  5. FCoE ディスクの追加 をクリックして、SAN デバイスのネットワークをスキャンします。
  6. 必要なチェックボックスを選択します。

    • DCB を使用する - DataCenter Bridging (DCB)は、ストレージネットワークおよびクラスターでイーサネット接続の効率性を向上させる目的で設計されたイーサネットプロトコルに対する拡張セットです。このチェックボックスを選択して、インストールプログラムによる DCB 認識を有効または無効にします。このオプションは、ネットワークインターフェースでホストベースの DCBX クライアントを必要とする場合にのみ有効にします。ハードウェアの DCBX クライアントを使用するインターフェースで設定する場合は、このチェックボックスを無効にします。
    • 自動 vlan を使用する - 自動VLAN はデフォルトで有効になり、VLAN 検出を行うべきかどうかを示します。このチェックボックスを選択すると、リンク設定が検証された後、イーサネットインターフェースで FIP (FCoE Initiation Protocol) VLAN 検出プロトコルが実行します。設定が行われていない場合は、検出されたすべての FCoE VLAN に対してネットワークインターフェースが自動的に作成され、VLAN インターフェースに FCoE のインスタンスが作成されます。
  7. 検出された FCoE デバイスが、インストール先 画面の 他の SAN デバイス タブに表示されます。

10.5.3.3. DASD ストレージデバイスの設定

DASD ストレージデバイスを設定するには、以下の手順を実行してください。

前提条件

インストール概要 画面が開いている。

手順

  1. インストール概要 画面から、インストール先 をクリックします。インストール先 画面が開き、利用可能なドライブの一覧が表示されます。
  2. 特殊なディスクおよびネットワークディスク セクションで ディスクの追加…をクリックします。ストレージデバイスの選択画面が表示されます。
  3. DASD の追加 をクリックします。DASD ストレージターゲットの追加 ダイアログボックスが開いて、0.0.0204 などのデバイス番号を指定し、インストールの開始時に検出されなかった DASD を登録するように求められます。
  4. デバイス番号 フィールドに、接続する DASD のデバイス番号を入力します。
  5. 探索を開始 をクリックします。
注記
  • 指定したデバイス番号を持つ DASD が検出され、その DASD が接続されていない場合は、ダイアログボックスが閉じ、新たに検出されたドライブが、ドライブの一覧に表示されます。次に、必要なデバイスのチェックボックスを選択して、完了 をクリックします。インストール先 画面の ローカルの標準ディスク セクションで、新しい DASD が選択できるようになります (DASD device 0.0.xxxx と表示されます)。
  • 無効なデバイス番号を入力した場合、または指定したデバイス番号の DASD が既にシステムに割り当てられている場合は、ダイアログボックスにエラーメッセージとその理由が表示され、別のデバイス番号で再試行するように求められます。

10.5.3.4. FCP デバイスの設定

FCP デバイスは、IBM Z が DASD (Direct Access Storage Device) デバイスの代わりに、または DASD デバイスに加えて、SCSI デバイスを使用できるようにするものです。FCP デバイスはスイッチドファブリックトポロジーを提供し、これにより IBM Z システムが SCSI LUN を従来の DASD デバイスとして使用するだけでなく、ディスクデバイスとしても使用できるようになります。

前提条件

  • インストール概要 画面が開いている。
  • FCP のみのインストールでは、DASD がないことを示すために、CMS 設定ファイルから DASD= オプションを削除するか、パラメーターファイルから rd.dasd= オプションを削除します。

手順

  1. インストール概要 画面から、インストール先 をクリックします。インストール先 画面が開き、利用可能なドライブの一覧が表示されます。
  2. 特殊なディスクおよびネットワークディスク セクションで ディスクの追加…をクリックします。ストレージデバイスの選択画面が表示されます。
  3. zFCP LUN を追加 をクリックします。zFCP ターゲットの追加 ダイアログボックスが開いて、FCP (ファイバーチャネルプロトコル) ストレージデバイスを追加できます。

    IBM Z では、インストールプログラムが FCP LUN をアクティベートするために、FCP デバイスを手動で入力する必要があります。これは、グラフィカルインストールで指定するか、パラメーターもしくは CMS 設定ファイル内で一意のパラメーターエントリーとして指定することで可能になります。設定する各サイトに固有の値を入力する必要があります。

  4. 4 桁の 16 進数のデバイス番号を、デバイス番号 フィールドに入力します。
  5. 16 桁の 16 進数の WWPN (World Wide Port Number) を、WWPN フィールドに入力します。
  6. 16 桁の 16 進数の FCP LUN 識別子を、LUN フィールドに入力します。
  7. 探索を開始 をクリックして、FCP デバイスに接続します。

新たに追加されたデバイスは、インストール先 画面の System z デバイス のタブに表示されます。

注記
  • FCP デバイスの対話形式の作成は、グラフィカルモードでのみ可能です。テキストモードのインストールでは、FCP デバイスを対話形式で設定することはできません。
  • 16 進法で小文字のみを使用してください。間違った値を入力して 探索を開始 をクリックすると、インストールプログラムにより警告が表示されます。設定情報の編集と、探索の再試行が可能です。
  • 値の詳細は、ハードウェアに添付のドキュメントを参照し、システム管理者に確認してください。

10.5.4. NVDIMM デバイスへのインストール

不揮発性デュアルインラインメモリーモジュール (NVDIMM) デバイスは、電源が供給されていない時に、RAM のパフォーマンスと、ディスクのようなデータの持続性を兼ね備えています。特定の状況下では、NVDIMM デバイスから Red Hat Enterprise Linux 8 を起動して実行できます。

10.5.4.1. NVDIMM デバイスをインストール先として使用するための基準

Red Hat Enterprise Linux 8 は、nd_pmem ドライバーがサポートする Intel 64 アーキテクチャーおよび AMD64 アーキテクチャーにある、セクターモードの不揮発性デュアルインラインメモリーモジュール (NVDIMM) デバイスにインストールできます。

NVDIMM デバイスをストレージとして使用するための条件

NVDIMM デバイスをストレージとして使用するには、次の条件を満たす必要があります。

  • システムのアーキテクチャーが Intel 64 または AMD64 である。
  • NVDIMM デバイスがセクターモードに設定されている。インストールプログラムにより NVDIMM デバイスをこのモードに再構成できます。
  • NVDIMM デバイスが、nd_pmem ドライバーで対応している。

NVDIMM デバイスからの起動の条件

以下の条件が満たされる場合には、NVDIMM デバイスからの起動が可能です。

  • NVDIMM デバイスを使用するための条件がすべて満たされている。
  • システムが UEFI を使用している。
  • システムで使用可能なファームウェアまたは UEFI ドライバーが NVDIMM デバイスをサポートしている。UEFI ドライバーは、デバイス自体のオプション ROM から読み込むことができます。
  • NVDIMM デバイスが名前空間で利用可能である。

システムの起動中に高性能な NVDIMM デバイスを利用するには、/boot ディレクトリーおよび /boot/efi ディレクトリーをデバイスに置きます。NVDIMM デバイスの XIP (Execute-in-place) 機能は、起動時にはサポートされません。カーネルは従来どおりメモリーに読み込まれます。

10.5.4.2. グラフィカルインストールモードを使用した NVDIMM デバイスの設定

不揮発性デュアルインラインメモリーモジュール (NVDIMM) デバイスは、Red Hat Enterprise Linux 8 で使用するために、グラフィカルインストールを使用して正しく設定する必要があります。

警告

NVDIMM デバイスを再構成するプロセスにより、デバイスに格納されていたデータがすべて失われます。

前提条件

  • NVDIMM デバイスがシステムに存在し、その他の、インストールターゲットとして使用するための条件を満たしている。
  • インストールが起動し、インストール概要 画面が開いている。

手順

  1. インストール概要 画面から、インストール先 をクリックします。インストール先 画面が開き、利用可能なドライブの一覧が表示されます。
  2. 特殊なディスクおよびネットワークディスク セクションで ディスクの追加 をクリックします。ストレージデバイスの選択画面が表示されます。
  3. NVDIMM デバイス タブをクリックします。
  4. デバイスを再設定する場合は、一覧から選択します。

    デバイスが一覧にない場合は、セクターモードになっていません。

  5. NVDIMM の再設定 をクリックします。再設定ダイアログが開きます。
  6. 必要なセクターサイズを入力し、再構成の開始 をクリックします。

    サポートされるセクターサイズは 512 バイトおよび 4096 バイトです。

  7. 再設定が終了したら、OK をクリックします。
  8. デバイスのチェックボックスを選択します。
  9. 完了 をクリックして、インストール先 画面に戻ります。

    再設定した NVDIMM は、特殊なディスクおよびネットワークディスク セクションに表示されます。

  10. 完了 をクリックして、インストール概要 画面に戻ります。

NVDIMM デバイスがインストール先として選択できるようになります。デバイスが起動の要件を満たしている場合は、そのように設定できます。

10.6. 手動パーティションの設定

手動パーティション設定を使用して、ディスクパーティションおよびマウントポイントを設定し、Red Hat Enterprise Linux がインストールされているファイルシステムを定義できます。

注記

インストールの前に、ディスクデバイスにパーティションを設定するかどうかを検討する必要があります。詳細は、ナレッジベースの https://access.redhat.com/solutions/163853 を参照してください。

Red Hat Enterprise Linux のインストールで最低限必要なパーティションは 1 つですが、Red Hat は、少なくとも PReP//home/boot、および swap のパーティションまたはボリュームを使用することが推奨されます。必要に応じて、その他のパーティションやボリュームを作成することもできます。

注記

IBM Power Systems サーバーに Red Hat Enterprise Linux をインストールするには、PReP ブートパーティションが必要です。

警告

データを失わないように、先に進める前に、データのバックアップを作成しておくことが推奨されます。デュアルブートシステムをアップグレードまたは作成する場合は、保存しておくストレージデバイスの全データのバックアップを作成してください。

10.6.1. 手動パーティションの設定

前提条件

  • インストール概要 画面が開いている。
  • インストールプログラムで、すべてのディスクが利用可能である。

手順

  1. インストールに使用するディスクを選択します。

    1. インストール先 をクリックして、インストール先 画面を開きます。
    2. 対応するアイコンをクリックして、インストールに必要なディスクを選択します。選択したディスクにはチェックマークが表示されています。
    3. ストレージの設定 で、カスタム ラジオボタンを選択します。
    4. 必要に応じて、LUKS によるストレージの暗号化を有効にする場合は、データを暗号化する チェックボックスを選択します。
    5. 完了 をクリックします。
  2. ストレージの暗号化を選択した場合は、ディスク暗号化パスフレーズを入力するダイアログボックスが開きます。LUKS パスフレーズを入力します。

    1. 2 つのテキストフィールドにパスフレーズを入力してください。キーボードレイアウトを切り替えるには、キーボードアイコンを使用します。

      警告

      パスフレーズを入力するダイアログボックスでは、キーボードレイアウトを変更できません。インストールプログラムでパスフレーズを入力するには、英語のキーボードレイアウトを選択します。

    2. パスフレーズの保存 をクリックします。手動パーティション設定 画面が開きます。
  3. 検出されたマウントポイントが、左側のペインに一覧表示されます。マウントポイントは、検出されたオペレーティングシステムのインストールごとにまとめられています。したがって、複数のインストールでパーティションを共有していると、ファイルシステムによっては複数回表示されることがあります。

    1. 左側のペインでマウントポイントを選択します。カスタマイズ可能なオプションが右側のペインに表示されます。

      注記
      • システムに既存のファイルシステムがある場合には、インストールに十分な領域があることを確認してください。パーティションを削除するには、一覧から選択して、- ボタンをクリックします。

        ダイアログには、削除されたパーティションが属するシステムが使用しているその他のパーティションをすべて削除するチェックボックスがあります。

      • 既存のパーティションがなく、出発点として推奨されるパーティションセットを作成する場合は、左側のペインから、使用するパーティションスキーム (Red Hat Enterprise Linux のデフォルトは LVM) を選択し、ここをクリックすると自動的に作成します リンクをクリックします。

        利用可能なストレージのサイズに比例して、/boot パーティション、/ (root) ボリューム、および swap ボリュームが作成され、左側のペインに表示されます。これは、一般的なインストールに推奨されるファイルシステムですが、ファイルシステムやマウントポイントを追加することもできます。

    2. 完了 をクリックして変更を適用し、インストール概要 画面に戻ります。

「マウントポイントの追加」「個々のマウントポイントの作成」、および「基本的なパーティションまたはボリュームの設定」 を行います。

10.6.2. マウントポイントのファイルシステム追加

以下の手順は、マウントポイントのファイルシステムを複数追加する方法を説明します。

前提条件

  • パーティションを計画します。

    • 領域の割り当てに関する問題を回避するには、最初に /boot などの既知の固定サイズの小型パーティションを作成し、それから残りのパーティションを作成して、インストールプログラムが残りの領域をそのパーティションに割り当てられるようにします。
    • 複数のディスクにシステムをインストールする場合、またはこれらのディスクのサイズが異なり、BIOS に検出される最初のディスクに特定のパーティションを作成する必要がある場合は、そのパーティションを最初に作成するようにしてください。

手順

  1. + をクリックして、マウントポイントのファイルシステムを作成します。マウントポイントを追加します ダイアログが表示されます。
  2. マウントポイント ドロップダウンメニューから、事前に設定したパスの中から 1 つ選択するか、別のパスを入力します。たとえば、root パーティションの場合は / を選択し、ブートパーティションの場合は /boot を選択します。
  3. ファイルシステムのサイズを 要求される容量 フィールドに入力します。たとえば 2GiB です。

    警告

    要求される容量フィールドを空のままにするか、利用可能な領域より大きい値を指定すると、残りの空き容量がすべて使用されます。

  4. マウントポイントの追加 をクリックしてパーティションを作成し、手動パーティション設定 画面に戻ります。

10.6.3. マウントポイントのファイルシステムの設定

この手順は、手動で作成した各マウントポイントにパーティショニング構成を設定する方法を説明します。利用可能なオプションは、Standard PartitionLVM、および LVM Thin Provisioning です。

注記
  • Red Hat Enterprise Linux 8 では、Btrf のサポートが非推奨になりました。
  • /boot パーティションは、選択した値に関係なく、常に標準パーティションに置かれます。

手順

  1. 非 LVM マウントポイントを 1 つ配置するデバイスを変更するには、左側のペインから必要なマウントポイントを選択します。
  2. デバイス ヘディングの下にある 修正... をクリックします。マウントポイントの設定 ダイアログが開きます。
  3. 1 つ以上のデバイスを選択し、選択 をクリックして選択を確認し、手動パーティション設定 画面に戻ります。
  4. 設定を更新 をクリックして、変更を適用します。

    注記

    ローカルディスクとパーティションをすべてリフレッシュするには、再スキャン ボタン (円形の矢印ボタン) をクリックします。この作業が必要になるのは、インストールプログラム以外で高度なパーティション設定を行った場合のみです。ディスクの再スキャン ボタンをクリックすると、インストールプログラムに行った設定変更がすべてリセットされます。

  5. 手動パーティション設定 画面左下で ストレージデバイスが選択されています リンクをクリックして、選択したディスク ダイアログを開いて、ディスク情報を確認します。

10.6.4. パーティションまたはボリュームのカスタマイズ

特定の設定を行う場合は、パーティションまたはボリュームをカスタマイズできます。

重要

/usr または /var には重要なコンポーネントが含まれているため、このディレクトリーのパーティションをルートボリュームとは別の場所に設定すると、起動プロセスが非常に複雑になります。iSCSI ドライブや FCoE などの場所に配置してしまった場合には、システムが起動できなくなったり、電源オフや再起動の際に Device is busy のエラーでハングしたりする可能性があります。

これらの制限は /usr/var にのみ適用され、その下のディレクトリーには適用されません。たとえば、/var/www 向けの個別パーティションは問題なく機能します。

手順

  1. 左側のペインから、マウントポイントを選択します。

    図10.1 パーティションのカスタマイズ

    Customizing partitions.
  2. 右側のペインで、次のオプションをカスタマイズできます。

    1. マウントポイント フィールドに、ァイルシステムのマウントポイントを入力します。たとえば、ファイルシステムが root ファイルシステムの場合は / を入力します。/boot ファイルシステムの場合は /boot を入力します。swap ファイルシステムの場合は、ファイルシステムタイプを swap に設定すれば十分であるため、マウントポイントを設定しないでください。
    2. 割り当てる容量 フィールドに、ファイルシステムのサイズを入力します。単位には KiB や GiB が使用できます。単位を指定しない場合は、MiB がデフォルトになります。
    3. デバイスタイプ ドロップダウンメニューから、必要なデバイスタイプ (標準パーティションLVM、または LVM シンプロビジョニング) 選択します。

      警告

      インストールプログラムは、オーバープロビジョニングの LVM シンプールをサポートしていません。

      注記

      RAID は、パーティションの作成に 2 つ以上のディスクが選択されている場合にのみ使用できます。RAID を選択した場合は、RAID レベル も設定できます。同様に、LVM を選択した場合は、ボリュームグループ を選択できます。

    4. パーティションまたはボリュームを暗号化する場合は、暗号化 チェックボックスを選択します。後続のインストールプログラムで、パスワードを設定する必要があります。LUKS バージョン ドロップダウンメニューが表示されます。
    5. ドロップダウンメニューから、LUKS バージョンを選択します。
    6. ファイルシステム ドロップダウンメニューから、このパーティションまたはボリュームに適したファイルシステムタイプを選択します。

      注記

      Linux システムパーティションでは、VFAT ファイルシステムのサポートは利用できません。たとえば、//var/usr などです。

    7. 既存のパーティションをフォーマットする場合は 再フォーマット チェックボックスを選択します。データを保持するには、再フォーマット チェックボックスの選択を解除します。新たに作成したパーティションとボリュームは再フォーマットする必要があるため、チェックボックスの選択を解除することはできません。
    8. ラベル フィールドのパーティションにラベルを割り当てます。ラベルを使用すると、個別のパーティションの認識とアドレス指定が容易になります。
    9. 名前 フィールドに名前を入力します。

      注記

      標準パーティションの場合は作成時に自動的に名前が付けられるため、名前の変更はできません。たとえば、/boot の名前 sda1 を編集することはできません。

  3. 設定を更新 をクリックして変更を適用し、必要に応じてカスタマイズする別のパーティションを選択します。インストール概要 画面で インストールの開始 をクリックするまで、変更は適用されません。

    注記

    パーティションの変更を破棄して、最初からやり直すには、すべてリセット をクリックします。

  4. ファイルシステムとマウントポイントをすべて作成してカスタマイズしたら、完了 をクリックします。ファイルシステムの暗号化を選択すると、パスフレーズを作成するように求められます。

    変更の概要 ダイアログボックスが開き、インストールプログラムの全ストレージアクションの概要が表示されます。

  5. 変更を許可する をクリックして変更を適用し、インストール概要 画面に戻ります。

10.6.5. /home ディレクトリーの維持

RHEL 8 グラフィカルインストールでは、RHEL 7 システムで使用されていた /home ディレクトリーを保存できます。

警告

RHEL 7 システムの別の /home パーティションに、/home ディレクトリーが存在する場合に限り、/home を予約できます。

さまざまな設定を含む /home ディレクトリーを保持すると、新しい RHEL 8 システムで新しい RHEL 7 システムでの GNOME Shell 環境を、RHEL 7 システムと同じように設定できるようになります。これは、以前の RHEL 7 システムと同様、同じユーザー名と ID を持つ RHEL 8 のユーザーに対してのみ適用されることに注意してください。

この手順は、RHEL 7 システムから /home ディレクトリーを保存します。

前提条件

  • RHEL 7 システムがコンピューターにインストールされている。
  • /home ディレクトリーが RHEL 7 システムの別の /home パーティションにある。
  • 現在、RHEL 8 インストール概要 画面が表示されている。

手順

  1. インストール先 をクリックして、インストール先 画面を開きます。
  2. ストレージの設定 で、カスタム ラジオボタンを選択します。完了をクリックします。
  3. 終了 をクリックすると、手動パーティション設定 画面が開きます。
  4. /home パーティションを選択し、Mount Point: 下に /home を入力し、Reformat チェックボックスの選択を解除します。

    図10.2 /home がフォーマットされていないことを確認

    preserving home partition
  5. 必要に応じて、「パーティションまたはボリュームのカスタマイズ」 の説明に従って、RHEL 8 システムに必要な /home パーティションのさまざまなアスペクトをカスタマイズすることができます。ただし、RHEL 7 システムから /home を保持するには、Reformat チェックボックスの選択を解除する必要があります。
  6. 要件に従ってすべてのパーティションをカスタマイズしたら、完了をクリックします。変更の概要 ダイアログボックスが開きます。
  7. 変更の概要 ダイアログボックスに /home の変更 が表示されていないことを確認します。つまり、/home パーティションは保持されます。
  8. 変更を許可する をクリックして変更を適用し、インストール概要 画面に戻ります。

10.6.6. ソフトウェア RAID の作成

以下の手順に従って、RAID ( Redundant Arrays of Independent Disks) ディスクを作成します。RAID デバイスは、複数のストレージディスクで構成され、組み合わせてパフォーマンスを向上させます。また、一部の設定では、より高い耐障害性を得ることができます。

RAID デバイスの作成は 1 つのステップで終わり、必要に応じてディスクを追加または削除できます。システムでは、1 つの物理ディスクに 1 つの RAID パーティションが作成できるため、インストールプログラムで使用できるディスク数により、利用できる RAID デバイスのレベルが決定します。たとえば、システムにハードドライブが 2 つある場合は、RAID 10 デバイスを作成することはできません。少なくともディスクが 3 つ必要になるためです。

注記

IBM Z では、ストレージのサブシステムで RAID が透過的に使用されます。ソフトウェア RAID を手動で構成する必要はありません。

前提条件

  • RAID 設定オプションは、インストール用に複数のディスクを選択している場合にのみ表示される。RAID デバイスの作成には少なくともディスクが 2 つ必要になります。
  • マウントポイントを作成している。マウントポイントを設定して、RAID デバイスを設定します。
  • インストール先 画面で カスタム ラジオボタンを選択している。

手順

  1. 手動パーティション設定 画面の左側のペインで、必要なパーティションを選択します。
  2. デバイス セクションの下にある 修正 をクリックします。マウントポイントの設定 ダイアログボックスが開きます。
  3. RAID デバイスに追加するディスクを選択して、選択 をクリックします。
  4. デバイスタイプ ドロップダウンメニューをクリックして、RAID を選択します。
  5. ファイルシステム のドロップダウンメニューをクリックして、目的のファイルシステムタイプを選択します。
  6. RAID レベル ドロップダウンメニューをクリックして、目的の RAID レベルを選択します。
  7. 設定を更新 をクリックして、変更を保存します。
  8. 完了 をクリックして設定を適用し、インストール概要 画面に戻ります。

指定した RAID レベルでさらにディスクが必要な場合は、画面下部にメッセージが表示されます。

ソフト破損および、RAID LV の設定時にデータを保護する方法は、「RAID LV での DM 整合性の使用」を参照してください。

10.6.7. LVM 論理ボリュームの作成

論理ボリューム管理 (LVM) では、ハードドライブや LUN などの基本的な物理ストレージ領域を、論理的な観点から表示します。物理ストレージ上のパーティションは物理ボリュームとして表示され、ボリュームグループにグループ化できます。各ボリュームグループは複数の論理ボリュームに分割できます。各論理ボリュームは標準のディスクパーティションによく似ています。したがって、LVM 論理ボリュームは、複数の物理ディスクにまたがることが可能なパーティションとして機能します。

注記

LVM 設定は、グラフィカルインストールプログラムでのみ利用できます。

重要

テキストモードによるインストールの場合は、LVM を設定できません。LVM 設定を新規で行う必要がある場合は、Ctrl+Alt+F2 を押し、別の仮想コンソールを使用して lvm コマンドを実行します。テキストモードのインストールに戻るには Ctrl+Alt+F1 を押します。

手順

  1. 手動パーティション設定 画面の左側のペインから、マウントポイントを選択します。
  2. デバイスタイプ ドロップダウンメニューをクリックして、LVM を選択します。ボリュームグループ ドロップダウンメニューが表示され、新たに作成したボリュームグループ名が表示されます。

    注記

    設定ダイアログではボリュームグループの物理エクステントのサイズは指定できません。このサイズは、常にデフォルト値の 4 MiB に設定されます。別の物理エクステントのボリュームグループを作成する場合は、対話シェルに切り替えて、vgcreate コマンドで手動で作成するか、キックスタートファイルで volgroup --pesize=size コマンドを使用して作成します。詳細は『高度な RHEL インストールの実行』を参照してください。

関連情報

10.6.8. LVM 論理ボリュームの設定

以下の手順に従って、新たに作成された LVM 論理ボリュームを設定します。

警告

/boot パーティションを LVM ボリュームに配置することには対応していません。

手順

  1. 手動パーティション設定 画面の左側のペインから、マウントポイントを選択します。
  2. デバイスタイプ ドロップダウンメニューをクリックして、LVM を選択します。ボリュームグループ ドロップダウンメニューが表示され、新たに作成したボリュームグループ名が表示されます。
  3. 修正 をクリックして、新たに作成したボリュームグループを設定します。

    ボリュームグループの設定 ダイアログボックスが開きます。

    注記

    設定ダイアログではボリュームグループの物理エクステントのサイズは指定できません。このサイズは、常にデフォルト値の 4 MiB に設定されます。別の物理エクステントのボリュームグループを作成する場合は、対話シェルに切り替えて、vgcreate コマンドで手動で作成するか、キックスタートファイルで volgroup --pesize=size コマンドを使用して作成します。詳細は『高度な RHEL インストールの実行』を参照してください。

  4. RAID レベル ドロップダウンメニューから、必要な RAID レベルを選択します。

    利用可能な RAID レベルは、実際の RAID デバイスと同じです。

  5. ボリュームグループに暗号化のマークを付けるには、暗号化 チェックボックスを選択します。
  6. サイズポリシー ドロップダウンメニューから、ボリュームグループのサイズポリシーを選択します。

    利用可能なポリシーオプションは以下のようになります。

    • 自動 - ボリュームグループのサイズは自動で設定されるため、設定した論理ボリュームを格納するのに適切なサイズになります。ボリュームグループに空の領域が必要ない場合に最適です。
    • できるだけ大きく - 設定した論理ボリュームのサイズに関係なく、最大サイズのボリュームグループが作成されます。これは、ほとんどのデータを LVM に保存する場合、または後で既存の論理ボリュームのサイズを拡大する可能性がある場合、もしくはこのグループに別の論理ボリュームを作成する必要がある場合などに最適です。
    • 固定 - このオプションではボリュームグループのサイズを正確に設定できます。設定している論理ボリュームが格納できるサイズにする必要があります。ボリュームグループに設定する容量が正確に分かっている場合に便利です。
  7. 保存 をクリックして設定を適用し、手動パーティション設定 画面に戻ります。
  8. 設定を更新 をクリックして、変更を保存します。
  9. 完了 をクリックして、インストール概要 画面に戻ります。

10.7. root パスワードの設定

インストールプロセスを完了し、管理者 (スーパーユーザーまたは root としても知られている) アカウントでログインするには、root パスワードを設定する必要があります。これらのタスクには、ソフトウェアパッケージのインストールおよび更新と、ネットワーク、ファイアウォール設定、ストレージオプションなどのシステム全体の設定の変更と、ユーザー、グループ、およびファイルのパーミッションの追加または修正が含まれます。

重要
  • インストール済みシステムに root 権限を取得するには、以下のいずれか、または両方の方法を行います。

    • root アカウントの使用
    • 管理者権限を持つユーザーアカウント (wheel グループのメンバー) の作成。root アカウントは、インストール中に作成されます。管理者アクセスが必要なタスクを実行する必要がある場合に限り、管理者アカウントに切り替えてください。
警告

root アカウントは、システムを完全に制御できます。このアカウントへのアクセスを不正に入手すると、ユーザーの個人ファイルへのアクセスや削除が可能になります。

手順

  1. インストール概要 画面で、ユーザー設定 > root パスワード を選択します。root パスワード 画面が開きます。
  2. root パスワード フィールドにパスワードを入力します。

    強固な root パスワードを作成する際の必須要件と推奨事項を以下に示します。

    • 最低でも 8 文字の長さが 必要
    • 数字、文字 (大文字と小文字)、記号を含めることができる
    • 大文字と小文字が区別される
  3. 確認 フィールドにも同じパスワードを入力します。
  4. 完了 をクリックして root パスワードを確認し、インストール概要 画面に戻ります。

    注記

    弱いパスワードを使用した場合は、完了 を 2 回クリックする必要があります。

10.8. ユーザーアカウントの作成

ユーザーアカウントを作成してインストールを完了することが推奨されます。ユーザーアカウントを作成しない場合は、 root ユーザーとしてシステムに直接ログインする必要がありますが、この方法は推奨されていません

手順

  1. インストール概要 画面で、ユーザー 設定 > ユーザー の作成を選択します。ユーザーの作成 画面が開きます。
  2. フルネーム フィールドに、ユーザーアカウント名 (John Smith など) を入力します。
  3. ユーザー名 フィールドに、ユーザー名 (jsmith など) を入力します。

    注記

    コマンドラインからログインするには、ユーザー名 を使用します。 グラフィカル環境をインストールする場合、グラフィカルログインマネージャーは、フルネーム を使用します。

  4. ユーザーに管理者権限が必要な場合は、このユーザーを管理者にする チェックボックスを選択します (インストールプログラムにより、このユーザーが wheel グループに追加されます)。

    重要

    管理者ユーザーは、sudo コマンドを実行し、root パスワードの代わりにユーザーパスワードを使用して、root のみが実行できるタスクを実行できます。こちらを使用した方が便利な場合もありますが、セキュリティーリスクを引き起こす可能性があります。

  5. このアカウントを使用する場合にパスワードを必要とする チェックボックスを選択します。

    警告

    ユーザーに管理者権限を付与する場合は、そのアカウントがパスワードで保護されていることを確認してください。アカウントにパスワードを割り当てない場合は、ユーザーに管理者特権を与えないでください。

  6. パスワード フィールドにパスワードを入力します。
  7. パスワードの確認 フィールドに同じパスワードを入力します。
  8. 完了 をクリックして変更を適用し、インストール概要 画面に戻ります。

10.8.1. ユーザーの詳細設定の編集

以下の手順に従って、高度なユーザー設定 ダイアログボックスでユーザーアカウントのデフォルト設定を変更します。

手順

  1. Create User ウィンドウで、Advanced をクリックします。
  2. 必要に応じて、ホームディレクトリー フィールドの詳細を変更します。このフィールドには、デフォルトで /home/username が表示されます。
  3. ユーザー ID とグループ ID セクションでは、次のことができます。

    1. ユーザー ID を手動で指定する チェックボックスを選択し、+ または - を使用して、必要な値を入力します。

      注記

      デフォルト値は 1000 です。ユーザー ID (UID) の 0 ~ 999 はシステムが予約しているため、ユーザーに割り当てることができません。

    2. グループ ID を手動で指定する チェックボックスを選択し、+ または - を使用して、必要な値を入力します。

      注記

      デフォルトのグループ名はユーザー名と同じで、デフォルトのグループ ID (GID) は 1000 です。GID の 0 ~ 999 はシステムが予約しているため、ユーザーグループに割り当てることができません。

  4. グループメンバーシップ フィールドに、コンマ区切りの追加グループリストを指定します。グループが存在しない場合は作成されます。追加されるグループにカスタムの GID を指定する場合は、カスタムの GID を括弧に入れて指定します。新しいグループにカスタムの GID を指定しない場合は、GID が自動的に割り当てられます。

    注記

    作成されたユーザーアカウントには、デフォルトグループメンバーシップが常に 1 つあります (グループ ID を手動で指定する フィールドに設定した ID を持つユーザーのデフォルトグループ)。

  5. 変更の保存 をクリックして更新を適用し、ユーザーの作成 画面に戻ります。

第11章 インストール後の作業の完了

本セクションは、インストール後のタスクを完了する方法を説明します。

  • 初期セットアップの完了
  • システムの登録

    注記

    要件によって、システムを登録する方法は複数あります。これらのメソッドのほとんどは、インストール後作業の一部として完了します。ただし、Red Hat コンテンツ配信ネットワーク (CDN) は、インストールプロセスを開始する に、システムを登録して、RHEL サブスクリプションを割り当てます。詳細は 「CDN から RHEL の登録およびインストール」 を参照してください。

  • システムの保護

11.1. 初期セットアップの完了

このセクションは、Red Hat Enterprise Linux 8 システムの初期セットアップを完了する方法を説明します。

重要
  • インストール時に Server with GUI ベース環境を選択した場合は、インストールプロセスが完了し、システムを最初に再起動する際に、初期セットアップ 画面が開きます。
  • CDN から RHEL を登録してインストールした場合は、Subscription Manager オプションに、インストールされているすべての製品に有効なエンタイトルメントが割り当てられているというメッセージが表示されます。

初期セットアップ 画面に表示される情報は、インストール時に設定した内容により異なる場合があります。ただし、ライセンス オプションおよび Subscription Manager オプションは必ず表示されます。

前提条件

手順

  1. 初期セットアップ 画面で、ライセンス情報 を選択します。

    ライセンス契約 画面が開き、Red Hat Enterprise Linux のライセンス条項が表示されます。

  2. 使用許諾契約書を確認して、ライセンス契約に同意します チェックボックスを選択します。

    注記

    ライセンス契約への同意が必要です。この手順を完了せずに 初期セットアップ を終了すると、システムが再起動します。再起動プロセスが完了すると、ライセンス契約に同意するように求められます。

