Red Hat Training

A Red Hat training course is available for RHEL 8

ネットワークの設定および管理

Red Hat Enterprise Linux 8

ネットワークインターフェイス、ファイアウォール、および高度なネットワーク機能の管理

Red Hat Customer Content Services

概要

Red Hat Enterprise Linux (RHEL) のネットワーク機能を使用すると、組織のネットワーク要件とセキュリティー要件に合わせてホストを設定できます。以下に例を示します。
  • ボンディング、VLAN、ブリッジ、トンネル、およびその他のネットワークタイプを設定して、ホストをネットワークに接続できます。
  • ローカルホストとネットワーク全体に対して、パフォーマンスが重要なファイアウォールを構築できます。REHL には、firewalld サービス、nftables フレームワーク、Express Data Path (XDP) などのパケットフィルタリングソフトウェアが含まれています。
  • RHEL は、ポリシーベースのルーティングや Multipath TCP (MPTCP) などの高度なネットワーク機能もサポートします。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。まずは、マスター (master)、スレーブ (slave)、ブラックリスト (blacklist)、ホワイトリスト (whitelist) の 4 つの用語の置き換えから始めます。この取り組みは膨大な作業を要するため、今後の複数のリリースで段階的に用語の置き換えを実施して参ります。詳細は、Red Hat CTO である Chris Wright のメッセージ をご覧ください。

Red Hat ドキュメントへのフィードバック (英語のみ)

Red Hat ドキュメントに関するご意見やご感想をお寄せください。また、改善点があればお知らせください。

Jira からのフィードバック送信 (アカウントが必要)

  1. Jira の Web サイトにログインします。
  2. 上部のナビゲーションバーで Create をクリックします。
  3. Summary フィールドにわかりやすいタイトルを入力します。
  4. Description フィールドに、ドキュメントの改善に関するご意見を記入してください。ドキュメントの該当部分へのリンクも追加してください。
  5. ダイアログの下部にある Create をクリックします。

第1章 一貫したネットワークインターフェイス命名の実装

udev デバイスマネージャーは、Red Hat Enterprise Linux で一貫したデバイス命名を実装します。デバイスマネージャーは、さまざまな命名スキームをサポートしています。デフォルトでは、ファームウェア、トポロジー、および場所の情報に基づいて固定名を割り当てます。

一貫したデバイス命名を使用しない場合、Linux カーネルは固定の接頭辞とインデックスを組み合わせて名前をネットワークインターフェイスに割り当てます。カーネルがネットワークデバイスを初期化すると、インデックスが増加します。たとえば、eth0 は、起動時にプローブされる最初のイーサネットデバイスを表します。別のネットワークインターフェイスコントローラーをシステムに追加すると、再起動後にデバイスが異なる順序で初期化される可能性があるため、カーネルデバイス名の割り当てが一定でなくなります。その場合、カーネルはデバイスに別の名前を付けることがあります。

この問題を解決するために、udev は一貫したデバイス名を割り当てます。これには、次の利点があります。

  • 再起動してもデバイス名が変わりません。
  • ハードウェアを追加または削除しても、デバイス名が固定されたままになります。
  • 不具合のあるハードウェアをシームレスに交換できます。
  • ネットワークの命名はステートレスであり、明示的な設定ファイルは必要ありません。
警告

通常、Red Hat は、一貫したデバイス命名が無効になっているシステムはサポートしていません。例外については、Is it safe to set net.ifnames=0 ソリューションを参照してください。

1.1. udev デバイスマネージャーによるネットワークインターフェイスの名前変更の仕組み

ネットワークインターフェイスの一貫した命名スキームを実装するために、udev デバイスマネージャーは次のルールファイルを記載されている順番どおりに処理します。

  1. オプション: /usr/lib/udev/rules.d/60-net.rules

    /usr/lib/udev/rules.d/60-net.rules ファイルは、非推奨の /usr/lib/udev/rename_device ヘルパーユーティリティーが /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-* ファイルの HWADDR パラメーターを検索することを定義します。変数に設定した値がインターフェイスの MAC アドレスに一致すると、ヘルパーユーティリティーは、インターフェイスの名前を、ifcfg ファイルの DEVICE パラメーターに設定した名前に変更します。

    システムがキーファイル形式の NetworkManager 接続プロファイルのみを使用する場合、udev はこの手順をスキップします。

  2. Dell システムのみ: /usr/lib/udev/rules.d/71-biosdevname.rules

    このファイルは、biosdevname パッケージがインストールされている場合にのみ存在します。このルールファイルは、前の手順でインターフェイスの名前が変更されていない場合に、biosdevname ユーティリティーが命名ポリシーに従ってインターフェイスの名前を変更することを定義します。

    注記

    biosdevname は Dell システムにのみインストールして使用してください。

  3. /usr/lib/udev/rules.d/75-net-description.rules

    このファイルは、udev がネットワークインターフェイスを検査し、udev の内部変数にプロパティーを設定する方法を定義します。これらの変数は、次のステップで /usr/lib/udev/rules.d/80-net-setup-link.rules ファイルによって処理されます。一部のプロパティーは未定義である場合があります。

  4. /usr/lib/udev/rules.d/80-net-setup-link.rules

    このファイルは udev サービスの net_setup_link ビルトインを呼び出します。udev/usr/lib/systemd/network/99-default.link ファイルの NamePolicy パラメーターのポリシーの順序に基づいてインターフェイスの名前を変更します。詳細は、ネットワークインターフェイスの命名ポリシー を参照してください。

    どのポリシーも適用されない場合、udev はインターフェイスの名前を変更しません。

1.2. ネットワークインターフェイスの命名ポリシー

デフォルトでは、udev デバイスマネージャーは /usr/lib/systemd/network/99-default.link ファイルを使用して、インターフェイスの名前を変更するときに適用するデバイス命名ポリシーを決定します。このファイルの NamePolicy パラメーターは、udev が どのポリシーをどの順序で使用するかを定義します。

NamePolicy=kernel database onboard slot path

次の表では、NamePolicy パラメーターで指定された最初に一致するポリシーに基づく、udev のさまざまなアクションを説明します。

ポリシー説明名前の例

kernel

デバイス名が予測可能であるとカーネルが通知した場合、udev はこのデバイスの名前を変更しません。

lo

database

このポリシーは、udev ハードウェアデータベース内のマッピングに基づいて名前を割り当てます。詳細は、man ページ の hwdb(7) を参照してください。

idrac

onboard

デバイス名には、ファームウェアまたは BIOS が提供するオンボードデバイスのインデックス番号が含まれます。

eno1

slot

デバイス名には、ファームウェアまたは BIOS が提供する PCI Express (PCIe) ホットプラグのスロットインデックス番号が含まれます。

ens1

path

デバイス名には、ハードウェアのコネクターの物理的な場所が含まれます。

enp1s0

mac

デバイス名には MAC アドレスが含まれます。デフォルトでは、Red Hat Enterprise Linux はこのポリシーを使用しませんが、管理者はこのポリシーを有効にすることができます。

enx525400d5e0fb

1.3. ネットワークインターフェイスの命名スキーム

udev デバイスマネージャーは、デバイスドライバーが提供する一定のインターフェイス属性を使用して、一貫したデバイス名を生成します。

新しいバージョンの udev によってサービスが特定のインターフェイス名を作成する方法が変更された場合、Red Hat は、新しいスキームバージョンを追加し、systemd.net-naming-scheme(7) man ページに詳細を記載します。デフォルトでは、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 8 は、RHEL のそれ以降のマイナーバージョンをインストールまたは更新した場合でも、rhel-8.0 命名スキームを使用します。

デフォルト以外のスキームを使用する場合は、ネットワークインターフェイスの命名スキームを切り替える ことができます。

さまざまなデバイスタイプおよびプラットフォームの命名スキームの詳細は、systemd.net-naming-scheme(7) man ページを参照してください。

1.4. 別のネットワークインターフェイス命名スキームへの切り替え

デフォルトでは、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 8 は、RHEL のそれ以降のマイナーバージョンをインストールまたは更新した場合でも、rhel-8.0 命名スキームを使用します。デフォルトの命名スキームはほとんどの状況に適していますが、次のような理由で別のスキームバージョンに切り替える必要がある場合もあります。

  • 新しいスキームによりインターフェイス名にスロット番号などの追加属性を追加すると、デバイスをより適切に識別できるようになります。
  • 新しいスキームにより、カーネルによって割り当てられたデバイス名 (eth*) に udev がフォールバックするのを防ぐことができます。これは、ドライバーが 2 つ以上のインターフェイスに対して一意の名前を生成するのに十分な一意の属性を提供していない場合に発生します。

前提条件

  • サーバーのコンソールにアクセスできる。

手順

  1. ネットワークインターフェイスをリスト表示します。

    # ip link show
    2: eno1: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 00:00:5e:00:53:1a brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    ...

    インターフェイスの MAC アドレスを記録します。

  2. オプション: ネットワークインターフェイスの ID_NET_NAMING_SCHEME プロパティーを表示して、RHEL が現在使用している命名スキームを識別します。

    # udevadm info --query=property --property=ID_NET_NAMING_SCHEME /sys/class/net/eno1'
    ID_NET_NAMING_SCHEME=rhel-8.0

    このプロパティーは lo ループバックデバイスでは使用できないことに注意してください。

  3. インストールされているすべてのカーネルのコマンドラインに net.naming-scheme=<scheme> オプションを追加します。次に例を示します。

    # grubby --update-kernel=ALL --args=net.naming-scheme=rhel-8.4
  4. システムを再起動します。

    # reboot
  5. 記録した MAC アドレスに基づいて、命名スキームの変更により変更されたネットワークインターフェイスの新しい名前を特定します。

    # ip link show
    2: eno1np0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 00:00:5e:00:53:1a brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    ...

    この例では、スキームを切り替えた後、udev によって MAC アドレスが 00:00:5e:00:53:1a のデバイスに eno1np0 という名前が付けられます。これは以前は eno1 という名前でした。

  6. 以前の名前を持つインターフェイスを使用する NetworkManager 接続プロファイルを特定します。

    # nmcli -f device,name connection show
    DEVICE  NAME
    eno1  example_profile
    ...
  7. 接続プロファイルの connection.interface-name プロパティーを新しいインターフェイス名に設定します。

    # nmcli connection modify example_profile connection.interface-name "eno1np0"
  8. 接続プロファイルを再アクティブ化します。

    # nmcli connection up example_profile

検証

  • ネットワークインターフェイスの ID_NET_NAMING_SCHEME プロパティーを表示して、RHEL が現在使用している命名スキームを特定します。

    # udevadm info --query=property --property=ID_NET_NAMING_SCHEME /sys/class/net/eno1np0'
    ID_NET_NAMING_SCHEME=_rhel-8.4

1.5. IBM Z プラットフォームでの予測可能な RoCE デバイス名の決定

Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 8.7 以降では、udev デバイスマネージャーは IBM Z 上の RoCE インターフェイスの名前を次のように設定します。

  • ホストがデバイスに一意の識別子 (UID) を強制する場合、udev はUID に基づく一貫したデバイス名 (例: eno<UID_in_decmal>) を割り当てます。
  • ホストがデバイスに UID を強制しない場合、設定によって動作が異なります。

    • デフォルトでは、udev は予測できない名前をデバイスに使用します。
    • net.naming-scheme=rhel-8.7 カーネルコマンドラインオプションを設定すると、udev はデバイスの機能識別子 (FID) に基づく一貫したデバイス名 (例: ens<FID_in_decmal>) を割り当てます。

次の場合は、IBM Z 上の RoCE インターフェイスに、予測可能なデバイス名を手動で設定します。

  • ホストが RHEL 8.6 以前を実行しており、デバイスに UID を強制している。RHEL 8.7 以降のバージョンに更新する予定である。

    RHEL 8.7 以降のバージョンに更新した後は、udev は一貫したインターフェイス名を使用します。ただし、更新前に予測できないデバイス名を使用していた場合、NetworkManager 接続プロファイルは引き続きそれらの名前を使用し、影響を受けるプロファイルを更新するまでアクティベートできません。

  • ホストが RHEL 8.7 以降を実行しており、UID を強制していない。RHEL 9 にアップグレードする予定である。

udev ルールまたは systemd リンクファイルを使用してインターフェイスの名前を手動で変更する前に、予測可能なデバイス名を決定する必要があります。

前提条件

  • RoCE コントローラーがシステムにインストールされている。
  • sysfsutils パッケージがインストールされている。

手順

  1. 利用可能なネットワークデバイスを表示し、RoCE デバイスの名前を確認します。

    # ip link show
    ...
    2: enP5165p0s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc mq state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
    ...
  2. /sys/ ファイルシステム内のデバイスパスを表示します。

    # systool -c net -p
    Class = "net"
    
      Class Device = "enP5165p0s0"
      Class Device path = "/sys/devices/pci142d:00/142d:00:00.0/net/enP5165p0s0"
        Device = "142d:00:00.0"
        Device path = "/sys/devices/pci142d:00/142d:00:00.0"

    次の手順では、Device path フィールドに表示されているパスを使用します。

  3. <device_path>/uid_id_unique ファイルの値を表示します。以下に例を示します。

    # cat /sys/devices/pci142d:00/142d:00:00.0/uid_id_unique

    表示された値は、UID の一意性が強制されるかどうかを示します。この値は後の手順で必要になります。

  4. 一意の識別子を決定します。

    • UID の一意性が強制されている場合 (1)、<device_path>/uid ファイルに保存されている UID を表示します。以下に例を示します。

      # cat /sys/devices/pci142d:00/142d:00:00.0/uid
    • UID の一意性が強制されていない場合 (0)、<device_path>/function_id ファイルに保存されている FID を表示します。以下に例を示します。

      # cat /sys/devices/pci142d:00/142d:00:00.0/function_id

    コマンドの出力には、UID 値と FID 値が 16 進数で表示されます。

  5. 16 進数の識別子を 10 進数に変換します。以下に例を示します。

    # printf "%d\n" 0x00001402
    5122
  6. 予測可能なデバイス名を決定するには、UID の一意性が強制されるかどうかに基づいて、対応する接頭辞に 10 進数の形式の識別子を追加します。

    • UID の一意性が強制される場合は、eno 接頭辞に識別子を追加します (例: eno5122)。
    • UID の一意性が強制されない場合は、ens 接頭辞に識別子を追加します (例: ens5122)。

関連情報

1.6. インストール時のイーサネットインターフェイスの接頭辞のカスタマイズ

イーサネットインターフェイスにデフォルトのデバイス命名ポリシーを使用しない場合は、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) のインストール時にカスタムデバイス接頭辞を設定できます。

重要

Red Hat は、RHEL のインストール時に接頭辞を設定した場合にのみ、カスタマイズされたイーサネット接頭辞を持つシステムをサポートします。すでにデプロイされているシステムでの prefixdevname ユーティリティーの使用はサポートされていません。

インストール時にデバイス接頭辞を設定した場合、udev サービスはインストール後にイーサネットインターフェイスに <prefix><index> という形式を使用します。たとえば、接頭辞 net を設定すると、サービスはイーサネットインターフェイスに net0net1 などの名前を割り当てます。

udev サービスはカスタム接頭辞にインデックスを追加し、既知のイーサネットインターフェイスのインデックス値を保存します。インターフェイスを追加すると、udev は、以前に割り当てたインデックス値より 1 大きいインデックス値を新しいインターフェイスに割り当てます。

前提条件

  • 接頭辞が ASCII 文字で構成されている。
  • 接頭辞が英数字の文字列である。
  • 接頭辞が 16 文字未満である。
  • 接頭辞が、ethenoensem などの他の既知のネットワークインターフェイス接頭辞と競合しない。

手順

  1. Red Hat Enterprise Linux インストールメディアを起動します。
  2. ブートマネージャーで、次の手順を実行します。

    1. Install Red Hat Enterprise Linux <version> エントリーを選択します。
    2. Tab を押してエントリーを編集します。
    3. net.ifnames.prefix=<prefix> をカーネルオプションに追加します。
    4. Enter を押してインストールプログラムを起動します。
  3. Red Hat Enterprise Linux をインストールします。

検証

  • インターフェイス名を確認するには、ネットワークインターフェイスを表示します。

    # ip link show
    ...
    2: net0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 00:00:5e:00:53:1a brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    ...

1.7. udev ルールを使用したユーザー定義のネットワークインターフェイス名の設定

udev ルールを使用して、組織の要件を反映したカスタムネットワークインターフェイス名を実装できます。

手順

  1. 名前を変更するネットワークインターフェイスを特定します。

    # ip link show
    ...
    enp1s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 00:00:5e:00:53:1a brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    ...

    インターフェイスの MAC アドレスを記録します。

  2. インターフェイスのデバイスタイプ ID を表示します。

    # cat /sys/class/net/enp1s0/type
    1
  3. /etc/udev/rules.d/70-persistent-net.rules ファイルを作成し、名前を変更する各インターフェイスのルールを追加します。

    SUBSYSTEM=="net",ACTION=="add",ATTR{address}=="<MAC_address>",ATTR{type}=="<device_type_id>",NAME="<new_interface_name>"
    重要

    ブートプロセス中に一貫したデバイス名が必要な場合は、ファイル名として 70-persistent-net.rules のみを使用してください。RAM ディスクイメージを再生成すると、dracut ユーティリティーはこの名前のファイルを initrd イメージに追加します。

    たとえば、次のルールを使用して、MAC アドレス 00:00:5e:00:53:1a のインターフェイスの名前を provider0 に変更します。

    SUBSYSTEM=="net",ACTION=="add",ATTR{address}=="00:00:5e:00:53:1a",ATTR{type}=="1",NAME="provider0"
  4. オプション: initrd RAM ディスクイメージを再生成します。

    # dracut -f

    この手順は、RAM ディスクにネットワーク機能が必要な場合にのみ必要です。たとえば、ルートファイルシステムが iSCSI などのネットワークデバイスに保存されている場合がこれに当てはまります。

  5. 名前を変更するインターフェイスを使用する NetworkManager 接続プロファイルを特定します。

    # nmcli -f device,name connection show
    DEVICE  NAME
    enp1s0  example_profile
    ...
  6. 接続プロファイルの connection.interface-name プロパティーの設定を解除します。

    # nmcli connection modify example_profile connection.interface-name ""
  7. 一時的に、新しいインターフェイス名と以前のインターフェイス名の両方に一致するように接続プロファイルを設定します。

    # nmcli connection modify example_profile match.interface-name "provider0 enp1s0"
  8. システムを再起動します。

    # reboot
  9. リンクファイルで指定した MAC アドレスを持つデバイスの名前が Provider0 に変更されていることを確認します。

    # ip link show
    provider0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc mq state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 00:00:5e:00:53:1a brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    ...
  10. 新しいインターフェイス名のみと一致するように接続プロファイルを設定します。

    # nmcli connection modify example_profile match.interface-name "provider0"

    これで、接続プロファイルから古いインターフェイス名が削除されました。

  11. 接続プロファイルを再アクティブ化します。

    # nmcli connection up example_profile

関連情報

  • udev(7) man ページ

第2章 イーサネット接続の設定

NetworkManager は、ホストにインストールされている各イーサネットアダプターの接続プロファイルを作成します。デフォルトでは、このプロファイルは IPv4 接続と IPv6 接続の両方に DHCP を使用します。次の場合は、この自動作成されたプロファイルを変更するか、新しいプロファイルを追加してください。

  • ネットワークに、静的 IP アドレス設定などのカスタム設定が必要な場合
  • ホストが異なるネットワーク間をローミングするため、複数のプロファイルが必要な場合

Red Hat Enterprise Linux は、イーサネット接続を設定するためのさまざまなオプションを管理者に提供します。以下に例を示します。

  • nmcli を使用して、コマンドラインで接続を設定します。
  • nmtui を使用して、テキストベースのユーザーインターフェイスで接続を設定します。
  • GNOME Settings メニューまたは nm-connection-editor アプリケーションを使用して、グラフィカルインターフェイスで接続を設定します。
  • nmstatectl を使用して、Nmstate API を介して接続を設定します。
  • RHEL システムロールを使用して、1 つまたは複数のホストで接続の設定を自動化します。
注記

Microsoft Azure クラウドで実行しているホストでイーサネット接続を手動で設定する場合は、cloud-init サービスを無効にするか、クラウド環境から取得したネットワーク設定を無視するように設定します。それ以外の場合は、cloud-init は、手動で設定したネットワーク設定を次回の再起動時に上書きされます。

2.1. nmcli を使用したイーサネット接続の設定

イーサネット経由でホストをネットワークに接続する場合は、nmcli ユーティリティーを使用してコマンドラインで接続の設定を管理できます。

前提条件

  • 物理または仮想イーサネットネットワークインターフェイスコントローラー (NIC) がサーバーに設定されている。

手順

  1. NetworkManager 接続プロファイルをリストします。

    # nmcli connection show
    NAME                UUID                                  TYPE      DEVICE
    Wired connection 1  a5eb6490-cc20-3668-81f8-0314a27f3f75  ethernet  enp1s0

    デフォルトでは、NetworkManager はホスト内の各 NIC のプロファイルを作成します。この NIC を特定のネットワークにのみ接続する予定がある場合は、自動作成されたプロファイルを調整してください。この NIC をさまざまな設定のネットワークに接続する予定がある場合は、ネットワークごとに個別のプロファイルを作成してください。

  2. 追加の接続プロファイルを作成する場合は、次のように入力します。

    # nmcli connection add con-name <connection-name> ifname <device-name> type ethernet

    既存のプロファイルを変更するには、この手順をスキップしてください。

  3. オプション: 接続プロファイルの名前を変更します。

    # nmcli connection modify "Wired connection 1" connection.id "Internal-LAN"

    ホストに複数のプロファイルがある場合は、わかりやすい名前を付けると、プロファイルの目的を識別しやすくなります。

  4. 接続プロファイルの現在の設定を表示します。

    # nmcli connection show Internal-LAN
    ...
    connection.interface-name:     enp1s0
    connection.autoconnect:        yes
    ipv4.method:                   auto
    ipv6.method:                   auto
    ...
  5. IPv4 を設定します。

    • DHCP を使用するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify Internal-LAN ipv4.method auto

      ipv4.method がすでに auto (デフォルト) に設定されている場合は、この手順をスキップしてください。

    • 静的 IPv4 アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、DNS サーバー、および検索ドメインを設定するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify Internal-LAN ipv4.method manual ipv4.addresses 192.0.2.1/24 ipv4.gateway 192.0.2.254 ipv4.dns 192.0.2.200 ipv4.dns-search example.com
  6. IPv6 設定を行います。

    • ステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) を使用するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify Internal-LAN ipv6.method auto

      ipv6.method がすでに auto (デフォルト) に設定されている場合は、この手順をスキップしてください。

    • 静的 IPv6 アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、DNS サーバー、および検索ドメインを設定するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify Internal-LAN ipv6.method manual ipv6.addresses 2001:db8:1::fffe/64 ipv6.gateway 2001:db8:1::fffe ipv6.dns 2001:db8:1::ffbb ipv6.dns-search example.com
  7. プロファイルの他の設定をカスタマイズするには、次のコマンドを使用します。

    # nmcli connection modify <connection-name> <setting> <value>

    値はスペースまたはセミコロンで引用符で囲みます。

  8. プロファイルをアクティブ化します。

    # nmcli connection up Internal-LAN

検証

  1. NIC の IP 設定を表示します。

    # ip address show enp1s0
    2: enp1s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:17:b8:b6 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
        inet 192.0.2.1/24 brd 192.0.2.255 scope global noprefixroute enp1s0
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 2001:db8:1::fffe/64 scope global noprefixroute
           valid_lft forever preferred_lft forever
  2. IPv4 デフォルトゲートウェイを表示します。

    # ip route show default
    default via 192.0.2.254 dev enp1s0 proto static metric 102
  3. IPv6 デフォルトゲートウェイを表示します。

    # ip -6 route show default
    default via 2001:db8:1::ffee dev enp1s0 proto static metric 102 pref medium
  4. DNS 設定を表示します。

    # cat /etc/resolv.conf
    search example.com
    nameserver 192.0.2.200
    nameserver 2001:db8:1::ffbb

    複数の接続プロファイルが同時にアクティブな場合、nameserver エントリーの順序は、これらのプロファイルの DNS 優先度の値と接続タイプによって異なります。

  5. ping ユーティリティーを使用して、このホストがパケットを他のホストに送信できることを確認します。

    # ping <host-name-or-IP-address>

トラブルシューティング

  • ネットワークケーブルがホストとスイッチに差し込まれていることを確認します。
  • リンク障害がこのホストだけに存在するか、同じスイッチに接続された他のホストにも存在するかを確認します。
  • ネットワークケーブルとネットワークインターフェイスが予想どおりに機能していることを確認します。ハードウェア診断手順を実施して、不具合ケーブルとネットワークインターフェイスカードを置き換えます。
  • ディスクの設定がデバイスの設定と一致しない場合は、NetworkManager を起動するか再起動して、インメモリー接続を作成することで、デバイスの設定を反映します。この問題を回避する方法および詳細は、NetworkManager サービスの再起動後に、NetworkManager が接続を複製する ソリューションを参照してください。

関連情報

  • nm-settings(5) man ページ

2.2. nmcli インタラクティブエディターを使用したイーサネット接続の設定

イーサネット経由でホストをネットワークに接続する場合は、nmcli ユーティリティーを使用してコマンドラインで接続の設定を管理できます。

前提条件

  • 物理または仮想イーサネットネットワークインターフェイスコントローラー (NIC) がサーバーに設定されている。

手順

  1. NetworkManager 接続プロファイルをリストします。

    # nmcli connection show
    NAME                UUID                                  TYPE      DEVICE
    Wired connection 1  a5eb6490-cc20-3668-81f8-0314a27f3f75  ethernet  enp1s0

    デフォルトでは、NetworkManager はホスト内の各 NIC のプロファイルを作成します。この NIC を特定のネットワークにのみ接続する予定がある場合は、自動作成されたプロファイルを調整してください。この NIC をさまざまな設定のネットワークに接続する予定がある場合は、ネットワークごとに個別のプロファイルを作成してください。

  2. nmcli インタラクティブモードで起動します。

    • 追加の接続プロファイルを作成するには、次のように入力します。

      # nmcli connection edit type ethernet con-name "<connection-name>"
    • 既存の接続プロファイルを変更するには、次のように入力します。

      # nmcli connection edit con-name "<connection-name>"
  3. オプション: 接続プロファイルの名前を変更します。

    nmcli> set connection.id Internal-LAN

    ホストに複数のプロファイルがある場合は、わかりやすい名前を付けると、プロファイルの目的を識別しやすくなります。

    nmcli が引用符を名前の一部としてしまうことを避けるため、スペースを含む ID を設定する場合は引用符を使用しないでください。たとえば、Example Connection を ID として設定するには、set connection.id Example Connection と入力します。

  4. 接続プロファイルの現在の設定を表示します。

    nmcli> print
    ...
    connection.interface-name:     enp1s0
    connection.autoconnect:        yes
    ipv4.method:                   auto
    ipv6.method:                   auto
    ...
  5. 新しい接続プロファイルを作成する場合は、ネットワークインターフェイスを設定します。

    nmcli> set connection.interface-name enp1s0
  6. IPv4 を設定します。

    • DHCP を使用するには、次のように入力します。

      nmcli> set ipv4.method auto

      ipv4.method がすでに auto (デフォルト) に設定されている場合は、この手順をスキップしてください。

    • 静的 IPv4 アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、DNS サーバー、および検索ドメインを設定するには、次のように入力します。

      nmcli> ipv4.addresses 192.0.2.1/24
      Do you also want to set 'ipv4.method' to 'manual'? [yes]: yes
      nmcli> ipv4.gateway 192.0.2.254
      nmcli> ipv4.dns 192.0.2.200
      nmcli> ipv4.dns-search example.com
  7. IPv6 設定を行います。

    • ステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) を使用するには、次のように入力します。

      nmcli> set ipv6.method auto

      ipv6.method がすでに auto (デフォルト) に設定されている場合は、この手順をスキップしてください。

    • 静的 IPv6 アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、DNS サーバー、および検索ドメインを設定するには、次のように入力します。

      nmcli> ipv6.addresses 2001:db8:1::fffe/64
      Do you also want to set 'ipv6.method' to 'manual'? [yes]: yes
      nmcli> ipv6.gateway 2001:db8:1::fffe
      nmcli> ipv6.dns 2001:db8:1::ffbb
      nmcli> ipv6.dns-search example.com
  8. 接続をアクティベートして保存します。

    nmcli> save persistent
  9. インタラクティブモードを終了します。

    nmcli> quit

検証

  1. NIC の IP 設定を表示します。

    # ip address show enp1s0
    2: enp1s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:17:b8:b6 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
        inet 192.0.2.1/24 brd 192.0.2.255 scope global noprefixroute enp1s0
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 2001:db8:1::fffe/64 scope global noprefixroute
           valid_lft forever preferred_lft forever
  2. IPv4 デフォルトゲートウェイを表示します。

    # ip route show default
    default via 192.0.2.254 dev enp1s0 proto static metric 102
  3. IPv6 デフォルトゲートウェイを表示します。

    # ip -6 route show default
    default via 2001:db8:1::ffee dev enp1s0 proto static metric 102 pref medium
  4. DNS 設定を表示します。

    # cat /etc/resolv.conf
    search example.com
    nameserver 192.0.2.200
    nameserver 2001:db8:1::ffbb

    複数の接続プロファイルが同時にアクティブな場合、nameserver エントリーの順序は、これらのプロファイルの DNS 優先度の値と接続タイプによって異なります。

  5. ping ユーティリティーを使用して、このホストがパケットを他のホストに送信できることを確認します。

    # ping <host-name-or-IP-address>

トラブルシューティング

  • ネットワークケーブルがホストとスイッチに差し込まれていることを確認します。
  • リンク障害がこのホストだけに存在するか、同じスイッチに接続された他のホストにも存在するかを確認します。
  • ネットワークケーブルとネットワークインターフェイスが予想どおりに機能していることを確認します。ハードウェア診断手順を実施して、不具合ケーブルとネットワークインターフェイスカードを置き換えます。
  • ディスクの設定がデバイスの設定と一致しない場合は、NetworkManager を起動するか再起動して、インメモリー接続を作成することで、デバイスの設定を反映します。この問題を回避する方法および詳細は、NetworkManager サービスの再起動後に、NetworkManager が接続を複製する ソリューションを参照してください。

関連情報

  • nm-settings(5) man ページ
  • nmcli(1) man ページ

2.3. nmtui を使用してイーサネット接続を設定する

イーサネット経由でホストをネットワークに接続する場合は、nmtui アプリケーションを使用して、テキストベースのユーザーインターフェイスで接続の設定を管理できます。nmtui では、グラフィカルインターフェイスを使用せずに、新しいプロファイルの作成や、ホスト上の既存のプロファイルの更新を行います。

注記

nmtui で 以下を行います。

  • カーソルキーを使用してナビゲートします。
  • ボタンを選択して Enter を押します。
  • Space を使用してチェックボックスをオンまたはオフにします。

前提条件

  • 物理または仮想イーサネットネットワークインターフェイスコントローラー (NIC) がサーバーに設定されている。

手順

  1. 接続に使用するネットワークデバイス名がわからない場合は、使用可能なデバイスを表示します。

    # nmcli device status
    DEVICE     TYPE      STATE                   CONNECTION
    enp1s0     ethernet  unavailable             --
    ...
  2. nmtui を開始します。

    # nmtui
  3. Edit a connection 選択し、Enter を押します。
  4. 新しい接続プロファイルを追加するか、既存の接続プロファイルを変更するかを選択します。

    • 新しいプロファイルを作成するには、以下を実行します。

      1. Add を押します。
      2. ネットワークタイプのリストから Ethernet を選択し、Enter を押します。
    • 既存のプロファイルを変更するには、リストからプロファイルを選択し、Enter を押します。
  5. オプション: 接続プロファイルの名前を更新します。

    ホストに複数のプロファイルがある場合は、わかりやすい名前を付けると、プロファイルの目的を識別しやすくなります。

  6. 新しい接続プロファイルを作成する場合は、ネットワークデバイス名を connection フィールドに入力します。
  7. 環境に応じて、IPv4 configuration および IPv6 configuration 領域に IP アドレス設定を設定します。これを行うには、これらの領域の横にあるボタンを押して、次を選択します。

    • この接続に IP アドレスが必要ない場合は、Disabled にします。
    • DHCP サーバーが IP アドレスをこの NIC に動的に割り当てる場合は、Automatic にします。
    • ネットワークで静的 IP アドレス設定が必要な場合は、Manual にします。この場合、さらにフィールドに入力する必要があります。

      1. 設定するプロトコルの横にある Show を押して、追加のフィールドを表示します。
      2. Addresses の横にある Add を押して、IP アドレスとサブネットマスクを Classless Inter-Domain Routing (CIDR) 形式で入力します。

        サブネットマスクを指定しない場合、NetworkManager は IPv4 アドレスに /32 サブネットマスクを設定し、IPv6 アドレスに /64 サブネットマスクを設定します。

      3. デフォルトゲートウェイのアドレスを入力します。
      4. DNS servers の横にある Add を押して、DNS サーバーのアドレスを入力します。
      5. Search domains の横にある Add を押して、DNS 検索ドメインを入力します。

    図2.1 静的 IP アドレス設定によるイーサネット接続の例

    nmtui ethernet static IP
  8. OK を押すと、新しい接続が作成され、自動的にアクティブ化されます。
  9. Back を押してメインメニューに戻ります。
  10. Quit を選択し、Enter キーを押して nmtui アプリケーションを閉じます。

検証

  1. NIC の IP 設定を表示します。

    # ip address show enp1s0
    2: enp1s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:17:b8:b6 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
        inet 192.0.2.1/24 brd 192.0.2.255 scope global noprefixroute enp1s0
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 2001:db8:1::fffe/64 scope global noprefixroute
           valid_lft forever preferred_lft forever
  2. IPv4 デフォルトゲートウェイを表示します。

    # ip route show default
    default via 192.0.2.254 dev enp1s0 proto static metric 102
  3. IPv6 デフォルトゲートウェイを表示します。

    # ip -6 route show default
    default via 2001:db8:1::ffee dev enp1s0 proto static metric 102 pref medium
  4. DNS 設定を表示します。

    # cat /etc/resolv.conf
    search example.com
    nameserver 192.0.2.200
    nameserver 2001:db8:1::ffbb

    複数の接続プロファイルが同時にアクティブな場合、nameserver エントリーの順序は、これらのプロファイルの DNS 優先度の値と接続タイプによって異なります。

  5. ping ユーティリティーを使用して、このホストがパケットを他のホストに送信できることを確認します。

    # ping <host-name-or-IP-address>

トラブルシューティング

  • ネットワークケーブルがホストとスイッチに差し込まれていることを確認します。
  • リンク障害がこのホストだけに存在するか、同じスイッチに接続された他のホストにも存在するかを確認します。
  • ネットワークケーブルとネットワークインターフェイスが予想どおりに機能していることを確認します。ハードウェア診断手順を実施して、不具合ケーブルとネットワークインターフェイスカードを置き換えます。
  • ディスクの設定がデバイスの設定と一致しない場合は、NetworkManager を起動するか再起動して、インメモリー接続を作成することで、デバイスの設定を反映します。この問題を回避する方法および詳細は、NetworkManager サービスの再起動後に、NetworkManager が接続を複製する ソリューションを参照してください。

2.4. control-center によるイーサネット接続の設定

イーサネット経由でホストをネットワークに接続する場合は、GNOME 設定メニューを使用して、グラフィカルインターフェイスで接続の設定を管理できます。

control-center は、nm-connection-editor アプリケーションまたは nmcli ユーティリティーほど多くの設定オプションに対応していないことに注意してください。

前提条件

  • 物理または仮想イーサネットネットワークインターフェイスコントローラー (NIC) がサーバーに設定されている。
  • GNOME がインストールされている。

手順

  1. Super キーを押して Settings を入力し、Enter を押します。
  2. 左側のナビゲーションにある Network を選択します。
  3. 新しい接続プロファイルを追加するか、既存の接続プロファイルを変更するかを選択します。

    • 新しいプロファイルを作成するには、Ethernet エントリーの横にある + ボタンをクリックします。
    • 既存のプロファイルを変更するには、プロファイルエントリーの横にある歯車アイコンをクリックします。
  4. オプション: ID タブで、接続プロファイルの名前を更新します。

    ホストに複数のプロファイルがある場合は、わかりやすい名前を付けると、プロファイルの目的を識別しやすくなります。

  5. 環境に応じて、IPv4 タブと IPv6 タブで IP アドレス設定を設定します。

    • DHCP または IPv6 ステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) を使用するには、方法として Automatic (DHCP) を選択します (デフォルト)。
    • 静的 IP アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、DNS サーバー、および検索ドメインを設定するには、方法として Manual を選択し、タブのフィールドに入力します。

      IP 設定 gnome 設定
  6. 接続プロファイルを追加するか変更するかに応じて、Add または Apply ボタンをクリックして接続を保存します。

    GNOME の control-center は、接続を自動的にアクティブにします。

検証

  1. NIC の IP 設定を表示します。

    # ip address show enp1s0
    2: enp1s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:17:b8:b6 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
        inet 192.0.2.1/24 brd 192.0.2.255 scope global noprefixroute enp1s0
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 2001:db8:1::fffe/64 scope global noprefixroute
           valid_lft forever preferred_lft forever
  2. IPv4 デフォルトゲートウェイを表示します。

    # ip route show default
    default via 192.0.2.254 dev enp1s0 proto static metric 102
  3. IPv6 デフォルトゲートウェイを表示します。

    # ip -6 route show default
    default via 2001:db8:1::ffee dev enp1s0 proto static metric 102 pref medium
  4. DNS 設定を表示します。

    # cat /etc/resolv.conf
    search example.com
    nameserver 192.0.2.200
    nameserver 2001:db8:1::ffbb

    複数の接続プロファイルが同時にアクティブな場合、nameserver エントリーの順序は、これらのプロファイルの DNS 優先度の値と接続タイプによって異なります。

  5. ping ユーティリティーを使用して、このホストがパケットを他のホストに送信できることを確認します。

    # ping <host-name-or-IP-address>

トラブルシューティングの手順

  • ネットワークケーブルがホストとスイッチに差し込まれていることを確認します。
  • リンク障害がこのホストだけに存在するか、同じスイッチに接続された他のホストにも存在するかを確認します。
  • ネットワークケーブルとネットワークインターフェイスが予想どおりに機能していることを確認します。ハードウェア診断手順を実施して、不具合ケーブルとネットワークインターフェイスカードを置き換えます。
  • ディスクの設定がデバイスの設定と一致しない場合は、NetworkManager を起動するか再起動して、インメモリー接続を作成することで、デバイスの設定を反映します。この問題を回避する方法および詳細は、NetworkManager サービスの再起動後に、NetworkManager が接続を複製する ソリューションを参照してください。

2.5. nm-connection-editor を使用したイーサネット接続の設定

イーサネット経由でホストをネットワークに接続する場合は、nm-connection-editor アプリケーションを使用して、グラフィカルインターフェイスで接続の設定を管理できます。

前提条件

  • 物理または仮想イーサネットネットワークインターフェイスコントローラー (NIC) がサーバーに設定されている。
  • GNOME がインストールされている。

手順

  1. ターミナルを開き、次のコマンドを入力します。

    $ nm-connection-editor
  2. 新しい接続プロファイルを追加するか、既存の接続プロファイルを変更するかを選択します。

    • 新しいプロファイルを作成するには、以下を実行します。

      1. + ボタンをクリックします。
      2. 接続タイプとして Ethernet を選択し、Create をクリックします。
    • 既存のプロファイルを変更するには、プロファイルエントリーをダブルクリックします。
  3. オプション: Connection フィールドでプロファイルの名前を更新します。

    ホストに複数のプロファイルがある場合は、わかりやすい名前を付けると、プロファイルの目的を識別しやすくなります。

  4. 新しいプロファイルを作成する場合は、Ethernet タブでデバイスを選択します。

    ethernet connection settings

  5. 環境に応じて、IPv4 Settings タブと IPv6 Settings タブで IP アドレス設定を設定します。

    • DHCP または IPv6 ステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) を使用するには、方法として Automatic (DHCP) を選択します (デフォルト)。
    • 静的 IP アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、DNS サーバー、および検索ドメインを設定するには、方法として Manual を選択し、タブのフィールドに入力します。

      nm 接続エディターにおける IP 設定
  6. Save をクリックします。
  7. nm-connection-editor を閉じます。

検証

  1. NIC の IP 設定を表示します。

    # ip address show enp1s0
    2: enp1s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:17:b8:b6 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
        inet 192.0.2.1/24 brd 192.0.2.255 scope global noprefixroute enp1s0
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 2001:db8:1::fffe/64 scope global noprefixroute
           valid_lft forever preferred_lft forever
  2. IPv4 デフォルトゲートウェイを表示します。

    # ip route show default
    default via 192.0.2.254 dev enp1s0 proto static metric 102
  3. IPv6 デフォルトゲートウェイを表示します。

    # ip -6 route show default
    default via 2001:db8:1::ffee dev enp1s0 proto static metric 102 pref medium
  4. DNS 設定を表示します。

    # cat /etc/resolv.conf
    search example.com
    nameserver 192.0.2.200
    nameserver 2001:db8:1::ffbb

    複数の接続プロファイルが同時にアクティブな場合、nameserver エントリーの順序は、これらのプロファイルの DNS 優先度の値と接続タイプによって異なります。

  5. ping ユーティリティーを使用して、このホストがパケットを他のホストに送信できることを確認します。

    # ping <host-name-or-IP-address>

トラブルシューティングの手順

  • ネットワークケーブルがホストとスイッチに差し込まれていることを確認します。
  • リンク障害がこのホストだけに存在するか、同じスイッチに接続された他のホストにも存在するかを確認します。
  • ネットワークケーブルとネットワークインターフェイスが予想どおりに機能していることを確認します。ハードウェア診断手順を実施して、不具合ケーブルとネットワークインターフェイスカードを置き換えます。
  • ディスクの設定がデバイスの設定と一致しない場合は、NetworkManager を起動するか再起動して、インメモリー接続を作成することで、デバイスの設定を反映します。この問題を回避する方法および詳細は、NetworkManager サービスの再起動後に、NetworkManager が接続を複製する ソリューションを参照してください。

2.6. nmstatectl を使用した静的 IP アドレスでのイーサネット接続の設定

nmstatectl ユーティリティーを使用して、Nmstate API を介してイーサネット接続を設定します。Nmstate API は、設定を行った後、結果が設定ファイルと一致することを確認します。何らかの障害が発生した場合には、nmstatectl は自動的に変更をロールバックし、システムが不正な状態のままにならないようにします。

前提条件

  • 物理または仮想イーサネットネットワークインターフェイスコントローラー (NIC) がサーバーに設定されている。
  • nmstate パッケージがインストールされている。

手順

  1. 以下の内容を含む YAML ファイル (例: ~/create-ethernet-profile.yml) を作成します。

    ---
    interfaces:
    - name: enp1s0
      type: ethernet
      state: up
      ipv4:
        enabled: true
        address:
        - ip: 192.0.2.1
          prefix-length: 24
        dhcp: false
      ipv6:
        enabled: true
        address:
        - ip: 2001:db8:1::1
          prefix-length: 64
        autoconf: false
        dhcp: false
    routes:
      config:
      - destination: 0.0.0.0/0
        next-hop-address: 192.0.2.254
        next-hop-interface: enp1s0
      - destination: ::/0
        next-hop-address: 2001:db8:1::fffe
        next-hop-interface: enp1s0
    dns-resolver:
      config:
        search:
        - example.com
        server:
        - 192.0.2.200
        - 2001:db8:1::ffbb

    これらの設定では、次の設定を使用して enp1s0 デバイスのイーサネット接続プロファイルを定義します。

    • 静的 IPv4 アドレス: 192.0.2.1 (サブネットマスクが /24)
    • 静的 IPv6 アドレス: 2001:db8:1::1 (サブネットマスクが /64)
    • IPv4 デフォルトゲートウェイ - 192.0.2.254
    • IPv6 デフォルトゲートウェイ - 2001:db8:1::fffe
    • IPv4 DNS サーバー - 192.0.2.200
    • IPv6 DNS サーバー - 2001:db8:1::ffbb
    • DNS 検索ドメイン - example.com
  2. 設定をシステムに適用します。

    # nmstatectl apply ~/create-ethernet-profile.yml

検証

  1. 現在の状態を YAML 形式で表示します。

    # nmstatectl show enp1s0
  2. NIC の IP 設定を表示します。

    # ip address show enp1s0
    2: enp1s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:17:b8:b6 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
        inet 192.0.2.1/24 brd 192.0.2.255 scope global noprefixroute enp1s0
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 2001:db8:1::fffe/64 scope global noprefixroute
           valid_lft forever preferred_lft forever
  3. IPv4 デフォルトゲートウェイを表示します。

    # ip route show default
    default via 192.0.2.254 dev enp1s0 proto static metric 102
  4. IPv6 デフォルトゲートウェイを表示します。

    # ip -6 route show default
    default via 2001:db8:1::ffee dev enp1s0 proto static metric 102 pref medium
  5. DNS 設定を表示します。

