標準的な RHEL インストールの実行

Red Hat Enterprise Linux 8

Red Hat Enterprise Linux リリース版のインストールドキュメント

Red Hat Customer Content Services

概要

本書は、グラフィカルインターフェースを使用して Red Hat Enterprise Linux の標準インストールを行うユーザーを対象にしています。

Red Hat ドキュメントへのフィードバック

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第1章 はじめに

Red Hat Enterprise Linux 8 は、より少ない労力でより迅速にワークロードを提供するのに必要なツールを使用して導入したハイブリッドクラウドで、安定し、安全で一貫した基盤を提供します。対応しているハイパーバイザー環境やクラウドプロバイダー環境にゲストとしてデプロイすることも、物理インフラストラクチャーにデプロイすることもできるため、アプリケーションは主要なハードウェアアーキテクチャープラットフォームの革新的な機能を利用できます。

1.1. サポートされているアーキテクチャー

Red Hat Enterprise Linux では、次のアーキテクチャーに対応します。

  • AMD、Intel 64 ビット、および 64 ビット ARM
  • IBM Power Systems
  • IBM Z

1.2. インストールの用語

本セクションでは、Red Hat Enterprise Linux インストール用語を説明します。概念が同じでも、アップストリームかダウンストリームに使用されているかによって、別の用語が使用されている可能性もあります。

Anaconda - Fedora、Red Hat Enterprise Linux、およびその他の派生製品に使用されるオペレーティングシステムインストーラー。Anaconda は、Gtk ウィジェット (C で記述)、systemd ユニット、dracut ライブラリーなどの追加ファイルが含まれる、一連の Python モジュールおよびスクリプトです。これは、同時に、結果として得られる (ターゲット) システムのパラメーターを設定するツールを形成します。この文書では、インストールプログラム という用語は、Anaconda のインストールに関する機能を表しています。

第2章 インストール方法

以下のいずれの方法を使用して、Red Hat Enterprise Linux をインストールしてください。

2.1. クイックインストール

AMD、Intel 64 ビット、および 64 ビット ARM のアーキテクチャーに Red Hat Enterprise Linux をインストールします。このクイックインストールは、Red Hat Enterprise Linux とお使いの環境に精通し、インストールプログラムが指定するデフォルト設定を受け入れることを前提とします。

2.2. グラフィカルインストール

サポートされているすべてのアーキテクチャーに、グラフィカルユーザーインターフェースを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールし、特定の要件に合わせてグラフィカル設定をカスタマイズします。

2.3. 自動インストール

キックスタートを使用して、サポートされるすべてのアーキテクチャーに Red Hat Enterprise Linux をインストールします。自動インストールでは、オペレーティングシステムの無人インストール作業を実行できます。

関連資料

2.4. AMD、Intel 64 ビット、および 64 ビット ARM

この手順は、グラフィカルユーザーインターフェースを使用して、AMD、Intel 64 ビット、および 64 ビット ARM のアーキテクチャーにクイックインストールを実行する方法を説明します。この手順は、Red Hat Enterprise Linux とお使いの環境に精通し、インストールプログラムが指定するデフォルト設定を受け入れることを前提としています。

前提条件

手順

  1. ブートメニューで 「Red Hat Enterprise Linux 8.0 をインストールします」 を選択します。
  2. キーボードの Enter キーを押します。
  3. Red Hat Enterprise Linux 8.0 へようこそ ウィンドウで、言語およびロケーションを選択します。
  4. 続行 をクリックすると、インストールの概要 ウィンドウが開きます。

    注記

    インストールの概要 ウィンドウは、Red Hat Enterprise Linux グラフィカルユーザーインターフェース設定を構成する際に中心となるウィンドウです。インストールプログラムが割り当てるデフォルト設定は、各カテゴリーで確認できます。

  5. インストールの概要 ウィンドウで、インストール先 を選択します。

    1. ローカルの標準ディスク ペインから、ターゲットディスクを選択します。
    2. 完了 をクリックして、選択と、デフォルトの自動パーティション設定を承認し、インストールの概要 ウィンドウに戻ります。
  6. インストールの概要 ウィンドウから、ネットワークとホスト名 を選択します。

    1. イーサネット スイッチを ON に切り替え、ネットワーク設定を有効にします。

      1. 必要に応じて、ネットワークデバイスを選択して 設定 をクリックすると、ネットワークインターフェース設定を更新します。
    2. 完了 をクリックして変更を適用し、インストールの概要 ウィンドウに戻ります。
  7. 必要に応じて、インストールの概要 ウィンドウから、セキュリティーポリシー を選択します。

    1. 必要なプロファイルを選択し、プロファイルの選択 をクリックします。
    2. 完了 をクリックして変更を適用し、インストールの概要 ウィンドウに戻ります。
  8. インストールの概要 ウィンドウから、システムの目的 をクリックします。

    1. 必要なロール、サービスレベルアグリーメント、および使用方法を選択してください。
    2. 完了 をクリックして変更を適用し、インストールの概要 ウィンドウに戻ります。
  9. インストールの概要 ウィンドウで、インストールの開始 ボタンをクリックし、インストールを開始します。
  10. 設定 ウィンドウで、root のパスワードを設定して、ユーザーアカウントを作成します。
  11. インストールプロセスが完了したら、再起動 をクリックして、システムを再起動します。
  12. 初期セットアップ ウィンドウで、ライセンスアグリーメントに同意して、システムを登録します。

関連資料

パート I. AMD、Intel 64 ビット、および 64 ビット ARM でグラフィカルインストールの実行

本セクションは、グラフィカルユーザーインターフェースを使用して、AMD、Intel 64 ビット、64 ビット ARM のアーキテクチャーに Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。

第3章 インストールガイドワークフロー

このインストールワークフローは、グラフィカルユーザーインターフェースを使用して、AMD、Intel 64 ビット、64 ビット ARM のアーキテクチャーに Red Hat Enterprise Linux をインストールを実行する手順の概要を説明します。

ステップ

  1. システムとハードウェアの要件を確認し、インストールイメージファイルをダウンロードし、起動可能なインストールメディアを作成して、インストールを準備します。
  2. グラフィカルユーザーインターフェースを使用して、インストールプログラムを起動し、Red Hat Enterprise Linux をインストールします。
  3. インストール後の作業 (初期設定やシステム登録など) を完了します。

関連資料

第4章 インストールの準備

Red Hat Enterprise Linux を初めて使用する場合は、システム要件を確認し、必要なインストールイメージをダウンロードし、インストールメディアを作成して、インストールの準備をすることが重要です。

4.1. 推奨されるステップ

インストールの準備はいくつかのステップで構成されています。

注記
  • Red Hat Enterprise Linux を初めて使用する場合は、ステップ 1 から 5 を行ってください。
  • Red Hat Enterprise Linux に精通している場合は、ステップ 3 から 5 を行ってください。

ステップ

  1. システム要件の確認
  2. インストーラーの起動方法の選択
  3. インストールイメージを選択してダウンロード
  4. 起動可能なインストールメディアの作成
  5. インストールソースの準備*

*ISO (最小インストール) のブートイメージにのみ必要です。

4.2. システム要件の確認

Red Hat Enterprise Linux の初回インストール時には、インストールの前にシステム、ハードウェア、セキュリティー、メモリー、および RAID に関するガイドラインを確認することが推奨されます。詳細は付録A システム要件の参照を参照してください。

関連資料

Red Hat Enterprise Linux のセキュリティー保護の詳細は、『セキュリティーの強化』を参照してください。

4.3. インストーラー起動方法の選択

Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムの起動方法はいくつかあります。インストールメディアにより選択する方法が異なります。

注記

インストール中は、インストールメディアが継続してマウントされている必要があります。これには、キックスタートファイルの %post セクションの実行時も含まれます。

完全インストール用 DVD または USB フラッシュドライブ
Binary DVD ISO イメージを使用して、DVD または USB フラッシュドライブの完全インストールを作成します、DVD または USB フラッシュドライブは、ブートデバイスとして、そしてソフトウェアパッケージインストールのインストールソースとして使用できます。Binary DVD ISO イメージのサイズを考慮すると、DVD、または USB フラッシュドライブの使用が推奨されます。
最小インストール用の DVD、CD、または USB フラッシュドライブ
最小インストール用 CD、DVD、または USB フラッシュドライブは、Boot ISO イメージを使用して作成されます。これには、システムの起動とインストールプログラムの起動に最低限必要なファイルのみが含まれます。この Boot ISO イメージには、必要なソフトウェアパッケージを含むインストールソースが必要です。
PXE サーバー
PXE (preboot execution environment) サーバーを使用すると、インストールプログラムをネットワーク経由で起動できます。システムを起動したら、ローカルのハードドライブやネットワークの場所など、別のインストールソースからインストールを完了します。
関連資料

4.4. 必要なインストールイメージの選択

Red Hat カスタマーポータルでは、2 種類の Red Hat Enterprise Linux 8 インストールイメージが利用できます。

Binary DVD ISO イメージファイル

BaseOS リポジトリーおよび AppStream リポジトリーが含まれ、リポジトリーを追加せずにインストールを完了できる、完全インストールプログラムです。

重要
  • Red Hat Enterprise Linux 8 のインストールには Binary DVD ISO イメージファイルを使用することが 推奨されます
  • Binary DVD は、IBM Z でもご利用になれます。SCSI DVD ドライブを使用してインストールプログラムを起動するのに使用できます。また、インストールソースとしても使用できます。
Boot ISO イメージファイル
Boot ISO イメージは、ソフトウェアパッケージをインストールする際に、BaseOS リポジトリーおよび AppStream リポジトリーへのアクセスが最低限必要となるインストールです。リポジトリーは、Red Hat カスタマーポータルからダウンロードできる Binary DVD ISO イメージに含まれます。Binary DVD ISO イメージをダウンロードして解凍し、リポジトリーにアクセスします。

以下の表に、対応しているアーキテクチャーで利用可能なイメージの種類を記載します。

表4.1 起動用およびインストール用のイメージ

アーキテクチャーインストール DVDブート DVD

AMD64 および Intel 64

x86_64 Binary DVD ISO イメージファイル

x86_64 Boot ISO イメージファイル

ARM 64

AArch64 Binary DVD ISO イメージファイル

AArch64 Boot ISO イメージファイル

IBM POWER

ppc64le Binary DVD ISO イメージファイル

ppc64le Boot ISO イメージファイル

IBM Z

s390x Binary DVD ISO イメージファイル

s390x Boot ISO イメージファイル

関連資料

4.5. ISO のインストールイメージのダウンロード

このセクションでは、Red Hat カスタマーポータルから、または curl コマンドを使用して、Red Hat Enterprise Linux インストールイメージをダウンロードする方法を説明します。

4.5.1. カスタマーポータルから ISO イメージのダウンロード

この手順では、Red Hat カスタマーポータルから Red Hat Enterprise Linux 8 ISO イメージをダウンロードする方法を説明します。

注記
  • リポジトリーおよびソフトウェアパッケージがすべて含まれていて、追加設定が必要ないため、Red Hatは、Binary DVD ISO イメージを使用して Red Hat Enterprise Linux 8 を使用することを推奨します。
  • Boot ISO イメージファイルをダウンロードする場合は、リポジトリーおよびソフトウェアパッケージを入手するインストールソースを設定する必要があります。詳細は「インストールソースの準備」を参照してください。

前提条件

  • アクティブな Red Hat Enterprise Linux サブスクリプションがある。
  • Red Hat カスタマーポータルの 製品ダウンロード セクション (https://access.redhat.com/downloads) にログインしている。

手順

  1. カテゴリー項目 タブを選択します。
  2. Red Hat Enterprise Linux 8 リンクをクリックします。

    The Red Hat Enterprise Linux のダウンロード ページが開きます。

  3. 製品バリアント ドロップダウンメニューから必要なバリアント (Red Hat Enterprise Linux for x86_64 など) を選択します。

    注記

    要件のバリアントが不明な場合は、http://www.redhat.com/en/technologies/linux-platforms/enterprise-linux を参照してください。

  4. バージョン ドロップダウンメニューのデフォルトは 8.0 です。
  5. アーキテクチャー ドロップダウンメニューのデフォルトは x86_64 です。

    製品ソフトウェア タブには、以下のようなイメージがあります。

    • Red Hat Enterprise Linux 8.0 Binary DVD イメージ。
    • Red Hat Enterprise Linux 8.0 Boot ISO イメージ。

    他のイメージ (たとえば、事前設定されている仮想マシンイメージ) も利用できますが、このドキュメントの対象からは外れるため、説明を省きます。

  6. 必要な ISO イメージの横にある 今すぐダウンロードする をクリックします。

4.5.2. curl を使用して ISO イメージのダウンロード

特定の URL から直接インストールイメージをダウンロードするには、curl コマンドを使用します。

前提条件
  • curl パッケージがインストールされていることを確認している。

    • ディストリビューションで yum パッケージマネージャーを使用している場合は、以下のコマンドを実行します。

      # yum install curl
    • ディストリビューションで dnf パッケージマネージャーを使用している場合は、以下のコマンドを実行します。

      # dnf install curl
    • ディストリビューションで apt パッケージマネージャーを使用している場合は、以下のコマンドを実行します。

      # apt update
      # apt install curl
    • 他のシステムに、curl の Web サイトから curl をダウンロードしてください。Linux ディストリビューションで yum、dnf、または apt を使用していない場合、もしくは Linux を使用していない場合は、最適なソフトウェアパッケージを curl の Web サイト からダウンロードします。
  • Red Hat カスタマーポータルの 製品ダウンロード セクション (https://access.redhat.com/downloads) に移動し、必要なバリアント、バージョン、およびアーキテクチャーを選択している。必要な ISO イメージファイルを右クリックし、リンク先をコピー を選択して、ISO イメージファイルの CRL をクリップボードにコピーしている。
手順
  1. コマンドラインに適切なディレクトリーを入力し、次のコマンドを入力してファイルをダウンロードします。

    $ curl --output directory-path/filename.iso 'copied_link_location'
  2. directory-path を、ファイルを保存する場所のパスに、filename.iso を、カスタマーポータルに表示される ISO イメージの名前に、そして copied_link_location を、カスタマーポータルからコピーしたリンクに置き換えます。

    例:

    $ curl --output Downloads/rhel-8.0-x86_64-dvd.iso 'https://access.redhat.com/downloads/content/69/ver=/rhel---8/8.0/x86_64/product-software

4.6. インストールメディアの作成

本セクションでは、「ISO のインストールイメージのダウンロード」でダウンロードした ISO イメージファイルの使用して、CD、DVD、USB フラッシュドライブなどの起動可能な物理メディアを作成する方法を説明します。

注記

デフォルトでは、インストールメデイアで inst.stage2= ブートオプションが使用され、特定のラベル (たとえば inst.stage2=hd:LABEL=RHEL8\x86_64) に設定されます。ランタイムイメージが含まれるファイルシステムのデフォルトラベルを修正するか、カスタマイズしたインストールシステムの起動手順を使用する場合は、このラベルが正しい値に設定されていることを確認してください。

4.6.1. 起動可能な CD または DVD

起動可能なインストール CD または DVD は、ディスク書き込みソフトウェアや、CD/DVD バーナーを使用して作成できます。ISO イメージファイルから CD または DVD を作成する手順は、オペレーティングシステムやディスク書き込みソフトウェアによって異なります。ISO イメージファイルの CD または DVD への書き込み方法は、お使いの書き込みソフトウェアのドキュメントを参照してください。

警告

Binary DVD ISO イメージ (完全インストール) または Boot ISO イメージ (最小インストール) のいずれかを使用して、CD または DVD のインストールメディアを作成できます。ただし、Binary DVD ISO イメージが 4.7 GB より大きくなり、1 層 DVD に収まらない場合があります。2 層 DVD または USB キーが推奨されます。

4.6.2. Linux で起動可能な USB デバイスの作成

この手順では、Linux システムで起動可能な USB デバイスを作成する方法を説明します。

前提条件

注記

この手順は破壊的で、USB フラッシュドライブ上のデータは警告なく破壊されます。

手順

  1. USB フラッシュドライブをシステムに接続します。
  2. 端末ウィンドウを開いて dmesg コマンドを実行します。最近の全イベントの詳細を記録したログが表示されます。このログの下部に、接続している USB フラッシュドライブから出力されたメッセージが表示されます。接続機器の名前を記録してください。
  3. root ユーザーに切り替えます。

    $ su -
  4. プロンプトに従い root パスワードを入力します。
  5. ドライブに割り当てられているデバイスノードを見つけます。この例で使用されているドライブの名前は sdd です。

    # dmesg|tail
    [288954.686557] usb 2-1.8: New USB device strings: Mfr=0, Product=1, SerialNumber=2
    [288954.686559] usb 2-1.8: Product: USB Storage
    [288954.686562] usb 2-1.8: SerialNumber: 000000009225
    [288954.712590] usb-storage 2-1.8:1.0: USB Mass Storage device detected
    [288954.712687] scsi host6: usb-storage 2-1.8:1.0
    [288954.712809] usbcore: registered new interface driver usb-storage
    [288954.716682] usbcore: registered new interface driver uas
    [288955.717140] scsi 6:0:0:0: Direct-Access     Generic  STORAGE DEVICE   9228 PQ: 0 ANSI: 0
    [288955.717745] sd 6:0:0:0: Attached scsi generic sg4 type 0
    [288961.876382] sd 6:0:0:0: sdd Attached SCSI removable disk
  6. dd コマンドを実行して、ISO イメージを USB デバイスに直接書き込みます。

    # dd if=/image_directory/image.iso of=/dev/device
  7. /image_directory/image.iso を、ダウンロードした ISO イメージファイルのフルパスに置き換えます。
  8. device を、dmesg コマンドで返されたデバイス名に置き換えます。この例では sdd になります。
  9. 出力では、デバイスのパーティション名 (/dev/sdd1 など) ではなく、デバイス名 (/dev/sdd など) を確認します。ISO イメージが /home/testuser/Downloads/rhel-8-x86_64-boot.iso にあり、検出されたデバイス名が sdd の場合は、次のようなコマンドになります。

    # dd if=/home/testuser/Downloads/rhel-8-x86_64-boot.iso of=/dev/sdd
  10. dd コマンドがデバイスへのイメージの書き込みを終了するのを待ちます。データ転送が完了すると、# プロンプトが表示されます。プロンプトが表示されたら、root アカウントからログアウトして、USB ドライブを取り外します。これで USB ドライブを起動デバイスとして使用する準備が整いました。

4.6.3. Windows で起動可能な USB デバイスの作成

この手順では、Windows システムで起動可能な USB デバイスを作成する方法を説明します。手順はツールによって異なります。Red Hat は、https://github.com/MartinBriza/MediaWriter/releases からダウンロードできる Fedora Media Writer の使用を推奨します。

注記

Fedora Media Writer がコミュニティー製品であるため、Red Hat のサポート対象外となります。このツールの問題は、https://github.com/FedoraQt/MediaWriter/issues から報告できます。

前提条件
注記

この手順は破壊的で、USB フラッシュドライブ上のデータは警告なく破壊されます。

手順
  1. https://github.com/MartinBriza/MediaWriter/releases から Fedora Media Writer をダウンロードして、インストールします。

    注記

    Red Hat Enterprise Linux の Fedora Media Writer をインストールする場合は、ビルド済みの Flatpak パッケージを使用してください。このパッケージは、公式の Flatpak リポジトリーである Flathub.org (https://flathub.org/apps/details/org.fedoraproject.MediaWriter) から入手できます。

  2. USB フラッシュドライブをシステムに接続します。
  3. Fedora Media Writer を開きます。
  4. メインウィンドウで Custom Image をクリックして、ダウンロードしておいた Red Hat Enterprise Linux ISO イメージを選択します。
  5. Write Custom Image ウィンドウで、使用するドライブを選択します。
  6. Write to disk をクリックします。起動用メディアの作成プロセスが開始します。プロセスが完了するまでドライブを抜かないでください。ISO イメージのサイズや、USB ドライブの書き込み速度により、この操作には、数分かかる場合があります。
  7. 操作が完了したら、USB ドライブをアンマウントします。これで USB ドライブを起動デバイスとして使用する準備が整いました。

4.6.4. Mac OS X で起動可能な USB デバイスの作成

この手順では、Mac OS X システムに起動稼働な USB デバイスを作成する方法を説明します。

前提条件
注記

この手順は破壊的で、USB フラッシュドライブ上のデータは警告なく破壊されます。

手順
  1. USB フラッシュドライブをシステムに接続します。
  2. diskutil list コマンドでデバイスパスを特定します。デバイスパスの形式は /dev/disknumber です。number はディスクの番号になります。ディスクには 0 から始まる番号が付けられています。通常、ディスク 0 が OS X のリカバリーディスクで、ディスク 1 がメインの OS X インストールになります。次の例では、 disk2 が使用されています。

    $ diskutil list
    /dev/disk0
    #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
    0:      GUID_partition_scheme                        *500.3 GB   disk0
    1:                        EFI EFI                     209.7 MB   disk0s1
    2:          Apple_CoreStorage                         400.0 GB   disk0s2
    3:                 Apple_Boot Recovery HD             650.0 MB   disk0s3
    4:          Apple_CoreStorage                         98.8 GB    disk0s4
    5:                 Apple_Boot Recovery HD             650.0 MB   disk0s5
    /dev/disk1
    #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
    0:                  Apple_HFS YosemiteHD             *399.6 GB   disk1
    Logical Volume on disk0s1
    8A142795-8036-48DF-9FC5-84506DFBB7B2
    Unlocked Encrypted
    /dev/disk2
    #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
    0:     FDisk_partition_scheme                        *8.0 GB     disk2
    1:               Windows_NTFS SanDisk USB             8.0 GB     disk2s1
  3. USB フラッシュドライブを特定するには、NAME、TYPE、および SIZE の列を、フラッシュドライブと比較します。たとえば、NAME は、Finder ツールのフラッシュドライブアイコンのタイトルになります。この値は、フラッシュドライブの情報パネルの値と比較することもできます。
  4. diskutil unmountDisk コマンドを使用して、フラッシュドライブのファイルシステムボリュームをアンマウントします。

    $ diskutil unmountDisk /dev/disknumber
    					Unmount of all volumes on disknumber was successful

    コマンドが完了すると、デスクトップからフラッシュドライブのアイコンが消えます。消えない場合は、誤ったディスクを選択した可能性があります。誤ってシステムディスクのマウントを解除しようとすると、failed to unmount エラーが返されます。

  5. root でログインします。

    $ su -
  6. プロンプトに従い root パスワードを入力します。
  7. dd コマンドを、sudo コマンドのパラメーターとして使用し、ISO イメージをフラッシュドライブに書き込みます。

    # sudo dd if=/path/to/image.iso of=/dev/rdisknumber bs=1m>
    注記

    Mac OS X では、各ストレージデバイスにブロック (/dev/disk*) ファイルと、キャラクターデバイス (/dev/rdisk*) ファイルの両方が用意されています。/dev/rdisknumber キャラクターデバイスにイメージを書き込む方が、/dev/disknumber ブロックデバイスに書き込むよりも高速です。

  8. /Users/user_name/Downloads/rhel-8-x86_64-boot.iso ファイルを /dev/rdisk2 デバイスに書き込むには、以下コマンドを実行します。

    # sudo dd if=/Users/user_name/Downloads/rhel-8-x86_64-boot.iso of=/dev/rdisk2
  9. dd コマンドがデバイスへのイメージの書き込みを終了するのを待ちます。データ転送が完了すると、# プロンプトが表示されます。プロンプトが表示されたら、root アカウントからログアウトして、USB ドライブを取り外します。これで USB ドライブを起動デバイスとして使用する準備が整いました。

4.7. インストールソースの準備

Boot ISO イメージファイルには、リポジトリーやソフトウェアパッケージが含まれていません。インストールプログラムと、システムを起動してインストールを開始するために必要なツールのみが含まれます。本セクションでは、必要なリポジトリーおよびソフトウェアパッケージを含む Binary DVD ISO イメージを使用して、Boot ISO イメージのインストールソースを作成する方法を説明します。

重要

インストールソースの作成は Boot ISO イメージに対してのみ必要です。Red Hat Enterprise Linux のインストールには、Binary DVD ISO イメージを使用することが推奨されます。

4.7.1. インストールソースの種類

最小ブートイメージのインストールソースは以下のいずれかになります。

  • DVD - Binary DVD ISO イメージを DVD に書き込み、ソフトウェアパッケージをインストールするように、インストールプログラムに設定できます。
  • ハードドライブまたは USB ドライブ - Binary DVD ISO イメージをドライブにコピーして、ドライブからソフトウェアパッケージをインストールするように、インストールプログラムを設定します。USB ドライブを使用する場合は、インストールを開始する前に、USB ドライブがシステムに接続されていることを確認してください。インストールが始まると、インストールプログラムがメディアを検出することはできません。

    • ハードドライブの制限 - ハードドライブの Binary DVD ISO イメージは、インストールプログラムがマウントできるファイルシステムを使用してパーティションに置く必要があります。ファイルシステムは xfs、ext2、ext3、ext4、および vfat (FAT32) になります。
警告

Microsoft Windows システムで、ハードドライブをフォーマットする際に使用されるデフォルトのファイルシステムは NTFS で、exFAT ファイルシステムも利用できますが、いずれもインストール時にマウントできません。Microsoft Windows のインストールソースとして、ハードドライブまたは USB ドライブを作成する場合は、ドライブを FAT32 としてフォーマットするようにしてください。ただし、FAT32 ファイルシステムは、4 GiB 以上のファイルには対応しません。

Red Hat Enterprise Linux 8 では、ローカルハードドライブのリポジトリーからインストールできます。その場合は、ISO イメージの代わりに、ディレクトリーを指定してください (inst.repo=hd:<device>:<path to the repository> など)。

  • ネットワークの場所 - Binary DVD ISO イメージ、またはインストールツリー (Binary DVD ISO イメージから抽出したコンテンツ) をネットワークの場所にコピーし、次のプロトコルを使用して、ネットワーク経由でインストールを実行できます。

    • NFS - Binary DVD ISO イメージはネットワークファイルシステム (NFS) 共有にあります。
    • HTTPS、HTTP、または FTP - インストールツリーは、HTTP、HTTPS、または FTP 経由でアクセス可能なネットワークの場所にあります。

4.7.2. インストールソースの指定

インストールソースは、次のいずれかの方法で指定します。

  • グラフィカルインストール - グラフィカルインストールの インストールソース ウィンドウで、インストールソースを選択します。詳細は「インストールソースの設定」を参照してください。
  • 起動オプション - インストールソースを指定するカスタム起動オプションを設定します。詳細は「Boot オプションの参照」を参照してください。
  • キックスタートファイル - キックスタートファイルでインストールコマンドを使用して、インストールファイルソースを指定します。詳細は『高度な RHEL インストールの実行』を参照してください。

4.7.3. NFS サーバーへのインストールソースの作成

この手順では、インストールソースを NFS サーバーに置く方法を説明します。この方法では、物理メディアに接続しなくても、1 つのソースから複数のシステムをインストールできます。ネットワークベースのインストールでは、TFTP サーバーとともに使用すると、ネットワークからインストールを起動できるので便利です。このアプローチにより、物理メディアを作成し、同時に複数のシステムに Red Hat Enterprise Linux をデプロイする必要がなくなります。

前提条件

表4.2 ネットワークインストール用ポート

使用プロトコル開くべきポート

FTP

21

HTTP

80

HTTPS

443

NFS

2049、111、20048

TFTP

69

手順
注記

NFS インストールでは、ネットワークファイルシステムサーバーでエクスポートしたディレクトリーにある Binary DVD ISO イメージを使用します。このディレクトリーは、システムが読み取り可能な状態になっている必要があります。NFS ベースのインストールを実行するには、別のシステムが NFS ホストとして機能する必要があります。NFS サーバーをセットアップする手順は、システムのアーキテクチャー、オペレーティングシステム、パッケージマネージャー、およびサービスマネージャーによって異なります。この手順は、プロセスの基本的な概要です。

  1. root で以下のコマンドを実行して、nfs-utils パッケージをインストールします。

    # yum install nfs-utils
  2. Binary DVD ISO イメージを、NFS サーバーのディレクトリーにコピーします。
  3. テキストエディターで /etc/exports ファイルを開き、以下の構文で行を追加します。

    /exported_directory/ clients
  4. /exported_directory/ を、ISO イメージが含まれるディレクトリーへのフルパスに置き換えます。clients の代わりに、この NFS サーバーからインストールするコンピューターのホスト名または IP アドレス、すべてのコンピューターが ISO イメージにアクセスできるサブネットワーク、またはネットワークアクセスのあるコンピューターが NFS サーバーにアクセスして ISO イメージを使用できるようにする場合はアスタリスク記号 (*) を使用します。このフィールドの形式に関する詳細は、man ページの exports(5) を参照してください。

    /rhel8-install/ ディレクトリーを、すべてのクライアントに対する読み取り専用として使用できるようにする基本構成は次のようになります。

    /rhel8-install *
  5. /etc/exports ファイルを保存して、テキストエディターを終了します。
  6. nfs サービスを起動します。

    # systemctl start nfs.service

    /etc/exports ファイルに変更を加える前にサービスを稼働していた場合は、以下のコマンドを実行して、稼働中の NFS サーバーで設定を再ロードします。

    # systemctl reload nfs.service

    これにより、ISO イメージが NFS 経由でアクセスできるようになり、インストールソースとして使用できるようになりました。

注記

インストールソースを設定するには、プロトコルに nfs: を使用して、サーバーのホスト名または IP アドレス、コロン記号 (:)、および ISO イメージを保存しているディレクトリーを指定します。たとえば、サーバーのホスト名が myserver.example.com で、ISO イメージを /rhel8-install/ に保存した場合、指定するインストールソースは nfs:myserver.example.com:/rhel8-install/ となります。

4.7.4. HTTP または HTTPS を使用したインストールソースの作成

この手順は、インストールツリー (Binary DVD ISO イメージから抽出したコンテンツと、有効な .treeinfo ファイル含むディレクトリー) を使用する、ネットワークベースのインストールを作成する手順を説明します。インストールソースには、HTTP、または HTTPS を使用してアクセスします。

前提条件
手順
  1. root で以下のコマンドを実行して、httpd パッケージをインストールします。

    # yum install httpd
    警告

    Apache Web サーバー設定で SSL セキュリティーが有効になっている場合は、TLSv1 プロトコルのみが有効で、SSLv2 と SSLv3 は無効になっていることを確認してください。これは、POODLE SSL の脆弱性 (CVE-2014-3566) によるものです。詳細は「httpd における POODLE SSLv3.0 脆弱性問題の解決方法 (CVE-2014-3566)」をご覧ください。

    重要

    自己署名証明書付きの HTTPS サーバーを使用する場合は、noverifyssl オプションを指定してインストールプログラムを起動する必要があります。

  2. HTTP(S) サーバーに Binary DVD ISO イメージをコピーします。
  3. mount コマンドを使用して、Binary DVD ISO イメージを適切なディレクトリーにマウントします。

    # mount -o loop,ro -t iso9660 /image_directory/image.iso /mount_point/
    • /image_directory/image.iso を、Binary DVD ISO イメージのパスに置き換えます。
    • /mount_point/ を、ISO イメージに含まれるファイルが保存されるディレクトリーのパスに置き換えます。
  4. マウントされたイメージから HTTP(S) サーバーの root にファイルをコピーします。このコマンドは、イメージに含まれるファイルが保存される /var/www/html/rhel8-install/directory を作成します。

    # cp -r /mnt/rhel8-install/ /var/www/html/
  5. httpd サービスを開始します。

    # systemctl start httpd.service

    これにより、インストールツリーにアクセスできるようになり、インストールソースとして使用できるようになります。

    注記

    インストールソースとして設定する場合は、プロトコルに http:// または https:// を使用して、サーバーのホスト名または IP アドレス、および ISO イメージのファイルを保存するディレクトリー (HTTP サーバーの root からの相対パス) を指定します。たとえば、HTTP を使用し、サーバーのホスト名が myserver.example.com で、イメージのファイルの保存場所が /var/www/html/rhel8-install/ の場合、指定するインストールソースは http://myserver.example.com/rhel8-install/ となります。

関連資料

4.7.5. FTP を使用したインストールソースの作成

この手順では、インストールツリー (Binary DVD ISO イメージから抽出したコンテンツと、有効な .treeinfo ファイルを含むディレクトリー) を使用する、ネットワークベースのインストールを作成する方法を説明します。インストールソースには、FTP を使用してアクセスします。

前提条件
手順
  1. root で以下のコマンドを実行して、vsftpd パッケージをインストールします。

    # yum install vsftpd
  2. 必要に応じて、/etc/vsftpd/vsftpd.conf 設定ファイルをテキストエディターで開いて編集します。利用可能なオプションは、man ページの vsftpd.conf(5) を参照してください。この手順では、デフォルトのオプションが使用されていることを前提としています。

    警告

    vsftpd.conf ファイルで SSL/TLS セキュリティーを設定している場合は、TLSv1 プロトコルのみを有効にし、SSLv2 および SSLv3 は必ず無効にしてください。これは、POODLE SSL 脆弱性 (CVE-2014-3566) に対応するためです。詳細は「vsftpd における POODLE SSLv3.0 脆弱性問題の解決方法 (CVE-2014-3566)」を参照してください。