  3. 完了 をクリックして設定を適用し、初期セットアップ 画面に戻ります。

    注記

    ネットワーク設定を構成していない場合は、システムをすぐに登録できません。この場合は 設定完了 をクリックします。Red Hat Enterprise Linux 8 が起動したらログインして、ネットワークアクセスを有効にし、システムを登録します。詳細は 「Subscription Manager ユーザーインターフェースを使用したシステム登録」 を参照してください。「ネットワークおよびホスト名のオプションの設定」 で説明されているように、ネットワーク設定を構成している場合は、以下に示すようにシステムをすぐに登録できます。

  4. インストール概要 画面で、サブスクリプションマネージャー を選択します。

    重要

    CDN から RHEL を登録してインストールした場合は、Subscription Manager オプションに、インストールされているすべての製品に有効なエンタイトルメントが割り当てられているというメッセージが表示されます。

  5. サブスクリプションマネージャー グラフィカルインターフェースを開き、登録しようとしているオプション (subscription.rhsm.redhat.com) を表示します。
  6. 次へ をクリックします。
  7. ログイン および パスワード を入力し、登録 ボタンをクリックします。
  8. サブスクリプションの詳細を確認し、割り当て をクリックします。Red Hat サブスクリプション管理への登録が完了しました! メッセージが表示されます。
  9. 完了 をクリックします。初期セットアップ 画面が開きます。
  10. 設定完了 をクリックしてください。ログイン画面が表示されます。
  11. システムを構成します。詳細は『基本的なシステム設定の構成』を参照してください。

関連情報

要件によって、システムを登録する方法は 5 つあります。

11.2. コマンドラインでシステムの登録

本セクションは、コマンドラインで Red Hat Enterprise Linux 8 システムを登録する方法を説明します。

注記

システムを自動登録すると、サブスクリプションサービスは、システムが物理システムまたは仮想システムであるかと、システムにあるソケット数を確認します。通常、物理システムはエンタイトルメントを 2 つを使用し、仮想システムは 1 つ使用します。システムのソケット 2 個に対して、エンタイトルメントが 1 つ必要です。

前提条件

  • アクティブで、評価版ではない Red Hat Enterprise Linux サブスクリプションを持っている。
  • Red Hat のサブスクリプションステータスを確認している。
  • Red Hat Enterprise Linux 8 サブスクリプションを受け取ったことがない。
  • カスタマーポータルからエンタイトルメントをダウンロードする前に、サブスクリプションをアクティベートしている。使用が予定されているインスタンスごとに、エンタイトルメントが 1 つ必要です。サブスクリプションのアクティベートに関するご質問は、Red Hat カスタマーサービスにお問い合わせください。
  • Red Hat Enterprise Linux 8  システムを正常にインストールし、ログインしている。

手順

  1. 端末ウィンドウを開き、Red Hat カスタマーポータルのユーザー名とパスワードを使用してサブスクリプションを登録します。

    # subscription-manager register --username [username] --password [password]
  2. サブスクリプションが正常に登録されると、次の例のような出力が表示されます。

    # The system has been registered with ID: 123456abcdef
    # The registered system name is: localhost.localdomain
  3. システムのロールを設定します。次に例を示します。

    # subscription-manager role --set="Red Hat Enterprise Linux Server"
    注記

    利用可能なロールは、組織が購入したサブスクリプションと、RHEL 8 システムのアーキテクチャーによって異なります。Red Hat Enterprise Linux Server ロール、Red Hat Enterprise Linux Workstation ロール、または Red Hat Enterprise Linux Compute Node ロールのいずれかを設定できます。

  4. システムのサービスレベルを設定します。次に例を示します。

    # subscription-manager service-level --set="Premium"
  5. たとえば、システムの使用目的を設定します。

    # subscription-manager usage --set="Production"
  6. ホストシステムのアーキテクチャーに一致するエンタイトルメントに、システムを登録します。

    # subscription-manager attach
  7. サブスクリプションが正常に登録されると、次のような出力が表示されます。

    Installed Product Current Status:
    Product Name: Red Hat Enterprise Linux for x86_64
    Status: Subscribed
    注記

    root 権限でシステムにログインして Subscription Manager グラフィカルユーザーインターフェースを使用し、Red Hat Enterprise Linux 8 を登録することもできます。

11.3. Subscription Manager ユーザーインターフェースを使用したシステム登録

このセクションでは、Subscription Manager ユーザーインターフェースを使用して Red Hat Enterprise Linux 8 システムを登録し、更新を受け取って、パッケージリポジトリーにアクセスする方法を説明します。

前提条件

手順

  1. システムにログインします。
  2. 画面左上で、アクティビティー をクリックします。
  3. メニューオプションから、アプリケーションを表示する アイコンをクリックします。
  4. Red Hat Subscription Manager アイコンをクリックするか、検索に Red Hat Subscription Manager と入力します。
  5. 認証が必要です ダイアログボックスで管理者パスワードを入力します。

    注記

    システムで特権タスクを実行するには、認証が必要です。

  6. サブスクリプション 画面が開き、サブスクリプションの現在のステータス、システムの目的、インストール済み製品が表示されます。未登録の製品には、赤い X 印が表示されます。
  7. 登録 ボタンをクリックします。
  8. システムの登録 ダイアログボックスが開きます。カスタマーポータル の認証情報を入力して、登録 ボタンをクリックします。

サブスクリプション 画面の 登録 ボタンが 登録解除 に変更し、インストール済み製品は緑の X が表示されます。登録に失敗した場合は、subscription-manager status コマンドを実行してトラブルシューティングを行うことができます。

関連情報

11.4. Registration Assistant

Registration Assistant は、お使いの Red Hat Enterprise Linux 環境に最適な登録オプションの選択をサポートします。詳細は Registration Assistant を参照してください。

11.5. syspurpose コマンドラインツールを使用したシステムの目的の設定

システムの目的は任意ですが、Red Hat Enterprise Linux インストールで推奨される機能です。システムの目的を使用して、Red Hat Enterprise Linux 8 システムの使用目的を記録し、エンタイトルメントサーバーがシステムに最も適したサブスクリプションを自動的に割り当てていることを確認します。syspurpose コマンドラインツールは python3_syspurpose.rpm パッケージに含まれます。インストールプロセスでシステムの目的を設定しなかった場合は、インストール後に syspurpose コマンドラインツールを使用して必要な属性を設定できます。

前提条件

  • Red Hat Enterprise Linux 8 システムをインストールして登録しているが、システムの目的が設定されていない。
  • root ユーザーとしてログインしている。
  • python3_syspurpose.rpm パッケージがシステムで利用できる。

    注記

    システムが登録されているものの、必要な目的を満たさないサブスクリプションをお持ちの場合は、subscription-manager remove --all コマンドを実行して、割り当てたサブスクリプションを削除できます。その後、syspurpose コマンドラインツールを使用して必要な目的属性を設定し、subscription-manager attach --auto を実行して、更新した属性でシステムを登録します。

    手順

    以下の手順を完了して、インストール後に、syspurpose コマンドラインツールでシステムの目的を設定します。選択した値は、エンタイトルメントサーバーが最適なサブスクリプションをシステムに割り当てるために使用されます。

    1. 端末で、次のコマンドを実行して、システムの目的のロールを設定します。

      # syspurpose set-role "VALUE"

      VALUE を、割り当てるロールに置き換えます。

      • Red Hat Enterprise Linux Server
      • Red Hat Enterprise Linux Workstation
      • Red Hat Enterprise Linux Compute Node

      以下に例を示します。

      # syspurpose set-role "Red Hat Enterprise Linux Server"
      1. 必要に応じて、次のコマンドを実行してロールの設定を解除します。

        # syspurpose unset-role
    2. 次のコマンドを実行して、希望するシステムのサービスレベルアグリーメント (SLA) を設定します。

      # syspurpose set-sla "VALUE"

      VALUE を、割り当てる SLA に置き換えます。

      • Premium
      • Standard
      • Self-Support

      以下に例を示します。

      # syspurpose set-sla "Standard"
      1. 必要に応じて、次のコマンドを実行して SLA の設定を解除します。

        # syspurpose unset-sla
    3. 次のコマンドを実行して、希望する使用方法をシステムに設定します。

      # syspurpose set-usage "VALUE"

      VALUE を、割り当てる使用方法に置き換えます。

      • Production
      • Disaster Recovery
      • Development/Test

      以下に例を示します。

      # syspurpose set-usage "Production"
      1. 必要に応じて、次のコマンドを実行して、使用方法の設定を解除します。

        # syspurpose unset-usage
    4. 次のコマンドを実行して、現在のシステム目的のプロパティーを表示します。

      # syspurpose show
      1. 必要に応じて、次のコマンドを実行して、man ページの syspurpose を表示します。

        # man syspurpose

11.6. システムの保護

Red Hat Enterprise Linux をインストールしたらすぐに、次のセキュリティー関連の手順を完了してください。

前提条件

手順

  1. root で以下のコマンドを実行して、システムを更新します。

    # yum update
  2. ファイアウォールサービスの firewalld は、Red Hat Enterprise Linux のインストールで自動的に有効になっていますが、キックスタート設定などで明示的に無効となっている場合もあります。このような場合は、ファイアウォールを再度有効にすることが推奨されます。

    firewalld を開始するには、root で次のコマンドを実行します。

    # systemctl start firewalld
    # systemctl enable firewalld
  3. セキュリティーを強化するために、不要なサービスは無効にしてください。たとえば、コンピューターにプリンターがインストールされていなければ、次のコマンドを実行して cups サービスを無効にします。

    # systemctl mask cups

    アクティブなサービスを確認するには、次のコマンドを実行します。

    $ systemctl list-units | grep service

11.7. インストール直後にセキュリティープロファイルに準拠するシステムのデプロイメント

OpenSCAP スイートを使用して、インストールプロセスの直後に、OSPP や PCI-DSS、HIPAA プロファイルなどのセキュリティープロファイルに準拠する RHEL システムをデプロイできます。このデプロイメント方法を使用すると、修正スクリプトを使用して後で適用できない特定のルール (パスワードの強度とパーティション化のルールなど) を適用できます。

11.7.1. グラフィカルインストールを使用したベースライン準拠の RHEL システムのデプロイメント

この手順を使用して、特定のベースラインに合わせた RHEL システムをデプロイします。この例では、OSPP (Protection Profile for General Purpose Operating System) を使用します。

前提条件

  • グラフィカル インストールプログラムでシステムを起動している。OSCAP Anaconda Add-on はテキストのみのインストールをサポートしていないことに注意してください。
  • インストール概要 画面を開いている。

手順

  1. インストール概要 画面で、ソフトウェアの選択 をクリックします。ソフトウェアの選択 画面が開きます。
  2. ベース環境 ペインで、サーバー 環境を選択します。ベース環境は、1 つだけ選択できます。

    警告

    対応するシステムをデプロイする場合は、Server with GUI ベース環境を使用しないでください。SCAP セキュリティーガイド の一部として提供されるセキュリティープロファイルは、Server with GUI の拡張パッケージセットと互換性がない場合があります。詳細は、BZ#1648162BZ#1787156 または BZ#1816199 などを参照してください。

  3. 完了 をクリックして設定を適用し、インストール概要 画面に戻ります。
  4. セキュリティーポリシー をクリックします。セキュリティーポリシー 画面が開きます。
  5. システムでセキュリティーポリシーを有効にするには、セキュリティーポリシーの適用ON に切り替えます。
  6. プロファイルペインで Protection Profile for General Purpose Operating Systems プロファイルを選択します。
  7. プロファイルの選択 をクリックして選択を確定します。
  8. 画面下部に表示される Protection Profile for General Purpose Operating Systems の変更を確定します。残りの手動変更を完了します。
  9. OSPP には、準拠する必要がある厳密なパーティション分割要件があるため、/boot/home/var/var/log/var/tmp、および /var/log/audit にそれぞれパーティションを作成します。
  10. グラフィカルインストールプロセスを完了します。

    注記

    グラフィカルインストールプログラムは、インストールに成功すると、対応するキックスタートファイルを自動的に作成します。/root/anaconda-ks.cfg ファイルを使用して、OSPP 準拠のシステムを自動的にインストールできます。

検証

  1. インストール完了後にシステムの現在のステータスを確認するには、システムを再起動して新しいスキャンを開始します。

    # oscap xccdf eval --profile ospp --report eval_postinstall_report.html /usr/share/xml/scap/ssg/content/ssg-rhel8-ds.xml

関連情報

11.7.2. キックスタートを使用したベースライン準拠の RHEL システムのデプロイメント

この手順を使用して、特定のベースラインに合わせた RHEL システムをデプロイします。この例では、OSPP (Protection Profile for General Purpose Operating System) を使用します。

前提条件

  • RHEL 8 システムに、scap-security-guide パッケージがインストールされている。

手順

  1. キックスタートファイル /usr/share/scap-security-guide/kickstarts/ssg-rhel8-ospp-ks.cfg を、選択したエディターで開きます。
  2. 設定要件を満たすように、パーティション設定スキームを更新します。OSPP コンプライアンスでは、/boot/home/var/var/log/var/tmp、および /var/log/audit にそれぞれ設定したパーティションを維持して、パーティションのサイズのみを変更できます。

    警告

    OSCAP Anaconda Addon プラグインはテキストのみのインストールには対応していないため、キックスタートファイルの text オプションは使用しないでください。詳細は RHBZ#1674001 を参照してください。

  3. キックスタートインストールを開始する方法は、「キックスタートインストールの開始」を参照してください。
重要

OSPP 要件では、ハッシュ形式のパスワードは確認できません。

検証

  1. インストール完了後にシステムの現在のステータスを確認するには、システムを再起動して新しいスキャンを開始します。

    # oscap xccdf eval --profile ospp --report eval_postinstall_report.html /usr/share/xml/scap/ssg/content/ssg-rhel8-ds.xml

関連情報

11.8. 次のステップ

インストール後の必要なステップを完了したら、基本的なシステム設定を構成できます。yum を使用したソフトウェアのインストール、systemd を使用したサービスの管理、ユーザー、グループ、およびファイルパーミッションの管理、chrony を使用した NTP の設定、および Python 3 の使用などの作業は、『基本的なシステム設定の構成』を参照してください。

パート III. IBM Power System LC サーバーへの Red Hat Enterprise Linux のインストール

このセクションは、IBM Power Systems LC サーバーに Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。

第12章 サポート対象の IBM Power System LC サーバー

以下の IBM Power Systems LC サーバーに Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。

  • 8335-GCA (IBM Power System S822LC)
  • 8335-GTA (IBM Power System S822LC)
  • 8335-GTB (IBM Power System S822LC)
  • 8001-12C (IBM Power System S821LC)
  • 8001-22C (IBM Power System S822LC for Big Data)
  • 9006-12P (IBM Power System LC921)
  • 9006-22P (IBM Power System LC922)

第13章 IBM Power System LC サーバーにおけるインストールプロセスの概要

以下を参照して、非仮想化システムやベアメタルの IBM Power System LC サーバーに Red Hat Enterprise Linux 8 をインストールします。

インストールワークフローは、以下の一般的な手順に従います。

  • システム要件を確認する
  • 必要なインストール ISO イメージをダウンロードする
  • インストールメディアを作成する
  • 前提条件に対応してファームウェアを起動する
  • BMC ファームウェアに接続して、ネットワーク接続を設定する
  • IPMI を使用して BMC ファームウェアに接続する
  • インストーラーの起動方法を選択する:

    • USB デバイスからインストーラーを起動する
    • ベースボード管理コントローラー (BMC) を使用してインストーラーを起動する
  • Red Hat Enterprise Linux をインストールする

関連情報

第14章 前提条件を完了してファームウェアの起動

システムの電源を入れる前に、以下の項目があることを確認します。

  • イーサネットケーブル
  • VGA モニター。VGA の解像度は 1024x768-60Hz に設定する必要があります。
  • USB キーボード
  • システムの電源コードおよびコンセント

    • レベル 1.8.15 以上の IPMItool ツールが含まれる PC またはノートブック。(確認中)
    • 起動可能な USB デバイス

次の手順を完了します。

  1. システムがラックにある場合は、システムをそのラックにインストールします。詳細は IBM Power Systems の情報 (https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/) を参照してください。
  2. システム背面の、シリアルポートの隣にある組み込みイーサネットポートに、イーサネットケーブルを接続します。反対側をネットワークに接続します。
  3. システムの背面にある VGA ポートに、VGA モニターを接続します。
  4. 利用可能な USB ポートに、USB キーボードを接続します。
  5. システムに電源コードを接続し、コンセントに差し込みます。

この時点で、ファームウェアが起動しています。電源の緑色の LED が点滅する (使用する準備ができていることを示す) のを待ちます。システムに緑色の LED インジケータライトがない場合は、1~2 分待ちます。

第15章 ファームウェアによるネットワーク接続の設定

BMC (Baseboard Management Controller) ファームウェアにネットワーク接続を設定して有効にするには、Petitboot ブートローダーインターフェースを使用します。次の手順を実行します。

  1. システムの前面にある電源ボタンを使用して、サーバーの電源を入れます。システムは、Petitboot ブートローダメニューで電源を入れます。このプロセスは、完了するまでに 1~2 分かかります。システムから離れないでください。Petitboot を読み込むと、モニターがアクティブになり、任意のキーを押してブートプロセスを中断する必要があります。
  2. Petitboot ブートローダーメインメニューで、Exit to Shell を選択します。
  3. ipmitool lan print 1 を実行します。このコマンドが IP アドレスを返した場合は、IP アドレスが正しいことを確認して続行します。静的な IP アドレスを設定するには、次の手順を実行します。

    1. ipmitool lan set 1 ipsrc static コマンドを実行して、モードを静的に設定します。
    2. ipmitool lan set 1 ipaddr ip_address コマンドを実行して、IP アドレスを設定します。ip_address は、このシステムに割り当てる静的な IP アドレスになります。
    3. ipmitool lan set 1 netmask netmask_address コマンドを実行して、ネットマスクを設定します。netmask_address は、システムのネットマスクです。
    4. ipmitool lan set 1 defgw ipaddr gateway_server コマンドを実行してゲートウェイサーバーを設定します。gateway_server は、このシステムのゲートウェイです。
    5. もう一度 ipmitool lan print 1 コマンドを実行して、IP アドレスを確認します。

      このネットワークインターフェースは、次の手順を実行するまでアクティブにはなりません。

  4. ファームウェアをリセットするには、ipmitool mc reset cold コマンドを実行します。

    このコマンドは、プロセスを続行する前に完了する必要がありますが、情報は返しません。このコマンドが完了したことを確認するには、システムの BMC アドレス (IPMItool コマンドで使用される IP アドレスと同じアドレス) に ping します。ping が返ってきたら、次の手順に進みます。

    1. 妥当な時間 (2 ~ 3 分) 内に ping が返ってこない場合は、以下の手順を実行してください。

      1. ipmitool power off コマンドを使用して、システムの電源を切ります。
      2. システムの背面から電源コードを抜きます。30 秒待ってから、電力を供給して BMC を起動します。

第16章 IPMI を使用してサーバーの電源をオン

IPMI (Intelligent Platform Management Interface) は、OPAL ファームウェアに接続する際に使用するデフォルトコンソールです。

IPMI のデフォルト値を使用します。

  • デフォルトユーザー - ADMIN
  • デフォルトパスワード - admin
注記

システムの電源を入れると、Petitboot インターフェースが読み込まれます。10 秒以内にキーを押して起動プロセスを中断しないと、Petitboot が最初のオプションを自動的に起動します。Linux を実行している PC またはノートブックの電源を入れるには、次の手順を実行します。

  1. お使いの PC またはノートブックの端末プログラムを開きます。
  2. サーバーの電源を入れるには、次のコマンドを実行します。

    ipmitool -I lanplus -H server_ip_address -U ipmi_user -P ipmi_password chassis power on

    server_ip_ipaddress は、Power システムの IP アドレスで、ipmi_password は、IPMI に設定しているパスワードです。

    注記

    システムの電源がすでに入っている場合は、IPMI コンソールのアクティベートを続行します。

  3. このコマンドを実行して IPMI コンソールをアクティベートします。

    ipmitool -I lanplus -H server_ip_address -U ipmi_user -P ipmi_password sol activate
注記

キーボードの上矢印を使用して、前に実行した ipmitool コマンドを表示します。前に実行したコマンドを編集すれば、コマンド全体を再入力しなくてすみます。システムの電源をオフするか、再起動する必要がある場合は、次のコマンドを実行して、コンソールを無効にします。

ipmitool -I lanplus -H server_ip_address -U user-name -P ipmi_password sol deactivate

システムを再起動するには、以下のコマンドを実行します。

ipmitool -I lanplus -H server_ip_address -U user-name -P ipmi_password chassis power reset

第17章 IBM LC サーバーでのインストーラー起動方法の選択

USB デバイスまたは仮想メディアから Red Hat Enterprise Linux のインストーラーを起動できます。

USB デバイスからインストーラーを起動するには、「USB デバイスを使用したインストールへの Petitboot の設定」 を参照してください。

仮想メディアを使用してインストーラーを起動するには、「BMC Advanced System Management インターフェースにアクセスして仮想メディアの設定」 を参照してください。

17.1. USB デバイスを使用したインストールへの Petitboot の設定

システムの電源が入ると、Petitboot ブートローダーは、ローカルのブートデバイスとネットワークインターフェースをスキャンして、システムで利用できる起動オプションを検出します。起動可能な USB デバイスの作成方法は「 起動可能な DVD または CD の作成」 を参照してください。

次のいずれかの USB デバイスを使用します。

  • 1.0 アンペアより下にするため、1 つの USB ケーブルを使用した、USB 接続 DVD プレーヤー
  • 8 GB の 2.0 USB フラッシュドライブ

手順

Petitboot を設定するには、以下の手順を実行します。

  1. 前面の USB ポートに、起動可能な USB デバイスを挿入します。Petitboot には、次のオプションが表示されます。

    [USB: sdb1 / 2015-10-30-11-05-03-00]
        Rescue a Red Hat Enterprise Linux system (64-bit kernel)
        Test this media & install Red Hat Enterprise Linux {ProductNumber}  (64-bit kernel)
     *  Install Red Hat Enterprise Linux {ProductNumber} (64-bit kernel)
    注記

    USB デバイスが表示されない場合は、デバイスの再スキャンを選択します。デバイスが検出されない場合は、別のタイプのものを試してみてください。

  2. USB デバイスの UUID を記録します。たとえば、上記の例では、2015-10-30-11-05-03-00 が USB デバイスの UUID です。
  3. Install Red Hat Enterprise Linux 8 (64-bit kernel) を選択し、e (Edit) を押すと、Petitboot Option Editor 画面が開きます。
  4. カーソルを、Boot 引数セクションに移動して、次の情報を追加します。

    inst.stage2=hd:UUID=your_UUID
    where your_UUID is the UUID that you recorded.
    Petitboot Option Editor
    qqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqq
    
      Device:    ( ) sda2 [f8437496-78b8-4b11-9847-bb2d8b9f7cbd]
                 (*) sdb1 [2015-10-30-11-05-03-00]
                 ( ) Specify paths/URLs manually
    
                         Kernel:         /ppc/ppc64/vmlinuz
                         Initrd:         /ppc/ppc64/initrd.img
                         Device tree:
                         Boot arguments: ro inst.stage2=hd:UUID=2015-10-30-11-05-03-00
    
                            [    OK    ]  [   Help   ]  [  Cancel  ]
  5. OK を選択して、オプションを保存して、メインメニューに戻ります。
  6. Install Red Hat Enterprise Linux 8 (64-bit kernel) が選択されていることを確認し、Enter を押してインストールを開始します。

17.2. BMC Advanced System Management インターフェースにアクセスして仮想メディアの設定

Baseboard Management Controller (BMC) Advanced Systems Management は、サーバーのシステム情報、ステータス、その他のプロセスにアクセスするために使用されるリモート管理コントローラーです。BMC Advanced Systems Management を使用してインストールを設定し、CD イメージを Power System への仮想メディアとして提供します。ただし、実際のインストールには、IPMI を経由した SOL (serial-over-LAN) 接続が必要です。

BMC Advanced Systems Management にアクセスするには、Web ブラウザーで http://ip_address を開きます。ip_address は、BMC の IP アドレスになります。次のデフォルト値を使用してログインします。

  • デフォルトのユーザー名 - ADMIN
  • デフォルトパスワード - admin

BMC Advanced Systems Management を完全に使用するには、ノートブックまたは PC の Java コントロールパネルでの例外リストに BMC ファームウェアの IP アドレスを追加する必要があります。Windows システムでは、通常、コントロールパネル > Control Panel for Java を選択することで、これを配置します。

Linux システムでは、通常、コントロールセンターを選択し、Java の Web ブラウザーのプラグインを選択することで、これを配置します。

Java 用のコントロールパネルにアクセスし、セキュリティータブを選択します。Edit Site List をクリックし、Add をクリックして、BMC ファームウェアの IP アドレスを例外リストに追加します。IP アドレスを入力して、OK をクリックします。

仮想 CD/DVD を作成するには、次の手順を実行します。

  1. デフォルトのユーザー名およびパスワードを使用して、PC またはノートブックから、BMC Advanced Systems Management インターフェースにログインします。
  2. Remote Control > Console Redirection を 選択 します。
  3. Java コンソールを 選択 します。コンソールが開いたら、Open with Java Web Start を選択して OK をクリックし、Web ブラウザーで直接 jviewer.jnlp ファイルを開くようにしないといけない場合があります。警告を承認し、Run をクリックします。
  4. コンソールリダイレクト画面で、メニューから、Media > Virtual Media ウィザードを 選択 します。
  5. Virtual Media ウィザードで、CD/DVD Media:1 を 選択 します。
  6. CD イメージと、Linux ディストリビューションの ISO ファイルへのパスを 選択 します。たとえば、/tmp/RHEL-7.2-20151030.0-Server-ppc64el-dvd1.iso のようになります。Connect CD/DVD をクリックします。接続に成功すると、Device redirected in Read Only Mode メッセージが表示されます。
  7. CD/DVD が、Petitboot のオプション (sr0) として表示されていることを確認します。

           CD/DVD: sr0
                           Install
                           Repair
    注記

    CD または DVD が表示されない場合は、デバイスの再スキャンを選択します。

  8. インストールを 選択 します。インストールを選択すると、リモートコンソールが非アクティブになる場合があります。インストールを完了するには、IPMI コンソールを開くか、再アクティブにします。お待ちください。インストールが開始するまで数分かかる場合があります。

第18章 IBM LC サーバーでの RHEL インストールの完了

Red Hat Enterprise Linux 8 インストーラーを起動すると、インストールプログラムで設定が支援されます。

  1. Red Hat Enterprise Linux のインストールプログラムに従って、ディスクオプション、ユーザー名、パスワード、タイムゾーンなどを設定します。最後に、システムを再起動します。

    注記

    システムを再起動している間に、USB デバイスを取り外します。

  2. システムが再起動すると、Petitboot が、Red Hat Enterprise Linux 8 を起動するオプションを表示します。このオプションを選択し、Enter キーを押します。

パート IV. IBM Power System AC サーバーへの Red Hat Enterprise Linux のインストール

このセクションは、IBM Power Systems アクセラレートサーバーに Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。

第19章 サポート対象の IBM Power System Accelerated サーバー

RHEL は、以下の IBM Power System AC サーバーにインストールできます。

  • 8335-GTG (IBM Power System AC922)
  • 8335-GTH (IBM Power System AC922)
  • 8335-GTX (IBM Power System AC922)

第20章 IBM Power System Accelerated サーバーでのインストールプロセスの概要

この情報を使用して、非仮想化システムやベアメタル IBM Power System Accelerated (AC) サーバーに Red Hat Enterprise Linux 8 をインストールします。

インストールワークフローには、以下の一般的な手順が含まれます。

  • システム要件を確認する
  • 必要なインストール ISO イメージをダウンロードする
  • インストールメディアを作成する
  • BMC ファームウェアに接続して、ネットワーク接続を設定する
  • サーバーの電源を入れる
  • インストーラーの起動方法を選択する:

    • USB デバイスからインストーラーを起動する
    • ネットワークからインストーラーを起動する
  • Red Hat Enterprise Linux をインストールする

関連情報

第21章 前提条件を完了してファームウェアの起動

システムの電源を入れる前に、以下の項目があることを確認します。

  • イーサネットケーブル
  • 解像度が 1024x768-60Hz に設定された VGA モニター
  • USB キーボード
  • システムの電源コードおよびコンセント

この手順では、Red Hat Enterprise Linux 8.x でネットワークサーバーを設定している必要があります。これを行うには、以下の手順に従って、Software Download page on the Customer Portal で Red Hat Enterprise Linux 8.x をダウンロードします。

  1. Red Hat アカウントにログインしていない場合は、ログインします。
  2. 製品バリアント 一覧で Red Hat Enterprise Linux for Power、リトルエンディアン のダウンロードを選択します。
  3. 製品バリアントリストの横にある バージョン リストで 8.x を選択します。
  4. Product Software タブで、Red Hat Enterprise Linux 8.x DVD ISO ファイルの横にある Download Now をクリックします。

Red Hat Enterprise Linux 8.x をダウンロードしたら、以下の手順を完了してファームウェアを起動します。

  • 必要に応じて、システムがラックにある場合は、システムをそのラックにインストールします。詳細は IBM Power Systems の情報 (https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/POWER9/p9hdx/POWER9welcome.htm) を参照してください。
  • システム背面の、シリアルポートの隣にある組み込みイーサネットポートに、イーサネットケーブルを接続します。反対側をネットワークに接続します。
  • システムの背面にある VGA ポートに、VGA モニターを接続します。
  • 利用可能な USB ポートに、USB キーボードを接続します。
  • システムに電源コードを接続し、コンセントに差し込みます。

この時点で、ファームウェアが起動しています。電源の緑色の LED が点滅する (使用する準備ができていることを示す) のを待ちます。システムに緑色の LED インジケータライトがない場合は、ファームウェアの起動が正常に完了するまで 1 分から 2 分待ちます。

第22章 ファームウェアによるネットワーク接続の設定

BMC ファームウェアにネットワーク接続を設定して有効にするには、Petitboot ブートローダーインターフェースを使用します。次の手順を実行します。

  1. システムの前面にある電源ボタンを使用して、サーバーの電源を入れます。システムは、Petitboot ブートローダメニューで電源を入れます。このプロセスは、通常完了するまでに 1~2 分かかりますが、ファーストブートまたはファームウェアの更新に 5~10 分かかる可能性があります。システムから離れないでください。Petitboot を読み込むと、モニターがアクティブになり、任意のキーを押してブートプロセスを中断する必要があります。
  2. Petitboot ブートローダーメインメニューで、Exit to Shell を選択します。
  3. ipmitool lan print 1 を実行します。このコマンドは IP アドレスを返し、これが正しいことを確認したら、ステップ 4 に進みます。IP アドレスが返されない場合は、以下の手順に従ってください。

    1. このコマンドを実行して、モードを静的に設定します。

      ipmitool lan set 1 ipsrc static
    2. このコマンドを実行して、IP アドレスを設定します。

      ipmitool lan set 1 ipaddr _ip_address_

      ip_address は、このシステムに割り当てる静的な IP アドレスです。

    3. このコマンドを実行して、ネットマスクを設定します。

      ipmitool lan set 1 netmask _netmask_address_

      netmask_address は、システムのネットマスクです。

    4. このコマンドを実行して、ゲートウェイサーバーを設定します。

      ipmitool lan set 1 defgw ipaddr _gateway_server_
      Where gateway_server is the gateway for this system.
    5. もう一度 ipmitool lan print 1 コマンドを実行して、IP アドレスを確認します。

      注記

      このインターフェースは、次の手順を実行するまでアクティブではありません。

    6. ファームウェアをリセットするには、次のコマンドを実行します。

      ipmitool raw 0x06 0x40.