    # cat /etc/resolv.conf
    search example.com
    nameserver 192.0.2.200
    nameserver 2001:db8:1::ffbb

    複数の接続プロファイルが同時にアクティブな場合、nameserver エントリーの順序は、これらのプロファイルの DNS 優先度の値と接続タイプによって異なります。

  6. ping ユーティリティーを使用して、このホストがパケットを他のホストに送信できることを確認します。

    # ping <host-name-or-IP-address>

関連情報

  • nmstatectl(8) の man ページ
  • /usr/share/doc/nmstate/examples/ directory

2.7. network RHEL システムロールとインターフェイス名を使用した静的 IP アドレスでのイーサネット接続の設定

network RHEL システムロールを使用して、イーサネット接続をリモートで設定できます。

前提条件

  • 制御ノードと管理ノードを準備している
  • 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
  • 管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する sudo 権限がある。
  • サーバーに、物理または仮想のイーサネットデバイスが設定されている。
  • 管理対象ノードが NetworkManager を使用してネットワークを設定している。

手順

  1. 次の内容を含む Playbook ファイル (例: ~/playbook.yml) を作成します。

    ---
    - name: Configure the network
      hosts: managed-node-01.example.com
      tasks:
        - name: Configure an Ethernet connection with static IP
          ansible.builtin.include_role:
            name: rhel-system-roles.network
          vars:
            network_connections:
              - name: enp1s0
                interface_name: enp1s0
                type: ethernet
                autoconnect: yes
                ip:
                  address:
                    - 192.0.2.1/24
                    - 2001:db8:1::1/64
                  gateway4: 192.0.2.254
                  gateway6: 2001:db8:1::fffe
                  dns:
                    - 192.0.2.200
                    - 2001:db8:1::ffbb
                  dns_search:
                    - example.com
                state: up

    これらの設定では、次の設定を使用して enp1s0 デバイスのイーサネット接続プロファイルを定義します。

    • 静的 IPv4 アドレス: サブネットマスクが /24192.0.2.1
    • 静的 IPv6 アドレス - 2001:db8:1::1 (/64 サブネットマスクあり)
    • IPv4 デフォルトゲートウェイ - 192.0.2.254
    • IPv6 デフォルトゲートウェイ - 2001:db8:1::fffe
    • IPv4 DNS サーバー - 192.0.2.200
    • IPv6 DNS サーバー - 2001:db8:1::ffbb
    • DNS 検索ドメイン - example.com
  2. Playbook の構文を検証します。

    $ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml

    このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。

  3. Playbook を実行します。

    $ ansible-playbook ~/playbook.yml

関連情報

  • /usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.network/README.md ファイル
  • /usr/share/doc/rhel-system-roles/network/ ディレクトリー

2.8. network RHEL システムロールとデバイスパスを使用した静的 IP アドレスでのイーサネット接続の設定

network RHEL システムロールを使用して、イーサネット接続をリモートで設定できます。

デバイスパスは、次のコマンドで識別できます。

# udevadm info /sys/class/net/<device_name> | grep ID_PATH=

前提条件

  • 制御ノードと管理ノードを準備している
  • 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
  • 管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する sudo 権限がある。
  • サーバーに、物理または仮想のイーサネットデバイスが設定されている。
  • 管理対象ノードが NetworkManager を使用してネットワークを設定している。

手順

  1. 次の内容を含む Playbook ファイル (例: ~/playbook.yml) を作成します。

    ---
    - name: Configure the network
      hosts: managed-node-01.example.com
      tasks:
        - name: Configure an Ethernet connection with static IP
          ansible.builtin.include_role:
            name: rhel-system-roles.network
          vars:
            network_connections:
              - name: example
                match:
                  path:
                    - pci-0000:00:0[1-3].0
                    - &!pci-0000:00:02.0
                type: ethernet
                autoconnect: yes
                ip:
                  address:
                    - 192.0.2.1/24
                    - 2001:db8:1::1/64
                  gateway4: 192.0.2.254
                  gateway6: 2001:db8:1::fffe
                  dns:
                    - 192.0.2.200
                    - 2001:db8:1::ffbb
                  dns_search:
                    - example.com
                state: up

    これらの設定では、次の設定を使用してイーサネット接続プロファイルを定義します。

    • 静的 IPv4 アドレス: サブネットマスクが /24192.0.2.1
    • 静的 IPv6 アドレス - 2001:db8:1::1 (/64 サブネットマスクあり)
    • IPv4 デフォルトゲートウェイ - 192.0.2.254
    • IPv6 デフォルトゲートウェイ - 2001:db8:1::fffe
    • IPv4 DNS サーバー - 192.0.2.200
    • IPv6 DNS サーバー - 2001:db8:1::ffbb
    • DNS 検索ドメイン - example.com

      この例の match パラメーターは、PCI ID 0000:00:0[1-3].0 に一致するデバイスには Ansible によってプレイを適用し、0000:00:02.0 には適用しないことを定義します。使用できる特殊な修飾子およびワイルドカードの詳細は、/usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.network/README.md ファイルーの match パラメーターの説明を参照してください。

  2. Playbook の構文を検証します。

    $ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml

    このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。

  3. Playbook を実行します。

    $ ansible-playbook ~/playbook.yml

関連情報

  • /usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.network/README.md ファイル
  • /usr/share/doc/rhel-system-roles/network/ ディレクトリー

2.9. nmstatectl を使用した動的 IP アドレスでのイーサネット接続の設定

nmstatectl ユーティリティーを使用して、Nmstate API を介してイーサネット接続を設定します。Nmstate API は、設定を行った後、結果が設定ファイルと一致することを確認します。何らかの障害が発生した場合には、nmstatectl は自動的に変更をロールバックし、システムが不正な状態のままにならないようにします。

前提条件

  • 物理または仮想イーサネットネットワークインターフェイスコントローラー (NIC) がサーバーに設定されている。
  • DHCP サーバーをネットワークで使用できる。
  • nmstate パッケージがインストールされている。

手順

  1. 以下の内容を含む YAML ファイル (例: ~/create-ethernet-profile.yml) を作成します。

    ---
    interfaces:
    - name: enp1s0
      type: ethernet
      state: up
      ipv4:
        enabled: true
        auto-dns: true
        auto-gateway: true
        auto-routes: true
        dhcp: true
      ipv6:
        enabled: true
        auto-dns: true
        auto-gateway: true
        auto-routes: true
        autoconf: true
        dhcp: true

    これらの設定では、enp1s0 デバイスのイーサネット接続プロファイルを定義します。接続では、DHCP サーバーと IPv6 ステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) から、IPv4 アドレス、IPv6 アドレス、デフォルトゲートウェイ、ルート、DNS サーバー、および検索ドメインを取得します。

  2. 設定をシステムに適用します。

    # nmstatectl apply ~/create-ethernet-profile.yml

検証

  1. 現在の状態を YAML 形式で表示します。

    # nmstatectl show enp1s0
  2. NIC の IP 設定を表示します。

    # ip address show enp1s0
    2: enp1s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:17:b8:b6 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
        inet 192.0.2.1/24 brd 192.0.2.255 scope global noprefixroute enp1s0
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 2001:db8:1::fffe/64 scope global noprefixroute
           valid_lft forever preferred_lft forever
  3. IPv4 デフォルトゲートウェイを表示します。

    # ip route show default
    default via 192.0.2.254 dev enp1s0 proto static metric 102
  4. IPv6 デフォルトゲートウェイを表示します。

    # ip -6 route show default
    default via 2001:db8:1::ffee dev enp1s0 proto static metric 102 pref medium
  5. DNS 設定を表示します。

    # cat /etc/resolv.conf
    search example.com
    nameserver 192.0.2.200
    nameserver 2001:db8:1::ffbb

    複数の接続プロファイルが同時にアクティブな場合、nameserver エントリーの順序は、これらのプロファイルの DNS 優先度の値と接続タイプによって異なります。

  6. ping ユーティリティーを使用して、このホストがパケットを他のホストに送信できることを確認します。

    # ping <host-name-or-IP-address>

関連情報

  • nmstatectl(8) の man ページ
  • /usr/share/doc/nmstate/examples/ directory

2.10. network RHEL システムロールとインターフェイス名を使用した動的 IP アドレスでのイーサネット接続の設定

network RHEL システムロールを使用して、イーサネット接続をリモートで設定できます。動的 IP アドレス設定との接続の場合、NetworkManager は、DHCP サーバーから接続の IP 設定を要求します。

前提条件

  • 制御ノードと管理ノードを準備している
  • 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
  • 管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する sudo 権限がある。
  • サーバーに、物理または仮想のイーサネットデバイスが設定されている。
  • DHCP サーバーをネットワークで使用できる。
  • 管理対象ノードが NetworkManager を使用してネットワークを設定している。

手順

  1. 次の内容を含む Playbook ファイル (例: ~/playbook.yml) を作成します。

    ---
    - name: Configure the network
      hosts: managed-node-01.example.com
      tasks:
        - name: Configure an Ethernet connection with dynamic IP
          ansible.builtin.include_role:
            name: rhel-system-roles.network
          vars:
            network_connections:
              - name: enp1s0
                interface_name: enp1s0
                type: ethernet
                autoconnect: yes
                ip:
                  dhcp4: yes
                  auto6: yes
                state: up

    これらの設定では、enp1s0 デバイスのイーサネット接続プロファイルを定義します。接続では、DHCP サーバーと IPv6 ステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) から、IPv4 アドレス、IPv6 アドレス、デフォルトゲートウェイ、ルート、DNS サーバー、および検索ドメインを取得します。

  2. Playbook の構文を検証します。

    $ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml

    このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。

  3. Playbook を実行します。

    $ ansible-playbook ~/playbook.yml

関連情報

  • /usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.network/README.md ファイル
  • /usr/share/doc/rhel-system-roles/network/ ディレクトリー

2.11. network RHEL システムロールとデバイスパスを使用した動的 IP アドレスでのイーサネット接続の設定

network RHEL システムロールを使用して、イーサネット接続をリモートで設定できます。動的 IP アドレス設定との接続の場合、NetworkManager は、DHCP サーバーから接続の IP 設定を要求します。

デバイスパスは、次のコマンドで識別できます。

# udevadm info /sys/class/net/<device_name> | grep ID_PATH=

前提条件

  • 制御ノードと管理ノードを準備している
  • 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
  • 管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する sudo 権限がある。
  • サーバーに、物理または仮想のイーサネットデバイスが設定されている。
  • DHCP サーバーをネットワークで使用できる。
  • 管理対象ホストは、NetworkManager を使用してネットワークを設定します。

手順

  1. 次の内容を含む Playbook ファイル (例: ~/playbook.yml) を作成します。

    ---
    - name: Configure the network
      hosts: managed-node-01.example.com
      tasks:
        - name: Configure an Ethernet connection with dynamic IP
          ansible.builtin.include_role:
            name: rhel-system-roles.network
          vars:
            network_connections:
              - name: example
                match:
                  path:
                    - pci-0000:00:0[1-3].0
                    - &!pci-0000:00:02.0
                type: ethernet
                autoconnect: yes
                ip:
                  dhcp4: yes
                  auto6: yes
                state: up

    これらの設定では、イーサネット接続プロファイルを定義します。接続では、DHCP サーバーと IPv6 ステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) から、IPv4 アドレス、IPv6 アドレス、デフォルトゲートウェイ、ルート、DNS サーバー、および検索ドメインを取得します。

    match パラメーターは、PCI ID 0000:00:0[1-3].0 に一致するデバイスには Ansible によってプレイを適用し、0000:00:02.0 には適用しないことを定義します。

  2. Playbook の構文を検証します。

    $ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml

    このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。

  3. Playbook を実行します。

    $ ansible-playbook ~/playbook.yml

関連情報

  • /usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.network/README.md ファイル
  • /usr/share/doc/rhel-system-roles/network/ ディレクトリー

2.12. インターフェイス名による単一の接続プロファイルを使用した複数のイーサネットインターフェイスの設定

ほとんどの場合、1 つの接続プロファイルには 1 つのネットワークデバイスの設定が含まれています。ただし、接続プロファイルでインターフェイス名を設定する場合、NetworkManager はワイルドカードもサポートします。ホストが動的 IP アドレス割り当てを使用してイーサネットネットワーク間をローミングする場合、この機能を使用して、複数のイーサネットインターフェイスに使用できる単一の接続プロファイルを作成できます。

前提条件

  • サーバーの設定には、物理または仮想のイーサネットデバイスが複数存在します。
  • DHCP サーバーをネットワークで使用できる。
  • ホストに接続プロファイルが存在しません。

手順

  1. enp で始まるすべてのインターフェイス名に適用される接続プロファイルを追加します。

    # nmcli connection add con-name "Wired connection 1" connection.multi-connect multiple match.interface-name enp* type ethernet

検証

  1. 単一接続プロファイルのすべての設定を表示します。

    # nmcli connection show "Wired connection 1"
    connection.id:                      Wired connection 1
    ...
    connection.multi-connect:           3 (multiple)
    match.interface-name:               enp*
    ...

    3 は、接続プロファイルで同時にアクティブなインターフェイスの数を示し、接続プロファイルのネットワークインターフェイスの数ではありません。接続プロファイルは、match.interface-name パラメーターのパターンに一致するすべてのデバイスを使用するため、接続プロファイルには同じ Universally Unique Identifier (UUID) があります。

  2. 接続のステータスを表示します。

    # nmcli connection show
    NAME                UUID                                  TYPE      DEVICE
    ...
    Wired connection 1  6f22402e-c0cc-49cf-b702-eaf0cd5ea7d1  ethernet  enp7s0
    Wired connection 1  6f22402e-c0cc-49cf-b702-eaf0cd5ea7d1  ethernet  enp8s0
    Wired connection 1  6f22402e-c0cc-49cf-b702-eaf0cd5ea7d1  ethernet  enp9s0

関連情報

  • nmcli(1) man ページ
  • nm-settings(5) man ページ

2.13. PCI ID を使用した複数のイーサネットインターフェイスの単一接続プロファイルの設定

PCI ID は、システムに接続されているデバイスの一意の識別子です。接続プロファイルは、PCI ID のリストに基づいてインターフェイスを照合することにより、複数のデバイスを追加します。この手順を使用して、複数のデバイス PCI ID を単一の接続プロファイルに接続できます。

前提条件

  • サーバーの設定には、物理または仮想のイーサネットデバイスが複数存在します。
  • DHCP サーバーをネットワークで使用できる。
  • ホストに接続プロファイルが存在しません。

手順

  1. デバイスパスを特定します。たとえば、enp で始まるすべてのインターフェイスのデバイスパスを表示するには、次のように入力します。

    # udevadm info /sys/class/net/enp | grep ID_PATH=*
    ...
    E: ID_PATH=pci-0000:07:00.0
    E: ID_PATH=pci-0000:08:00.0
  2. 0000:00:0[7-8].0 式に一致するすべての PC IID に適用される接続プロファイルを追加します。

    # nmcli connection add type ethernet connection.multi-connect multiple match.path "pci-0000:07:00.0 pci-0000:08:00.0" con-name "Wired connection 1"

検証

  1. 接続のステータスを表示します。

    # nmcli connection show
    NAME                 UUID                                  TYPE      DEVICE
    Wired connection 1   9cee0958-512f-4203-9d3d-b57af1d88466  ethernet  enp7s0
    Wired connection 1   9cee0958-512f-4203-9d3d-b57af1d88466  ethernet  enp8s0
    ...
  2. 接続プロファイルのすべての設定を表示するには、次のコマンドを実行します。

    # nmcli connection show "Wired connection 1"
    connection.id:               Wired connection 1
    ...
    connection.multi-connect:    3 (multiple)
    match.path:                  pci-0000:07:00.0,pci-0000:08:00.0
    ...

    この接続プロファイルは、match.path パラメーターのパターンに一致する PCI ID を持つすべてのデバイスを使用するため、接続プロファイルには同じ Universally Unique Identifier (UUID) があります。

関連情報

  • nmcli(1) man ページ
  • nm-settings(5) man ページ

第3章 ネットワークボンディングの設定

ネットワークボンディングは、物理ネットワークインターフェイスと仮想ネットワークインターフェイスを組み合わせるか集約して、より高いスループットまたは冗長性を備えた論理インターフェイスを提供する方法です。ボンディングでは、カーネルがすべての操作を排他的に処理します。イーサネットデバイスや VLAN など、さまざまなタイプのデバイスでネットワークボンディングを作成できます。

Red Hat Enterprise Linux は、チームデバイスを設定するためのさまざまなオプションを管理者に提供します。以下に例を示します。

  • nmcli を使用し、コマンドラインを使用してボンディング接続を設定します。
  • RHEL Web コンソールを使用し、Web ブラウザーを使用してボンディング接続を設定します。
  • nmtui を使用して、テキストベースのユーザーインターフェイスでボンディング接続を設定します。
  • nm-connection-editor アプリケーションを使用して、グラフィカルインターフェイスでボンディング接続を設定します。
  • nmstatectl を使用して、Nmstate API を介してボンディング接続を設定します。
  • RHEL システムロールを使用して、1 つまたは複数のホストで ボンディング設定を自動化します。

3.1. コントローラーおよびポートインターフェイスのデフォルト動作の理解

NetworkManager サービスを使用してチームまたはボンディングのポートインターフェイスを管理またはトラブルシューティングする場合は、以下のデフォルトの動作を考慮してください。

  • コントローラーインターフェイスを起動しても、ポートインターフェイスは自動的に起動しない。
  • ポートインターフェイスを起動すると、コントローラーインターフェイスは毎回、起動する。
  • コントローラーインターフェイスを停止すると、ポートインターフェイスも停止する。
  • ポートのないコントローラーは、静的 IP 接続を開始できる。
  • コントローラーにポートがない場合は、DHCP 接続の開始時にポートを待つ。
  • DHCP 接続でポートを待機中のコントローラーは、キャリアを伴うポートの追加時に完了する。
  • DHCP 接続でポートを待機中のコントローラーは、キャリアを伴わないポートを追加する時に待機を継続する。

3.2. ボンディングモードに応じたアップストリームのスイッチ設定

使用するボンディングモードに応じて、スイッチでポートを設定する必要があります。

ボンディングモードスイッチの設定

0 - balance-rr

Link Aggregation Control Protocol (LACP) がネゴシエートされたものではなく、静的 EtherChannel を有効にする必要があります。

1 - active-backup

このスイッチで必要な設定は必要ありません。

2 - balance-xor

(LACP がネゴシエートされたものではなく) 静的な Etherchannel を有効にする必要があります。

3 - broadcast

(LACP がネゴシエートされたものではなく) 静的な Etherchannel を有効にする必要があります。

4 - 802.3ad

LACP がネゴシエートされた Etherchannel が有効になっている必要があります。

5 - balance-tlb

このスイッチで必要な設定は必要ありません。

6 - balance-alb

このスイッチで必要な設定は必要ありません。

スイッチの設定方法の詳細は、スイッチのドキュメントを参照してください。

重要

特定のネットワークボンディング機能 (例: fail-over メカニズム) は、ネットワークスイッチなしでのダイレクトケーブル接続に対応していません。詳細は、ボンディングは、クロスオーバーケーブルを使用したダイレクトコレクションをサポートしますか? を参照してください。を参照してください。

3.3. nmcli を使用したネットワークボンディングの設定

コマンドラインでネットワークボンディングを設定するには、nmcli ユーティリティーを使用します。

前提条件

手順

  1. ボンドインターフェイスを作成します。

    # nmcli connection add type bond con-name bond0 ifname bond0 bond.options "mode=active-backup"

    このコマンドは、active-backup モードを使用する bond0 という名前のボンディングを作成します。

    Media Independent Interface (MII) 監視間隔も設定する場合は、miimon=interval オプションを bond.options プロパティーに追加します。次に例を示します。

    # nmcli connection add type bond con-name bond0 ifname bond0 bond.options "mode=active-backup,miimon=1000"
  2. ネットワークインターフェイスを表示して、ボンドに追加する予定のインターフェイス名を書き留めます。

    # nmcli device status
    DEVICE   TYPE      STATE         CONNECTION
    enp7s0   ethernet  disconnected  --
    enp8s0   ethernet  disconnected  --
    bridge0  bridge    connected     bridge0
    bridge1  bridge    connected     bridge1
    ...