  3. Binary DVD ISO イメージを FTP サーバーにコピーします。
  4. mount コマンドを使用して Binary DVD ISO イメージを適切なディレクトリーにマウントします。

    # mount -o loop,ro -t iso9660 /image_directory/image.iso /mount_point
    • /image_directory/image.iso を、Binary DVD ISO イメージのパスに置き換えます。
    • /mount_point を、ISO イメージに含まれるファイルが保存されるディレクトリーのパスに置き換えます。
  5. マウントされたイメージから FTP サーバーのルートにファイルをコピーします。

    # cp -r /mnt/rhel8-install/ /var/ftp/

    このコマンドは、イメージに含まれるファイルが保存される /var/ftp/rhel8-install/ ディレクトリーを作成します。

  6. vsftpd サービスを開始します。

    # systemctl start vsftpd.service
  7. /etc/vsftpd/vsftpd.conf ファイルを変更する前から、このサービスがすでに実行されていた場合は、再実行して必ず編集後のファイルを読み込ませてください。再実行する場合は、次のコマンドを使用します。

    # systemctl restart vsftpd.service

    これにより、インストールツリーにアクセスできるようになり、インストールソースとして使用できるようになります。

    注記

    インストールソースを設定するには、プロトコルに ftp:// を使用して、サーバーのホスト名または IP アドレス、および ISO イメージのファイルを保存するディレクトリー (FTP サーバーの root への相対パス) を指定します。たとえば、サーバーのホスト名が myserver.example.com で、イメージからコピーしたファイルを /var/ftp/rhel8-install/ に置いた場合、指定するインストールソースは ftp://myserver.example.com/rhel8-install/ となります。

第5章 インストールの起動

標準の RHEL インストールを実行するには、Binary DVD ISO から Red Hat Enterprise Linux をインストールすることが最も簡単で、推奨される方法です。その他のインストール方法では、追加のセットアップおよび構成が必要になります。たとえば、同時に多数のシステムに Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合の最善のアプローチは、PXE サーバーから起動し、共有ネットワークの場所にあるソースからインストールすることです。

起動可能な CD、DVD、または USB フラッシュドライブを作成したら、Red Hat Enterprise Linux インストールを起動する準備ができました。

5.1. USB、CD、または DVD からのインストールの起動

この手順では、USB、CD、または DVD を使用して Red Hat Enterprise Linux のインストールを起動する方法を説明します。次の手順は一般的なものです。具体的な手順は、ハードウェアの製造元のドキュメントを参照してください。

前提条件

起動可能なインストールメディア (USB、CD、または DVD) を作成している。

手順

  1. Red Hat Enterprise Linux をインストールするシステムの電源を切ります。
  2. システムからドライブを切断します。
  3. システムの電源を入れます。
  4. 起動可能なインストールメディア (USB、CD、または DVD) をシステムに挿入します。
  5. システムの電源はオフにしますが、ブートメディアは取り出さないでください。
  6. システムの電源を入れます。

    注記

    メディアから起動するため特定のキーやキーの組み合わせを押さなければならない場合や、メディアから起動するようにシステムの BIOS (Basic Input/Output System) を設定しなければならない場合があります。詳細は、システムに同梱されているドキュメントをご覧ください。

  7. Red Hat Enterprise Linux 起動ウィンドウが起動し、さまざまな起動オプションを含む情報が表示されます。
  8. キーボードの矢印キーを使用して Enter を押し、必要な起動オプションを選択します。Red Hat Enterprise Linux へようこそ ウィンドウが開き、グラフィカルユーザーインターフェースを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。

    注記

    起動ウィンドウで、60 秒以内にアクションを実行しないと、インストールプログラムが自動的に開始します。

  9. 必要に応じて、E を押して、利用可能な起動オプションを編集します。起動ウィンドウが編集モードに入り、起動オプションを追加または削除して事前定義コマンドラインを変更できます。たとえば、インストール時にキックスタートファイルを読み込む場合は、inst.ks= オプションを追加して、等号マークのすぐ後にキックスタートファイルの場所を入力します。

    1. Enter キーを押して、選択を確認します。

関連資料

5.2. PXE を使用してネットワークからインストールの起動

この手順では、PXE を使用してネットワークから Red Hat Enterprise Linux インストールを起動する方法を説明します。

前提条件

  • TFTP サーバーを設定している。PXE に対応するシステムにネットワークインターフェースがあります。
  • ネットワークインタフェースから起動するように、システムを設定している。このオプションは BIOS にあり、Network Boot または Boot Services のラベルがあります。
  • 指定されたネットワークインタフェースから BIOS が起動するように設定されていることを確認している。BIOS システムの中には、起動デバイスとしてネットワークインタフェースが指定されているにもかかわらず、PXE 規格には対応していないものがあります。詳細は、ハードウェアのドキュメントを参照してください。PXE の起動を適切に有効にすると、システムは他のメディアがなくても Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを起動できるようになります。

手順

注記

この手順では、イーサネットなどの物理ネットワーク接続を使用する必要があります。無線接続でも動作します。

  1. ネットワークケーブルが接続されていることを確認します。コンピューターの電源スイッチが入っていない状態であっても、ネットワークソケットのリンク表示ライトは点灯しているはずです。
  2. システムを切り替えます。

    ハードウェアによっては、システムが PXE サーバーに接続する前に、ネットワーク設定と診断情報が表示されることがあります。接続すると、PXE サーバーの設定に応じたメニューが表示されます。

  3. 目的のオプションに対応する数字キーを押します。 Red Hat Enterprise Linux 起動ウィンドウが起動し、さまざまな起動オプションを含む情報が表示されます。
  4. キーボードの矢印キーを使用して Enter を押し、必要な起動オプションを選択します。Red Hat Enterprise Linux へようこそ ウィンドウが開き、グラフィカルユーザーインターフェースを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。

    注記

    起動ウィンドウで、60 秒以内にアクションを実行しないと、インストールプログラムが自動的に開始します。

  5. 必要に応じて、E を押して、利用可能な起動オプションを編集します。起動ウィンドウが編集モードに入り、起動オプションを追加または削除して事前定義コマンドラインを変更できます。たとえば、インストール時にキックスタートファイルを読み込む場合は、inst.ks= オプションを追加して、等号マークのすぐ後にキックスタートファイルの場所を入力します。

    1. Enter キーを押して、選択を確認します。

関連資料

5.3. カスタムの起動オプション

本セクションは、インストールプログラムのデフォルトの挙動を変更するのに使用できるカスタムの起動オプションを説明します。

5.3.1. 起動オプションの入力

本セクションは、起動オプションの種類を説明します。起動オプションは、起動コマンドラインに追加されます。オプションが複数になる場合は単一スペースで区切る必要があります。インストールプログラムに固有の起動オプションは常に inst から始まります。

「等号」(=) 記号を使用するオプション
この起動オプションは、それだけでは使用できず、値を指定する必要があります。たとえば、inst.vncpassword= オプションには値 (この場合はパスワード) が含まれている必要があります。正しい構文は inst.vncpassword=password です。パスワードが指定されていないと、この起動オプションは無効です。
「等号」(=) 記号を使用しないオプション
この起動オプションは、いずれの値またはパラメーターを許可しません。たとえば、rd.live.check オプションでは、インストール開始前にインストールメディアの検証が強制されます。この起動オプションを使用すると検証が行われ、オプションを使用しない場合には検証は省略されます。
関連資料
  • すべての起動オプションの詳細は、アップストリームの「Boot Options」を参照してください。

5.3.2. 起動オプションの編集

ブートメニュー (インストールメディアの起動後に表示されるメニュー) で起動オプションを編集する方法を説明します。

前提条件
  • 起動可能なインストールメディア (USB、CD、または DVD) を作成している。
  • インストールを起動し、起動メニューウィンドウが開いている。
boot: プロンプトの編集
  1. キーボードの Esc キーを押します。
  2. boot: プロンプトにアクセスできるようになります。

    最初のオプションは、読み込むインストールプログラムイメージファイルを常に指定する必要があります。ほとんどの場合、このイメージはキーワードを使用して指定できます。必要に応じて追加オプションを指定できます。

  3. キーボードの Tab キーを押して、ヘルプコマンドを表示します。
  4. キーボードの Enter キーを押して、インストールを開始します。boot: プロンプトからブートメニューウィンドウに戻るには、システムを再起動して、インストールメディアから再度起動します。
注記

boot: プロンプトは、dracut カーネルオプションも許可します。利用可能なオプションの一覧は、man ページの dracut.cmdline(7) を参照してください。

> プロンプトの編集
注記

この手順は、BIOS ベースの AMD64 および Intel 64 システムです。

  1. ブートメニューウィンドウでオプションを選択し、キーボードの Tab キーを押します。

    このプロンプトは、起動オプションの定義済みセットを編集できます。たとえば、 Test this media & install Red Hat Enterprise Linux 8.0 エントリーを選択すると、プロンプトにすべてのオプションが表示され、独自のオプションを追加できます。

  2. キーボードの Enter キーを押して、インストールを開始します。
  3. キーボードの Esc キーを押して編集をキャンセルし、ブートメニューウィンドウに戻ります。
GRUB2 メニューの編集
注記

この手順は、UEFI ベースの 64 ビット AMD、Intel、および ARM システム用です。

  1. ブートメニューウィンドウでオプションを選択して、e キーを押します。
  2. 編集が終了したら、キーボードの F10 または Ctrl+X を押して、指定したオプションを使用してインストールを起動します。

5.3.3. インストールソースの起動オプション

本セクションでは、さまざまなインストールソース起動オプションを説明します。

inst.repo=

inst.repo= 起動オプションはインストールソース、つまりイメージおよびパッケージの場所を指定します (たとえば、inst.repo=cdrom)。inst.repo= オプションの対象は、以下のいずれかになります。

  • インストール可能なツリー (インストールプログラムのイメージ、パッケージ群、リポジトリーデータおよび有効な .treeinfo ファイルを含むディレクトリー構成)
  • DVD (システムの DVD ドライブにある物理的なディスク)
  • Red Hat Enterprise Linux の完全インストール用 DVD の ISO イメージ (ハードドライブまたはインストールシステムでアクセスできるネットワーク上の場所)

.treeinfo では、異なる形式を使用することでさまざまなインストール方法を設定できます。以下の表に構文を示します。

表5.1 インストールソースの起動オプション

インストールソース起動オプションの形式

CD/DVD ドライブ、指定なし

inst.repo=cdrom

CD/DVD ドライブ、指定あり

inst.repo=cdrom:device

ハードドライブ

inst.repo=hd:device:/path

HMC

inst.repo=hmc

HTTP サーバー

inst.repo=http://host/path

HTTPS サーバー

inst.repo=https://host/path

FTP サーバー

inst.repo=ftp://username:password@host/path

NFS サーバー

inst.repo=nfs:[options:]server:/path

注記

NFS サーバーのオプションは、デフォルトで NFS プロトコルバージョン 3 を使用しています。別のバージョンを使用するには、オプションに +nfsvers=X を追加します。

ディスクデバイス名は、次の形式で指定します。

  • カーネルデバイス名 (例: /dev/sda1 または sdb2)
  • ファイルシステムラベル (例: LABEL=Flash または LABEL=RHEL8)
  • ファイルシステムの UUID (例: UUID=8176c7bf-04ff-403a-a832-9557f94e61db)

英数字以外は \xNN で表す必要があります。NN は文字の 16 進数表示になります。たとえば、\x20 なら空白になります ((" "))。

inst.stage2=
inst.stage2= 起動オプションは、インストールプログラムのランタイムイメージの場所を指定します。このオプションには、有効な .treeinfo ファイルを含むディレクトリーへのパスが必要です。ランタイムイメージの場所は、.treeinfo ファイルから読み込まれます。.treeinfo ファイルが利用できない場合、インストールプログラムは、LiveOS/squashfs.img からイメージを読み込もうとします。

inst.stage2= 起動オプションを複数回使用して、HTTP、HTTPS、または FTP ソースを複数指定することができます。

inst.stage2=host1/install.img inst.stage2=host2/install.img
inst.stage2=host3/install.img
注記

デフォルトでは、インストールメデイアで inst.stage2= ブートオプションが使用され、特定のラベル (たとえば inst.stage2=hd:LABEL=RHEL8\x20Server.x86_64) に設定されます。ランタイムイメージが含まれるファイルシステムのデフォルトラベルを修正するか、カスタマイズしたインストールシステムの起動手順を使用する場合は inst.stage2= 起動オプションに正しい値が設定されていることを確認してください。

inst.dd=
インストール時にドライバーの更新を実行する場合は、inst.dd= 起動オプションが使用されます。インストール時にドライバーを更新する方法は『高度な RHEL インストールの実行』を参照してください。
関連資料
  • すべての起動オプションの詳細は、アップストリームの「Boot Options」を参照してください。
  • inst.dd 起動オプションの参照は、アップストリームの「inst.dd boot option」を参照してください。

5.3.4. ネットワーク起動オプション

本セクションは、一般的に使用されるネットワーク起動オプションを説明します。

注記

初期ネットワークの初期設定は dracut により処理されます。完全な一覧は、man ページの dracut.cmdline(7) を参照してください。

ip=
ip= 起動オプションは、1 つ以上のネットワークインターフェースを設定します。複数のインターフェースを設定する場合は、ip オプションを複数回、インターフェースごとに使用します。複数のインターフェースを設定した場合は、rd.neednet=1 オプションも使用する必要があります。また、bootdev オプションを使用してプライマリーの起動インターフェースを指定する必要があります。もしくは、ip オプションを一度使用し、そのキックスタートを使用して追加インターフェースを設定することもできます。このオプションは複数の形式を設定できます。最も一般的なオプションは次の表で説明されます。
注記

以下の例では、下記の点を前提としています。

  • 上記の表で、ip パラメーターはクライアントの IP アドレスを指定しています。IPv6 アドレスは角括弧で囲むと指定できます ([2001:DB8::1] など)。
  • gateway パラメーターはデフォルトのゲートウェイになります。IPv6 アドレスも使用できます。
  • netmask パラメーターは使用するネットマスクです。完全ネットマスク (255.255.255.0 など) またはプレフィックス (64 など) のどちらでも構いません。
  • hostname パラメーターはクライアントシステムのホスト名です。このパラメーターは任意です。

表5.2 ネットワークインタフェースの設定起動オプションの形式

設定方法起動オプションの形式

全インターフェースの自動設定

ip=method

特定インターフェースの自動設定

ip=interface:method

静的設定

ip=ip::gateway:netmask:hostname:interface:none

オーバーライドを使用した特定インターフェースの自動設定

ip=ip::gateway:netmask:hostname:interface:method:mtu

注記

オーバーライドを含むインターフェースの自動設定は、dhcp など、指定した自動設定方法を使用してインターフェースを表示しますが、自動取得した IP アドレス、ゲートウェイ、ネットマスク、ホスト名、他のパラメーターなどで指定したものは無効にします。パラメーターはすべて任意となるため、無効にするパラメーターだけを指定します。

method パラメーターには、以下のいずれかを使用します。

表5.3 自動インターフェース設定方法

自動設定の方法

DHCP

dhcp

IPv6 DHCP

dhcp6

IPv6 自動設定

auto6

iBFT (iSCSI Boot Firmware Table)

ibft

注記
  • ip オプションを指定せずに、inst.ks=http://host:/path などのネットワークアクセスが必要な起動オプションを使用している場合、インストールプログラムは ip=dhcp を使用します。
  • iSCSI ターゲットに自動接続するには、ターゲットにアクセスするネットワークデバイスがアクティベートされている必要があります。アクティベートするには ip=ibft ブートオプションの使用が推奨されます。
nameserver=
ネームサーバーのアドレスを指定します。このオプションは複数回使用できます。
rd.neednet=
複数の ip オプションを使用する場合は、rd.neednet=1 オプションも使用する必要があります。もしくは、ip を 1 回使用して、複数のネットワークインターフェースを設定してから、キックスタートを使用して追加のインターフェースを設定できます。
bootdev=
起動インターフェースを指定します。ip オプションを複数回使用する場合に、このオプションは必須になります。
ifname=
特定の MAC アドレスを持つネットワークデバイスにインターフェース名を割り当てます。このオプションは複数回使用でき、構文は ifname=interface:MAC です。以下に例を示します。
ifname=eth0:01:23:45:67:89:ab
注記

ifname= オプションの使用は、インストール中にカスタムネットワークインターフェース名を設定する唯一のサポート方法となります。

inst.dhcpclass=
DHCP のベンダークラス識別子を指定します。dhcpd サービスではこの値を vendor-class-identifier として認識します。デフォルト値は anaconda-$(uname -srm) です。
inst.waitfornet=
inst.waitfornet=SECONDS 起動オプションを使用すると、インストールシステムは、インストール前にネットワーク接続を待機します。SECONDS で指定する秒数は、ネットワーク接続がない場合でもすぐにはタイムアウトにせず、ネットワーク接続を待ち続け、インストールプロセスを継続する最大秒数を表します。
vlan=
仮想 LAN (VLAN) デバイスに特定の名前を付け、指定インターフェースにそのデバイスを設定します。構文は vlan=name:interface です。以下に例を示します。
vlan=vlan5:em1

これにより、vlan5 という名前が付けられた VLAN デバイスが em1 インターフェース上にセットアップされます。name は以下のような形式をとります。

表5.4 VLAN デバイスの命名規則

命名スキーム

VLAN_PLUS_VID

vlan0005

VLAN_PLUS_VID_NO_PAD

vlan5

DEV_PLUS_VID

em1.0005

DEV_PLUS_VID_NO_PAD

em1.5

bond=
bond=name[:slaves][:options] の構文でボンディングデバイスを設定します。name はボンディングデバイス名に置き換えます。slaves には、物理 (イーサネット) インターフェースをコンマで区切って入力し、options には、ボンディングオプションをコンマで区切って入力します。以下に例を示します。
bond=bond0:em1,em2:mode=active-backup,tx_queues=32,downdelay=5000

利用可能なオプションの一覧は、ボンディングコマンド modinfo を実行します。パラメーターを何も付けずにこのオプションを使用すると、bond=bond0:eth0,eth1:mode=balance-rr となります。

team=
team=master:slaves の構文でチームデバイスを設定します。master は、マスターのチームデバイス名に置き換え、slaves は、チームデバイスでスレーブとして使用する物理 (イーサネット) デバイスをコンマで区切って一覧形式で入力します。以下に例を示します。
team=team0:em1,em2
関連資料

5.4. Boot オプションの参照

インストーラーの起動オプションの参照内容は、アップストリームのバージョン を参照してください。

第6章 グラフィカルユーザーインターフェースを使用した RHEL のインストール

このセクションでは、グラフィカルユーザーインターフェース (GUI) を使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。GUI は、CD、DVD、または USB フラッシュドライブから、もしくは PXE を使用してネットワークからシステムを起動するときに Red Hat Enterprise Linux をインストールするのに推奨される方法です。

注記

オンラインヘルプと、カスタマーポータルで公開している内容に矛盾がある可能性もあります。最新の更新は、カスタマーポータルのインストールコンテンツを参照してください。

6.1. グラフィカルインストールのワークフロー

グラフィカルユーザーインターフェースを使用して、Red Hat Enterprise Linux をインストールする手順は次のとおりです。

ステップ

  1. 言語および地域を設定します。詳細は「言語およびロケーションの設定」を参照してください。
  2. ローカライゼーション設定を構成します。詳細は「ローカライゼーションオプションの設定」を参照してください。
  3. インストールソースと、必要なソフトウェアパッケージを選択します。詳細は 「ソフトウェアオプションの設定」 を参照してください。
  4. インストール先、KDUMP、ネットワーク、セキュリティーポリシー、システムの目的を構成します。詳細は「システムオプションの設定」を参照してください。
  5. ストレージを設定します。詳細は「ストレージデバイスの設定」を参照してください。
  6. インストールを開始し、ユーザーアカウントおよびパスワードを作成します。詳細は 「インストールプログラムの起動」 を参照してください。
  7. グラフィカルインストールを完了します。詳細は「グラフィカルインストールの完了」を参照してください。
注記

ネットワークの場所からインストールする場合は、インストールするソフトウェアパッケージを選択する前にネットワークを設定する必要があります。

6.2. 言語およびロケーションの設定

選択した言語は、インストールプログラム中およびインストール済みシステムで使用されます。

前提条件

  1. インストールメディアを作成している。詳細は「インストールメディアの作成」を参照してください。
  2. Boot ISO イメージファイルを使用してインストールソースを指定している。詳細は「インストールソースの準備」を参照してください。
  3. インストールを起動している。詳細は5章インストールの起動を参照してください。

手順

  1. Red Hat Enterprise Linux へようこそ ウィンドウの左ペインで、使用する言語を選択します。または、検索 フィールドに、希望の言語を入力します。

    注記

    言語は、デフォルトで設定されています。ネットワークアクセスが設定されている、つまりローカルメディアではなくネットワークサーバーからシステムを起動した場合、事前選択の言語は、GeoIP モジュールの位置自動検出機能により決定します。ブートコマンドライン、または PXE サーバー設定で inst.lang= オプションを使用した場合は、その言語が選択されます。

  2. Red Hat Enterprise Linux へようこそ ウィンドウの右ペインから、お住まいの地域に合った場所を選択してください。
  3. Continue をクリックして、「「インストールの概要」画面」 ウィンドウに進みます。

    重要

    Red Hat Enterprise Linux のプレリリース版をインストールしようとしている場合は、インストールメディアのプレリリースステータスに関する警告メッセージが表示されます。I want to proceed をクリックしてインストールを続行するか、I want to exit を選択してインストールを終了して、システムを再起動します。

    インストールプログラム時の言語およびロケーション設定の変更方法は「ローカライゼーションオプションの設定」を参照してください。

6.3. 「インストールの概要」画面

インストールの概要 ウィンドウは、Red Hat Enterprise Linux 8 インストールプログラムの中心となるウィンドウです。

注記

キックスタートのオプションまたは起動オプションを使用して、ネットワークにあるインストールリポジトリーを指定したものの、インストール開始時にネットワークが利用できない状態になっている場合は、インストールの概要 ウィンドウが表示される前に、ネットワーク接続の設定を求める ネットワークの設定 ウィンドウが表示されます。

図6.1 インストールの概要

The Installation Summary window, showing most of the options configured. The Installation Destination icon has a warning sign, which means it requires user attention before the installation can proceed.

インストールの概要 ウィンドウには 3 つのカテゴリーがあります。

  • ローカライゼーション - キーボード、言語サポート、および時間と日付を設定できます。
  • ソフトウェア - インストールソースとソフトウェアの選択を設定できます。
  • システム - インストール先、KDUMP、ネットワークおよびホスト名、セキュリティーポリシー、およびシステムの目的を設定できます。

カテゴリーは、インストールプログラムのどこにあるかによって、ステータスが異なる場合があります。

表6.1 カテゴリーのステータス

カテゴリーのステータス状態説明

警告シンボル 1

感嘆符と赤いテキストが付いた黄色の三角形

インストールする前に注意が必要です。たとえば、インストール先 でmデフォルトの自動パーティションバリアントを確認する必要があります。

警告シンボル 2

灰色で警告マークが付いたもの (感嘆符付きの黄色の三角形)

インストールプログラムがカテゴリーを設定しているため、ウィンドウにアクセスする前にカテゴリーが終了するのを待つ必要があります。

注記

インストールの概要 ウィンドウの下部に警告メッセージが表示され、必要なカテゴリーがすべて設定されるまで インストールの開始 ボタンが無効になります。

関連資料

6.4. ローカライゼーションオプションの設定

本セクションでは、キーボード、言語サポート、および日時設定を行う方法を説明します。

重要

Red Hat は、ロシア語 のようにラテン文字を受け付けないレイアウトを使用する場合は、一緒に 英語 (US) レイアウトも追加して、2 つのレイアウトを切り替えられるようにキーボードを設定しておくことを推奨します。ラテン文字を含まないレイアウトのみを選択すると、この後のインストールプロセスで有効な root パスワードおよびユーザー認証情報を入力できず、インストールが完了できない可能性があるためです。

6.4.1. キーボード、言語、および日時の設定

注記

キーボード、言語、および日時の設定は、デフォルトで 「言語およびロケーションの設定」 で行います。設定を変更する場合は次の手順を実行します。変更しない場合は 「ソフトウェアオプションの設定」 に進みます。

手順: キーボード設定の構成

  1. インストールの概要 ウィンドウで キーボード をクリックします。「言語およびロケーションの設定」 で選択したオプションに基づいてデフォルトのレイアウトが設定されます。

    1. + をクリックして キーボードレイアウトを追加 ウィンドウを開き、別のレイアウトに変更します。
    2. 一覧を参照してレイアウトを選択するか、検索 フィールドを使用します。
    3. 必要なレイアウトを選択して、追加 をクリックします。デフォルトレイアウトの下に新しいレイアウトが表示されます。
    4. 必要に応じて オプション をクリックして、使用可能なレイアウトを切り替えるキーボードスイッチを設定します。レイアウト切り替えのオプション ウィンドウが開きます。
    5. 切り替え用のキーの組み合わせを設定するには、1 つ以上のキーの組み合わせを選択し、OK をクリックして選択を確定します。

      注記

      レイアウトを選択して キーボード ボタンをクリックすると、選択したレイアウトの視覚的表現を表示する新しいダイアログボックスが開きます。

    6. 完了 をクリックして設定を適用し、「「インストールの概要」画面」 ウィンドウに進みます。

手順 - 言語設定の構成

  1. インストールの概要 ウィンドウで 言語サポート をクリックします。言語サポート ウィンドウが開きます。左側のペインには、利用可能な言語グループの一覧が表示されます。グループの中から 1 つ以上の言語を設定すると、チェックマークが表示され、対応する言語が強調表示されます。

    1. 左側のペインからグループをクリックして追加の言語を選択し、右側のペインから地域のオプションを選択します。必要なすべての言語に対してこの手順を繰り返します。
    2. 完了 をクリックして変更を適用し、「「インストールの概要」画面」 ウィンドウに進みます。

手順 - 時刻および日付の設定の構成

  1. インストールの概要 ウィンドウから、日付と時刻 をクリックします。 日付と時刻 ウィンドウが開きます。

    注記

    「言語およびロケーションの設定」 で選択した設定に基づいて 日付と時刻 設定がデフォルトで構成されます。

    表示される都市や地域の一覧は、タイムゾーンデータベース (tzdata パブリックドメインのものを使用しています。このドメインは IANA (Internet Assigned Numbers Authority) で管理されており、Red Hat がこのデータベースに都市や地域を追加することはできません。詳細は、公式の Web サイトをご覧ください (IANA official website)。

    1. Region ドロップダウンメニューから、地域を選択します。

      注記

      場所を特定の地域に設定せずに、グリニッジ標準時 (GMT) を基準にしたタイムゾーンを設定できます。地域で その他 を選択してください。

    2. 都市 ドロップダウンメニューから都市、もしくは同じタイムゾーン内でお住まいの場所に最も近い都市を選択します。
    3. ネットワーク時刻 スイッチを切り替え、ネットワークタイムプロトコル (NTP) を使用して、ネットワーク時間同期を有効または無効にします。

      注記

      ネットワークスイッチを有効にし、システムにインターネットへのアクセスがあれば、システムの時刻が正確に保たれます。デフォルトでは、NTP プールが 1 つ設定されています。新しいオプションを追加するか、ネットワーク時刻 スイッチの横にある歯車のボタンをクリックして、デフォルトのオプションを無効にするか削除します。

    4. 完了 をクリックして変更を適用し、「「インストールの概要」画面」 ウィンドウに進みます。
    注記

    ネットワークの時間同期を無効にすると、ウィンドウ下部のコントロールがアクティブになり、手動で時刻と日付を設定できます。

6.5. ソフトウェアオプションの設定

本セクションは、インストールソースおよびソフトウェア選択設定を構成し、リポジトリーをアクティベートする方法を説明します。

6.5.1. インストールソースの設定

この手順は、インストールソースとして Binary DVD ISO イメージを設定する方法を説明します。これは、Red Hat Enterprise Linux 8 をインストールするのに 推奨される方法です。

前提条件

注記

インストールの概要 ウィンドウが最初に開くと、インストールプログラムは、システムの起動に使用されたメディアの種類に基づいて、インストールソースを設定しようとします。完全な Red Hat Enterprise Linux Server DVD は、ソースをローカルメディアとして設定します。

手順

  1. インストールの概要 ウィンドウから、インストールソース をクリックします。インストールソース ウィンドウが開きます。

    1. 自動検出したインストール セクションを見直して、詳細を確認します。インストールソースを含むメディア (DVD) からインストールプログラムを起動した場合は、このオプションがデフォルトで選択されます。
    2. 検証 をクリックして、メディアの整合性を確認します。
    3. 追加のリポジトリー セクションを確認してください。デフォルトでは Appstream チェックボックスが選択されています。

      重要
      • BaseOS リポジトリーと Appstream リポジトリーは完全インストールイメージでインストールされるため、追加の設定は必要ありません。
      • Red Hat Enterprise Linux 8 の完全インストールを行う場合は、Appstream リポジトリーのチェックボックスを無効にしないでください。
  2. ネットワーク上 オプションを選択して、ローカルメディアの代わりに、ネットワークの場所からパッケージをダウンロードしてインストールします。

    注記
    1. ネットワーク上 ドロップダウンメニューを選択し、パッケージのダウンロードに使用するプロトコルを指定します。この設定は、使用するサーバーによって異なります。

      警告

      ネットワーク上 を選択し、自動検出したインストール に戻すと、Appstream リポジトリーのチェックボックスが無効になります。Appstream チェックボックスを選択して Appstream リポジトリーを有効にします。

    2. アドレスフィールドに、(プロトコルなしで) サーバーアドレスを入力します。NFS を選択すると、カスタムの NFS マウントオプション を指定できる場所に 2 番目の入力フィールドが開きます。このフィールドでは、man ページの nfs(5) に含まれるオプションを許可します。

      重要

      NFS のインストールソースを選択する際には、ホスト名の後にコロン (:) を入力し、パスを入力します。以下に例を示します。

      server.example.com:/path/to/directory
      注記

      以下の手順は任意で、ネットワークアクセスにプロキシーが使用されているかどうかのみが必要となります。

    3. プロキシの設定...​ をクリックして、HTTP または HTTPS のソースにプロキシーを設定します。
    4. HTTP プロキシーの有効化 チェックボックスを選択し、プロキシーホスト フィールドに URL を入力します。
    5. プロキシーサーバーで認証が必要な場合は、認証を使用する チェックボックスをオンにします。
    6. ユーザー名とパスワードを入力します。
    7. OK をクリックして設定を終了し、プロキシーの設定 ダイアログボックスを閉じます。
    注記

    HTTP または HTTPS URL は、リポジトリーミラーリストを参照する場合に、URL type ドロップダウンリストから必要なオプションを選択します。ソースの設定が終わると、選択に対して環境とアドオンがすべて利用できます。

  3. + をクリックして、リポジトリーを追加します。
  4. - をクリックして、リポジトリーを削除します。
  5. 矢印アイコンをクリックして、現在のエントリーを、インストールソース ウィンドウを開いたときに表示されたエントリーに置き換えます。
  6. リポジトリーを有効または無効にするには、リストの各エントリーで 有効 列のチェックボックスをクリックします。

    注記

    リポジトリーに名前を付け、そのリポジトリーを、ネットワークのプライマリーリポジトリーを設定したときと同じように設定できます。

  7. 完了 をクリックして設定を適用し、インストールの概要 ウィンドウに戻ります。

6.5.2. ソフトウェア選択の設定

必要なソフトウェアパッケージを選択するには、ソフトウェアの選択 ウィンドウを使用します。パッケージは、ベース環境とアドオンにより構成されています。

  • ベース環境 は事前定義パッケージです。選択できるベース環境は 1 つだけで、可用性は、インストールソースとして使用されているインストール ISO イメージによって異なります。
  • アドオン は、ベース環境用の追加パッケージです。複数のアドオンを選択できます。

事前定義された環境とアドオンを使用してお使いのシステムをカスタマイズできますが、標準インストールでは、インストールする個々のパッケージを選択することはできません。特定の環境またはアドオンに含まれるパッケージを表示するには、インストールソース (DVD、CD、USB) の repository/repodata/*-comps-repository.architecture.xml ファイルを参照してください。XML ファイルには、ベース環境またはアドオンとしてインストールされたパッケージが記載されています。利用可能な環境には <environment> タグ、そしてアドオンには <group> タグが付いています。

Red Hat は、インストールするパッケージが分からない場合は、最小インストール のベース環境を選択することを推奨します。最小インストールでは、基本バージョンの Red Hat Enterprise Linux と、最低限の追加ソフトウェアがインストールされます。システムのインストールが終了して初めてログインしたら、Yum パッケージマネージャー を使用して、必要なソフトウェアをインストールできます。Yum パッケージマネージャーの詳細は『基本的なシステム設定の構成』を参照してください。

注記
  • yum group list コマンドを実行すると、yum リポジトリーのパッケージグループ一覧が表示されます。詳細は『基本的なシステム設定の構成』を参照してください。
  • インストールするパッケージを制御する必要がある場合は、キックスタートファイルの %packages セクションにパッケージを定義します。キックスタートを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法は『高度な RHEL インストールの実行』を参照してください。

前提条件

  • インストールソースを設定している。
  • インストールプログラムが、パッケージのメタデータをダウンロードしている。
  • インストールの概要 ウィンドウが開いている。