      このコマンドは、プロセスを続行する前に完了する必要がありますが、情報は返しません。このコマンドが完了したことを確認するには、システムの BMC アドレス (IPMItool コマンドで使用される IP アドレスと同じアドレス) に ping します。ping が返ってきたら、次の手順に進みます。

      注記

      注意: 妥当な時間内 (2 ~ 3 分) 内に ping が返ってこない場合は、以下の手順を実行してください。

    7. poweroff.h. コマンドでシステムの電源を切ります。
    8. システムの背面から電源コードを抜きます。30 秒待ってから、電力を供給して BMC を起動します。

第23章 OpenBMC コマンドでサーバーの電源をオン

注記

システムの電源を入れると、Petitboot インターフェースが読み込まれます。10 秒以内にキーを押して起動プロセスを中断しないと、Petitboot が最初のオプションを自動的に起動します。

Linux を実行している PC またはノートブックの電源を入れるには、次の手順を実行します。

  • デフォルトのユーザー名 - root
  • デフォルトパスワード - 0penBmc (0penBMC は、大文字の O ではなくゼロが使用されています)

    1. お使いの PC またはノートブックの端末プログラムを開きます。
    2. 次のコマンドを実行して BMC にログインします。

      ssh root@<BMC server_ip_address>
      root@<BMC server password>

      BMC server_ip_address は BMC の IP アドレスで、BMC server password は認証するパスワードです。

    3. サーバーの電源を入れるには、次のコマンドを実行します。

      $ root@witherspoon:~# obmcutil poweron
    4. OS コンソールに接続し、デフォルトパスワード 0penBmc を使用します。

      ssh -p 2200 root@<BMC server_ip_address> root@

BMC server_ip_address は BMC の IP アドレスで、BMC server password は認証するパスワードです。

第24章 IBM Accelerated サーバーでのインストール起動方法の選択

USB デバイスまたはネットワーク経由で Red Hat Enterprise Linux インストールを起動できます。

24.1. ネットワークインストール用の Petitboot の設定

システムの電源が入ると、Petitboot ブートローダーは、ローカルのブートデバイスとネットワークインターフェースをスキャンして、システムで利用できる起動オプションを検出します。ネットワークサーバーから Red Hat Enterprise Linux をインストールするには、(BMC ネットワークインターフェースではない) ネットワークインターフェースを設定する必要があります。

次の手順に従って、ネットワーク接続を設定し、Petitboot にネットワークブートの詳細を提供します。

  1. システムの背面にある 2 つ目のイーサネットポートに、イーサネットケーブルを接続します。反対側をネットワークに接続します。
  2. Petitboot メイン画面で、c を選択して、システムオプションを設定します。
  3. 設定画面のネットワークフィールドに、ネットワーク情報を入力します。

    1. ネットワークタイプを選択します。
    2. ネットワークデバイスを選択します (インターフェース名と mac アドレスは書き留めておいてください)。
    3. IP またはマスク、ゲートウェイ、および DNS サーバーを指定します (この値は次の手順で必要になるため、書き留めておいてください)。
    4. OK を選択してメインメニューに戻ります。
  4. Petitboot のメイン画面で n を選択して、新しいオプションを作成します。
  5. ブートデバイスを選択するか、Specify paths/URLs manually を選択して、起動オプションに入ります。

    1. カーネルフィールドに、カーネルへのパスを入力します。このフィールドは必須です。ネットワークに、これと同じ URL を入力します。

      http://<http_server_ip>/ppc/ppc64/vmlinuz
    2. Initrd フィールドで、初期 RAM ディスクへのパスを入力します。ネットワークに、これと同じ URL を入力します。

      http://<http_server_ip>/ppc/ppc64/initrd.img
    3. Boot パラメーターフィールドでは、オペレーティングシステムがインストールされているサーバーのリポジトリーパスと IP アドレスを設定します。以下に例を示します。

      append repo=http://<http_server_ip>/ root=live:http://<http_server_ip>/os/images/install.img ipv6.disable=1 ifname=<ethernet_interface_name>:<mac_addr> ip=<os ip>::<gateway>:<2 digit mask>:<hostname>:<ethernet_interface_name>:none nameserver=<anem_server> inst.text

      残りのフィールドには、デフォルトを使用できます。

  6. netboot オプションを設定したら、OK を選択して Enter を押します。
  7. Petitboot のメイン画面で、起動オプションに User Item 1 を選択し、Enter を押します。

24.2. アクセラレートサーバーで USB デバイスを使用したインストールに Petitboot を設定

システムの電源が入ると、Petitboot ブートローダーは、ローカルのブートデバイスとネットワークインターフェースをスキャンして、システムで利用できる起動オプションを検出します。起動可能な USB デバイスの作成方法は「 起動可能な DVD または CD の作成」 を参照してください。

次のいずれかの USB デバイスを使用します。

  • 1.0 アンペアより下にするため、1 つの USB ケーブルを使用した、USB 接続 DVD プレーヤー
  • 8 GB の 2.0 USB フラッシュドライブ

Petitboot を設定するには、以下の手順を実行します。

  1. 前面の USB ポートに、起動可能な USB デバイスを挿入します。Petitboot には、次が表示されます。

    [USB: sdb1 / 2015-10-30-11-05-03-00]
    
        Rescue a Red Hat Enterprise Linux system (64-bit kernel)
        Test this media & install Red Hat Enterprise Linux {ProductNumber}  (64-bit kernel)
    
      *  Install Red Hat Enterprise Linux {ProductNumber} (64-bit kernel)
    注記

    USB デバイスが表示されない場合は、デバイスの再スキャンを選択します。デバイスが検出されない場合は、別のタイプのものを試してみてください。

  2. USB デバイスの UUID を記録します。たとえば、上記の例では、2015-10-30-11-05-03-00 が USB デバイスの UUID です。
  3. Install Red Hat Enterprise Linux 8.1 (64-bit kernel) を選択し、e (Edit) を押すと、Petitboot Option Editor 画面が開きます。
  4. カーソルを、Boot 引数セクションに移動して、次の情報を追加します。

           inst.text inst.stage2=hd:UUID=your_UUID
           where your_UUID is the UUID that you recorded.
           Petitboot Option Editor
    qqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqq
    
                         Device:    ( ) sda2 [f8437496-78b8-4b11-9847-bb2d8b9f7cbd]
                                         (*) sdb1 [2015-10-30-11-05-03-00]
                                         ( ) Specify paths/URLs manually
    
                         Kernel:         /ppc/ppc64/vmlinuz
                         Initrd:         /ppc/ppc64/initrd.img
                         Device tree:
                         Boot arguments: ro inst.text inst.stage2=hd:UUID=2015-10-30-11-05-03-00
    
                            [    OK    ]  [   Help   ]  [  Cancel  ]
  5. OK を選択して、オプションを保存して、メインメニューに戻ります。
  6. Install Red Hat Enterprise Linux 8 (64-bit kernel) が選択されていることを確認し、Enter を押してインストールを開始します。

第25章 IBM AC サーバーでの RHEL インストールの完了

Red Hat Enterprise Linux 8 インストーラーを起動するように選択すると、インストールプログラムが表示されます。

  1. Red Hat Enterprise Linux のインストールプログラムに従って、ディスクオプション、ユーザー名、パスワード、タイムゾーンなどを設定します。最後に、システムを再起動します。

    注記

    システムを再起動している間に、USB デバイスを取り外します。

  2. システムが再起動すると、Petitboot で Red Hat Enterprise Linux 8 の起動オプションが表示されます。このオプションを選択し、Enter キーを押します。

パート V. IBM Power System L サーバーへの Red Hat Enterprise Linux のインストール

このセクションは、IBM L サーバーに Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。

第26章 サポート対象の IBM Power System L サーバー

RHEL は、以下の IBM Power System L サーバーにインストールできます。

  • 8247-22L (IBM Power System S822L)
  • 8247-21L (IBM Power System S812L)
  • 8247-42L (IBM Power System S824L)

サポートされるすべてのディストリビューションは「Supported Linux distributions for POWER8 and POWER9 Linux on Power systems」を参照してください。

第27章 IBM Power System L サーバーへのインストールプロセスの概要

この情報を使用して、非仮想化システムまたはベアメタル IBM Power System L サーバーに RHEL をインストールします。

インストールワークフローには、以下の一般的な手順が含まれます。

  • 前提条件を完了する
  • ASMI に接続する

    • DHCP を使用した接続
    • 静的 IP を使用した接続
  • IPMI を有効にする
  • IPMI を使用してサーバーの電源を入れる

    • Linux ノートブックからの接続
    • Windows ノートブックからの接続
  • Petitboot を設定して Red Hat Enterprise Linux をインストールする

第28章 L サーバーで前提条件を完了し、ファームウェアを起動

Red Hat Enterprise Linux をインストールする前に、以下の項目を決める必要があります。

  • イーサネットケーブル
  • VGA モニター。VGA の解像度は 1024x768-60Hz に設定する必要があります。
  • USB キーボード
  • システムの電源コードおよびコンセント

システムの電源を入れる前に、次の手順を行います。

  • システムがラックにある場合は、システムをそのラックにインストールします。詳細は IBM Power Systems の情報 (https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/) を参照してください。
  • 電源からの出荷用ブラケットを取り外します。電源がシステムに完全に固定されていることを確認します。
  • サーバーのコントロールパネルにアクセスします。
  • システムに電源コードを接続し、コンセントに差し込みます。

この時点で、ファームウェアが起動しています。コントロールパネルの電源の緑色の LED が点滅 (使用する準備ができていることを示す) し、ディスプレイにプロンプト 01 N OPAL T が表示されるのを待ちます。

第29章 高度なシステム管理インターフェースへの接続

DHCP または静的 IP アドレスを使用して、Advanced System Management Interface (ASMI) に接続できます。

29.1. DHCP を使用した ASMI への接続

ASMI (Advanced System Management Interface) に接続するには、ネットワーク接続を設定する必要があります。DHCP または静的 IP を設定できます。

DHCP を使用している場合は、このタイプの接続を使用します。この手順に従って、サービスプロセッサーの IP アドレスを見つけ、ASMI Web インターフェースに接続します。サーバーが使用している IP アドレスが分かっている場合は、手順 1 を完了してから、手順 5 の有効化に進みます。

  1. Power システムの背面にある HMC1 ポートまたは HMC2 ポートにつないたイーサネットケーブルを、DHCP ネットワークに接続します。
  2. サーバーのコントロールパネルにアクセスします。
  3. 上矢印 (↑) または下矢印 (↓) ボタンを使用して function 02 にし、Enter を押します。
  4. Enter を押して、カーソルを N に移動します。02 A N< T のように表示されます。
  5. 上矢印 (↑) ボタンまたは下矢印 (↓) ボタンを使用して N を M に変更し、手動モードを開始します。02 A M< T のように表示されます。
  6. Enter を 2 回押して、モードメニューを終了します。
  7. 増減ボタンを使用して、30 にします。
  8. Enter を押して、サブ機能に入ります。30** のように表示されます。
  9. 上矢印 (↑) ボタンまたは下矢印 (↓) ボタンを使用して、ネットワークデバイスを選択します。3000 の場合は、ETH0 (HMC1) に割り当てられている IP アドレスを表示します。3001 の場合は、ETH1 (HMC2) に割り当てられている IP アドレスを表示します。
  10. Enter を押して、選択した IP アドレスを表示します。この IP アドレスを書き留めておいてください。
  11. 上矢印 (↑) または下矢印 (↓) ボタンを使用して、サブ機能の終了を選択します (30**)。
  12. Enter を押してサブ機能モードを終了します。
  13. 上矢印 (↑) または下矢印 (↓) ボタンを使用して 02 にし、Enter を押します。
  14. モードを N に変更します。02 A N< T のように表示されます。

29.2. 静的 IP アドレスで ASMI への接続

静的 IP アドレスを使用している場合は、このタイプの接続を使用してください。この接続は、ASMI へのコンソールインターフェースを設定します。

  1. PC やノートブックから、管理対象システムの背面に HMC1 というラベルが付いたイーサネットポートに、イーサネットケーブルを接続します。
  2. 使用している電源システムのデフォルト値に一致するように、PC またはノートブックに IP アドレスを設定します。PC またはノートブックの IP アドレスは以下のようになります。
169.254.2.140 Subnet mask: 255.255.255.0
The default IP address of HMC1: 169.254.2.147
注記

HMC1 のデフォルト値はすでに設定されており、変更する必要はありません。IP アドレスを確認する場合は、「DHCP を使用した ASMI への接続」の手順に従って、コントロールパネルで IP アドレスを確認します。

PC またはノートブックで Linux を実行している場合は、次の手順を実行して IP アドレスを設定します。

  1. root でログインします。
  2. 端末セッションを開始します。
  3. ifconfig -a コマンドを実行します。あとでネットワーク接続をリセットできるように、この値を記録しておきます。
  4. ifconfig ethx 169.254.2.140 netmask 255.255.255.0 と入力します。ethx を、eth0 または eth1 に置き換えます (使用している PC またはノートブックにより異なります)。

PC またはノートブックで Windows 7 を実行している場合は、次の手順を実行して IP アドレスを設定します。

  1. Start > Control Panel を クリック します。
  2. Network and Sharing Center を 選択 します。
  3. 接続に表示するネットワークを クリック します。
  4. プロパティーを クリック します。
  5. セキュリティーダイアログボックスが表示されたら、続行を クリック します。
  6. Internet Protocol Version 4 を 選択 します。
  7. プロパティーを クリック します。
  8. Use the following IP address を 選択 します。
  9. IP アドレスに 169.254.2.140 を、そしてサブネットマスクに 255.255.255.0使用 します。
  10. OK > Close > Close を クリック します。
注記

HMC1 が占有されている場合は、HMC2 を使用します。PC またはノートブックで、IP アドレス 169.254.3.140 とサブネットマスク 255.255.255.0 を使用します。HMC2 のデフォルトの IP アドレスは 169.254.3.147 です。

第30章 IPMI を有効にする

  1. ファームウェアに最初に接続するときに、管理者 ID admin と、パスワード admin を入力します。ログインすると、パスワードの変更が求められます。このパスワードを記録しておいてください。
  2. メインメニューから、System Configuration → Firmware Configuration を選択します。OPAL が、Hypervisor Mode として選択されています。
  3. 以下の手順に従って、IPMI セッションにパスワードを設定します。

    1. メインメニューで、Login Profile → Change Passwords の順に選択します。
    2. ユーザー ID の一覧から IPMI を選択します。
    3. (手順 2 で指定した) 管理者の現在のパスワードを入力し、IPMI のパスワードを入力して確認します。
    4. 続行をクリックします。
  4. 電源システムが DHCP を使用していない場合は、ネットワークアクセスを設定する必要があります。メインメニューから、Network Services > Network Configuration を選択します。ネットワークアクセスを設定するには、以下の手順を行います。

    1. ネットワーク設定画面で、IPv4 を選択して続行します。
    2. このインターフェースを設定しますか? を選択します。
    3. IPv4 が有効になっていることを確認します。
    4. IPアドレスの種類で、静的を選択します。
    5. ホストシステムの名前を入力します。
    6. システムの IP アドレスを入力します。
    7. サブネットマスクを入力します。
    8. ページ下部で、DNS サーバーのデフォルトゲートウェイ、ドメイン名、および IP アドレスを入力します。
    9. ネットワーク構成に値を設定したら、続行をクリックします。
    10. 設定の保存をクリックします。
    11. PC やノートブックに接続している場合は、PC またはノートブックからイーサネットケーブルを削除して、ネットワークスイッチに接続できます。コンソール接続を続行するには、デフォルトの IP アドレスを、サービスプロセッサーに割り当てた IP アドレスに変更します。

第31章 IPMI を使用して、L サーバーの電源をオン

IPMI (Intelligent Platform Management Interface) は、電源システムを設定する際に使用するデフォルトコンソールです。Linux ノートブックまたは PC を使用している場合は、ipmitool ユーティリティーを使用します。Windows ノートブックまたは PC を使用している場合は、ipmiutil ユーティリティーを使用します。

システムの電源を入れると、次の操作が確認できます。

  • システムが起動している間、コントロールパネルのディスプレイにシステムの参照コードが表示されます。
  • システム冷却ファンが約 30 秒後に起動し、動作速度まで加速します。
  • コントロールパネルの電源 LED が点滅を停止し、オンのままになります。これは、システムの電源がオンであることを示しています。

システムの電源を入れると、Petitboot インターフェースが読み込まれます。10 秒以内にキーを押して起動プロセスを中断しないと、Petitboot が最初のオプションを自動的に起動します。

31.1. Linux を実行しているノートブックまたは PC からシステムの電源を入れる

Linux を実行しているノートブックまたは PC からサーバーの電源を入れる場合は、次の手順を行います。

  1. 端末プログラムを開きます。
  2. サーバーの電源を入れるには、次のコマンドを実行します。

    ipmitool -I lanplus -H fsp_ip_address -P _ipmi_password_ power on

    ipaddress は、Power システムの IP アドレスで、ipmi_password は、IPMI に設定しているパスワードです。

  3. このコマンドを実行して IPMI コンソールをすぐにアクティベートします。

    ipmitool -I lanplus -H fsp_ip_address -P ipmi_password sol activate
    ヒント

    キーボードの上矢印を使用して、前に実行した ipmitool コマンドを表示します。前に実行したコマンドを編集すれば、コマンド全体を再入力しなくてすみます。

注記

システムを再起動する必要がある場合は、次の手順を行います。

  1. このコマンドを実行して、コンソールを非アクティブにします。

    ipmitool -I lanplus -H fsp_ip_address -P ipmi_password sol deactivate
  2. このコマンドを実行して、システムの電源を切ります。

     ipmitool -I lanplus -H fsp_ip_address -P ipmi_password power off
  3. このコマンドを実行して、システムの電源を入れます。

     ipmitool -I lanplus -H fsp_ip_address -P ipmi_password power on
注記

DVD ドライブに DVD を挿入したり、ネットワーク内のインストーラーイメージを確認していない場合は、ここで行います。

31.2. Windows を実行しているノートブックまたは PC からシステムの電源を入れる

Windows を実行しているノートブックまたは PC からサーバーの電源を入れる場合は、次の手順を行います。

  1. コマンドプロンプトを開き、ディレクトリーを C:\Program Files\sourceforge\ipmiutil に変更します。
  2. サーバーの電源を入れるには、次のコマンドを実行します。

    ipmiutil power -u -N ipaddress -P ipmi_password

    ipaddress は、Power システムの IP アドレスで、ipmi_password は、IPMI に設定しているパスワードです。

  3. このコマンドを実行して IPMI コンソールをすぐにアクティベートします。

     ipmiutil sol -a -r -N ipaddress -P ipmi_password
ヒント

キーボードの上矢印を使用して、前に実行した ipmiutil コマンドを表示します。前に実行したコマンドを編集すれば、コマンド全体を再入力しなくてすみます。

注記

システムを再起動する必要がある場合は、次の手順に従います。このコマンドを実行して、コンソールを非アクティブにします。

ipmiutil sol -d -N ipaddress -P ipmi_password
  1. このコマンドを実行して、システムの電源を切ります。
ipmiutil power -d -N ipaddress -P ipmi_password
  1. このコマンドを実行して、システムの電源を入れます。
ipmiutil power -u -N ipaddress -P ipmi_password
注記

DVD ドライブに DVD を挿入したり、ネットワーク内のインストーラーイメージを確認していない場合は、ここで行います。

第32章 Petitboot を設定し、Red Hat Enterprise Linux をインストールする

システムの電源が入ると、Petitboot ブートローダーは、ローカルのブートデバイスとネットワークインターフェースをスキャンして、システムで利用できる起動オプションを検出します。ネットワーク接続、またはディスクドライブにインストール DVD がない場合は、起動オプションが検出されません。

重要

以下の例で示すように、Power Systems サーバーの場合には、Petitboot はデバイスに関連付けられている起動オプションがなくてもブートメニューが特定した暗号化デバイスの一覧を表示します。起動デバイスの選択時に、暗号化デバイスは無視できます。この例では、disksystemdevice は、特定のディスク、システム、およびデバイス情報を示しています。

Petitboot (v1.11)
 [Disk: sda2 / disk ]
    Red Hat Enterprise Linux (system) 8.x
*[Encrypted Device: rhel device / device

  System information
  System configuration
  System status log
  Language
  Rescan devices
  Retrieve config from URL
  Plugins (0)
  Exit to shell

手順

  1. Petitboot メイン画面で、DVD ドライブから Red Hat Enterprise Linux 8.x を起動しているのを確認します。
  2. Red Hat Enterprise Linux インストーラーの起動オプションを選択して、Enter を押します。
  3. インストールプロセスが開始します。
注記

Petitboot ウィンドウが表示されてから 10 秒以内にキーを押して起動プロセスを中断しないと、Petitboot が最初のオプションを自動的に起動します。

パート VI. IBM Z への Red Hat Enterprise Linux のインストール

次のセクションは、IBM Z アーキテクシャーに Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。

第33章 IBM Z へのインストールプラン

Red Hat Enterprise Linux 8 は、z13 以降の IBM メインフレームシステムで実行します。

このインストールプロセスは、ユーザーが IBM Z に精通していること、論理パーティション (LPAR) および z/VM ゲストマシンを設定できることを前提としています。

Red Hat Enterprise Linux をIBM Z にインストールする場合、Red Hat では、DASD (Direct Access Storage Device) および FCP (ファイバーチャネルプロトコル) のストレージデバイスがサポートされます。

重要

DASD は、デバイスごとに最大 3 つのパーティションを許可するハードディスクです。たとえば、dasda には、dasda1dasda2、および dasda3 のパーティションを設定できます。

インストール前に決めること

  • オペレーティングシステムを LPAR 上で稼働するか、z/VM ゲストのオペレーティングシステムとして稼働するか。
  • swap 領域が必要かどうか、またはどのぐらいの大きさが必要か。z/VM のゲスト仮想マシンに十分なメモリーを割り当て、z/VM が必要なスワッピングを行えるようにすることが推奨されますが、必要な RAM サイズの予測が困難な場合もあります。このような場合にはケースバイケースで検討してください。
  • ネットワーク設定。IBM Z 向けの Red Hat Enterprise Linux 8 は、以下のネットワークデバイスに対応しています。

    • 物理および仮想の OSA (オープンシステムアダプター)
    • 物理および仮想の HiperSockets
    • 物理 OSA 対応の LCS (LAN チャネルステーション)

ディスク容量

DASD または SCSI のディスクで十分なディスク容量を計算して割り当てる必要があります。

  • サーバーのインストールには最低 10 GB が必要です。すべてのパッケージをインストールする場合は 20 GB が必要です。
  • アプリケーションデータにもディスク領域が必要です。インストール後に、DASD パーティションまたは SCSI パーティションを追加または削除できます。
  • 新規インストールの Red Hat Enterprise Linux システム (Linux インスタンス) で使用するディスク領域と、お使いのシステムにインストールされているその他の OS で使用されるディスク領域は、別にしておく必要があります。

RAM

システムに十分な RAM が利用可能であることを確認します。

  • NFS からインストールする際の最小 1.5 GB。
  • HTTP または FTP のインストールソースからインストールする場合の最小 3 GB。
  • テキストモードでインストールする場合は、NFS インストールソースを使用している場合に限り、1GB で十分です。
  • Red Hat では、インストールされた Linux インスタンス用に 2 GB を推奨します。ただし、適切にチューニングされたシステムでは、1 GB で十分です。
注記

Fixed Block Architecture(FBA)DASD でスワップ領域を初期化する場合は、 SWAPGEN ユーティリティー( FBAPART オプション)を使用する必要があります。

関連情報

第34章 IBM Z サーバーでのインストールプロセスの概要

Red Hat Enterprise Linux の IBM Z へのインストールは、対話形式または無人モードで行うことが可能です。IBM Z へのインストールは通常、ローカルメディアからではなく、ネットワーク経由で行われるという点で他のアーキテクチャーと異なります。このインストールは、以下の 3 つの段階で構成されます。

  1. インストールの起動

    • メインフレームへの接続します。
    • ブートパラメーターのカスタマイズ
    • インストールプログラムを含むメディアから IPL (initial program load)、つまり起動を実行します。
  2. インストールシステムへの接続

    • ローカルマシンから SSH でリモートの IBM Z システムに接続し、Virtual Network Computing (VNC) を使用してインストールプログラムを起動します。
  3. RHEL インストールプログラムを使用したインストールの完了

第35章 IBM Z サーバーに RHEL をインストールするための起動メディア

メインフレームとの接続を確立したら、インストールプログラムを含むメディアから IPL (initial program load)、つまり起動を実行する必要があります。本書では、IBM Z に Red Hat Enterprise Linux をインストールする最も一般的な方法を説明します。一般的には、ユーザー定義のパラメーターで補われる generic.prm ファイルのパラメーターとともに、カーネル (kernel.img) と初期 RAM ディスク (initrd.img) で構成される Linux インストールシステムを起動するために使用できます。また、initrd、カーネル、generic.prm のファイル名およびメモリーアドレスを判断するために、generic.ins ファイルがロードされます。

本書では、Linux インストールシステムを インストールプログラム とも呼びます。

IPL プロセスを開始できる制御ポイントは、Linux を実行する環境によって異なります。Linux が z/VM ゲストオペレーティングシステムとして実行される場合は、制御ポイントはホストしている z/VM の CP (コントロールプログラム) になります。Linux を LPAR モードで実行する場合、制御ポイントはメインフレームの SE (サポート要素) または接続されている IBM Z Hardware Management Console (HMC) です。

以下の起動用メディアは、Linux を z/VM 環境でゲストのオペレーティングシステムとして実行する場合にのみ使用できます。

  • z/VM リーダー

以下の起動用メディアは、Linux を LPAR モードで実行する場合にのみ使用できます。

  • リモート FTP サーバー経由の SE または HMC
  • SE または HMC DVD

以下の起動用メディアは、z/VM と LPAR の両方に使用できます。

  • DASD
  • FCP チャネルを介して接続している SCSI デバイス
  • FCP 接続の SCSI DVD

DASD および FCP 接続 SCSI デバイス (SCSI DVD を除く) を起動用メディアとして使用する場合は、設定済みの zipl ブートローダーが必要になります。

第36章 ブートパラメーターのカスタマイズ

インストールを開始する前に、必須の起動パラメーターをいくつか設定する必要があります。z/VM でインストールする場合は、generic.prm ファイルで起動する前にこれらのパラメーターを設定する必要があります。LPAR にインストールする場合は、rd.cmdline パラメーターはデフォルトで ask するよう設定されています。つまり、これらのブートパラメーターを入力することができるプロンプトが表示されます。いずれの場合も、必須パラメーターは同じです。

注記

すべてのネットワーク設定は、パラメーターファイルまたはプロンプトで指定する必要があります。

インストールソース
インストールソースは常に設定される必要があります。inst.repo オプションを指定して、インストール用のパッケージソースを指定します。
ネットワークデバイス

インストール中にネットワークアクセスが必要となる場合は、ネットワークを設定する必要があります。ハードドライブなどのローカルメディアのみを使用して無人 (Kickstart ベース) のインストールを行う場合は、ネットワーク設定を省略できます。

基本的なネットワーク設定には ip= オプション、および必要に応じて他のオプションを指定してください。

また、rd.znet= カーネルオプションも指定します。このオプションは、ネットワークプロトコルタイプ、コンマ区切りのサブチャネル一覧、およびオプションでコンマ区切りの sysfs パラメーターと値のペアを取ります。複数のネットワークデバイスをアクティベートするには、このパラメーターを複数回にわたり指定することができます。

以下に例を示します。

rd.znet=qeth,0.0.0600,0.0.0601,0.0.0602,layer2=1,portname=foo

qeth デバイスドライバーは、イーサネットデバイスと Hipersockets デバイスに同じインターフェース名 (enc<device number>) を割り当てます。バス ID は、チャンネルのサブシステム ID、サブチャンネルセット ID、およびデバイス番号で構成されており、ドットで区切られています。また、デバイス番号は、先頭のゼロとドットをの除いた、バス ID の最後の部分になります。たとえば、インターフェース名は、バス ID が 0.0.0a00 のデバイスに対して enca00 になります。

ストレージデバイス

テキストモードインストールには、少なくとも 1 つのストレージデバイスが常に設定される必要があります

rd.dasd= オプションは、DASD (Direct Access Storage Device) アダプターデバイスバス識別子を取ります。複数の DASD の場合は、パラメーターを複数回指定するか、バス ID のコンマ区切りリストを使用します。DASD の範囲を指定するには、最初と最後のバス ID を指定します。たとえば、以下のようになります。

rd.dasd=0.0.0200 rd.dasd=0.0.0202(ro),0.0.0203(ro:failfast),0.0.0205-0.0.0207

rd.zfcp= オプションは、zFCP (SCSI over FCP) アダプターデバイスバス識別子、WWPN (world wide port name) 、FCP LUN を受け取ってデバイスを作動させます。複数の zFCP デバイスをアクティベートするには、このパラメーターを複数回にわたり指定することができます。たとえば、以下のようになります。

rd.zfcp=0.0.4000,0x5005076300C213e9,0x5022000000000000
Kickstart のオプション
Kickstart ファイルを使用して自動インストールを行う場合は、inst.ks= オプションで Kickstart ファイルの場所を常に指定している必要があります。無人の完全自動 Kickstart インストールの場合は、inst.cmdline オプションを指定すると便利です。

必須パラメーターすべてを含むカスタマイズした generic.prm ファイルの例を以下に示します。

例36.1 カスタマイズ generic.prm ファイル

ro ramdisk_size=40000 cio_ignore=all,!condev
inst.repo=http://example.com/path/to/repository
rd.znet=qeth,0.0.0600,0.0.0601,0.0.0602,layer2=1,portno=0,portname=foo
ip=192.168.17.115::192.168.17.254:24:foobar.systemz.example.com:enc600:none
nameserver=192.168.17.1
rd.dasd=0.0.0200 rd.dasd=0.0.0202
rd.zfcp=0.0.4000,0x5005076300C213e9,0x5022000000000000
inst.ks=http://example.com/path/to/kickstart

インストール方法によっては、DVD または FTP サーバーのファイルシステムのインストールデータの場所のマッピングがあり、データがコピーされるメモリーの場所を持つファイルが必要です。このファイルは、通常 generic.ins と名前が付けられ、初期 RAM ディスク、カーネルイメージ、パラメーターファイル (generic.prm) のファイル名と各ファイルのメモリーの場所が格納されています。generic.ins の例は、以下のサンプルのようになります。

例36.2 generic.ins サンプルファイル

images/kernel.img 0x00000000
images/initrd.img 0x02000000
images/genericdvd.prm 0x00010480
images/initrd.addrsize 0x00010408

有効な generic.ins ファイルは、インストーラーの起動に必要なその他すべてのファイルとともに Red Hat から提供されます。このファイルは、たとえば、デフォルト以外のカーネルバージョンをデフォルトからロードする場合にのみ変更します。

関連情報

第37章 LPAR へのインストール

37.1. LPAR でのインストールの起動

論理パーティション (LPAR) にインストールする場合は、以下から起動できます。

  • FTP サーバー
  • DASD または FCP 接続の SCSI ドライブ (zipl ブートローダーを設定済み)
  • FCP 接続の SCSI DVD ドライブ

手順

インストーラーを起動するには、以下の手順を実行します。

  1. IBM System Z Hardware Management Console (HMC) または Support Element (SE) で、LPAR に新しいオペレーティングシステムをインストールするのに十分な特権を持つユーザーとしてログインします。SYSPROG ユーザーが推奨されます。
  2. Systems タブで、作業するメインフレームを選択してから、Partitions タブで、インストールする LPAR を選択します。
  3. 画面下部の Daily 、オペレーティングシステムのメッセージを確認します。Operating System Messages をダブルクリックして、Linux の起動メッセージが表示されるテキストコンソールを表示します。

インストールソースの手順に進みます。

37.2. インストールシステムへの接続

Anaconda インストールプログラムの初期プログラムロード (IPL) が完了したら、install ユーザーとして SSH でローカルマシンから IBM Z システムに接続します。

インストールプロセスを続行するには、インストールシステムに接続する必要があります。VNC モードを使用して GUI ベースのインストールを実行するか、確立済みの接続を使用してテキストモードのインストールを実行します。

前提条件

  • 初期プログラムブートは IBM Z システムで完了し、コマンドプロンプトが表示されます。

    Starting installer, one moment...
            Please ssh install@my-z-system (system ip address) to begin the install.
  • VNC アクセスをインストールシステムに限定する場合は、inst.vncpassword=PASSWORD ブートパラメーターが設定されていることを確認してください。

手順

以下の手順を使用して、ローカルマシンから IBM Z システムとのリモート接続を設定します。

  1. コマンドプロンプトで、以下のコマンドを実行します。

    $ssh install@_my-z-system-domain-name_

    または

    $ssh install@_my-z-system-IP-address_
  2. inst.vnc パラメーターを設定したかどうかに応じて、ssh セッションに以下の出力が表示されます。

    inst.vnc パラメーターが設定されている場合:

    Starting installer, one moment...
    Please manually connect your vnc client to my-z-system:1 (_system-ip-address:1_) to begin the install.

    inst.vnc パラメーターが設定されていない場合:

    Starting installer, one moment...
    Graphical installation is not available. Starting text mode.
    =============
    Text mode provides a limited set of installation options.
    It does not offer custom partitioning for full control
    over the disk layout. Would you like to use VNC mode instead?
    1) Start VNC
    2) Use text mode
    Please make your choice from above ['q' to quit | 'c' to continue | 'r' to refresh]:

    inst.vnc パラメーターを設定した場合は、手順 5 に進みます。

  3. 1 を入力して VNC を起動します。
  4. inst.vncpassword= 起動オプションを設定しておらず、サーバー接続をセキュアに保つ場合は、パスワードを入力します。
  5. 新しいコマンドプロンプトから、VNC サーバーに接続します。

    $vncviewer _my-z-system-ip-address:display_number_

    接続にセキュリティー設定をした場合は、前の手順で入力したパスワード、inst.vncpassword= 起動オプションに設定したパスワードを使用します。

    RHEL インストーラーは VNC クライアントで起動します。

37.3. FTP サーバーで LPAR へのインストール

FTP サーバーを使用して Red Hat Enterprise Linux を LPAR にインストールする場合は、この手順に従います。

手順

  1. Load from Removable Media or Server をダブルクリックします。
  2. 続いて表示されるダイアログボックスで、FTP Server を選択し、以下の情報を入力します。

    • Host Computer - インストール元となる FTP サーバーのホスト名または IP アドレス (ftp.redhat.com など) です。
    • User ID - FTP サーバーのユーザー名または、anonymous を指定します。
    • Password - パスワード匿名でログインする場合は、メールアドレスを使用します。
    • File location (optional) - Red Hat Enterprise Linux for System を保持する FTP サーバーのディレクトリーです (例: /rhel/s390x/)。
  3. Continue をクリックします。
  4. 続いて表示されるダイアログボックスで、generic.ins のデフォルト選択はそのままにして、Continue をクリックします。