    この例では、以下のように設定されています。

    • enp7s0 および enp8s0 は設定されません。これらのデバイスをポートとして使用するには、次のステップに接続プロファイルを追加します。
    • bridge0 および bridge1 には既存の接続プロファイルがあります。これらのデバイスをポートとして使用するには、次の手順でプロファイルを変更します。
  3. インターフェイスをボンディングに割り当てます。

    1. ボンディングに割り当てるインターフェイスが設定されていない場合は、インターフェイス用に新しい接続プロファイルを作成します。

      # nmcli connection add type ethernet slave-type bond con-name bond0-port1 ifname enp7s0 master bond0
      # nmcli connection add type ethernet slave-type bond con-name bond0-port2 ifname enp8s0 master bond0

      これらのコマンドは、enp7s0 および enp8s0 のプロファイルを作成し、bond0 接続に追加します。

    2. 既存の接続プロファイルをボンディングに割り当てるには、以下を実行します。

      1. これらの接続の master パラメーターを bond0 に設定します。

        # nmcli connection modify bridge0 master bond0
        # nmcli connection modify bridge1 master bond0

        これらのコマンドは、bridge0 および bridge1 という名前の既存の接続プロファイルを bond0 接続に割り当てます。

      2. 接続を再度アクティブにします。

        # nmcli connection up bridge0
        # nmcli connection up bridge1
  4. IPv4 を設定します。

    • このボンドデバイスを他のデバイスのポートとして使用するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify bond0 ipv4.method disabled
    • DHCP を使用するために必要な操作はありません。
    • 静的 IPv4 アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、および DNS サーバーを bond0 接続に設定するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify bond0 ipv4.addresses '192.0.2.1/24' ipv4.gateway '192.0.2.254' ipv4.dns '192.0.2.253' ipv4.dns-search 'example.com' ipv4.method manual
  5. IPv6 設定を行います。

    • このボンドデバイスを他のデバイスのポートとして使用するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify bond0 ipv6.method disabled
    • ステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) を使用する場合、アクションは必要ありません。
    • 静的 IPv6 アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、および DNS サーバーを bond0 接続に設定するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify bond0 ipv6.addresses '2001:db8:1::1/64' ipv6.gateway '2001:db8:1::fffe' ipv6.dns '2001:db8:1::fffd' ipv6.dns-search 'example.com' ipv6.method manual
  6. オプション: ボンディングポートにパラメーターを設定する場合は、次のコマンドを使用します。

    # nmcli connection modify bond0-port1 bond-port.<parameter> <value>
  7. 接続をアクティベートします。

    # nmcli connection up bond0
  8. ポートが接続されており、CONNECTION コラムがポートの接続名を表示していることを確認します。

    # nmcli device
    DEVICE   TYPE      STATE      CONNECTION
    ...
    enp7s0   ethernet  connected  bond0-port1
    enp8s0   ethernet  connected  bond0-port2

    接続のいずれかのポートをアクティブにすると、NetworkManager はボンディングもアクティブにしますが、他のポートはアクティブにしません。ボンディングが有効な場合に、Red Hat Enterprise Linux がすべてのポートを自動的に有効にするように設定できます。

    1. ボンディングの接続で connection.autoconnect-slaves パラメーターを有効にします。

      # nmcli connection modify bond0 connection.autoconnect-slaves 1
    2. ブリッジを再度アクティブにします。

      # nmcli connection up bond0

検証

  1. ホストからネットワークケーブルを一時的に削除します。

    ソフトウェアユーティリティーを使用して、リンク障害イベントを適切にテストする方法がないことに注意してください。nmcli などの接続を非アクティブにするツールでは、ポート設定の変更を処理するボンディングドライバーの機能のみが表示され、実際のリンク障害イベントは表示されません。

  2. ボンドのステータスを表示します。

    # cat /proc/net/bonding/bond0

3.4. RHEL Web コンソールを使用したネットワークボンディングの設定

Web ブラウザーベースのインターフェイスを使用してネットワーク設定を管理する場合は、RHEL Web コンソールを使用してネットワークボンディングを設定します。

前提条件

手順

  1. 画面の左側のナビゲーションで ネットワーク タブを選択します。
  2. インターフェイス セクションで ボンドの追加を クリックします。
  3. 作成するボンドデバイスの名前を入力します。
  4. 結合のメンバーにするインターフェイスを選択します。
  5. 結合のモードを選択します。

    [アクティブバックアップ] を選択すると、Web コンソールに [プライマリー] という追加フィールドが表示され、優先アクティブデバイスを選択できます。

  6. リンクモニタリング監視モードを設定します。たとえば、アダプティブ負荷分散 モードを使用する場合は、ARP に設定します。
  7. オプション: モニター間隔、リンクアップ遅延、およびリンクダウン遅延の設定を調整します。通常、トラブルシューティングの目的でのみデフォルトを変更します。

    ボンド設定
  8. Apply をクリックします。
  9. デフォルトでは、ボンドは動的 IP アドレスを使用します。静的 IP アドレスを設定する場合:

    1. インターフェイス セクションで結合の名前をクリックします。
    2. 設定するプロトコルの横にある 編集を クリックします。
    3. [アドレス] の横にある [手動] を選択し、IP アドレス、接頭辞、デフォルトゲートウェイを入力します。
    4. DNS セクションで + ボタンをクリックし、DNS サーバーの IP アドレスを入力します。複数の DNS サーバーを設定するには、この手順を繰り返します。
    5. DNS 検索ドメイン セクションで、+ ボタンをクリックし、検索ドメインを入力します。
    6. インターフェイスに静的ルートが必要な場合は、ルート セクションで設定します。

      bond team bridge vlan.ipv4
    7. Apply をクリックします。

検証

  1. 画面の左側のナビゲーションで [ネットワーク] タブを選択し、インターフェイスに着信トラフィックと発信トラフィックがあるかどうかを確認します。

    ボンド検証
  2. ホストからネットワークケーブルを一時的に削除します。

    ソフトウェアユーティリティーを使用して、リンク障害イベントを適切にテストする方法がないことに注意してください。Web コンソールなどの接続を非アクティブ化するツールは、実際のリンク障害イベントではなく、メンバー設定の変更を処理するボンディングドライバーの機能のみを示します。

  3. ボンドのステータスを表示します。

    # cat /proc/net/bonding/bond0

3.5. nmtui を使用してネットワークボンドを設定する

nmtui アプリケーションは、NetworkManager 用のテキストベースのユーザーインターフェイスを提供します。nmtui を使用して、グラフィカルインターフェイスを使用せずにホスト上でネットワークボンドを設定できます。

注記

nmtui で 以下を行います。

  • カーソルキーを使用してナビゲートします。
  • ボタンを選択して Enter を押します。
  • Space を使用してチェックボックスをオンまたはオフにします。

前提条件

  • サーバーに、2 つ以上の物理ネットワークデバイスまたは仮想ネットワークデバイスがインストールされている。
  • ボンディングのポートとしてイーサネットデバイスを使用するには、物理または仮想のイーサネットデバイスがサーバーにインストールされている。

手順

  1. ネットワークボンドを設定するネットワークデバイス名がわからない場合は、使用可能なデバイスを表示します。

    # nmcli device status
    DEVICE     TYPE      STATE                   CONNECTION
    enp7s0     ethernet  unavailable             --
    enp8s0     ethernet  unavailable             --
    ...
  2. nmtui を開始します。

    # nmtui
  3. Edit a connection 選択し、Enter を押します。
  4. Add を押します。
  5. ネットワークタイプのリストから Bond を選択し、Enter を押します。
  6. オプション: 作成する NetworkManager プロファイルの名前を入力します。

    ホストに複数のプロファイルがある場合は、わかりやすい名前を付けると、プロファイルの目的を識別しやすくなります。

  7. 作成するボンドデバイス名を Device フィールドに入力します。
  8. 作成するボンドにポートを追加します。

    1. Slaves リストの横にある Add を押します。
    2. ボンドにポートとして追加するインターフェイスのタイプ (例: Ethernet) を選択します。
    3. オプション: このボンドポート用に作成する NetworkManager プロファイルの名前を入力します。
    4. ポートのデバイス名を Device フィールドに入力します。
    5. OK を押して、ボンディング設定のウィンドウに戻ります。

      図3.1 イーサネットデバイスをポートとしてボンドに追加する

      nmtui bond add port
    6. ボンドにさらにポートを追加するには、これらの手順を繰り返します。
  9. ボンディングモードを設定します。設定した値に応じて、nmtui は、選択したモードに関連する設定の追加フィールドを表示します。
  10. 環境に応じて、IPv4 configuration および IPv6 configuration 領域に IP アドレス設定を設定します。これを行うには、これらの領域の横にあるボタンを押して、次を選択します。

    • ボンドが IP アドレスを必要としない場合は Disabled にします。
    • DHCP サーバーまたはステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) が IP アドレスをボンディングに動的に割り当てる場合は、Automatic にします。
    • ネットワークで静的 IP アドレス設定が必要な場合は、Manual にします。この場合、さらにフィールドに入力する必要があります。

      1. 設定するプロトコルの横にある Show を押して、追加のフィールドを表示します。
      2. Addresses の横にある Add を押して、IP アドレスとサブネットマスクを Classless Inter-Domain Routing (CIDR) 形式で入力します。

        サブネットマスクを指定しない場合、NetworkManager は IPv4 アドレスに /32 サブネットマスクを設定し、IPv6 アドレスに /64 サブネットマスクを設定します。

      3. デフォルトゲートウェイのアドレスを入力します。
      4. DNS servers の横にある Add を押して、DNS サーバーのアドレスを入力します。
      5. Search domains の横にある Add を押して、DNS 検索ドメインを入力します。

    図3.2 静的 IP アドレス設定によるボンド接続例

    nmtui bond static IP
  11. OK を押すと、新しい接続が作成され、自動的にアクティブ化されます。
  12. Back を押してメインメニューに戻ります。
  13. Quit を選択し、Enter キーを押して nmtui アプリケーションを閉じます。

検証

  1. ホストからネットワークケーブルを一時的に削除します。

    ソフトウェアユーティリティーを使用して、リンク障害イベントを適切にテストする方法がないことに注意してください。nmcli などの接続を非アクティブにするツールでは、ポート設定の変更を処理するボンディングドライバーの機能のみが表示され、実際のリンク障害イベントは表示されません。

  2. ボンドのステータスを表示します。

    # cat /proc/net/bonding/bond0

3.6. nm-connection-editor を使用したネットワークボンディングの設定

グラフィカルインターフェイスで Red Hat Enterprise Linux を使用する場合は、nm-connection-editor アプリケーションを使用してネットワークボンディングを設定できます。

nm-connection-editor は、新しいポートだけをボンドに追加できることに注意してください。既存の接続プロファイルをポートとして使用するには、nmcli を使用したネットワークボンディングの設定 の説明に従って nmcli ユーティリティーを使用してボンディングを作成します。

前提条件

  • サーバーに、2 つ以上の物理ネットワークデバイスまたは仮想ネットワークデバイスがインストールされている。
  • ボンディングのポートとしてイーサネットデバイスを使用するには、物理または仮想のイーサネットデバイスがサーバーにインストールされている。
  • ボンディングのポートとしてチーム、ボンディング、または VLAN デバイスを使用するには、これらのデバイスがまだ設定されていないことを確認してください。

手順

  1. ターミナルを開き、nm-connection-editor と入力します。

    $ nm-connection-editor
  2. + ボタンをクリックして、新しい接続を追加します。
  3. 接続タイプ Bond を選択し、作成 をクリックします。
  4. Bond タブで、以下を行います。

    1. 必要に応じて、Interface name フィールドにボンドインターフェイスの名前を設定します。
    2. 追加 ボタンをクリックして、ネットワークインターフェイスをポートとしてボンドに追加します。

      1. インターフェイスの接続タイプを選択します。たとえば、有線接続に Ethernet を選択します。
      2. 必要に応じて、ポートの接続名を設定します。
      3. イーサネットデバイスの接続プロファイルを作成する場合は、Ethernet タブを開き、Device フィールドでポートとしてボンディングに追加するネットワークインターフェイスを選択します。別のデバイスタイプを選択した場合は、それに応じて設定します。イーサネットインターフェイスは、設定されていないボンディングでのみ使用できることに注意してください。
      4. Save をクリックします。
    3. ボンディングに追加する各インターフェイスで直前の手順を繰り返します。

      add nic to bond in nm connection editor

    4. 必要に応じて、Media Independent Interface (MII) の監視間隔などの他のオプションを設定します。
  5. IPv4 Settings タブと IPv6 Settings タブの両方で IP アドレス設定を設定します。

    • このブリッジデバイスを他のデバイスのポートとして使用するには、Method フィールドを Disabled に設定します。
    • DHCP を使用するには、Method フィールドをデフォルトの Automatic (DHCP) のままにします。
    • 静的 IP 設定を使用するには、Method フィールドを Manual に設定し、それに応じてフィールドに値を入力します。

      bond IP settings nm connection editor

  6. Save をクリックします。
  7. nm-connection-editor を閉じます。

検証

  1. ホストからネットワークケーブルを一時的に削除します。

    ソフトウェアユーティリティーを使用して、リンク障害イベントを適切にテストする方法がないことに注意してください。nmcli などの接続を非アクティブにするツールでは、ポート設定の変更を処理するボンディングドライバーの機能のみが表示され、実際のリンク障害イベントは表示されません。

  2. ボンドのステータスを表示します。

    # cat /proc/net/bonding/bond0

3.7. nmstatectl を使用したネットワークボンディングの設定

nmstatectl ユーティリティーを使用して、Nmstate API を介してネットワークボンディングを設定します。Nmstate API は、設定を行った後、結果が設定ファイルと一致することを確認します。何らかの障害が発生した場合には、nmstatectl は自動的に変更をロールバックし、システムが不正な状態のままにならないようにします。

環境に応じて、YAML ファイルを適宜調整します。たとえば、ボンディングでイーサネットアダプターとは異なるデバイスを使用するには、ボンディングで使用するポートの Base-iface 属性と type 属性を調整します。

前提条件

  • サーバーに、2 つ以上の物理ネットワークデバイスまたは仮想ネットワークデバイスがインストールされている。
  • 物理または仮想のイーサネットデバイスをサーバーにインストールしてボンディングでポートとしてイーサネットデバイスを使用する。
  • ポート リストでインターフェイス名を設定し、対応するインターフェイスを定義して、ボンディングのポートとしてチーム、ブリッジ、または VLAN デバイスを使用する。
  • nmstate パッケージがインストールされている。

手順

  1. 以下の内容を含む YAML ファイルを作成します (例: ~/create-bond.yml)。

    ---
    interfaces:
    - name: bond0
      type: bond
      state: up
      ipv4:
        enabled: true
        address:
        - ip: 192.0.2.1
          prefix-length: 24
        dhcp: false
      ipv6:
        enabled: true
        address:
        - ip: 2001:db8:1::1
          prefix-length: 64
        autoconf: false
        dhcp: false
      link-aggregation:
        mode: active-backup
        port:
        - enp1s0
        - enp7s0
    - name: enp1s0
      type: ethernet
      state: up
    - name: enp7s0
      type: ethernet
      state: up
    
    routes:
      config:
      - destination: 0.0.0.0/0
        next-hop-address: 192.0.2.254
        next-hop-interface: bond0
      - destination: ::/0
        next-hop-address: 2001:db8:1::fffe
        next-hop-interface: bond0
    
    dns-resolver:
      config:
        search:
        - example.com
        server:
        - 192.0.2.200
        - 2001:db8:1::ffbb

    これらの設定では、次の設定を使用してネットワークボンディングを定義します。

    • ボンドのネットワークインターフェイス: enp1s0 および enp7s0
    • モード: active-backup
    • 静的 IPv4 アドレス: サブネットマスクが /24192.0.2.1
    • 静的 IPv6 アドレス: 2001:db8:1::1 (/64 サブネットマスクあり)
    • IPv4 デフォルトゲートウェイ: 192.0.2.254
    • IPv6 デフォルトゲートウェイ: 2001:db8:1::fffe
    • IPv4 DNS サーバー: 192.0.2.200
    • IPv6 DNS サーバー: 2001:db8:1::ffbb
    • DNS 検索ドメイン: example.com
  2. 設定をシステムに適用します。

    # nmstatectl apply ~/create-bond.yml

検証

  1. デバイスおよび接続の状態を表示します。

    # nmcli device status
    DEVICE      TYPE      STATE      CONNECTION
    bond0       bond      connected  bond0
  2. 接続プロファイルのすべての設定を表示します。

    # nmcli connection show bond0
    connection.id:              bond0
    connection.uuid:            79cbc3bd-302e-4b1f-ad89-f12533b818ee
    connection.stable-id:       --
    connection.type:            bond
    connection.interface-name:  bond0
    ...
  3. 接続設定を YAML 形式で表示します。

    # nmstatectl show bond0

関連情報

  • nmstatectl(8) の man ページ
  • /usr/share/doc/nmstate/examples/ directory

3.8. network RHEL システムロールを使用したネットワークボンディングの設定

network RHEL システムロールを使用して、ネットワークボンディングをリモートで設定できます。

前提条件

  • 制御ノードと管理ノードを準備している
  • 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
  • 管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する sudo 権限がある。
  • サーバーに、2 つ以上の物理ネットワークデバイスまたは仮想ネットワークデバイスがインストールされている。

手順

  1. 次の内容を含む Playbook ファイル (例: ~/playbook.yml) を作成します。

    ---
    - name: Configure the network
      hosts: managed-node-01.example.com
      tasks:
        - name: Configure a network bond that uses two Ethernet ports
          ansible.builtin.include_role:
            name: rhel-system-roles.network
          vars:
            network_connections:
              # Define the bond profile
              - name: bond0
                type: bond
                interface_name: bond0
                ip:
                  address:
                    - "192.0.2.1/24"
                    - "2001:db8:1::1/64"
                  gateway4: 192.0.2.254
                  gateway6: 2001:db8:1::fffe
                  dns:
                    - 192.0.2.200
                    - 2001:db8:1::ffbb
                  dns_search:
                    - example.com
                bond:
                  mode: active-backup
                state: up
    
              # Add an Ethernet profile to the bond
              - name: bond0-port1
                interface_name: enp7s0
                type: ethernet
                controller: bond0
                state: up
    
              # Add a second Ethernet profile to the bond
              - name: bond0-port2
                interface_name: enp8s0
                type: ethernet
                controller: bond0
                state: up

    これらの設定では、次の設定を使用してネットワークボンディングを定義します。

    • 静的 IPv4 アドレス: サブネットマスクが /24192.0.2.1
    • 静的 IPv6 アドレス - 2001:db8:1::1 (/64 サブネットマスクあり)
    • IPv4 デフォルトゲートウェイ - 192.0.2.254
    • IPv6 デフォルトゲートウェイ - 2001:db8:1::fffe
    • IPv4 DNS サーバー - 192.0.2.200
    • IPv6 DNS サーバー - 2001:db8:1::ffbb
    • DNS 検索ドメイン - example.com
    • ボンディングのポート - enp7s0 および enp8s0
    • ボンディングモード - active-backup

      注記

      Linux ボンディングのポートではなく、ボンディングに IP 設定を設定します。

  2. Playbook の構文を検証します。

    $ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml

    このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。

  3. Playbook を実行します。

    $ ansible-playbook ~/playbook.yml

関連情報

  • /usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.network/README.md ファイル
  • /usr/share/doc/rhel-system-roles/network/ ディレクトリー

3.9. VPN を中断せずにイーサネットとワイヤレス接続間の切り替えを可能にするネットワークボンディングの作成

ワークステーションを会社のネットワークに接続する RHEL ユーザーは、通常、リモートリソースにアクセスするのに VPN を使用します。ただし、イーサネット接続と Wi-Fi 接続間のワークステーションスイッチ (たとえば、イーサネット接続のあるドッキングステーションからノート PC を解放した場合など) は、VPN 接続が中断されます。この問題を回避するには、active-backup モードでイーサネット接続および Wi-Fi 接続を使用するネットワークボンディングを作成します。

前提条件

  • ホストに、イーサネットデバイスと Wi-Fi デバイスが含まれている。
  • イーサネットおよび Wi-Fi NetworkManager 接続プロファイルが作成され、両方の接続が独立して機能します。

    この手順では、以下の接続プロファイルを使用して bond0 という名前のネットワークボンディングを作成します。

    • enp11s0u1 イーサネットデバイスに関連付けられた Docking_station
    • wlp1s0 Wi-Fi デバイスに関連付けられた Wi-Fi

手順

  1. active-backup モードでボンドインターフェイスを作成します。

    # nmcli connection add type bond con-name bond0 ifname bond0 bond.options "mode=active-backup"

    このコマンドは、インターフェイスおよび接続プロファイル bond0 の両方に名前を付けます。

  2. ボンディングの IPv4 設定を設定します。

    • ネットワークの DHCP サーバーが IPv4 アドレスをホストに割り当てる場合は、何もする必要はありません。
    • ローカルネットワークに静的 IPv4 アドレスが必要な場合は、アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、DNS サーバー、および DNS 検索ドメインを bond0 接続に設定します。

      # nmcli connection modify bond0 ipv4.addresses '192.0.2.1/24'
      # nmcli connection modify bond0 ipv4.gateway '192.0.2.254'
      # nmcli connection modify bond0 ipv4.dns '192.0.2.253'
      # nmcli connection modify bond0 ipv4.dns-search 'example.com'
      # nmcli connection modify bond0 ipv4.method manual
  3. ボンディングの IPv6 設定を設定します。

    • ネットワークのルーターまたは DHCP サーバーが IPv6 アドレスをホストに割り当てる場合、アクションは必要ありません。
    • ローカルネットワークに静的 IPv6 アドレスが必要な場合は、アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、DNS サーバー、および DNS 検索ドメインを bond0 接続に設定します。

      # nmcli connection modify bond0 ipv6.addresses '2001:db8:1::1/64'
      # nmcli connection modify bond0 ipv6.gateway '2001:db8:1::fffe'
      # nmcli connection modify bond0 ipv6.dns '2001:db8:1::fffd'
      # nmcli connection modify bond0 ipv6.dns-search 'example.com'
      # nmcli connection modify bond0 ipv6.method manual
  4. 接続プロファイルを表示します。

    # nmcli connection show
    NAME             UUID                                  TYPE      DEVICE
    Docking_station  256dd073-fecc-339d-91ae-9834a00407f9  ethernet  enp11s0u1
    Wi-Fi            1f1531c7-8737-4c60-91af-2d21164417e8  wifi      wlp1s0
    ...