手順

  1. インストールの概要 ウィンドウから、ソフトウェアの選択 をクリックします。ソフトウェアの選択 ウィンドウが開きます。
  2. ベース環境 ペインからベース環境を選択します。選択できる環境は 1 つだけです。

    注記

    Server with GUI ベース環境はデフォルトのベース環境で、インストールが完了してシステムを再起動すると、初期セットアップが起動します。

  3. 選択した環境のアドオン ペインから、1 つ以上のアドオンを選択します。
  4. 完了 をクリックして設定を適用し、「「インストールの概要」画面」 ウィンドウに進みます。

6.6. システムオプションの設定

この接続は、インストール先、KDUMP、ネットワークおよびホスト名、セキュリティーポリシー、およびシステムの目的を設定する方法を説明します。

6.6.1. インストール先の設定

インストール先 ウィンドウは、Red Hat Enterprise Linux インストール先として使用するディスクなどのストレージオプションを設定します。ディスクは、少なくても 1 つ選択する必要があります。

警告

データが含まれているディスクを使用する予定の場合は、データをバックアップします。たとえば、既存の Microsoft Windows パーティションを縮小し、Red Hat Enterprise Linux を 2 つ目のシステムとしてインストールする場合、または以前のリリースの Red Hat Enterprise Linux をアップグレードする場合です。パーティションの操作は常にリスクが伴います。たとえば、何らかの理由でプロセスが中断または失敗した場合は、ディスクのデータが失われる可能性があります。

重要
  • BIOS によっては、RAID カードからの起動には対応していないため注意が必要です。このとき、別のハードドライブなど、RAID アレイ以外のパーティションに /boot パーティションを作成する必要があります。そのような RAID カードへのパーティション作成には、内蔵ハードドライブを使用する必要があります。また、/boot パーティションはソフトウェア RAID の設定にも必要です。システムのパーティション設定で自動を選択した場合は、/boot パーティションを手動で修正する必要があります。
  • Red Hat Enterprise Linux ブートローダーが、別のブートローダーから チェーンロード するように設定するには、インストール先 ウィンドウで 完全なディスク要約とブートローダー をクリックして、手動でブートドライブを指定する必要があります。
  • マルチパスのストレージデバイスと、非マルチパスのストレージデバイスの両方が使用されているシステムに Red Hat Enterprise Linux をインストールすると、インストールプログラムによる自動パーティション設定のレイアウトで、マルチパスのデバイスと非マルチパスのデバイスが混在したボリュームグループが作成されます。これはマルチパスストレージの目的に反することになります。インストール先 のウィンドウでは、マルチパスのみ、または非マルチパスのみのいずれかを選択することが推奨されます。もしくは、手動のパーティション設定を実行してください。

前提条件

インストールの概要 ウィンドウが開いている。

手順

  1. インストールの概要 ウィンドウから、インストール先 をクリックします。 インストール先 ウィンドウが開きます。

    1. ローカルの標準ディスク セクションから、必要なストレージデバイスを選択します。選択したものには白いチェックマークが表示されます。白いチェックマークが付いていないディスクはインストール時には使用されません。自動パーティショニングを選択した場合は無視され、手動パーティショニングでは使用できません。

      注記

      ローカルで利用可能なすべてのストレージデバイス (SATA、IDE、SCSI ハードドライブ、USB フラッシュ、および外部ディスク) は、ローカルの標準ディスク に表示されます。インストールプログラムの起動後に接続したストレージデバイスは検出されません。リムーバブルドライブを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールするには、デバイスを削除するとシステムが使用できなくなります。

    2. 必要に応じて、ウィンドウの左下の 更新 リンクをクリックして、新しいハードドライブに接続するローカルストレージデバイスを設定します。ディスクの再スキャン ダイアログボックスが開きます。

      注記

      インストールプログラム時に行ったストレージへの変更は、ディスクの再スキャン をクリックするとすべて失われます。

      1. ディスクの再スキャン をクリックし、スキャン処理が完了するまで待ちます。
      2. OK をクリックして、インストール先 ウィンドウに戻ります。検出したディスク (新しいディスクを含む) はすべて、ローカルの標準ディスク セクションに表示されます。
  2. 必要に応じて、専用のストレージデバイスを追加するには、ディスクの追加​ をクリックします。

    ストレージデバイスの選択 ウィンドウが開き、インストールプログラムがアクセスするストレージデバイスの一覧を表示します。専用のディスクを追加する方法は「高度なストレージオプションの使用」を参照してください。

  3. 必要に応じて、ストレージの設定 から 自動 ラジオボタンを選択します。

    重要

    自動パーティション分割は、ストレージをパーティション分割するのに 推奨される 方法です。パーティション設定はカスタマイズできます。詳細は 「手動パーティションの設定」 を参照してください。

  4. 必要に応じて、既存のパーティションレイアウトから領域を確保するには、利用可能な領域を追加する チェックボックスを選択します。たとえば、このシステムのパーティションを小さくして、Red Hat Enterprise Linux 8 用の領域を広くしたい場合などです。
  5. 必要に応じて、データを暗号化する を選択し、Linux Unified Key Setup (LUKS) を使用して、(/boot などの) システムを起動する必要があるパーティションを除いた、すべてのパーティションを暗号化します。ハードドライブの暗号化が推奨されます。

    1. データを暗号化する を選択すると、ディスク暗号化用パスフレーズ ダイアログボックスが開きます。

      1. パスフレーズ フィールドおよび 確認 フィールドに、パスフレーズを入力します。
      2. パスフレーズの保存 をクリックして、ディスクの暗号化を完了します。

        警告

        LUKS パスフレーズが分からなくなると、暗号化されたパーティションと、その上にあるデータは完全にアクセス不能になります。ただし、キックスタートインストールを実行した場合は、インストール中に暗号パスフレーズを保存し、バックアップ用に暗号化パスフレーズを作成できます。

  6. 必要に応じて、ウィンドウの左下のリンク 完全なディスク要約とブートローダー をクリックして、ブートローダーを追加するストレージデバイスを選択します。詳細は「ブートローダーの設定」を参照してください。

    注記

    大概は、ブートローダーをデフォルトの場所に置いておくだけで十分です。たとえば、他のブートローダからのチェーンロードを必要とするシステムなど、一部の構成ではブートドライブを手動で指定する必要があります。

  7. 完了 をクリックします。

    1. 自動パーティショニング利用可能な領域を追加する を選択した場合、または、Red Hat Enterprise Linux のインストールに選択したハードドライブの空き領域が十分ではない場合は、ディスク領域の再利用 ダイアログボックスを開いて、完了 をクリックすると、そのデバイスに設定したディスクデバイスとパーティションの一覧が表示されます。ダイアログボックスは、システムで最小インストールに必要な領域に関する情報と、確保した領域のサイズに関する情報が表示されます。

      警告

      パーティションを 削除 すると、そのパーティションのデータはすべて失われます。データを保存したい場合は、削除 オプションではなく、縮小 オプションを使用してください。

    2. 表示された利用可能なストレージデバイスの一覧を確認します。再利用可能な領域 列には、各エントリーから再利用できるスペースのサイズが表示されます。
    3. 領域を確保し、ディスクまたはパーティションを選択して、削除 ボタンをクリックしてそのパーティションを削除するか、選択したディスクにあるすべてのパーティションを削除します。もしくは 縮小 ボタンを押して、既存データを維持しながらパーティションの空き領域を使用します。

      注記

      または、すべて削除 をクリックすると、すべてのディスクに存在するすべてのパーティションが削除されるため、Red Hat Enterprise Linux 8 でこの領域を利用できるようになります。すべてのディスクにあるデータはすべて失われます。

    4. 再利用 をクリックして変更を適用し、「「インストールの概要」画面」 ウィンドウに進みます。
重要

インストールの概要 ウィンドウで インストールの開始 をクリックするまで、ディスクへの変更は行われません。再利用 ダイアログボックスは、パーティションをサイズ変更や削除の対象としてマークするだけで、そのアクションはすぐには実行されません。

6.6.1.1. ブートローダーの設定

Red Hat Enterprise Linux は、GRand Unified Bootloader バージョン 2 (GRUB2) を AMD64、Intel 64、IBM Power Systems、および ARM として使用します。IBM Z の場合は、zipl ブートローダーが使用されます。

ブートローダーは、システムの開始時に最初に実行するプログラムで、指示を読み込んでオペレーティングシステムに渡す役割を担います。GRUB2 は、互換性のあるオペレーティングシステム (Microsoft Windows を含む) であれば起動可能で、チェーンロードを使用すれば、未対応のオペレーティングシステムのブートローダーにも読み込んだ指示を渡すことができます。

警告

GRUB2 をインストールすると、既存のブートローダーを上書きする可能性があります。

オペレーティングシステムがすでにインストールされている場合、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムはそのオペレーティングシステムを自動検出して、そのオペレーティングシステムを起動するようにブートローダーを設定します。他のブートローダーが正しく検出されない場合は、インストールの完了後に、手作業で設定できます。

複数のディスクを搭載した Red Hat Enterprise Linux システムをインストールする場合は、ブートローダーをインストールする場所を手動で指定することをお勧めします。

手順

  1. インストール先 ウィンドウで 完全なディスク要約とブートローダー をクリックします。選択したディスク ダイアログボックスが開きます。

    ブートローダーは、選択したデバイス、または UEFI システムにインストールされます。ガイド付きパーティションの作成時に、そのデバイスに EFI システムパーティション が作成されます。

  2. 起動デバイスを変更するには、一覧からデバイスを選択して ブートデバイスとして設定 をクリックします。起動デバイスとして設定できるデバイスは 1 つだけです。
  3. 新しいブートローダーのインストールを無効にする場合は、現在ブート用としてマークされているデバイスを選択し、ブートローダーをインストールしない をクリックします。これにより、GRUB2 はいずれのデバイスにもインストールされないようになります。
警告

「ブートローダーをインストールしない」を選択した場合は、システムを直接起動できなくなるため、市販のスタンドアロンのブートローダーアプリケーションなど別の起動方法を使用しなければならなくなります。「ブートローダーをインストールしない」選択は、システムを起動させるための別の方法が確保されている場合に限定してください。

ブートローダーは、システムが BIOS または UEFI のファームウェアを使用しているか、またはブートドライブに GUID Partition Table (GPT) または Master Boot Record (MBR) (msdos としても知られている) があるかどうかによって、特別なパーティションを作成する必要があります。自動パーティション作成を使用していると、インストールプログラムがパーティションを作成します。

6.6.2. Kdump の設定

Kdump は、カーネルのクラッシュダンプメカニズムです。システムがクラッシュすると、障害発生時にシステムメモリーの内容をキャプチャーします。キャプチャーしたメモリーを解析すると、クラッシュの原因を見つけることができます。Kdump が有効になっている場合は、システムメモリー (RAM) のごく一部をそれ自身に予約する必要があります。予約したメモリーは、メインのカーネルにアクセスできません。

手順

  1. インストールの概要 ウィンドウから、Kdump をクリックします。Kdump ウィンドウが開きます。
  2. kdump を有効にする チェックボックスをオンにします。
  3. メモリー予約設定を、自動 または 手動 のいずれかから選択します。

    1. 手動 を選択し、+ ボタンおよび - ボタンを使用して、予約されるメモリー フィールドに、予約するメモリー量を入力します。予約入力フィールドの下にある 使用可能なシステムメモリー の表示は、選択した量の RAM を予約した後にメインシステムにアクセスできるメモリーの量を示します。
  4. 完了 をクリックして設定を適用し、「「インストールの概要」画面」 ウィンドウに進みます。
注記

予約するメモリーの量は、システムのアーキテクチャー (AMD64 と Intel 64 の要件は IBM Power とは異なります) と、システムメモリーの総量により決まります。大概は、自動予約で十分です。

重要

カーネルクラッシュダンプを保存場所などの追加設定は、インストール後に system-config-kdump グラフィカルインターフェースで設定するか、/etc/kdump.conf 設定ファイルに手動で設定できます。

6.6.3. ネットワークおよびホスト名のオプションの設定

ネットワークとホスト名 ウィンドウは、ネットワークインターフェースを設定するために使用されます。ここで選択したオプションは、インストール済みシステムだけでなく、インストール時にリモートからパッケージをダウンロードするなどのタスクを行う際にも利用できます。

6.6.3.1. ネットワークおよびホスト名の設定

この手順では、ネットワークおよびホスト名を設定する方法を説明します。

手順

  1. インストールの概要 ウィンドウから、ネットワークとホスト名 をクリックします。
  2. 左側のペインのリストから、インターフェースを選択します。詳細が右側のペインに表示されます。
  3. 選択したインタフェースを有効または無効にするには、ON/OFF スイッチを切り替えます。

    注記

    ローカルでアクセスできるインターフェースはインストールプログラムにより自動的に検出されるため、手動で追加または削除を行うことはできません。

  4. + をクリックして、仮想ネットワークインターフェースを追加します。仮想ネットワークインターフェースは、チーム、ボンド、ブリッジ、または VLAN のいずれかです。
  5. - を選択して、仮想インターフェースを削除します。
  6. 設定 をクリックして、IP アドレス、DNS サーバー、または既存のインターフェースのルーティング設定 (仮想と物理の両方) などの設定を変更します。
  7. ホスト名 フィールドに、システムのホスト名を入力します。

    注記
    • em1wl3sp0 といった一貫性のある名前をネットワークデバイスの特定に使用するネットワークデバイス命名の標準仕様には、いくつかのタイプがあります。このような標準仕様の詳細は『ネットワークの設定および管理』 を参照してください。
    • ホスト名は、hostname.domainname という形式の完全修飾ドメイン名 (FQDN) か、ドメイン名のない短縮ホスト名のいずれかとなります。多くのネットワークには、自動的に接続したシステムにドメイン名を提供する DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) サービスがあります。DHCP サービスが、このマシンにドメイン名を割り当てるようにするには、短縮ホスト名のみを指定してください。localhost.localdomain の値は、ターゲットシステムの静的ホスト名が指定されておらず、インストールされるシステムの実際のホスト名またはネットワーク設定時 (たとえば、DHCP または DNS を使用した NetworkManager) に設定されることを示しています。
  8. 適用 をクリックして、ホスト名を環境に適用します。

6.6.3.2. 仮想ネットワークインターフェースの追加

この手順では、仮想ネットワークインターフェースを追加する方法を説明します。

手順

  1. ネットワークとホスト名 ウィンドウで、+ ボタンをクリックして、仮想ネットワークインターフェースを追加します。デバイスの追加 ダイアログが開きます。
  2. 使用可能な 4 つのタイプの仮想インターフェースから 1つ 選択してください。

    1. Bond - NIC (ネットワークインターフェースコントローラー) のボンドです。複数の物理ネットワークインターフェースを 1 つのチャネルに結合する方式です。
    2. Bridge - NIC ブリッジングです。複数の別個のネットワークを 1 つの集積ネットワークに接続します。
    3. Team - NIC のチームです。複数のリンクを集約する新しい実装になります。小型のカーネルドライバーを提供することでパケットフローを高速で処理し、各種アプリケーションがすべてのタスクをユーザー領域で行うように設計されています。
    4. Vlan (Virtual LAN) - それぞれ孤立している異なる複数のブロードキャストドメインを作成する方法です。
  3. インターフェースの種類を選択し、追加 をクリックします。インターフェースの編集ダイアログボックスが開き、選択したインターフェースタイプに使用できる設定を編集できます。詳細は「ネットワークインタフェース設定の変更」を参照してください。
  4. 保存 をクリックして仮想インターフェース設定を確認し、ネットワークおよびホスト名 ウィンドウに戻ります。
注記

仮想インターフェースの設定を変更する必要がある場合は、変更する設定を選択し、設定 をクリックします。

6.6.3.3. ネットワークインタフェース設定の変更

本セクションは、インストール時に使用される一般的な優先接続に最も重要な設定を説明します。その他の種類のネットワークの設定は、一部の設定パラメーターが異なる場合がありますが、ほぼ同じです。

注記

IBM Z では、ネットワークサブチャンネルをあらかじめグループ化してオンラインに設定する必要があるため、新しい接続を追加することはできません。これは現在、起動段階でのみ行われます。

手順

  1. 手動でネットワーク接続を設定するには、ネットワークおよびホスト名 ウィンドウからインターフェースを選択し、設定 をクリックします。

    選択したインターフェースに固有の編集ダイアログが開きます。

    注記

    表示されるオプションは接続の種類によって異なります。使用可能なオプションは、それが以前に 「仮想ネットワークインターフェースの追加」 で設定した物理インターフェイス (有線または無線ネットワークインターフェースコントローラー) か、仮想インターフェイス (ボンド、ブリッジ、チーム、または Vlan) かによって異なります。

次のセクションでは、編集ダイアログで、最も一般的で便利な 3 つのオプションを説明します。

6.6.3.4. インターフェース接続の有効化または無効化

この手順では、インターフェース接続を有効または無効にする方法を説明します。

手順

  1. 全般 タブをクリックします。
  2. 接続をデフォルトで有効にするには、この接続が利用可能になったときに自動的に接続する チェックボックスをオンにします。

    注記
    • 優先接続で有効にすると、通常 (ネットワークケーブルを抜かない限り)、システムは起動時に接続します。インターフェースは、範囲内の既知の無線ネットワークへの接続を試みます。
    • 全ユーザーがこのネットワークに接続可能とする オプションを使用して、このシステムの全ユーザーがこのネットワークに接続するのを有効または無効にできます。このオプションを無効にすると、root だけがこのネットワークに接続できます。
    • インストール中のこの時点ではその他のユーザーは作成されないため、root 以外の特定のユーザーだけがこのインターフェースを使用するように許可することはできません。別のユーザーが使用する接続が必要な場合は、インストール後に設定する必要があります。
  3. 保存 をクリックして変更を適用し、ネットワークおよびホスト名 ウィンドウに戻ります。

6.6.3.5. 静的な IPv4 または IPv6 の設定

デフォルトでは、現在のネットワーク設定に応じて、IPv4 と IPv6 の両方が自動設定に指定されています。つまり、ローカルの IP アドレス、DNS アドレス、その他の設定などのアドレスは、インターフェースがネットワーク接続すると自動的に検出されます。多くの場合はは、これで十分ですが、IPv4 Settings タブと IPv6 Settings タブで静的設定を行うこともできます。この手順では、IPv4 または IPV6 の設定方法を説明します。

手順

  1. 静的ネットワーク設定を行うには、IPv 設定タブのいずれかに移動し、方式 ドロップダウンメニューから、自動 以外の方法 (手動 など) を選択します。アドレス ペインが有効になります。

    注記

    IPv6 設定 タブでは、メソッドを 無視する に設定して、このインターフェースの IPv6 を無効にできます。

  2. 追加 をクリックして、アドレス設定を入力します。
  3. 追加の DNS サーバー フィールドに IP アドレスを入力します。これは、DNS サーバーの IP アドレス (10.0.0.1,10.0.0.8 など) を 1 つ以上受け入れます。
  4. この接続には IPvX アドレス設定が必要になります を選択します。

    注記

    IPv4 または IPv6 が成功した場合にのみこの接続を許可するには、IPv4 設定 タブまたは IPv6 設定 タブでこのオプションを選択します。IPv4 および IPv6 の両方でこのオプションを無効にしたままにしておくと、いずれかの IP プロトコル設定が成功するとインターフェースが接続できます。

  5. 保存 をクリックして変更を適用し、ネットワークおよびホスト名 ウィンドウに戻ります。

6.6.3.6. ルートの設定

この手順では、ルートを設定する方法を説明します。

手順

  1. IPv4 設定 タブおよび IPv6 設定 タブで、ルート をクリックして特定の IP プロトコルのルーティング設定を行います。そのインターフェース用のダイアログが開きます。
  2. 追加 をクリックして、ルートを追加します。
  3. 1 つ以上の静的ルートを設定し、設定していないすべてのルートを無効にするには、自動的に得られたルートを無視する チェックボックスをオンにします。
  4. この接続はネットワーク上のリソースのためだけに使用 チェックボックスを選択して、デフォルトルートにはならないようにします。

    注記

    このオプションは、静的ルートを設定していなくても選択できます。このルートは、ローカルまたは VPN 接続を必要とするイントラネットページなど、特定のリソースにアクセスするためにのみ使用されます。公開されているリソースには別の (デフォルトの) ルートが使用されます。追加ルートが設定されているのとは異なり、この設定はインストール済みシステムに転送されます。このオプションは、複数のインターフェースが設定されている場合に限り役に立ちます。

  5. OK をクリックして設定を保存し、インターフェース固有のルートの編集ダイアログボックスに戻ります。
  6. 保存 をクリックして設定を適用し、ネットワークおよびホスト名 ウィンドウに戻ります。
関連資料

6.6.4. セキュリティーポリシーの設定

本セクションでは、Red Hat Enterprise Linux 8 セキュリティーポリシーアドオンと、システムでそれを使用するための設定方法を説明します。

6.6.4.1. セキュリティーポリシーの概要

Red Hat Enterprise Linux のセキュリティポリシーは、SCAP (Security Content Automation Protocol) 標準仕様で定義されている制限および推奨事項 (コンプライアンスポリシー) に準拠しています。パッケージは自動的にインストールされます。ただし、デフォルトではポリシーが適用されないため、特に設定がない限り、インストール中またはインストール後にチェックが実行されません。

インストールプログラムでは、セキュリティーポリシーを適用することは必須ではありません。セキュリティーポリシーを適用する場合は、選択したプロファイルに定義した制限および推奨事項を使用してインストールされます。openscap-scanner パッケージがパッケージ選択に追加され、コンプライアンスおよび脆弱性スキャンのプレインストール済みツールが提供されます。インストールが終わると、自動的にシステムがスキャンされ、コンプライアンスが確認されます。このスキャンの結果は、インストール済みシステムの /root/openscap_data ディレクトリーに保存されます。HTTP サーバー、HTTPS サーバー、または FTP サーバーから追加プロファイルをロードすることもできます。

6.6.4.2. セキュリティーポリシーの設定

この手順では、セキュリティーポリシーを設定する方法を説明します。

前提条件

インストールの概要 ウィンドウが開いている。

手順

  1. インストールの概要 ウィンドウから、インストールソース をクリックします。セキュリティーポリシー ウィンドウが開きます。
  2. システムでセキュリティーポリシーを有効にするには、セキュリティーポリシーの適用ON に切り替えます。
  3. 上部ペインに表示されているプロファイルから 1 つ選択します。
  4. プロファイルを選択 をクリックします。

    インストール前に適用が必要なプロファイルの変更が、下部ペインに表示されます。

    注記

    インストール前に、デフォルトのプロファイルを変更する必要はありません。ただし、カスタムプロファイルを読み込む場合は、インストール前の作業が必要になる場合があります。

  5. カスタムプロファイルを使用するには、コンテンツの変更 をクリックします。別のウィンドウが開いて、有効なセキュリティーコンテンツの URL を入力できます。

    1. 取得 をクリックして URL を取得します。
    2. SCAP セキュリティーガイドを使用する をクリックして、セキュリティーポリシー ウィンドウに戻ります。

      注記

      カスタムプロファイルは、HTTP サーバー、HTTPS サーバー、または FTP サーバーから読み込むことができます。http:// などのプロトコルを含む、コンテンツの完全なアドレスを使用してください。カスタムプロファイルを読み込む前に、ネットワーク接続がアクティブになっている必要があります。このコンテンツタイプは、インストールプログラムにより自動的に検出されます。

  6. 完了 をクリックして設定を適用し、インストールの概要 ウィンドウに戻ります。

6.6.5. システムの目的の設定

システム管理者は、システムの目的を使用して、組織による Red Hat Enterprise Linux 8 システムの使用目的を記録します。システムの目的が記録されると、エンタイトルメントサーバーが、システムの使用目的を満たすサブスクリプションを自動添付するのに役に立つ情報を受け取ります。

概要

以下の方法でシステムの目的のデータを入力できます。

  • イメージの作成時
  • グラフィカルユーザーインターフェースを使用したインストール時
  • キックスタートの自動化スクリプトの使用
  • syspurpose コマンドラインツールの使用

以下のコンポーネントを設定できます。

  • ロール:

    • Red Hat Enterprise Linux Server
    • Red Hat Enterprise Linux Workstation
    • Red Hat Enterprise Linux の Compute ノード
  • サービスレベルアグリーメント:

    • プレミアム
    • 標準
    • セルフサポート
  • 使用方法:

    • 実稼働
    • 障害復旧
    • 開発/テスト

次の利点があります。

  • システム管理者および事業運営に関する詳細なシステムレベルの情報
  • システムを調達した理由とその目的を判断する際のオーバーヘッドを削減
  • Subscription Manager の自動接続、システムの使用状況の自動検出および調整のカスタマーエクスペリエンスの向上
関連資料

6.6.5.1. グラフィカルユーザーインターフェースを使用したシステムの目的の設定

この手順では、グラフィカルユーザーインターフェースを使用して、システムの目的を設定する方法を説明します。

注記

システムの目的を設定することが強く推奨されますが、Red Hat Enterprise Linux 8 インストールプログラムには任意の機能です。インストールが完了した後にシステムの目的を有効にする場合は、コマンドラインツールの syspurpose を使用できます。

前提条件

インストールの概要 ウィンドウが開いている。

手順

  1. インストールの概要 ウィンドウから、システムの目的 をクリックします。システムの目的 ウィンドウが開きます。
  2. ロール ペインから必要な使用方法を選択します。
  3. Red Hat サービスレベルアグリーメント ペインから必要なサービスレベルアグリーメントを選択します。
  4. 使用方法 ペインから必要な使用方法を選択します。
  5. 完了 をクリックして設定を適用し、インストールの概要 ウィンドウに戻ります。

システムの目的のデータは、Subscription Manager がシステムに自動接続するのに使用できるようになりました。

6.6.5.2. キックスタートを使用したシステムの目的の設定

syspurpose コマンドを使用して、キックスタート設定ファイルでシステムの目的を設定します。

以下のアクションを実施できます。

ロール

システムで計画しているロールを設定します。このアクションは以下の形式を使用します。

syspurpose --role=

割り当てられるロールは以下の通りです。

  • Red Hat Enterprise Linux Server
  • Red Hat Enterprise Linux Workstation
  • Red Hat Enterprise Linux Compute Node
SLA

システムで計画している SLA を設定します。このアクションは以下の形式を使用します。

syspurpose --sla=

割り当てられる SLA は以下の通りです。

  • Premium
  • Standard
  • Self-Support
使用方法

システムで計画している使用目的を設定します。このアクションは以下の形式を使用します。

syspurpose --usage=

割り当てられる使用方法は以下の通りです。

  • Production
  • Disaster Recovery
  • Development/Test

6.6.5.3. syspurpose コマンドラインツールを使用したシステムの目的の設定

この手順では、syspurpose コマンドラインツールを使用して、インストール後にシステムの目的を設定する方法を説明します。

前提条件
  • Red Hat Enterprise Linux 8  システムをインストールして、登録している。
  • root ユーザーとしてログインしている。
手順

この手順では、syspurpose コマンドラインツールを使用して、システムの目的を設定する方法および設定解除する方法を説明します。

  1. 以下を使用して、端末ウィンドウから、システムの目的のロールを設定できます。

    # syspurpose set-role "VALUE"

    VALUE は、割り当て可能なロールです。

    • Red Hat Enterprise Linux Server
    • Red Hat Enterprise Linux Workstation
    • Red Hat Enterprise Linux Compute Node

      以下に例を示します。

      # syspurpose set-role "Red Hat Enterprise Linux Server"

      次のコマンドを実行して、ロールの設定を解除できます。

      # syspurpose unset-role
  2. 次のコマンドを実行して、システムの将来の SLA を設定できます。

    # syspurpose set-sla "VALUE"

    VALUE は、割り当て可能な SLA です。

    • Premium
    • Standard
    • Self-Support

      以下に例を示します。

      # syspurpose set-sla "Standard"

      次のコマンドを実行して、SLA の設定を解除できます。

      # syspurpose unset-sla
  3. 次のコマンドを実行して、システムの将来の使用目的を設定できます。

    # syspurpose set-usage "VALUE"

    ここでは、VALUE は割り当て可能な使用目的です。

    • Production
    • Disaster Recovery
    • Development/Test

      以下に例を示します。

      # syspurpose set-usage "Production"

      次のコマンドを実行して、使用目的の設定を解除できます。

      # syspurpose unset-usage
  4. 次のコマンドを実行して、現在のシステム目的のプロパティーを表示できます。

    # syspurpose show

    man ページの syspurpose にアクセスするには、次のコマンドを実行します。

    # man syspurpose
注記

syspurpose コマンドラインツールを使用して、ロール、SLA、使用方法を設定すると、システムに自動登録されるサブスクリプションに影響します。システムを登録し、必要なシステムの目的を満たさないサブスクリプションが割り当てられている場合は、subscription-manager remove --all を実行して、登録したサブスクリプションを削除できます。syspurpose コマンドラインツールを使用して、必要なシステムの目的を設定し、subscription-manager attach --auto を実行して、更新したシステムの目的の属性でシステムを登録します。

6.7. ストレージデバイスの設定

さまざまなストレージデバイスに Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。インストール先 ウィンドウで、ローカルでアクセス可能な、基本的なストレージデバイスを設定できます。ハードディスクドライブやソリッドステートドライブなどのローカルシステムに直接接続する基本的なストレージデバイスは、ウィンドウの ローカルの標準ディスク セクションに表示されます。IBM Z では、これに、アクティベートした DASD (Direct Access Storage Devices) が含まれます。

警告

既知の問題により、HyperPAV エイリアスとして設定した DASD を、インストール後に自動的にシステムにアタッチすることはできません。このようなストレージデバイスはインストール時に利用できますが、インストールが完了して再起動しても、すぐにはアクセスできません。HyperPAV エイリアスデバイスをアタッチするには、システムの /etc/dasd.conf 設定ファイルに手動で追加します。

6.7.1. ストレージデバイスの選択

ストレージデバイス選択ウインドウには、インストールプログラムがアクセスできるストレージデバイスが一覧表示されます。システムや利用可能なハードウェアによっては、一部のタブが表示されない場合があります。デバイスは、次のタブに分類されます。

マルチパスデバイス

同じシステムにある複数のファイバーチャネルポートや SCSI コントローラーなどの複数のパスからアクセスできるストレージデバイスです。

重要

インストールプログラムで検出できるのは、16 文字または 32 文字の長さのシリアル番号を持つマルチパスストレージデバイスのみです。

他の SAN デバイス
SAN (Storage Area Network) 上にあるデバイスです。
ファームウェア RAID
ファームウェア RAID コントローラーに接続されているストレージデバイスです。
NVDIMM デバイス
特定の状況下では、Red Hat Enterprise Linux 8 は、Intel 64 アーキテクチャーおよび AMD64 アーキテクチャー上のセクターモードで (NVDIMM) デバイスから起動および実行できます。
System z デバイス
zSeries Linux FCP (ファイバーチャネルプロトコル) ドライバーで接続されたストレージデバイスもしくは LUN (論理ユニット) です。

6.7.2. ストレージデバイスのフィルタリング

WWID (World Wide Identifier)、ポート、ターゲット、または論理ユニット番号 (LUN) のいずれかを使用してストレージデバイスをフィルタリングできます。

前提条件

インストールの概要 ウィンドウが開いている。

手順

  1. インストールの概要 ウィンドウから、インストール先 をクリックします。インストール先 ウィンドウが開き、利用可能なドライブの一覧が表示されます。
  2. 特殊なディスクおよびネットワークディスク セクションで ディスクの追加 をクリックします。ストレージデバイス選択ウィンドウが表示されます。
  3. ポート、ターゲット、LUN、または WWID で検索するには、検索項目 タブをクリックします。

    WWID または LUN で検索するには、対応する入力テキストフィールドに値を入力する必要があります。

  4. 検索 ドロップダウンメニューから、必要なオプションを選択します。
  5. 検索 をクリックして検索を開始します。各デバイスと、対応するチェックボックスが、別の行に表示されます。
  6. インストールプロセス時に必要なデバイスが利用できるようにするには、チェックボックスをオンにします。

    後続のインストールプロセスで、選択したデバイスの中から Red Hat Enterprise Linux をインストールするものを選択できます。その他のデバイスから、インストール済みシステムに自動的にマウントするものを選択できます。

    注記
    • 選択したデバイスがインストールプロセスにより自動的に消去されることはなく、デバイスを選択しても、デバイスに保存されているデータが危険にさらされることはありません。
    • インストール後に /etc/fstab ファイルを変更することで、システムにデバイスを追加できます。
  7. 完了 をクリックして変更を適用し、インストール先 ウィンドウに戻ります。
重要

ここで選択しないストレージデバイスはすべて、インストールプログラムでは表示されなくなります。別のブートローダーからこのブートローダーをチェーンロードする場合は、ここに表示されているすべてのデバイスを選択します。

6.7.3. 高度なストレージオプションの使用

高度なストレージデバイスを使用するには、iSCSI (SCSI over TCP/IP) ターゲットまたは FCoE (Fibre Channel over Ethernet) SAN (Storage Area Network) を設定できます。