37.4. 設定済み DASD で LPAR へのインストール

設定しておいた DASD を使用して、Red Hat Enterprise Linux を LPAR にインストールする場合は、この手順に従います。

手順

  1. Load をダブルクリックします。
  2. 続いて表示されるダイアログボックスの Load typeNormal を選択します。
  3. Load address に、DASD のデバイス番号を入力します。
  4. Load parameter に、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを起動するために準備した zipl 起動メニューのエントリーに対応する数字を入力します。
  5. OK ボタンをクリックします。

37.5. 設定済み FCP を接続した SCSI ディスクで LPAR へのインストール

設定済み FCP を接続した SCSI ディスクを使用して、Red Hat Enterprise Linux を LPAR にインストールする場合は、この手順に従います。

手順

  1. Load をダブルクリックします。
  2. 続いて表示されるダイアログボックスの Load typeSCSI を選択します。
  3. Load address には、SCSI ディスクに接続している FCP チャネルのデバイス番号を入力します。
  4. World wide port name には、ディスクを含むストレージシステムの WWPN を、16 桁の 16 進数で入力します。
  5. Logical unit number には、ディスクの LUN を、16 桁の 16 進数で入力します。
  6. Boot program selector には、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを起動するために準備した zipl 起動メニューのエントリーに対応する数字を入力します。
  7. Boot record logical block address0 のままにしておきます。また、Operating system specific load parameters は空のままにしておきます。
  8. OK ボタンをクリックします。

37.6. FCP 接続の SCSI DVD ドライブで LPAR へのインストール

これには、System Z マシンの FCP アダプターに接続している FCP-to-SCSI ブリッジに接続している SCSI DVD ドライブが必要です。FCP アダプターを設定し、LPAR で利用可能にしておく必要があります。

手順

  1. DVD ドライブに Red Hat Enterprise Linux for IBM Z DVD を挿入します。
  2. Load をダブルクリックします。
  3. 続いて表示されるダイアログボックスの Load typeSCSI を選択します。
  4. Load address には、FCP-to-SCSI ブリッジに接続している FCP チャネルのデバイス番号を入力します。
  5. World wide port name には、FCP-to-SCSI ブリッジの WWPN を 16 桁の 16 進数で入力します。
  6. Logical unit number には、DVD ドライブの LUN を 16 桁の 16 進数で入力します。
  7. Boot program selector には、数字 1 を入力し、Red Hat Enterprise Linux for IBM Z DVD のブートエントリーを選択します。
  8. Boot record logical block address0 のままにしておきます。また、Operating system specific load parameters は空のままにしておきます。
  9. OK ボタンをクリックします。

第38章 z/VM へのインストール

以下を使用します。 x3270 または、以下を実行します。 c3270 端末エミュレーターは、他の Linux システムから z/VM にログインしたり、IBM Z Hardware Management Console(HMC)で IBM 3270 端末エミュレーターを使用する。Microsoft Windows オペレーティングシステムを実行している場合は、インターネットの検索で確認できる複数のオプションが利用できます。無料のネイティブ Windows ポート c3270 呼び出された wc3270 また、これは存在します。

z/VM 環境にインストールする場合は、以下から起動できます。

  • z/VM 仮想リーダー
  • DASD または FCP 接続の SCSI デバイスには、 zipl ブートローダー
  • FCP 接続の SCSI DVD ドライブ

    1. Linux インストールに選択した z/VM ゲストの仮想マシンにログオンします。
注記

使用中の 3270 接続が割り込みを受け、それまでのセッションがまだアクティブなために再ログインができない場合は、z/VM ログイン画面で以下のコマンドを入力すると、それまでのセッションを新規のセッションに置き換えることができます。

logon user ここでは、以下のようになります。

user には z/VM ゲスト仮想マシンの名前を入れてください。RACF などの外部セキュリティーマネージャーが使用されているかどうかによって、ログオンコマンドが異なる場合があります。

まだ実行していない場合は、 CMS ゲストの z/VM に同梱される単一ユーザーのオペレーティングシステムは、以下のコマンドを実行して起動します。

cp ipl cms

インストールターゲットには、A ディスク (多くの場合デバイス番号は 0191) などの CMS ディスクを使用しないようにしてください。CMS で使用されているディスクを確認するには、以下のクエリーを使用します。

query disk

以下の CP (z/VM ハイパーバイザーである z/VM 制御プログラム) の query コマンドを使用すると、z/VM ゲスト仮想マシンのデバイス構成を確認できます。

  • 利用できるメインメモリーをクエリーします。IBM Z の用語では ストレージ と呼ばれています。IBM Z の用語では {0>storage<0} と呼ばれています。 ゲストには少なくとも 1 GB のメインメモリーが必要です。

    cp query virtual storage
  • 利用できるネットワークデバイスを以下のタイプ別にクエリーします。

    osa
    OSA - CHPID タイプ OSD、物理または仮想 (VSWITCH または GuestLAN)、いずれも QDIO モード
    hsi
    HiperSockets - CHPID タイプ IQD、物理または仮想 (GuestLAN タイプ Hipers)
    lcs

    LCS - CHPID タイプ OSE

    たとえば、上記のネットワークデバイスタイプをすべて問い合わせる場合は、次を実行します。

    cp query virtual osa
  • 利用できる DASD をクエリーします。インストールターゲットとして使用できるのは、RW のフラグが付いた読み書きモードの DASD のみです。

    cp query virtual dasd
  • 利用できる FCP チャネルをクエリーします。

    cp query virtual fcp

38.1. z/VM リーダーの使用

以下の手順に従って z/VM リーダーから起動します。

手順

  1. 必要に応じて、z/VM の TCP/IP ツールを含むデバイスを CMS ディスクの一覧に追加します。以下に例を示します。

    cp link tcpmaint 592 592
    acc 592 fm

    fmFILEMODE 文字で置き換えます。

  2. コマンドを実行します。

    ftp host

    host は、ブートイメージ (kernel.img および initrd.img) をホストする FTP サーバーのホスト名または IP アドレスです。

  3. ログインして以下のコマンドを実行します。既存の kernel.img ファイル、initrd.img ファイル、generic.prm ファイル、または redhat.exec ファイルを上書きしている場合は、(repl オプションを使用します。

    cd /location/of/install-tree/images/
    ascii
    get generic.prm (repl
    get redhat.exec (repl
    locsite fix 80
    binary
    get kernel.img (repl
    get initrd.img (repl
    quit
  4. 必要に応じて、CMS コマンド filelist を使用して受信したファイルとその形式を表示することにより、ファイルが正しく転送されたかどうかを確認します。kernel.imginitrd.img では、Format 列の固定レコード長の形式が F と示され、Lrecl 列のレコード長が 80 であることが重要です。以下に例を示します。

    VMUSER FILELIST A0 V 169 Trunc=169 Size=6 Line=1 Col=1 Alt=0
    Cmd Filename	Filetype	Fm	Format	Lrecl	Records	Blocks	Date	Time
    REDHAT	EXEC		B1	V	22	1 	1	4/15/10	9:30:40
    GENERIC	PRM		B1	V	44	1	1	4/15/10	9:30:32
    INITRD	IMG		B1	F	80	118545	2316	4/15/10	9:30:25
    KERNEL	IMG		B1	F	80	74541	912	4/15/10	9:30:17

    PF3 を押して filelist を終了し、CMS プロンプトに戻ります。

  5. 必要に応じて、generic.prm 内の起動パラメーターをカスタマイズします。詳細は 36章ブートパラメーターのカスタマイズ を参照してください。

    CMS 設定ファイルを使用して、ストレージデバイスおよびネットワークデバイスを設定する方法もあります。そのような場合は、CMSDASD= パラメーターおよび CMSCONFFILE= パラメーターを generic.prm に追加します。詳細は 「IBM Z/VM 設定ファイル」 を参照してください。

  6. 最後に、REXX スクリプト redhat.exec を実行してインストールプログラムを起動します。

    redhat

38.2. 設定済み DASD の使用

設定済み DASD を使用するには、以下の手順を実行します。

手順

  1. 準備済みの DASD から起動して、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを参照する zipl ブートメニューエントリーを選択します。コマンドを次の形式で使用します。

    cp ipl DASD_device_number loadparm boot_entry_number

    DASD_device_number を、起動デバイスのデバイス番号に置き換え、boot_entry_number を、このデバイスの zipl 設定メニューに置き換えます。以下に例を示します。

    cp ipl eb1c loadparm 0

38.3. 設定済み FCP を接続した SCSI ディスクの使用

設定済み FCP を接続した SCSI ディスクから起動するには、以下の手順を実行します。

手順

  1. FCP ストレージエリアネットワーク内に準備した SCSI ディスクにアクセスできるように z/VM の SCSI ブートローダーを設定します。Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを参照する設定済み zipl ブートメニューエントリーを選択します。コマンドを次の形式で使用します。

    cp set loaddev portname WWPN lun LUN bootprog boot_entry_number

    WWPN を、ストレージシステムのワールドワイドポート名に置き換え、LUN を、ディスクの論理ユニット番号に置き換えます。16 桁の 16 進数は、それぞれ 8 桁の 2 つのペアに分割する必要があります。以下に例を示します。

    cp set loaddev portname 50050763 050b073d lun 40204011 00000000 bootprog 0
  2. 必要に応じて、次のコマンドで設定を確認します。

    query loaddev
  3. 以下のコマンドを使用して、ディスクを含むストレージシステムに接続している FCP デバイスを起動します。

    cp ipl FCP_device

    以下に例を示します。

    cp ipl fc00

38.4. FCP 接続の SCSI DVD ドライブ

以下の手順に従って、設定済み FCP を接続した SCSI DVD ドライブを使用します。

前提条件

  1. SCSI DVD ドライブを FCP-to-SCSI ブリッジに接続し、このブリッジを IBM Z の FCP アダプターに接続する必要があります。FCP アダプターを設定して z/VM 環境で使用できるようにする必要があります。

手順

  1. DVD ドライブに Red Hat Enterprise Linux for IBM Z DVD を挿入します。
  2. FCP Storage Area Network の DVD ドライブにアクセスできるように z/VM の SCSI ブートローダーを設定し、IBM Z DVD 用の Red Hat Enterprise Linux 向けのブートエントリー 1 を指定します。コマンドを次の形式で使用します。

    cp set loaddev portname WWPN lun FCP_LUN bootprog 1

    WWPN を、FCP-to-SCSI ブリッジの WWPN に置き換え、FCP_LUN を、DVD ドライブの LUN に置き換えます。16 桁の 16 進数は、それぞれ 8 桁の 2 つのペアに分割する必要があります。以下に例を示します。

    cp set loaddev portname 20010060 eb1c0103 lun 00010000 00000000 bootprog 1
  3. 必要に応じて、次のコマンドで設定を確認します。

    cp query loaddev
  4. FCP-to-SCSI ブリッジに接続している FCP デバイスで IPL を行います。

    cp ipl FCP_device

    以下に例を示します。

    cp ipl fc00

38.5. IBM Z でのパラメーターと設定ファイルの使用

IBM Z アーキテクチャーでは、カスタマイズされたパラメーターファイルを使用して、カーネルとインストールプログラムに起動パラメーターを渡すことができます。

次を行う場合は、パラメーターを変更する必要があります。

  • キックスタートによる無人インストール
  • レスキューモードなど、インストールプログラムの対話式ユーザーインターフェースからはアクセスできない、デフォルト以外のインストール設定を選択します。

パラメーターファイルは、インストールプログラムの前に、ネットワークを非対話的に設定することができます。Anaconda)は始まります。

カーネルパラメーターファイルは、895 文字に行末文字を加えた長さに制限されています。パラメーターファイルには、可変長または固定長のレコードフォーマットのいずれかが使用されます。固定長レコードフォーマットは、レコードの長さまで各行を追加してファイルサイズを増やします。インストールプログラムが LPAR 環境内のすべての指定パラメーターを認識しないという問題が生じた場合は、すべてのパラメーターを 1 行に収めるか、各行を空白文字で開始および終了することを試してください。

パラメーターファイルには、ro のような カーネルパラメーターと、vncpassword=testvnc などのインストールプロセス用のパラメーターが含まれます。

第39章 KVM へのインストール

このセクションでは、KVM ホストに Red Hat Enterprise Linux 8 をインストールする方法を説明します。

前提条件

手順

  • KVM ゲストオペレーティングシステムとして Red Hat Enterprise Linux のインスタンスを使用して仮想マシンを作成し、KVM ホストで以下の virt-install コマンドを使用します。

    $ virt-install --name=<guest_name> --disk size=<disksize_in_GB> --memory=<memory_size_in_MB> --cdrom <filepath_to_iso> --graphics vnc

    virt-install オプションの詳細は、virt-install の man ページを参照してください。仮想マシンの作成に関する詳細は、「コマンドラインインターフェースを使用した仮想マシンの作成」を参照してください。

関連情報

第40章 IBM Z への Linux インスタンスの設定

本セクションでは、IBM Z に Red Hat Enterprise Linux をインストールするための一般的なタスクを説明します (すべてのタスクが記載されているわけではありません)。

40.1. DASD の追加

DASR (Direct Access Storage Devices) は、IBM Z で一般的に使用されるストレージの一種です。詳細は、IBM Knowledge Center の「Working with DASDs」を参照してください。次の例では、DASD をオンラインに設定してフォーマットし、変更を永続化します。

z/VM 環境下で実行する場合は、デバイスが Linux システムに接続またはリンクされていることを確認してください。

CP ATTACH EB1C TO *

アクセスできるミニディスクをリンクするには、次のコマンドを実行します。

CP LINK RHEL7X 4B2E 4B2E MR
DASD 4B2E LINKED R/W

40.2. DASD のオンラインへの動的な設定

DASD をオンラインに設定するには、次の手順に従います。

  1. cio_ignore ユーティリティーを使用して、無視されるデバイスの一覧から DASD を削除して、Linux から見えるようにします。

    # cio_ignore -r device_number

    device_number を、DASD のデバイス番号に置き換えます。以下に例を示します。

    # cio_ignore -r 4b2e
  2. デバイスをオンラインに設定します。コマンドを次の形式で使用します。

    # chccwdev -e device_number

    device_number を、DASD のデバイス番号に置き換えます。以下に例を示します。

    # chccwdev -e 4b2e

    または、sysfs 属性を使用してデバイスをオンラインに設定できます。

    1. cd コマンドで、そのボリュームを示す /sys/ ディレクトリーに変更します。

      # cd /sys/bus/ccw/drivers/dasd-eckd/0.0.4b2e/
      # ls -l
      total 0
      -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 availability
      -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 cmb_enable
      -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 cutype
      -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 detach_state
      -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 devtype
      -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 discipline
      -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 online
      -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 readonly
      -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 use_diag
    2. デバイスがすでにオンラインになっているかを確認します。

      # cat online
      0
    3. オンラインになっていない場合は、次のコマンドを実行してオンラインにします。

      # echo 1 > online
      # cat online
      1
  3. どのブロック devnode にアクセスしているかを確認します。

    # ls -l
    total 0
    -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 availability
    lrwxrwxrwx  1 root root    0 Aug 25 17:07 block -> ../../../../block/dasdb
    -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 cmb_enable
    -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 cutype
    -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 detach_state
    -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 devtype
    -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 discipline
    -rw-r--r--  1 root root    0 Aug 25 17:04 online
    -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 readonly
    -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 use_diag

    この例では、 /dev/dasdb としてデバイス 4B2E にアクセスしてます。

この命令では、現行セッションに DASD オンラインを設定しましたが、システムが再起動すると元に戻ります。DASD を常にオンラインに設定する方法は 「DASD のオンラインへの永続的な設定」 を参照してください。DASD を使用するときは、/dev/disk/by-path/ の下にある永続的なデバイスのシンボリックリンクを使用します。

40.3. ローレベルフォーマットによる新規 DASD の準備

ディスクがオンラインになったら、/root ディレクトリーに戻り、このデバイスにローレベルフォーマットを行います。DASD の有効期間中に必要なローレベルフォーマットは、この 1 回のみです。

# cd /root
# dasdfmt -b 4096 -d cdl -p /dev/disk/by-path/ccw-0.0.4b2e
Drive Geometry: 10017 Cylinders * 15 Heads =  150255 Tracks

I am going to format the device /dev/disk/by-path/ccw-0.0.4b2e in the following way:
Device number of device : 0x4b2e
Labelling device        : yes
Disk label              : VOL1
Disk identifier         : 0X4B2E
Extent start (trk no)   : 0
Extent end (trk no)     : 150254
Compatible Disk Layout  : yes
Blocksize               : 4096

--->> ATTENTION! <<---
All data of that device will be lost.
Type "yes" to continue, no will leave the disk untouched: yes
cyl    97 of  3338 |#----------------------------------------------|   2%

進捗バーが終了し、フォーマットが完了したら、 dasdfmt 以下の出力を出力します。

Rereading the partition table...
Exiting...

現在、 fdasd DASD を分割する。DASD には最大 3 つの パーティションを作成できます。この例では、ディスク全体にまたがるパーティションを 1 つ作成します。

# fdasd -a /dev/disk/by-path/ccw-0.0.4b2e
reading volume label ..: VOL1
reading vtoc ..........: ok

auto-creating one partition for the whole disk...
writing volume label...
writing VTOC...
rereading partition table...

(ローレベルフォーマットを行った) DASD をオンラインにすると、Linux 環境下の他のディスクと同様に使用できます。たとえば、DASD のパーティションには、ファイルシステム、LVM 物理ボリューム、swap 領域などを作成できます (例: /dev/disk/by-path/ccw-0.0.4b2e-part1)。dasdfmt コマンドおよび fdasd コマンド以外では、絶対に DASD デバイス全体 (dev/dasdb) を使用しないでください。DASD 全体を使用する場合は、上述の fdasd の例で示すように、ドライブ全体にまたがるパーティションを 1 つ作成します。

たとえば /etc/fstab の既存のディスクエントリーの構成を壊さずに新しいディスクを後で追加するには、/dev/disk/by-path/ 配下で永続的なデバイスシンボリックリンクを使用します。

40.4. DASD のオンラインへの永続的な設定

上記の指示では、稼働中のシステムで動的に DASD をアクティブにする方法を説明します。しかし、そのような変更は永続的ではなく再起動後には維持されません。Linux システム内で DASD 設定の変更を永続的にするには、DASD がルートファイルシステムに属するかどうかによります。root ファイルシステムに必要なこれらの DASD は、ブートプロセスの初期段階で initramfs でアクティベートして、root ファイルシステムをマウントできるようにする必要があります。

cio_ignore コマンドは、永続的なデバイス設定に応じて透過的に処理されるため、無視する一覧からデバイスを手動で解放する必要はありません。

40.5. ルートファイルシステムの一部である DASD

Red Hat Enterprise Linux 8 では、root ファイルシステムの一部となる DASD を追加するために修正が必要なファイルが変更になりました。/etc/zipl.conf ファイルを編集する代わりに、編集する新しいファイルとその場所は、以下のコマンドを実行すると確認できます。

# machine_id=$(cat /etc/machine-id)
# kernel_version=$(uname -r)
# ls /boot/loader/entries/$machine_id-$kernel_version.conf

ブートプロセスの早い段階で DASD をアクティベートする起動オプションである rd.dasd= があります。このオプションは、DASD (Direct Access Storage Device) アダプターデバイスバス識別子を取ります。複数の DASD の場合は、パラメーターを複数回指定するか、バス ID のコンマ区切りリストを使用します。DASD の範囲を指定するには、最初と最後のバス ID を指定します。以下は、LVM ボリュームグループ vg_devel1 に使用する 2 つの DASD のパーティションで、物理ボリュームを使用するシステムの /boot/loader/entries/4ab74e52867b4f998e73e06cf23fd761-4.18.0-80.el8.s390x.conf ファイルの例です。この LVM ボリュームグループには、root ファイルシステム用の論理ボリューム lv_root が含まれています。

title Red Hat Enterprise Linux (4.18.0-80.el8.s390x) 8.0 (Ootpa)
version 4.18.0-80.el8.s390x
linux /boot/vmlinuz-4.18.0-80.el8.s390x
initrd /boot/initramfs-4.18.0-80.el8.s390x.img
options root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root crashkernel=auto rd.dasd=0.0.0200 rd.dasd=0.0.0207 rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_root rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_swap cio_ignore=all,!condev rd.znet=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0
id rhel-20181027190514-4.18.0-80.el8.s390x
grub_users $grub_users
grub_arg --unrestricted
grub_class kernel

デバイスバス ID 0.0.202b に含まれる 3 番目の DASD のパーティションに、別の物理ボリュームを追加します。これを行うには、/boot/loader/entries/4ab74e52867b4f998e73e06cf23fd761-4.18.0-32.el8.s390x.conf で、ブートカーネルのパラメーター行に rd.dasd=0.0.202b を追加します。

title Red Hat Enterprise Linux (4.18.0-80.el8.s390x) 8.0 (Ootpa)
version 4.18.0-80.el8.s390x
linux /boot/vmlinuz-4.18.0-80.el8.s390x
initrd /boot/initramfs-4.18.0-80.el8.s390x.img
options root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root crashkernel=auto rd.dasd=0.0.0200 rd.dasd=0.0.0207 rd.dasd=0.0.202b rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_root rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_swap cio_ignore=all,!condev rd.znet=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0
id rhel-20181027190514-4.18.0-80.el8.s390x
grub_users $grub_users
grub_arg --unrestricted
grub_class kernel
警告

設定ファイルで、カーネルコマンドラインの長さが 896 バイトを超えないようにしてください。これを超えてしまうとブートローダーを保存できず、インストールに失敗します。

zipl を実行して、次回の IPL 用に、設定ファイルの変更を適用します。

# zipl -V
Using config file '/etc/zipl.conf'
Using BLS config file '/boot/loader/entries/4ab74e52867b4f998e73e06cf23fd761-4.18.0-80.el8.s390x.conf'
Target device information
  Device..........................: 5e:00
  Partition.......................: 5e:01
  Device name.....................: dasda
  Device driver name..............: dasd
  DASD device number..............: 0201
  Type............................: disk partition
  Disk layout.....................: ECKD/compatible disk layout
  Geometry - heads................: 15
  Geometry - sectors..............: 12
  Geometry - cylinders............: 13356
  Geometry - start................: 24
  File system block size..........: 4096
  Physical block size.............: 4096
  Device size in physical blocks..: 262152
Building bootmap in '/boot'
Building menu 'zipl-automatic-menu'
Adding #1: IPL section '4.18.0-80.el8.s390x' (default)
  initial ramdisk...: /boot/initramfs-4.18.0-80.el8.s390x.img
  kernel image......: /boot/vmlinuz-4.18.0-80.el8.s390x
  kernel parmline...: 'root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root crashkernel=auto rd.dasd=0.0.0200 rd.dasd=0.0.0207 rd.dasd=0.0.202b rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_root rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_swap cio_ignore=all,!condev rd.znet=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0'
  component address:
    kernel image....: 0x00010000-0x0049afff
    parmline........: 0x0049b000-0x0049bfff
    initial ramdisk.: 0x004a0000-0x01a26fff
    internal loader.: 0x0000a000-0x0000cfff
Preparing boot menu
  Interactive prompt......: enabled
  Menu timeout............: 5 seconds
  Default configuration...: '4.18.0-80.el8.s390x'
Preparing boot device: dasda (0201).
Syncing disks...
Done.

40.6. ルートファイルシステムの一部ではない FCP LUN

データディスク など、root ファイルシステムに含まれない DASD (Direct Access Storage Devices) は /etc/dasd.conf ファイルで永続設定します。このファイルには、行ごとに DASD が含まれ、各行は DASD のバス ID で始まります。

DASD を /etc/dasd.conf ファイルに追加する場合は、キーと値のペアを使用して、各エントリーのオプションを指定します。キーとその値を等号 (=) 記号で区切ります。複数のオプションを追加する場合は、空白またはタブを使用して各オプションを区切ります。

/etc/dasd.conf ファイルの例

0.0.0207
0.0.0200 use_diag=1 readonly=1

/etc/dasd.conf ファイルへの変更は、システムの再起動後か、システムの I/O 設定を変更して新規の DASD を動的に追加した後 (DASD を z/VM にアタッチ後) に適用されます。

/etc/dasd.conf ファイルに追加した DASD を有効にするには、以下の手順を実行します。

  1. cio_ignore ユーティリティーを使用して、無視するデバイスの一覧から DASD を削除して表示させます。

    # cio_ignore -r device_number

    device_number は、DASD デバイス番号に置き換えます。

    たとえば、デバイス番号が 021a の場合は、次のコマンドを実行します。

    # cio_ignore -r 021a
  2. デバイスの uevent 属性に書き込み、DASD を有効化します。

    # echo add > /sys/bus/ccw/devices/dasd-bus-ID/uevent

    dasd-bus-ID は、DASD のバス ID に置き換えます。

    たとえば バス ID が 0.0.021a の場合には、以下を実行します。

    # echo add > /sys/bus/ccw/devices/0.0.021a/uevent

40.7. ルートファイルシステムの一部である FCP LUN

Red Hat Enterprise Linux 8 では、root ファイルシステムの一部である FCP LUN を追加するために必要な唯一のファイルが変更されました。/etc/zipl.conf ファイルを編集する代わりに、編集する新しいファイルとその場所は、以下のコマンドを実行すると確認できます。

# machine_id=$(cat /etc/machine-id)
# kernel_version=$(uname -r)
# ls /boot/loader/entries/$machine_id-$kernel_version.conf

Red Hat Enterprise Linux には、ブートプロセスの早い段階で FCP LUN をアクティブにするパラメーターである rd.zfcp= があります。この値は、コンマで区切ったデバイスバス ID、0x で始まる 16 進法の 16 桁の数字の WWPN、および 0x で始まり 16 進法の 16 桁の数字の右側にゼロが列記される FCP LUN から構成されます。

以下は、LVM ボリュームグループ vg_devel1 に使用する 2 つの FCP LUN のパーティションで、物理ボリュームを使用するシステムの /boot/loader/entries/4ab74e52867b4f998e73e06cf23fd761-4.18.0-80.el8.s390x.conf ファイルの例です。この LVM ボリュームグループには、root ファイルシステム用の論理ボリューム lv_root が含まれています。分かりやすくするため、この例ではマルチパスなしの設定となっています。

title Red Hat Enterprise Linux (4.18.0-32.el8.s390x) 8.0 (Ootpa)
version 4.18.0-32.el8.s390x
linux /boot/vmlinuz-4.18.0-32.el8.s390x
initrd /boot/initramfs-4.18.0-32.el8.s390x.img
options root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root crashkernel=auto rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a000000000 rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a100000000 rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_root rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_swap cio_ignore=all,!condev rd.znet=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0
id rhel-20181027190514-4.18.0-32.el8.s390x
grub_users $grub_users
grub_arg --unrestricted
grub_class kernel

デバイスバス ID が 0.0.fc00、WWPN が 0x5105074308c212e9、および FCP LUN が 0x401040a300000000 である 3 つ目の FCP LUN のパーティションに別の物理ボリュームを追加するには、/boot/loader/entries/4ab74e52867b4f998e73e06cf23fd761-4.18.0-32.el8.s390x.conf ファイルで、ブートカーネルのパラメーター行に rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a300000000 を追加します。以下に例を示します。

title Red Hat Enterprise Linux (4.18.0-32.el8.s390x) 8.0 (Ootpa)
version 4.18.0-32.el8.s390x
linux /boot/vmlinuz-4.18.0-32.el8.s390x
initrd /boot/initramfs-4.18.0-32.el8.s390x.img
options root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root crashkernel=auto rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a000000000 rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a100000000 rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a300000000 rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_root rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_swap cio_ignore=all,!condev rd.znet=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0
id rhel-20181027190514-4.18.0-32.el8.s390x
grub_users $grub_users
grub_arg --unrestricted
grub_class kernel
警告

設定ファイルで、カーネルコマンドラインの長さが 896 バイトを超えないようにしてください。これを超えてしまうとブートローダーを保存できず、インストールに失敗します。

zipl を実行して、次回の IPL 用に、設定ファイルの変更を適用します。

# zipl -V
Using config file '/etc/zipl.conf'
Using BLS config file '/boot/loader/entries/4ab74e52867b4f998e73e06cf23fd761-4.18.0-32.el8.s390x.conf'
Target device information
Device..........................: 08:00
Partition.......................: 08:01
Device name.....................: sda
Device driver name..............: sd
Type............................: disk partition
Disk layout.....................: SCSI disk layout
Geometry - start................: 2048
File system block size..........: 4096
Physical block size.............: 512
Device size in physical blocks..: 10074112
Building bootmap in '/boot/'
Building menu 'rh-automatic-menu'
Adding #1: IPL section '4.18.0-32.el8.s390x' (default)
kernel image......: /boot/vmlinuz-4.18.0-32.el8.s390x
kernel parmline...: 'root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root crashkernel=auto rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a000000000 rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a100000000 rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a300000000 rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_root rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_swap cio_ignore=all,!condev rd.znet=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0'
initial ramdisk...: /boot/initramfs-4.18.0-32.el8.s390x.img
component address:
kernel image....: 0x00010000-0x007a21ff
parmline........: 0x00001000-0x000011ff
initial ramdisk.: 0x02000000-0x028f63ff
internal loader.: 0x0000a000-0x0000a3ff
Preparing boot device: sda.
Detected SCSI PCBIOS disk layout.
Writing SCSI master boot record.
Syncing disks...
Done.

40.8. ルートファイルシステムの一部ではない FCP LUN

データディスクなど、root ファイルシステムの一部ではない FCP LUN は、/etc/zfcp.conf ファイルで永続的に設定されています。このファイルの各行には FCP LUN が含まれています。各行には、FCP アダプターのデバイスバス ID、0x で始まる16 桁の 16 進数の数字の WWPN、および 0x で始まり 16 桁の 16 進数の数字の右側にゼロが列記され、空白またはタブで区切られている FCP LUN から構成されます。/etc/zfcp.conf 内のエントリーは、FCP アダプターがシステムに追加される際に udev によってアクティベートされ、設定されます。システム起動時に表示される FCP アダプターはすべて追加およびトリガーされます。 udev.