    次のステップでは、接続プロファイルとイーサネットデバイス名が必要です。

  5. イーサネット接続の接続プロファイルをボンドに割り当てます。

    # nmcli connection modify Docking_station master bond0
  6. Wi-Fi 接続の接続プロファイルをボンディングに割り当てます。

    # nmcli connection modify Wi-Fi master bond0
  7. Wi-Fi ネットワークが MAC フィルタリングを使用して、許可リストの MAC アドレスのみがネットワークにアクセスできるようにするには、NetworkManager がアクティブなポートの MAC アドレスをボンドに動的に割り当てるように設定します。

    # nmcli connection modify bond0 +bond.options fail_over_mac=1

    この設定では、イーサネットデバイスと Wi-Fi デバイスの両方の MAC アドレスの代わりに、Wi-Fi デバイスの MAC アドレスのみを許可リストに設定する必要があります。

  8. イーサネット接続に関連付けられたデバイスを、ボンドのプライマリーデバイスとして設定します。

    # nmcli con modify bond0 +bond.options "primary=enp11s0u1"

    この設定では、ボンディングが利用可能な場合は、イーサネット接続を常に使用します。

  9. bond0 デバイスがアクティブになると、NetworkManager がポートを自動的にアクティブになるように設定します。

    # nmcli connection modify bond0 connection.autoconnect-slaves 1
  10. bond0 接続をアクティベートします。

    # nmcli connection up bond0

検証

  • 現在アクティブなデバイス、ボンドおよびそのポートのステータスを表示します。

    # cat /proc/net/bonding/bond0
    Ethernet Channel Bonding Driver: v3.7.1 (April 27, 2011)
    
    Bonding Mode: fault-tolerance (active-backup) (fail_over_mac active)
    Primary Slave: enp11s0u1 (primary_reselect always)
    Currently Active Slave: enp11s0u1
    MII Status: up
    MII Polling Interval (ms): 1
    Up Delay (ms): 0
    Down Delay (ms): 0
    Peer Notification Delay (ms): 0
    
    Slave Interface: enp11s0u1
    MII Status: up
    Speed: 1000 Mbps
    Duplex: full
    Link Failure Count: 0
    Permanent HW addr: 00:53:00:59:da:b7
    Slave queue ID: 0
    
    Slave Interface: wlp1s0
    MII Status: up
    Speed: Unknown
    Duplex: Unknown
    Link Failure Count: 2
    Permanent HW addr: 00:53:00:b3:22:ba
    Slave queue ID: 0

3.10. 異なるネットワークボンディングモード

Linux ボンディングドライバーは、リンクアグリゲーションを提供します。ボンディングは、複数のネットワークインターフェイスを並行して集約して、単一の論理結合インターフェイスを提供するプロセスです。ボンディングされたインターフェイスのアクションは、モードとも呼ばれるボンディングポリシーによって異なります。さまざまなモードが、ロードバランシングサービスまたはホットスタンバイサービスのいずれかを提供します。

次のモードがあります。

Balance-rr (モード 0)

Balance-rr は、使用可能な最初のポートから最後のポートへとパケットを順次送信するラウンドロビンアルゴリズムを使用します。このモードは、ロードバランシングとフォールトトレランスを提供します。

このモードでは、EtherChannel または同様ポートのグループ化とも呼ばれるポートアグリゲーショングループのスイッチ設定が必要です。EtherChannel は、複数の物理イーサネットリンクを 1 つの論理イーサネットリンクにグループ化するポートリンクアグリゲーションテクノロジーです。

このモードの欠点は、負荷の高いワークロードや、TCP スループットと順序付けられたパケット配信が不可欠な場合には適していないことです。

Active-backup (Mode 1)

Active-backup は、結合内でアクティブなポートが 1 つだけであることを決定するポリシーを使用します。このモードはフォールトトレランスを提供し、スイッチ設定は必要ありません。

アクティブポートに障害が発生すると、代替ポートがアクティブになります。ボンディングは、Gratuitous Address Resolution Protocol (ARP) 応答をネットワークに送信します。Gratuitous ARP は、ARP フレームの受信者に転送テーブルの更新を強制します。Active-backup モードは、Gratuitous ARP を送信して、ホストの接続を維持するための新しいパスを通知します。

primary オプションは、ボンディングインターフェイスの優先ポートを定義します。

Balance-xor (Mode 2)

Balance-xor は、選択された送信ハッシュポリシーを使用してパケットを送信します。このモードは、ロードバランシングとフォールトトレランスを提供し、Etherchannel または同様のポートグループをセットアップするためのスイッチ設定を必要とします。

パケット送信を変更して送信のバランスを取るために、このモードでは xmit_hash_policy オプションを使用します。インターフェイス上のトラフィックの送信元または宛先に応じて、インターフェイスには追加の負荷分散設定が必要です。xmit_hash_policy bonding parameter の説明を参照してください。

Broadcast (Mode 3)

Broadcast は、すべてのインターフェイスですべてのパケットを送信するポリシーを使用します。このモードは、フォールトトレランスを提供し、EthercChannel または同様のポートグループをセットアップするためのスイッチ設定を必要とします。

このモードの欠点は、負荷の高いワークロードや、TCP スループットと順序付けられたパケット配信が不可欠な場合には適していないことです。

802.3ad (Mode 4)

802.3ad は、同じ名前の IEEE 標準の動的リンクアグリゲーションポリシーを使用します。このモードはフォールトトレランスを提供します。このモードでは、Link Aggregation Control Protocol (LACP) ポートグループを設定するためのスイッチ設定が必要です。

このモードは、同じ速度とデュプレックス設定を共有するアグリゲーショングループを作成し、アクティブなアグリゲーターのすべてのポートを利用します。インターフェイス上のトラフィックの送信元または宛先に応じて、モードには追加の負荷分散設定が必要です。

デフォルトでは、発信トラフィックのポート選択は送信ハッシュポリシーに依存します。送信ハッシュポリシーの xmit_hash_policy オプションを使用して、ポートの選択を変更し、送信を分散します。

802.3adBalance-xor の違いはコンプライアンスです。802.3ad ポリシーは、ポートアグリゲーショングループ間で LACP をネゴシエートします。xmit_hash_policy bonding parameter の説明を参照してください。

Balance-tlb (Mode 5)

Balance-tlb は、送信負荷分散ポリシーを使用します。このモードは、フォールトトレランスと負荷分散を提供し、スイッチサポートを必要としないチャネルボンディングを確立します。

アクティブポートは着信トラフィックを受信します。アクティブポートに障害が発生した場合、別のポートが障害ポートの MAC アドレスを引き継ぎます。発信トラフィックを処理するインターフェイスを決定するには、次のいずれかのモードを使用します。

  • 値が 0: ハッシュ分散ポリシーを使用して、負荷分散なしでトラフィックを配分します
  • 値が 1: 負荷分散を使用してトラフィックを各ポートに配分します

    ボンディングオプション tlb_dynamic_lb=0 を使用すると、このボンディングモードは xmit_hash_policy ボンディングオプションを使用して送信を分散します。primary オプションは、ボンディングインターフェイスの優先ポートを定義します。

xmit_hash_policy bonding parameter の説明を参照してください。

Balance-alb (Mode 6)

Balance-alb は、適応負荷分散ポリシーを使用します。このモードは、フォールトトレランスとロードバランシングを提供し、特別なスイッチサポートを必要としません。

このモードには、IPv4 および IPv6 トラフィックのバランス - 送信ロードバランシング (balance-tlb) と受信ロードバランシングが含まれます。ボンディングは、ローカルシステムから送信された ARP 応答を傍受し、ボンディング内のポートの 1 つの送信元ハードウェアアドレスを上書きします。ARP ネゴシエーションは、受信負荷分散を管理します。したがって、異なるポートは、サーバーに対して異なるハードウェアアドレスを使用します。

primary オプションは、ボンディングインターフェイスの優先ポートを定義します。ボンディングオプション tlb_dynamic_lb=0 を使用すると、このボンディングモードは xmit_hash_policy ボンディングオプションを使用して送信を分散します。xmit_hash_policy bonding parameter の説明を参照してください。

関連情報

3.11. xmit_hash_policy ボンディングパラメーター

xmit_hash_policy 負荷分散パラメーターは、balance-xor802.3adbalance-alb、および balance-tlb モードでのノード選択の送信ハッシュポリシーを選択します。tlb_dynamic_lb parameter is 0 の場合、モード 5 および 6 にのみ適用されます。このパラメーターで使用できる値は、layer2layer2+3layer3+4encap2+3encap3+4、および vlan+srcmac です。

詳細については、次の表を参照してください。

ポリシー層またはネットワーク層

Layer2

Layer2+3

Layer3+4

encap2+3

encap3+4

VLAN+srcmac

用途

送信元および宛先の MAC アドレスとイーサネットプロトコルタイプの XOR

送信元および宛先の MAC アドレスと IP アドレスの XOR

送信元および宛先のポートと IP アドレスの XOR

サポートされているトンネル内の送信元と宛先の MAC アドレスと IP アドレスの XOR (仮想拡張 LAN (VXLAN) など)。このモードは、skb_flow_dissect() 関数に依存してヘッダーフィールドを取得します。

サポートされているトンネル内の送信元ポートと宛先ポートおよび IP アドレスの XOR (VXLAN など)。このモードは、skb_flow_dissect() 関数に依存してヘッダーフィールドを取得します。

VLAN ID、送信元 MAC ベンダー、送信元 MAC デバイスの XOR

トラフィックの配置

基盤となる同一ネットワークインターフェイス上にある特定のネットワークピアに向かうすべてのトラフィック

基盤となる同一ネットワークインターフェイス上の特定の IP アドレスに向かうすべてのトラフィック

基盤となる同一ネットワークインターフェイス上の特定の IP アドレスとポートに向かうすべてのトラフィック

   

プライマリーの選択

このシステムと、同じブロードキャストドメイン内の他の複数システムとの間でネットワークトラフィックが発生している場合

このシステムと他の複数システム間のネットワークトラフィックがデフォルトゲートウェイを通過する場合

このシステムと別のシステムの間のネットワークトラフィックが同じ IP アドレスを使用しているが、複数のポートを通過する場合

カプセル化されたトラフィックが、ソースシステムと、複数の IP アドレスを使用する他の複数システムとの間に発生している場合

カプセル化されたトラフィックが、ソースシステムと、複数のポート番号を使用する他のシステムとの間で発生している場合

ボンディングが複数のコンテナーまたは仮想マシン (VM) からのネットワークトラフィックを伝送し、それらの MAC アドレスをブリッジネットワークなどの外部ネットワークに直接公開し、モード 2 またはモード 4 のスイッチを設定できない場合

セカンダリーの選択

ネットワークトラフィックの大部分が、このシステムとデフォルトゲートウェイの背後にある複数の他のシステムとの間で発生する場合

ネットワークトラフィックの大部分がこのシステムと別のシステムとの間で発生する場合

    

Compliant

802.3ad

802.3ad

802.3ad 以外

   

デフォルトポリシー

設定されていない場合、これがデフォルトポリシー

非 IP トラフィックの場合、式は layer2 送信ポリシーと同じ

非 IP トラフィックの場合、式は layer2 送信ポリシーと同じ

   

第4章 ネットワークチーミングの設定

ネットワークチームは、物理ネットワークインターフェイスと仮想ネットワークインターフェイスを組み合わせるか集約して、より高いスループットまたは冗長性を備えた論理インターフェイスを提供する方法です。ネットワークチーミングでは、小さなカーネルモジュールを使用してパケットフローの高速処理や、他のタスクのためのユーザー空間サービスを実装します。これにより、ネットワークチーミングは、負荷分散および冗長性の要件に対して、簡単に拡張可能でスケーラブルなソリューションとなります。

Red Hat Enterprise Linux は、チームデバイスを設定するためのさまざまなオプションを管理者に提供します。以下に例を示します。

  • nmcli を使用し、コマンドラインを使用してチーム接続を設定します。
  • RHEL Web コンソールを使用し、Web ブラウザーを使用してチーム接続を設定します。
  • nm-connection-editor アプリケーションを使用して、グラフィカルインターフェイスでチーム接続を設定します。
重要

Red Hat Enterprise Linux 9 では、ネットワークチーミングが非推奨になりました。サーバーを将来バージョンの RHEL にアップグレードする予定がある場合は、代替手段としてカーネルボンディングドライバーの使用を検討してください。詳細は、Configuring network bonding を参照してください。

4.1. コントローラーおよびポートインターフェイスのデフォルト動作の理解

NetworkManager サービスを使用してチームまたはボンディングのポートインターフェイスを管理またはトラブルシューティングする場合は、以下のデフォルトの動作を考慮してください。

  • コントローラーインターフェイスを起動しても、ポートインターフェイスは自動的に起動しない。
  • ポートインターフェイスを起動すると、コントローラーインターフェイスは毎回、起動する。
  • コントローラーインターフェイスを停止すると、ポートインターフェイスも停止する。
  • ポートのないコントローラーは、静的 IP 接続を開始できる。
  • コントローラーにポートがない場合は、DHCP 接続の開始時にポートを待つ。
  • DHCP 接続でポートを待機中のコントローラーは、キャリアを伴うポートの追加時に完了する。
  • DHCP 接続でポートを待機中のコントローラーは、キャリアを伴わないポートを追加する時に待機を継続する。

4.3. nmcli を使用したネットワークチームの設定

コマンドラインでネットワークチームを設定するには、nmcli ユーティリティーを使用します。

重要

Red Hat Enterprise Linux 9 では、ネットワークチーミングが非推奨になりました。サーバーを将来バージョンの RHEL にアップグレードする予定がある場合は、代替手段としてカーネルボンディングドライバーの使用を検討してください。詳細は、Configuring network bonding を参照してください。

前提条件

  • teamd および NetworkManager-team パッケージがインストールされている。
  • サーバーに、2 つ以上の物理ネットワークデバイスまたは仮想ネットワークデバイスがインストールされている。
  • チームのポートとしてイーサネットデバイスを使用するには、物理または仮想のイーサネットデバイスがサーバーにインストールされ、スイッチに接続されている必要があります。
  • チームのポートにボンディング、ブリッジ、または VLAN デバイスを使用するには、チームの作成時にこれらのデバイスを作成するか、次の説明に従って事前にデバイスを作成することができます。

手順

  1. チームインターフェイスを作成します。

    # nmcli connection add type team con-name team0 ifname team0 team.runner activebackup

    このコマンドは、activebackup ランナーを使用する team0 という名前のネットワークチームを作成します。

  2. 必要に応じて、リンク監視を設定します。たとえば、team0 接続プロファイルで ethtool リンク監視を設定するには、次のコマンドを実行します。

    # nmcli connection modify team0 team.link-watchers "name=ethtool"

    リンク監視は、さまざまなパラメーターに対応します。リンク監視にパラメーターを設定するには、name プロパティーでスペースで区切って指定します。name プロパティーは引用符で囲む必要があることに注意してください。たとえば、ethtool リンク監視を使用し、delay-up パラメーターを 2500 ミリ秒 (2.5 秒) で設定するには、次のコマンドを実行します。

    # nmcli connection modify team0 team.link-watchers "name=ethtool delay-up=2500"

    複数のリンク監視および各リンク監視を、特定のパラメーターで設定するには、リンク監視をコンマで区切る必要があります。以下の例では、delay-up パラメーターで ethtool リンク監視を設定します。arp_ping リンク監視は、source-host パラメーターおよび target-host パラメーターで設定します。

    # nmcli connection modify team0 team.link-watchers "name=ethtool delay-up=2, name=arp_ping source-host=192.0.2.1 target-host=192.0.2.2"
  3. ネットワークインターフェイスを表示し、次のステップでチームに追加するインターフェイスの名前を書き留めておきます。

    # nmcli device status
    DEVICE  TYPE      STATE         CONNECTION
    enp7s0  ethernet  disconnected  --
    enp8s0  ethernet  disconnected  --
    bond0   bond      connected  bond0
    bond1   bond      connected  bond1
    ...

    この例では、以下のように設定されています。

    • enp7s0 および enp8s0 は設定されません。これらのデバイスをポートとして使用するには、次のステップに接続プロファイルを追加します。いずれの接続にも割り当てられていないチームのイーサネットインターフェイスのみを使用できる点に注意してください。
    • bond0 および bond1 には既存の接続プロファイルがあります。これらのデバイスをポートとして使用するには、次の手順でプロファイルを変更します。
  4. ポートインターフェイスをチームに割り当てます。

    1. チームに割り当てるインターフェイスが設定されていない場合は、それらの接続プロファイルを新たに作成します。

      # nmcli connection add type ethernet slave-type team con-name team0-port1 ifname enp7s0 master team0
      # nmcli connection add type ethernet slave--type team con-name team0-port2 ifname enp8s0 master team0

      これらのコマンドは、enp7s0 および enp8s0 にプロファイルを作成し、team0 接続に追加します。

    2. 既存の接続プロファイルをチームに割り当てるには、以下を実行します。

      1. これらの接続の master パラメーターを team0 に設定します。

        # nmcli connection modify bond0 master team0
        # nmcli connection modify bond1 master team0

        これらのコマンドは、bond0 および bond1 という名前の既存の接続プロファイルを team0 接続に割り当てます。

      2. 接続を再度アクティブにします。

        # nmcli connection up bond0
        # nmcli connection up bond1
  5. IPv4 を設定します。

    • このチームデバイスを他のデバイスのポートとして使用するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify team0 ipv4.method disabled
    • DHCP を使用するために必要な操作はありません。
    • 静的 IPv4 アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、および DNS サーバーを team0 接続に設定するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify team0 ipv4.addresses '192.0.2.1/24' ipv4.gateway '192.0.2.254' ipv4.dns '192.0.2.253' ipv4.dns-search 'example.com' ipv4.method manual
  6. IPv6 設定を行います。

    • このチームデバイスを他のデバイスのポートとして使用するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify team0 ipv6.method disabled
    • ステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) を使用する場合、アクションは必要ありません。
    • 静的 IPv6 アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、および DNS サーバーを team0 接続に設定するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify team0 ipv6.addresses '2001:db8:1::1/64' ipv6.gateway '2001:db8:1::fffe' ipv6.dns '2001:db8:1::fffd' ipv6.dns-search 'example.com' ipv6.method manual
  7. 接続をアクティベートします。

    # nmcli connection up team0

検証

  • チームのステータスを表示します。

    # teamdctl team0 state
    setup:
      runner: activebackup
    ports:
      enp7s0
        link watches:
          link summary: up
          instance[link_watch_0]:
            name: ethtool
            link: up
            down count: 0
      enp8s0
        link watches:
          link summary: up
          instance[link_watch_0]:
            name: ethtool
            link: up
            down count: 0
    runner:
      active port: enp7s0

    この例では、両方のポートが起動しています。

4.4. RHEL Web コンソールを使用したネットワークチームの設定

Web ブラウザーベースのインターフェイスを使用してネットワーク設定を管理する場合は、RHEL Web コンソールを使用してネットワークチームを設定します。

重要

Red Hat Enterprise Linux 9 では、ネットワークチーミングが非推奨になりました。サーバーを将来バージョンの RHEL にアップグレードする予定がある場合は、代替手段としてカーネルボンディングドライバーの使用を検討してください。詳細は、Configuring network bonding を参照してください。

前提条件

手順

  1. 画面左側のナビゲーションで Networking タブを選択します。
  2. Interfaces セクションで Add team をクリックします。
  3. 作成するチームデバイスの名前を入力します。
  4. チームのポートにするインターフェイスを選択します。
  5. チームのランナーを選択します。

    Load balancing または 802.3ad LACP を選択すると、Web コンソールに追加のフィールド Balancer が表示されます。

  6. リンクウォッチャーを設定します。

    • Ethtool を選択した場合は、さらに、リンクアップおよびリンクダウンの遅延を設定します。
    • ARP ping または NSNA ping を選択し、さらに ping の間隔と ping ターゲットを設定します。
    チーム設定
  7. Apply をクリックします。
  8. デフォルトでは、チームは動的 IP アドレスを使用します。静的 IP アドレスを設定する場合:

    1. Interfaces セクションでチームの名前をクリックします。
    2. 設定するプロトコルの横にある Edit をクリックします。
    3. Addresses の横にある Manual を選択し、IP アドレス、接頭辞、およびデフォルトゲートウェイを入力します。
    4. DNS セクションで + ボタンをクリックし、DNS サーバーの IP アドレスを入力します。複数の DNS サーバーを設定するには、この手順を繰り返します。
    5. DNS search domains セクションで、+ ボタンをクリックし、検索ドメインを入力します。
    6. インターフェイスにスタティックルートが必要な場合は、Routes セクションで設定します。

      bond team bridge vlan.ipv4
    7. Apply をクリックします。

検証

  1. 画面左側のナビゲーションで Networking タブを選択し、インターフェイスに着信および発信トラフィックがあるかどうかを確認します。

    team verify
  2. チームのステータスを表示します。

    # teamdctl team0 state
    setup:
      runner: activebackup
    ports:
      enp7s0
        link watches:
          link summary: up
          instance[link_watch_0]:
            name: ethtool
            link: up
            down count: 0
      enp8s0
        link watches:
          link summary: up
          instance[link_watch_0]:
            name: ethtool
            link: up
            down count: 0
    runner:
      active port: enp7s0

    この例では、両方のポートが起動しています。

4.5. nm-connection-editor を使用したネットワークチームの設定

グラフィカルインターフェイスで Red Hat Enterprise Linux を使用する場合は、nm-connection-editor アプリケーションを使用してネットワークチームを設定できます。

nm-connection-editor は、新しいポートだけをチームに追加できることに注意してください。既存の接続プロファイルをポートとして使用するには、nmcli を使用したネットワークチームの設定 の説明に従って、nmcli ユーティリティーを使用してチームを作成します。

重要

Red Hat Enterprise Linux 9 では、ネットワークチーミングが非推奨になりました。サーバーを将来バージョンの RHEL にアップグレードする予定がある場合は、代替手段としてカーネルボンディングドライバーの使用を検討してください。詳細は、Configuring network bonding を参照してください。

前提条件

  • teamd および NetworkManager-team パッケージがインストールされている。
  • サーバーに、2 つ以上の物理ネットワークデバイスまたは仮想ネットワークデバイスがインストールされている。
  • 物理または仮想のイーサネットデバイスをサーバーにインストールし、チームのポートとしてイーサネットデバイスを使用する。
  • チーム、ボンディング、または VLAN デバイスをチームのポートとして使用するには、これらのデバイスがまだ設定されていないことを確認してください。

手順

  1. ターミナルを開き、nm-connection-editor と入力します。

    $ nm-connection-editor
  2. + ボタンをクリックして、新しい接続を追加します。
  3. 接続タイプ Team を選択し、作成 をクリックします。
  4. Team タブで、以下を行います。

    1. 必要に応じて、Interface name フィールドにチームインターフェイスの名前を設定します。
    2. Add ボタンをクリックして、ネットワークインターフェイスの新しい接続プロファイルを追加し、プロファイルをポートとしてチームに追加します。

      1. インターフェイスの接続タイプを選択します。たとえば、有線接続に Ethernet を選択します。
      2. 必要に応じて、ポートの接続名を設定します。
      3. イーサネットデバイスの接続プロファイルを作成する場合は、Ethernet タブを開き、Device フィールドでポートとしてチームに追加するネットワークインターフェイスを選択します。別のデバイスタイプを選択した場合は、それに応じて設定します。いずれの接続にも割り当てられていないチームのイーサネットインターフェイスのみを使用できる点に注意してください。
      4. Save をクリックします。
    3. チームに追加する各インターフェイスに直前の手順を繰り返します。

      add nic to team in nm connection editor

    4. Advanced ボタンをクリックして、チーム接続に高度なオプションを設定します。

      1. Runner タブで、ランナーを選択します。
      2. Link Watcher タブで、リンク監視とそのオプションを設定します。
      3. OK をクリックします。
  5. IPv4 Settings タブと IPv6 Settings タブの両方で IP アドレス設定を設定します。

    • このブリッジデバイスを他のデバイスのポートとして使用するには、Method フィールドを Disabled に設定します。
    • DHCP を使用するには、Method フィールドをデフォルトの Automatic (DHCP) のままにします。
    • 静的 IP 設定を使用するには、Method フィールドを Manual に設定し、それに応じてフィールドに値を入力します。

      team IP settings nm connection editor

  6. Save をクリックします。
  7. nm-connection-editor を閉じます。

検証

  • チームのステータスを表示します。

    # teamdctl team0 state
    setup:
      runner: activebackup
    ports:
      enp7s0
        link watches:
          link summary: up
          instance[link_watch_0]:
            name: ethtool
            link: up
            down count: 0
      enp8s0
        link watches:
          link summary: up
          instance[link_watch_0]:
            name: ethtool
            link: up
            down count: 0
    runner:
      active port: enp7s0

第5章 VLAN タグの設定

仮想ローカルエリアネットワーク (VLAN) は、物理ネットワーク内の論理ネットワークです。VLAN インターフェイスは、インターフェイスを通過する際に VLAN ID でパケットをタグ付けし、返信パケットのタグを削除します。VLAN インターフェイスを、イーサネット、ボンド、チーム、ブリッジデバイスなどの別のインターフェイスに作成します。これらのインターフェイスは parent interface と呼ばれます。