インストールに iSCSI ストレージデバイスを使用する場合は、インストールプログラム側で iSCSI ストレージデバイスを iSCSI ターゲットとして検出し、そのターゲットにアクセスするための iSCSI セッションを作成できる必要があります。検出と、セッションの作成のそれぞれで CHAP (Challenge Handshake Authentication Protocol) 認証用のユーザー名とパスワードが必要になる場合があります。さらに、検出、またはセッション作成のいずれの場合も、iSCSI ターゲット側でターゲットの接続先となるシステムの iSCSI イニシエータを認証するように設定することもできます (リバース CHAP)。CHAP とリバース CHAP を併用する場合は「相互 CHAP」または「双方向 CHAP」と呼ばれます。相互 CHAP を使用すると、特に CHAP 認証とリバース CHAP 認証でユーザー名やパスワードが異なる場合などに、iSCSI 接続に対する最大限の安全レベルを確保できます。

注記

iSCSI 検出と iSCSI ログインの手順を繰り返して、必要な iSCSI ストレージをすべて追加します。初回の検出試行後は、iSCSI イニシエーターの名前を変更できません。iSCSI イニシエーターの名前を変更する場合は、インストールを最初からやり直す必要があります。

6.7.3.1. iSCSI セッションの検出および開始

この手順は、iSCSI セッションを検出して開始する方法を説明します。

前提条件

インストールの概要 ウィンドウが開いている。

手順

  1. インストールの概要 ウィンドウから、インストール先 をクリックします。インストール先 ウィンドウが開き、利用可能なドライブの一覧が表示されます。
  2. 特殊なディスクおよびネットワークディスク セクションで ディスクの追加 をクリックします。ストレージデバイス選択ウィンドウが表示されます。
  3. iSCSI ターゲットを追加​ をクリックすると iSCSI ターゲットを追加 ウィンドウが開きます。
  4. ターゲットの IP アドレス フィールドに、iSCSI ターゲットの IP アドレスを入力します。
  5. iSCSI イニシエーター名 フィールドに、iSCSI 修飾名 (IQN) の形式で iSCSI イニシエーターの名前を入力します。IQN エントリーには次を含めてください。

    • iqn.」の文字列 (ピリオドが必要)。
    • 日付コード (企業や組織のインターネットドメイン名またはサブドメイン名が登録された年と月。記述の順序は年を表す4 桁の数字、ダッシュ記号、月を表す 2 桁の数字、ピリオドの順で構成。例: 2010 年 9 月の場合は「2010-09.」)
    • 企業や組織のインターネットのドメイン名またはサブドメイン名 (トップレベルのドメインを先頭にして逆順で表す。例: storage.example.com のサブドメインは、com.example.storage と表す。)
    • コロン (:) とドメインまたはサブドメイン内でその iSCSI イニシエータを固有に識別する文字列 (例: :diskarrays-sn-a8675309)

      完全な IQN は iqn.2010-09.storage.example.com:diskarrays-sn-a8675309 のようになります。インストールプログラムでは、IQN を構成しやすいよう、この形式による任意の名前がすでに iSCSI Initiator Name フィールドに自動入力されています。IQN の詳細は、tools.ietf.org の RFC 3720 - Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI) に記載の 3.2.6. iSCSI Names や、tools.ietf.org の RFC 3721 - Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI) Naming and Discovery に記載の 1. iSCSI Names and Addresses を参照してください。

  6. 認証のタイプの探索 ドロップダウンメニューを使用して iSCSI 検出に使用する認証タイプを指定します。以下のタイプが使用できます。

    • 証明書なし
    • CHAP 秘密鍵
    • CHAP 秘密鍵と逆順鍵
    1. 認証タイプに CHAP ペア を選択した場合は、CHAP ユーザー名CHAP パスワード の各フィールドに、iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力します。
    2. 認証タイプに CHAP 秘密鍵と逆順鍵 を選択した場合は、CHAP ユーザー名CHAP パスワード の各フィールドに、iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力します。また、逆順 CHAP ユーザー名逆順 CHAP パスワード の各フィールドに、iSCSI イニシエーターのユーザー名とパスワードを入力します。
  7. 必要に応じて、ターゲットをネットワークインターフェースへバインドする チェックボックスをオンにします。
  8. 探索を開始 をクリックします。

    インストールプログラムによる iSCSI ターゲットの検索が試行されます。検出に成功すると、iSCSI ターゲットを追加 ウィンドウには、ターゲットで検出された iSCSI ノードの一覧が表示されます。

  9. インストールに使用するのに必要なノードのチェックボックスをオンにします。

    注記

    ノードのログイン認証のタイプ メニューには、認証のタイプの探索 メニューと同じオプションがあります。ただし、ディスカバリー認証に証明書が必要な場合は、同じ証明書を使用して見つかったノードにログインします。

  10. 追加の 探索に証明書を使用 ドロップダウンメニューをクリックします。適切な認証情報が提供されると、ログイン ボタンが利用可能になります。
  11. ログイン をクリックして、iSCSI セッションを開始します。

6.7.3.2. FCoE パラメーターの設定

この手順は、FCoE パラメーターを設定する方法を説明します。

前提条件

インストールの概要 ウィンドウが開いている。

手順

  1. インストールの概要 ウィンドウから、インストール先 をクリックします。インストール先 ウィンドウが開き、利用可能なドライブの一覧が表示されます。
  2. 特殊なディスクおよびネットワークディスク セクションで ディスクの追加 をクリックします。ストレージデバイス選択ウィンドウが表示されます。
  3. FCoE SAN を追加​ をクリックすると、FCoE ストレージデバイスを検出するネットワークインターフェースを設定するダイアログボックスが開きます。
  4. NIC ドロップダウンメニューで、FCoE スイッチに接続するネットワークインターフェースを選択します。
  5. FCoE ディスクの追加 をクリックして、SAN デバイスのネットワークをスキャンします。
  6. 必要なチェックボックスを選択します。

    • DCB を使用する - Data Center Bridging (DCB) は、ストレージネットワークやクラスターでイーサネット接続の効率性を向上させる目的で設計されたイーサネットプロトコルに対する拡張セットです。このチェックボックスを選択して、インストールプログラムによる DCB 認識を有効または無効にします。このオプションは、ネットワークインターフェースでホストベースの DCBX クライアントを必要とする場合にのみ有効にします。ハードウェアの DCBX クライアントを実装するインターフェースで設定する場合は、このチェックボックスを無効にします。
    • 自動 vlan を使用する - 自動 VLAN はデフォルトで有効になり、VLAN 検出を行うかどうかを指定します。このボックスにチェックを入れると、リンク設定が検証された後、FIP (FCoE Initiation Protocol) VLAN 検出プロトコルがイーサネットインターフェースで実行されます。設定が行われていない場合は、検出されたすべての FCoE VLAN に対してネットワークインターフェースが自動的に作成され、FCoE のインスタンスが VLAN インスタンスに作成されます。
  7. 検出された FCoE デバイスが、インストール先 ウィンドウの 他の SAN デバイス タブに表示されます。

6.7.3.3. DASD ストレージデバイスの設定

この手順は、DASD ストレージデバイスを設定する方法を説明します。

前提条件

インストールの概要 ウィンドウが開いている。

手順

  1. インストールの概要 ウィンドウから、インストール先 をクリックします。インストール先 ウィンドウが開き、利用可能なドライブの一覧が表示されます。
  2. 特殊なディスクおよびネットワークディスク セクションで ディスクの追加 をクリックします。ストレージデバイス選択ウィンドウが表示されます。
  3. DASD の追加 をクリックします。DASD ストレージターゲットの追加 ダイアログボックスが開いて、0.0.0204 などのデバイス番号を指定し、インストールの開始時に検出されなかった DASD を登録するように求められます。
  4. アタッチする DASD のデバイス番号を デバイス番号 フィールドに入力します。
  5. 探索を開始 をクリックします。
注記
  • 指定したデバイス番号を持つ DASD が検出され、それが接続されていない場合は、ダイアログボックスが閉じて、新たに検出されたドライブがドライブの一覧に表示されます。次に、必要なデバイスのチェックボックスを選択できます。次に 完了 をクリックします。インストール先 ウィンドウの ローカルの標準ディスク セクションで、新しい DASD が選択できるようになります (DASD device 0.0.xxxx と表示されます)。
  • 無効なデバイス番号を入力した場合、または指定したデバイス番号の DASD が既にシステムにアタッチされている場合は、ダイアログボックスにエラーメッセージが表示され、その理由が説明され、別のデバイス番号で再試行するように求められます。

6.7.3.4. FCP デバイスの設定

FCP デバイスは、IBM Z が DASD デバイスの代わりに、または DASD デバイスに加えて、SCSI デバイスを使用できるようにするものです。FCP デバイスは交換ファブリックスイッチを提供し、これにより IBM Z システムが SCSI LUN を従来の DASD デバイスとして使用するだけでなく、ディスクデバイスとしても使用できるようになります。

前提条件

  • インストールの概要 ウィンドウが開いている。
  • FCP のみのインストールでは、DASD がないことを示すために、CMS 設定ファイルから DASD= を削除するか、パラメーターファイルから rd.dasd= を削除します。

手順

  1. インストールの概要 ウィンドウから、インストール先 をクリックします。インストール先 ウィンドウが開き、利用可能なドライブの一覧が表示されます。
  2. 特殊なディスクおよびネットワークディスク セクションで ディスクの追加 をクリックします。ストレージデバイス選択ウィンドウが表示されます。
  3. zFCP LUN を追加 をクリックします。zFCP ターゲットの追加 ダイアログボックスが開いて、FCP (ファイバーチャネルプロトコル) ストレージデバイスを追加できます。

    IBM Z では、インストールプログラムが FCP LUN をアクティベートするために、いずれの FCP デバイスも手動で入力する必要があります。これは、グラフィカルインストールで行うか、パラメーターもしくは CMS 設定ファイル内で一意のパラメーターエントリーとして指定することで可能になります。ここで入力される値は、セットアップされるそれぞれの場所に固有のものとなります。

  4. 4 桁の 16 進数のデバイス番号を、デバイス番号 フィールドに入力します。
  5. 16 桁の 16 進数の WWPN (World Wide Port Number) を、WWPN フィールドに入力します。
  6. 16 桁の 16 進数の FCP LUN 識別子を、LUN フィールドに入力します。
  7. 探索を開始 をクリックして、FCP デバイスに接続します。

新たに追加されたデバイスは、インストール先 ウィンドウの System z Devices のタブに表示されます。

注記
  • FCP デバイスの対話形式による作成は、グラフィカルモードでのみ可能であるため、テキストモードのインストールでは対話形式での FCP デバイス設定はできません。
  • 16 進法で小文字のみ使用してください。間違った値を入力して 探索を開始 をクリックすると、インストールプログラムにより警告が表示されます。設定情報の編集と探索の再試行が可能です。
  • 値の詳細は、ハードウェアに添付のドキュメントを参照し、システム管理者に確認してください。
重要

6.7.4. NVDIMM デバイスへのインストール

NVDIMM (Non-Volatile Dual In-line Memory Module) デバイスは、電源が供給されていない時に、RAM のパフォーマンスとディスクのようなデータの持続性を兼ね備えています。特定の状況下では、Red Hat Enterprise Linux 8 は、NVDIMM デバイスから起動して実行できます。

6.7.4.1. NVDIMM デバイスをインストール先として使用するための基準

Red Hat Enterprise Linux 8 は、nd_pmem ドライバーがサポートする Intel 64 アーキテクチャーおよび AMD64 アーキテクチャーのセクターモードにある NVDIMM (Non-Volatile Dual In-line Memory Module) にインストールできます。

NVDIMM デバイスをストレージとして使用するための条件

NVDIMM デバイスをストレージとして使用するには、次の条件を満たす必要があります。

  • システムのアーキテクチャーが Intel 64 または AMD64 である。
  • NVDIMM デバイスがセクターモードに設定されている (インストールプログラムにより NVDIMM デバイスをこのモードに再構成できます)。
  • NVDIMM デバイスが、nd_pmem ドライバーで対応している。

NVDIMM デバイスからの起動の条件

以下の条件が満たされる場合には、NVDIMM デバイスからの起動が可能です。

  • NVDIMM デバイスを使用するためのすべての条件が満たされている。
  • システムが UEFI を使用している。
  • システムで使用可能なファームウェアまたは UEFI ドライバーが NVDIMM デバイスをサポートしている (UEFI ドライバーは、デバイス自体のオプション ROM から読み込むことができます)。
  • NVDIMM デバイスが名前空間で利用可能である。

起動時に NVDIMM デバイスの優れた性能を活かすには、/boot ディレクトリーおよび /boot/efi ディレクトリーをこのデバイスに配置します。NVDIMM デバイスの Execute-in-place (XIP) 機能は、起動時にはサポートされません。カーネルは従来どおりメモリーに読み込まれる点に注意してください。

6.7.4.2. グラフィカルインストールモードを使用した NVDIMM デバイスの設定

NVDIMM (Non-Volatile Dual In-line Memory Module) デバイスは、Red Hat Enterprise Linux 8 で使用するために、グラフィカルインストールを使用して正しく設定する必要があります。

警告

NVDIMM デバイスを再構成するプロセスにより、デバイスに格納されていたすべてのデータが失われます。

前提条件

  • NVDIMM デバイスがシステムに存在し、その他の、インストールターゲットとして使用するための条件を満たしている。
  • インストールが起動し、インストールの概要 ウィンドウが開いている。

手順

  1. インストールの概要 ウィンドウから、インストール先 をクリックします。インストール先 ウィンドウが開き、利用可能なドライブの一覧が表示されます。
  2. 特殊なディスクおよびネットワークディスク セクションで ディスクの追加 をクリックします。ストレージデバイス選択ウィンドウが表示されます。
  3. NVDIMM デバイス タブをクリックします。
  4. デバイスを再設定する場合は、一覧からそれを選択します。

    デバイスが一覧にない場合は、セクターモードになっていません。

  5. NVDIMM の再設定 をクリックします。再設定ダイアログが開きます。
  6. 必要なセクターサイズを入力し、再構成の開始 をクリックします。

    サポートされるセクターサイズは 512 および 4096 バイトです。

  7. 再設定が終了したら、OK をクリックします。
  8. デバイスのチェックボックスをオンにします。
  9. 完了 をクリックして変更を適用し、インストール先 ウィンドウに戻ります。

    再設定した NVDIMM は、特殊なディスクおよびネットワークディスク セクションに表示されます。

  10. 完了 をクリックして、インストールの概要 ウィンドウに戻ります。

NVDIMM デバイスがインストール先として選択できるようになります。デバイスが起動の要件を満たしている場合は、そのように設定できます。

6.8. 手動パーティションの設定

手動パーティショニングでは、ディスクパーティションとマウントポイントを設定できます。これは Red Hat Enterprise Linux がインストールされているファイルシステムを定義します。

注記

インストールの前に、ディスクデバイスにパーティションを設定するかどうかを考える必要があります。詳細は、ナレッジベースの記事 (「What are the advantages and disadvantages to using partitioning on LUNs, either directly or with LVM in between?」) を参照してください。

Red Hat Enterprise Linux のインストールで最低限必要なパーティションは 1 つですが、Red Hat は、少なくとも //home/boot、および swap のパーティションまたはボリュームを使用することを推奨します。必要に応じて、その他のパーティションやボリュームを作成することもできます。

警告

データを失わないように、先に進める前に、データのバックアップを作成しておくことが推奨されます。デュアルブートシステムをアップグレードする場合は、保存しておくストレージデバイスの全データのバックアップを作成してください。

6.8.1. 手動パーティションの設定

前提条件

  • インストールの概要 ウィンドウが開いている。
  • インストールプログラムで、すべてのディスクが利用可能である。

手順

  1. インストールディスクを選択します。

    1. インストール先 をクリックして、インストール先 ウィンドウを開きます。
    2. 対応するアイコンをクリックして、インストールに必要なディスクを選択します。選択したディスクにはチェックマークが表示されています。
    3. ストレージの設定 で、カスタム ラジオボタンを選択します。
    4. 必要に応じて、LUKS によるストレージの暗号化を有効にするには、データを暗号化する チェックボックスをオンにします。
    5. 完了 をクリックします。
  2. ストレージの暗号化を選択した場合は、ディスク暗号化パスフレーズを入力するダイアログボックスが開きます。パスフレーズを入力します。

    1. 2 つのテキストフィールドにパスフレーズを入力してください。キーボードレイアウトを切り替えるには、キーボードアイコンを使用します。

      警告

      パスフレーズを入力するダイアログボックスでは、キーボードレイアウトを変更できません。インストールプログラムでパスフレーズを入力するには、英語のキーボードレイアウトを選択します。

    2. パスフレーズの保存 をクリックすると、手動パーティション設定 ウィンドウが開きます。
  3. 削除したマウントポイントが、左側のペインに一覧表示されます。マウントポイントは、検出されたオペレーティングシステムのインストールごとにまとめられています。したがって、複数のインストールでパーティションを共有していると、ファイルシステムによっては複数回表示されることがあります。

    1. 左ペインでマウントポイントを選択します。カスタマイズ可能なオプションが右側のペインに表示されます。
注記
  • システムに既存のファイルシステムがある場合には、インストールに十分な領域があることを確認してください。パーティションを削除するには、一覧から選択して、- ボタンをクリックします。

    ダイアログには、削除されたパーティションが属するシステムにより使用されている他のすべてのパーティションを削除するチェックボックスがあります。

  • 既存のパーティションがなく、出発点として推奨されるパーティションセットを作成したい場合は、左ペインから使用するパーティションスキーム (Red Hat Enterprise Linux のデフォルトは LVM) を選択し、ここをクリックすると自動的に作成します リンクをクリックします。

    利用可能なストレージのサイズに比例して、/boot パーティション、/ (root) ボリューム、および swap ボリュームが作成され、左ペインに表示されます。これは、一般的なインストールに推奨されるファイルシステムですが、ファイルシステムやマウントポイントを追加することもできます。

  1. 完了 をクリックして変更を適用し、インストールの概要 ウィンドウに戻ります。

「マウントポイントの追加」「個々のマウントポイントの作成」、および 「基本的なパーティションまたはボリュームの設定」 で続行します。

6.8.2. マウントポイントのファイルシステム追加

この手順は、マウントポイントのファイルシステムを追加する方法を説明します。

前提条件

  • パーティションを計画します。

    • 領域の割り当てに関する問題を避けるには、最初に /boot のような既知の固定サイズの小型パーティションを作成し、それから残りのパーティションを作成して、インストールプログラムが残りの領域をそのパーティションに割り当てられるようにします。
    • システムが置かれることになる複数のディスクがあり、これらのサイズが異なり、また特定のパーティションが BIOS に検出される最初のディスク上で作成される必要がある場合は、そのパーティションを最初に作成するようにしてください。

手順

  1. + をクリックして、マウントポイントのファイルシステムを作成します。マウントポイントを追加します ダイアログが表示されます。
  2. マウントポイント ドロップダウンメニューから事前設定のパスの中から 1 つ選択するか、別のパスを入力します。たとえば、root パーティションの場合は / を選択し、ブートパーティションの場合は /boot を選択します。
  3. ファイルシステムのサイズを 要求される容量 フィールドに入力します。たとえば 2GiB です。

    警告

    要求される容量 フィールドを空のままにするか、利用可能な領域より大きい値を指定すると、残りの空き容量がすべて使用されます。

  4. マウントポイントの追加 をクリックしてパーティションを作成し、手動パーティション設定 ウィンドウに戻ります。

6.8.3. マウントポイントのファイルシステムの設定

この手順は、手動で作成した各マウントポイントにパーティショニング構成を設定する方法を説明します。利用可能なオプションは、Standard PartitionLVM、および LVM Thin Provisioning です。

注記
  • BTRFS のサポートは、Red Hat Enterprise Linux 8 で非推奨になりました。
  • /boot パーティションは、選択した値に関係なく、常に標準パーティションに置かれます。

手順

  1. 非 LVM マウントポイントを 1 つ配置するデバイスを変更するには、左側のペインから必要なマウントポイントを選択します。
  2. デバイス の下にある 修正 をクリックします。マウントポイントの設定 ダイアログが開きます。
  3. 1 つ以上のデバイスを選択し、選択 をクリックして選択を確認し、手動パーティション設定 ウィンドウに戻ります。
  4. 設定を更新 をクリックして、変更を適用します。

    注記

    ローカルディスクとパーティションをすべてリフレッシュするには、再スキャン ボタン (円形の矢印ボタン) をクリックします。この作業が必要になるのは、インストールプログラム以外で高度なパーティション設定を行った場合のみです。ディスクの再スキャン ボタンをクリックすると、インストールプログラムにこれまでに行った設定変更がすべてリセットされます。

  5. 手動パーティション設定 ウィンドウの左下で ストレージデバイスが選択されています リンクをクリックして、選択したディスク ダイアログを開いて、ディスク情報を確認します。

6.8.4. パーティションまたはボリュームのカスタマイズ

特定の設定を行う場合は、パーティションまたはボリュームをカスタマイズできます。

重要

/usr または /var には起動に欠かせないコンポーネントが含まれているため、このディレクトリーのパーティションをルートボリュームとは別の場所に設定すると、起動プロセスが非常に複雑になります。iSCSI ドライブや FCoE などの場所に配置してしまった場合には、システムが起動できなくなったり、電源オフや再起動の際に Device is busy のエラーでハングしたりする可能性があります。

これらの制限は /usr/var のみに適用されるもので、これらの下のディレクトリーには該当しません。たとえば、/var/www 向けの個別パーティションは問題なく機能します。

手順

  1. 左ペインから、マウントポイントを選択します。

    図6.2 パーティションのカスタマイズ

    Customizing partitions.
  2. 右側のペインで、次のオプションをカスタマイズできます。

    1. ファイルシステムのマウントポイントを マウントポイント フィールドに入力します。たとえば、ファイルシステムがルートファイルシステムの場合は / を入力します。また、swap ファイルシステムの場合、マウントポイントは、ファイルシステムタイプを swap に設定すれば十分であるため、マウントポイントを設定する必要はありません。
    2. 割り当てる容量 フィールドに、ファイルシステムのサイズを入力します。単位には KiB や GiB が使用できます。単位を指定しない場合は、MiB がデフォルトになります。
    3. デバイスタイプ ドロップダウンメニューから、必要なデバイスタイプ (標準パーティションLVM、または LVM シンプロビジョニング) を選択します。

      注記

      RAID は、パーティションの作成に 2 つ以上のディスクが選択されている場合にのみ使用できます。このタイプを選択した場合は、RAID レベル も設定できます。同様に、LVM を選択した場合は、ボリュームグループ を選択できます。

    4. パーティションまたはボリュームを暗号化する場合は、暗号化 チェックボックスをオンにします。後続のインストールプログラムで、パスワードを設定する必要があります。LUKS バージョン ドロップダウンメニューが表示されます。
    5. ドロップダウンメニューから必要な LUKS バージョンを選択します。
    6. ファイルシステム ドロップダウンメニューから、このパーティションまたはボリュームに適したファイルシステムタイプを選択します。
    7. 既存のパーティションをフォーマットする場合は 再フォーマット チェックボックスをオンにします。データを保持する場合はオフにします。新たに作成したパーティションとボリュームは再フォーマットする必要があるため、チェックボックスをオフにすることはできません。
    8. ラベル フィールドのパーティションにラベルを割り当てます。ラベルを使用すると、個別のパーティションの認識とアドレス指定が容易になります。
    9. 名前 フィールドに名前を入力します。

      注記

      標準パーティションの場合は作成時に自動的に名前が付けられるため名前の変更はできません。たとえば、/boot には sda1 という名前が付けられます。

  3. 設定を更新 をクリックして変更を適用し、必要に応じてカスタマイズする別のパーティションを選択します。ンストールの概要 ウィンドウから インストールの開始 をクリックするまで、変更は適用されません。

    注記

    パーティションの変更を破棄して、最初からやり直すには、すべてリセット をクリックします。

  4. ファイルシステムとマウントポイントをすべて作成してカスタマイズしたら、完了 をクリックします。ファイルシステムの暗号化を選択すると、パスフレーズを作成するように求められます。

    変更の概要 ダイアログボックスが開き、インストールプログラムの全ストレージアクションの概要が表示されます。

  5. 変更を許可する をクリックして変更を適用し、インストールの概要 ウィンドウに戻ります。

6.8.5. ソフトウェア RAID の作成

この手順では、RAID ( Redundant Arrays of Independent Disks) を作成する方法を説明します。RAID は、複数のストレージディスクで構成され、組み合わせてパフォーマンスを向上させます。また、一部の設定では、より高い耐障害性を得ることができます。

RAID デバイスの作成は 1 度に行えます。また、ディスクは必要に応じて追加や削除ができます。1 つの物理ディスクに 1 つの RAID パーティションが作成できるため、インストールプログラムで使用できるディスク数により、利用できる RAID デバイスのレベルが確定されます。たとえば、システムにハードドライブが 2 つある場合は、RAID10 デバイスを作成することができません。これには 4 つのパーティションが必要になります。

注記

IBM Z では、ストレージのサブシステムで RAID が透過的に使用されるため、ソフトウェア RAID を手動で設定する必要はありません。

前提条件

  • RAID 設定オプションはインストール用に複数のディスクを選択している場合にのみ表示されます。RAID デバイスの作成には少なくともディスクが 2 つ必要になります。
  • マウントポイントを作成しました。マウントポイントを設定して、RAID デバイスを設定します。
  • インストール先 ウィンドウで カスタム ラジオボタンを選択している。

手順

  1. 手動パーティション設定 ウィンドウの左側のペインで、必要なパーティションを選択します。
  2. デバイス セクションの下にある 修正 をクリックします。マウントポイントの設定 ダイアログボックスが開きます。
  3. RAID デバイスに含まれるディスクを選択して、選択 をクリックします。
  4. デバイスタイプ ドロップダウンメニューをクリックして、RAID を選択します。
  5. ファイルシステム のドロップダウンメニューをクリックして、目的のファイルシステムタイプを選択します。
  6. RAID レベル ドロップダウンメニューをクリックして、目的の RAID レベルを選択します。
  7. 設定を更新 をクリックして、変更を保存します。
  8. 完了 をクリックして設定を適用し、インストールの概要 ウィンドウに戻ります。

指定した RAID レベルでさらにディスクが必要な場合は、ウィンドウの下部にメッセージが表示されます。

6.8.6. LVM 論理ボリュームの作成

論理ボリューム管理 (LVM) では、ハードドライブや LUN などのベースとなっている物理ストレージ領域を、論理的な観点から表示します。物理ストレージ上のパーティションは物理ボリュームとして表示され、ボリュームグループにグループ化できます。各ボリュームグループは複数の論理ボリュームに分割できます。各論理ボリュームは標準のディスクパーティションによく似ています。したがって、LVM 論理ボリュームは複数の物理ディスクにまたがることが可能なパーティションとして機能します。

注記

LVM 設定は、グラフィカルインストールプログラムでのみ利用できます。

重要

テキストモードによるインストールの場合は、LVM を設定できません。LVM 設定を新規で行う必要がある場合は、Ctrl+Alt+F2 を押し、別の仮想コンソールを使用して lvm コマンドを実行します。テキストモードのインストールに戻るには Ctrl+Alt+F1 を押します。

手順

  1. 手動パーティション設定ウィンドウの左側のペインから、マウントポイントを選択します。
  2. デバイスタイプ ドロップダウンメニューをクリックして、LVM を選択します。ボリュームグループ ドロップダウンメニューが表示され、新たに作成されたボリュームグループ名が表示されます。
注記

設定ダイアログではボリュームグループの物理エクステントのサイズは指定できません。このサイズは、常にデフォルト値の 4 MiB に設定されます。別の物理エクステントのボリュームグループを作成する場合は、対話シェルに切り替えて、vgcreate コマンドで手動で作成するか、キックスタートファイルで volgroup --pesize=size コマンドを使用して作成します。

6.8.7. LVM 論理ボリュームの設定

この手順では、新たに作成された LVM 論理ボリュームを設定する方法を説明します。

警告

LVM ボリュームへの /boot パーティションの配置には対応していません。

手順

  1. 手動パーティション設定 ウィンドウの左側のペインから、マウントポイントを選択します。
  2. デバイスタイプ ドロップダウンメニューをクリックして、LVM を選択します。ボリュームグループ ドロップダウンメニューが表示され、新たに作成したボリュームグループ名が表示されます。
  3. 修正 をクリックして、新たに作成したボリュームグループを設定します。

    ボリュームグループの設定 ダイアログボックスが開きます。

    注記

    設定ダイアログではボリュームグループの物理エクステントのサイズは指定できません。このサイズは、常にデフォルト値の 4 MiB に設定されます。別の物理エクステントのボリュームグループを作成する場合は、対話シェルに切り替えて、vgcreate コマンドで手動で作成するか、キックスタートファイルで volgroup --pesize=size コマンドを使用して作成します。

  4. RAID レベル ドロップダウンメニューから、必要な RAID レベルを選択します。

    利用可能な RAID レベルは、実際の RAID デバイスと同じです。

  5. ボリュームグループに暗号化のマークを付けるには、暗号化 チェックボックスをオンにします。
  6. サイズポリシー ドロップダウンメニューから、ボリュームグループのサイズポリシーを選択します。

    利用可能なポリシーオプションは以下のようになります。

    • 自動 - ボリュームグループのサイズは自動で設定されるので、設定した論理ボリュームを格納するのに適切なサイズになります。ボリュームグループ内に空の領域が必要ない場合に最適です。
    • できるだけ大きく - 設定した論理ボリュームのサイズに関係なく、最大サイズのボリュームグループが作成されます。ほとんどのデータを LVM に保存する場合、または後で既存の論理ボリュームサイズを拡大する可能性がある場合、もしくはこのグループ内に別の論理ボリュームを追加作成する必要がある場合などに最適です。
    • 固定 - このオプションではボリュームグループのサイズを正確に設定できます。設定している論理ボリュームが格納できるサイズにする必要があります。ボリュームグループに設定する容量が正確に分かっている場合に便利です。
  7. 保存 をクリックして設定を適用し、手動パーティション設定 ウィンドウに戻ります。
  8. 設定を更新 をクリックして、変更を保存します。
  9. 完了 をクリックして、インストールの概要 ウィンドウに戻ります。

6.9. インストールプログラムの起動

インストールプログラムを起動するには、root パスワードとユーザー設定を構成する必要があります。

6.9.1. インストールの開始

インストールプロセスが開始したら、インストールの概要 ウィンドウに戻って設定を変更することはできません。設定を変更する場合は、インストールプロセスが完了するのを待ってシステムを再起動し、ログインして、インストールしたシステムに設定を変更する必要があります。

前提条件

手順

  1. インストールの概要 ウィンドウから インストールの開始 をクリックします。設定 ウィンドウが開き、インストールプロセスが開始します。

    2 つのユーザー設定オプション (root パスワード (必須) および ユーザーの作成 (任意)) が利用できます。

重要

インストールを完了して再起動する前に、インストールの起動に使用したメディア (CD、DVD、または USB ドライブ) を取り出すか、システムが、リムーバブルメディアを試す前にハードドライブからの起動を試みることを確認してください。いずれも行ないと、システムは、インストール済みシステムの代わりに、インストールプログラムを再度起動します。

6.9.2. root パスワードの設定

インストールプロセスを完了し、管理者 (スーパーユーザーまたは root としても知られている) アカウントでログインするには、root パスワードを設定することが必要です。これらのタスクには、ソフトウェアパッケージのインストールおよび更新と、ネットワーク、ファイアウォール、ストレージオプションなどのシステム全体の設定の変更と、ユーザー、グループ、およびファイルのパーミッションの追加または修正が含まれます。

重要
  • インストール済みシステムに root 権限を取得するには、以下のいずれかまたは両方の方法を行います。

    • root アカウントの使用
    • 管理者権限を持つユーザーアカウント (wheel グループのメンバー) を作成します。root アカウントはインストール中に常に作成されます。管理者アクセスが必要なタスクを実行する必要がある場合に限り、管理者アカウントに切り替えてください。
警告

root アカウントは、システムを完全に制御できます。ユーザーがこのアカウントへのアクセスを不正に入手すると、ユーザーの個人ファイルにアクセスしたり削除したりできてしまいます。

手順

  1. 設定 ウィンドウから、root パスワード をクリックします。root パスワード ウィンドウが開きます。
  2. root パスワード フィールドにパスワードを入力します。

    1. 強固な root パスワードを作成する際の必須要件と推奨事項を以下に示します。

      1. 最低でも 8 文字の長さが 必要
      2. 数字、文字 (大文字と小文字)、記号を含めることができる
      3. 大文字と小文字が区別される
  3. 確認 フィールドにも同じパスワードを入力します。
  4. 完了 をクリックして root パスワードを確認し、「インストールの開始」 に戻ります。

    注記

    弱いパスワードを使用した場合は、完了 を 2 回クリックする必要があります。

6.9.3. ユーザーアカウントの作成

ユーザーアカウントを作成してインストールを完了することが推奨されます。ユーザーアカウントを作成しない場合は、 root ユーザーとしてシステムに直接ログインする必要がありますが、この方法は推奨されていません

手順

  1. 設定 ウィンドウから、ユーザーの作成 をクリックします。ユーザーの作成 ウィンドウが開きます。
  2. フルネーム フィールドにユーザーアカウント名 (John Smith など) を入力します。
  3. ユーザー名 フィールドにユーザー名 (jsmith など) を入力します。

    注記

    コマンドラインからログインするには、ユーザー名 を使用します。グラフィカル環境をインストールする場合、グラフィカルログインマネージャーは、フルネーム を使用します。