/etc/zfcp.conf のコンテンツの例:

0.0.fc00 0x5105074308c212e9 0x401040a000000000
0.0.fc00 0x5105074308c212e9 0x401040a100000000
0.0.fc00 0x5105074308c212e9 0x401040a300000000
0.0.fcd0 0x5105074308c2aee9 0x401040a000000000
0.0.fcd0 0x5105074308c2aee9 0x401040a100000000
0.0.fcd0 0x5105074308c2aee9 0x401040a300000000

/etc/zfcp.conf の変更は、システムの再起動後か、システムの I/O 設定の変更による新規の FCP チャンネルの動的な追加 (たとえば、チャンネルが z/VM 下で接続) の後でのみ反映されます。もしくは、アクティブになっていなかった FCP アダプターに以下のコマンドを実行して、/etc/zfcp.conf ファイルでの新しいエントリーのアクティベーションを開始できます。

  1. cio_ignore ユーティリティーを使用して、無視されるデバイスの一覧から FCP アダプターを削除して、Linux から見えるようにします。

    # cio_ignore -r device_number

    device_number を、FCP アダプターのデバイス番号に置き換えます。以下に例を示します。

    # cio_ignore -r fcfc
  2. 次に変更をアクティベートする uevent を開始します。

    # echo add > /sys/bus/ccw/devices/device-bus-ID/uevent

    以下に例を示します。

    # echo add > /sys/bus/ccw/devices/0.0.fcfc/uevent

40.9. qeth デバイスの追加

qeth ネットワークデバイスドライバーは、QDIO モード、HiperSockets、z/VM ゲスト LAN、および z/VM VSWITCH で、IBM Z の OSA-Express 機能をサポートします

qeth デバイスドライバーの命名スキームの詳細は、36章ブートパラメーターのカスタマイズ を参照してください。

40.10. qeth デバイスの動的な追加

qeth デバイスを動的に追加するには、以下の手順に従います。

  1. qeth デバイスドライバーモジュールが読み込まれているかどうかを確認します。以下の例は、読み込み済みの qeth モジュールを示しています。

    # lsmod | grep qeth
    qeth_l3                69632  0
    qeth_l2                49152  1
    qeth                  131072  2 qeth_l3,qeth_l2
    qdio                   65536  3 qeth,qeth_l3,qeth_l2
    ccwgroup               20480  1 qeth

    lsmod コマンドの出力で、qeth モジュールが読み込まれていないことを示している場合は、modprobe コマンドを実行してそのモジュールを読み込みます。

    # modprobe qeth
  2. cio_ignore ユーティリティーを使用して、無視されるデバイスのリストからネットワークチャネルを削除し、それが Linux から見えるようにします。

    # cio_ignore -r read_device_bus_id,write_device_bus_id,data_device_bus_id

    read_device_bus_idwrite_device_bus_id、および data_device_bus_id は、ネットワークデバイスを表す 3 つのデバイスバス ID に置き換えます。たとえば、read_device_bus_id0.0.f500 で、write_device_bus_id0.0.f501 で、data_device_bus_id0.0.f502 の場合は、以下のようになります。

    # cio_ignore -r 0.0.f500,0.0.f501,0.0.f502
  3. 以下を使用します。 znetconf ネットワークデバイスの候補設定を目指し、一覧表示するユーティリティーです。

    # znetconf -u
    Scanning for network devices...
    Device IDs                 Type    Card Type      CHPID Drv.
    ------------------------------------------------------------
    0.0.f500,0.0.f501,0.0.f502 1731/01 OSA (QDIO)        00 qeth
    0.0.f503,0.0.f504,0.0.f505 1731/01 OSA (QDIO)        01 qeth
    0.0.0400,0.0.0401,0.0.0402 1731/05 HiperSockets      02 qeth
  4. 作業に使用する設定を選択してください。 znetconf 設定を適用し、設定したグループデバイスをネットワークデバイスとしてオンラインにします。

    # znetconf -a f500
    Scanning for network devices...
    Successfully configured device 0.0.f500 (encf500)
  5. 必要に応じて、オンラインに設定する前に、グループデバイスに設定されている引数を渡すこともできます。

    # znetconf -a f500 -o portname=myname
    Scanning for network devices...
    Successfully configured device 0.0.f500 (encf500)

    これで、encf500 ネットワークインターフェースの設定を継続できます。

または、sysfs 属性を使用して、以下のようにデバイスをオンラインに設定することもできます。

  1. qeth グループデバイスを作成します。

    # echo read_device_bus_id,write_device_bus_id,data_device_bus_id > /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/group

    以下に例を示します。

    # echo 0.0.f500,0.0.f501,0.0.f502 > /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/group
  2. 次に、読み込みチャンネルを見つけることで、qeth グループデバイスが正しく作成されていることを確認します。

    # ls /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/0.0.f500

    必要なシステムや機能を設定する方法により、オプションで追加のパラメーターや機能を設定できます。以下に例を示します。

    • portno
    • layer2
    • portname
  3. オンライン sysfs 属性に「1」と書き込んでデバイスをオンラインにします。

    # echo 1 > /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/0.0.f500/online
  4. 次に、デバイスの状態を確認します。

    # cat /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/0.0.f500/online
    											1

    戻り値が「1」の場合は、デバイスがオンラインであることを示し、戻り値が「0」の場合は、デバイスがオフラインであることを示します。

  5. デバイスに割り当てられたインターフェース名を見つけます。

    # cat /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/0.0.f500/if_name
    encf500

    これで、encf500 ネットワークインターフェースの設定を継続できます。

    以下のコマンドで、 s390utils パッケージでは、qeth デバイスの 最も重要な設定が表示されます。

    # lsqeth encf500
    Device name                     : encf500
    -------------------------------------------------
    card_type               : OSD_1000
    cdev0                   : 0.0.f500
    cdev1                   : 0.0.f501
    cdev2                   : 0.0.f502
    chpid                   : 76
    online                  : 1
    portname                : OSAPORT
    portno                  : 0
    state                   : UP (LAN ONLINE)
    priority_queueing       : always queue 0
    buffer_count            : 16
    layer2                  : 1
    isolation               : none

40.11. qeth デバイスの永続的な追加

新規の qeth デバイスを永続化するには、新規のインターフェース用に設定ファイルを作成する必要があります。ネットワークインターフェースの設定ファイルは /etc/sysconfig/network-scripts/ ディレクトリーにあります。

ネットワーク設定ファイルには、命名規則の ifcfg-device を使用します。device は、以前作成した qeth グループデバイスの if_name ファイルで見つかった値 (例: enc9a0) です。cio_ignore コマンドは、永続的なデバイス設定に応じて透過的に処理されるため、無視する一覧からデバイスを手動で解放する必要はありません。

同じタイプの別のデバイスの設定ファイルがすでに存在する場合は、それを新しい名前にコピーしてから編集するのが、設定ファイルを追加するのに一番簡単な方法です。

# cd /etc/sysconfig/network-scripts
# cp ifcfg-enc9a0 ifcfg-enc600

ネットワークデバイスの ID を確認するには、 lsqeth ユーティリティー:

# lsqeth -p
devices                    CHPID interface        cardtype       port chksum prio-q'ing rtr4 rtr6 lay'2 cnt
-------------------------- ----- ---------------- -------------- ---- ------ ---------- ---- ---- ----- -----
0.0.09a0/0.0.09a1/0.0.09a2 x00   enc9a0    Virt.NIC QDIO  0    sw     always_q_2 n/a  n/a  1     64
0.0.0600/0.0.0601/0.0.0602 x00   enc600    Virt.NIC QDIO  0    sw     always_q_2 n/a  n/a  1     64

同様のデバイスをこれまでに定義していない場合は、新規のファイルを作成する必要があります。次の /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-0.0.09a0 の例を、テンプレートとして使用してください。

# IBM QETH
DEVICE=enc9a0
BOOTPROTO=static
IPADDR=10.12.20.136
NETMASK=255.255.255.0
ONBOOT=yes
NETTYPE=qeth
SUBCHANNELS=0.0.09a0,0.0.09a1,0.0.09a2
PORTNAME=OSAPORT
OPTIONS='layer2=1 portno=0'
MACADDR=02:00:00:23:65:1a
TYPE=Ethernet

新規の ifcfg-0.0.0600 ファイルを以下のように編集します。

  1. DEVICE ステートメントを、ccw グループの if_name ファイルの内容を反映するように変更します。
  2. IPADDR の記述を修正して、新しいインターフェースの IP アドレスを反映させます。
  3. 必要に応じて NETMASK の記述を修正します。
  4. 新しいインターフェースを起動時にアクティブにするには、ONBOOTyes に設定されていることを確認します。
  5. SUBCHANNELS の記述が qeth デバイスのハードウェアアドレスと一致していることを確認します。
  6. PORTNAME の記述を修正するか、使用環境に不要であれば除外します。
  7. OPTIONS パラメーターに、有効な sysfs 属性とその値を追加できます。現在、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムでは、これを使用してレイヤーモード (layer2) と、qeth デバイスの関連ポート番号 (portno) を設定します。

    OSA デバイス用の qeth デバイスドライバーのデフォルトは、現在のところレイヤー 2 モードです。以前のデフォルトであるレイヤー 3 モードに依存する旧式の ifcfg 定義を継続して使用するには、layer2=0OPTIONS パラメーターに追加します。

/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-0.0.0600

# IBM QETH
DEVICE=enc600
BOOTPROTO=static
IPADDR=192.168.70.87
NETMASK=255.255.255.0
ONBOOT=yes
NETTYPE=qeth
SUBCHANNELS=0.0.0600,0.0.0601,0.0.0602
PORTNAME=OSAPORT
OPTIONS='layer2=1 portno=0'
MACADDR=02:00:00:b3:84:ef
TYPE=Ethernet

ifcfg ファイルの変更は、システムの再起動後か、システムの I/O 設定の変更による新規のネットワークデバイスの動的な追加 (たとえば、z/VM 下で接続) の後でのみ反映されます。もしくは、アクティブになっていなかったネットワークチャネルに以下のコマンドを実行して、ifcfg ファイルのアクティベーションを開始できます。

  1. cio_ignore ユーティリティーを使用して、無視されるデバイスのリストからネットワークチャネルを削除し、それが Linux から見えるようにします。

    # cio_ignore -r read_device_bus_id,write_device_bus_id,data_device_bus_id

    read_device_bus_idwrite_device_bus_id、および data_device_bus_id は、ネットワークデバイスを表す 3 つのデバイスバス ID に置き換えます。たとえば、read_device_bus_id0.0.0600 で、write_device_bus_id0.0.0601 で、data_device_bus_id0.0.0602 の場合は、以下のようになります。

    #  cio_ignore -r 0.0.0600,0.0.0601,0.0.0602
  2. 次に変更をアクティベートする uevent を開始します。

    # echo add > /sys/bus/ccw/devices/read-channel/uevent

    以下に例を示します。

    # echo add > /sys/bus/ccw/devices/0.0.0600/uevent
  3. ネットワークデバイスのステータスを確認します。

    # lsqeth
  4. ここで新しいインターフェースを開始します。

    # ifup enc600
  5. インターフェースのステータスを確認します。

    # ip addr show enc600
    3: enc600:  <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP group default qlen 1000
    link/ether 3c:97:0e:51:38:17 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    inet 10.85.1.245/24 brd 10.34.3.255 scope global dynamic enc600
    valid_lft 81487sec preferred_lft 81487sec
    inet6 1574:12:5:1185:3e97:eff:fe51:3817/64 scope global noprefixroute dynamic
    valid_lft 2591994sec preferred_lft 604794sec
    inet6 fe45::a455:eff:d078:3847/64 scope link
    valid_lft forever preferred_lft forever
  6. 新しいインターフェースのルーティングを確認します。

    # ip route
    default via 10.85.1.245 dev enc600  proto static  metric 1024
    12.34.4.95/24 dev enp0s25  proto kernel  scope link  src 12.34.4.201
    12.38.4.128 via 12.38.19.254 dev enp0s25  proto dhcp  metric 1
    192.168.122.0/24 dev virbr0  proto kernel  scope link  src 192.168.122.1
  7. ping ユーティリティーを使用し、ゲートウェイ、または新規デバイスのサブネットにある別のホストに ping して、変更を確認します。

    # ping -c 1 192.168.70.8
    PING 192.168.70.8 (192.168.70.8) 56(84) bytes of data.
    64 bytes from 192.168.70.8: icmp_seq=0 ttl=63 time=8.07 ms
  8. デフォルトのルート情報を変更した場合は、それに応じて /etc/sysconfig/network も更新する必要があります。

40.12. ネットワークの root ファイルシステム用の IBM Z ネットワークデバイスの設定

root ファイルシステムへのアクセスに必要なネットワークデバイスを追加するには、起動オプションの変更だけが必要です。起動オプションはパラメーターファイルに追加できますが、/etc/zipl.conf ファイルには、起動レコードの指定が含まれなくなります。修正が必要なファイルは、以下のコマンドを使用して配置できます。

# machine_id=$(cat /etc/machine-id)
# kernel_version=$(uname -r)
# ls /boot/loader/entries/$machine_id-$kernel_version.conf

initramfs を再作成する必要はありません。

Dracutmkinitrd 後継となる initramfs に機能を提供する後継。 initrd起動プロセスの早い段階で IBM Z でネットワークデバイスをアクティベートする起動パラメーターである rd.znet= を提供します。

このパラメーターには、NETTYPE (qeth、lcs、ctc) の一覧 (2 つ (lcs、ctc) または 3 つ (qeth) のデバイスバス ID) をコンマ区切りで指定します。また、任意で、ネットワークデバイスの sysfs 属性に相当するキー値ペアから構成される追加パラメーターを指定します。このパラメーターは、IBM Z のネットワークハードウェアを設定し、アクティベートします。IP アドレスとその他のネットワーク仕様の設定は、他のプラットフォームと同様に機能します。参照: dracut 詳細はドキュメント を参照してください。

cio_ignore ネットワークチャネルのコマンドは、起動時に透過的に処理されます。

NFS 経由のネットワークでアクセスした root ファイルシステムの起動オプションの例:

root=10.16.105.196:/nfs/nfs_root cio_ignore=all,!condev rd.znet=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0,portname=OSAPORT ip=10.16.105.197:10.16.105.196:10.16.111.254:255.255.248.0:nfs‑server.subdomain.domain:enc9a0:none rd_NO_LUKS rd_NO_LVM rd_NO_MD rd_NO_DM LANG=en_US.UTF-8 SYSFONT=latarcyrheb-sun16 KEYTABLE=us

第41章 IBM Z のパラメーターおよび設定ファイル

このセクションでは、IBM Z のパラメーターおよび設定ファイルを説明します。

41.1. IBM Z で必要な設定ファイルパラメーター

いくつかのパラメーターは必須のパラメーターなので、必ずパラメーターファイルに追加してください。このパラメーターはインストール DVD の images/ ディレクトリー内にある generic.prm ファイルでも提供されています。

  • ro

    RAM ディスクであり、読み取り専用である root ファイルシステムをマウントします。

  • ramdisk_size=size

    RAM ディスク用に予約されているメモリーサイズを、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを格納できるサイズに修正します。たとえば、ramdisk_size=40000 のようになります。

generic.prm ファイルには、追加のパラメーター cio_ignore=all,!condev も含まれます。この設定は、デバイスが多いシステムで、起動とデバイス検出を高速化します。インストールプログラムは、無視されるデバイスのアクティベーションを透過的に処理します。

重要

スタック全体で cio_ignore サポートが実装されていないことに起因するインストールの問題を回避するには、cio_ignore= のパラメーター値を使用するシステムに適応させるか、インストールプログラムのブート (IPL) に使用したパラメーターファイルから、このパラメーターを完全に削除します。

41.2. IBM Z/VM 設定ファイル

z/VM では、CMS でフォーマットしたディスクの設定ファイルを使用できます。CMS 設定ファイルの目的は、パラメーターファイル内の領域を節約することにあります。これは、初期ネットワークや、DASD および FCP 仕様を設定するパラメーターを、パラメーターファイルから移動することにより実行します。

CMS 設定ファイルでは、1 つの変数が 1 行で表されます。 variable=value のようなシェルスタイルの構文で値が設定されます。

パラメーターファイルには、CMSDASD パラメーターおよび CMSCONFFILE のパラメーターも追加する必要があります。このパラメーターは、設定ファイルの場所をインストールプログラムに指定します。

CMSDASD=cmsdasd_address

cmsdasd_address は、設定ファイルを格納している CMS フォーマット済みディスクのデバイス番号です。一般的には、CMS ユーザーの A ディスクになります。

たとえば、CMSDASD=191 となります。

CMSCONFFILE=configuration_file

configuration_file は、設定ファイル名になります。この値は小文字で指定してください。CMS_file_name.CMS_file_type などの Linux ファイル名の形式で指定します。

CMS ファイルの REDHAT CONFredhat.conf として指定されます。CMS のファイル名およびファイルタイプは、それぞれ CMS 規則に従い 1 文字から 8 文字の長さにします。

たとえば、CMSCONFFILE=redhat.conf となります。

41.3. IBM Z におけるインストール用ネットワークパラメーター

このようなパラメーターは、準備段階のネットワークを自動的に設定するために使用され、CMS 設定ファイル内で定義できます。このパラメーターは、CMS 設定ファイルでも使用できるパラメーターのみに限定されます。その他のセクションで扱われるその他のパラメーターはすべて、パラメーターファイル内で指定する必要があります。

NETTYPE="type"

type は、qethlcsctc のいずれかにしてください。デフォルトは qeth です。

以下を使用する場合は lcs を選択します。

  • OSA-Express 機能

以下を使用する場合は qeth を選択します。

  • OSA-Express 機能
  • HiperSockets
  • z/VM 上の仮想接続 (VSWTICH、Guest LAN など)
SUBCHANNELS="device_bus_IDs"

device_bus_IDs は 、コンマで区切られた 2 つまたは 3 つのデバイスバス ID になります。ID は小文字で指定する必要があります。

各ネットワークインターフェースに、それぞれ必要なデバイスバス ID を入力します。

qeth: SUBCHANNELS="read_device_bus_id,write_device_bus_id,data_device_bus_id"
lcs or ctc: SUBCHANNELS="read_device_bus_id,write_device_bus_id"

以下に例を示します (qeth SUBCHANNEL ステートメントの場合)。

SUBCHANNELS="0.0.f5f0,0.0.f5f1,0.0.f5f2"
PORTNAME="osa_portname" PORTNAME="lcs_portnumber"

この変数は、qdio モードまたは非 qdio モードで動作する OSA デバイスに対応します。

qdio モード (NETTYPE="qeth") を使用する場合、qeth モードで動作している OSA デバイスで指定するポート名は osa_portname です。

非 qdio モード (NETTYPE="lcs") を使用する場合は、lcs_portnumber を使用して、0 から 15 の整数で適切なポート番号を渡します。

PORTNO="portnumber"
CMS 設定ファイルに PORTNO="0" (ポート 0 を使用) または PORTNO="1" (各 CHPID にポートが 2 つある OSA 機能のポート 1 を使用) のいずれかを追加すると、モード入力が要求されなくなります。
LAYER2="value"

value は、0 または 1 です。

レイヤー 3 モード (NETTYPE="qeth") で OSA または HiperSocket を動作させる場合は、LAYER2="0" を使用します。レイヤー 2 モードの場合は、LAYER2="1" を使用します。z/VM 環境の仮想ネットワークデバイスの場合、この設定はデバイスを接続する GuestLAN または VSWITCH の定義と同じにしてください。

DHCP などのレイヤー 2 (Data Link Layer またはその MAC サブレイヤー) で動作するネットワークサービスを使用する場合は、レイヤー 2 モードを選択することが推奨されます。

OSA デバイス用の qeth デバイスドライバーのデフォルトがレイヤー 2 モードになります。以前のデフォルトであるレイヤー 3 モードを引き続き使用する場合は、LAYER2="0" を明示的に設定します。

VSWITCH="value"

value は、0 または 1 です。

z/VM VSWITCH または GuestLAN に接続する場合は VSWITCH="1" を指定します。実際の OSA または実際の HiperSocket を直接接続して使用する場合は VSWITCH="0" を指定します (または何も指定しません)。

MACADDR="MAC_address"

LAYER2="1"VSWITCH="0" を指定している場合は、このパラメーターを使用して MAC アドレスを指定することもできます。Linux では、小文字と 16 進数の組み合わせをコロンで区切った、6 つのオクテット形式が必要です (MACADDR=62:a3:18:e7:bc:5f など)。z/VM で使用される表記とは異なります。

LAYER2="1"VSWITCH="1" を指定する場合は、MACADDR を指定しないでください。レイヤー 2 モードの場合は、z/VM により固有の MAC アドレスが仮想ネットワークデバイスに割り当てられます。

CTCPROT="value"

value は、01、または 3 です。

NETTYPE="ctc" の CTC プロトコルを指定します。デフォルトは 0 です。

HOSTNAME="string"
string は、新たにインストールした Linux インスタンスのホスト名です。
IPADDR="IP"
IP は、新しい Linux インスタンスの IP アドレスです。
NETMASK="netmask"

netmask はネットマスクです。

IPv4 の CIDR (クラスレス相互ドメインルーティング) で規定されているように、ネットマスクではプレフィックスの整数 (1 から 32) の構文に対応しています。たとえば、255.255.255.0 の代わりに 24 を指定したり、255.255.240.0 の代わりに 20 を指定できます。

GATEWAY="gw"
gw は、このネットワークデバイスのゲートウェイ IP アドレスです。
MTU="mtu"
mtu は、このネットワークデバイスの Maximum Transmission Unit (MTU) です。
DNS="server1:server2:additional_server_terms:serverN"

server1:server2:additional_server_terms:serverN は、コロンで区切った DNS サーバーの一覧です。以下に例を示します。

DNS="10.1.2.3:10.3.2.1"
SEARCHDNS="domain1:domain2:additional_dns_terms:domainN"

domain1:domain2:additional_dns_terms:domainN は、コロンで区切った検索ドメインの一覧です。以下に例を示します。

SEARCHDNS="subdomain.domain:domain"

SEARCHDNS= の指定が必要となるのは、DNS= パラメーターを使用する場合のみです。

DASD=

DASD または DASD の範囲を定義して、インストールを設定します。

インストールプログラムは、オプション属性である rodiagerplog、および failfast を持つ、コンマ区切りのデバイスバス ID の一覧、またはデバイスバス ID の範囲の一覧をサポートします。必要に応じて、デバイス番号で先行するゼロを除くことでデバイスバス ID を短縮できます。いずれのオプション属性も、コロンで区切り、括弧で囲む必要があります。オプションの属性は、デバイスバス ID、またはデバイスバス ID の範囲の後に続きます。

サポートされている唯一のグローバルオプションは autodetect です。ここでは、存在しない DASD の仕様をサポートして、後で追加する DASD 用にカーネルデバイス名を確保するということは行いません。永続性のある DASD デバイス名 (例: /dev/disk/by-path/name) を使用して、後で透過的なディスクを追加できるようにします。probeonlynopavnofcx などの他のグローバルオプションは、インストールプログラムではサポートしていません。

システムにインストールする必要がある DASD だけを指定します。ここで指定した未フォーマットの DASD はすべて、インストールプログラムで後で確認してからフォーマットする必要があります。

インストール後に、root ファイルシステム、または /boot パーティションに必要ではないデータの DASD を追加します。

以下に例を示します。

DASD="eb1c,0.0.a000-0.0.a003,eb10-eb14(diag),0.0.ab1c(ro:diag)"

FCP のみの環境では、DASD が存在しないことを示すために、CMS 設定ファイルから DASD= オプションを削除します。

FCP_n="device_bus_ID WWPN FCP_LUN"

詳細は以下のようになります。

  • 通常、n は整数値になりますが (FCP_1FCP_2 など)、アルファベット、数字、下線などを使用した文字列も使用できます。
  • device_bus_ID は、HBA (ホストバスアダプター) (例: デバイス fc00 の場合は 0.0.fc00) を表す FCP デバイスのデバイスバス ID を指定します。
  • WWPN は、ルーティングに使用される世界共通のポート名です (マルチパスと併用されることが多い)。16 桁の 16 進数の値 (0x50050763050b073d など) になります。
  • FCP_LUN は、ストレージの論理ユニット識別子を指し、16 桁の 16 進数の右側にゼロを加えた値 (0x4020400100000000 など) で指定します。

    この変数は、システムで、FCP デバイスとともに使用して、SCSI ディスクなどの FCP LUN をアクティベートできます。新たな FCP LUN はインストール中に対話式に、またはキックスタートファイルを介してアクティベートできます。サンプル値は以下のようになります。

    FCP_1="0.0.fc00 0x50050763050b073d 0x4020400100000000"
    重要

    FCP パラメーターで使用する各値 (FCP_1FCP_2 など) はサイト固有となるため、通常は FCP ストレージ管理者から提供されます。

FCP_n 以外の必須のパラメーターが、パラメーターや設定ファイル内に記載されていないと、インストールプログラムにより入力が求められます。

41.4. IBM Z のキックスタートインストールのパラメーター

以下のパラメーターは、パラメーターファイル内で定義できますが、CMS 設定ファイル内では機能しません。

inst.ks=URL
キックスタートファイルを参照します。これは通常、IBM Z 上の Linux インストールのネットワークにあります。URL を、キックスタートファイルのファイル名を含む完全なパスに置き換えます。このパラメーターは、キックスタートによる自動インストールを有効にします。
inst.cmdline
このオプションが指定されている場合は、ラインモード端末 (z/VM 環境下の 3270 や LPAR 用のオペレーティングシステムメッセージなど) の出力が読み取り可能になります。これは、インストールプログラムが、UNIX スタイルのコンソールにのみ適用されるエスケープ端末シーケンスを無効にするためです。インストールプログラムは、cmdline モード内での対話式のユーザー入力をサポートしないため、すべての質問に回答するキックスタートファイルによるインストールが必要になります。

キックスタートファイルに必要なパラメーターがすべて含まれていることを確認してから、inst.cmdline オプションを使用してください。必要なコマンドがないと、インストールが失敗します。

41.5. IBM Z のその他のパラメーター

以下のパラメーターは、パラメーターファイル内で定義できますが、CMS 設定ファイル内では機能しません。

rd.live.check
ISO ベースのインストールソースのテストを起動します。たとえば、FCP 接続の DVD から起動した場合や、ローカルハードディスク上、または NFS でマウントした ISO で inst.repo= を使用する場合などにテストします。
inst.nompath
マルチパスデバイスのサポートを無効にします。
inst.proxy=[protocol://][username[:password]@]host[:port]
HTTP、HTTPS、または FTP を介したインストールで使用するプロキシを指定します。
inst.rescue
RAM ディスクからレスキューシステムを起動して、インストールされたシステムを修正または復元できます。
inst.stage2=URL

install.img ディレクトリーではなく、install.img を含むツリーへのパスを指定します。それ以外は、inst.repo= の構文に従います。inst.stage2 が指定されていると、それが install.img を検索する他の方法よりも優先されます。ただし、 Anaconda ローカルメディアで install.img を検出すると、inst.stage2 の URL は無視されます。

inst.stage2 が指定されておらず、install.img がローカルで見つからない場合は、 Anaconda inst.repo= または method= で指定された場所を探します。

inst. repo= や method= なしで inst. stage2= だけを指定すると、 Anaconda インストール用に、インストール済みシステムで有効になったリポジトリーを使用します。

複数の HTTP、HTTPS、または FTP ソースを指定する場合は、オプションを複数回使用します。複数の HTTP、HTTPS、または FTP のパスが指定されると、いずれかが成功するまで順番に試行されます。

inst.stage2=http://hostname/path_to_install_tree/
inst.stage2=http://hostname/path_to_install_tree/
inst.stage2=http://hostname/path_to_install_tree/
inst.syslog=IP/hostname[:port]
ログメッセージをリモートの syslog サーバーに送信します。

ここで説明されているブートパラメーターは、IBM Z へのインストールとトラブルシューティングに非常に便利ですが、インストールプログラムに影響を及ぼすのはこれらのサブセットのみです。

41.6. IBM Z におけるパラメーターファイルと CMS 設定ファイルの例

パラメーターファイルを変更する場合は、配布されている generic.prm ファイルの拡張から始めてください。

generic.prm ファイルの例:

ro ramdisk_size=40000 cio_ignore=all,!condev
CMSDASD="191" CMSCONFFILE="redhat.conf"
inst.vnc
inst.repo=http://example.com/path/to/dvd-contents

QETH ネットワークデバイスを設定する redhat.conf ファイルの例 (generic.prm 内の CMSCONFFILE により指定されています)

NETTYPE="qeth"
SUBCHANNELS="0.0.0600,0.0.0601,0.0.0602"
PORTNAME="FOOBAR"
PORTNO="0"
LAYER2="1"
MACADDR="02:00:be:3a:01:f3"
HOSTNAME="foobar.systemz.example.com"
IPADDR="192.168.17.115"
NETMASK="255.255.255.0"
GATEWAY="192.168.17.254"
DNS="192.168.17.1"
SEARCHDNS="systemz.example.com:example.com"
DASD="200-203"

第42章 UEFI セキュアブートを使用したベータシステムの起動

本章では、UEFI セキュアブートが有効になっているシステムで Red Hat Enterprise Linux ベータ版リリースを起動する手順を説明します。

42.1. UEFI セキュアブートおよび RHEL ベータ版リリース

UEFI セキュアブートでは、オペレーティングシステムカーネルが、認識された秘密キーで署名されている必要があります。UEFI セキュアブートは、対応する公開キーを使用して署名を検証します。

Red Hat Enterprise Linux 8 のベータリリースの場合には、カーネルは Red Hat ベータ固有の秘密鍵で署名されます。UEFI セキュアブートは、対応する公開鍵を使用して署名を検証しようとしますが、このハードウェアはベータ版の秘密鍵を認識しないため、Red Hat Enterprise Linux ベータ版のリリースシステムは起動に失敗します。そのため、ベータリリースで UEFI セキュアブートを使用するには、MOK (Machine Owner Key) 機能を使用して Red Hat ベータ公開キーをシステムに追加します。

42.2. UEFI セキュアブートのベータ公開鍵の追加

このセクションでは、UEFI セキュアブート用に Red Hat Enterprise Linux ベータ版の公開鍵を追加する方法を説明します。

前提条件

  • システムで UEFI セキュアブートが無効になっている。
  • Red Hat Enterprise Linux ベータ版リリースがインストールされており、システムの再起動もセキュアブートが無効になっている。
  • システムにログインし、初期セットアップ 画面でタスクを完了します。

手順

  1. システムの Machine Owner Key (MOK) 一覧に Red Hat ベータ版の公開鍵の登録を開始します。

    # mokutil --import /usr/share/doc/kernel-keys/$(uname -r)/kernel-signing-ca.cer

    $(uname -r) はカーネルバージョンに置き換えられます(例: 4.18.0-80.el8.x86_64)

  2. プロンプトが表示されたらパスワードを入力します。
  3. システムを再起動し、任意のキーを押して起動を続行します。Shim UEFI キー管理ユーティリティーは、システム起動時に起動します。
  4. Enroll MOK を選択します。
  5. Continue を選択します。
  6. Yes を選択し、パスワードを入力します。この鍵はシステムのファームウェアにインポートされます。
  7. Reboot を選択します。
  8. システムでセキュアブートを有効にします。

42.3. ベータ版公開鍵の削除

Red Hat Enterprise Linux ベータ版リリースを削除し、Red Hat Enterprise Linux General Availability (GA) リリースをインストールするか、別のオペレーティングシステムをインストールする予定の場合は、ベータ版の公開鍵を削除します。

この手順では、ベータ版の公開鍵を削除する方法を説明します。

手順

  1. システムの Machine Owner Key (MOK) 一覧から Red Hat ベータ版の公開鍵の削除を開始します。

    # mokutil --reset
  2. プロンプトが表示されたらパスワードを入力します。
  3. システムを再起動し、任意のキーを押して起動を続行します。Shim UEFI キー管理ユーティリティーは、システム起動時に起動します。
  4. Reset MOK を選択します。
  5. Continue を選択します。
  6. Yes を選択し、手順 2 で指定したパスワードを入力します。この鍵はシステムのファームウェアから削除されます。
  7. Reboot を選択します。

パート VII. 付録

付録A システム要件の参照

このセクションでは、Red Hat Enterprise Linux をインストールする際のハードウェア、インストール先、システム、メモリー、RAID に関する情報とガイドラインを提供します。

A.1. ハードウェアの互換性

Red Hat は、対応しているハードウェアについて、ハードウェアベンダーと密接に連携しています。

A.2. インストール先として対応しているターゲット

インストールターゲットは、Red Hat Enterprise Linux を格納し、システムを起動するストレージデバイスです。Red Hat Enterprise Linux は、AMD64、Intel 64、および 64 ビット ARM のシステム向けに、以下のインストールターゲットに対応しています。

  • SCSI、SATA、SAS などの標準的な内部インターフェースで接続するストレージ
  • BIOS/ファームウェアの RAID デバイス
  • nd_pmem ドライバーが対応する、セクターモードに設定された Intel 64 および AMD64 アーキテクチャーの NVDIMM デバイス
  • ファイバーチャネルのホストバスアダプターおよびマルチパスのデバイス。製造元が提供しているドライバーが必要な場合があります。
  • Xen 仮想マシンの Intel のプロセッサーの Xen ブロックデバイス
  • KVM 仮想マシンの Intel のプロセッサーの VirtIO ブロックデバイス

Red Hat では、USB ドライブや SD メモリーカードへのインストールはサポートしていません。サードパーティーによる仮想化技術のサポートは、「Red Hat Hardware Compatibility List」 を参照してください。

A.3. システムの仕様

Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムはシステムのハードウェアを自動的に検出してインストールするため、特定のシステム情報を提供する必要はありません。ただし、特定の Red Hat Enterprise Linux インストールシナリオでは、将来の参照用にシステム仕様を記録しておくことをお勧めします。次のようなシナリオになります。

カスタマイズしたパーティションレイアウトで RHEL をインストール

レコード - システムに接続されているハードドライブのモデル番号、サイズ、種類、およびインタフェース。たとえば、SATA0 上には Seagate 製 ST3320613AS (320 GB)、SATA1 上には Western Digital WD7500AAKS (750 GB) です。

既存のシステムに、追加のオペレーティングシステムとして RHEL をインストール

レコード - システムで使用するパーティション。この情報には、ファイルシステムの種類、デバイスノード名、ファイルシステムのラベル、およびサイズを記載でき、パーティションを作成する際に特定のパーティションを識別できます。オペレーティングシステムの 1 つが Unix オペレーティングシステムの場合、Red Hat Enterprise Linux はデバイス名を異なる方法で報告することがあります。追加の情報は、mount コマンド、blkid コマンドを実行して表示するか、/etc/fstab ファイルを参照してください。

複数のオペレーティングシステムがインストールされている場合、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムはそのオペレーティングシステムを自動的に検出して、それを起動するようにブートローダーを設定しようとします。追加のオペレーティングシステムが自動的に検出されない場合は、手動で設定できます。詳細は、「ソフトウェアオプションの設定」「ブートローダーの設定」を参照してください。

ローカルのハードドライブにあるイメージからの RHEL インストール

レコード - イメージを保存するハードドライブおよびディレクトリー

ネットワーク経由で RHEL のインストール

ネットワークを手動で設定する必要がある場合、つまり DHCP を使用しない場合です。

レコード:

  • IP アドレス
  • ネットマスク
  • ゲートウェイの IP アドレス
  • (必要に応じて) サーバーの IP アドレス

ネットワーク要件が不明な場合は、ネットワーク管理者に連絡してください。

iSCSI ターゲットへの RHEL のインストール

レコード - iSCSI ターゲットの場所ネットワークに応じて、CHAP ユーザー名とパスワードと、リバースの CHAP ユーザー名とパスワードが必要になる場合があります。

ドメインに含まれるシステムへの RHEL のインストール

ドメイン名が DHCP サーバーにより提供されることを確認してください。提供されない場合は、インストール中にドメイン名を入力する必要があります。

A.4. ディスクおよびメモリーの要件

複数のオペレーティングシステムがインストールされている場合は、割り当てられたディスク領域が Red Hat Enterprise Linux で必要なディスク領域とは異なることを確認することが重要です。

注記
  • AMD64、Intel 64、64 ビット ARM の場合は、少なくとも 2 つのパーティション (/ および swap) を Red Hat Enterprise Linux 専用とする必要があります。
  • IBM Power Systems サーバーでは、少なくとも 3 つのパーティション (/swapPReP 起動パーティション) を Red Hat Enterprise Linux 専用にする必要があります。