Red Hat Enterprise Linux は、VLAN デバイスを設定するためのさまざまなオプションを管理者に提供します。以下に例を示します。

  • nmcli を使用し、コマンドラインを使用して VLAN のタグ付けを設定します。
  • RHEL Web コンソールを使用し、Web ブラウザーを使用して VLAN のタグ付けを設定します。
  • nmtui を使用し、テキストベースのユーザーインターフェイスで VLAN のタグ付けを設定します。
  • nm-connection-editor アプリケーションを使用して、グラフィカルインターフェイスで接続を設定します。
  • nmstatectl を使用して、Nmstate API を介して接続を設定します。
  • RHEL システムロールを使用して、1 つまたは複数のホストで VLAN 設定を自動化します。

5.1. nmcli を使用した VLAN タグ付けの設定

nmcli ユーティリティーを使用して、コマンドラインで仮想ローカルエリアネットワーク (VLAN) のタグ付けを設定できます。

前提条件

  • 仮想 VLAN インターフェイスに対する親として使用するインターフェイスが VLAN タグに対応している。
  • ボンドインターフェイスに VLAN を設定する場合は、以下のようになります。

    • ボンディングのポートが起動している。
    • ボンドが、fail_over_mac=follow オプションで設定されていない。VLAN 仮想デバイスは、親の新規 MAC アドレスに一致する MAC アドレスを変更できません。このような場合、トラフィックは間違ったソースの MAC アドレスで送信されます。
    • ボンドは通常、DHCP サーバーまたは IPv6 自動設定から IP アドレスを取得することは想定されていません。ボンディングの作成時に ipv4.method=disable オプションおよび ipv6.method=ignore オプションを設定してこれを確認します。そうしないと、DHCP または IPv6 の自動設定がしばらくして失敗した場合に、インターフェイスがダウンする可能性があります。
  • ホストが接続するスイッチは、VLAN タグに対応するように設定されています。詳細は、スイッチのドキュメントを参照してください。

手順

  1. ネットワークインターフェイスを表示します。

    # nmcli device status
    DEVICE   TYPE      STATE         CONNECTION
    enp1s0   ethernet  disconnected  enp1s0
    bridge0  bridge    connected     bridge0
    bond0    bond      connected     bond0
    ...
  2. VLAN インターフェイスを作成します。たとえば、VLAN インターフェイス vlan10 を作成し、enp1s0 を親インターフェイスとして使用し、VLAN ID 10 のタグパケットを作成するには、次のコマンドを実行します。

    # nmcli connection add type vlan con-name vlan10 ifname vlan10 vlan.parent enp1s0 vlan.id 10

    VLAN は、0 から 4094 の範囲内に存在する必要があります。

  3. デフォルトでは、VLAN 接続は、親インターフェイスから最大伝送単位 (MTU) を継承します。必要に応じて、別の MTU 値を設定します。

    # nmcli connection modify vlan10 ethernet.mtu 2000
  4. IPv4 を設定します。

    • この VLAN デバイスを他のデバイスのポートとして使用するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify vlan10 ipv4.method disabled
    • DHCP を使用するために必要な操作はありません。
    • 静的 IPv4 アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、および DNS サーバーを vlan10 接続に設定するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify vlan10 ipv4.addresses '192.0.2.1/24' ipv4.gateway '192.0.2.254' ipv4.dns '192.0.2.253' ipv4.method manual
  5. IPv6 設定を行います。

    • この VLAN デバイスを他のデバイスのポートとして使用するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify vlan10 ipv6.method disabled
    • ステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) を使用する場合、アクションは必要ありません。
    • 静的 IPv6 アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、および DNS サーバーを vlan10 接続に設定するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify vlan10 ipv6.addresses '2001:db8:1::1/32' ipv6.gateway '2001:db8:1::fffe' ipv6.dns '2001:db8:1::fffd' ipv6.method manual
  6. 接続をアクティベートします。

    # nmcli connection up vlan10

検証

  • 設定を確認します。

    # ip -d addr show vlan10
    4: vlan10@enp1s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc noqueue state UP group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:72:2f:6e brd ff:ff:ff:ff:ff:ff promiscuity 0
        vlan protocol 802.1Q id 10 <REORDER_HDR> numtxqueues 1 numrxqueues 1 gso_max_size 65536 gso_max_segs 65535
        inet 192.0.2.1/24 brd 192.0.2.255 scope global noprefixroute vlan10
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 2001:db8:1::1/32 scope global noprefixroute
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 fe80::8dd7:9030:6f8e:89e6/64 scope link noprefixroute
           valid_lft forever preferred_lft forever

関連情報

  • nm-settings(5) man ページ

5.2. RHEL Web コンソールを使用した VLAN タグ付けの設定

Web ブラウザーベースのインターフェイスを使用してネットワーク設定を管理する場合は、RHEL Web コンソールを使用して VLAN タグ付けを設定します。

前提条件

  • 仮想 VLAN インターフェイスに対する親として使用するインターフェイスが VLAN タグに対応している。
  • ボンドインターフェイスに VLAN を設定する場合は、以下のようになります。

    • ボンディングのポートが起動している。
    • ボンドが、fail_over_mac=follow オプションで設定されていない。VLAN 仮想デバイスは、親の新規 MAC アドレスに一致する MAC アドレスを変更できません。このような場合、トラフィックは間違ったソースの MAC アドレスで送信されます。
    • ボンドは通常、DHCP サーバーまたは IPv6 自動設定から IP アドレスを取得することは想定されていません。結合を作成する IPv4 および IPv6 プロトコルを無効にして、これを確認します。そうしないと、DHCP または IPv6 の自動設定がしばらくして失敗した場合に、インターフェイスがダウンする可能性があります。
  • ホストが接続するスイッチは、VLAN タグに対応するように設定されています。詳細は、スイッチのドキュメントを参照してください。

手順

  1. 画面左側のナビゲーションで Networking タブを選択します。
  2. Interfaces セクションで Add VLAN をクリックします。
  3. 親デバイスを選択します。
  4. VLAN ID を入力します。
  5. VLAN デバイスの名前を入力するか、自動生成された名前のままにします。

    VLAN 設定
  6. Apply をクリックします。
  7. デフォルトでは、VLAN デバイスは動的 IP アドレスを使用します。静的 IP アドレスを設定する場合:

    1. Interfaces セクションで VLAN デバイスの名前をクリックします。
    2. 設定するプロトコルの横にある Edit をクリックします。
    3. Addresses の横にある Manual を選択し、IP アドレス、接頭辞、およびデフォルトゲートウェイを入力します。
    4. DNS セクションで + ボタンをクリックし、DNS サーバーの IP アドレスを入力します。複数の DNS サーバーを設定するには、この手順を繰り返します。
    5. DNS search domains セクションで、+ ボタンをクリックし、検索ドメインを入力します。
    6. インターフェイスにスタティックルートが必要な場合は、Routes セクションで設定します。

      bond team bridge vlan.ipv4
    7. Apply をクリックします。

検証

  • 画面左側のナビゲーションで Networking タブを選択し、インターフェイスに着信および発信トラフィックがあるかどうかを確認します。

    VLAN 検証

5.3. nmtui を使用して VLAN タグを設定する

nmtui アプリケーションは、NetworkManager 用のテキストベースのユーザーインターフェイスを提供します。nmtui を使用して、グラフィカルインターフェイスを使用せずにホスト上で VLAN タグ付けを設定できます。

注記

nmtui で 以下を行います。

  • カーソルキーを使用してナビゲートします。
  • ボタンを選択して Enter を押します。
  • Space を使用してチェックボックスをオンまたはオフにします。

前提条件

  • 仮想 VLAN インターフェイスに対する親として使用するインターフェイスが VLAN タグに対応している。
  • ボンドインターフェイスに VLAN を設定する場合は、以下のようになります。

    • ボンディングのポートが起動している。
    • ボンドが、fail_over_mac=follow オプションで設定されていない。VLAN 仮想デバイスは、親の新規 MAC アドレスに一致する MAC アドレスを変更できません。このような場合、トラフィックは間違ったソースの MAC アドレスで送信されます。
    • ボンドは通常、DHCP サーバーまたは IPv6 自動設定から IP アドレスを取得することは想定されていません。ボンディングの作成時に ipv4.method=disable オプションおよび ipv6.method=ignore オプションを設定してこれを確認します。そうしないと、DHCP または IPv6 の自動設定がしばらくして失敗した場合に、インターフェイスがダウンする可能性があります。
  • ホストが接続するスイッチは、VLAN タグに対応するように設定されています。詳細は、スイッチのドキュメントを参照してください。

手順

  1. VLAN タグ付けを設定するネットワークデバイス名がわからない場合は、使用可能なデバイスを表示します。

    # nmcli device status
    DEVICE     TYPE      STATE                   CONNECTION
    enp1s0     ethernet  unavailable             --
    ...
  2. nmtui を開始します。

    # nmtui
  3. Edit a connection 選択し、Enter を押します。
  4. Add を押します。
  5. ネットワークタイプのリストから VLAN を選択し、Enter を押します。
  6. オプション: 作成する NetworkManager プロファイルの名前を入力します。

    ホストに複数のプロファイルがある場合は、わかりやすい名前を付けると、プロファイルの目的を識別しやすくなります。

  7. 作成する VLAN デバイス名を Device フィールドに入力します。
  8. VLAN タグ付けを設定するデバイスの名前を Parent フィールドに入力します。
  9. VLAN ID を入力します。ID は 0 から 4094 の範囲内である必要があります。
  10. 環境に応じて、IPv4 configuration および IPv6 configuration 領域に IP アドレス設定を設定します。これを行うには、これらの領域の横にあるボタンを押して、次を選択します。

    • この VLAN デバイスが IP アドレスを必要としない場合、または他のデバイスのポートとして使用する場合は、Disabled にします。
    • DHCP サーバーまたはステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) が IP アドレスを VLAN デバイスに動的に割り当てる場合は、Automatic にします。
    • ネットワークで静的 IP アドレス設定が必要な場合は、Manual にします。この場合、さらにフィールドに入力する必要があります。

      1. 設定するプロトコルの横にある Show を押して、追加のフィールドを表示します。
      2. Addresses の横にある Add を押して、IP アドレスとサブネットマスクを Classless Inter-Domain Routing (CIDR) 形式で入力します。

        サブネットマスクを指定しない場合、NetworkManager は IPv4 アドレスに /32 サブネットマスクを設定し、IPv6 アドレスに /64 サブネットマスクを設定します。

      3. デフォルトゲートウェイのアドレスを入力します。
      4. DNS servers の横にある Add を押して、DNS サーバーのアドレスを入力します。
      5. Search domains の横にある Add を押して、DNS 検索ドメインを入力します。

    図5.1 静的 IP アドレス設定による VLAN 接続例

    nmtui vlan static IP
  11. OK を押すと、新しい接続が作成され、自動的にアクティブ化されます。
  12. Back を押してメインメニューに戻ります。
  13. Quit を選択し、Enter キーを押して nmtui アプリケーションを閉じます。

検証

  • 設定を確認します。

    # ip -d addr show vlan10
    4: vlan10@enp1s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc noqueue state UP group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:72:2f:6e brd ff:ff:ff:ff:ff:ff promiscuity 0
        vlan protocol 802.1Q id 10 <REORDER_HDR> numtxqueues 1 numrxqueues 1 gso_max_size 65536 gso_max_segs 65535
        inet 192.0.2.1/24 brd 192.0.2.255 scope global noprefixroute vlan10
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 2001:db8:1::1/32 scope global noprefixroute
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 fe80::8dd7:9030:6f8e:89e6/64 scope link noprefixroute
           valid_lft forever preferred_lft forever

5.4. nm-connection-editor を使用した VLAN タグ付けの設定

nm-connection-editor アプリケーションを使用して、グラフィカルインターフェイスで仮想ローカルエリアネットワーク (VLAN) のタグ付けを設定できます。

前提条件

  • 仮想 VLAN インターフェイスに対する親として使用するインターフェイスが VLAN タグに対応している。
  • ボンドインターフェイスに VLAN を設定する場合は、以下のようになります。

    • ボンディングのポートが起動している。
    • ボンドが、fail_over_mac=follow オプションで設定されていない。VLAN 仮想デバイスは、親の新規 MAC アドレスに一致する MAC アドレスを変更できません。このような場合、トラフィックは間違ったソースの MAC アドレスで送信されます。
  • ホストが接続するスイッチは、VLAN タグに対応するように設定されています。詳細は、スイッチのドキュメントを参照してください。

手順

  1. ターミナルを開き、nm-connection-editor と入力します。

    $ nm-connection-editor
  2. + ボタンをクリックして、新しい接続を追加します。
  3. VLAN 接続タイプを選択し、作成 をクリックします。
  4. VLAN タブで、以下を行います。

    1. 親インターフェイスを選択します。
    2. VLAN id を選択します。VLAN は、0 から 4094 の範囲内に存在する必要があります。
    3. デフォルトでは、VLAN 接続は、親インターフェイスから最大伝送単位 (MTU) を継承します。必要に応じて、別の MTU 値を設定します。
    4. 必要に応じて、VLAN インターフェイスの名前および VLAN 固有のオプションを設定します。

      vlan settings nm connection editor

  5. IPv4 Settings タブと IPv6 Settings タブの両方で IP アドレス設定を設定します。

    • このブリッジデバイスを他のデバイスのポートとして使用するには、Method フィールドを Disabled に設定します。
    • DHCP を使用するには、Method フィールドをデフォルトの Automatic (DHCP) のままにします。
    • 静的 IP 設定を使用するには、Method フィールドを Manual に設定し、それに応じてフィールドに値を入力します。

      vlan IP settings nm connection editor

  6. Save をクリックします。
  7. nm-connection-editor を閉じます。

検証

  1. 設定を確認します。

    # ip -d addr show vlan10
    4: vlan10@enp1s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc noqueue state UP group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:d5:e0:fb brd ff:ff:ff:ff:ff:ff promiscuity 0
        vlan protocol 802.1Q id 10 <REORDER_HDR> numtxqueues 1 numrxqueues 1 gso_max_size 65536 gso_max_segs 65535
        inet 192.0.2.1/24 brd 192.0.2.255 scope global noprefixroute vlan10
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 2001:db8:1::1/32 scope global noprefixroute
           valid_lft forever preferred_lft forever
        inet6 fe80::8dd7:9030:6f8e:89e6/64 scope link noprefixroute
           valid_lft forever preferred_lft forever

5.5. nmstatectl を使用した VLAN タグ付けの設定

nmstatectl ユーティリティーを使用して、Nmstate API を介して仮想ローカルエリアネットワーク VLAN を設定します。Nmstate API は、設定を行った後、結果が設定ファイルと一致することを確認します。何らかの障害が発生した場合には、nmstatectl は自動的に変更をロールバックし、システムが不正な状態のままにならないようにします。

環境に応じて、YAML ファイルを適宜調整します。たとえば、VLAN でイーサネットアダプターとは異なるデバイスを使用するには、VLAN で使用するポートの Base-iface 属性と type 属性を調整します。

前提条件

  • 物理または仮想のイーサネットデバイスをサーバーにインストールし、VLAN でイーサネットデバイスをポートとして使用する。
  • nmstate パッケージがインストールされている。

手順

  1. 以下の内容を含む YAML ファイル (例: ~/create-vlan.yml) を作成します。

    ---
    interfaces:
    - name: vlan10
      type: vlan
      state: up
      ipv4:
        enabled: true
        address:
        - ip: 192.0.2.1
          prefix-length: 24
        dhcp: false
      ipv6:
        enabled: true
        address:
        - ip: 2001:db8:1::1
          prefix-length: 64
        autoconf: false
        dhcp: false
      vlan:
        base-iface: enp1s0
        id: 10
    - name: enp1s0
      type: ethernet
      state: up
    
    routes:
      config:
      - destination: 0.0.0.0/0
        next-hop-address: 192.0.2.254
        next-hop-interface: vlan10
      - destination: ::/0
        next-hop-address: 2001:db8:1::fffe
        next-hop-interface: vlan10
    
    dns-resolver:
      config:
        search:
        - example.com
        server:
        - 192.0.2.200
        - 2001:db8:1::ffbb

    これらの設定では、enp1s0 デバイスを使用する ID 10 の VLAN を定義します。子デバイスの VLAN 接続の設定は以下のようになります。

    • 静的 IPv4 アドレス: 192.0.2.1 (サブネットマスクが /24)
    • 静的 IPv6 アドレス: 2001:db8:1::1 (サブネットマスクが /64)
    • IPv4 デフォルトゲートウェイ - 192.0.2.254
    • IPv6 デフォルトゲートウェイ - 2001:db8:1::fffe
    • IPv4 DNS サーバー - 192.0.2.200
    • IPv6 DNS サーバー - 2001:db8:1::ffbb
    • DNS 検索ドメイン - example.com
  2. 設定をシステムに適用します。

    # nmstatectl apply ~/create-vlan.yml

検証

  1. デバイスおよび接続の状態を表示します。

    # nmcli device status
    DEVICE      TYPE      STATE      CONNECTION
    vlan10      vlan      connected  vlan10
  2. 接続プロファイルのすべての設定を表示します。

    # nmcli connection show vlan10
    connection.id:              vlan10
    connection.uuid:            1722970f-788e-4f81-bd7d-a86bf21c9df5
    connection.stable-id:       --
    connection.type:            vlan
    connection.interface-name:  vlan10
    ...
  3. 接続設定を YAML 形式で表示します。

    # nmstatectl show vlan0

関連情報

  • nmstatectl(8) の man ページ
  • /usr/share/doc/nmstate/examples/ directory

5.6. network RHEL システムロールを使用した VLAN タグ付けの設定

network RHEL システムロールを使用して、VLAN タグ付けを設定できます。この例では、イーサネット接続と、このイーサネット接続の上に ID 10 の VLAN を追加します。子デバイスの VLAN 接続には、IP、デフォルトゲートウェイ、および DNS の設定が含まれます。

環境に応じて、プレイを適宜調整します。以下に例を示します。

  • ボンディングなどの他の接続でポートとして VLAN を使用する場合は、ip 属性を省略し、子設定で IP 設定を行います。
  • VLAN でチーム、ブリッジ、またはボンディングデバイスを使用するには、interface_name と VLAN で使用するポートの type 属性を調整します。

前提条件

  • 制御ノードと管理ノードを準備している
  • 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
  • 管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する sudo 権限がある。

手順

  1. 次の内容を含む Playbook ファイル (例: ~/playbook.yml) を作成します。

    ---
    - name: Configure the network
      hosts: managed-node-01.example.com
      tasks:
        - name: Configure a VLAN that uses an Ethernet connection
          ansible.builtin.include_role:
            name: rhel-system-roles.network
          vars:
            network_connections:
              # Add an Ethernet profile for the underlying device of the VLAN
              - name: enp1s0
                type: ethernet
                interface_name: enp1s0
                autoconnect: yes
                state: up
                ip:
                  dhcp4: no
                  auto6: no
    
              # Define the VLAN profile
              - name: enp1s0.10
                type: vlan
                ip:
                  address:
                    - "192.0.2.1/24"
                    - "2001:db8:1::1/64"
                  gateway4: 192.0.2.254
                  gateway6: 2001:db8:1::fffe
                  dns:
                    - 192.0.2.200
                    - 2001:db8:1::ffbb
                  dns_search:
                    - example.com
                vlan_id: 10
                parent: enp1s0
                state: up

    これらの設定では、enp1s0 デバイス上で動作する VLAN を定義します。VLAN インターフェイスの設定は以下のようになります。

    • 静的 IPv4 アドレス: サブネットマスクが /24192.0.2.1
    • 静的 IPv6 アドレス - 2001:db8:1::1 (/64 サブネットマスクあり)
    • IPv4 デフォルトゲートウェイ - 192.0.2.254
    • IPv6 デフォルトゲートウェイ - 2001:db8:1::fffe
    • IPv4 DNS サーバー - 192.0.2.200
    • IPv6 DNS サーバー - 2001:db8:1::ffbb
    • DNS 検索ドメイン - example.com
    • VLAN ID - 10

      VLAN プロファイルの parent 属性は、enp1s0 デバイス上で動作する VLAN を設定します。子デバイスの VLAN 接続には、IP、デフォルトゲートウェイ、および DNS の設定が含まれます。

  2. Playbook の構文を検証します。

    $ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml

    このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。

  3. Playbook を実行します。

    $ ansible-playbook ~/playbook.yml

関連情報

  • /usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.network/README.md ファイル
  • /usr/share/doc/rhel-system-roles/network/ ディレクトリー

第6章 ネットワークブリッジの設定

ネットワークブリッジは、MAC アドレスのテーブルに基づいてネットワーク間のトラフィックを転送するリンク層デバイスです。ブリッジは、ネットワークトラフィックをリッスンし、どのホストが各ネットワークに接続しているかを把握して、MAC アドレステーブルを構築します。たとえば、Red Hat Enterprise Linux ホストのソフトウェアブリッジを使用して、ハードウェアブリッジまたは仮想環境をエミュレートし、仮想マシンをホストと同じネットワークに統合できます。

ブリッジには、ブリッジが接続する必要がある各ネットワークにネットワークデバイスが必要です。ブリッジを設定する場合には、ブリッジは コントローラー と呼ばれ、ポート を使用するデバイスです。

以下のように、さまざまなタイプのデバイスにブリッジを作成できます。

  • 物理および仮想イーサネットデバイス
  • ネットワークボンド
  • ネットワークチーム
  • VLAN デバイス

Wi-Fi で効率的に使用するために、Wi-Fi で 3-address フレームの使用を指定する IEEE 802.11 規格により、Ad-Hoc モードまたは Infrastructure モードで稼働している Wi-Fi ネットワークにはブリッジを設定できません。

6.1. nmcli を使用したネットワークブリッジの設定

コマンドラインでネットワークブリッジを設定するには、nmcli ユーティリティーを使用します。

前提条件

手順

  1. ブリッジインターフェイスを作成します。

    # nmcli connection add type bridge con-name bridge0 ifname bridge0

    このコマンドにより bridge0 という名前のブリッジが作成されます。以下を入力します。

  2. ネットワークインターフェイスを表示し、ブリッジに追加するインターフェイスの名前を書き留めます。

    # nmcli device status
    DEVICE  TYPE      STATE         CONNECTION
    enp7s0  ethernet  disconnected  --
    enp8s0  ethernet  disconnected  --
    bond0   bond      connected     bond0
    bond1   bond      connected     bond1
    ...