  4. ユーザーが管理者権限が必要な場合は、このユーザーを管理者にする チェックボックスをオンにします (wheel グループに追加されます)。

    重要

    管理者ユーザーは、sudo コマンドを実行し、root パスワードの代わりにユーザーパスワードを使用して、root のみが実行できるタスクを実行できます。こちらを使用した方が便利な場合もありますが、セキュリティーリスクを引き起こす可能性があります。

  5. このアカウントを使用する場合にパスワードを必要とする チェックボックスをオンにします。

    警告

    ユーザーに管理者権限を付与する場合は、そのアカウントがパスワードで保護されていることを確認してください。アカウントにパスワードを割り当てる場合を除き、ユーザーに管理者特権を与えないでください。

  6. パスワード フィールドにパスワードを入力します。
  7. パスワードの確認 フィールドに同じパスワードを入力します。
  8. 変更の保存 をクリックして変更を適用し、設定 ウィンドウに戻ります。
  9. インストールプロセスが完了したら、再起動 をクリックして、Red Hat Enterprise Linux 8 システムにログインします。

6.9.3.1. ユーザーの詳細設定の編集

この手順では、高度なユーザー設定 ダイアログボックスでユーザーアカウントのデフォルト設定を変更する方法を説明します。

手順

  1. 必要に応じて、ホームディレクトリー フィールドの詳細を変更します。このフィールドには、デフォルトで /home/ユーザー が表示されます。
  2. ユーザー ID とグループ ID セクションでは、次のことができます。

    1. ユーザー ID を手動で指定する チェックボックスを選択し、+ または - を使用して、必要な値を入力します。

      注記

      デフォルト値は 1000 です。UID の 0 ~ 999 はシステムが予約しているため、ユーザーに割り当てることができません。

    2. グループ ID を手動で指定する チェックボックスを選択し、+ または - を使用して、必要な値を入力します。

      注記

      デフォルトのグループ名はユーザー名と同じで、デフォルトの GID は 1000 です。GID の 0 ~ 999 はシステムによって予約されているため、ユーザーのグループに割り当てることができません。

  3. グループメンバーシップ フィールドに、コンマ区切りの追加グループリストを指定します。存在しないグループは作成されます。カスタムの GID を括弧に入れて指定できます。新しいグループにカスタムの GID を指定しない場合は、自動的に割り当てられます。

    注記

    作成されたユーザーアカウントには、常に 1 つのデフォルトグループメンバーシップがあります (グループ ID を手動で指定する フィールドに設定した ID を持つユーザーのデフォルトグループ)。

  4. 変更の保存 をクリックして更新を適用し、設定 ウィンドウに戻ります。

6.9.4. グラフィカルインストールの完了

起動時にインストールメディアが自動的に取り出せない場合は、忘れずに取り出してください。

Red Hat Enterprise Linux 8 は、システムで通常の起動シーケンスが完了すると起動します。X Window System でワークステーションにシステムをインストールしている場合は、システムをセットアップするアプリケーションが起動します。このアプリケーションを使用すると初期設定が可能になり、システムの時刻と日付の設定、Red Hat Network へのマシンの登録などが行えます。X Window System がインストールされていない場合は、login: プロンプトが表示されます。

初期セットアップを完了し、システムを登録し、セキュリティー保護を行うには8章インストール後の作業の完了を参照してください。

第7章 RHEL 8 の UEFI セキュアブート

UEFI セキュアブートでは、オペレーティングシステムのカーネルが認識済み秘密鍵で署名されている必要があります。Red Hat Enterprise Linux 8 の場合、カーネルは Red Hat のベータリリースでは固有の秘密鍵で署名されています。これは、一般公開リリースのカーネル署名に使用されている一般的 な Red Hat の鍵とは異なるものです。

Red Hat Enterprise Linux 8 は、ベータ版の秘密鍵を認識しないと起動しません。ベータリリースで UEFI セキュアブートを使用するには、マシン所有キー (Machine Owner Key (MOK)) ファシリティーを使用します。Red Hat Beta 公開鍵をシステムに追加します。

7.1. UEFI セキュアブート向けのカスタム秘密鍵の追加

本セクションでは、Red Hat Enterprise Linux 8 で UEFI セキュアブート用の秘密鍵を追加する方法を説明します。

前提条件

  • システムで UEFI セキュアブートを無効にしている。
  • Red Hat Enterprise Linux 8 をインストールしている。インストールプロセスが完了したら、システムが再起動します。セキュアブートは無効にしたままにする必要があります。システムを再起動してログインし、必要な場合は 初期セットアップ ウィンドウのタスクを完了します。

手順

  1. kernel-core パッケージがインストールされていない場合は、インストールします。

    # yum install kernel-core

    このパッケージは、Red Hat CA ベータ公開鍵を含む証明書ファイルを提供します。ファイルは /usr/share/doc/kernel-keys/kernel-version/kernel-signing-ca.cer に保存されます。kernel-version は、プラットフォームアーキテクチャーの接尾辞を省いたカーネルバージョン文字列です (例: 3.10.0-686.el7)。

  2. システムの Machine Owner Key (MOK) 一覧に、Red Hat CA 公開鍵を登録します。

    # kr=$(uname -r)
    # mokutil --import /usr/share/doc/kernel-keys/${kr%}/kernel-signing-ca.cer

    /${kr%} を、プラットフォームアーキテクチャーの接尾辞を除いた文字列に置き換えます (3.10.0-686.el7 など)。

  3. パスワードを入力します。
  4. システムを再起動します。
  5. システムの起動中に、鍵を要求するかどうかを尋ねられます。Yes を選択してパスワードを入力します。システムを再起動すると、システムのファームウェアに鍵がインポートされます。
  6. システムでセキュアブートを有効にします。
警告

Red Hat Enterprise Linux 8 の一般公開 (GA) 版リリースをインストールする場合、または別のオペレーティングシステムをインストールする場合は、インポートしたベータ版公開鍵を削除してください。

第8章 インストール後の作業の完了

本セクションは、Red Hat Enterprise Linux のインストール後のタスクを完了する方法を説明します。

  • 初期セットアップの完了
  • システムの登録
  • システムの保護

8.1. 初期セットアップの完了

このセクションは、Red Hat Enterprise Linux 8 の初期セットアップを完了する方法を説明します。

重要

インストール時に Server with GUI ベース環境を選択した場合は、インストールプロセスが完了してからシステムを最初に再起動する際に、初期セットアップ ウィンドウが開きます。

初期セットアップ ウィンドウに表示される情報は、インストール時に設定した内容により異なる場合があります。少なくとも、ライセンス オプションおよび Subscription Manager オプションが表示されます。

前提条件

手順

  1. 初期セットアップ ウィンドウで、ライセンス情報 を選択します。

    ライセンス契約 画面が開き、Red Hat Enterprise Linux のライセンス条項が表示されます。

  2. 使用許諾契約書を確認して、「ライセンス契約に同意します」 チェックボックスを選択します。

    注記

    使用許諾契約に同意する必要があります。この手順を行わずに 初期セットアップ を終了するとシステムが再起動し、再起動が完了すると、契約に同意するように再度求められます。

  3. 完了 をクリックして設定を適用し、初期セットアップ ウィンドウに戻ります。

    注記

    ネットワーク設定を構成していない場合は、システムをすぐに登録できません。この場合は 設定完了 をクリックします。 Red Hat Enterprise Linux 8 が起動したらログインして、ネットワークアクセスを有効にし、システムを登録します。詳細は「Subscription Manager ユーザーインターフェースを使用したシステム登録」を参照してください。「ネットワークおよびホスト名のオプションの設定」 でネットワーク設定を更新している場合は、以下に示すようにシステムをすぐに登録できます。

  4. インストールの概要 ウィンドウで、サブスクリプションマネージャー を選択します。
  5. サブスクリプションマネージャー グラフィカルインターフェースを開き、登録しようとしているオプション (「subscription.rhsm.redhat.com」) を表示します。
  6. 次へ をクリックします。
  7. ログインおよびパスワードを入力し、 登録 ボタンをクリックします。
  8. 割り当てサブスクリプションの詳細を確認し、割り当て をクリックします。Red Hat サブスクリプション管理への登録が完了しました! メッセージが表示されます。
  9. 完了 をクリックします。初期セットアップ ウィンドウが開きます。
  10. 設定完了 をクリックしてください。ログイン画面が表示されます。
  11. システムを構成します。詳細は『基本的なシステム設定の構成』を参照してください。

関連資料

システムを登録する方法は 4 つあります。

8.2. コマンドラインを使用したシステムの登録

本セクションは、コマンドラインを使用して Red Hat Enterprise Linux 8 システムを登録する方法を説明します。

注記

システムを自動登録すると、サブスクリプションサービスは、システムが物理システムまたは仮想システムであるかと、システムにあるソケット数を確認します。通常、物理システムはエンタイトルメントを 2 つを使用し、仮想システムは 1 つ使用します。システムのソケット 2 個に対して、エンタイトルメントが 1 つ必要です。

前提条件

  • アクティブで、評価版ではない Red Hat Enterprise Linux サブスクリプションを持っている。
  • Red Hat のサブスクリプションステータスを確認している。
  • Red Hat Enterprise Linux 8 サブスクリプションを受け取ったことがない。
  • カスタマーポータルからエンタイトルメントをダウンロードする前に、サブスクリプションをアクティベートしてある。使用を予定しているインスタンスごとに、エンタイトルメントが 1 つ必要です。サブスクリプションのアクティベートに関するご質問は、Red Hat カスタマーサービスにお問い合わせください。
  • Red Hat Enterprise Linux 8  システムを正常にインストールし、ログインしている。

手順

  1. 端末ウィンドウを開き、次のコマンドを実行して、サブスクリプションを登録します。

    # subscription-manager register
  2. カスタマーポータル の認証情報を入力します。

    # Registering to: subscription.rhsm.redhat.com:443/subscription
    # Username: USERNAME
    # Password: PASSWORD
  3. サブスクリプションが正常に登録されると、次の例のような出力が表示されます。

    # The system has been registered with ID: 123456abcdef
    # The registered system name is: localhost.localdomain
  4. システムの使用目的のロールを設定します。

    注記

    利用可能なロールは、組織が購入したサブスクリプションと、RHEL 8 システムのおよびアーキテクチャーによって異なります。Red Hat Enterprise Linux ServerRed Hat Enterprise Linux Workstation、または Red Hat Enterprise Linux Compute Node のロールのいずれかを設定できます。

    # subscription-manager role --set="Red Hat Enterprise Linux Server"
  5. ホストシステムのアーキテクチャーに一致するエンタイトルメントに、システムを登録します。

    # subscription-manager attach
  6. サブスクリプションが正常にアタッチされると、次の例のような出力が表示されます。

    Installed Product Current Status:
    Product Name: Red Hat Enterprise Linux for x86_64
    Status: Subscribed
注記

root 権限でシステムにログインし、Subscription Manager グラフィカルユーザーインターフェースを使用して、グRed Hat Enterprise Linux 8  を登録することもできます。

8.3. Subscription Manager ユーザーインターフェースを使用したシステム登録

このセクションでは、Subscription Manager ユーザーインターフェースを使用して Red Hat Enterprise Linux 8 システムを登録し、更新を受け取って、パッケージリポジトリーにアクセスする方法を説明します。

前提条件

手順

  1. システムにログインします。
  2. ウィンドウの左上で、アクティビティー をクリックします。
  3. メニューオプションから、アプリケーションを表示する アイコンをクリックします。
  4. Red Hat Subscription Manager アイコンをクリックするか、検索に Red Hat Subscription Manager と入力します。
  5. 認証が必要です ダイアログボックスで管理者パスワードを入力します。

    注記

    システムで特権タスクを実行するには、認証が必要です。

  6. サブスクリプション ウィンドウが開き、サブスクリプションの現在のステータス、システムの目的、インストール済み製品が表示されます。未登録の製品には、赤い X 印が表示されます。
  7. 登録 ボタンをクリックします。
  8. システムの登録 ダイアログボックスが開きます。カスタマーポータル の認証情報を入力して、登録 ボタンをクリックします。

サブスクリプション ウィンドウの 登録 ボタンが 未登録 に変更し、インストール済み製品は緑の X が表示されます。subscription-manager status コマンドを使用して、失敗した登録のトラブルシューティングを行うことができます。

関連資料

8.4. Registration Assistant

Registration Assistant は、お使いの Red Hat Enterprise Linux 環境に最適な登録オプションの選択をサポートします。

詳細は、Registration Assistant を参照してください。

8.5. システムの保護

この手順は、Red Hat Enterprise Linux のインストール直後に実行する必要があるセキュリティー関連の手順です。

前提条件

手順

  1. システムを更新します。root で以下のコマンドを実行します。

    # yum update
  2. ファイアウォールサービスの firewalld は、Red Hat Enterprise Linux のインストールで自動的に有効になっていますが、キックスタート設定などで明示的に無効となっている場合もあります。このような場合は、ファイアウォールを再度有効にすることが推奨されます。

    firewalld を開始するには、root で次のコマンドを実行します。

    # systemctl start firewalld
    # systemctl enable firewalld
  3. セキュリティーを強化するために、不要なサービスは無効にしてください。たとえば、コンピューターにプリンターがインストールされていなければ、次のコマンドを実行して cups サービスを無効にします。

    # systemctl mask cups

    アクティブなサービスを確認するには、次のコマンドを実行します。

    $ systemctl list-units | grep service

付録A システム要件の参照

このセクションでは、Red Hat Enterprise Linux をインストールする際のハードウェア、インストール先、システム、メモリー、RAID 要件に関する情報とガイドラインを提供します。

A.1. ハードウェアの互換性

Red Hat は、対応しているハードウェアについて、ハードウェアベンダーと密接に連携しています。

A.2. インストール先として対応しているターゲット

インストールターゲットは、Red Hat Enterprise Linux を格納し、システムを起動するストレージデバイスです。Red Hat Enterprise Linux は、AMD、Intel、および ARM のシステムでは、以下のインストールターゲットに対応しています。

  • SCSI、SATA、SAS などの標準的な内部インターフェースで接続するストレージ
  • BIOS/ファームウェアの RAID デバイス
  • nd_pmem ドライバーが対応する、セクターモードに設定された Intel 64 および AMD64 アーキテクチャーの NVDIMM デバイス
  • ファイバーチャネルのホストバスアダプターおよびマルチパスのデバイス (製造元が提供しているドライバーが必要な場合があります)
  • Xen ブロックデバイス、Intel のプロセッサーで Xen の仮想マシン
  • VirtIO ブロックデバイス、Intel のプロセッサーで KVM の仮想マシン

Red Hat では、USB ドライブや SD メモリーカードへのインストールはサポートしていません。サードパーティーによる仮想化技術のサポートは、Red Hat Hardware Compatibility List を参照してください。

A.3. システムの仕様

Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムはシステムのハードウェアを自動的に検出してインストールするため、特定のシステム情報を提供する必要はありません。ただし、特定の Red Hat Enterprise Linux インストールシナリオでは、将来の参照用にシステム仕様を記録しておくことをお勧めします。次のようなシナリオになります。

カスタマイズしたパーティションレイアウトで RHEL のインストール

レコード - システムに接続されているハードドライブのモデル番号、サイズ、種類、およびインタフェース。たとえば、SATA0 の場合は Seagate 製 ST3320613AS (320 GB)、SATA1 の場合は Western Digital WD7500AAKS (750 GB) です。

既存のシステムに RHEL を追加のオペレーティングシステムとしてインストール

レコード - システムで使用するパーティション。この情報には、ファイルシステムの種類、デバイスノード名、ファイルシステムのラベル、およびサイズを含めることができ、パーティションを作成する際に特定のパーティションを識別できます。オペレーティングシステムの 1 つが Unix オペレーティングシステムの場合、Red Hat Enterprise Linux はデバイス名を異なる方法で報告することがあります。追加の情報は、mount コマンド、blkid コマンドを実行して表示するか、または /etc/fstab ファイルを参照してください。

複数のオペレーティングシステムがインストールされている場合、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムはそのオペレーティングシステムを自動的に検出して、それを起動するようにブートローダを設定しようとします。追加のオペレーティングシステムが自動的に検出されない場合は、手動で設定できます。詳細は「ソフトウェアオプションの設定」ブートローダーの設定を参照してください。

ローカルのハードドライブにあるイメージからの RHEL インストール

レコード : イメージを保存するハードドライブおよびディレクトリー

ネットワーク上にある場所からの RHEL のインストール

ネットワークを手動で設定する必要がある場合、つまり DHCP を使用しない場合です。

レコード:

  • IP アドレス
  • ネットマスク
  • ゲートウェイの IP アドレス
  • (必要に応じて) サーバーの IP アドレス

ネットワーク要件について支援が必要な場合は、ネットワーク管理者に連絡してください。

iSCSI ターゲットへの RHEL のインストール

レコード - iSCSI ターゲットの場所 (ネットワークに応じて、CHAP ユーザー名とパスワードと、リバースの CHAP ユーザー名とパスワードも必要になる場合があります)。

ドメインに含まれるシステムへの RHEL のインストール

ドメイン名が DHCP サーバーにより提供されることを確認してください。提供されない場合は、インストール中にドメイン名を入力する必要があります。

A.4. ディスクおよびメモリーの要件

複数のオペレーティングシステムがインストールされている場合は、割り当てられたディスク領域が Red Hat Enterprise Linux で必要なディスク領域とは異なることを確認することが重要です。

注記

AMD、Intel 64 ビット、64 ビット ARM の場合は、少なくとも 2 つのパーティション (/ および swap) を Red Hat Enterprise Linux 専用とする必要があります。

最低 10 GiB の空きディスク容量が必要です。詳細は付録B ディスクのパーティション設定を参照してください。

Red Hat Enterprise Linux をインストールするには、パーティションが分割されていないディスク領域か、削除できるパーティション内に、最低 10 GiB の容量が必要です。詳細は付録B ディスクのパーティション設定を参照してください。

表A.1 最小 RAM 要件

インストールタイプ推奨される最小 RAM

ローカルメディアによるインストール (USB, DVD)

768 MiB

NFS ネットワークインストール

768 MiB

HTTP、HTTPS、または FTP ネットワークインストール

1.5 GiB

注記

推奨される最小要件より少ないメモリーでインストールを完了できます。正確な要件は、環境とインストールパスにより異なります。ご使用の環境に必要な最小 RAM を決定するために、さまざまな構成をテストすることが推奨されます。キックスタートファイルを使用して Red Hat Enterprise Linux をインストールするには、標準インストールと同じように推奨される最小 RAM 要件があります。ただし、キックスタートファイルに追加のメモリーを必要とするコマンド、または RAM ディスクにデータを書き込むコマンドが含まれている場合は、追加の RAM が必要になることがあります。詳細は 『高度な RHEL インストールの実行』 を参照してください。

A.5. RAID 要件

Red Hat Enterprise Linux のメジャーバージョン間でストレージ技術がどのように設定され、そのサポートがどのように変更されたかを理解することが重要になります。

ハードウェア RAID

インストールプロセスを開始する前に、コンピューターのマザーボードが提供する RAID 機能、またはコントローラーカードが接続する RAID 機能を設定する必要があります。アクティブな RAID アレイは、それぞれ Red Hat Enterprise Linux 内で 1 つのドライブとして表示されます。

ソフトウェア RAID

システムに複数のハードドライブが搭載されている場合は、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムを使用して、複数のドライブを 1 つの Linux ソフトウェア RAID アレイとして動作させることができます。ソフトウェア RAID アレイを使用すると、RAID 機能は専用のハードウェアではなく、オペレーティングシステムにより制御されることになります。

注記

以前から存在している RAID アレイの全メンバーデバイスが、パーティションが設定されていないディスクまたはドライブの場合、インストールプログラムは、アレイをディスクとして扱い、アレイを削除する方法は提供しません。

USB ディスク

インストール後に外付け USB ストレージを接続して設定できます。ほとんどのデバイスはカーネルにより認識されますが、認識されないデバイスもあります。インストール中にこれらのディスクを設定する必要がない場合は切断して、潜在的な問題を回避してください。

NVDIMM デバイス

非揮発性デュアルインラインメモリーモジュール (NVDIMM) デバイスをストレージとして使用するには、次の条件を満たす必要があります。

  • Red Hat Enterprise Linux のバージョンは、7.6 以降である。
  • システムのアーキテクチャーが Intel 64 または AMD64 である。
  • デバイスがセクターモードに設定されている (Anaconda で、NVDIMM デバイスをこのモードに再構成することができます)。
  • nd_pmem driver ドライバーがそのデバイスに対応している。

さらに以下の条件が満たされる場合には、NVDIMM デバイスからの起動が可能です。

  • システムが UEFI を使用している。
  • システムで使用可能なファームウェアまたは UEFI ドライバーがデバイスをサポートしている (UEFI ドライバーは、デバイス自体のオプション ROM から読み込むことができます)。
  • デバイスが名前空間で利用可能である。

システムの起動中に高性能な NVDIMM デバイスを利用するには、デバイスに /boot ディレクトリーおよび /boot/efi ディレクトリーを置きます。

注記

NVDIMM デバイスのインプレース実行 (XIP) 機能は起動中はサポートされず、カーネルはコンベンショナルメモリーに読み込まれます。

Intel の BIOS RAID に関する注意点

Red Hat Enterprise Linux は、Intel BIOS RAID セットへのインストールに、mdraid を使用します。このセットは起動プロセスで自動検出されるため、起動するたびにデバイスノードパスが変わる可能性があります。このため、/etc/fstab/etc/crypttab、またはデバイスノードパスでデバイスを参照するその他の設定ファイルにローカルな変更を加えても、Red Hat Enterprise Linux では機能しない可能性があります。デバイスノードのパス (/dev/sda など) を、ファイルシステムのラベルまたはデバイスの UUID に置き換えることが推奨されます。ファイルシステムのラベルとデバイスの UUID は、blkid コマンドを使用すると確認できます。

付録B ディスクのパーティション設定

B.1. 対応デバイスの種類

標準パーティション
標準パーティションには、ファイルシステムまたはスワップ領域を含めることができます。標準パーティションは、/boot と、BIOS Boot パーティション、および EFI System パーティションで最も一般的に使用されます。他のほとんどの用途には LVM 論理ボリュームを使用することが推奨されます。
LVM
デバイスタイプで LVM (または論理ボリューム管理) を選択すると、LVM 論理ボリュームが作成されます。現在 LVM ボリュームが存在しない場合は、新しいボリュームを含む LVM ボリュームが自動的に作成されます。LVM ボリュームが作成する場合は、ボリュームが割り当てられます。LVM は、物理ディスクを使用する際にパフォーマンスを向上して、1 つのマウントポイントに対して複数の物理ディスクを使用するなどの高度な設定が可能になります。
LVM シンプロビジョニング
シンプロビジョニングを使用すると、シンプールと呼ばれる、空き領域のストレージプールを管理できます。これは、アプリケーションで必要になった時に任意の数のデバイスに割り当てることができます。ストレージ領域の割り当ての費用対効果を高くする必要がある場合は、プールを動的に拡張できます。

B.2. 対応ファイルシステム

本セクションでは、Red Hat Enterprise Linux で利用可能なファイルシステムを説明します。

xfs
XFS は、最大 16 エクサバイト (約 1600 万テラバイト) のファイルシステム、最大 8 エクサバイト (約 800 万テラバイト) のファイル、および数千万のエントリーを含むディレクトリー構造に対応する、スケーラビリティーが高く高性能なファイルシステムです。XFS は、メタデータジャーナリングもサポートしているため、より迅速なクラッシュ復元が容易になります。1 つの XFS ファイルシステムでサポートされる最大サイズは 500 TB です。XFS は、Red Hat Enterprise Linux でデフォルトで推奨されるファイルシステムです。
ext4
ext4 ファイルシステムは、ext3 ファイルシステムをベースとし、改善がいくつか加えられています。より大きなファイルシステム、より大きなファイルに対応するようになり、またディスク領域の割り当てに要する時間が短縮され効率化されています。1 つディレクトリーに含まれるサブディレクトリー数には制限がなく、ファイルシステムのチェックが高速化、またジャーナリング機能もさらに堅牢になっています。1 つの ext4 ファイルシステムでサポートされる最大サイズは 50 TB です。
ext3
ext3 ファイルシステムは ext2 ファイルシステムをベースとし、ジャーナリング機能という大きな利点を備えています。ジャーナリング機能を使用すると、クラッシュが発生するたびに fsck ユーティリティーを実行してメタデータの整合性をチェックする必要がないため、クラッシュ後のファイルシステムの復元に要する時間を短縮できます。
ext2
ext2 ファイルシステムは標準の Unix ファイルタイプに対応しています (通常のファイル、ディレクトリー、シンボリックリンクなど)。最大 255 文字までの長いファイル名を割り当てることができます。
swap
Swap パーティションは仮想メモリーに対応するため使用されます。つまり、システムが処理しているデータを格納する RAM が不足すると、そのデータが swap パーティションに書き込まれます。
vfat
VFAT ファイルシステムは Linux ファイルシステムです。FAT ファイルシステム上の Microsoft Windows の長いファイル名との互換性があります。
BIOS ブート
BIOS 互換モードで、BIOS システムおよび UEFI システムの GUID パーティションテーブル (GPT) を使用するデバイスから起動するのに必要な、非常に小さいパーティションです。
EFI システムパーティション
UEFI システムの GUID パーティションテーブル (GPT) でデバイスを起動する場合に必要な、小さいパーティションです。

B.3. 対応する RAID のタイプ

RAID は Redundant Array of Independent Disks の略で、複数の物理ディスクを論理ユニットにまとめることを可能にする技術です。設定によっては、信頼性を犠牲にしてパフォーマンスを向上させるように設計されていますが、一方で、利用可能な領域を同じサイズだけ必要とすることで、信頼性が向上します。

本セクションは、LVM および LVM シンプロビジョニングとともに使用して、インストール済みシステムのストレージを設定できるソフトウェアの RAID タイプを説明します。

なし
RAID アレイは設定されません。
RAID0
パフォーマンス - データを複数のディスクに分散させます。RAID レベル 0 は、標準パーティションでのパフォーマンスを向上させます。複数のディスクを 1 つの大きな仮想デバイスにまとめることができます。RAID レベル 0 には冗長性がなく、アレイ内の 1 つディスクに障害が発生すると、アレイ全体のデータが壊れる点に注意してください。RAID 0 には少なくとも 2 つの ディスクが必要です。
RAID1
冗長性 - 1 つのパーティションにあるデータをすべて別のディスク (複数可) にミラーリングします。アレイ内のディスクを増やすことで冗長レベルを強化します。RAID 1 には少なくとも 2 つのディスクが必要です。
RAID4
エラーチェック - データを複数のディスクに分散させますが、アレイ内の 1 つディスクにパリティー情報を格納します。これにより、アレイ内のいずれかのディスクに障害が発生した場合にアレイを保護します。すべてのパリティー情報は 1 つのディスクに格納されるため、このディスクへのアクセスにより、アレイのパフォーマンスに「ボトルネック」が発生します。レベル 4 の RAID には少なくとも 3 つの RAID パーティションが必要です。
RAID5
分散エラーの確認 - データおよびパリティー情報を複数のディスクに分散させます。そのため、RAID レベル 5 は複数ディスクにデータを分散させパフォーマンスが向上する一方、パリティー情報もアレイ全体で分散されるため、RAID レベル 4 のようにパフォーマンスにボトルネックが発生しません。RAID 5 には少なくとも 3 つのディスクが必要です。
RAID6
冗長エラーチェック - RAID レベル 6 は RAID レベル 5 と似ていますが、パリティーデータが 1 セットではなく 2 セット格納されます。RAID 6 には少なくとも 4 つのディスクが必要です。
RAID10
パフォーマンスおよび冗長性 - RAID レベル 10 は、ネスト化した RAID またはハイブリッド RAID になります。ミラーリングしているディスクセットに対してデータを分散させることで構築します。たとえば、4 つの RAID パーティションで構築した RAID レベル 10 のアレイは、ストライプ化されたパーティションをミラーリングする 2 組のペアで構成されます。RAID 10 には少なくとも 4 つのディスクが必要です。

B.5. パーティション設定に関するアドバイス

すべてのシステムに最善となる分割方法はありません。インストール済みシステムをどのように使用するかによって異なります。ただし、次のヒントは、ニーズに最適なレイアウトを見つけるのに役立つかもしれません。

  • たとえば、特定のパーティションを特定のディスクに配置する必要がある場合など、特定の要件を満たすパーティションを最初に作成します。
  • 機密データを格納する可能性があるパーティションは、暗号化を検討してください。パーティションを暗号化すると、権限を持たない人が物理ストレージデバイスにはアクセスできても、暗号化したパーティションにあるデータにはアクセスできなくなります。ほとんどの場合、少なくとも /home パーティションは暗号化してください。
  • 場合によっては、//boot、および /home 以外のディレクトリーに別のマウントポイントを作成すると役に立つかもしれません。たとえば、MySQL データベースを実行するサーバーで、/var/lib/mysql に別のマウントポイントを持つことで、後でバックアップからデータベースを復元しなくても、再インストール中にデータベースを保存できます。ただし、不要なマウントポイントがあると、ストレージ管理がより困難になります。
  • 特定のディレクトリーには、どのレイアウトを配置できるかについて、特別な制限がいくつか適用されます。特に、/boot ディレクトリーは常に、(LVM ボリュームではなく) 物理デバイスに存在する必要があります。
  • Linux を初めて使用する場合は、さまざまなシステムディレクトリーとそのコンテンツは 「Linux Filesystem Hierarchy Standard」 (http://refspecs.linuxfoundation.org/FHS_2.3/fhs-2.3.html) 確認してください。
  • システムにインストールされるカーネルは、それぞれ /boot パーティションに約 20 MB の領域を必要とします。最も一般的な使用では、デフォルトの /boot パーティションサイズである 1 GB で十分なはずです。同時に多数のカーネルをインストールして維持しておく予定がある場合にはサイズを大きくしてください。
  • /var ディレクトリーには、Apache Web サーバーなど、多数のアプリケーションのコンテンツが格納されていて、DNF パッケージマネージャーが、ダウンロードしたパッケージの更新を一時的に保管するために使用します。/var を含むパーティションまたはボリュームは、最低 3 GB となることを確認してください。
  • 通常、/var ディレクトリーの内容は頻繁に変わります。古いソリッドステートドライブ (SSD) では、使用できなくなるまで読み取り/書き込みサイクル数が少なくて済むため、これが原因で問題が発生する場合があります。システムのルートが SSD にある場合は、従来の (platter) HDD の /var に別のマウントポイントを作成することを検討してください。
  • /usr ディレクトリーには、一般的な Red Hat Enterprise Linux インストールの大抵のソフトウェアが格納されています。このディレクトリーを含むパーティションまたはボリュームは、最小インストールの場合は最低 5 GB、グラフィカル環境のインストールの場合は最低 10 GB 必要です。
  • /usr または /var のパーティションをルートボリュームとは別の場所に設定すると、これらのディレクトリーには起動に欠かせないコンポーネントが含まれているため起動プロセスが非常に複雑になります。iSCSI ドライブや FCoE などの場所に配置してしまった場合には、システムが起動できなくなったり、電源オフや再起動の際に Device is busy のエラーでハングしたりする可能性があります。

    これらの制限は /usr/var のみに適用され、その下のディレクトリーには適用されません。たとえば、/var/www 向けの個別パーティションは、問題なく機能します。

  • LVM ボリュームグループ内の一部領域を未割り当てのまま残しておくことを検討してください。領域の必要性が変化した際に、ストレージの再割り当てを行うことで他のパーティションのデータを削除しなければならないという事態を避けたい場合など、未割り当ての領域を残すことで柔軟性が得られます。また、パーティションに LVM シンプロビジョニング デバイスタイプを選択し、ボリュームに未使用の領域を自動的に処理させることもできます。
  • XFS ファイルシステムのサイズを縮小することはできません。このファイルシステムのパーティションまたはボリュームを小さくする必要がある場合は、データをバックアップし、ファイルシステムを破棄して、代わりに小規模なファイルシステムを新たに作成する必要があります。したがって、後でパーティションのレイアウトの操作が必要になる可能性がある場合は、代わりに ext4 ファイルシステムを使用してください。
  • インストール後にさらにハードドライブを追加して、ストレージを拡張することを予定している場合は、論理ボリューム管理 (LVM) を使用してください。LVM を使用すると、新しいドライブに物理ボリュームを作成し、必要に応じてそのボリュームをボリュームグループおよび論理ボリュームに割り当てることができます。たとえば、システムの /home (または論理ボリュームに存在するその他のディレクトリー) は簡単に拡張できます。
  • システムのファームウェア、起動ドライブのサイズ、および起動ドライブのディスクラベルによっては、BIOS の起動パーティションまたは EFI システムパーティションの作成が必要になる場合があります。このようなパーティションの詳細は 「推奨されるパーティション設定スキーム」 を参照してください。グラフィカルインストールで BIOS ブートまたは EFI システムパーティションを作成することはできません。この場合は、メニューに表示されなくなります。
  • インストール後にストレージ設定に変更を加える必要がある場合は、Red Hat Enterprise Linux リポジトリーで役に立つツールがいくつか提供されてます。コマンドラインツールを使用する場合は、system-storage-manager を試してみてください。