最低 10 GiB の空きディスク容量が必要です。詳細は 付録B パーティション設定の参照 を参照してください。

Red Hat Enterprise Linux をインストールするには、パーティションが分割されていないディスク領域か、削除できるパーティション内に、最低 10 GiB の容量が必要です。詳細は 付録B パーティション設定の参照 を参照してください。

表A.1 最小 RAM 要件

インストールタイプ推奨される最小 RAM

ローカルメディアによるインストール (USB、DVD)

  • aarch64、s390x、および x86_64 アーキテクチャーの場合は 1.5 GiB
  • ppc64le アーキテクチャーの場合 3 GiB

NFS ネットワークインストール

  • aarch64、s390x、および x86_64 アーキテクチャーの場合は 1.5 GiB
  • ppc64le アーキテクチャーの場合 3 GiB

HTTP、HTTPS、または FTP ネットワークインストール

  • s390x および x86_64 アーキテクチャー向けの 3 GiB
  • aarch64 および ppc64le アーキテクチャーの場合は 4 GiB
注記

推奨される最小要件より少ないメモリーでインストールを完了できます。正確な要件は、環境とインストールパスにより異なります。ご使用の環境に必要な最小 RAM を決定するために、さまざまな構成をテストすることが推奨されます。キックスタートファイルを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールするには、標準的なインストールと同じように推奨される最小 RAM 要件があります。ただし、キックスタートファイルに追加のメモリーを必要とするコマンド、または RAM ディスクにデータを書き込むコマンドが含まれている場合は、追加の RAM が必要になることがあります。詳細は『高度な RHEL インストールの実行』を参照してください。

A.5. RAID 要件

Red Hat Enterprise Linux のメジャーバージョン間でストレージ技術がどのように設定され、そのサポートがどのように変更したかを理解することが重要になります。

ハードウェア RAID

インストールプロセスを開始する前に、コンピューターのマザーボードが提供する RAID 機能、またはコントローラーカードが接続する RAID 機能を設定する必要があります。アクティブな RAID アレイは、それぞれ Red Hat Enterprise Linux 内で 1 つのドライブとして表示されます。

ソフトウェア RAID

システムに複数のハードドライブが搭載されている場合は、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを使用して、複数のドライブを 1 つの Linux ソフトウェア RAID アレイとして動作させることができます。ソフトウェア RAID アレイを使用すると、RAID 機能は専用のハードウェアではなく、オペレーティングシステムにより制御されることになります。

注記

以前から存在している RAID アレイの全メンバーデバイスが、パーティションが設定されていないディスクまたはドライブの場合、インストールプログラムは、アレイをディスクとして扱い、アレイを削除する方法はありません。

USB ディスク

インストール後に外付け USB ストレージを接続して設定できます。ほとんどのデバイスはカーネルにより認識されますが、認識されないデバイスもあります。インストール中にこれらのディスクを設定する必要がない場合は切断して、潜在的な問題を回避してください。

NVDIMM デバイス

不揮発性デュアルインラインメモリーモジュール (NVDIMM) デバイスをストレージとして使用するには、次の条件を満たす必要があります。

  • Red Hat Enterprise Linux のバージョンが、7.6 以降である。
  • システムのアーキテクチャーが Intel 64 または AMD64 である。
  • デバイスが、セクターモードに設定されている。Anaconda で、NVDIMM デバイスをこのモードに再構成できます。
  • nd_pmem ドライバーがそのデバイスに対応している。

さらに以下の条件が満たされる場合には、NVDIMM デバイスからの起動が可能です。

  • システムが UEFI を使用している。
  • システムで使用可能なファームウェアまたは UEFI ドライバーがデバイスをサポートしている。UEFI ドライバーは、デバイス自体のオプション ROM から読み込むことができます。
  • デバイスが名前空間で利用可能である。

システムの起動中に高性能な NVDIMM デバイスを利用するには、デバイスに /boot ディレクトリーおよび /boot/efi ディレクトリーを置きます。

注記

NVDIMM デバイスの XIP (Execute-in-place) 機能は、起動時にはサポートされません。カーネルは従来どおりメモリーに読み込まれます。

Intel の BIOS RAID に関する注意点

Red Hat Enterprise Linux は、Intel BIOS RAID セットへのインストールに、mdraid を使用します。このセットは起動プロセスで自動検出されるため、起動するたびにデバイスノードパスが変わる可能性があります。このため、/etc/fstab/etc/crypttab、またはデバイスノードパスでデバイスを参照するその他の設定ファイルにローカルな変更を加えても、Red Hat Enterprise Linux では機能しない可能性があります。デバイスノードのパス (/dev/sda など) を、ファイルシステムのラベルまたはデバイスの UUID に置き換えることが推奨されます。ファイルシステムのラベルとデバイスの UUID は、blkid コマンドを使用すると確認できます。

A.6. UEFI セキュアブートおよびベータ版の要件

UEFI セキュアブートが有効になっているシステムに Red Hat Enterprise Linux のベータ版リリースをインストールする予定がある場合は、UEFI セキュアブートオプションを無効にしてから、インストールを開始します。

UEFI セキュアブートでは、オペレーティングシステムのカーネルが、対応する公開鍵を使用してシステムのファームウェアが検証できる、認識済みの秘密鍵で署名されている必要があります。Red Hat Enterprise Linux ベータ版リリースの場合には、カーネルは Red Hat ベータ版固有の公開鍵で署名されていますが、この鍵はデフォルトではシステムで認識できません。その結果、インストールメディアの起動にも失敗します。

付録B パーティション設定の参照

B.1. 対応デバイスの種類

標準パーティション
標準パーティションには、ファイルシステムまたは swap 領域を使用できます。標準パーティションは、/bootBIOS Boot、および EFI System パーティション で最も一般的に使用されます。その他のほとんどの用途には、LVM 論理ボリュームが推奨されます。
LVM
デバイスタイプに LVM (または論理ボリューム管理) を選択すると、LVM 論理ボリュームが作成されます。現在 LVM ボリュームグループが存在しない場合は、新しいボリュームを含む LVM ボリュームグループが自動的に作成されます。LVM ボリュームグループが存在する場合は、そのボリュームが割り当てられます。LVM は、物理ディスクを使用する際にパフォーマンスを向上できます。また、パフォーマンスや信頼性、またはその両方を向上させるために、高度な設定 (1 つのマウントポイントに複数の物理ディスクの使用、ソフトウェア RAID の設定など) が可能になります。
LVM シンプロビジョニング
シンプロビジョニングを使用すると、シンプールと呼ばれる、空き領域のストレージプールを管理でき、アプリケーションで必要になった時に任意の数のデバイスに割り当てることができます。ストレージ領域の割り当ての費用対効果を高くする必要がある場合は、プールを動的に拡張できます。
警告

インストールプログラムは、オーバープロビジョニングの LVM シンプールをサポートしていません。

B.2. 対応ファイルシステム

本セクションでは、Red Hat Enterprise Linux で利用可能なファイルシステムを説明します。

xfs
XFS は、最大 16 エクサバイト (約 1600 万テラバイト) のファイルシステム、最大 8 エクサバイト (約 800 万テラバイト) のファイル、および数千万のエントリーを含むディレクトリー構造に対応する、スケーラビリティーが高く高性能なファイルシステムです。XFS は、メタデータジャーナリングもサポートしているため、クラッシュに対するより迅速な復元が容易になります。1 つの XFS ファイルシステムで対応している最大サイズは 500 TB です。XFS は、Red Hat Enterprise Linux でデフォルトの、推奨されるファイルシステムです。
ext4
ext4 ファイルシステムは、ext3 ファイルシステムをベースとし、改善が加えられています。より大きなファイルシステム、そしてより大きなファイルに対応するようになり、ディスク領域の割り当てに要する時間が短縮され効率化されています。また、ディレクトリー内のサブディレクトリーの数に制限がなく、ファイルシステムチェックが速くなり、ジャーナリングがより強力になりました。1 つの ext4 ファイルシステムで対応している最大サイズは 50 TB です。
ext3
ext3 ファイルシステムは ext2 ファイルシステムをベースとし、ジャーナリング機能という大きな利点を備えています。ジャーナリングファイルシステムを使用すると、クラッシュが発生するたびに fsck ユーティリティーを実行してメタデータの整合性をチェックする必要がないため、突然終了したあとに、ファイルシステムの復元に要する時間を短縮できます。
ext2
ext2 ファイルシステムは標準の Unix ファイルタイプに対応しています (通常のファイル、ディレクトリー、シンボリックリンクなど)。最大 255 文字までの長いファイル名を割り当てることができます。
swap
swap パーティションは、仮想メモリーに対応するために使用されます。つまり、システムが処理しているデータを格納する RAM が不足すると、そのデータが swap パーティションに書き込まれます。
vfat

VFAT ファイルシステムは Linux ファイルシステムです。FAT ファイルシステムにある Microsoft Windows の長いファイル名と互換性があります。

注記

Linux システムパーティションでは、VFAT ファイルシステムのサポートは利用できません。たとえば、//var/usr などです。

BIOS ブート
BIOS 互換モードで、BIOS システムおよび UEFI システムの GUID パーティションテーブル (GPT) を使用するデバイスから起動するのに必要な、非常に小さいパーティションです。
EFI システムパーティション
UEFI システムの GUID パーティションテーブル (GPT) でデバイスを起動する場合に必要な、小さいパーティションです。
PReP
この小さなブートパーティションは、ハードドライブの最初のパーティションにあります。PReP 起動パーティションには GRUB2 ブートローダーが含まれ、その他の IBM Power Systems サーバーが Red Hat Enterprise Linux を起動できるようにします。

B.3. 対応する RAID のタイプ

RAID は Redundant Array of Independent Disks の略で、複数の物理ディスクを論理ユニットにまとめることを可能にする技術です。設定によっては、信頼性を犠牲にしてパフォーマンスを向上させるように設計されていますが、一方で、利用可能な領域のサイズが同じでも、より多くのディスクを使用することで、信頼性が向上します。

本セクションは、LVM および LVM シンプロビジョニングを使用して、インストール済みシステムのストレージを設定できるソフトウェアの RAID タイプを説明します。

なし
RAID アレイは設定されていません。
RAID 0
パフォーマンス - データを複数のディスクに分散させます。RAID 0 は、標準パーティションのパフォーマンスを向上させ、1 つの大規模仮想デバイスに複数のディスクのストレージをプールします。RAID 0 には冗長性がなく、アレイ内の 1 つのディスクに障害が発生すると、アレイ全体のデータが壊れる点に注意してください。RAID 0 には少なくとも 2 つのディスクが必要です。
RAID 1
冗長性 - 1 つのパーティションにあるデータをすべて別のディスク (複数可) にミラーリングします。アレイ内のデバイスを増やすことで冗長レベルを強化します。RAID 1 には少なくとも 2 つのディスクが必要です。
RAID 4
エラーの確認 - データを複数のディスクに分散し、アレイ内の 1 つのディスクにパリティー情報を格納しているため、アレイ内のいずれかのディスクに障害が発生した場合にアレイを保護します。すべてのパリティー情報が 1 つのディスクに保存されているため、このディスクにアクセスすると、アレイのパフォーマンスに「ボトルネック」が生じます。RAID 4 には少なくとも 3 つのディスクが必要です。
RAID 5
分散エラーの確認 - データおよびパリティー情報を複数のディスクに分散させます。そのため、RAID 5 は複数ディスクにデータを分散させるためパフォーマンスが向上する一方、パリティー情報もアレイ全体に分散されるため、RAID 4 のようにパフォーマンスのボトルネックは共有されません。RAID 5 には少なくとも 3 つのディスクが必要です。
RAID 6
冗長なエラーの確認 - RAID 6 は RAID 5 と似ていますが、格納するパリティデータのセットは 2 つになります。RAID 6 には少なくとも 4 つのディスクが必要です。
RAID 10
パフォーマンスおよび冗長性 - RAID 10 は、ネストされた RAID またはハイブリッド RAID です。ミラーリングしているディスクセットにデータを分散させることで構築します。たとえば、4 つの RAID パーティションで構築した RAID 10 のアレイは、ストライプ化されたパーティションをミラーリングする 2 組のペアで構成されます。RAID 10 には少なくとも 4 つのディスクが必要です。

B.5. パーティション設定に関するアドバイス

すべてのシステムに最善となる分割方法はありません。インストール済みシステムをどのように使用するかによって異なります。ただし、次のヒントは、ニーズに最適なレイアウトを見つけるのに役立つかもしれません。

  • たとえば、特定のパーティションを特定のディスクに配置する必要がある場合など、特定の要件を満たすパーティションを最初に作成します。
  • 機密データを格納する可能性があるパーティションやボリュームには、暗号化を検討してください。暗号化を行うと、権限を持たない人が物理ストレージデバイスにアクセスできても、暗号化したパーティションにあるデータにアクセスできなくなります。ほとんどの場合は、少なくともユーザーデータが含まれる /home パーティションを暗号化してください。
  • 場合によっては、//boot、および /home 以外のディレクトリーに個別のマウントポイントを作成すると役に立つかもしれません。たとえば、MySQL データベースを実行するサーバーで、/var/lib/mysql 用のマウントポイントを別に持つことで、後でバックアップからデータベースを復元しなくても、再インストール中にデータベースを保存できます。ただし、不要なマウントポイントがあると、ストレージ管理がより困難になります。
  • 特定のディレクトリーには、どのレイアウトに配置できるかについて、特別な制限がいくつか適用されます。特に、/boot ディレクトリーは常に、(LVM ボリュームではなく) 物理パーティションに存在する必要があります。
  • Linux を初めて使用する場合は、さまざまなシステムディレクトリーとそのコンテンツの詳細を、 Linux ファイルシステム階層標準 を確認してください。
  • システムにインストールされるカーネルは、それぞれ /boot パーティションに約 56 MB の領域を必要とします。

    • 32 MB initramfs
    • 14 MB kdump initramfs
    • 3.5 MB のシステムマップ
    • 6.6 MB vmlinuz

      注記

      レスキューモードでは、initramfs および vmlinuz には 80 MB が必要です。

      最も一般的なユースケースでは、/boot にはデフォルトの 1 GB のパーティションサイズが必要です。ただし、複数のカーネルリリースまたはエラータカーネルを保持する予定がある場合は、このパーティションのサイズを増大させることが推奨されます。

  • /var ディレクトリーには、Apache Web サーバーなど、多数のアプリケーションのコンテンツが格納されていて、YUM パッケージマネージャーが、ダウンロードしたパッケージの更新を一時的に保管するのに使用します。/var を含むパーティションまたはボリュームは、最低 3 GB となることを確認してください。
  • 通常、/var ディレクトリーの内容は頻繁に変わります。古いソリッドステートドライブ (SSD) では、処理できる読み取り/書き込みサイクル数が減少してから使用ができなくなるので、内容が頻繁に変更することが原因で問題が発生する可能性があります。システムのルートが SSD にある場合は、従来の (platter) HDD の /var に別のマウントポイントを作成することを検討してください。
  • /usr ディレクトリーには、一般的な Red Hat Enterprise Linux インストールの大抵のソフトウェアが格納されています。このディレクトリーを含むパーティションまたはボリュームは、最小インストールの場合は最低 5 GB、グラフィカル環境のインストールの場合は最低 10 GB 必要です。
  • /usr または /var のパーティションをルートボリュームとは別の場所に設定すると、これらのディレクトリーには起動に欠かせないコンポーネントが含まれているため、起動プロセスが非常に複雑になります。iSCSI ドライブや FCoE などの場所に配置してしまった場合には、システムが起動できなくなったり、電源オフや再起動の際に Device is busy のエラーでハングしたりする可能性があります。

    これらの制限は /usr/var にのみ適用され、その下のディレクトリーには適用されません。たとえば、/var/www 向けの個別パーティションは、問題なく機能します。

    重要

    一部のセキュリティーポリシーでは、管理がより複雑になりますが、/usr/var の分離が必要になります。

  • LVM ボリュームグループ内の一部領域を未割り当てのまま残しておくことを検討してください。このように未割り当ての領域を残すことで、領域の要件が変化した際に、その他のボリュームからデータを削除したくない場合に、柔軟性が得られます。また、パーティションに LVM シンプロビジョニング デバイスタイプを選択し、ボリュームに未使用の領域を自動的に処理させることもできます。
  • XFS ファイルシステムのサイズを縮小することはできません。このファイルシステムのパーティションまたはボリュームを小さくする必要がある場合は、データのバックアップを作成し、ファイルシステムを破棄して、代わりに小規模なファイルシステムを新たに作成する必要があります。したがって、後でパーティションレイアウトを変更する予定の場合には、代わりに ext4 ファイルシステムを使用してください。
  • インストール後に、ハードドライブの追加、または仮想マシンのハードドライブの拡張によりストレージを拡張することを予定している場合は、論理ボリューム管理 (LVM) を使用してください。LVM を使用すると、新しいドライブに物理ボリュームを作成し、必要に応じてそのボリュームをボリュームグループおよび論理ボリュームに割り当てることができます。たとえば、システムの /home (または論理ボリュームに存在するその他のディレクトリー) は簡単に拡張できます。
  • システムのファームウェア、起動ドライブのサイズ、および起動ドライブのディスクラベルによっては、BIOS の起動パーティションまたは EFI システムパーティションの作成が必要になる場合があります。これらのパーティションの詳細は、「推奨されるパーティション設定スキーム」を参照してください。システムで BIOS ブートまたは EFI システムパーティションが 必要ない 場合は、グラフィカルインストールで BIOS ブートまたは EFI システムパーティションを作成することはできません。この場合は、メニューに表示されなくなります。
  • インストール後にストレージ設定に変更を加える必要がある場合は、Red Hat Enterprise Linux リポジトリーで役に立つツールがいくつか提供されています。コマンドラインツールを使用する場合は、system-storage-manager を試してみてください。

付録C Boot オプションの参照

本セクションは、インストールプログラムのデフォルトの挙動を変更するのに使用できる起動オプションの一部を説明します。キックスタートおよび高度な起動オプションは、『高度な RHEL インストールの実行』を参照してください。

C.1. インストールソースの起動オプション

本セクションでは、さまざまなインストールソースの起動オプションを説明します。

inst.repo=

inst.repo= 起動オプションはインストールソースを指定します。つまり、パッケージリポジトリーと、そのリポジトリーを記述する有効な .treeinfo ファイルを提供する場所にあたります。たとえば、inst.repo=cdrom になります。inst.repo= オプションの対象は、以下のいずれかのインストールメディアになります。

  • インストール可能なツリー (インストールプログラムのイメージ、パッケージ群、リポジトリーデータおよび有効な .treeinfo ファイルを含むディレクトリー構成)
  • DVD (システムの DVD ドライブにある物理ディスク)
  • Red Hat Enterprise Linux のフルインストール用 DVD の ISO イメージ (ハードドライブ、またはシステムにアクセスできるネットワーク上の場所)

    inst.repo= 起動オプションでは、さまざまなインストール方法を設定できます。以下の表は、inst.repo= 起動オプションの詳細な構文を記載します。

    表C.1 inst.repo= インストールソース起動オプション

    ソースタイプ起動オプションの形式ソースの形式

    CD/DVD ドライブ

    inst.repo=cdrom:<device>

    物理ディスクとしてのインストール DVD。[a]

    インストール可能なツリー

    inst.repo=hd:<device>:/<path>

    インストール DVD のイメージファイル、またはインストールツリー (インストール DVD にあるディレクトリーおよびファイルの完全なコピー)。

    NFS サーバー

    inst.repo=nfs:[options:]<server>:/<path>

    インストール DVD のイメージファイル、またはインストールツリー (インストール DVD にあるディレクトリーおよびファイルの完全なコピー)。[b]

    HTTP サーバー

    inst.repo=http://<host>/<path>

    インストールツリー (インストール DVD 上にあるディレクトリーおよびファイルの完全なコピー)。

    HTTPS サーバー

    inst.repo=https://<host>/<path>

    FTP サーバー

    inst.repo=ftp://<username>:<password>@<host>/<path>

    HMC

    inst.repo=hmc

     
    [a] device が省略された場合、インストールプログラムはインストール DVD を含むドライブを自動的に検索します。
    [b] NFS サーバーのオプションでは、デフォルトで NFS プロトコルのバージョン 3 が使用されます。別のバージョンを使用するには、nfsvers=Xオプション に追加し、X を、使用するバージョン番号に置き換えます。

    ディスクデバイス名は、次の形式で設定します。

  • カーネルデバイス名 (例: /dev/sda1 または sdb2)
  • ファイルシステムのラベル (例: LABEL=Flash または LABEL=RHEL8)
  • ファイルシステムの UUID (例: UUID=8176c7bf-04ff-403a-a832-9557f94e61db)

    英数字以外は \xNN で表す必要があります。NN は文字の 16 進数表示になります。たとえば、\x20 なら空白 (" ") になります。

inst.addrepo=

inst.addrepo= 起動オプションを使用して、別のインストールソースとして、メインリポジトリー (inst.repo=) とともに追加のリポジトリーを追加します。起動時に、inst.addrepo= 起動オプションを複数回使用できます。以下の表では、inst.addrepo= 起動オプションの構文の詳細を記載します。

注記

REPO_NAME はリポジトリーの名前であり、インストールプロセスでは必須です。これらのリポジトリーは、インストールプロセス時にのみ使用され、インストールしたシステムにはインストールされません。

表C.2 inst.addrepo インストールソース起動オプション

インストールソース起動オプションの形式関連情報

URL にあるインストール可能なツリー

inst.addrepo=REPO_NAME,[http,https,ftp]://<host>/<path>

指定の URL にあるインストール可能なツリーを探します。

NFS パスにあるインストール可能なツリー

inst.addrepo=REPO_NAME,nfs://<server>:/<path>

指定した NFS パスのインストール可能なツリーを探します。コロンは、ホストの後に必要です。インストールプログラムは、RFC 2224 に従って URL の解析を行うのではなく、nfs:// ディレクトリーの後のすべてを mount コマンドに渡します。

インストール環境でインストール可能なツリー

inst.addrepo=REPO_NAME,file://<path>

インストール環境の指定した場所にあるインストール可能なツリーを探します。このオプションを使用するには、インストールプログラムが利用可能なソフトウェアグループのロードを試行する前に、リポジトリーがマウントされる必要があります。このオプションの利点は、起動可能な ISO に複数のリポジトリーを利用でき、ISO からメインリポジトリーと追加のリポジトリーの両方をインストールできることです。追加のリポジトリーへのパスは /run/install/source/REPO_ISO_PATH です。また、キックスタートファイルの %pre セクションにリポジトリーディレクトリーをマウントできます。パスは、inst.addrepo=REPO_NAME,file:///<path> など、/で始まる必要があります。

ハードドライブ

inst.addrepo=REPO_NAME,hd:<device>:<path>

指定した <device> パーティションをマウントして、<path> で指定した ISO からインストールします。<path> を指定しないと、インストールプログラムは <device> 上の有効なインストール ISO を探します。このインストール方法には、有効なインストール可能ツリーを持つ ISO が必要です。

inst.stage2=

inst.stage2= 起動オプションは、インストールプログラムのランタイムイメージの場所を指定します。このオプションは、enabled .treeinfo ファイルが含まれるディレクトリーへのパスを想定し、ランタイムイメージの場所を .treeinfo ファイルから読み取ります。.treeinfo ファイルが利用できないと、インストールプログラムは、images/install.img からイメージを読み込もうとします。

inst.stage2 オプションを指定しないと、インストールプログラムは、inst.repo オプションで指定した場所を使用しようとします。

このオプションは、後でインストールプログラムでインストールソースを手動で指定する場合に使用します。たとえば、インストールソースとしてコンテンツ配信ネットワーク(CDN)を選択する場合です。インストール DVD および Boot ISO には、対応する ISO からインストールプログラムを起動する正しい inst.stage2 オプションがすでに含まれています。

インストールソースを指定する場合は、代わりに inst.repo= オプションを使用します。

注記

デフォルトでは、インストールメデ イアで inst.stage2= 起動オプションが使用され、特定のラベル(たとえば inst.stage2=hd:LABEL=RHEL-8-0-0-BaseOS-x86_64)に設定されます。ランタイムイメージが含まれるファイルシステムのデフォルトのラベルを変更する場合や、インストールシステムの起動手順をカスタマイズする場合は、inst.stage2= 起動オプションが正しい値に設定されていることを確認します。

inst.noverifyssl

inst.noverifyssl 起動オプションを使用して、追加のキックスタートリポジトリー以外の HTTPS 接続すべての SSL 証明書を検証できなくなります。--noverifyssl はリポジトリーごとに設定できます。

たとえば、リモートインストールソースが自己署名 SSL 証明書を使用している場合は、inst.noverifyssl 起動オプションを使用すると、SSL 証明書を確認せずにインストーラーによるインストールを完了できます。

inst.stage2= を使用してソースを指定する例

inst.stage2=https://hostname/path_to_install_image/ inst.noverifyssl

inst.repo= を使用してソースを指定する例

inst.repo=https://hostname/path_to_install_repository/ inst.noverifyssl

inst.stage2.all

inst.stage2.all 起動オプションは、複数の HTTP、HTTPS、または FTP ソースを指定するために使用されます。inst.stage2= 起動オプションは、inst.stage2.all オプションとともに複数回使用して、成功するまで、イメージを順番にフェッチできます。以下に例を示します。

inst.stage2.all
inst.stage2=http://hostname1/path_to_install_tree/
inst.stage2=http://hostname2/path_to_install_tree/
inst.stage2=http://hostname3/path_to_install_tree/
inst.dd=
インストール時にドライバーの更新を実行する場合は、inst.dd= 起動オプションを使用します。インストール時にドライバーを更新する詳細は、『高度な RHEL インストールの実行』を参照してください。
inst.repo=hmc
Binary DVD から起動すると、インストーラープログラムにより、追加のカーネルパラメーターを入力するように求められます。DVD をインストールソースとして設定するには、inst.repo=hmc オプションをカーネルパラメーターに追加します。インストールプログラムは、SE および HMC のファイルアクセスを有効にし、DVD から stage2 のイメージをフェッチし、ソフトウェア選択で DVD のパッケージへのアクセスを提供します。このオプションにより、外部ネットワーク設定の必要がなくなるため、インストールのオプションが増えます。
inst.proxy=

HTTP、HTTPS、FTP プロトコルからのインストールを実行する際には、inst.proxy= ブートオプションが使用されます。以下に例を示します。

[PROTOCOL://][USERNAME[:PASSWORD]@]HOST[:PORT]
inst.nosave=

inst.nosave= 起動オプションを指定して、インストール済みのシステムに保存されていないインストールログや関連ファイルを制御します (例: input_ksoutput_ksall_kslogsall)。複数の値は以下のようにコンマ区切りにします。例: input_ks,logs

注記

inst.nosave 起動オプションは、インストール済みのシステムから、キックスタートのログや入力/出力などの Kickstart %post スクリプトで削除できないファイルの除外に使用されます。

表C.3 inst.nosave 起動オプション

オプション説明

input_ks

キックスタートによる入力を保存する機能を無効にします。

output_ks

インストールプログラムで生成されたキックスタートによる出力を保存する機能を無効にします。

all_ks

キックスタートによる入出力を保存する機能を無効にします。

logs

すべてのインストールログを保存する機能を無効にします。

all

すべてのキックスタート結果とすべてのログを保存する機能を無効にします。

inst.multilib
inst.multilib 起動オプションを使用して、DNF の multilib_policy を、best ではなく all に設定します。
inst.memcheck
inst.memcheck 起動オプションは、インストールを完了するのにシステムに十分な RAM があることを確認するためのチェックを実行します。RAM が十分でない場合は、インストールプロセスが停止します。システムのチェックはおおよそのもので、インストールの際のメモリー使用率は、パッケージ選択やユーザーインターフェース (グラフィカル、テキスト)、その他のパラメーターにより異なります。
inst.nomemcheck
inst.nomemcheck 起動オプションは、インストールを完了するのに十分な RAM があるかどうかの確認を実行しません。推奨よりも低いメモリー量でのインストールはサポートされていないため、インストールプロセスが失敗する場合があります。

C.2. ネットワーク起動オプション

本セクションは、一般的に使用されるネットワーク起動オプションを説明します。

注記

初期ネットワークの初期設定は dracut により処理されます。完全な一覧は、man ページの dracut.cmdline(7) を参照してください。

ip=

ip= 起動オプションは、1 つ以上のネットワークインターフェースを設定します。複数のインターフェースを設定する場合は、ip オプションを複数回使用できます。各インターフェースごとに 1 つずつです。これを行うには、rd.neednet=1 オプションを使用し、bootdev オプションを使用してプライマリー起動インターフェースを指定する必要があります。また、ip オプションを一度だけ使用してから、キックスタートを使用して追加インターフェースを設定することもできます。このオプションでは、複数の形式が使用できます。以下の表は、最も一般的なオプションの情報が含まれます。

注記

以下の表では、下記の点を前提としています。

  • ip パラメーターはクライアントの IP アドレスを指定し、角括弧が必要です (例: [2001:db8::99])。
  • gateway パラメーターはデフォルトゲートウェイになります。IPv6 アドレスも使用できます。
  • netmask パラメーターは使用するネットマスクです。完全ネットマスク (255.255.255.0 など) またはプレフィックス (64 など) を使用できます。
  • hostname パラメーターはクライアントシステムのホスト名です。このパラメーターは任意です。

表C.4 ネットワークインタフェースの設定起動オプションの形式

設定方法起動オプションの形式

全インターフェースの自動設定

ip=method

特定インターフェースの自動設定

ip=interface:method

静的設定

ip=ip::gateway:netmask:hostname:interface:none

オーバーライドを使用した特定インターフェースの自動設定

ip=ip::gateway:netmask:hostname:interface:method:mtu

注記

オーバーライドを使用した特定インターフェースの自動設定 では、dhcp など、指定した自動設定方法を使用してインターフェースを起動しますが、自動取得した IP アドレス、ゲートウェイ、ネットマスク、ホスト名、他のパラメーターなどで指定したものは無効にします。パラメーターはすべて任意となるため、無効にするパラメーターだけを指定します。

method パラメーターには、以下のいずれかを使用します。

表C.5 自動インターフェース設定方法

自動設定の方法

DHCP

dhcp

IPv6 DHCP

dhcp6

IPv6 自動設定

auto6

iBFT (iSCSI Boot Firmware Table)

ibft

注記
  • ip オプションを指定せずに、inst.ks=http://host:/path などのネットワークアクセスが必要な起動オプションを使用している場合は、インストールプログラムで ip=dhcp が使用されます。
  • iSCSI ターゲットに自動接続するには、ターゲットにアクセスするネットワークデバイスがアクティベートされている必要があります。ネットワークをアクティベートする場合は、起動オプション ip=ibft の使用が推奨されます。
nameserver=

nameserver= オプションは、ネームサーバーのアドレスを指定します。このオプションは複数回使用できます。

注記

ip= パラメーターには角括弧が必要です。ただし、IPv6 アドレスには角括弧が使用できません。IPv6 アドレスに使用する正しい構文は nameserver=2001:db8::1 のようになります。

bootdev=
bootdev= オプションは、起動インターフェースを指定します。このオプションは、ip オプションを複数回使用する場合に必要になります。
ifname=

ifname= オプションは、特定の MAC アドレスを持つネットワークデバイスにインターフェース名を割り当てます。このオプションは複数回使用できます。構文は、ifname=interface:MAC です。以下に例を示します。

ifname=eth0:01:23:45:67:89:ab
注記

ifname= オプションは、インストール中にカスタムのネットワークインターフェース名を設定する際にサポートされる唯一の方法となります。

inst.dhcpclass=
inst.dhcpclass= オプションは、DHCP のベンダークラス識別子を指定します。dhcpd サービスではこの値を vendor-class-identifier として認識します。デフォルト値は anaconda-$(uname -srm) です。
inst.waitfornet=
inst.waitfornet=SECONDS 起動オプションを使用すると、インストールシステムは、ネットワーク接続を待ってからインストールします。SECONDS 引数で指定する値は、ネットワーク接続がない場合でもすぐにはタイムアウトにせず、ネットワーク接続を待ち続け、インストールプロセスを継続する最大秒数を表します。

関連情報

C.3. コンソール起動オプション

本セクションは、コンソール、モニターディスプレイ、およびキーボードに起動オプションを設定する方法を説明します。

console=
console= オプションを使用して、プライマリーコンソールとして使用するデバイスを指定します。たとえば、最初のシリアルポートでコンソールを使用するには、console=ttyS0 を使用します。このオプションは、inst.text オプションと併用します。console= は複数回使用できます。これを行うと、指定したすべてのコンソールにブートメッセージが表示されますが、インストールプログラムは最後のコンソールのみを使用します。たとえば、console=ttyS0 console=ttyS1 と指定すると、インストールプログラムでは ttyS1 が使用されます。
inst.lang=
inst.lang= オプションを使用して、インストール時に使用する言語を設定します。locale -a | grep _ コマンドまたは localectl list-locales | grep _ コマンドは、ロケールの一覧を返します。
inst.singlelang
inst.singlelang を指定して単一の言語モードでインストールを行うと、そのインストール言語と言語サポート設定に対する対話オプションを利用できません。inst.lang 起動オプションまたは lang キックスタートコマンドを使用して言語を指定すると、オプションが指定されます。言語を指定しないと、インストールプログラムのロケールはデフォルトで en_US.UTF-8 となります。
inst.geoloc=