    この例では、以下のように設定されています。

    • enp7s0 および enp8s0 は設定されません。これらのデバイスをポートとして使用するには、次のステップに接続プロファイルを追加します。
    • bond0 および bond1 には既存の接続プロファイルがあります。これらのデバイスをポートとして使用するには、次の手順でプロファイルを変更します。
  3. インターフェイスをブリッジに割り当てます。

    1. ブリッジに割り当てるインターフェイスが設定されていない場合は、それらのブリッジに新しい接続プロファイルを作成します。

      # nmcli connection add type ethernet slave-type bridge con-name bridge0-port1 ifname enp7s0 master bridge0
      # nmcli connection add type ethernet slave-type bridge con-name bridge0-port2 ifname enp8s0 master bridge0

      これらのコマンドにより、enp7s0 および enp8s0 のプロファイルが作成され、それらを bridge0 接続に追加します。

    2. 既存の接続プロファイルをブリッジに割り当てるには、以下を実行します。

      1. これらの接続の master パラメーターを bridge0 に設定します。

        # nmcli connection modify bond0 master bridge0
        # nmcli connection modify bond1 master bridge0

        これらのコマンドは、bond0 および bond1 という名前の既存の接続プロファイルを bridge0 接続に割り当てます。

      2. 接続を再度アクティブにします。

        # nmcli connection up bond0
        # nmcli connection up bond1
  4. IPv4 を設定します。

    • このブリッジデバイスを他のデバイスのポートとして使用するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify bridge0 ipv4.method disabled
    • DHCP を使用するために必要な操作はありません。
    • 静的 IPv4 アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、および DNS サーバーを bridge0 接続に設定するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify bridge0 ipv4.addresses '192.0.2.1/24' ipv4.gateway '192.0.2.254' ipv4.dns '192.0.2.253' ipv4.dns-search 'example.com' ipv4.method manual
  5. IPv6 設定を行います。

    • このブリッジデバイスを他のデバイスのポートとして使用するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify bridge0 ipv6.method disabled
    • ステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) を使用する場合、アクションは必要ありません。
    • 静的 IPv6 アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、および DNS サーバーを bridge0 接続に設定するには、次のように入力します。

      # nmcli connection modify bridge0 ipv6.addresses '2001:db8:1::1/64' ipv6.gateway '2001:db8:1::fffe' ipv6.dns '2001:db8:1::fffd' ipv6.dns-search 'example.com' ipv6.method manual
  6. 必要に応じて、ブリッジのその他のプロパティーを設定します。たとえば、bridge0 の STP (Spanning Tree Protocol) の優先度を 16384 に設定するには、次のコマンドを実行します。

    # nmcli connection modify bridge0 bridge.priority '16384'

    デフォルトでは STP が有効になっています。

  7. 接続をアクティベートします。

    # nmcli connection up bridge0
  8. ポートが接続されており、CONNECTION コラムがポートの接続名を表示していることを確認します。

    # nmcli device
    DEVICE   TYPE      STATE      CONNECTION
    ...
    enp7s0   ethernet  connected  bridge0-port1
    enp8s0   ethernet  connected  bridge0-port2

    接続のいずれかのポートをアクティブにすると、NetworkManager はブリッジもアクティブにしますが、他のポートはアクティブにしません。ブリッジが有効な場合には、Red Hat Enterprise Linux がすべてのポートを自動的に有効にするように設定できます。

    1. ブリッジ接続の connection.autoconnect-slaves パラメーターを有効にします。

      # nmcli connection modify bridge0 connection.autoconnect-slaves 1
    2. ブリッジを再度アクティブにします。

      # nmcli connection up bridge0

検証

  • ip ユーティリティーを使用して、特定のブリッジのポートであるイーサネットデバイスのリンクステータスを表示します。

    # ip link show master bridge0
    3: enp7s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel master bridge0 state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:62:61:0e brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    4: enp8s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel master bridge0 state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:9e:f1:ce brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
  • bridge ユーティリティーを使用して、任意のブリッジデバイスのポートであるイーサネットデバイスの状態を表示します。

    # bridge link show
    3: enp7s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 master bridge0 state forwarding priority 32 cost 100
    4: enp8s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 master bridge0 state listening priority 32 cost 100
    5: enp9s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 master bridge1 state forwarding priority 32 cost 100
    6: enp11s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 master bridge1 state blocking priority 32 cost 100
    ...

    特定のイーサネットデバイスのステータスを表示するには、bridge link show dev <ethernet_device_name> コマンドを使用します。

6.2. RHEL Web コンソールを使用したネットワークブリッジの設定

Web ブラウザーベースのインターフェイスを使用してネットワーク設定を管理する場合は、RHEL Web コンソールを使用してネットワークブリッジを設定します。

前提条件

手順

  1. 画面の左側のナビゲーションで ネットワーク タブを選択します。
  2. インターフェイス セクションで ブリッジの追加を クリックします。
  3. 作成するブリッジデバイスの名前を入力します。
  4. ブリッジのポートにするインターフェイスを選択します。
  5. オプション: ブリッジループとブロードキャスト放射を回避するには、スパニングツリープロトコル (STP) 機能を有効にします。

    ブリッジ設定
  6. Apply をクリックします。
  7. デフォルトでは、ブリッジは動的 IP アドレスを使用します。静的 IP アドレスを設定する場合:

    1. [インターフェイス] セクションでブリッジの名前をクリックします。
    2. 設定するプロトコルの横にある 編集を クリックします。
    3. [アドレス] の横にある [手動] を選択し、IP アドレス、接頭辞、デフォルトゲートウェイを入力します。
    4. DNS セクションで + ボタンをクリックし、DNS サーバーの IP アドレスを入力します。複数の DNS サーバーを設定するには、この手順を繰り返します。
    5. DNS 検索ドメイン セクションで、+ ボタンをクリックし、検索ドメインを入力します。
    6. インターフェイスに静的ルートが必要な場合は、ルート セクションで設定します。

      bond team bridge vlan.ipv4
    7. Apply をクリックします。

検証

  1. 画面の左側のナビゲーションで [ネットワーク] タブを選択し、インターフェイスに着信トラフィックと発信トラフィックがあるかどうかを確認します。

    ブリッジ検証

6.3. nmtui を使用してネットワークブリッジを設定する

nmtui アプリケーションは、NetworkManager 用のテキストベースのユーザーインターフェイスを提供します。nmtui を使用して、グラフィカルインターフェイスを使用せずにホスト上でネットワークブリッジを設定できます。

注記

nmtui で 以下を行います。

  • カーソルキーを使用してナビゲートします。
  • ボタンを選択して Enter を押します。
  • Space を使用してチェックボックスをオンまたはオフにします。

前提条件

  • サーバーに、2 つ以上の物理ネットワークデバイスまたは仮想ネットワークデバイスがインストールされている。
  • ブリッジのポートとしてイーサネットデバイスを使用するには、物理または仮想のイーサネットデバイスをサーバーにインストールする必要があります。

手順

  1. ネットワークブリッジを設定するネットワークデバイス名がわからない場合は、使用可能なデバイスを表示します。

    # nmcli device status
    DEVICE     TYPE      STATE                   CONNECTION
    enp7s0     ethernet  unavailable             --
    enp8s0     ethernet  unavailable             --
    ...
  2. nmtui を開始します。

    # nmtui
  3. Edit a connection 選択し、Enter を押します。
  4. Add を押します。
  5. ネットワークタイプのリストから Bridge を選択し、Enter を押します。
  6. オプション: 作成する NetworkManager プロファイルの名前を入力します。

    ホストに複数のプロファイルがある場合は、わかりやすい名前を付けると、プロファイルの目的を識別しやすくなります。

  7. 作成するブリッジデバイス名を Device フィールドに入力します。
  8. 作成するブリッジにポートを追加します。

    1. Slaves リストの横にある Add を押します。
    2. ブリッジにポートとして追加するインターフェイスのタイプ (例: Ethernet) を選択します。
    3. オプション: このブリッジポート用に作成する NetworkManager プロファイルの名前を入力します。
    4. ポートのデバイス名を Device フィールドに入力します。
    5. OK を押して、ブリッジ設定のウィンドウに戻ります。

      図6.1 イーサネットデバイスをポートとしてブリッジに追加する

      nmtui bridge add port
    6. ブリッジにさらにポートを追加するには、これらの手順を繰り返します。
  9. 環境に応じて、IPv4 configuration および IPv6 configuration 領域に IP アドレス設定を設定します。これを行うには、これらの領域の横にあるボタンを押して、次を選択します。

    • ブリッジが IP アドレスを必要としない場合は Disabled にします。
    • DHCP サーバーまたはステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) が IP アドレスをブリッジに動的に割り当てる場合は、Automatic にします。
    • ネットワークで静的 IP アドレス設定が必要な場合は、Manual にします。この場合、さらにフィールドに入力する必要があります。

      1. 設定するプロトコルの横にある Show を押して、追加のフィールドを表示します。
      2. Addresses の横にある Add を押して、IP アドレスとサブネットマスクを Classless Inter-Domain Routing (CIDR) 形式で入力します。

        サブネットマスクを指定しない場合、NetworkManager は IPv4 アドレスに /32 サブネットマスクを設定し、IPv6 アドレスに /64 サブネットマスクを設定します。

      3. デフォルトゲートウェイのアドレスを入力します。
      4. DNS servers の横にある Add を押して、DNS サーバーのアドレスを入力します。
      5. Search domains の横にある Add を押して、DNS 検索ドメインを入力します。

    図6.2 IP アドレス設定なしのブリッジ接続例

    nmtui bridge no IP
  10. OK を押すと、新しい接続が作成され、自動的にアクティブ化されます。
  11. Back を押してメインメニューに戻ります。
  12. Quit を選択し、Enter キーを押して nmtui アプリケーションを閉じます。

検証

  1. ip ユーティリティーを使用して、特定のブリッジのポートであるイーサネットデバイスのリンクステータスを表示します。

    # ip link show master bridge0
    3: enp7s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel master bridge0 state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:62:61:0e brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    4: enp8s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel master bridge0 state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:9e:f1:ce brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
  2. bridge ユーティリティーを使用して、任意のブリッジデバイスのポートであるイーサネットデバイスの状態を表示します。

    # bridge link show
    3: enp7s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 master bridge0 state forwarding priority 32 cost 100
    4: enp8s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 master bridge0 state listening priority 32 cost 100
    ...

    特定のイーサネットデバイスのステータスを表示するには、bridge link show dev <ethernet_device_name> コマンドを使用します。

6.4. nm-connection-editor を使用したネットワークブリッジの設定

グラフィカルインターフェイスで Red Hat Enterprise Linux を使用する場合は、nm-connection-editor アプリケーションを使用してネットワークブリッジを設定できます。

nm-connection-editor は、新しいポートだけをブリッジに追加できることに注意してください。既存の接続プロファイルをポートとして使用するには、nmcli を使用したネットワークブリッジの設定 の説明に従って、nmcli ユーティリティーを使用してブリッジを作成します。

前提条件

  • サーバーに、2 つ以上の物理ネットワークデバイスまたは仮想ネットワークデバイスがインストールされている。
  • ブリッジのポートとしてイーサネットデバイスを使用するには、物理または仮想のイーサネットデバイスをサーバーにインストールする必要があります。
  • ブリッジのポートとしてチーム、ボンディング、または VLAN デバイスを使用するには、これらのデバイスがまだ設定されていないことを確認してください。

手順

  1. ターミナルを開き、nm-connection-editor と入力します。

    $ nm-connection-editor
  2. + ボタンをクリックして、新しい接続を追加します。
  3. 接続タイプ Bridge を選択し、作成 をクリックします。
  4. Bridge タブで以下を行います。

    1. 必要に応じて、Interface name フィールドにブリッジインターフェイスの名前を設定します。
    2. 追加 ボタンをクリックして、ネットワークインターフェイスの新しい接続プロファイルを作成し、プロファイルをポートとしてブリッジに追加します。

      1. インターフェイスの接続タイプを選択します。たとえば、有線接続に Ethernet を選択します。
      2. 必要に応じて、ポートデバイスの接続名を設定します。
      3. イーサネットデバイスの接続プロファイルを作成する場合は、Ethernet タブを開き、Device フィールドで選択し、ポートとしてブリッジに追加するネットワークインターフェイスを選択します。別のデバイスタイプを選択した場合は、それに応じて設定します。
      4. Save をクリックします。
    3. ブリッジに追加する各インターフェイスに、直前の手順を繰り返します。

      add nic to bridge in nm connection editor

  5. 必要に応じて、スパニングツリープロトコル (STP) オプションなどの追加のブリッジ設定を行います。
  6. IPv4 Settings タブと IPv6 Settings タブの両方で IP アドレス設定を設定します。

    • このブリッジデバイスを他のデバイスのポートとして使用するには、Method フィールドを Disabled に設定します。
    • DHCP を使用するには、Method フィールドをデフォルトの Automatic (DHCP) のままにします。
    • 静的 IP 設定を使用するには、Method フィールドを Manual に設定し、それに応じてフィールドに値を入力します。

      bridge IP settings nm connection editor

  7. Save をクリックします。
  8. nm-connection-editor を閉じます。

検証

  • ip ユーティリティーを使用して、特定のブリッジのポートであるイーサネットデバイスのリンクステータスを表示します。

    # ip link show master bridge0
    3: enp7s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel master bridge0 state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:62:61:0e brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    4: enp8s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel master bridge0 state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:9e:f1:ce brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
  • bridge ユーティリティーを使用して、任意のブリッジデバイスのポートであるイーサネットデバイスの状態を表示します。

    # bridge link show
    3: enp7s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 master bridge0 state forwarding priority 32 cost 100
    4: enp8s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 master bridge0 state listening priority 32 cost 100
    5: enp9s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 master bridge1 state forwarding priority 32 cost 100
    6: enp11s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 master bridge1 state blocking priority 32 cost 100
    ...

    特定のイーサネットデバイスのステータスを表示するには、bridge link show dev ethernet_device_name コマンドを使用します。

6.5. nmstatectl を使用したネットワークブリッジの設定

nmstatectl ユーティリティーを使用して、Nmstate API を介してネットワークブリッジを設定します。Nmstate API は、設定を行った後、結果が設定ファイルと一致することを確認します。何らかの障害が発生した場合には、nmstatectl は自動的に変更をロールバックし、システムが不正な状態のままにならないようにします。

環境に応じて、YAML ファイルを適宜調整します。たとえば、ブリッジでイーサネットアダプターとは異なるデバイスを使用するには、ブリッジで使用するポートの Base-iface 属性と type 属性を調整します。

前提条件

  • サーバーに、2 つ以上の物理ネットワークデバイスまたは仮想ネットワークデバイスがインストールされている。
  • 物理または仮想のイーサネットデバイスをサーバーにインストールし、ブリッジでイーサネットデバイスをポートとして使用する。
  • ポート リストでインターフェイス名を設定し、対応するインターフェイスを定義して、ブリッジのポートとしてチーム、ボンディング、または VLAN デバイスを使用する。
  • nmstate パッケージがインストールされている。

手順

  1. 以下の内容を含む YAML ファイル (例: ~/create-bridge.yml) を作成します。

    ---
    interfaces:
    - name: bridge0
      type: linux-bridge
      state: up
      ipv4:
        enabled: true
        address:
        - ip: 192.0.2.1
          prefix-length: 24
        dhcp: false
      ipv6:
        enabled: true
        address:
        - ip: 2001:db8:1::1
          prefix-length: 64
        autoconf: false
        dhcp: false
      bridge:
        options:
          stp:
            enabled: true
        port:
          - name: enp1s0
          - name: enp7s0
    - name: enp1s0
      type: ethernet
      state: up
    - name: enp7s0
      type: ethernet
      state: up
    
    routes:
      config:
      - destination: 0.0.0.0/0
        next-hop-address: 192.0.2.254
        next-hop-interface: bridge0
      - destination: ::/0
        next-hop-address: 2001:db8:1::fffe
        next-hop-interface: bridge0
    dns-resolver:
      config:
        search:
        - example.com
        server:
        - 192.0.2.200
        - 2001:db8:1::ffbb

    これらの設定では、次の設定でネットワークブリッジを定義します。

    • ブリッジのネットワークインターフェイス: enp1s0 および enp7s0
    • スパニングツリープロトコル (STP): 有効化
    • 静的 IPv4 アドレス: 192.0.2.1 (サブネットマスクが /24)
    • 静的 IPv6 アドレス: 2001:db8:1::1 (サブネットマスクが /64)
    • IPv4 デフォルトゲートウェイ: 192.0.2.254
    • IPv6 デフォルトゲートウェイ: 2001:db8:1::fffe
    • IPv4 DNS サーバー: 192.0.2.200
    • IPv6 DNS サーバー: 2001:db8:1::ffbb
    • DNS 検索ドメイン: example.com
  2. 設定をシステムに適用します。

    # nmstatectl apply ~/create-bridge.yml

検証

  1. デバイスおよび接続の状態を表示します。

    # nmcli device status
    DEVICE      TYPE      STATE      CONNECTION
    bridge0     bridge    connected  bridge0
  2. 接続プロファイルのすべての設定を表示します。

    # nmcli connection show bridge0
    connection.id:              bridge0_
    connection.uuid:            e2cc9206-75a2-4622-89cf-1252926060a9
    connection.stable-id:       --
    connection.type:            bridge
    connection.interface-name:  bridge0
    ...
  3. 接続設定を YAML 形式で表示します。

    # nmstatectl show bridge0

関連情報

6.6. network RHEL システムロールを使用したネットワークブリッジの設定

network RHEL システムロールを使用して、ネットワークブリッジをリモートで設定できます。

前提条件

  • 制御ノードと管理ノードを準備している
  • 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
  • 管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する sudo 権限がある。
  • サーバーに、2 つ以上の物理ネットワークデバイスまたは仮想ネットワークデバイスがインストールされている。

手順

  1. 次の内容を含む Playbook ファイル (例: ~/playbook.yml) を作成します。

    ---
    - name: Configure the network
      hosts: managed-node-01.example.com
      tasks:
        - name: Configure a network bridge that uses two Ethernet ports
          ansible.builtin.include_role:
            name: rhel-system-roles.network
          vars:
            network_connections:
              # Define the bridge profile
              - name: bridge0
                type: bridge
                interface_name: bridge0
                ip:
                  address:
                    - "192.0.2.1/24"
                    - "2001:db8:1::1/64"
                  gateway4: 192.0.2.254
                  gateway6: 2001:db8:1::fffe
                  dns:
                    - 192.0.2.200
                    - 2001:db8:1::ffbb
                  dns_search:
                    - example.com
                state: up
    
              # Add an Ethernet profile to the bridge
              - name: bridge0-port1
                interface_name: enp7s0
                type: ethernet
                controller: bridge0
                port_type: bridge
                state: up
    
              # Add a second Ethernet profile to the bridge
              - name: bridge0-port2
                interface_name: enp8s0
                type: ethernet
                controller: bridge0
                port_type: bridge
                state: up

    これらの設定では、次の設定でネットワークブリッジを定義します。

    • 静的 IPv4 アドレス: サブネットマスクが /24192.0.2.1
    • 静的 IPv6 アドレス - 2001:db8:1::1 (/64 サブネットマスクあり)
    • IPv4 デフォルトゲートウェイ - 192.0.2.254
    • IPv6 デフォルトゲートウェイ - 2001:db8:1::fffe
    • IPv4 DNS サーバー - 192.0.2.200
    • IPv6 DNS サーバー - 2001:db8:1::ffbb
    • DNS 検索ドメイン - example.com
    • ブリッジのポート - enp7s0 および enp8s0

      注記

      Linux ブリッジのポートではなく、ブリッジに IP 設定を指定します。

  2. Playbook の構文を検証します。

    $ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml

    このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。

  3. Playbook を実行します。

    $ ansible-playbook ~/playbook.yml

関連情報

  • /usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.network/README.md ファイル
  • /usr/share/doc/rhel-system-roles/network/ ディレクトリー

第7章 IPsec VPN のセットアップ

仮想プライベートネットワーク (VPN) は、インターネット経由でローカルネットワークに接続する方法です。Libreswan により提供される IPsec は、VPN を作成するための望ましい方法です。Libreswan は、VPN のユーザー空間 IPsec 実装です。VPN は、インターネットなどの中間ネットワークにトンネルを設定して、使用中の LAN と別のリモート LAN との間の通信を可能にします。セキュリティー上の理由から、VPN トンネルは常に認証と暗号化を使用します。暗号化操作では、LibreswanNSS ライブラリーを使用します。

7.1. control-center による VPN 接続の確立

グラフィカルインターフェイスで Red Hat Enterprise Linux を使用する場合は、この VPN 接続を GNOME control-center で設定できます。

前提条件

  • NetworkManager-libreswan-gnome パッケージがインストールされている。

手順

  1. Super キーを押して Settings と入力し、Enter を押して control-center アプリケーションを開きます。
  2. 左側の Network エントリーを選択します。
  3. + アイコンをクリックします。
  4. VPN を選択します。
  5. Identity メニューエントリーを選択して、基本的な設定オプションを表示します。

    一般

    Gateway - リモート VPN ゲートウェイの名前または IP アドレスです。

    認証

    Type

    • IKEv2 (証明書)- クライアントは、証明書により認証されます。これはより安全です (デフォルト)。
    • IKEv1(XAUTH): クライアントは、ユーザー名とパスワード、または事前共有キー (PSK) で認証されます。

      Advanced セクションでは、以下の設定が可能です。

      図7.1 VPN 接続の詳細なオプション

      Networking vpn の詳細なオプション
      警告

      gnome-control-center アプリケーションを使用して IPsec ベースの VPN 接続を設定すると、Advanced ダイアログには設定が表示されますが、変更することはできません。したがって、詳細な IPsec オプションを変更できません。nm-connection-editor ツールまたは nmcli ツールを使用して、詳細なプロパティーの設定を実行します。

      識別

    • Domain - 必要な場合は、ドメイン名を入力します。

      セキュリティー

    • Phase1 Algorithms - Libreswan パラメーター ike に対応します。暗号化チャンネルの認証および設定に使用するアルゴリズムを入力します。
    • Phase2 Algorithms - Libreswan パラメーター esp に対応します。IPsec ネゴシエーションに使用するアルゴリズムを入力します。

      Disable PFS フィールドで PFS (Perfect Forward Secrecy) を無効にし、PFS に対応していない古いサーバーとの互換性があることを確認します。

    • Phase1 Lifetime - Libreswan パラメーター ikelifetime に対応します。このパラメーターは、トラフィックの暗号化に使用される鍵がどのぐらい有効であるかどうかを示します。
    • Phase2 Lifetime - Libreswan パラメーター salifetime に対応します。このパラメーターは、接続の特定インスタンスが最後に終了するまでの時間を指定します。

      セキュリティー上の理由から、暗号化キーは定期的に変更する必要があります。

    • Remote network - Libreswan パラメーター rightsubnet に対応します。このパラメーターは、VPN から到達できる宛先のプライベートリモートネットワークです。