付録C トラブルシューティング

以下のセクションでは、インストール問題を診断する際に役に立つさまざまなトラブルシューティング情報を説明します。

C.1. インストール中のコンソールとロギング

Red Hat Enterprise Linux インストーラーは、tmux ターミナルマルチプレクサーを使用して、メインのインターフェース以外に使用可能な複数のウィンドウを表示し、制御します。これらのウィンドウは、それぞれ個別の目的を実行し、異なるログを表示します。これはインストール中のトラブルシュートに使用できます。このうちの 1 つは root 権限のある対話式シェルプロンプトを提供するもので、ブートオプションまたはキックスタートコマンドで明示的に無効としてなければ使用可能となります。

注記

一般的に、インストール関連の問題を診断する必要がなければ、デフォルトのグラフィカルインストール環境から、他の環境に移動する必要はありません。

ターミナルマルチプレクサーは、仮想コンソール 1 で実行されています。グラフィカルインストール環境から tmux に切り替えるには、Ctrl+Alt+F1 を押します。仮想 コンソール 6 で実行されているメインのインストールインターフェースに戻るには、Ctrl+Alt+F6 を押します。

注記

テキストモードのインストールを選択するには、仮想コンソール 1 (tmux) を開始し、その後にコンソール 6 に切り替えると、グラフィカルインターフェースではなくシェルプロンプトが開きます。

tmux を実行しているコンソールには、5 つの利用可能なウィンドウがあります。そのコンテンツとアクセスに使用するキーボードショートカットは、以下の表のとおりです。キーボードショートカットは 2 段階となっており、最初に Ctrl+b を押してから、両方のキーを離し、その後に使用するウィンドウの数字キーを押すことに留意してください。

また、Ctrl+b n および Ctrl+b p を使用して、次または前の tmux ウィンドウに切り替えることもできます。

表C.1 利用可能な tmux ウィンドウ

ショートカットコンテンツ

Ctrl+b 1

メインのインストールプログラムウィンドウ。テキストベースのプロンプト (テキストモードのインストール中もしくは VNC Direct モードを使用の場合) とデバッグ情報があります。

Ctrl+b 2

root 権限のある対話式シェルプロンプト。

Ctrl+b 3

インストールログ - /tmp/anaconda.log に保存されているメッセージを表示します。

Ctrl+b 4

ストレージログ - /tmp/storage.log に保存されているカーネルおよびシステムサービスからのストレージデバイス関連のメッセージを表示します。

Ctrl+b 5

プログラムログ - /tmp/program.log に保存されている他のシステムユーティリティーからのメッセージを表示します。

C.2. スクリーンショットの保存

グラフィカルインストール中に Shift+Print Screen を押すと、いつでもウィンドウをキャプチャーできます。このスクリーンショートカットは、/tmp/anaconda-screenshots に保存されます。

C.3. 中断されたダウンロードの再開

curl コマンドを使用して、中断したダウンロードを再開します。

前提条件

Red Hat カスタマーポータルの 製品ダウンロード セクション (++https://access.redhat.com/downloads) に移動し、必要なバリアント、バージョン、およびアーキテクチャーを選択している。必要な ISO ファイルを右クリックし、リンク先をコピー を選択して、ISO イメージファイルの CRL をクリップボードにコピーしている。

手順

  1. 新しいリンクから ISO イメージをダウンロードしてください。ダウンロードを自動的に再開するには、--continue-at - オプションを追加します。

    $ curl --output directory-path/filename.iso 'new_copied_link_location' --continue-at -
  2. ダウンロードが完了した後、イメージファイルの整合性を確認するには、sha256sum などのチェックサムユーティリティを使用します。

    $ sha256sum rhel-8.0-x86_64-dvd.iso
    			`85a...46c rhel-8.0-x86_64-dvd.iso`

    その出力を、Red Hat Enterprise Linux の Web ページ 製品ダウンロード にある参照チェックサムと比較します。

例C.1 中断されたダウンロードの再開

以下は、部分的にダウンロードした ISO イメージに対する curl コマンドの例です。

$ curl --output _rhel-8.0-x86_64-dvd.iso 'https://access.cdn.redhat.com//content/origin/files/sha256/85/85a...46c/rhel-8.0-x86_64-dvd.iso?_auth=141...963' --continue-at -

パート II. IBM Power System LC サーバーへの Red Hat Enterprise Linux のインストール

IBM Power Systems LC サーバーに Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。

第9章 IBM Power Systems サーバーの準備

IBM Power Systems LC サーバー Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。

9.1. IBM Power Systems サーバーの準備

本書は、Power Systems LC サーバーの Linux に、Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。本書は、次の IBM Power System サーバーを対象にします。

  • 8335-GCA (IBM Power System S822LC)
  • 8335-GTA (IBM Power System S822LC)
  • 8335-GTB (IBM Power System S822LC)
  • 8001-12C (IBM Power Systems S821LC)
  • 8001-22C (IBM Power System S822LC for Big Data)
  • 9006-12P (IBM Power System LC921)
  • 9006-22P (IBM Power System LC922)

9.1.1. 概要

この情報を使用して、非仮想化システムやベアメタル IBM Power System LC サーバーに Red Hat Enterprise Linux をインストールします。この手順は、以下の一般的な手順に従います。

  • 起動可能な USB デバイスを作成する
  • BMC ファームウェアに接続して、ネットワーク接続を設定する
  • IPMI を使用して BMC ファームウェアに接続する
  • インストール方法を選択する

    • USB デバイスから Red Hat Enterprise Linux をインストールする
    • 仮想メディアから Red Hat Enterprise Linux をインストールする (Red Hat Enterprise Linux の Web サイトから ISO ファイルをダウンロードします)

関連資料

9.1.2. Linux で起動可能な USB デバイスの作成

この手順では、Linux システムで起動可能な USB デバイスを作成する方法を説明します。

前提条件

注記

この手順は破壊的で、USB フラッシュドライブ上のデータは警告なく破壊されます。

手順

  1. USB フラッシュドライブをシステムに接続します。
  2. 端末ウィンドウを開いて dmesg コマンドを実行します。最近の全イベントの詳細を記録したログが表示されます。このログの下部に、接続している USB フラッシュドライブから出力されたメッセージが表示されます。接続機器の名前を記録してください。
  3. root ユーザーに切り替えます。

    $ su -
  4. プロンプトに従い root パスワードを入力します。
  5. ドライブに割り当てられているデバイスノードを見つけます。この例で使用されているドライブの名前は sdd です。

    # dmesg|tail
    [288954.686557] usb 2-1.8: New USB device strings: Mfr=0, Product=1, SerialNumber=2
    [288954.686559] usb 2-1.8: Product: USB Storage
    [288954.686562] usb 2-1.8: SerialNumber: 000000009225
    [288954.712590] usb-storage 2-1.8:1.0: USB Mass Storage device detected
    [288954.712687] scsi host6: usb-storage 2-1.8:1.0
    [288954.712809] usbcore: registered new interface driver usb-storage
    [288954.716682] usbcore: registered new interface driver uas
    [288955.717140] scsi 6:0:0:0: Direct-Access     Generic  STORAGE DEVICE   9228 PQ: 0 ANSI: 0
    [288955.717745] sd 6:0:0:0: Attached scsi generic sg4 type 0
    [288961.876382] sd 6:0:0:0: sdd Attached SCSI removable disk
  6. dd コマンドを実行して、ISO イメージを USB デバイスに直接書き込みます。

    # dd if=/image_directory/image.iso of=/dev/device
  7. /image_directory/image.iso を、ダウンロードした ISO イメージファイルのフルパスに置き換えます。
  8. device を、dmesg コマンドで返されたデバイス名に置き換えます。この例では sdd になります。
  9. 出力では、デバイスのパーティション名 (/dev/sdd1 など) ではなく、デバイス名 (/dev/sdd など) を確認します。ISO イメージが /home/testuser/Downloads/rhel-8-x86_64-boot.iso にあり、検出されたデバイス名が sdd の場合は、次のようなコマンドになります。

    # dd if=/home/testuser/Downloads/rhel-8-x86_64-boot.iso of=/dev/sdd
  10. dd コマンドがデバイスへのイメージの書き込みを終了するのを待ちます。データ転送が完了すると、# プロンプトが表示されます。プロンプトが表示されたら、root アカウントからログアウトして、USB ドライブを取り外します。これで USB ドライブを起動デバイスとして使用する準備が整いました。

9.1.3. Windows で起動可能な USB デバイスの作成

この手順では、Windows システムで起動可能な USB デバイスを作成する方法を説明します。手順はツールによって異なります。Red Hat は、https://github.com/MartinBriza/MediaWriter/releases からダウンロードできる Fedora Media Writer の使用を推奨します。

注記

Fedora Media Writer がコミュニティー製品であるため、Red Hat のサポート対象外となります。このツールの問題は、https://github.com/FedoraQt/MediaWriter/issues から報告できます。

前提条件
注記

この手順は破壊的で、USB フラッシュドライブ上のデータは警告なく破壊されます。

手順
  1. https://github.com/MartinBriza/MediaWriter/releases から Fedora Media Writer をダウンロードして、インストールします。

    注記

    Red Hat Enterprise Linux の Fedora Media Writer をインストールする場合は、ビルド済みの Flatpak パッケージを使用してください。このパッケージは、公式の Flatpak リポジトリーである Flathub.org (https://flathub.org/apps/details/org.fedoraproject.MediaWriter) から入手できます。

  2. USB フラッシュドライブをシステムに接続します。
  3. Fedora Media Writer を開きます。
  4. メインウィンドウで Custom Image をクリックして、ダウンロードしておいた Red Hat Enterprise Linux ISO イメージを選択します。
  5. Write Custom Image ウィンドウで、使用するドライブを選択します。
  6. Write to disk をクリックします。起動用メディアの作成プロセスが開始します。プロセスが完了するまでドライブを抜かないでください。ISO イメージのサイズや、USB ドライブの書き込み速度により、この操作には、数分かかる場合があります。
  7. 操作が完了したら、USB ドライブをアンマウントします。これで USB ドライブを起動デバイスとして使用する準備が整いました。

9.1.4. Mac OS X で起動可能な USB デバイスの作成

この手順では、Mac OS X システムに起動稼働な USB デバイスを作成する方法を説明します。

前提条件
注記

この手順は破壊的で、USB フラッシュドライブ上のデータは警告なく破壊されます。

手順
  1. USB フラッシュドライブをシステムに接続します。
  2. diskutil list コマンドでデバイスパスを特定します。デバイスパスの形式は /dev/disknumber です。number はディスクの番号になります。ディスクには 0 から始まる番号が付けられています。通常、ディスク 0 が OS X のリカバリーディスクで、ディスク 1 がメインの OS X インストールになります。次の例では、 disk2 が使用されています。

    $ diskutil list
    /dev/disk0
    #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
    0:      GUID_partition_scheme                        *500.3 GB   disk0
    1:                        EFI EFI                     209.7 MB   disk0s1
    2:          Apple_CoreStorage                         400.0 GB   disk0s2
    3:                 Apple_Boot Recovery HD             650.0 MB   disk0s3
    4:          Apple_CoreStorage                         98.8 GB    disk0s4
    5:                 Apple_Boot Recovery HD             650.0 MB   disk0s5
    /dev/disk1
    #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
    0:                  Apple_HFS YosemiteHD             *399.6 GB   disk1
    Logical Volume on disk0s1
    8A142795-8036-48DF-9FC5-84506DFBB7B2
    Unlocked Encrypted
    /dev/disk2
    #:                       TYPE NAME                    SIZE       IDENTIFIER
    0:     FDisk_partition_scheme                        *8.0 GB     disk2
    1:               Windows_NTFS SanDisk USB             8.0 GB     disk2s1
  3. USB フラッシュドライブを特定するには、NAME、TYPE、および SIZE の列を、フラッシュドライブと比較します。たとえば、NAME は、Finder ツールのフラッシュドライブアイコンのタイトルになります。この値は、フラッシュドライブの情報パネルの値と比較することもできます。
  4. diskutil unmountDisk コマンドを使用して、フラッシュドライブのファイルシステムボリュームをアンマウントします。

    $ diskutil unmountDisk /dev/disknumber
    					Unmount of all volumes on disknumber was successful

    コマンドが完了すると、デスクトップからフラッシュドライブのアイコンが消えます。消えない場合は、誤ったディスクを選択した可能性があります。誤ってシステムディスクのマウントを解除しようとすると、failed to unmount エラーが返されます。

  5. root でログインします。

    $ su -
  6. プロンプトに従い root パスワードを入力します。
  7. dd コマンドを、sudo コマンドのパラメーターとして使用し、ISO イメージをフラッシュドライブに書き込みます。

    # sudo dd if=/path/to/image.iso of=/dev/rdisknumber bs=1m>
    注記

    Mac OS X では、各ストレージデバイスにブロック (/dev/disk*) ファイルと、キャラクターデバイス (/dev/rdisk*) ファイルの両方が用意されています。/dev/rdisknumber キャラクターデバイスにイメージを書き込む方が、/dev/disknumber ブロックデバイスに書き込むよりも高速です。

  8. /Users/user_name/Downloads/rhel-8-x86_64-boot.iso ファイルを /dev/rdisk2 デバイスに書き込むには、以下コマンドを実行します。

    # sudo dd if=/Users/user_name/Downloads/rhel-8-x86_64-boot.iso of=/dev/rdisk2
  9. dd コマンドがデバイスへのイメージの書き込みを終了するのを待ちます。データ転送が完了すると、# プロンプトが表示されます。プロンプトが表示されたら、root アカウントからログアウトして、USB ドライブを取り外します。これで USB ドライブを起動デバイスとして使用する準備が整いました。

9.2. IBM Power で前提条件を完了し、ファームウェアの起動

システムの電源を入れる前に、以下の項目があることを確認します。

  • イーサネットケーブル
  • VGA モニター (VGA の解像度は 1024x768-60Hz に設定する必要があります)
  • USB キーボード
  • システムの電源コードおよびコンセント

    • レベル 1.8.15 以上の IPMItool ツールが含まれる PC またはノートブック (確認中)
    • 起動可能な USB デバイス

次の手順を完了します。

  1. システムがラックにある場合は、システムをそのラックにインストールします。詳細は IBM Power Systems information (https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/) を参照してください。
  2. システム背面の、シリアルポートの隣にある組み込みイーサネットポートに、イーサネットケーブルを接続します。反対側をネットワークに接続します。
  3. システムの背面にある VGA ポートに、VGA モニターを接続します。
  4. 利用可能な USB ポートに、USB キーボードを接続します。
  5. システムに電源コードを接続し、コンセントに差し込みます。

この時点では、ファームウェアが起動します。使用する準備ができていることを示す点滅が開始するため、コントロールパネルの電源の緑色の LED を待ちます。システムに緑色の LED インジケータライトがない場合は、1~2 分待ちます。

9.3. IBM Power の IP アドレスの設定

BMC (Baseboard Management Controller) ファームウェアにネットワーク接続を設定して有効にするには、Petitboot ブートローダーインターフェースを使用します。次の手順を実行します。

  1. システムの前面にある電源ボタンを使用して、サーバーの電源をオンにします。システムでは、Petitboot ブートローダメニューで電源がオンになります。このプロセスは、完了するまでに 1~2 分かかります。システムから離れないでください。Petitboot を読み込むと、モニターがアクティブになり、任意のキーを押してブートプロセスを中断する必要があります。
  2. Petitboot ブートローダーメインメニューで、Exit to Shell を選択します。
  3. ipmitool lan print 1 を実行します。このコマンドは IP アドレスを返し、これが正しいことを確認して続行します。静的な IP アドレスを設定するには、次の手順を実行します。

    1. ipmitool lan set 1 ipsrc static コマンドを実行して、モードを静的に設定します。
    2. ipmitool lan set 1 ipaddr ip_address コマンドを実行して、IP アドレスを設定します。ip_address は、このシステムに割り当てる静的な IP アドレスになります。
    3. ipmitool lan set 1 netmask netmask_address コマンドを実行して、ネットマスクを設定します。netmask_address は、システムのネットマスクです。
    4. ipmitool lan set 1 defgw ipaddr gateway_server コマンドを実行してゲートウェイサーバーを設定します。gateway_server は、このシステムのゲートウェイです。
    5. ipmitool lan print 1 コマンドを再実行して、IP アドレスを確認します。

      このネットワークインターフェースは、次の手順を実行するまでアクティブにはなりません。

  4. ファームウェアをリセットするには、ipmitool mc reset cold コマンドを実行します。

    このコマンドは、プロセスを続行する前に完了する必要がありますが、情報は返しません。このコマンドが完了したことを確認するには、システムの BMC アドレス (IPMItool コマンドで使用される IP アドレスと同じアドレス) を ping します。ping が正常に返ってきたら、次の手順に進みます。

    1. ping が妥当な時間内 (2 ~ 3 分) 内に返ってこない場合は、以下の追加手順を実行してください。

      1. ipmitool power off コマンドを使用して、システムの電源を切ります。
      2. システムの背面から電源コードを抜きます。30 秒待ってから、電力を供給して BMC を起動します。

9.4. IPMI を使用してサーバーの電源をオン

IPMI (Intelligent Platform Management Interface) は、OPAL ファームウェアに接続する際に使用するデフォルトコンソールです。

IPMI にデフォルトの値を使用します。

  • デフォルトユーザー - ADMIN
  • デフォルトパスワード - admin
注記

システムの電源をオンにすると、Petitboot インターフェースがロードします。10 秒以内にキーを押して起動プロセスを中断しないと、Petitboot が最初のオプションを自動的に起動します。Linux を実行している PC またはノートブックの電源を入れるには、次の手順を実行します。

  1. お使いの PC またはノートブックの端末プログラムを開きます。
  2. サーバーの電源を入れるには、次のコマンドを実行します。

    ipmitool -I lanplus -H server_ip_address -U ipmi_user -P ipmi_password chassis power on

    server_ip_ipaddress は、Power システムの IP アドレスで、ipmi_password は、IPMI に設定しているパスワードです。

    注記

    システムの電源がすでに入っている場合は、IPMI コンソールのアクティベートを続行します。

  3. このコマンドを実行して IPMI コンソールをアクティベートします。
ipmitool -I lanplus -H server_ip_address -U ipmi_user -P ipmi_password sol activate
注記

キーボードの上矢印を使用して、1 つ前の ipmitool コマンドを表示します。コマンド全体を再度実行しないように、以前のコマンドを編集できます。システムの電源をオフするか、再起動する必要がある場合は、次のコマンドを実行して、コンソールを無効にします。

ipmitool -I lanplus -H server_ip_address -U user-name -P ipmi_password sol deactivate

システムを再起動するには、以下のコマンドを実行します。

ipmitool -I lanplus -H server_ip_address -U user-name -P ipmi_password chassis power reset

9.5. IBM LC サーバーへのインストール方法の選択

USB デバイスまたは仮想メディアから、Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。

9.5.1. USB デバイスを使用したインストールへの Petitboot の設定

システムの電源が入ると、Petitboot ブートローダーは、ローカルのブートデバイスとネットワークインターフェースをスキャンして、システムで利用できる起動オプションを検出します。起動可能な USB デバイスの作成方法は「Linux で起動可能な USB デバイスの作成」を参照してください。

次のいずれかの USB デバイスを使用します。

  • 1.0 アンペアより下にするため、1 つの USB ケーブルを使用した、USB 接続 DVD プレーヤー
  • 8 GB 2.0 USB フラッシュドライブ

Petitboot を設定するには、以下の手順を実行します。

  1. 前面の USB ポートに、起動可能な USB デバイスを挿入します。Petitboot には、次のオプションが表示されます。

    [USB: sdb1 / 2015-10-30-11-05-03-00]
        Rescue a Red Hat Enterprise Linux system (64-bit kernel)
        Test this media & install Red Hat Enterprise Linux 8.0  (64-bit kernel)
     *  Install Red Hat Enterprise Linux 8.0 (64-bit kernel)
    注記

    USB デバイスが表示されない場合は、デバイスの再スキャンを選択します。デバイスが検出されない場合は、別のタイプのものを試してみてください。

  2. USB デバイスの UUID を記録します。たとえば、上記の例では、2015-10-30-11-05-03-00 が USB デバイスの UUID です。
  3. Install Red Hat Enterprise Linux 8.0 (64-bit kernel) を選択し、e (Edit) を押すと、Petitboot Option Editor ウィンドウが開きます。
  4. カーソルを、Boot 引数の選択に移動して、次の情報を追加します。

    inst.stage2=hd:UUID=your_UUID
    where your_UUID is the UUID that you recorded.
    Petitboot Option Editor
    qqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqq
    
      Device:    ( ) sda2 [f8437496-78b8-4b11-9847-bb2d8b9f7cbd]
                 (*) sdb1 [2015-10-30-11-05-03-00]
                 ( ) Specify paths/URLs manually
    
                         Kernel:         /ppc/ppc64/vmlinuz
                         Initrd:         /ppc/ppc64/initrd.img
                         Device tree:
                         Boot arguments: ro inst.stage2=hd:UUID=2015-10-30-11-05-03-00
    
                            [    OK    ]  [   Help   ]  [  Cancel  ]
  5. OK を選択してオプションを保存し、メインメニューに戻ります。
  6. Install Red Hat Enterprise Linux 8.x (64-bit kernel) が選択されていることを確認し、Enter を押してインストールを開始します。

9.5.2. BMC Advanced System Management インターフェースにアクセスして仮想メディアの設定

Baseboard Management Controller (BMC) Advanced Systems Management は、サーバーのシステム情報、ステータス、その他のプロセスにアクセスするために使用されます。BMC Advanced Systems Management を使用してインストールを設定し、CD イメージを Power System への仮想メディアとして提供しますが、実際のインストールには、IPMI を経由した SOL (serial-over-LAN) 接続が必要です。

BMC Advanced Systems Management にアクセスするには、http://ip_address で Web ブラウザーを開きます。ip_address は、BMC の IP アドレスになります。次のデフォルト値を使用してログインします。

  • デフォルトのユーザー名 - ADMIN
  • デフォルトパスワード - admin

BMC Advanced Systems Management を完全に使用するには、ノートブックまたは PC の Java コントロールパネルでの例外リストに BMC ファームウェアの IP アドレスを追加する必要があります。Windows システムでは、通常、コントロールパネル > Control Panel for Java を選択することで、これを通常配置します。

Linux システムでは、これは通常コントロールセンターを選択し、Java の Web ブラウザーのプラグインを選択することで配置します。

Java 用のコントロールパネルにアクセスし、セキュリティータブを選択してから、Edit Site List をクリックして、Add をクリックすると、BMC ファームウェアの IP アドレスが例外リストに追加されます。IP アドレスを入力して、OK をクリックします。

仮想 CD/DVD を作成するには、次の手順を実行します。

  1. デフォルトのユーザー名およびパスワードを使用して、PC またはノートブックから、BMC Advanced Systems Management インターフェースにログインします。
  2. Remote Control > Console Redirection を 選択 します。
  3. Java コンソールを 選択 します。コンソールが開いたら、Open with Java Web Start を選択して OK をクリックして、Web ブラウザーで直接 jviewer.jnlp ファイルを開くようにしないといけない場合があります。警告を承認し、Run をクリックします。
  4. コンソールリダイレクトウィンドウで、メニューから、メディア > 仮想メディアウィザードを 選択 します。
  5. Virtual Media ウィザードで、CD/DVD Media:1 を 選択 します。
  6. CD イメージと、Linux ディストリビューションの ISO ファイルへのパス (例: /tmp/RHEL-7.2-20151030.0-Server-ppc64el-dvd1.iso) を 選択 します。Connect CD/DVD をクリックします。接続に成功すると、Device redirected in Read Only Mode メッセージが表示されます。
  7. CD/DVD が、Petitboot のオプション (sr0) として表示されていることを確認します。

           CD/DVD: sr0
                           Install
                           Repair
    注記

    CD または DVD が表示されない場合は、デバイスの再スキャンを選択します。

  8. インストールを 選択 します。インストールを選択すると、リモートコンソールが非アクティブになる場合があります。インストールを完了するには、IPMI コンソールを開くか、再アクティブにします。
注記

インストールが開始する前で数分かかる場合があります。

9.6. LC サーバーインストールの完了

Red Hat Enterprise Linux 8 (RHEL) インストーラーを起動するように選択すると、インストールウィザードが表示されます。

  1. RHEL のインストールウィザードに従って、ディスクオプション、ユーザー名、パスワード、タイムゾーンなどを設定します。最後に、システムを再起動します。

    注記

    システムを再起動している間に、USB デバイスを取り外します。

  2. システムの再起動後、Petitboot は、Red Hat Enterprise Linux 8.x を起動するためのオプションを表示します。このオプションを 選択 し、Enter キーを押します。

第10章 IBM Power System AC サーバーへの Red Hat Enterprise Linux のインストール

本セクションは、IBM Power Systems アクセラレートサーバーに Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。

10.1. IBM Power System アクセラレートサーバーへのインストール

10.1.1. IBM Power System のアクセラレートサーバーへの Red Hat Enterprise Linux のインストール

本書は、IBM Power Systems アクセラレートサーバー (AC) に Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。本書は、次の IBM Power System サーバーを対象にします。

  • 8335-GTG (IBM Power System AC922)
  • 8335-GTH (IBM Power System AC922)
  • 8335-GTX (IBM Power System AC922)

10.1.1.1. 概要

この情報を使用して、非仮想化システムやベアメタル IBM Power System アクセラレートサーバー (AC) に Red Hat Enterprise Linux をインストールします。この手順は、以下の一般的な手順に従います。

  • BMC ファームウェアに接続して、ネットワーク接続を設定する
  • インストール方法を選択する

    • USB デバイスから Red Hat Enterprise Linux をインストールする
    • ネットワークから Red Hat Enterprise Linux をインストールする
  • Red Hat Enterprise Linux をインストールする
関連資料

10.1.2. 前提条件を完了してファームウェアの起動

システムの電源を入れる前に、以下の項目があることを確認します。

  • イーサネットケーブル
  • VGA モニター (VGA の解像度は 1024x768-60Hz に設定する必要があります)
  • USB キーボード
  • システムの電源コードおよびコンセント

この手順では、Red Hat Enterprise Linux 7.x でネットワークサーバーを設定している必要があります。https://access.redhat.com/products/red-hat-enterprise-linux/#addl-arch から Red Hat Enterprise Linux 7.x LE ALT をダウンロードします。

  1. Downloads for Red Hat Enterprise Linux for Power, little endian のリンクを取得します。
  2. Red Hat アカウントにログインしていない場合は、ログインします。製品バリアントの一覧から Red Hat Enterprise Linux for Power 9 を選択します。
  3. Red Hat Enterprise Linux for Power 9 (v. 7.x for ppc64le) ISO ファイルを探します。ダウンロードする ISO ファイルのパス名には、rhel…​.iso ではなく rhel-alt…​…​iso が含まれます。

次の手順を完了します。

  • システムがラックにある場合は、システムをそのラックにインストールします。詳細は IBM Power Systems information at https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/POWER9/p9hdx/POWER9welcome.htm を参照してください。
  • システム背面の、シリアルポートの隣にある組み込みイーサネットポートに、イーサネットケーブルを接続します。反対側をネットワークに接続します。
  • システムの背面にある VGA ポートに、VGA モニターを接続します。
  • 利用可能な USB ポートに、USB キーボードを接続します。
  • システムに電源コードを接続し、コンセントに差し込みます。

この時点では、ファームウェアが起動します。使用する準備ができていることを示す点滅が開始するため、コントロールパネルの電源の緑色の LED を待ちます。システムに緑色の LED インジケータライトがない場合は、1~2 分待ちます。

10.1.3. ファームウェアの IP アドレスの設定

BMC ファームウェアにネットワーク接続を設定して有効にするには、Petitboot ブートローダーインターフェースを使用します。次の手順を実行します。

  1. システムの前面にある電源ボタンを使用して、サーバーの電源をオンにします。システムでは、Petitboot ブートローダメニューで電源がオンになります。このプロセスは、通常完了するまでに 1~2 分かかりますが、ファーストブートまたはファームウェアの更新に 5~10 分かかる可能性があります。システムから離れないでください。Petitboot を読み込むと、モニターがアクティブになり、任意のキーを押してブートプロセスを中断する必要があります。
  2. Petitboot ブートローダーメインメニューで、Exit to Shell を選択します。
  3. ipmitool lan print 1 を実行します。このコマンドは IP アドレスを返し、これが正しいことを確認して、ステップ 4 に進みます。IP アドレスが返らない場合は、次の手順を実行します。

    1. このコマンドを実行して、モードを静的に設定します。

      ipmitool lan set 1 ipsrc static
    2. このコマンドを実行して、IP アドレスを設定します。

      ipmitool lan set 1 ipaddr _ip_address_

      ip_address は、このシステムに割り当てる静的な IP アドレスです。

    3. このコマンドを実行して、ネットマスクを設定します。

      ipmitool lan set 1 netmask _netmask_address_

      netmask_address は、システムのネットマスクです。

    4. このコマンドを実行して、ゲートウェイサーバーを設定します。

      ipmitool lan set 1 defgw ipaddr _gateway_server_
      gateway_server は、このシステムのゲートウェイです。
    5. ipmitool lan print 1 コマンドを再実行して、IP アドレスを確認します。

      注記

      このインターフェースは、次の手順を実行するまでアクティブではありません。

    6. ファームウェアをリセットするには、次のコマンドを実行します。

      ipmitool raw 0x06 0x40.