インストールプログラムで、地理位置情報の使用方法を設定するには、inst.geoloc= オプションを使用します。地理位置情報は、言語およびタイムゾーンの事前設定に使用され、inst.geoloc=value 構文を使用します。value には、以下のいずれかのパラメーターを使用します。

表C.6 inst.geoloc 起動オプションの値

起動オプションの形式

地理位置情報の無効化

inst.geoloc=0

Fedora GeoIP API の使用

inst.geoloc=provider_fedora_geoip

Hostip.info GeoIP API の使用

inst.geoloc=provider_hostip

inst.geoloc= オプションを指定しないと、インストールプログラムは provider_fedora_geoip を使用します。

inst.keymap=
inst.keymap= オプション使用して、インストールに使用するキーボードレイアウトを指定します。
inst.cmdline
inst.cmdline オプションを使用して、インストールプログラムをコマンドラインモードで強制的に実行します。このモードでは対話が使用できないため、キックスタートファイルまたはコマンドラインですべてのオプションを指定する必要があります。
inst.graphical
インストールプログラムをグラフィカルモードで強制的に実行するには、inst.graphical オプションを使用します。これがデフォルトのモードです。
inst.text
inst.text オプションを使用して、グラフィカルモードではなく、テキストモードでインストールプログラムを強制的に実行します。
inst.noninteractive
inst.noninteractive 起動オプションを使用して、非対話モードでインストールプログラムを実行します。ユーザーとの対話は非対話モードでは許可されず、inst.noninteractive をグラフィカルインストールまたはテキストインストールに使用できます。inst.noninteractive オプションをテキストモードで使用すると、inst.cmdline オプションと同じように動作します。
inst.resolution=
inst.resolution= オプションを使用して、グラフィカルモードで、画面の解像度を指定します。形式は NxM です。N は画面の幅で、M は画面の高さ (ピクセル単位) です。サポートされる最小解像度は 1024x768 です。
inst.vnc
inst.vnc オプションを使用して、VNC でグラフィカルインストールを実行します。インストールプログラムと対話するには VNC クライアントアプリケーションを使用する必要があります。VNC 共有を有効にすると、複数のクライアントに接続できます。VNC を使用してインストールしたシステムは、テキストモードで起動します。
inst.vncpassword=
inst.vncpassword= オプションを使用して、インストールプログラムが使用する VNC サーバーにパスワードを設定します。
inst.vncconnect=
inst.vncconnect= オプションを使用して、指定のホストの場所でリッスンしている VNC クライアントに接続します。たとえば、inst.vncconnect=<host>[:<port>] デフォルトのポートは 5900 です。このオプションは vncviewer -listen とともに使用できます。
inst.xdriver=
inst.xdriver= オプションを使用して、インストール時およびインストール済みシステムで使用される X ドライバーの名前を指定します。
inst.usefbx
inst.usefbx オプションを使用して、ハードウェア固有のドライバーではなく、フレームバッファー X ドライバーを使用するようにインストールプログラムに要求します。このオプションは、inst.xdriver=fbdev と同じです。
modprobe.blacklist=

modprobe.blacklist= オプションを使用して、1 つ以上のドライバーをブロックリストに追加するか、完全に無効にします。このオプションで無効にしたドライバー (mods) は、インストールの開始時、およびインストールの終了後に読み込むことができません。インストール済みシステムでは、この設定が持続します。ブロックリストに指定したドライバーの一覧は、/etc/modprobe.d/ ディレクトリーにあります。複数のドライバーを無効にするには、コンマ区切り一覧を使用します。以下に例を示します。

modprobe.blacklist=ahci,firewire_ohci
inst.xtimeout=
inst.xtimeout= オプションを使用して、X サーバーの起動のタイムアウトを秒単位で指定します。
inst.sshd

インストール時に、SSH を使用してシステムに接続し、インストールの進捗を監視できるように、inst.sshd オプションを使用して、sshd サービスを開始します。SSH の詳細は、man ページの ssh(1) を参照してください。デフォルトでは、sshd オプションは、IBM Z アーキテクチャーでのみ自動的に起動します。その他のアーキテクチャーでは、sshd は、inst.sshd オプションを使用しない限り起動しません。

注記

インストール中に、root アカウントにはデフォルトでパスワードが設定されていません。キックスタートコマンド sshpw を使用して、インストール時に root パスワードを設定できます。

inst.kdump_addon=
インストールプログラムで Kdump 設定画面 (アドオン) を有効または無効にするには、inst.kdump_addon= オプションを使用します。この画面はデフォルトで有効になっているため、無効にする場合は inst.kdump_addon=off を使用します。アドオンを無効にすると、グラフィカルおよびテキストベースのインターフェースと、キックスタートコマンド %addon com_redhat_kdump の両方で Kdump 画面が無効になります。

C.4. 起動オプションのデバッグ

このセクションでは、問題をデバッグする際に使用できるオプションを説明します。

inst.rescue
inst.rescue オプションを使用して、レスキュー環境を実行します。このオプションは、システムの診断と修正を行う場合に便利です。たとえば、レスキューモードでファイルシステムを修復 できます。
inst.updates=

inst.updates= オプションを使用して、インストール時に適用する updates.img ファイルの場所を指定します。アップデートのソースは多数あります。

表C.7 inst.updates= ソースの更新

ソース説明

ネットワークからの更新

inst.updates= を使用してネットワーク上の場所を指定する最も簡単な方法は、updates.img を指定することです。インストールツリーを変更する必要はありません。この方法を使用するには、カーネルコマンドラインを編集して inst.updates を追加します。

inst.updates=http://some.website.com/path/to/updates.img.

ディスクイメージからの更新

フロッピードライブまたは USB キーに updates.img を保存できます。これは、ファイルシステムタイプが ext2updates.img でのみ可能です。イメージの内容をフロッピードライブに保存するには、フロッピーディスクを挿入し、次のコマンドを実行します。

dd if=updates.img of=/dev/fd0 bs=72k count=20USB キーまたはフラッシュメディアを使用するには、/dev/fd0 を、USB キーのデバイス名に置き換えます。

インストールツリーからの更新

CD、ハードドライブ、HTTP、または FTP のインストールを使用する場合は、すべてのインストールツリーが .img ファイルを検出できるように、インストールツリーに updates.img を保存できます。images/ ディレクトリーにファイルを保存します。このファイル名は、updates.img にする必要があります。

NFS インストールでは、images/ ディレクトリー、またはインストールツリーの RHupdates/ ディレクトリーにイメージを保存できます。

inst.loglevel=
inst.loglevel= オプションを使用して、端末に記録するログメッセージの最小レベルを指定します。これは端末ロギングに関する設定で、ログファイルには常に全レベルのメッセージが含まれます。このオプションに使用できる値は、下から、debuginfowarningerror、および critical になります。デフォルト値は infoとなるため、デフォルトでは、info から criticalまでのメッセージがログの端末に表示されます。
inst.syslog=
インストールが開始すると、inst.syslog= オプションは、指定されたホストの syslog プロセスにログメッセージを送信します。リモートの syslog プロセスでは、着信接続を受け入れるように設定する必要があります。
inst.virtiolog=
inst.virtiolog= オプションを使用して、ログ転送に使用する virtio ポート (/dev/virtio-ports/name の文字デバイス) を指定します。デフォルト値は org.fedoraproject.anaconda.log.0 です。このポートがある場合は使用されます。
inst.zram=
inst.zram= オプションは、インストール時に zRAM swap の使用を制御します。このオプションは、圧縮したブロックデバイスをシステム RAM に作成し、ハードドライブではなくスワップ領域に使用します。これにより、圧縮せずに、利用可能なメモリーよりも少ないメモリーでインストールプログラムが実行できるようになり、インストールが速くなります。デフォルトでは、zRAM 上のスワップは、搭載されている RAM が 2 GiB 以下のシステムで有効になり、2 GiB を超えるシステムでは無効になります。このオプションを使用するとこの動作を変更できます。RAM が 2 GiB を超えるシステムでは inst.zram=1 を使用してこの機能を有効にし、2 GiB 以下のメモリーのシステムでは inst.zram=0 を使用してこの機能を無効にします。
rd.live.ram
rd.live.ram オプションを指定すると、stage 2 イメージが RAM にコピーされます。NFS サーバー上に stage 2 イメージがある場合にこのオプションを使用すると、イメージで必要となる最小メモリーがおよそ 500 MiB 増えます。
inst.nokill
inst.nokill オプションはデバッグオプションで、致命的なエラーが発生した場合、またはインストールプロセスの終了時に、インストールプログラムが再起動しないようにします。inst.nokill オプションを使用して、再起動すると失われてしまうインストールログを取得します。
inst.noshell
インストール時に端末セッション 2 (tty2) のシェルが必要ない場合は、inst.noshell オプションを使用します。
inst.notmux
インストール時に tmux を使用しない場合には、inst.notmux オプションを使用します。この出力は、ターミナル制御文字なしで生成され、非対話用になります。
inst.remotelog=
inst.remotelog= オプションを指定することで、TCP 接続を使用してすべてのログをリモート host:port に送信することができます。リスナーがなく、インストールが通常通りに進まない場合は、接続が中断されます。

C.5. ストレージ起動オプション

inst.nodmraid
inst.nodmraid オプションを指定して dmraid サポートを無効にします。
警告

使用する場合は注意が必要です。ファームウェア RAID アレイの一部として誤って特定されたディスクがある場合は、古い RAID メタデータが存在する可能性があります。これらは、dmraidwipefsなどの適切なツールを使用して削除する必要があります。

inst.nompath
inst.nompath オプションを指定して、マルチパスデバイスのサポートを無効にします。このオプションは、通常のブロックデバイスをマルチパスデバイスとして特定し、誤検出が発生したシステムに使用することができます。このオプションを使用する他の理由はありません。
警告

使用する場合は注意が必要です。マルチパスハードウェアではこのオプションを使用しないでください。このオプションを使用して、マルチパスのつのパスへのインストールを試行することはできません。

inst.gpt
inst.gpt 起動オプションでは、マスターブートレコード (MBR) ではなく GUID パーティションテーブル (GPT) にパーティション情報をインストールするように強制されます。このオプションは、BIOS 互換モードである場合を除き、UEFI ベースのシステムでは有効ではありません。通常、BIOS 互換モードの BIOS ベースのシステムおよび UEFI ベースのシステムは、ディスクのサイズが 2^32 セクター以上でない限り、パーティション情報の格納に MBR スキーマを使用しようとします。ディスクセクターは通常 512 バイトで、通常これは 2 TiB に相当します。inst.gpt 起動オプションを使用するとこの動作が変更され、GPT が小さいディスクに書き込まれます。

C.6. 廃止予定の起動オプション

本セクションは、非推奨の起動オプションを説明します。これらのオプションはインストールプログラムでも使用できますが、非推奨とされています。また、Red Hat Enterprise Linux の今後のリリースで削除される予定です。

method
method オプションは、inst.repo のエイリアスです。
dns
dns の代わりに nameserver を使用します。ネームサーバーはコンマ区切りの一覧を受け付けず、代わりに複数のネームサーバーオプションを使用することに注意してください。
netmask、gateway、hostname
netmaskgateway、および hostname オプションは、ip オプションの一部として利用できます。
ip=bootif
PXE 指定のBOOTIF オプションが自動的に使用されるため、ip=bootif を使用する必要はありません。
ksdevice

表C.8 ksdevice 起動オプションの値

情報

存在しない

該当なし

ksdevice=link

このオプションがデフォルトの動作と同じ場合に無視されます。

ksdevice=bootif

BOOTIF= が存在する場合は、このオプションはデフォルトであるため無視されます。

ksdevice=ibft

ip=ibft に変更詳細は ip を参照してください。

ksdevice=<MAC>

BOOTIF=${MAC/:/-} に変更

ksdevice=<DEV>

bootdev に置き換え

C.7. 削除済みの起動オプション

本セクションでは、Red Hat Enterprise Linux から削除された起動オプションを説明します。

注記

dracut では、高度な起動オプションを利用できます。dracut の詳細は、man ページの dracut.cmdline(7) を参照してください。

askmethod、asknetwork
initramfs は完全に非対話的に実行されるため、askmethodasknetwork のオプションは削除されました。代わりに、inst.repo を使用して、適切なネットワークオプションを指定します。
blacklist、nofirewire
modprobe オプションは、カーネルモジュールのブロックリストを処理し、.modprobe.blacklist=<mod1>,<mod2> を使用します。modprobe.blacklist=firewire_ohci を使用して、FireWire モジュールをブロックリストに入れることができます。
inst.headless=
headless= オプションでは、インストールしているシステムにディスプレイハードウェアがなく、インストールプログラムがディスプレイハードウェアを検索する必要がないことを指定しています。
inst.decorated
inst.decorated オプションは、装飾画面でのグラフィカルインストールの指定に指定されていまいた。デフォルトでは、この画面は装飾されないため、タイトルバーやサイズ変更などの機能はありません。このオプションは不要になりました。
repo=nfsiso
inst.repo=nfs: オプションを使用します。
serial
console=ttyS0 オプションを指定します。
updates
inst.updates オプションを指定します。
essid、wepkey、wpakey
dracut はワイヤレスネットワークをサポートしません。
ethtool
このオプションは不要になりました。
gdb
dracut ベースの initramfs のデバッグに利用できるオプションが多数あるため、このオプションは削除されました。
inst.mediacheck
dracut オプションの rd.live.check オプション指定してください。
ks=floppy
inst.ks=hd:<device> オプションを指定します。
display
UI のリモートディスプレイには、inst.vnc オプションを指定します。
utf8
このオプションは、デフォルトの TERM 設定が期待通りに動作するため、不要になりました。
noipv6
IPv6 はカーネルに組み込まれたため、インストールプログラムによる削除はできません。ipv6.disable=1 を使用して ipv6 を無効にすることができます。この設定は、インストール済みシステムによって使用されます。
upgradeany
インストールプログラムがアップグレードを処理しなくなるため、このオプションは不要になりました。

付録D サブスクリプションサービスの変更

サブスクリプションを管理するには、Red Hat Subscription Management Server または Red Hat Satellite Server に RHEL システムを登録します。必要に応じて、後でサブスクリプションサービスを変更できます。登録しているサブスクリプションサービスを変更するには、現在のサービスからシステムの登録を解除し、新しいサービスに登録します。

本セクションは、Red Hat Subscription Management Server および Red Hat Satellite Server から RHEL システムの登録を解除する方法を説明します。

前提条件

以下のいずれかでシステムを登録している。

  • Red Hat Subscription Management Server
  • Red Hat Satellite Server
注記

システムの更新を受け取るには、いずれかの管理サーバーでシステムを登録します。

D.1. Subscription Management Server からの登録解除

本セクションでは、コマンドラインと Subscription Manager ユーザーインターフェースを使用して、Red Hat Subscription Management Server から RHEL システムの登録を解除する方法を説明します。

D.1.1. コマンドラインでの登録解除

unregister コマンドを使用して、Red Hat Subscription Management Server から RHEL システムの登録を解除します。

手順

  1. root ユーザーで unregister コマンドにパラメーターを付けずに実行します。

    # subscription-manager unregister
  2. プロンプトが表示されたら、root パスワードを入力します。

システムが Subscription Management Server から登録解除され、ステータス「The system is currently not registered」が表示され、登録 ボタンが有効になります。

注記

中断しなかったサービスを続けるには、いずれかの管理サービスでシステムの再登録を行います。管理サービスでシステムを登録しないと、システムの更新を受け取らないことがあります。システム登録の詳細は、「コマンドラインでシステムの登録」を参照してください。

Red Hat Subscription Management サーバーの詳細は『Subscription Manager の使用および設定』を参照してください。

D.1.2. Subscription Manager ユーザーインターフェースを使用した登録解除

本セクションでは、Subscription Manager ユーザーインターフェースを使用して、Red Hat Subscription Management Server から RHEL システムの登録を解除する方法を説明します。

手順

  1. システムにログインします。
  2. 画面左上で、アクティビティー をクリックします。
  3. メニューオプションから、アプリケーションを表示する アイコンをクリックします。
  4. Red Hat Subscription Manager アイコンをクリックするか、検索に Red Hat Subscription Manager と入力します。
  5. 認証が必要です ダイアログボックスで管理者パスワードを入力します。サブスクリプション 画面が開き、サブスクリプションの現在のステータス、システムの目的、インストール済み製品が表示されます。未登録の製品には、赤い X 印が表示されます。

    注記

    システムで特権タスクを実行するには、認証が必要です。

  6. 登録解除 ボタンをクリックします。

システムが Subscription Management Server から登録解除され、ステータス「The system is currently not registered」が表示され、登録 ボタンが有効になります。

注記

中断しなかったサービスを続けるには、いずれかの管理サービスでシステムの再登録を行います。管理サービスでシステムを登録しないと、システムの更新を受け取らないことがあります。システム登録の詳細は、「Subscription Manager ユーザーインターフェースを使用したシステム登録」を参照してください。

Red Hat Subscription Management サーバーの詳細は『Subscription Manager の使用および設定』を参照してください。

D.2. Satellite Server からの登録解除

Satellite Server から Red Hat Enterprise Linux システムの登録を解除するには、Satellite Server からシステムを削除します。

詳細は、Satellite Server ドキュメントの 『ホストの管理』「Satellite Server からのホストの削除」を参照してください。

付録E インストールプログラムの iSCSI ディスク

Red Hat Enterprise Linux インストーラーは、以下のいずれかの方法で iSCSI ディスクを検出し、ログインできます。

  • インストーラーが起動すると、システムの BIOS またはアドオンブート ROM が iSCSI から起動できるシステムの BIOS 拡張である iBFT (iSCSI Boot Firmware Table) に対応しているかどうかを確認します。BIOS が iBFT に対応している場合は、インストーラーは BIOS から設定済みのブートディスクの iSCSI ターゲット情報を読み取り、このターゲットにログインして、インストールターゲットとして利用可能にします。

    重要

    iSCSI ターゲットに接続するには、ターゲットにアクセスするネットワークデバイスをアクティベートします。これを行うには、起動オプション ip=ibft を使用します。詳細は「ネットワーク起動オプション」を参照してください。

  • インストーラーのグラフィカルユーザーインターフェースで iSCSI ターゲットの検出と追加を手動で行うことができます。詳細は「ストレージデバイスの設定」を参照してください。

    重要

    この方法を使用して手動で追加した iSCSI ターゲットには /boot パーティションを置くことができません。/boot パーティションを含む iSCSI ターゲットを iBFT で使用するように設定する必要があります。ただし、インストールされたシステムが、たとえば iPXE を使用して、ファームウェアの iBFT 以外の方法で提供された iBFT 設定で iSCSI から起動する場合は、inst.nonibftiscsiboot インストーラー起動オプションを使用して /boot パーティション制限を削除できます。

インストーラーは iscsiadm を使用して iSCSI ターゲットを検索し、ログインしますが、iscsiadm は自動的にこれらのターゲットに関する情報を iscsiadm iSCSI データベースに保存します。その後、インストーラーはこのデータベースをインストール済みシステムにコピーし、root パーティションに使用されていない iSCSI ターゲットをマークします。これにより、システムは起動時に自動的にそのターゲットにログインします。root パーティションを iSCSI ターゲットに置くと、initrd はこのターゲットにログインし、インストーラーは同じターゲットへのログインを複数回試行しないように、起動スクリプトにこのターゲットを含めません。

付録F トラブルシューティングおよびバグ報告のためのツールおよびヒント

以下のセクションのトラブルシューティング情報は、インストールプロセスの開始時に問題を診断する際に役に立つ場合があります。以下のセクションは、サポートしているすべてのアーキテクチャーに対応します。ただし、問題が特定のアーキテクチャーに関する場合は、セクションの冒頭にその旨が記載されます。

F.1. Dracut

Dracut は、Linux オペレーティングシステムの起動プロセス時に initramfs イメージを管理するツールです。dracut の緊急シェルは、initramfs イメージが読み込まれる際に開始できるインタラクティブモードです。dracut の緊急シェルから基本的なトラブルシューティングコマンドを実行できます。詳細は、man ページの dracutTroubleshooting セクションを参照してください。

F.2. インストールログファイルの使用

デバッグの目的で、インストールプログラムは、/tmp ディレクトリーにあるファイルに、インストールアクションのログを記録します。以下の表は、ログファイルの一覧です。

表F.1 インストール時に生成されるログファイル

ログファイル内容

/tmp/anaconda.log

一般メッセージ

/tmp/program.log

インストール時に実行したすべての外部プログラム

/tmp/storage.log

ストレージモジュールの詳細情報

/tmp/packaging.log

yum パッケージおよび rpm パッケージのインストールメッセージ

/tmp/dbus.log

インストールプログラムモジュールに使用される dbus セッションに関する情報

/tmp/ifcfg.log

ネットワークスクリプトに関する情報

/tmp/sensitive-info.log

他のログに含まれず、インストール後のシステムにコピーされない設定情報

/tmp/syslog

ハードウェア関連のシステムメッセージ

インストールが失敗すると、メッセージは /tmp/anaconda-tb-identifier で一元管理されます。identifier はランダムな文字列になります。インストールに成功すると、このファイルは /var/log/anaconda/ ディレクトリー下のインストール済みシステムにコピーされます。ただし、インストールが失敗した場合、またはインストールシステムの起動時に inst.nosave=all オプションまたは inst.nosave=logs オプションを使用すると、ログはインストールプログラムの RAM ディスクにのみ存在します。これは、ログが永続的に保存されず、システムの電源が切れると失われることを意味します。永続的に保存するには、ファイルをネットワーク上の別のシステムにコピーするか、マウントしたストレージデバイス (USB フラッシュドライブなど) にコピーします。

F.2.1. インストール前のログファイルの作成

この手順に従って、インストールプロセスを開始する前にログファイルを作成する inst.debug オプションを設定します。このログファイルには、たとえば現在のストレージ設定が含まれます。

前提条件

  • Red Hat Enterprise Linux 起動メニューが表示されます。

手順

  1. 起動メニューから Install Red Hat Enterprise Linux オプションを選択します。
  2. BIOS ベースのシステムで Tab キーを押します。または UEFI ベースのシステムで e キーを押して、選択した起動オプションを編集します。
  3. オプションに inst.debug を追加します。以下に例を示します。

    vmlinuz ... inst.debug
  4. キーボードの Enter キーを押します。システムが、インストール前のログファイルを /tmp/pre-anaconda-logs/ ディレクトリーに保存し、インストールプログラムが開始します。
  5. ログファイルにアクセスするには、コンソールに切り替えます。
  6. /tmp/pre-anaconda-logs/ ディレクトリーに移動します。

    # cd /tmp/pre-anaconda-logs/

    関連情報

F.2.2. インストールログファイルを USB ドライブへ転送

以下の手順に従って、インストールログファイルを USB ドライブに転送します。

前提条件

  • この手順を行う前に、USB ドライブのデータのバックアップを作成する。
  • root アカウントにログインし、インストールプログラムの一時ファイルシステムにアクセスできるようにする。

手順

  1. Ctrl + Alt + F2 を押して、インストールするシステムのシェルプロンプトにアクセスします。
  2. USB フラッシュドライブをシステムに接続し、dmesg コマンドを実行します。

    # dmesg

    最近の全イベントの詳細を記録したログが表示されます。このログの最後に、一連のメッセージが表示されます。以下に例を示します。

    [ 170.171135] sd 5:0:0:0: [sdb] Attached SCSI removable disk
  3. 接続したデバイスの名前を書き留めます。上記の例では sdb です。
  4. /mnt ディレクトリーに移動し、USB ドライブのマウントターゲットとして機能する新規ディレクトリーを作成します。この例では usb という名前を使用します。

    # mkdir usb
  5. USB フラッシュドライブを、新たに作成したディレクトリーにマウントします。ほとんどの場合、ドライブ全体ではなく、ドライブのパーティションをマウントする必要があります。sdb の名前は使用せず、ログファイルを書き込むパーティションの名前を使用してください。この例では、sdb1 という名前を使用します。

    # mount /dev/sdb1 /mnt/usb
  6. デバイスにアクセスし、そのコンテンツを一覧表示して、正しいデバイスをマウントしたことを確認します。

    # cd /mnt/usb
    # ls
  7. ログファイルを、マウントしたデバイスにコピーします。

    # cp /tmp/*log /mnt/usb
  8. USB フラッシュドライブのマウントを解除します。ターゲットがビジーであるというエラーメッセージが表示された場合は、作業ディレクトリーをマウント外 (たとえば /) に変更します。

    # umount /mnt/usb

F.2.3. ネットワーク経由でインストールログファイルの転送

以下の手順に従って、インストールログファイルをネットワーク経由で転送します。

前提条件

  • root アカウントにログインし、インストールプログラムの一時ファイルシステムにアクセスできるようにする。

手順

  1. Ctrl + Alt + F2 を押して、インストールするシステムのシェルプロンプトにアクセスします。
  2. ログファイルが格納されている /tmp ディレクトリーに移動します。

    # cd /tmp
  3. scp コマンドを使用して、ネットワーク経由でログファイルを別のシステムにコピーします。

    # scp *log user@address:path
    1. user には、ターゲットシステムの有効なユーザー名を入力します。address には、ターゲットシステムのアドレスまたはホスト名を入力します。path には、ログファイルを保存するディレクトリーへのパスを入力します。たとえば、IP アドレスが 192.168.0.122 のシステムに john としてログインし、ログファイルをそのシステムの /home/john/logs/ ディレクトリーに置く場合のコマンドは次のようになります。

      # scp *log john@192.168.0.122:/home/john/logs/

      初めてターゲットシステムに接続する際に、SSH クライアントにより、リモートシステムのフィンガープリントが正しいことと、継続するかを尋ねられます。

      The authenticity of host '192.168.0.122 (192.168.0.122)' can't be established.
      ECDSA key fingerprint is a4:60:76:eb:b2:d0:aa:23:af:3d:59:5c:de:bb:c4:42.
      Are you sure you want to continue connecting (yes/no)?
    2. yes と入力し、Enter を押して続行します。プロンプトが表示されたら、有効なパスワードを入力します。ファイルは、ターゲットシステムの指定されたディレクトリーに転送されます。

F.3. Memtest86 アプリケーションの使用によるメモリー障害の検出

メモリー (RAM) モジュールの障害により、システムで予期しないエラーが生じる可能性があります。特定の状況では、メモリー障害は、ソフトウェアの特定の組み合わせでのみエラーが発生する可能性があります。このため、Red Hat Enterprise Linux をインストールする前に、システムのメモリーをテストする必要があります。

注記

Red Hat Enterprise Linux には、BIOS システム用の Memtest86+ メモリーテストアプリケーションのみが含まれます。UEFI システムのサポートは現在利用できません。

F.3.1. Memtest86 の実行

Red Hat Enterprise Linux をインストールする前に、この手順で Memtest86 アプリケーションを実行し、システムでメモリー障害をテストします。

前提条件

  • Red Hat Enterprise Linux 起動メニューにアクセスできる。

手順

  1. Red Hat Enterprise Linux 起動メニューから Troubleshooting > Run a memory test を選択します。Memtest86 アプリケーション画面が表示され、テストがすぐに開始します。デフォルトでは、Memtest86 はすべてのパスで 10 個のテストを実行します。最初のパスが完了すると、画面の下部に、現在のステータスを知らせるメッセージが表示されます。その他のパスは自動的に開始します。

    Memtest86+ がエラーを検出すると、画面の中央ペインにエラーが表示され、赤で強調表示されます。メッセージには、問題を検出したテスト、障害が発生しているメモリーの場所などの詳細情報が含まれます。ほとんどの場合、10 個 すべてのテストに一度成功すれば、RAM が良好な状態であることを確認できます。ただし、まれに、最初のパスで検出されなかったエラーが、後続のパスに検出される場合があります。重要なシステムで徹底的なテストを実行するには、そのテストを一晩または数日間実行して、複数のパスを完了します。

    注記

    Memtest86+ の 1 回の完全パスを完了するのにかかる時間は、システムの構成、特に RAM のサイズと速度により異なります。たとえば、667 MHz で 2 GiB の DDR2 メモリーを搭載したシステムでは、1 回のパスが完了するまでに 20 分かかります。

  2. 必要に応じて、画面上の指示に従って 設定 画面にアクセスし、別の設定を指定します。
  3. テストを中止してコンピューターを再起動する場合は、いつでも Esc キーを押すことができます。

関連情報

  • Memtest86 の使用の詳細は、公式の Web サイト (http://www.memtest.org/) を参照してください。

F.4. 起動用メディアの検証

ISO イメージの検証は、インストール時にしばしば発生する問題を回避するのに役立ちます。このソースには、ハードドライブまたは NFS サーバーに保存されている DVD イメージと ISO イメージが含まれます。以下の手順に従って、Red Hat Enterprise Linux のインストールに使用する前に、ISO ベースのインストールソースの整合性をテストします。

前提条件

  • Red Hat Enterprise Linux 起動メニューにアクセスできる。

手順

  1. 起動メニューから Test this media & install Red Hat Enterprise Linux 8.1 を選択して、起動メディアをテストします。
  2. この起動プロセスは、メディアをテストして問題を強調表示します。
  3. 必要に応じて、起動コマンドラインに rd.live.check を追加して、検証プロセスを開始できます。

F.5. インストール中のコンソールとロギング

Red Hat Enterprise Linux インストーラーは、 tmux 複数のウィンドウを表示および制御するために、複数のウィンドウを表示および制御します。この画面は、それぞれ目的が異なり、インストールプロセス中に発生した問題をトラブルシューティングするのに使用できるさまざまなログを表示します。画面の 1 つでは、起動オプションまたはキックスタートコマンドを使用して明示的に無効にしない限り、root 権限で使用できる対話式シェルプロンプトを使用できます。

注記

一般的に、インストール関連の問題を診断する必要がなければ、デフォルトのグラフィカルインストール環境から、他の環境に移動する必要はありません。

端末マルチプレクサーは、仮想コンソール 1 で実行しています。実際のインストール環境から切り替えるには、 tmux, press Ctrl+Alt+F1 を押します。仮想コンソール 6 で実行されているメインのインストールインターフェースに戻るには、Ctrl+Alt+F6 を押します。

注記

テキストモードのインストールを選択した場合は、仮想コンソール 1 で開始します(tmux)、およびコンソール 6 に切り替えると、グラフィカルインターフェースではなくシェルプロンプトが開きます。

コンソール実行中 tmux 利用可能な画面が 5 つあります。その内容と、キーボードショートカットは、以下の表で説明します。キーボードショートカットは 2 段階となっており、最初に Ctrl+b を押し、両方のキーを離してから、使用する画面で数字キーを押す必要があります。

また、Ctrl+b n、Alt + Tab、および Ctrl+b p を使用して、次または前のタブに切り替えることもできます。 tmux そはそれぞれ異なります。

表F.2 利用可能な tmux 画面

ショートカット内容

Ctrl+b 1

メインのインストールプログラム画面。テキストベースのプロンプト (テキストモードのインストール中もしくは VNC Direct モードを使用の場合) とデバッグ情報があります。

Ctrl+b 2

root 権限のある対話式シェルプロンプト。

Ctrl+b 3

インストールログ - /tmp/anaconda.log に保存されているメッセージを表示します。

Ctrl+b 4

ストレージログ - /tmp/storage.log に保存されているストレージデバイスおよび設定に関連するメッセージを表示します。

Ctrl+b 5

プログラムログ - /tmp/program.log に保存されている、インストールプロセス時に実行するユーティリティーのメッセージを表示します。

F.6. スクリーンショットの保存

グラフィカルインストール中に Shift+Print Screen を押すと、いつでも画面をキャプチャーできます。このスクリーンショートカットは、/tmp/anaconda-screenshots に保存されます。

F.7. 設定およびデバイスドライバーの表示

ビデオカードの中には、Red Hat Enterprise Linux グラフィカルインストールプログラムでの起動に問題があるものがあります。インストールプログラムがデフォルト設定を使用して実行しない場合は、それより低い解像度モードでの実行を試みます。これに失敗すると、インストールプログラムはテキストモードでの実行を試みます。ディスプレイの問題を解決するソリューションは複数あります。そのほとんどは、カスタムの起動オプションを指定する必要があります。詳細は 「コンソール起動オプション」 を参照してください。

表F.3 ソリューション

ソリューション説明

基本的なグラフィックモードを使用する

基本的なグラフィックスドライバーを使用して、インストールの実行を試みることができます。これを行うには、起動メニューから Troubleshooting > Install Red Hat Enterprise Linux 8.1 in basic graphics mode を選択するか、インストールプログラムの起動オプションを編集して、コマンドラインの末尾に inst.xdriver=vesa を追加します。

ディスプレイの解像度を手動で指定する

インストールプログラムが画面の解像度の検出に失敗した場合は、自動検出を無効にして手動で指定できます。これには、起動メニューに inst.resolution=x オプションを追加します。x はディスプレイの解像度 (1024x768 など) になります。

代替のビデオドライバーを使用する

インストールプログラムの自動検出を無効にして、カスタムビデオドライバーを指定できます。ドライバーを指定するには、inst.xdriver=x オプションを使用します。x は使用するデバイスドライバー (nouveau など)* です。

VNC を使用したインストールを行う

上記のオプションが失敗した場合は、仮想ネットワークコンピューティング (VNC) プロトコルを使用して、別のシステムでネットワーク経由でグラフィカルインストールにアクセスできます。VNC を使用したインストールの詳細は、『高度な RHEL インストールの実行』「VNC を使用したリモート RHEL インストールの実行」を参照してください。

* カスタムのビデオドライバーを指定すると問題が解決する場合は、https://bugzilla.redhat.comanaconda コンポーネントに対するバグとしてこの問題を報告してください。インストールプログラムは、ハードウェアを自動的に検出し、適切なドライバーを介入なしで使用できるようにする必要があります。

F.8. Red Hat カスタマーポータルへエラーメッセージの報告

グラフィカルインストールでエラーが発生すると、unknown error ダイアログボックスが表示されます。エラーに関する情報を Red Hat カスタマーサポートに送信できます。レポートを送信するには、カスタマーポータルの認証情報を入力する必要があります。カスタマーポータルアカウントをお持ちでない場合は、https://www.redhat.com/wapps/ugc/register.html で登録できます。自動エラー報告にはネットワーク接続が必要です。

前提条件

グラフィカルインストールプログラムでエラーが発生し、unknown error ダイアログボックスが表示されます。

手順

  1. unknown error ダイアログボックスから Report Bug をクリックして問題を報告するか、Quit をクリックしてインストールを終了します。

    1. 必要に応じて、More Info…​ をクリックして、エラーの原因を特定するのに役立つ詳細な出力を表示します。デバッグに精通している場合は、Debug をクリックします。これにより、追加の情報を要求できる仮想ターミナル tty1 が表示されます。tty1 からグラフィカルインターフェースに戻るには、continue コマンドを使用します。
  2. Report a bug to Red Hat Customer Support をクリックします。
  3. Red Hat Customer Support - Reporting Configuration ダイアログボックスが表示されます。Basic タブで、カスタマーポータルのユーザー名およびパスワードを入力します。ネットワーク設定で HTTP プロキシーまたは HTTPS プロキシーを使用する必要がある場合は、Advanced タブを選択し、プロキシサーバーのアドレスを入力して設定できます。
  4. すべてのフィールドを完了し、OK をクリックします。
  5. テキストボックスが表示されます。unknown error ダイアログボックスが表示される前に行った各手順を説明します。
  6. How reproducible is this problem ドロップダウンメニューからオプションを選択し、テキストボックスに追加情報を入力します。
  7. Forward をクリックします。
  8. 入力したすべての情報が Comment タブにあることを確認します。他のタブには、システムのホスト名やインストール環境に関する詳細などの情報が含まれます。Red Hat に送信したくない情報は削除できますが、詳細情報が少なくなると、問題の調査に影響を及ぼす可能性があることに注意してください。
  9. すべてのタブの確認が終了したら Forward をクリックします。
  10. ダイアログボックスは、Red Hat に送信されるすべてのファイルを表示します。Red Hat に送信しないファイルの横にあるチェックボックスの選択を解除します。ファイルを追加するには、Attach a file をクリックします。
  11. I have reviewed the data and agree with submitting it. チェックボックスを選択します。
  12. Forward をクリックして、レポートと添付ファイルを Red Hat に送信します。
  13. Show log をクリックしてレポートプロセスの詳細を表示します。Close をクリックすると、unknown error ダイアログボックスに戻ります。
  14. Quit をクリックして、インストールを終了します。

付録G トラブルシューティング

以下のセクションのトラブルシューティング情報は、インストールプロセス後に問題を診断する際に役に立つ場合があります。以下のセクションは、サポートしているすべてのアーキテクチャーに対応します。ただし、問題が特定のアーキテクチャーに関する場合は、セクションの冒頭にその旨が記載されます。

G.1. 中断されたダウンロードの再開

curl コマンドを使用して、中断したダウンロードを再開します。

前提条件

  • Red Hat カスタマーポータルの 製品ダウンロード セクション (https://access.redhat.com/downloads) に移動し、必要なバリアント、バージョン、およびアーキテクチャーを選択している。
  • 必要な ISO ファイルを右クリックし、リンク先をコピー を選択して、ISO イメージファイルの URL をクリップボードにコピーしている。

手順

  1. 新しいリンクから ISO イメージをダウンロードしてください。ダウンロードを自動的に再開するには、--continue-at - オプションを追加します。

    $ curl --output directory-path/filename.iso 'new_copied_link_location' --continue-at -
  2. 次のようなチェックサムユーティリティーを使用します sha256sum ダウンロード完了後にイメージファイルの整合性を確認するには、以下を実行します。

    $ sha256sum rhel-8.1-x86_64-dvd.iso
    			`85a...46c rhel-8.1-x86_64-dvd.iso`

    その出力を、Red Hat Enterprise Linux の Web ページ 製品ダウンロード にある参照チェックサムと比較します。

例G.1 中断されたダウンロードの再開

以下は、部分的にダウンロードした ISO イメージに対する curl コマンドの例です。

$ curl --output _rhel-8.1-x86_64-dvd.iso 'https://access.cdn.redhat.com//content/origin/files/sha256/85/85a...46c/rhel-8.1-x86_64-dvd.iso?_auth=141...963' --continue-at -

G.2. ディスクが検出されない

インストールプログラムがインストール先となる書き込み可能なストレージデバイスを検出できない場合、インストール先 画面に次のエラーメッセージが返されます。No disks detected.Please shut down the computer, connect at least one disk, and restart to complete installation が返ります。

以下の項目を確認します。

  • システムにストレージデバイスが少なくとも 1 つ割り当てられている。
  • ご使用のシステムがハードウェア RAID コントローラーを使用している場合は、そのコントローラーが正しく設定され、期待通りに機能している。手順は、コントローラーのドキュメントを参照してください。
  • 1 つ以上の iSCSI デバイスにインストールし、そのシステムにローカルストレージがない場合は、必要なすべての LUN が適切なホストバスアダプター (HBA) に表示されている。

システムを再起動してインストールプロセスを開始した後もエラーメッセージが表示される場合は、インストールプログラムがストレージの検出に失敗しています。このエラーメッセージは、多くの場合、インストールプログラムで認識されない iSCSI デバイスにインストールしようとした場合に表示されます。

このシナリオでは、インストールを開始する前に、ドライバー更新を実行する必要があります。ハードウェアベンダーの Web サイトで、ドライバーの更新が利用可能かどうかを確認します。ドライバー更新に関する一般的な情報は、『高度な RHEL インストールの実行』「インストール時のドライバーの更新」を参照してください。

また、Red Hat Hardware Compatibility List (https://access.redhat.com/ecosystem/search/#/category/Server) を確認してください。

G.3. RAID カードで起動できない

インストール後にシステムを起動できない場合は、システムのストレージのパーティション設定と再インストールが必要になる場合があります。BIOS によっては、RAID カードからの起動に対応していないため注意が必要です。インストールが完了し、初めてシステムを再起動すると、テキストベースの画面にブートローダーのプロンプト (grub> など) が表示され、カーソルのフラッシュが表示されます。この場合は、システムのパーティションを再設定し、/boot パーティションと、RAID アレイの外にあるブートローダーを移動する必要があります。/boot パーティションとブートローダーは、同じドライブに置く必要があります。このような変更が行われたら、インストールを完了し、システムを適切に起動できるはずです。

G.4. グラフィカルな起動シーケンスが応答しない

インストール後に初めてシステムを再起動すると、グラフィカルな起動シーケンス時にシステムが応答しなくなることがあります。この場合は、リセットが必要です。このシナリオでは、ブートローダーメニューは正常に表示されますが、エントリーを選択してシステムを起動しようとすると停止します。これは通常、グラフィカルな起動シーケンスに問題があることを示しています。この問題を解決するには、永続的に変更する前に、システムの起動時に設定を一時的に変更することで、グラフィカルブートを無効にする必要があります。

手順: グラフィカルブートを一時的に無効にする

  1. システムを起動し、ブートローダーメニューが表示されるまで待ちます。起動のタイムアウト期間を 0 に設定し、Ecc キーを押してアクセスします。
  2. ブートローダーメニューからカーソルキーを使用して、起動するエントリーを強調表示します。Tab キー (システムが BIOS ベースの場合) または e キー (UEFI ベースの場合) を押して、選択したエントリーオプションを編集します。
  3. オプション一覧でカーネル行を探します。カーネル行は linux というキーワードで始まります。この行で、rhgb を探して、削除します。
  4. F10 または Ctrl+X を押して、編集したオプションでシステムを起動します。

システムが正常に起動した場合は、通常通りにログインできます。ただし、グラフィカルブートを永続的に無効にしない場合は、システムが起動するたびにこの手順を実行する必要があります。

手順: グラフィカルブートを永続的に無効にする

  1. システムの root アカウントにログインします。
  2. grubby ツールを使用して、デフォルトの GRUB2 カーネルを検索します。

    # grubby --default-kernel
    /boot/vmlinuz-4.18.0-94.el8.x86_64
  3. grubby ツールを使用して、GRUB2 設定のデフォルトカーネルから rhgb 起動オプションを削除します。以下に例を示します。

    # grubby --remove-args="rhgb" --update-kernel /boot/vmlinuz-4.18.0-94.el8.x86_64
  4. システムを再起動します。グラフィカル起動シーケンスが使用されなくなりました。グラフィカルな起動シーケンスを有効にする場合は、同じ手順に従って、--remove-args="rhgb" パラメーターを --args="rhgb" パラメーターに置き換えます。これにより、GRUB2 設定のデフォルトカーネルに rhgb ブートオプションが復元されます。

G.5. ログイン後に X サーバーが失敗する

X サーバーは、ローカルマシン、つまりユーザーが直接使用するコンピューターで実行する X Window System のプログラムです。X サーバーは、グラフィックカード、ディスプレイ画面、入力デバイス (通常はこれらのコンピューターのキーボードとマウス) へのすべてのアクセスを処理します。X Window System (しばしば X と呼ばれます) は、1 台コンピューターおよびコンピューターのネットワークで GUI を管理するための、完全なクロスプラットフォームの無料クライアントサーバーシステムです。クライアントサーバーモデルは、クライアントとサーバーと呼ばれる、リンクされている 2 つのアプリケーション間で作業を分割するアーキテクチャーです。*

ログイン後に X サーバーがクラッシュした場合は、1 つ以上のファイルシステムが満杯になっている可能性があります。問題をトラブルシューティングするには、次のコマンドを実行します。

$ df -h

この出力は、どのパーティションが満杯かを検証します。ほとんどの場合、問題は /home パーティションにあります。以下は、df コマンドの出力例です。

Filesystem                                  Size  Used Avail Use% Mounted on
devtmpfs                                    396M     0  396M   0%  /dev
tmpfs                                       411M     0  411M   0%  /dev/shm
tmpfs                                       411M  6.7M  405M   2%  /run
tmpfs                                       411M     0  411M   0%  /sys/fs/cgroup
/dev/mapper/rhel-root                       17G    4.1G  13G   25% /
/dev/sda1                                   1014M  173M 842M  17% /boot
tmpfs                                       83M    20K   83M   1%  /run/user/42
tmpfs                                       83M    84K  83M    1%  /run/user/1000
/dev/dm-4                                   90G    90G    0  100% /home

この例では、/home パーティションが満杯になっていることが失敗の原因になっていることがわかります。不要なファイルを削除します。ディスク領域の一部を解放したら、startx コマンドを使用して X を起動します。df に関する詳細情報と、使用できるオプション (この例で使用する -h オプションなど) の詳細は、man ページの df(1) を参照してください。

*ソース - http://www.linfo.org/x_server.html

G.6. RAM が認識されない

シナリオによっては、カーネルがすべてのメモリー (RAM) を認識しないため、システムが使用するメモリーが、インストールされているメモリーより少なくなる場合があります。free -m コマンドを使用して、使用されている RAM の量を確認できます。メモリーの合計サイズが期待した値と一致しない場合は、少なくとも 1 つのメモリーモジュールに問題がある可能性があります。BIOS ベースのシステムでは、Memtest86+ ユーティリティーを使用して、システムのメモリーをテストできます。

ハードウェアの設定によっては、システムの RAM の一部が予約されているため、システムが使用できなくなります。統合グラフィックスカードが搭載されている一部のラップトップコンピューターは、GPU 用のメモリーの一部を予約します。たとえば、4 GiB の RAM および統合 Intel グラフィックスカードを搭載したラップトップでは、約 3.7 GiBの使用可能なメモリーが表示されます。さらに、多くの Red Hat Enterprise Linux システムでデフォルトで有効になっている kdump クラッシュカーネルダンプメカニズムは、プライマリカーネルに障害が発生した場合に使用されるセカンダリーカーネル用にメモリーの一部を予約します。予約メモリーは、free コマンドの使用時に、利用可能と表示されません。

手順: メモリーを手動で設定する

この手順は、mem= カーネルオプションを使用して手動でメモリーの容量を設定します。

  1. システムを起動し、ブートローダーメニューが表示されるまで待ちます。起動のタイムアウト期間を 0 に設定し、Ecc キーを押してアクセスします。
  2. ブートローダーメニューからカーソルキーを使用して、起動するエントリーを強調表示し、Tab キー (BIOS ベースのシステムの場合)、または e キー (UEFI ベースのシステムの場合) を押して、選択したエントリーオプションを編集します。
  3. オプション一覧でカーネル行を探します。カーネル行は linux というキーワードで始まります。以下のオプションをこの行の最後に追加します。

    mem=xxM
  4. xx を、所有する RAM 容量 (MiB 単位) に置き換えます。
  5. F10 または Ctrl+X を押して、編集したオプションでシステムを起動します。
  6. システムが起動するのを待って、ログインします。
  7. コマンドラインを開き、free -m コマンドを再度実行します。コマンドが表示した RAM の合計サイズが期待どおりになる場合は、/etc/default/grub ファイルの GRUB_CMDLINE_LINUX で始まる行に以下を追加して、変更を永続化します。

    # grub2-mkconfig --output=/boot/grub2/grub.cfg

G.7. シグナル 11 エラーが表示される

一般的にセグメンテーションフォールトとして知られるシグナル 11 エラーは、割り当てられていないメモリー位置にプログラムがアクセスしたことを意味します。シグナル 11 エラーは、インストールされているソフトウェアプログラムのバグ、または障害のあるハードウェアが原因で発生する可能性があります。インストールプロセスでシグナル 11 エラーが表示された場合は、最新のインストールイメージを使用していることを確認し、インストールプログラムで、イメージが破損していないことを確認するように求めます。詳細は 「起動用メディアの検証」 を参照してください。

インストールメディアの不良 (書き込みが正しく行われていなかったり、光ディスクに傷がついているなど) は、シグナル 11 エラーの一般的な原因です。インストールを行う前には、必ずインストールメディアの整合性を確認することが推奨されます。最新のインストールメディアを取得する方法は、3章RHEL インストール ISO イメージのダウンロード を参照してください。

インストールを開始する前にメディアチェックを実行するには、起動メニューに rd.live.check 起動オプションを追加します。エラーなしでメディアチェックを実行しても、セグメンテーションフォールトで問題が引き続き発生する場合は、通常、システムでハードウェアエラーが発生したことを示しています。このシナリオでは、問題はおそらくシステムのメモリー (RAM) にあります。これは、以前に同じコンピューターで別のオペレーティングシステムをエラーなしで使用した場合でも、問題になる可能性があります。

注記

AMD、Intel 64 ビット、および 64 ビット ARM アーキテクチャーの場合、BIOS ベースのシステムでは、インストールメディアに含まれる Memtest86+ メモリーテストモジュールを使用して、システムのメモリーを徹底的にテストできます。詳細は 「Memtest86 アプリケーションの使用によるメモリー障害の検出」 を参照してください。

これ以外に考えられる原因は、本書では扱いません。ハードウェアの製造元のドキュメントと、Red Hat Hardware Compatibility List (https://access.redhat.com/ecosystem/search/#/category/Server) を確認してください。

G.8. ネットワークストレージ領域から IPL できない

注記

この問題は、IBM Power Systems の問題です。

ネットワークストレージ領域 (*NWSSTG) から IPL を実行する際に問題が発生する場合は、おそらく PReP パーティションがないことが原因です。このシナリオでは、システムを再インストールし、パーティション作成フェーズまたはキックスタートファイルでこのパーティションを作成する必要があります。

G.9. XDMCP の使用

X Window System をインストールし、グラフィカルログインマネージャーを使用して Red Hat Enterprise Linux システムにログインするシナリオがあります。以下の手順に従って、X Display Manager Control Protocol (XDMCP) を有効にし、ネットワークに接続したワークステーションや X11 端末など、X 互換のクライアントからデスクトップ環境にリモートでログインします。

注記

XDMCP は、Wayland プロトコルでは対応していません。詳細は『RHEL 8 でデスクトップ環境の使用』を参照してください。

注記

この問題は、IBM Z の問題です。

手順

  1. vinano などの平文エディターで /etc/gdm/custom.conf 設定ファイルを開きます。
  2. custom.conf ファイルで、[xdmcp] で始まるセクションを探します。このセクションに、以下の行を追加します。

    Enable=true
  3. ファイルを保存して、テキストエディターを終了します。
  4. X Window System を再起動します。これには、システムを再起動するか、root で次のコマンドを実行して GNOME Display Manager を再起動します。

    # systemctl restart gdm.service
  5. ログインプロンプトを待ち、ユーザー名とパスワードを使用してログインします。X Window System が XDMCP 用に設定されました。クライアントワークステーションで X コマンドを使用して、リモート X セッションを開始し、別のワークステーション (クライアント) から接続できます。以下に例を示します。

    $ X :1 -query address
  6. address を、リモート X11 サーバーのホスト名に置き換えます。このコマンドは、XDMCP を使用してリモートの X11 サーバーに接続し、X11 サーバーシステムのディスプレイ :1 でリモートグラフィカルログイン画面を表示します (通常は Ctrl-Alt-F8 を押してアクセスできます)。nested X11 サーバーを使用してリモートデスクトップセッションにアクセスすることもできます。これにより、リモートデスクトップが現在の X11 セッションの画面として開きます。Xnest を使用して、ローカルの X11 セッションでネストされたリモートデスクトップを開くことができます。たとえば、以下のコマンドを使用して Xnest を実行します。address を、リモート X11 サーバーのホスト名に置き換えます。

    $ Xnest :1 -query address

    XDMCP の詳細は、X Window System のドキュメント (http://www.x.org/releases/X11R7.6/doc/libXdmcp/xdmcp.html) を参照してください。

G.10. レスキューモードの使用

インストールプログラムのレスキューモードは、Red Hat Enterprise Linux DVD またはその他の起動メディアから起動できる最小限の Linux 環境です。さまざまな問題を修復するコマンドラインユーティリティーが含まれています。レスキューモードは、起動メニューの Troubleshooting メニューからアクセスできます。このモードでは、ファイルシステムを読み取り専用としてマウントしたり、ブラックリストに登録したり、ドライバーディスクで提供されるドライバーを追加したり、システムパッケージをインストールまたはアップグレードしたり、パーティションを管理したりできます。

注記

インストールプログラムのレスキューモードは、systemd システムおよびサービスマネージャーの一部として提供されるレスキューモード (シングルユーザーモードに相当) および緊急モードとは異なります。

レスキューモードで起動するには、最小起動ディスク、USB ドライブ、フルインストール DVD など、Red Hat Enterprise Linux の起動用メディアを使用してシステムを起動できる必要があります。

重要

iSCSI デバイスや zFCP デバイスなどの高度なストレージは、rd.zfcp=root=iscsi: オプション などの dracut 起動オプションを使用するか、IBM Z 上の CMS 設定ファイルで設定する必要があります。レスキューモードで起動した後は、ストレージデバイスを対話的に設定することはできません。dracut 起動オプションの詳細は、man ページの dracut.cmdline(7) を参照してください。

G.10.1. レスキューモードでシステムの起動

以下の手順に従って、レスキューモードで起動します。

手順

  1. 最小限の起動用メディア、フルインストールの DVD、または USB ドライブからシステムを起動し、起動メニューが表示されるまで待ちます。
  2. 起動メニューから Troubleshooting > Rescue a Red Hat Enterprise Linux system オプションを選択するか、inst.rescue オプションを起動コマンドラインに追加します。起動コマンドラインに入るには、Tab キー (BIOS ベースのシステムの場合) を押すか、e キー (UEFI ベースのシステムの場合) を押します。
  3. 必要に応じて、起動するドライバーディスクで提供されるサードパーティーのドライバーが必要な場合は、inst.dd=driver_name を起動コマンドラインに追加します。

    inst.rescue inst.dd=driver_name
  4. 必要に応じて、Red Hat Enterprise Linux ディストリビューションに含まれるドライバーが原因でシステムが起動しない場合は、modprobe.blacklist= オプションを起動コマンドラインに追加します。

    inst.rescue modprobe.blacklist=driver_name
  5. Enter (BIOS ベースのシステムの場合) または Ctrl+X (UEFI ベースのシステムの場合) を押して、変更したオプションを起動します。次のメッセージが表示されるまで待ちます。

    The rescue environment will now attempt to find your Linux installation and mount it under the directory: /mnt/sysroot/. You can then make any changes required to your system. Choose 1 to proceed with this step. You can choose to mount your file systems read-only instead of read-write by choosing 2. If for some reason this process does not work choose 3 to skip directly to a shell.
    
    1) Continue
    2) Read-only mount
    3) Skip to shell
    4) Quit (Reboot)

    1 を選択すると、インストールプログラムは /mnt/sysroot/ディレクトリーにファイルシステムをマウントしようとします。パーティションのマウントに失敗すると通知されます。2 を選択すると、ファイルシステムを /mnt/sysroot/ ディレクトリーにマウントしようとしますが、読み取り専用モードになります。3 を選択すると、ファイルシステムはマウントされません。

    システムルートの場合、インストーラーは 2 つのマウントポイント /mnt/sysimage および /mnt/sysroot に対応します。/mnt/sysroot パスは、ターゲットシステムの / をマウントするのに使用されます。通常、物理ルートとシステムの root は同じであるため、/mnt/sysroot/mnt/sysimage と同じファイルシステムに接続されます。唯一の例外は、デプロイメントに基づいてシステムの root が変更する rpm-ostree システムのみです。これにより、/mnt/sysroot/mnt/sysimage のサブディレクトリーに割り当てられます。chroot には /mnt/sysroot を使用することが推奨されます。

  6. 続行するには 1 を選択します。システムがレスキューモードになると、VC (仮想コンソール) 1 および VC 2 にプロンプトが表示されます。Ctrl+Alt+F1 キーの組み合わせで VC 1 にアクセスし、Ctrl+Alt+F2 で VC 2 にアクセスします。

    sh-4.2#
  7. ファイルシステムがマウントされていても、レスキューモードではデフォルトの root パーティションは一時的な root パーティションであり、通常のユーザーモード (multi-user.target または graphical.target) で使用するファイルシステムの root パーティションではありません。ファイルシステムのマウントを選択し、正常にマウントされた場合は、次のコマンドを実行してレスキューモード環境の root パーティションを、ファイルシステムの root パーティションに変更できます。

    sh-4.2# chroot /mnt/sysroot

    これは、root パーティションが / としてマウントされることが求められる rpm などのコマンドを実行する必要がある場合に便利です。chroot 環境を終了するには、exit と入力してプロンプトに戻ります。

  8. 3 を選択した場合でも、/directory/ などのディレクトリーを作成し、次のコマンドを入力すると、レスキューモード内でパーティションまたは LVM2 論理ボリュームを手動でマウントできます。

    sh-4.2# mount -t xfs /dev/mapper/VolGroup00-LogVol02 /directory

    上記のコマンドでは、/directory/ は作成したディレクトリーで、/dev/mapper/VolGroup00-LogVol02 はマウントする LVM2 論理ボリュームになります。パーティションのタイプが XFS 以外の場合は、文字列 xfs を正しい種類 (ext4 など) に置き換えます。

  9. すべての物理パーティションの名前が不明な場合は、次のコマンドを実行すると一覧が表示されます。

    sh-4.2# fdisk -l

    LVM2 物理ボリューム、ボリュームグループ、または論理ボリュームの名前がすべて不明な場合は、pvdisplay コマンド、vgdisplay コマンド、または lvdisplay コマンドを使用します。

G.10.2. レスキューモードでの SOS レポートの使用

sosreport コマンドラインユーティリティーは、実行中のカーネルバージョン、読み込み済みモジュール、システムおよびサービスの設定ファイルなどの設定および診断情報をシステムから収集します。このユーティリティーの出力は、/var/tmp/ ディレクトリーの tar アーカイブに保存されます。sosreport ユーティリティーは、システムエラーの分析とトラブルシューティングに役立ちます。この手順に従って、レスキューモードで sosreport 出力を取得します。

前提条件

  • レスキューモードでシステムを起動している。
  • インストール済みのシステムの / (root) パーティションを読み書きモードでマウントしている。
  • この問題を Red Hat サポートに連絡し、ケース番号を受け取っている。

手順

  1. root ディレクトリーを /mnt/sysroot/ ディレクトリーに変更します。

    sh-4.2# chroot /mnt/sysroot/
  2. sosreport を実行して、システム設定と診断情報を含むアーカイブを生成します。

    sh-4.2# sosreport
    重要

    sosreport は、Red Hat サポートから受け取った名前とケース番号の入力を求めるプロンプトが表示されます。次の文字またはスペースを追加するとレポートが使用できなくなる可能性があるため、英数字のみを使用してください。

    # % & { } \ < > > * ? / $ ~ ' " : @ + ` | =

  3. 必要に応じて、ネットワークを使用して、生成されたアーカイブを新しい場所に転送する場合は、ネットワークインターフェースを設定する必要があります。このシナリオでは、他の手順は必要ないため、動的 IP アドレス指定を使用します。ただし、静的アドレスを使用する場合は、次のコマンドを実行して、ネットワークインターフェース (dev eth0 など) に IP アドレス (10.13.153.64/23 など) を割り当てます。

    bash-4.2# ip addr add 10.13.153.64/23 dev eth0
  4. chroot 環境を終了します。

    sh-4.2# exit
  5. 生成されたアーカイブを新しい場所に保存し、その場所からアーカイブへのアクセスを容易にします。

    sh-4.2# cp /mnt/sysroot/var/tmp/sosreport new_location
  6. ネットワークを介したアーカイブの転送は、scp ユーティリティーを使用します。

    sh-4.2# scp /mnt/sysroot/var/tmp/sosreport username@hostname:sosreport

    関連情報

G.10.3. GRUB2 ブートローダーの再インストール

シナリオによっては、GRUB2 ブートローダーが誤って削除または破損されたり、他のオペレーティングシステムによって置き換えられることがあります。この手順に従って、BIOS を使用する AMD64 システムおよび Intel 64 システムのマスターブートレコード (MBR) に GRUB2 を再インストールします。または、Open Firmware を使用する IBM Power Systems のリトルエンディアンバリアントに GRUB2 を再インストールします。

前提条件

  • レスキューモードでシステムを起動している。
  • インストール済みのシステムの / (root) パーティションを読み書きモードでマウントしている。
  • /boot マウントポイントを読み取り/書き込みモードでマウントしている。

手順

  1. root パーティションを変更します。

    sh-4.2# chroot /mnt/sysroot/
  2. install_device ブロックデバイスがインストールされている GRUB2 ブートローダーを再インストールします。

    sh-4.2# /sbin/grub2-install install_device
    重要

    grub2-install コマンドを実行すると、以下の条件がすべて適用されると、マシンが起動できなくなる可能性があります。

    • システムは、EFI (Extensible Firmware Interface) を使用する AMD64 または Intel 64 です。
    • Secure Boot が有効になります。

    grub2-install コマンドを実行すると、EFI (Extendsible Firmware Interface) および Secure Boot が有効な AMD64 システムまたは Intel 64 システムを起動することはできません。この問題は、grub2-install コマンドが shim アプリケーションを使用する代わりに直接起動する署名されていない GRUB2 イメージをインストールするために発生します。システムが起動すると shim アプリケーションはイメージの署名を検証します。見つからない場合は、システムの起動に失敗します。

  3. システムを再起動します。

G.10.4. RPM を使用してドライバーを追加または削除

ドライバーが見つからないか、または誤作動すると、システムの起動時に問題が発生します。レスキューモードは、システムが起動に失敗してもドライバーを追加または削除できる環境を提供します。可能な場合は、RPM パッケージマネージャーを使用して、誤作動するドライバーを削除するか、更新されたドライバーや不足しているドライバーを追加することが推奨されます。以下の手順に従って、ドライバーを追加または削除します。

重要

ドライバーディスクからドライバーをインストールすると、ドライバーディスクは、このドライバーを使用するシステムにある initramfs イメージをすべて更新します。ドライバーが原因でシステムが起動できない場合は、別の initramfs イメージからシステムを起動する方法は使用できません。

手順: RPM でドライバーの追加

以下の手順に従ってドライバーを追加します。

前提条件

  • レスキューモードでシステムを起動している。
  • インストール済みのシステムを読み書きモードでマウントしている。

    1. そのドライバーを含む RPM パッケージを利用できるようにします。たとえば、CD または USB フラッシュドライブをマウントして、RPM パッケージを /mnt/sysroot/ 配下の任意の場所 (例: /mnt/sysroot/root/drivers/) にコピーします。
    2. root ディレクトリーを /mnt/sysroot/ に変更します。

      sh-4.2# chroot /mnt/sysroot/
    3. rpm -ivh コマンドを使用して、ドライバーパッケージをインストールします。たとえば、以下のコマンドを実行して、xorg-x11-drv-wacom ドライバーパッケージを /root/drivers/ からインストールします。

      sh-4.2# rpm -­ivh /root/drivers/xorg-x11-drv-wacom-0.23.0-6.el7.x86_64.rpm
      注記

      この chroot 環境の /root/drivers/ ディレクトリーは、元のレスキュー環境の /mnt/sysroot/root/drivers/ ディレクトリーです。

    4. chroot 環境を終了します。

      sh-4.2# exit

手順: RPM でドライバーの削除

以下の手順に従ってドライバーを削除します。

前提条件

  • レスキューモードでシステムを起動している。
  • インストール済みのシステムを読み書きモードでマウントしている。

    1. root ディレクトリーを /mnt/sysroot/ ディレクトリーに変更します。

      sh-4.2# chroot /mnt/sysroot/
    2. rpm -e コマンドを使用して、ドライバーパッケージを削除します。たとえば、xorg-x11-drv-wacom ドライバーパッケージを削除するには、次のコマンドを実行します。

      sh-4.2# rpm -e xorg-x11-drv-wacom
    3. chroot 環境を終了します。

      sh-4.2# exit

      誤動作のあるドライバーを何らかの理由で削除できない場合は、代わりにドライバーをブロックリストに登録することで、起動時に読み込まれないようにすることができます。

    4. ドライバーの追加および削除が終了したら、システムを再起動します。

G.11. ip= 起動オプションがエラーを返す

ip= 起動オプションの形式 ip=[ip address] (ip=192.168.1.1 など) を使用すると、エラーメッセージ Fatal for argument 'ip=[insert ip here]'\n sorry, unknown value [ip address] refusing to continue が返ります。

Red Hat Enterprise Linux の以前のリリースにおける起動オプションの形式は次のようになります。

--ip=192.168.1.15 --netmask=255.255.255.0 --gateway=192.168.1.254 --nameserver=192.168.1.250 --hostname=myhost1

ただし、Red Hat Enterprise Linux 8 では、起動オプションの形式は次のようになります。

ip=192.168.1.15::192.168.1.254:255.255.255.0:myhost1::none: nameserver=192.168.1.250

この問題を解決するには、ip=ip::gateway:netmask:hostname:interface:none の形式を使用します。ここでは、以下のようになります。

  • ip はクライアントの IP アドレスを指定します。IPv6 アドレスは角括弧で囲んで指定できます ([2001:DB8::1] など)。
  • gateway はデフォルトのゲートウェイです。IPv6 アドレスも使用できます。
  • netmask は使用するネットマスクです。完全ネットマスク (255.255.255.0 など) またはプレフィックス (64 など) を使用できます。
  • hostname はクライアントシステムのホスト名です。このパラメーターは任意です。

詳細は 「ネットワーク起動オプション」 を参照してください。

G.12. iLO または iDRAC デバイスのグラフィカルインストールで起動できない

iLO または iDRAC デバイス上のリモート ISO インストールのグラフィカルインストーラーは、インターネット接続が遅いため利用できない可能性があります。この場合は、インストールに進むには、以下のいずれかの方法を選択できます。

  1. タイムアウトを回避します。改善点を報告する場合は、以下のように行います。

    1. BIOS の使用の場合は Tab キーを押します。あるいは、インストールメディアから UEFI を使用している場合は e キーを押します。これにより、カーネルコマンドライン引数の変更が可能になります。
    2. インストールを続行するには、rd.live.ram=1 を追加して、BIOS の使用の場合は Enter キーを押します。または UEFI を使用している場合は Ctrl+x を押します。

      これは、インストールプログラムの読み込みに時間がかかる場合があります。

  2. グラフィカルインストーラーの読み込み時間を延長するもう 1 つの方法として、inst.xtimeout カーネル引数を秒単位で設定できます。

    inst.xtimeout=N
  3. システムをテキストモードでインストールできます。詳細は、「 テキストモードでの RHEL8 のインストール 」を参照してください。
  4. ローカルメディアソースではなく、iLO または iDRAC などのリモート管理コンソールでは、Red Hat カスタマーポータルの Download Center からのインストール ISO ファイルへのダイレクト URL を使用します。このセクションにアクセスするには、ログインする必要があります。