      このコマンドは、プロセスを続行する前に完了する必要がありますが、情報は返しません。このコマンドが完了したことを確認するには、システムの BMC アドレス (IPMItool コマンドで使用される IP アドレスと同じアドレス) を ping します。ping が正常に返ってきたら、次の手順に進みます。

      注記

      注意: ping が妥当な時間内 (2 ~ 3 分) 内に帰ってこない場合は、以下の追加手順を実行してください。

    7. poweroff.h. コマンドでシステムの電源を切ります。
    8. システムの背面から電源コードを抜きます。30 秒待ってから、電力を供給して BMC を起動します。

10.1.4. OpenBMC コマンドでサーバーの電源をオン

注記

システムの電源をオンにすると、Petitboot インターフェースがロードします。10 秒以内にキーを押して起動プロセスを中断しないと、Petitboot が最初のオプションを自動的に起動します。

Linux を実行している PC またはノートブックからサーバーの電源を入れる場合は、次の手順を実行します。

  • デフォルトのユーザー名 - root
  • デフォルトパスワード - 0penBmc (0penBMC は、大文字の O ではなくゼロが使用されています)

    1. お使いの PC またはノートブックの端末プログラムを開きます。
    2. 次のコマンドを実行して BMC にログインします。

      ssh root@<BMC server_ip_address>
      root@<BMC server password>

      BMC server_ip_address は BMC の IP アドレスで、BMC server password は認証するパスワードです。

    3. サーバーの電源を入れるには、次のコマンドを実行します。

      $ root@witherspoon:~# obmcutil poweron
    4. OS コンソールに接続し、デフォルトパスワード 0penBmc を使用します。

      ssh -p 2200 root@<BMC server_ip_address> root@

BMC server_ip_address は BMC の IP アドレスで、BMC server password は認証するパスワードです。

10.1.5. IBM アクセラレートサーバーへのインストール方法の選択

USB デバイスまたはネットワーク経由で、Red Hat Enterprise Linux をインストールできます。

10.1.6. ネットワークインストール用の Petitboot の設定

システムの電源が入ると、Petitboot ブートローダーは、ローカルのブートデバイスとネットワークインターフェースをスキャンして、システムで利用できる起動オプションを検出します。ネットワークサーバーから Red Hat Enterprise Linux をインストールするには、(BMC ネットワークインターフェースではない) ネットワークインターフェースを設定する必要があります。

次の手順に従って、ネットワーク接続を設定し、Petitboot にネットワークブートの詳細を提供します。

  1. システムの背面にある 2 つ目のイーサネットポートに、イーサネットケーブルを接続します。反対側をネットワークに接続します。
  2. Petitboot メイン画面で、c を選択して、システムオプションを設定します。
  3. 設定画面のネットワークフィールドに、ネットワーク情報を入力します。

    1. ネットワークタイプを選択する
    2. ネットワークデバイスを選択する (インターフェース名と mac アドレスは覚えておいてください)
    3. IP またはマスク、ゲートウェイ、および DNS サーバーを指定する (この値は次のステップで必要になるため、覚えておいてください)。
    4. OK を選択してメインメニューに戻る
  4. Petitboot のメイン画面で n を選択して、新しいオプションを作成します。
  5. ブートデバイスを選択するか、Specify paths/URLs manually を選択して、起動オプションに入ります。

    1. カーネルフィールドで、カーネルへのパスを入力します。このフィールドは必須です。ネットワークに、これと同じ URL を入力します。

      http://&lt;http_server_ip&gt;/ppc/ppc64/vmlinuz
    2. Initrd フィールドで、初期 RAM ディスクへのパスを入力します。ネットワークに、これと同じ URL を入力します。

      http://&lt;http_server_ip&gt;/ppc/ppc64/initrd.gz
    3. Boot パラメーターフィールドでは、オペレーティングシステムがインストールされているサーバーのリポジトリーパスと IP アドレスを設定します。以下に例を示します。

      append repo=http://<http_server_ip>/ root=live:http://<http_server_ip>/os/LiveOS/squashfs.img ipv6.disable=1 ifname=<ethernet_interface_name>:<mac_addr> ip=<os ip>::<gateway>:<2 digit mask>:<hostname>:<ethernet_interface_name>:none nameserver=<anem_server> inst.text

      残りのフィールドには、デフォルトを使用できます。

  6. netboot オプションを設定したら、OK を選択して Enter を押します。
  7. Petitboot のメイン画面で、起動オプションに User Item 1 を選択し、Enter を押します。

10.1.7. アクセラレートサーバーで USB デバイスを使用したインストールに Petitboot の設定

システムの電源が入ると、Petitboot ブートローダーは、ローカルのブートデバイスとネットワークインターフェースをスキャンして、システムで利用できる起動オプションを検出します。起動可能な USB デバイスの作成方法は「Linux で起動可能な USB デバイスの作成」を参照してください。

次のいずれかの USB デバイスを使用します。

  • 1.0 アンペアより下にするため、1 つの USB ケーブルを使用した、USB 接続 DVD プレーヤー
  • 8 GB 2.0 USB フラッシュドライブ

    1. 前面の USB ポートに、起動可能な USB デバイスを挿入します。Petitboot には、次のオプションが表示されます。

      注記

      USB デバイスが表示されない場合は、デバイスの再スキャンを選択します。デバイスが検出されない場合は、別のタイプのものを試してみてください。

    2. USB デバイスの UUID を記録します。たとえば、以下の例では、2015-10-30-11-05-03-00 が USB デバイスの UUID です。

             [USB: sdb1 / 2015-10-30-11-05-03-00]
      
                         Rescue a Red Hat Enterprise Linux system (64-bit kernel)
                         Test this media & install Red Hat Enterprise Linux 8.x  (64-bit kernel)
      
                      *  Install Red Hat Enterprise Linux 8.x (64-bit kernel)
    3. Install Red Hat Enterprise Linux 8.x (64-bit kernel) を選択し、e (Edit) を押すと、Petitboot Option Editor ウィンドウが開きます。
    4. カーソルを、Boot 引数の選択に移動して、次の情報を追加します。

             inst.text inst.stage2=hd:UUID=your_UUID
             where your_UUID is the UUID that you recorded.
             Petitboot Option Editor
      qqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqqq
      
                           Device:    ( ) sda2 [f8437496-78b8-4b11-9847-bb2d8b9f7cbd]
                                           (*) sdb1 [2015-10-30-11-05-03-00]
                                           ( ) Specify paths/URLs manually
      
                           Kernel:         /ppc/ppc64/vmlinuz
                           Initrd:         /ppc/ppc64/initrd.img
                           Device tree:
                           Boot arguments: ro inst.text inst.stage2=hd:UUID=2015-10-30-11-05-03-00
      
                              [    OK    ]  [   Help   ]  [  Cancel  ]
    5. OK を 選択 して、オプションを保存して、メインメニューに戻ります。
    6. Install Red Hat Enterprise Linux 8.x (64-bit kernel) が選択されていることを確認し、Enter を 押して インストールを開始します。

10.1.8. アクセラレートサーバーインストールの完了

Red Hat Enterprise Linux 8.x インストーラーを起動するように選択すると、インストールウィザードが表示されます。

  1. Red Hat Enterprise Linux のインストールウィザードに従って、ディスクオプション、ユーザー名、パスワード、タイムゾーンなどを設定します。最後に、システムを再起動します。

    注記

    システムを再起動している間に、USB デバイスを取り外します。

  2. システムが再起動すると、Petitboot が、Red Hat Enterprise Linux 8.x を起動するオプションを表示します。このオプションを選択し、Enter キーを押します。

パート III. IBM Power System L サーバーへの Red Hat Enterprise Linux のインストール

このセクションは、IBM L サーバーに Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。

第11章 IBM Power System L サーバーへの Red Hat Enterprise Linux のインストール

11.1. IBM Power System L サーバーへの Red Hat Enterprise Linux のインストール

本書は、IBM Power Systems アクセラレートサーバーに Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。本書は、次の IBM Power System サーバーを対象にします。

  • 88247-22L (IBM Power System S822L)
  • 8247-21L (IBM Power System S812L)
  • 8247-42L (IBM Power System S824L)

サポートされるすべてのディストリビューションは「Supported Linux distributions for POWER8 and POWER9 Linux on Power systems」を参照してください。

11.1.1. 概要

この情報を使用して、非仮想化システムやベアメタル IBM Power System アクセラレートサーバーに、Red Hat Enterprise Linux をインストールします。この手順は、以下の一般的な手順に従います。

  • 前提条件を完了する
  • ASMI に接続する

    • DHCP を使用した接続
    • 静的 IP を使用した接続
  • IPMI を有効にする
  • IPMI を使用してサーバーの電源をオン

    • Linux ノートブックからの接続
    • Windows ノートブックからの接続
  • Petitboot の設定および Red Hat Enterprise Linux をインストールする

11.2. L サーバーで前提条件を完了し、ファームウェアの起動

Red Hat Enterprise Linux をインストールする前に、以下の項目を決める必要があります。

  • イーサネットケーブル
  • VGA モニター (VGA の解像度は 1024x768-60Hz に設定する必要があります)
  • USB キーボード
  • システムの電源コードおよびコンセント

システムの電源を入れる前に、次の手順を行います。

  • システムがラックにある場合は、システムをそのラックにインストールします。詳細は IBM Power Systems information (https://www.ibm.com/support/knowledgecenter/) を参照してください。
  • 電源からの出荷用ブラケットを取り外します。電源がシステムに完全に固定されていることを確認します。
  • サーバーのコントロールパネルにアクセスします。
  • システムに電源コードを接続し、コンセントに差し込みます。

この時点では、ファームウェアが起動します。使用する準備ができていることを示す点滅が開始するため、コントロールパネルの電源の緑色の LED を待ちます。ディスプレイにプロンプト 01 N OPAL T が表示されるのを待ちます。

11.3. ASMI から DHCP への接続

ASMI (Advanced System Management Interface) に接続するには、ネットワーク接続を設定する必要があります。DHCP または静的 IP を設定できます。

DHCP を使用している場合は、このタイプの接続を使用します。この手順を使用して、サービスプロセッサーの IP アドレスを見つけ、ASMI Web インターフェースに接続します。サーバーが使用している IP アドレスが分かっている場合は、手順 1 を完了してから、手順 5 の有効化に進みます。

  1. Power システムの背面にある HMC1 ポートまたは HMC2 ポートにつないたイーサネットケーブルを、DHCP ネットワークに接続します。
  2. サーバーのコントロールパネルにアクセスします。
  3. 上矢印 (↑) または下矢印 (↓) ボタンを使用して function 02 にし、Enter を押します。
  4. Enter を押して、カーソルを N に移動します。表示は 02 A N< T のようになります。
  5. 上矢印 (↑) ボタンまたは下矢印 (↓) ボタンを使用して N を M に変更し、手動モードを開始します。02 A M< T のような表示になります。
  6. Enter を 2 回押して、モードメニューを終了します。
  7. 増減ボタンを使用して、30 にします。
  8. Enter を押して、サブ機能に入ります。30** のように表示されます。
  9. 上矢印 (↑) ボタンまたは下矢印 (↓) ボタンを使用して、ネットワークデバイスを選択します。3000 は、ETH0 (HMC1) に割り当てられる IP アドレスを表示し、3001 は、ETH1 (HMC2) に割り当てられる IP アドレスを表示します。
  10. Enter を押して、選択した IP アドレスを表示します。この IP アドレスを記録してください。
  11. 上矢印 (↑) または下矢印 (↓) ボタンを使用してして、サブ起動の終了を選択します (30**)。
  12. Enter を押してサブ機能モードを終了します。
  13. 上矢印 (↑) または下矢印 (↓) ボタンを使用して 02 にして、Enter を押します。
  14. モードを N に変更します。02 A N< T のような表示になります。

11.4. 静的 IP アドレスで ASMI への接続

静的 IP アドレスを使用している場合は、このタイプの接続を使用してください。この接続は、ASMI へのコンソールインターフェースを設定します。

  1. PC やノートブックから、管理対象システムの背面に HMC1 というラベルが付いたイーサネットポートに、イーサネットケーブルを接続します。
  2. 使用している電源システムのデフォルト値に一致するように、PC またはノートブックに IP アドレスを設定します。PC またはノートブックの IP アドレスは以下のようになります。
169.254.2.140 Subnet mask: 255.255.255.0
The default IP address of HMC1: 169.254.2.147
注記

HMC1 のデフォルト値はすでに設定されており、変更する必要はありません。IP アドレスを確認する場合は、「ASMI から DHCP への接続」の手順に従って、コントロールパネルで IP アドレスを見つけます。

PC またはノートブックで Linux を実行している場合は、次の手順を実行して IP アドレスを設定します。

  1. root でログインします。
  2. 端末セッションを開始します。
  3. ifconfig -a コマンドを実行します。あとでネットワーク接続をリセットできるように、この値を記録しておきます。
  4. ifconfig ethx 169.254.2.140 netmask 255.255.255.0 と入力します。ethx を、eth0 または eth1 に置き換えます (使用している PC またはノートブックにより異なります)。

PC またはノートブックで Windows 7 を実行している場合は、次の手順を実行して IP アドレスを設定します。

  1. Start > Control Panel を クリック します。
  2. Network and Sharing Center を 選択 します。
  3. 接続に表示するネットワークを クリック します。
  4. プロパティーを クリック します。
  5. セキュリティーダイアログボックスが表示されたら、続行を クリック します。
  6. Internet Protocol Version 4 を 選択 します。
  7. プロパティーを クリック します。
  8. Use the following IP address を 選択 します。
  9. IP アドレスに 169.254.2.140 を、そしてサブネットマスクには 255.255.255.0使用 します。
  10. OK > Close > Close を クリック します。
注記

HMC1 が占有されている場合は、HMC2 を使用します。PC またはノートブックで、IP アドレス 169.254.3.140 とサブネットマスク 255.255.255.0 を使用します。HMC2 のデフォルトの IP アドレスは 169.254.3.147 です。

11.5. IPMI を有効にする

  1. ファームウェアに最初に接続するときに、管理者 ID admin と、パスワード admin を入力します。ログインすると、パスワードの変更が求められます。このパスワードを記録しておいてください。
  2. メインメニューから、System Configuration → Firmware Configuration を選択します。OPAL が、Hypervisor Mode として選択されています。
  3. 以下の手順に従って、IPMI セッションにパスワードを設定します。

    1. メインメニューで、Login Profile → Change Passwords の順に選択します。
    2. ユーザー ID の一覧から IPMI を選択します。
    3. (ステップ 2 で指定した) 管理者の現在のパスワードを入力し、IPMI のパスワードを入力して確認します。
    4. 続行をクリックします。
  4. 電源システムが DHCP を使用していない場合は、ネットワークアクセスを設定する必要があります。メインメニューから、Network Services > Network Configuration を選択します。ネットワークアクセスを設定するには、以下の手順を行います。

    1. ネットワーク設定画面で、IPv4 を選択して続行します。
    2. このインタフェースの設定を選択しますか?
    3. IPv4 が有効になっていることを確認します。
    4. IPアドレスの種類で、静的を選択します。
    5. ホストシステムの名前を入力します。
    6. システムの IP アドレスを入力します。
    7. サブネットマスクを入力します。
    8. ページ下部で、DNS サーバーの、デフォルトのゲートウェイ、ドメイン名、IP アドレスを入力します。
    9. ネットワーク構成に値を設定したら、続行をクリックします。
    10. 設定の保存をクリックします。
    11. PC やノートブックに接続している場合は、PC またはノートブックからイーサネットケーブルを削除して、ネットワークスイッチに接続できます。コンソール接続を続行するには、デフォルトの IP アドレスを、サービスプロセッサーに割り当てた IP アドレスに変更します。

11.6. IPMI を使用して、L サーバーの電源をオン

IPMI (Intelligent Platform Management Interface) は、電源システムを設定する際に使用するデフォルトコンソールです。Linux ノートブックまたは PC を使用している場合は、ipmitool ユーティリティーを使用します。Windows ノートブックまたは PC を使用している場合は、ipmiutil ユーティリティーを使用します。

システムの電源をオンにすると、次の操作が確認できます。

  • システムが起動している間、コントロールパネルのディスプレイにシステムの参照コードが表示されます。
  • システム冷却ファンが約 30 秒後に起動し、動作速度まで加速します。
  • コントロールパネルの電源 LED が点滅を停止し、オンのままになります。これは、システムの電源がオンであることを示しています。
注記

システムの電源をオンにすると、Petitboot インターフェースがロードします。10 秒以内にキーを押して起動プロセスを中断しないと、Petitboot が最初のオプションを自動的に起動します。

11.7. Linux を実行するノートブックまたは PC からシステムの電源をオンにする

Linux を実行しているノートブックまたは PC からサーバーの電源を入れる場合は、次の手順を実行します。

  1. 端末プログラムを開きます。
  2. サーバーの電源を入れるには、次のコマンドを実行します。
ipmitool -I lanplus -H fsp_ip_address -P _ipmi_password_ power on

ipaddress は、Power システムの IP アドレスで、ipmi_password は、IPMI に設定しているパスワードです。

  1. このコマンドを実行して IPMI コンソールをすぐにアクティベートします。
ipmitool -I lanplus -H fsp_ip_address -P ipmi_password sol activate
ヒント

キーボードの上矢印を使用して、以前の ipmitool コマンドを表示します。コマンド全体を再度入力しないように、以前のコマンドを編集できます。

注記

システムを再起動する必要がある場合は、次のステップ 1 を行います。

  1. このコマンドを実行して、コンソールを非アクティブにします。

    ipmitool -I lanplus -H fsp_ip_address -P ipmi_password sol deactivate
  2. このコマンドを実行して、システムの電源を切ります。

     ipmitool -I lanplus -H fsp_ip_address -P ipmi_password power off
  3. このコマンドを実行して、システムの電源を入れます。

     ipmitool -I lanplus -H fsp_ip_address -P ipmi_password power on
注記

DVD ドライブに DVD を挿入したり、ネットワーク内のインストーラーイメージを確認していない場合は、ここで行います。

11.8. Windows を実行しているノートブックまたは PC からシステムの電源をオンにする

Windows を実行しているノートブックまたは PC からサーバーの電源を入れる場合は、次の手順を実行します。

  1. コマンドプロンプトを開き、ディレクトリーを C:\Program Files\sourceforge\ipmiutil に変更します。
  2. サーバーの電源を入れるには、次のコマンドを実行します。
ipmiutil power -u -N ipaddress -P ipmi_password

ipaddress は、Power システムの IP アドレスで、ipmi_password は、IPMI に設定しているパスワードです。

  1. このコマンドを実行して IPMI コンソールをすぐにアクティベートします。
 ipmiutil sol -a -r -N ipaddress -P ipmi_password
ヒント

キーボードの上矢印を使用して、以前の ipmiutil コマンドを表示します。コマンド全体を再度入力しないように、以前のコマンドを編集できます。

注記

システムを再起動する必要がある場合は、次の手順に従います。このコマンドを実行して、コンソールを非アクティブにします。

ipmiutil sol -d -N ipaddress -P ipmi_password
  1. このコマンドを実行して、システムの電源を切ります。
ipmiutil power -d -N ipaddress -P ipmi_password
  1. このコマンドを実行して、システムの電源を入れます。
ipmiutil power -u -N ipaddress -P ipmi_password
注記

DVD ドライブに DVD を挿入したり、ネットワーク内のインストーラーイメージを確認していない場合は、ここで行います。

11.9. Petitboot の設定および Red Hat Enterprise Linux をインストールする

システムの電源が入ると、Petitboot ブートローダーは、ローカルのブートデバイスとネットワークインターフェースをスキャンして、システムで利用できる起動オプションを検出します。ネットワーク接続、またはディスクドライブにインストール DVD がない場合は、起動オプションが検出されません。

  1. Petitboot メイン画面で、DVD ドライブから Red Hat Enterprise Linux 8.0 を起動しているのを確認します。
  2. Red Hat Enterprise Linux インストーラーの起動オプションを選択して、Enter を押します。
  3. インストールします。
注記

Petitboot のメイン画面が表示されてから 10 秒以内にキーを押して起動プロセスを中断しないと、Petitboot が最初のオプションを自動的に起動します。

パート IV. IBM Z への Red Hat Enterprise Linux のインストール

次のセクションは、IBM Z アーキテクシャーに Red Hat Enterprise Linux をインストールする方法を説明します。

第12章 IBM Z へのインストール準備

12.1. IBM Z へのインストール手順の概要

Red Hat Enterprise Linux の IBM Z へのインストールは、対話形式または無人モードで行うことが可能です。IBM Z へのインストールは通常、ローカルメディアからではなく、ネットワーク経由で行われるという点で他のアーキテクチャーと異なります。インストールは以下の 2 つの段階で構成されます。

  1. インストールの起動

    • メインフレームとの接続
    • インストールプログラムを含むメディアから IPL (initial program load)、つまり起動を実行します。
  2. Anaconda

    以下に、Anaconda インストールプログラムを使用します。

    • ネットワークを設定する
    • 言語サポートを指定する
    • インストールソースを指定する
    • インストールするソフトウェアパッケージを指定する
    • 残りのインストールを行う

12.2. IBM Z へのインストールプラン

12.2.1. プレインストール

Red Hat Enterprise Linux 8 は、z13 以降の IBM メインフレームシステムで稼働します。

このインストールプロセスは、ユーザー IBM Z に精通していること、論理パーティション (LPAR) および z/VM ゲストマシンをセットアップできることを前提としています。

Red Hat Enterprise Linux をIBM Z にインストールする場合、Red Hat では DASD (Direct Access Storage Device) および FCP (ファイバーチャネルプロトコル) のストレージデバイスに対応しています。

インストール前の説明

  • オペレーティングシステムを LPAR 上で稼働させるのか、z/VM ゲストのオペレーティングシステムとして稼働させるのか。
  • swap 領域が必要かどうか、またはどのぐらいの大きさが必要か。z/VM のゲスト仮想マシンに十分なメモリーを割り当て、z/VM が必要なスワッピングを行えるようにすることが推奨されますが、必要な RAM サイズの予測が困難な場合もあります。このような場合にはケースバイケースで検討してください。
  • ネットワーク設定。IBM Z 向けの Red Hat Enterprise Linux 8 は、以下のネットワークデバイスに対応しています。

    • 物理的および仮想の OSA (オープンシステムアダプター)
    • 物理的および仮想の HiperSockets
    • 物理的な OSA 対応の LCS (LAN チャネルステーション)

ディスク容量

DASD または SCSI のディスクで十分なディスク容量を計算して割り当てる必要があります。

  • サーバーのインストールには最低 10 GB が必要です。すべてのパッケージをインストールする場合は 20 GB が必要です。
  • アプリケーションデータにはディスク領域も必要です。インストール後は、DASD パーティションまたは SCSI パーティションをさらに追加または削除できます。
  • 新規インストールの Red Hat Enterprise Linux システム (Linux インスタンス) で使用するディスク領域と、使用中のシステムにインストールしてある他の OS で使用されるディスク領域は、別にしておく必要があります。

RAM

十分な RAM が利用可能であることを確認する必要があります。

  • Linux インスタンス用に推奨されるのは 1 GB です。一定の調整を行うと、最小限 512 MB の RAM でもインスタンスを稼働させることができる場合があります。
  • NFS からインストールする場合は、1 GB で十分ですが、http または ftp のソースからインストールすると、1.5 GB が必要です。
  • nfs からインストールする場合に限り、テキストモードで 512 MB で実行できます。
注記

SWAPGEN ユーティリティーを使用して FBA (Fixed Block Architecture) DASD上のスワップ領域を初期化する際には、FBAPART オプションを使用する必要があります。

関連資料

12.3. z/VM 環境へのインストール

ターミナルエミュレーター x3270 または c3270 を使用して、その他の Linux システムから z/VM にログインしたり、IBM Z Hardware Management Console (HMC) で IBM 3270 ターミナルエミュレーターを使用します。Microsoft Windows オペレーティングシステムを実行する場合は、インターネットの検索で確認できる複数のオプションが利用できます。wc3270 と呼ばれる、無料でネイティブの Windows ポート c3270 も存在します。

z/VM 環境にインストールする場合は、以下から起動できます。

  • z/VM 仮想リーダー
  • DASD または FCP 接続の SCSI デバイス (zipl ブートローダーを設定済み )
  • FCP 接続の SCSI DVD ドライブ

    1. Linux インストールに選択した z/VM ゲストの仮想マシンにログオンします。
注記

使用中の 3270 接続が割り込みを受け、それまでのセッションがまだアクティブなために再ログインができない場合は、z/VM ログインウィンドウで以下のコマンドを入力すると、それまでのセッションを新規のセッションに置き換えることができます。

logon user here

user には z/VM ゲスト仮想マシンの名前を入れてください。RACF などの外部セキュリティーマネージャーが使用されているかどうかによって、ログオンコマンドが異なる場合があります。

ゲスト内で CMS (z/VM 同梱のシングルユーザー用オペレーティングシステム) を実行していない場合は、以下のコマンドを実行してここで起動します。

cp ipl cms

インストールターゲットには、A ディスク (多くの場合デバイス番号は 0191) などの CMS ディスクを使用しないようにしてください。CMS で使用されているディスクを確認するには、以下のクエリーを使用します。

query disk

以下の CP (z/VM ハイパーバイザーである z/VM 制御プログラム) の query コマンドを使用すると、z/VM ゲスト仮想マシンのデバイス構成を確認できます。

  • 利用できるメインメモリーをクエリーします。IBM Z の用語では storage と呼ばれています。ゲストには少なくとも 1 GB のメインメモリーが必要です。

    cp query virtual storage
  • 利用できるネットワークデバイスを以下のタイプ別にクエリーします。

    osa
    OSA - CHPID タイプ OSD、物理的または仮想 (VSWITCH または GuestLAN)、いずれも QDIO モード
    hsi
    HiperSockets - CHPID タイプ IQD、物理的または仮想 (GuestLAN タイプ Hipers)
    lcs

    LCS - CHPID タイプ OSE

    たとえば、上記のネットワークデバイスタイプをすべて問い合わせる場合は、次を実行します。

    cp query virtual osa
  • 利用できる DASD をクエリーします。インストールターゲットとして使用できるのは、RW のフラグが付いた読み取り専用モードの DASD のみです。

    cp query virtual dasd
  • 利用できる FCP チャネルをクエリーします。

    cp query virtual fcp

12.4. IBM Z でのパラメーターと設定ファイルの使用

IBM Z アーキテクチャーでは、カスタマイズされたパラメーターファイルを使用して、カーネルとインストールプログラムにブートパラメーターを渡すことができます。

次を行う場合は、パラメーターを変更する必要があります。

  • キックスタートによる無人インストール
  • レスキューモードなど、インストールプログラムの対話式ユーザーインターフェースからはアクセスできない、デフォルト以外のインストール設定を選択します。

パラメーターファイルは、インストールプログラム (Anaconda) の開始前に、非対話式にネットワークを設定するために使用できます。

カーネルパラメーターファイルは、895 文字に行末文字を加えた長さに制限されています。パラメーターファイルには、可変長または固定長のレコードフォーマットのいずれかが使われます。固定長レコードフォーマットは、レコードの長さまで各行を追加してファイルサイズを増加させます。インストールプログラムが LPAR 環境内のすべての指定パラメーターを認識しないという問題が生じた場合は、すべてのパラメーターを 1 行に収めるか、各行を空白文字で開始および終了させることを試してください。

パラメーターファイルには、ro のような カーネルパラメーターと、vncpassword=testvnc などのインストールプロセス用のパラメーターが含まれます。

12.5. IBM Z で必要な設定ファイルパラメーター

いくつかのパラメーターは必須のパラメーターなので、必ずパラメーターファイルに追加してください。このパラメーターはインストール DVD の images/ ディレクトリー内にある generic.prm ファイルでも提供されています。

  • ro

    RAM ディスクであり、読み取り専用であるルートファイルシステムをマウントします。

  • ramdisk_size=size

    RAM ディスク用に予約されているメモリーサイズを Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムが格納できるサイズ (例: ramdisk_size=40000) に修正します。

generic.prm ファイルには、追加のパラメーター cio_ignore=all,!condev も含まれます。この設定は、多くのデバイスを持つシステム上での起動とデバイス検出を高速化します。インストールプログラムは、無視されるデバイスのアクティベーションを透過的に処理します。

重要

スタック全体で cio_ignore サポートが実装されていないことに起因するインストールの問題を回避するには、cio_ignore= のパラメーター値を使用システムに適応させるか、インストールプログラムのブート (IPL) に使用したパラメーターファイルからこのパラメーターを完全に削除します。

12.6. IBM Z/VM 設定ファイル

z/VM では、CMS フォーマットのディスク上で設定ファイルを使用できます。CMS 設定ファイルの目的は、パラメーターファイル内の領域を節約することにあります。これは、初期ネットワークや、DASD および FCP 仕様を設定するパラメーターを、パラメーターファイルから移動することにより実行します。

CMS 設定ファイルでは、1 つの変数が 1 行で表されます。variable=value のようなシェルスタイルの構文で値が設定されます。

パラメーターファイルには、CMSDASD パラメーターおよび CMSCONFFILE のパラメーターも追加する必要があります。このパラメーターは、設定ファイルの場所をインストールプログラムに指示します。

CMSDASD=cmsdasd_address

cmsdasd_address には設定ファイルを格納している CMS フォーマット済みディスクのデバイス番号を入れます。一般的には、CMS ユーザーの A ディスクになります。

例、CMSDASD=191

CMSCONFFILE=configuration_file

configuration_file は設定ファイル名になります。この値は小文字で指定してください。CMS_file_name.CMS_file_type. などの Linux ファイル名の形式で指定します。

CMS ファイル REDHAT CONFredhat.conf と入力します。CMS のファイル名およびファイルタイプは、それぞれ CMS 規則に従い 1 文字から 8 文字の長さにします。

例: CMSCONFFILE=redhat.conf

12.7. IBM Z におけるインストール用ネットワークパラメーター

このようなパラメーターは、準備段階のネットワークを自動的に設定するために使用され、CMS 設定ファイル内で定義できます。このパラメーターは、CMS 設定ファイルでも使用できるパラメーターのみに限定されます。他のセクションで扱われるその他すべてのパラメーターは、パラメーターファイル内で指定する必要があります。

NETTYPE="type"

typeqethlcsctc のいずれかにしてください。デフォルトは qeth です。

以下を使用する場合は lcs を選択します。

  • OSA-2 イーサネット/トークンリング
  • 非 QDIO モードの OSA-Express Fast イーサネット
  • 非 QDIO モードの OSA-Express High Speed トークンリング
  • 非 QDIO モードの Gigabit イーサネット

    以下を使用する場合は qeth を選択します。

  • OSA-Express Fast イーサネット
  • Gigabit イーサネット (1000Base-T を含む)
  • High Speed トークンリング
  • HiperSockets
  • ATM (イーサネット LAN エミュレーションを実行)
SUBCHANNELS="device_bus_IDs"

device_bus_IDs は 、コンマで区切られた 2 つまたは 3 つのデバイスバス ID になります。ID は小文字で指定する必要があります。

各ネットワークインターフェースに、それぞれ必要なデバイスバス ID を入力します。

qeth: SUBCHANNELS="read_device_bus_id,write_device_bus_id,data_device_bus_id"
lcs or ctc: SUBCHANNELS="read_device_bus_id,write_device_bus_id"

例を示します (qeth SUBCHANNEL ステートメントの例)。

SUBCHANNELS="0.0.f5f0,0.0.f5f1,0.0.f5f2"
PORTNAME="osa_portname" PORTNAME="lcs_portnumber"

この変数は qdio モードまたは non-qdio モードで動作する OSA デバイスに対応します。

qdio モード (NETTYPE="qeth")を使用する場合、qeth モードで動作している OSA デバイス上で指定するポート名は osa_portname です。

non-qdio モード (NETTYPE="lcs") を使用する場合は、lcs_portnumber を使用して、0 から 15 の整数で適切なポート番号を渡します。

PORTNO="portnumber"
CMS 設定ファイルに PORTNO="0" (ポート 0 を使用) または PORTNO="1" (CHPID ごとポートが 2 つある OSA 機能のポート 1 を使用) のいずれかを追加すると、モード入力が要求されなくなります。
LAYER2="value"

value は、0 または 1 です。

レイヤー 3 モードで OSA または HiperSocket を動作させる場合は、LAYER2="0" を使用します。レイヤー 2 モードの場合は、LAYER2="1" を使用します。z/VM 環境の仮想ネットワークデバイスの場合、この設定はデバイスを接続させる GuestLAN または VSWITCH の定義と同じにしてください。

DHCP などレイヤー 2 (Data Link Layer またはその MAC サブレイヤー) で動作するネットワークサービスを使用する場合は、レイヤー 2 モードを選択するとよいでしょう。

OSA デバイス用の qeth デバイスドライバーのデフォルトがレイヤー 2 モードになります。以前のデフォルトであるレイヤー 3 モードを引き続き使用する場合は、LAYER2="0" を明示的に設定してください。

VSWITCH="value"

value は、0 または 1 です。

z/VM VSWITCH または GuestLAN に接続する場合は VSWITCH="1" を指定します。実際の OSA または実際の HiperSocket を直接接続して使用する場合は VSWITCH="0" を指定します (または何も指定しません)。

MACADDR="MAC_address"

LAYER2="1"VSWITCH="0" を指定している場合は、このパラメーターを使用して MAC アドレスを指定することもできます。Linux では、小文字と 16 進数の組み合わせをコロンで区切った、6 つのオクテット形式が必要とされます (MACADDR=62:a3:18:e7:bc:5f など)。z/VM で使用される表記とは異なります。

LAYER2="1"VSWITCH="1" を指定する場合は、MACADDR を指定しないでください。レイヤー 2 モードの場合は、z/VM により固有の MAC アドレスが仮想ネットワークデバイスに割り当てられます。

CTCPROT="value"

value は、01、または 3 です。

NETTYPE="ctc" の CTC プロトコルを指定します。デフォルトは 0 です。

HOSTNAME="string"
string は、新たにインストールした Linux インスタンスのホスト名です。
IPADDR="IP"
IP は、新しい Linux インスタンスの IP アドレスです。
NETMASK="netmask"

netmask はネットワークスです。

IPv4 CIDR (クラスレス相互ドメインルーティング) で規定されているように、ネットマスクではプレフィックスの整数 (1 から 32) の構文に対応しています。例えば、255.255.255.0 の代わりに 24 を指定したり、255.255.240.0 の代わりに 20 を指定できます。

GATEWAY="gw"
gw は、このネットワークデバイスのゲートウェイ IP アドレスです。
MTU="mtu"
mtu は、このネットワークデバイスの Maximum Transmission Unit (MTU) です。
DNS="server1:server2:additional_server_terms:serverN"

server1:server2:additional_server_terms:serverN」は、コロンで区切った DNS サーバーの一覧です。以下に例を示します。

DNS="10.1.2.3:10.3.2.1"
SEARCHDNS="domain1:domain2:additional_dns_terms:domainN"

domain1:domain2:additional_dns_terms:domainN」は、コロンで区切った検索ドメインの一覧です。以下に例を示します。

SEARCHDNS="subdomain.domain:domain"

SEARCHDNS= の指定が必要となるのは、DNS= パラメーターを使用する場合のみです。

DASD=

DASD または DASD の範囲を定義して、インストールを設定します。

インストールプログラムは、オプション属性である rodiagerplog、および failfast を持つ、コンマ区切りのデバイスバス ID の一覧、またはデバイスバス ID の範囲の一覧をサポートします。必要に応じて、先行するゼロを除くことでデバイスバス ID を短縮できます。いずれのオプション属性も、コロンで区切り、括弧で囲む必要があります。オプションの属性は、デバイスバス ID、またはデバイスバス ID の範囲の後に続きます。

サポートされている唯一のグローバルオプションは autodetect です。これは、存在しない DASD の仕様をサポートして、後で追加する DASD 用にカーネルデバイス名を確保するということは行いません。永続性のある DASD デバイス名 (例: /dev/disk/by-path/…​) を使用して、透過的なディスクの追加を後で有効にします。probeonlynopavnofcx などの他のグローバルオプションは、インストールプログラムではサポートしていません。

システムにインストールする必要がある DASD だけを指定します。ここで指定した未フォーマットの DASD は、インストールプログラムで後で確認してからフォーマットする必要があります。

インストール後に、root ファイルシステム、または /boot パーティションに必要ではないデータの DASD を追加します。

以下に例を示します。

DASD="eb1c,0.0.a000-0.0.a003,eb10-eb14(diag),0.0.ab1c(ro:diag)"

FCP のみの環境では、DASD が存在しないことを示すために、CMS 設定ファイルから DASD= オプションを削除します。

FCP_n="_device_bus_ID_ _WWPN_ _FCP_LUN_"::

+ ここでは、以下のようになります。

+ ** 通常、n は整数値になりますが (FCP_1FCP_2 など)、アルファベット、数字、下線などを使用した文字列でも構いません。

+ ** device_bus_ID には HBA (ホストバスアダプター) (デバイス fc00 なら 0.0.fc00 など) を表す FCP デバイスのデバイスバス ID を指定します。

+ ** WWPN は、ルーティングに使用される世界共通のポート名です (マルチパスと併用されることが多い)。16 桁の 16 進数の値になります (0x50050763050b073d など)。

+ ** FCP_LUN は、ストレージの論理ユニット識別子を指し、16 桁の 16 進数の右側にゼロを加えた値で指定します (0x4020400100000000 など)。

+ これらの変数は FCP デバイスと共にシステム上で使用して、SCSI ディスクなどの FCP LUN をアクティベートできます。新たな FCP LUN はインストール中に対話式に、またはキックスタートファイルを介してアクティベートできます。サンプル値は以下のようになります。

+

FCP_1="0.0.fc00 0x50050763050b073d 0x4020400100000000"

+

重要

FCP パラメーターで使用する各値 (FCP_1FCP_2 など) はサイト固有となるため、通常は FCP ストレージ管理者から提供されます。

FCP_n 以外の必須のパラメーターが、パラメーターや設定ファイル内に記載されていないと、インストールプログラムにより入力が求められます。

12.8. IBM Z のキックスタートインストールのパラメーター

以下のパラメーターは、パラメーターファイル内で定義できますが、CMS 設定ファイル内では機能しません。

inst.ks=URL
キックスタートファイルを参照します。これは通常、IBM Z 上の Linux インストールのネットワークにあります。URL を、キックスタートファイルのファイル名を含む完全なパスに置き換えます。このパラメーターは、キックスタートによる自動インストールを有効にします。
inst.cmdline
このオプションが指定されている場合は、ラインモードターミナル (z/VM 環境下の 3270 や LPAR 用のオペレーティングシステムメッセージなど) の出力が読み取り可能になります。これは、インストールプログラムが、UNIX スタイルのコンソールにのみ適用されるエスケープターミナルシーケンスを無効にするためです。インストールプログラムは、cmdline モード内での対話式のユーザー入力をサポートしないため、すべての質問に回答するキックスタートファイルによるインストールが必要になります。

キックスタートファイルに必要なパラメーターがすべて含まれていることを確認してから、inst.cmdline オプションを使用してください。必要なコマンドがないと、インストールが失敗します。

12.9. IBM Z のその他のパラメーター

以下のパラメーターは、パラメーターファイル内で定義できますが、CMS 設定ファイル内では機能しません。

rd.live.check
ISO ベースのインストールソースのテストを起動します。たとえば、FCP 接続の DVD から起動した場合や、ローカルハードディスク上、または NFS でマウントした ISO で inst.repo= を使用する場合などにテストします。
nompath
マルチパスデバイスのサポートを無効にします。
proxy=[protocol://][username[:password]@]host[:port]
HTTP、HTTPS、または FTP を介したインストールで使用するプロキシを指定します。
inst.rescue
RAM ディスクからレスキューシステムを起動して、インストールされたシステムの修正や復元ができます。
inst.stage2=URL

install.img ディレクトリーではなく、install.img を含むツリーへのパスを指定します。それ以外は、inst.repo= の構文に従います。inst.stage2 が指定されていると、それが install.img を検索する他の方法よりも優先されます。ただし、Anaconda が、ローカルメディア上で install.img を検出すると、inst.stage2 の URL は無視されます。

stage2 が指定されておらず、install.img がローカルで見つからない場合、Anacondainst.repo= または method= で指定された場所を検索します。

inst.repo=method= なしに stage2= だけが指定されていると、Anaconda は、インストール用にデフォルトで有効にされているインストールシステムのリポジトリーを使用します。

複数の HTTP、HTTPS、または FTP ソースを指定する場合は、オプションを複数回使用します。複数の HTTP、HTTPS、または FTP のパスが指定されると、いずれかが成功するまで順番に試行されます。

inst.stage2=http://hostname/path_to_install_tree/
inst.stage2=http://hostname/path_to_install_tree/
inst.stage2=http://hostname/path_to_install_tree/
inst.syslog=IP/hostname[:port]
ログメッセージをリモートの syslog サーバーに送信します。

ここで説明されているブートパラメーターは、IBM Z へのインストールとトラブルシューティングに非常に便利ですが、インストールプログラムに影響を及ぼすのはこれらのサブセットのみです。

12.10. IBM Z におけるパラメーターファイルと CMS 設定ファイルの例

パラメーターファイルを変更する場合は、配布されている generic.prm ファイルの拡張から始めてください。

generic.prm ファイルの例:

ro ramdisk_size=40000 cio_ignore=all,!condev
CMSDASD="191" CMSCONFFILE="redhat.conf"
vnc
inst.repo=http://example.com/path/to/repository

QETH ネットワークデバイスを設定する redhat.conf ファイルの例 (generic.prm 内の CMSCONFFILE によりポイントされている)

NETTYPE="qeth"
SUBCHANNELS="0.0.0600,0.0.0601,0.0.0602"
PORTNAME="FOOBAR"
PORTNO="0"
LAYER2="1"
MACADDR="02:00:be:3a:01:f3"
HOSTNAME="foobar.systemz.example.com"
IPADDR="192.168.17.115"
NETMASK="255.255.255.0"
GATEWAY="192.168.17.254"
DNS="192.168.17.1"
SEARCHDNS="systemz.example.com:example.com"
DASD="200-203"

第13章 IBM Z への Linux インスタンスの設定

本セクションでは、IBM Z に Red Hat Enterprise Linux をインストールするための一般的なタスクの多くを説明します。

13.1. DASD の追加

DASD (ダイレクトアクセスストレージデバイス) は、IBM Z で一般的に使用されるタイプのストレージです。このストレージデバイスの使用方法は、IBM Knowledge Center (http://www-01.ibm.com/support/knowledgecenter/linuxonibm/com.ibm.linux.z.lgdd/lgdd_t_dasd_wrk.html) を参照してください。

DASD をオンラインに設定してフォーマットし、変更を永続化する方法を以下に示します。

z/VM 環境下で実行する場合は、デバイスが Linux システムに接続またはリンクされていることを確認してください。

CP ATTACH EB1C TO *

アクセス可能なミニディスクをリンクするには、以下のようなコマンドを実行します。

CP LINK RHEL7X 4B2E 4B2E MR
DASD 4B2E LINKED R/W

13.2. DASD のオンラインへの動的な設定

DASD をオンラインに設定するには、次の手順に従います。

  1. cio_ignore ユーティリティーを使用して、無視されるデバイスの一覧から DASD を削除して、Linux から見えるようにします。

    # cio_ignore -r device_number

    device_number は、DASD のデバイス番号に置き換えます。以下に例を示します。

    # cio_ignore -r 4b2e
  2. デバイスをオンラインに設定します。コマンドを以下の形式で使用します。

    # chccwdev -e device_number

    device_number は、DASD のデバイス番号に置き換えます。以下に例を示します。

    # chccwdev -e 4b2e

    または、sysfs 属性を使用してデバイスをオンラインに設定できます。

    1. cd コマンドでそのボリュームを示す /sys/ ディレクトリーに移動します。

      # cd /sys/bus/ccw/drivers/dasd-eckd/0.0.4b2e/
      # ls -l
      total 0
      -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 availability
      -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 cmb_enable
      -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 cutype
      -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 detach_state
      -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 devtype
      -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 discipline
      -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 online
      -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 readonly
      -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 use_diag
    2. デバイスがすでにオンラインになっているかを確認します。

      # cat online
      0
    3. オンラインになっていない場合は、次のコマンドを実行してオンラインにします。

      # echo 1 > online
      # cat online
      1
  3. どのブロック devnode にアクセスしているかを確認します。

    # ls -l
    total 0
    -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 availability
    lrwxrwxrwx  1 root root    0 Aug 25 17:07 block -> ../../../../block/dasdb
    -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 cmb_enable
    -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 cutype
    -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 detach_state
    -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 devtype
    -r--r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 discipline
    -rw-r--r--  1 root root    0 Aug 25 17:04 online
    -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 readonly
    -rw-r--r--  1 root root 4096 Aug 25 17:04 use_diag

    この例では、デバイス 4B2E が /dev/dasdb としてアクセスされています。

この命令では、現行セッションに DASD オンラインを設定しましたが、システムが再起動すると元に戻ります。DASD オンラインを永続的に設定する場合は「DASD のオンラインへの永続的な設定」を参照してください。DASD を使用するときは、/dev/disk/by-path/ の下にある永続的なデバイスのシンボリックリンクを使用します。

13.3. 低レベルフォーマットによる新規 DASD の準備

ディスクがオンラインになったら、/root ディレクトリーに戻り、このデバイスに低レベルフォーマットを行います。DASD の有効期間中に必要な低レベルフォーマットは、この 1 回のみです。

# cd /root
# dasdfmt -b 4096 -d cdl -p /dev/disk/by-path/ccw-0.0.4b2e
Drive Geometry: 10017 Cylinders * 15 Heads =  150255 Tracks

I am going to format the device /dev/disk/by-path/ccw-0.0.4b2e in the following way:
Device number of device : 0x4b2e
Labelling device        : yes
Disk label              : VOL1
Disk identifier         : 0X4B2E
Extent start (trk no)   : 0
Extent end (trk no)     : 150254
Compatible Disk Layout  : yes
Blocksize               : 4096

--->> ATTENTION! <<---
All data of that device will be lost.
Type "yes" to continue, no will leave the disk untouched: yes
cyl    97 of  3338 |#----------------------------------------------|   2%

進渉バーが最後まで到達してフォーマットが完了したら、dasdfmt が以下の出力を表示します。

Rereading the partition table...
Exiting...

ここで、fdasd を使用して DASD にパーティションを設定します。DASD には最大 3 つの パーティションを作成できます。この例では、ディスク全体にまたがるパーティションを 1 つ作成します。

# fdasd -a /dev/disk/by-path/ccw-0.0.4b2e
reading volume label ..: VOL1
reading vtoc ..........: ok

auto-creating one partition for the whole disk...
writing volume label...
writing VTOC...
rereading partition table...

(低レベルのフォーマット化を行った) DASD をオンラインにすると、Linux 環境下の他のディスクと同様に使用できます。たとえば、DASD のパーティション上にはファイルシステムや LVM 物理ボリューム、swap 領域などを作成できます (/dev/disk/by-path/ccw-0.0.4b2e-part1 など)。dasdfmt コマンドおよび fdasd コマンドを除いて、絶対に DASD デバイス全体 (dev/dasdb) を使用しないでください。DASD 全体を使用する場合は、上述の fdasd の例で示すように、ドライブ全体にまたがるパーティションを 1 つ作成します。

たとえば /etc/fstab の既存のディスクエントリーの構成を壊さずに新しいディスクを後で追加するには、/dev/disk/by-path/ 配下で永続的なデバイスシンボリックリンクを使用します。

13.4. DASD のオンラインへの永続的な設定

上記の指示では、稼働中のシステムで動的に DASD をアクティブにする方法を説明します。しかし、そのような変更は永続的ではなく再起動後には維持されません。Linux システムで DASD 設定の変更を永続的にするには、DASD が root ファイルシステムに属するかどうかによります。root ファイルシステムに必要なこれらの DASD は、ブートプロセス中に早期に initramfs でアクティベートして、ルートファイルシステムをマウントできるようにする必要があります。

cio_ignore コマンドは、永続的なデバイス設定に応じて透過的に処理されるので、無視する一覧からデバイスを手動で解放する必要はありません。

13.5. ルートファイルシステムの一部である DASD

Red Hat Enterprise Linux 8 では、root ファイルシステムの一部となる DASD を追加するために修正が必要なファイルが変更になりました。/etc/zipl.conf ファイルを編集する代わりに、編集する新しいファイルとその場所は、以下のコマンドを実行すると確認できます。

# machine_id=$(cat /etc/machine-id)
# kernel_version=$(uname -r)
# ls /boot/loader/entries/$machine_id-$kernel_version.conf

ブートプロセスの初期段階には、DASD をアクティベートする起動オプションである rd.dasd= があります。このオプションには、コンマ区切りの一覧を入力します。この一覧には、デバイスバス ID と、DASD sysfs 属性に相当するキー値ペアから構成されるオプションの追加パラメーターが含まれます。

以下は、LVM ボリュームグループ vg_devel1 用の 2 つの DASD のパーティションにある物理ボリュームを使用するシステム用の /boot/loader/entries/4ab74e52867b4f998e73e06cf23fd761-4.18.0-80.el8.s390x.conf ファイルの例です。この LVM ボリュームグループには、ルートファイルシステム用の論理ボリューム lv_root が含まれています。

title Red Hat Enterprise Linux (4.18.0-80.el8.s390x) 8.0 (Ootpa)
version 4.18.0-80.el8.s390x
linux /boot/vmlinuz-4.18.0-80.el8.s390x
initrd /boot/initramfs-4.18.0-80.el8.s390x.img
options root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root crashkernel=auto rd.dasd=0.0.0200 rd.dasd=0.0.0207 rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_root rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_swap cio_ignore=all,!condev rd.znet=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0
id rhel-20181027190514-4.18.0-80.el8.s390x
grub_users $grub_users
grub_arg --unrestricted
grub_class kernel

デバイスバス ID が 0.0.202b である 3 つ目の DASD パーティションに、別の物理ボリュームを追加するには、/boot/loader/entries/4ab74e52867b4f998e73e06cf23fd761-4.18.0-32.el8.s390x.conf 内のブートカーネルのパラメーターに、rd_dasd=0.0.202b を追加します。

title Red Hat Enterprise Linux (4.18.0-80.el8.s390x) 8.0 (Ootpa)
version 4.18.0-80.el8.s390x
linux /boot/vmlinuz-4.18.0-80.el8.s390x
initrd /boot/initramfs-4.18.0-80.el8.s390x.img
options root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root crashkernel=auto rd.dasd=0.0.0200 rd.dasd=0.0.0207 rd.dasd=0.0.202b rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_root rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_swap cio_ignore=all,!condev rd.znet=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0
id rhel-20181027190514-4.18.0-80.el8.s390x
grub_users $grub_users
grub_arg --unrestricted
grub_class kernel
警告

設定ファイル内のカーネルコマンドラインの長さが 896 バイトを超えないようにしてください。これを超えてしまうとブートローダーの保存ができず、インストールに失敗します。

zipl を実行して、次回の IPL 用に設定ファイルの変更を適用します。

# zipl -V
Using config file '/etc/zipl.conf'
Using BLS config file '/boot/loader/entries/4ab74e52867b4f998e73e06cf23fd761-4.18.0-80.el8.s390x.conf'
Target device information
  Device..........................: 5e:00
  Partition.......................: 5e:01
  Device name.....................: dasda
  Device driver name..............: dasd
  DASD device number..............: 0201
  Type............................: disk partition
  Disk layout.....................: ECKD/compatible disk layout
  Geometry - heads................: 15
  Geometry - sectors..............: 12
  Geometry - cylinders............: 13356
  Geometry - start................: 24
  File system block size..........: 4096
  Physical block size.............: 4096
  Device size in physical blocks..: 262152
Building bootmap in '/boot'
Building menu 'zipl-automatic-menu'
Adding #1: IPL section '4.18.0-80.el8.s390x' (default)
  initial ramdisk...: /boot/initramfs-4.18.0-80.el8.s390x.img
  kernel image......: /boot/vmlinuz-4.18.0-80.el8.s390x
  kernel parmline...: 'root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root crashkernel=auto rd.dasd=0.0.0200 rd.dasd=0.0.0207 rd.dasd=0.0.202b rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_root rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_swap cio_ignore=all,!condev rd.znet=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0'
  component address:
    kernel image....: 0x00010000-0x0049afff
    parmline........: 0x0049b000-0x0049bfff
    initial ramdisk.: 0x004a0000-0x01a26fff
    internal loader.: 0x0000a000-0x0000cfff
Preparing boot menu
  Interactive prompt......: enabled
  Menu timeout............: 5 seconds
  Default configuration...: '4.18.0-80.el8.s390x'
Preparing boot device: dasda (0201).
Syncing disks...
Done.

13.6. ルートファイルシステムの一部である FCP LUN

Red Hat Enterprise Linux 8 では、root ファイルシステムの一部となる FCP LUN を追加するために修正が必要なファイルだけが変更になりました。/etc/zipl.conf ファイルを編集する代わりに、編集する新しいファイルとその場所は、以下のコマンドを実行すると確認できます。

# machine_id=$(cat /etc/machine-id)
# kernel_version=$(uname -r)
# ls /boot/loader/entries/$machine_id-$kernel_version.conf

Red Hat Enterprise Linux は、ブートプロセスの早い段階で FCP LUN をアクティブにするパラメーターである rd.zfcp= を提供します。この値は、コンマで区切ったデバイスバス ID、0x で始まる 16 進法の 16 桁の数字の WWPN、および 0x で始まる 16 進法の 16 桁の数字の右側にゼロの列記を持つ FCP LUN から構成されます。

以下は、LVM ボリュームグループ vg_devel1 用の 2 つの FCP LUN のパーティションにある物理ボリュームを使用するシステムで使用する、/boot/loader/entries/4ab74e52867b4f998e73e06cf23fd761-4.18.0-80.el8.s390x.conf ファイルの例です。この LVM ボリュームグループには、ルートファイルシステム用の論理ボリューム lv_root が含まれています。分かりやすくするため、この例ではマルチパスなしの設定となっています。

title Red Hat Enterprise Linux (4.18.0-32.el8.s390x) 8.0 (Ootpa)
version 4.18.0-32.el8.s390x
linux /boot/vmlinuz-4.18.0-32.el8.s390x
initrd /boot/initramfs-4.18.0-32.el8.s390x.img
options root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root crashkernel=auto rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a000000000 rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a100000000 rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_root rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_swap cio_ignore=all,!condev rd.znet=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0
id rhel-20181027190514-4.18.0-32.el8.s390x
grub_users $grub_users
grub_arg --unrestricted
grub_class kernel

デバイスバス ID 0.0.fc00、WWPN 0x5105074308c212e9、および FCP LUN 0x401040a300000000 を持つ 3 つ目の FCP LUN のパーティション上にもう 1 つの物理ボリュームを追加するには、/boot/loader/entries/4ab74e52867b4f998e73e06cf23fd761-4.18.0-32.el8.s390x.conf ファイル内のブートカーネルのパラメーター行に、rd_zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a300000000 を 追加します。以下に例を示します。

title Red Hat Enterprise Linux (4.18.0-32.el8.s390x) 8.0 (Ootpa)
version 4.18.0-32.el8.s390x
linux /boot/vmlinuz-4.18.0-32.el8.s390x
initrd /boot/initramfs-4.18.0-32.el8.s390x.img
options root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root crashkernel=auto rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a000000000 rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a100000000 rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a300000000 rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_root rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_swap cio_ignore=all,!condev rd.znet=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0
id rhel-20181027190514-4.18.0-32.el8.s390x
grub_users $grub_users
grub_arg --unrestricted
grub_class kernel
警告

設定ファイル内のカーネルコマンドラインの長さが 896 バイトを超えないようにしてください。これを超えてしまうとブートローダーの保存ができず、インストールに失敗します。

zipl を実行して、次回の IPL 用に設定ファイルの変更を適用します。

# zipl -V
Using config file '/etc/zipl.conf'
Using BLS config file '/boot/loader/entries/4ab74e52867b4f998e73e06cf23fd761-4.18.0-32.el8.s390x.conf'
Target device information
Device..........................: 08:00
Partition.......................: 08:01
Device name.....................: sda
Device driver name..............: sd
Type............................: disk partition
Disk layout.....................: SCSI disk layout
Geometry - start................: 2048
File system block size..........: 4096
Physical block size.............: 512
Device size in physical blocks..: 10074112
Building bootmap in '/boot/'
Building menu 'rh-automatic-menu'
Adding #1: IPL section '4.18.0-32.el8.s390x' (default)
kernel image......: /boot/vmlinuz-4.18.0-32.el8.s390x
kernel parmline...: 'root=/dev/mapper/vg_devel1-lv_root crashkernel=auto rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a000000000 rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a100000000 rd.zfcp=0.0.fc00,0x5105074308c212e9,0x401040a300000000 rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_root rd.lvm.lv=vg_devel1/lv_swap cio_ignore=all,!condev rd.znet=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0'
initial ramdisk...: /boot/initramfs-4.18.0-32.el8.s390x.img
component address:
kernel image....: 0x00010000-0x007a21ff
parmline........: 0x00001000-0x000011ff
initial ramdisk.: 0x02000000-0x028f63ff
internal loader.: 0x0000a000-0x0000a3ff
Preparing boot device: sda.
Detected SCSI PCBIOS disk layout.
Writing SCSI master boot record.
Syncing disks...
Done.

13.7. qeth デバイスの追加

qeth ネットワークデバイスドライバーは、IBM Z の OSA-Express 機能を、QDIO モード、HiperSockets、z/VM ゲスト LAN および z/VM VSWITCH でサポートします

qeth デバイスドライバーは、イーサネットと Hipersockets デバイスに、encbus_ID と同じインターフェース名を割り当てます。バス ID は、チャネルのサブシステム ID、サブチャネルセット ID、およびデバイス番号から構成され、頭にはゼロとドットを使用できません。たとえば、バス ID が 0.0.0a00 のデバイスは enca00 となります。

13.8. qeth デバイスの動的な追加

qeth デバイスを動的に追加するには、以下の手順に従います。

  1. qeth デバイスドライバーモジュールが読み込まれているかどうかを確認します。以下の例は、読み込み済みの qeth モジュールを示しています。

    # lsmod | grep qeth
    qeth_l3                69632  0
    qeth_l2                49152  1
    qeth                  131072  2 qeth_l3,qeth_l2
    qdio                   65536  3 qeth,qeth_l3,qeth_l2
    ccwgroup               20480  1 qeth

    lsmod コマンドの出力が、qeth モジュールが読み込まれていないことを 示している場合は、modprobe コマンドを実行してそのモジュールを読み込みます。

    # modprobe qeth
  2. cio_ignore ユーティリティーを使用して、無視されるデバイスのリストからネットワークチャネルを削除し、それが Linux から見えるようにします。

    # cio_ignore -r read_device_bus_id,write_device_bus_id,data_device_bus_id

    read_device_bus_idwrite_device_bus_id、および data_device_bus_id は、ネットワークデバイスを表す 3 つのデバイスバス ID に置き換えます。たとえば、read_device_bus_id0.0.f500 の場合は、write_device_bus_id0.0.f501 で、data_device_bus_id0.0.f502 になります。

    # cio_ignore -r 0.0.f500,0.0.f501,0.0.f502
  3. znetconf ユーティリティーを使用して、ネットワークデバイス用の候補設定を識別して、一覧表示します。

    # znetconf -u
    Scanning for network devices...
    Device IDs                 Type    Card Type      CHPID Drv.
    ------------------------------------------------------------
    0.0.f500,0.0.f501,0.0.f502 1731/01 OSA (QDIO)        00 qeth
    0.0.f503,0.0.f504,0.0.f505 1731/01 OSA (QDIO)        01 qeth
    0.0.0400,0.0.0401,0.0.0402 1731/05 HiperSockets      02 qeth
  4. 使用する設定を選択し、znetconf を使用して設定を適用し、設定したグループデバイスをネットワークデバイスとしてオンラインにします。

    # znetconf -a f500
    Scanning for network devices...
    Successfully configured device 0.0.f500 (encf500)
  5. 必要に応じて、オンラインに設定する前に、グループデバイスに設定されている引数を渡すこともできます。

    # znetconf -a f500 -o portname=myname
    Scanning for network devices...
    Successfully configured device 0.0.f500 (encf500)

    これで、encf500 ネットワークインターフェースの設定を継続できます。

または、sysfs 属性を使用して、以下のようにデバイスをオンラインに設定することもできます。

  1. qeth グループデバイスを作成します。

    # echo read_device_bus_id,write_device_bus_id,data_device_bus_id > /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/group

    以下に例を示します。

    # echo 0.0.f500,0.0.f501,0.0.f502 > /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/group
  2. 次に、読み込みチャネルを見つけることにより、qeth グループデバイスが正しく作成されていることを確認します。

    # ls /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/0.0.f500

    必要なシステムや機能を設定する方法により、オプションで追加のパラメーターや機能を設定できます。以下に例を示します。

    • portno
    • layer2
    • portname
  3. オンライン sysfs 属性に「1」と書き込んでデバイスをオンラインにします。

    # echo 1 > /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/0.0.f500/online
  4. 次に、デバイスの状態を確認します。

    # cat /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/0.0.f500/online
    											1

    戻り値が「1」の場合は、デバイスがオンラインであることを示し、戻り値が「0」の場合は、デバイスがオフラインであることを示します。

  5. デバイスに割り当てられたインターフェース名を探します。

    # cat /sys/bus/ccwgroup/drivers/qeth/0.0.f500/if_name
    encf500

    これで、encf500 ネットワークインターフェースの設定を継続できます。

    s390utils パッケージの以下のコマンドは、 qeth デバイスの最も重要な設定を表示します。

    # lsqeth encf500
    Device name                     : encf500
    -------------------------------------------------
    card_type               : OSD_1000
    cdev0                   : 0.0.f500
    cdev1                   : 0.0.f501
    cdev2                   : 0.0.f502
    chpid                   : 76
    online                  : 1
    portname                : OSAPORT
    portno                  : 0
    state                   : UP (LAN ONLINE)
    priority_queueing       : always queue 0
    buffer_count            : 16
    layer2                  : 1
    isolation               : none

13.9. qeth デバイスの永続的な追加

新規の qeth デバイスを永続化するには、新規のインターフェース用に設定ファイルを作成する必要があります。ネットワークインターフェースの設定ファイルは /etc/sysconfig/network-scripts/ ディレクトリーにあります。

ネットワーク設定ファイルには、命名規則の ifcfg-device を使用します。ここでの device は、先に作成した qeth グループデバイス内の if_name ファイルにある値 (enc9a0 など) です。cio_ignore は、永続的なデバイス設定に対して透過的に処理されるため、無視する一覧からデバイスを手動で解放する必要はありません。

同じタイプの別のデバイスの設定ファイルがすでにある場合は、それを新しい名前にコピーしてから編集するのが、設定ファイルを追加するのに一番簡単な方法です。

# cd /etc/sysconfig/network-scripts
# cp ifcfg-enc9a0 ifcfg-enc600

お使いのネットワークデバイスの ID を確認するには、lsqeth ユーティリティーを使用します。

# lsqeth -p
devices                    CHPID interface        cardtype       port chksum prio-q'ing rtr4 rtr6 lay'2 cnt
-------------------------- ----- ---------------- -------------- ---- ------ ---------- ---- ---- ----- -----
0.0.09a0/0.0.09a1/0.0.09a2 x00   enc9a0    Virt.NIC QDIO  0    sw     always_q_2 n/a  n/a  1     64
0.0.0600/0.0.0601/0.0.0602 x00   enc600    Virt.NIC QDIO  0    sw     always_q_2 n/a  n/a  1     64

同様のデバイスをこれまでに定義していない場合は、新規のファイルを作成する必要があります。次の /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-0.0.09a0 の例を、テンプレートとして使用してください。

# IBM QETH
DEVICE=enc9a0
BOOTPROTO=static
IPADDR=10.12.20.136
NETMASK=255.255.255.0
ONBOOT=yes
NETTYPE=qeth
SUBCHANNELS=0.0.09a0,0.0.09a1,0.0.09a2
PORTNAME=OSAPORT
OPTIONS='layer2=1 portno=0'
MACADDR=02:00:00:23:65:1a
TYPE=Ethernet

新規の ifcfg-0.0.0600 ファイルを以下のように編集します。

  1. DEVICE ステートメントを、ccw グループの if_name ファイルの内容を反映するように変更します。
  2. IPADDR の記述を修正して、新しいインターフェースの IP アドレスを反映させます。
  3. 必要に応じて NETMASK の記述を修正します。
  4. 新しいインターフェースを起動時にアクティブにするには、ONBOOTyes に設定されていることを確認します。
  5. SUBCHANNELS の記述が qeth デバイスのハードウェアアドレスと合致していることを確認します。
  6. PORTNAME の表記を修正するか、使用環境に不要であれば除外します。
  7. 有効な sysfs 属性とその値を OPTIONS パラメーターに追加できます。現在、Red Hat Enterprise Linux インストールプログラムでは、これを使用してレイヤーモード (layer2) と qeth デバイスの関連ポート番号 (portno) を設定します。

    OSA デバイス用の qeth デバイスドライバーのデフォルトは、現在のところレイヤー 2 モードです。以前のデフォルトであるレイヤー 3 モードに依存する旧式の ifcfg 定義を継続して使用するには、layer2=0OPTIONS パラメーターに追加します。

/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-0.0.0600

# IBM QETH
DEVICE=enc600
BOOTPROTO=static
IPADDR=192.168.70.87
NETMASK=255.255.255.0
ONBOOT=yes
NETTYPE=qeth
SUBCHANNELS=0.0.0600,0.0.0601,0.0.0602
PORTNAME=OSAPORT
OPTIONS='layer2=1 portno=0'
MACADDR=02:00:00:b3:84:ef
TYPE=Ethernet

ifcfg ファイルの変更は、システムの再起動後かシステムの I/O 設定の変更による新規のネットワークデバイスの動的な追加 (たとえば、z/VM 下で接続) の後でのみ反映されます。別の方法では、以下のコマンドを実行することで、以前にアクティブでなかったネットワークチャネル用に ifcfg ファイルのアクティベーションを開始できます。

  1. cio_ignore ユーティリティーを使用して、無視されるデバイスのリストからネットワークチャネルを削除し、それが Linux から見えるようにします。

    # cio_ignore -r read_device_bus_id,write_device_bus_id,data_device_bus_id

    read_device_bus_idwrite_device_bus_id、および data_device_bus_id は、ネットワークデバイスを表す 3 つのデバイスバス ID に置き換えます。たとえば、read_device_bus_id0.0.0600 の場合は、write_device_bus_id0.0.0601 で、data_device_bus_id0.0.0602 になります。

    #  cio_ignore -r 0.0.0600,0.0.0601,0.0.0602
  2. 次に変更をアクティベートする uevent を開始します。

    # echo add > /sys/bus/ccw/devices/read-channel/uevent

    以下に例を示します。

    # echo add > /sys/bus/ccw/devices/0.0.0600/uevent
  3. ネットワークデバイスのステータスを確認します。

    # lsqeth
  4. ここで新しいインターフェースを開始します。

    # ifup enc600
  5. インターフェースのステータスを確認します。

    # ip addr show enc600
    3: enc600:  <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP group default qlen 1000
    link/ether 3c:97:0e:51:38:17 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    inet 10.85.1.245/24 brd 10.34.3.255 scope global dynamic enc600
    valid_lft 81487sec preferred_lft 81487sec
    inet6 1574:12:5:1185:3e97:eff:fe51:3817/64 scope global noprefixroute dynamic
    valid_lft 2591994sec preferred_lft 604794sec
    inet6 fe45::a455:eff:d078:3847/64 scope link
    valid_lft forever preferred_lft forever
  6. 新しいインターフェースのルーティングを確認します。

    # ip route
    default via 10.85.1.245 dev enc600  proto static  metric 1024
    12.34.4.95/24 dev enp0s25  proto kernel  scope link  src 12.34.4.201
    12.38.4.128 via 12.38.19.254 dev enp0s25  proto dhcp  metric 1
    192.168.122.0/24 dev virbr0  proto kernel  scope link  src 192.168.122.1
  7. ping ユーティリティーを使用し、ゲートウェイまたは新規デバイスのサブネット上にある別のホストを ping して、変更を確認します。

    # ping -c 1 192.168.70.8
    PING 192.168.70.8 (192.168.70.8) 56(84) bytes of data.
    64 bytes from 192.168.70.8: icmp_seq=0 ttl=63 time=8.07 ms
  8. デフォルトのルート情報を変更した場合は、それに応じて /etc/sysconfig/network も更新する必要があります。

13.10. ネットワークルートファイルシステム用の IBM Z ネットワークデバイスの設定

root ファイルシステムへのアクセスに必要なネットワークデバイスを追加するには、起動オプションを変更することだけが必要です。起動オプションはパラメーターファイルに追加できますが、/etc/zipl.conf ファイルには、ファイルには起動レコードの指定が含まれなくなります。修正が必要なファイルは、以下のコマンドを使用して配置できます。

# machine_id=$(cat /etc/machine-id)
# kernel_version=$(uname -r)
# ls /boot/loader/entries/$machine_id-$kernel_version.conf

initramfs を再作成する必要はありません。

Dracut (mkinitrd の後継であり、initrd の代わりとなる initramfs 内で機能を提供する) は、ブートプロセスの初期段階で IBM Z 上のネットワークデバイスをアクティベートするブートパラメーター rd.znet= を提供します。

このパラメーターは、NETTYPE (qeth、lcs、ctc) と、2 つ (lcs、ctc) または 3 つ (qeth) のデバイスバス ID とネットワークデバイス sysfs 属性に相当するキー値ペアから構成されるオプションの追加パラメーターのコンマで区切った一覧を取ります。このパラメーターは、IBM Z のネットワークハードウェアを設定、アクティベートします。IP アドレスと他のネットワーク仕様の設定は、他のプラットフォームと同様に機能します。詳細は dracut のドキュメントを参照してください。

ネットワークチャネルに対する cio_ignore コマンドは、起動時に透過的に処理されます。

NFS 経由のネットワークでアクセスされたルートファイルシステム用の起動オプションの例:

root=10.16.105.196:/nfs/nfs_root cio_ignore=all,!condev rd.znet=qeth,0.0.0a00,0.0.0a01,0.0.0a02,layer2=1,portno=0,portname=OSAPORT ip=10.16.105.197:10.16.105.196:10.16.111.254:255.255.248.0:nfs‑server.subdomain.domain:enc9a0:none rd_NO_LUKS rd_NO_LVM rd_NO_MD rd_NO_DM LANG=en_US.UTF-8 SYSFONT=latarcyrheb-sun16 KEYTABLE=us

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