      絞り込むことのできる narrowing フィールドを確認します。これは IKEv2 ネゴシエーションの場合にのみ有効であることに注意してください。

    • Enable fragmentation - Libreswan パラメーターの 断片化 に対応します。IKE 断片化を許可するかどうかを指定します。有効な値は、yes (デフォルト) または no です。
    • Enable Mobike - Libreswan パラメーター mobike に対応します。最初から接続を再起動しなくても、接続がエンドポイントを移行することを Mobility and Multihoming Protocol (MOBIKE, RFC 4555) が許可するかどうかを設定します。これは、有線、無線、またはモバイルデータの接続の切り替えを行うモバイルデバイスで使用されます。値は、no (デフォルト) または yes です。
  6. IPv4 メニューエントリーを選択します。

    IPv4 Method

    • Automatic (DHCP) - 接続しているネットワークが動的 IP アドレスの割り当てに DHCP サーバーを使用する場合は、このオプションを選択します。
    • Link-Local Only - 接続しているネットワークに DHCP サーバーがなく、IP アドレスを手動で割り当てない場合は、このオプションを選択します。接頭辞 169.254/16 付きのランダムなアドレスが、RFC 3927 に従って割り当てられます。
    • Manual - IP アドレスを手動で割り当てる場合は、このオプションを選択します。
    • Disable - この接続では IPv4 は無効です。

      DNS

      DNS セクションでは、AutomaticON になっているときに、これを OFF に切り替えて、使用する DNS サーバーの IP アドレスを入力します。IP アドレスはコンマで区切ります。

      Routes

      Routes セクションでは、AutomaticON になっている場合は、DHCP からのルートが使用されますが、他の静的ルートを追加することもできることに注意してください。OFF の場合は、静的ルートだけが使用されます。

    • Address - リモートネットワークまたはホストの IP アドレスを入力します。
    • Netmask - 上に入力した IP アドレスのネットマスクまたは接頭辞長。
    • Gateway - 上に入力したリモートネットワーク、またはホストにつながるゲートウェイの IP アドレス。
    • Metric - このルートに付与する優先値であるネットワークコスト。数値が低い方が優先されます。

      Use this connection only for resources on its network (この接続はネットワーク上のリソースのためだけに使用)

      このチェックボックスを選択すると、この接続はデフォルトルートになりません。このオプションを選択すると、この接続で自動的に学習したルートを使用することが明確なトラフィックか、手動で入力したトラフィックのみがこの接続を経由します。

  7. VPN 接続の IPv6 設定を設定するには、IPv6 メニューエントリーを選択します。

    IPv6 Method

    • Automatic - IPv6 ステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) を使用して、ハードウェアのアドレスとルーター通知 (RA) に基づくステートレスの自動設定を作成するには、このオプションを選択します。
    • Automatic, DHCP only - RA を使用せず、直接 DHCPv6 に情報を要求してステートフルな設定を作成する場合は、このオプションを選択します。
    • Link-Local Only - 接続しているネットワークに DHCP サーバーがなく、IP アドレスを手動で割り当てない場合は、このオプションを選択します。接頭辞 FE80::0 付きのランダムなアドレスが、RFC 4862 に従って割り当てられます。
    • Manual - IP アドレスを手動で割り当てる場合は、このオプションを選択します。
    • Disable - この接続では IPv6 は無効です。

      DNSRoutesUse this connection only for resources on its network が、一般的な IPv4 設定となることに注意してください。

  8. VPN 接続の編集が終了したら、追加 ボタンをクリックして設定をカスタマイズするか、適用 ボタンをクリックして、既存の接続に保存します。
  9. プロファイルを ON に切り替え、VPN 接続をアクティブにします。

関連情報

  • nm-settings-libreswan(5)

7.2. nm-connection-editor による VPN 接続の設定

Red Hat Enterprise Linux をグラフィカルインターフェイスで使用する場合は、nm-connection-editor アプリケーションを使用して VPN 接続を設定できます。

前提条件

  • NetworkManager-libreswan-gnome パッケージがインストールされている。
  • インターネット鍵交換バージョン 2 (IKEv2) 接続を設定する場合は、以下のようになります。

    • 証明書が、IPsec ネットワークセキュリティーサービス (NSS) データベースにインポートされている。
    • NSS データベースの証明書のニックネームが知られている。

手順

  1. ターミナルを開き、次のコマンドを入力します。

    $ nm-connection-editor
  2. + ボタンをクリックして、新しい接続を追加します。
  3. IPsec ベースの VPN 接続タイプを選択し、作成 をクリックします。
  4. VPN タブで、以下を行います。

    1. Gateway フィールドに VPN ゲートウェイのホスト名または IP アドレスを入力し、認証タイプを選択します。認証タイプに応じて、異なる追加情報を入力する必要があります。

      • IKEv2 (Certifiate) は、証明書を使用してクライアントを認証します。これは、より安全です。この設定には、IPsec NSS データベースの証明書のニックネームが必要です。
      • IKEv1 (XAUTH) は、ユーザー名とパスワード (事前共有鍵) を使用してユーザーを認証します。この設定は、以下の値を入力する必要があります。

        • ユーザー名
        • Password
        • グループ名
        • シークレット
    2. リモートサーバーが IKE 交換のローカル識別子を指定する場合は、Remote ID フィールドに正確な文字列を入力します。リモートサーバーで Libreswan を実行すると、この値はサーバーの leftid パラメーターに設定されます。

      nm connection editor vpn tab

    3. 必要に応じて、詳細 ボタンをクリックして、追加設定を設定します。以下の設定を設定できます。

      • 識別

        • ドメイン - 必要な場合は、ドメイン名を入力します。
      • セキュリティー

        • Phase1 アルゴリズム は、Libreswan パラメーター ike に対応します。暗号化チャンネルの認証および設定に使用するアルゴリズムを入力します。
        • Phase2 アルゴリズム は、Libreswan パラメーター esp に対応します。IPsec ネゴシエーションに使用するアルゴリズムを入力します。

          Disable PFS フィールドで PFS (Perfect Forward Secrecy) を無効にし、PFS に対応していない古いサーバーとの互換性があることを確認します。

        • Phase1 ライフタイム は、Libreswan パラメーター ikelifetime に対応します。このパラメーターは、トラフィックの暗号化に使用される鍵が有効である期間を定義します。
        • Phase2 ライフタイム は、Libreswan パラメーター salifetime に対応します。このパラメーターは、セキュリティー関連が有効である期間を定義します。
      • 接続性

        • リモートネットワーク は、Libreswan パラメーター rightsubnet に対応し、VPN から到達できる宛先のプライベートリモートネットワークです。

          絞り込むことのできる narrowing フィールドを確認します。これは IKEv2 ネゴシエーションの場合にのみ有効であることに注意してください。

        • フラグメンテーションの有効化 は、Libreswan パラメーターの 断片化 に対応します。IKE 断片化を許可するかどうかを指定します。有効な値は、yes (デフォルト) または no です。
        • Mobike の有効化 は、Libreswan パラメーター mobike に対応します。パラメーターは、最初から接続を再起動しなくても、接続がエンドポイントを移行するようにするため、MOBIKE (Mobility and Multihoming Protocol) (RFC 4555) を許可するかどうかを定義します。これは、有線、無線、またはモバイルデータの接続の切り替えを行うモバイルデバイスで使用されます。値は、no (デフォルト) または yes です。
  5. IPv4 設定 タブで、IP 割り当て方法を選択し、必要に応じて、追加の静的アドレス、DNS サーバー、検索ドメイン、ルートを設定します。

    IPsec IPv4 tab

  6. 接続を読み込みます。
  7. nm-connection-editor を閉じます。
注記

+ ボタンをクリックして新しい接続を追加する場合は、NetworkManager により、その接続用の新しい設定が作成され、既存の接続の編集に使用するのと同じダイアログが表示されます。このダイアログの違いは、既存の接続プロファイルに Details メニューエントリーがあることです。

関連情報

  • nm-settings-libreswan(5) の man ページ

7.3. IPsec 接続を高速化するために、ESP ハードウェアオフロードの自動検出と使用を設定

Encapsulating Security Payload (ESP) をハードウェアにオフロードすると、Ethernet で IPsec 接続が加速します。デフォルトでは、Libreswan は、ハードウェアがこの機能に対応しているかどうかを検出するため、ESP ハードウェアのオフロードを有効にします。機能が無効になっているか、明示的に有効になっている場合は、自動検出に戻すことができます。

前提条件

  • ネットワークカードは、ESP ハードウェアオフロードに対応します。
  • ネットワークドライバーは、ESP ハードウェアのオフロードに対応します。
  • IPsec 接続が設定され、動作する。

手順

  1. ESP ハードウェアオフロードサポートの自動検出を使用する接続の /etc/ipsec.d/ ディレクトリーにある Libreswan 設定ファイルを編集します。
  2. 接続の設定で nic-offload パラメーターが設定されていないことを確認します。
  3. nic-offload を削除した場合は、ipsec を再起動します。

    # systemctl restart ipsec

検証

ネットワークカードが ESP ハードウェアオフロードサポートに対応している場合は、以下の手順に従って結果を検証します。

  1. IPsec 接続が使用するイーサネットデバイスの tx_ipsec および rx_ipsec カウンターを表示します。

    # ethtool -S enp1s0 | egrep "_ipsec"
         tx_ipsec: 10
         rx_ipsec: 10
  2. IPsec トンネルを介してトラフィックを送信します。たとえば、リモート IP アドレスに ping します。

    # ping -c 5 remote_ip_address
  3. イーサネットデバイスの tx_ipsec および rx_ipsec カウンターを再度表示します。

    # ethtool -S enp1s0 | egrep "_ipsec"
         tx_ipsec: 15
         rx_ipsec: 15

    カウンターの値が増えると、ESP ハードウェアオフロードが動作します。

7.4. IPsec 接続を加速化するためにボンディングでの ESP ハードウェアオフロードの設定

Encapsulating Security Payload (ESP) をハードウェアにオフロードすると、IPsec 接続が加速します。フェイルオーバーの理由でネットワークボンディングを使用する場合、ESP ハードウェアオフロードを設定する要件と手順は、通常のイーサーネットデバイスを使用する要件と手順とは異なります。たとえば、このシナリオでは、ボンディングでオフロードサポートを有効にし、カーネルはボンディングのポートに設定を適用します。

前提条件

  • ボンディングのすべてのネットワークカードが、ESP ハードウェアオフロードをサポートしている。
  • ネットワークドライバーが、ボンドデバイスで ESP ハードウェアオフロードに対応している。RHEL では、ixgbe ドライバーのみがこの機能をサポートします。
  • ボンディングが設定されており動作する。
  • ボンディングで active-backup モードを使用している。ボンディングドライバーは、この機能の他のモードはサポートしていません。
  • IPsec 接続が設定され、動作する。

手順

  1. ネットワークボンディングで ESP ハードウェアオフロードのサポートを有効にします。

    # nmcli connection modify bond0 ethtool.feature-esp-hw-offload on

    このコマンドにより、bond0 接続での ESP ハードウェアオフロードのサポートが有効になります。

  2. bond0 接続を再度アクティブにします。

    # nmcli connection up bond0
  3. ESP ハードウェアオフロードに使用すべき接続の /etc/ipsec.d/ ディレクトリーにある Libreswan 設定ファイルを編集し、nic-offload=yes ステートメントを接続エントリーに追加します。

    conn example
        ...
        nic-offload=yes
  4. ipsec サービスを再起動します。

    # systemctl restart ipsec

検証

  1. ボンディングのアクティブなポートを表示します。

    # grep "Currently Active Slave" /proc/net/bonding/bond0
    Currently Active Slave: enp1s0
  2. アクティブなポートの tx_ipsec カウンターおよび rx_ipsec カウンターを表示します。

    # ethtool -S enp1s0 | egrep "_ipsec"
         tx_ipsec: 10
         rx_ipsec: 10
  3. IPsec トンネルを介してトラフィックを送信します。たとえば、リモート IP アドレスに ping します。

    # ping -c 5 remote_ip_address
  4. アクティブなポートの tx_ipsec カウンターおよび rx_ipsec カウンターを再度表示します。

    # ethtool -S enp1s0 | egrep "_ipsec"
         tx_ipsec: 15
         rx_ipsec: 15

    カウンターの値が増えると、ESP ハードウェアオフロードが動作します。

関連情報

第8章 IP トンネルの設定

VPN と同様に、IP トンネルは、インターネットなどの 3 番目のネットワークを介して 2 つのネットワークを直接接続します。ただし、すべてのトンネルプロトコルが暗号化に対応しているわけではありません。

トンネルを確立する両方のネットワークのルーターには、最低でも 2 つのインターフェイスが必要です。

  • ローカルネットワークに接続されているインターフェイス 1 つ
  • トンネルが確立されたネットワークに接続されたインターフェイス 1 つ。

トンネルを確立するには、リモートサブネットから IP アドレスを使用して、両方のルーターに仮想インターフェイスを作成します。

NetworkManager は、以下の IP トンネルに対応します。

  • GRE (Generic Routing Encapsulation)
  • IP6GRE (Generic Routing Encapsulation over IPv6)
  • GRETAP (Generic Routing Encapsulation Terminal Access Point)
  • IP6GRETAP (Generic Routing Encapsulation Terminal Access Point over IPv6)
  • IPIP (IPv4 over IPv4)
  • IPIP6 (IPv4 over IPv6)
  • IP6IP6 (IPv6 over IPv6)
  • SIT (Simple Internet Transition)

このトンネルは、タイプに応じて、OSI (Open Systems Interconnection) モデルのレイヤー 2 または 3 で動作します。

8.1. nmcli を使用して IPIP トンネルを設定し、IPv4 トラフィックを IPv4 パケットにカプセル化する

IPIP (IP over IP) トンネルは OSI レイヤー 3 で動作し、RFC 2003 で説明されているように IPv4 パケットの IPv4 トラフィックをカプセル化します。

重要

IPIP トンネルを介して送信されるデータは暗号化されません。セキュリティー上の理由から、すでに暗号化されたデータにはトンネルを使用してください (HTTPS などの他のプロトコル)。

IPIP トンネルはユニキャストパケットのみをサポートすることに注意してください。マルチキャストをサポートする IPv4 トンネルが必要な場合は、nmcli を使用した GRE トンネルを設定して IPv4 パケット内のレイヤー 3 トラフィックをカプセル化 を参照します。

たとえば、以下の図に示すように、2 つの RHEL ルーター間で IPIP トンネルを作成し、インターネット経由で 2 つの内部サブネットに接続できます。

IPIP トンネル

前提条件

  • 各 RHEL ルーターには、ローカルサブネットに接続されているネットワークインターフェイスがあります。
  • 各 RHEL ルーターには、インターネットに接続しているネットワークインターフェイスがあります。
  • トンネル経由で送信するトラフィックは IPv4 ユニキャストです。

手順

  1. ネットワーク A の RHEL ルーターで、次のコマンドを実行します。

    1. tun0 という名前の IPIP トンネルインターフェイスを作成します。

      # nmcli connection add type ip-tunnel ip-tunnel.mode ipip con-name tun0 ifname tun0 remote 198.51.100.5 local 203.0.113.10

      remote パラメーターおよび local パラメーターは、リモートルーターおよびローカルルーターのパブリック IP アドレスを設定します。

    2. IPv4 アドレスを tun0 デバイスに設定します。

      # nmcli connection modify tun0 ipv4.addresses '10.0.1.1/30'

      トンネルには、2 つの使用可能な IP アドレスを持つ /30 サブネットで十分であることに注意してください。

    3. IPv 4 設定を使用するように手動で tun0 接続を設定します。

      # nmcli connection modify tun0 ipv4.method manual
    4. トラフィックを 172.16.0.0/24 ネットワークにルーティングする静的ルートをルーター B のトンネル IP に追加します。

      # nmcli connection modify tun0 +ipv4.routes "172.16.0.0/24 10.0.1.2"
    5. tun0 接続を有効にします。

      # nmcli connection up tun0
    6. パケット転送を有効にします。

      # echo "net.ipv4.ip_forward=1" > /etc/sysctl.d/95-IPv4-forwarding.conf
      # sysctl -p /etc/sysctl.d/95-IPv4-forwarding.conf
  2. ネットワーク B の RHEL ルーターで、次のコマンドを実行します。

    1. tun0 という名前の IPIP トンネルインターフェイスを作成します。

      # nmcli connection add type ip-tunnel ip-tunnel.mode ipip con-name tun0 ifname tun0 remote 203.0.113.10 local 198.51.100.5

      remote パラメーターおよび local パラメーターは、リモートルーターおよびローカルルーターのパブリック IP アドレスを設定します。

    2. IPv4 アドレスを tun0 デバイスに設定します。

      # nmcli connection modify tun0 ipv4.addresses '10.0.1.2/30'
    3. IPv 4 設定を使用するように手動で tun0 接続を設定します。

      # nmcli connection modify tun0 ipv4.method manual
    4. トラフィックを 192.0.2.0/24 ネットワークにルーティングする静的ルートをルーター A のトンネル IP に追加します。

      # nmcli connection modify tun0 +ipv4.routes "192.0.2.0/24 10.0.1.1"
    5. tun0 接続を有効にします。

      # nmcli connection up tun0
    6. パケット転送を有効にします。

      # echo "net.ipv4.ip_forward=1" > /etc/sysctl.d/95-IPv4-forwarding.conf
      # sysctl -p /etc/sysctl.d/95-IPv4-forwarding.conf

検証

  • 各 RHEL ルーターから、他のルーターの内部インターフェイスの IP アドレスに ping します。

    1. ルーター A で 172.16.0.1 に ping します。

      # ping 172.16.0.1
    2. ルーター B で 192.0.2.1 に ping します。

      # ping 192.0.2.1

関連情報

  • nmcli(1) man ページ
  • nm-settings(5) man ページ

8.2. nmcli を使用して GRE トンネルを設定し、レイヤー 3 トラフィックを IPv4 パケットにカプセル化する

Generic Routing Encapsulation (GRE) トンネルは、RFC 2784 で説明されているように、IPv4 パケットでレイヤー 3 トラフィックをカプセル化します。GRE トンネルは、有効なイーサネットタイプで任意のレイヤー 3 プロトコルをカプセル化できます。

重要

GRE トンネルを介して送信されるデータは暗号化されません。セキュリティー上の理由から、すでに暗号化されたデータにはトンネルを使用してください (HTTPS などの他のプロトコル)。

たとえば、以下の図に示すように、2 つの RHEL ルーター間で GRE トンネルを作成し、インターネット経由で 2 つの内部サブネットに接続できます。

GRE トンネル
注記

gre0 デバイス名は予約されています。デバイスに gre1 または別の名前を使用します。

前提条件

  • 各 RHEL ルーターには、ローカルサブネットに接続されているネットワークインターフェイスがあります。
  • 各 RHEL ルーターには、インターネットに接続しているネットワークインターフェイスがあります。

手順

  1. ネットワーク A の RHEL ルーターで、次のコマンドを実行します。

    1. gre1 という名前の GRE トンネルインターフェイスを作成します。

      # nmcli connection add type ip-tunnel ip-tunnel.mode gre con-name gre1 ifname gre1 remote 198.51.100.5 local 203.0.113.10

      remote パラメーターおよび local パラメーターは、リモートルーターおよびローカルルーターのパブリック IP アドレスを設定します。

    2. IPv4 アドレスを gre1 デバイスに設定します。

      # nmcli connection modify gre1 ipv4.addresses '10.0.1.1/30'

      トンネルには、2 つの使用可能な IP アドレスを持つ /30 サブネットで十分であることに注意してください。

    3. 手動の IPv 4 設定を使用するように gre1 接続を設定します。

      # nmcli connection modify gre1 ipv4.method manual
    4. トラフィックを 172.16.0.0/24 ネットワークにルーティングする静的ルートをルーター B のトンネル IP に追加します。

      # nmcli connection modify gre1 +ipv4.routes "172.16.0.0/24 10.0.1.2"
    5. gre1 コネクションを有効にします。

      # nmcli connection up gre1
    6. パケット転送を有効にします。

      # echo "net.ipv4.ip_forward=1" > /etc/sysctl.d/95-IPv4-forwarding.conf
      # sysctl -p /etc/sysctl.d/95-IPv4-forwarding.conf
  2. ネットワーク B の RHEL ルーターで、次のコマンドを実行します。

    1. gre1 という名前の GRE トンネルインターフェイスを作成します。

      # nmcli connection add type ip-tunnel ip-tunnel.mode gre con-name gre1 ifname gre1 remote 203.0.113.10 local 198.51.100.5

      remote パラメーターおよび local パラメーターは、リモートルーターおよびローカルルーターのパブリック IP アドレスを設定します。

    2. IPv4 アドレスを gre1 デバイスに設定します。

      # nmcli connection modify gre1 ipv4.addresses '10.0.1.2/30'
    3. 手動の IPv 4 設定を使用するように gre1 接続を設定します。

      # nmcli connection modify gre1 ipv4.method manual
    4. トラフィックを 192.0.2.0/24 ネットワークにルーティングする静的ルートをルーター A のトンネル IP に追加します。

      # nmcli connection modify gre1 +ipv4.routes "192.0.2.0/24 10.0.1.1"
    5. gre1 コネクションを有効にします。

      # nmcli connection up gre1
    6. パケット転送を有効にします。

      # echo "net.ipv4.ip_forward=1" > /etc/sysctl.d/95-IPv4-forwarding.conf
      # sysctl -p /etc/sysctl.d/95-IPv4-forwarding.conf

検証

  1. 各 RHEL ルーターから、他のルーターの内部インターフェイスの IP アドレスに ping します。

    1. ルーター A で 172.16.0.1 に ping します。

      # ping 172.16.0.1
    2. ルーター B で 192.0.2.1 に ping します。

      # ping 192.0.2.1

関連情報

  • nmcli(1) man ページ
  • nm-settings(5) man ページ

8.3. IPv4 でイーサネットフレームを転送するための GRETAP トンネルの設定

GRETAP (Generic Routing Encapsulation Terminal Access Point) トンネルは OSI レベル 2 で動作し、RFC 2784 で説明されているように IPv4 パケットのイーサネットトラフィックをカプセル化します。

重要

GRETAP トンネルを介して送信されるデータは暗号化されません。セキュリティー上の理由から、VPN または別の暗号化された接続にトンネルを確立します。

たとえば、以下の図に示すように、2 つの RHEL ルーター間で GRETAP トンネルを作成し、ブリッジを使用して 2 つのネットワークに接続します。

GRETAP トンネル
注記

gretap0 デバイス名が予約されています。デバイスに gretap1 または別の名前を使用します。

前提条件

  • 各 RHEL ルーターには、ローカルネットワークに接続されたネットワークインターフェイスがあり、IP 設定は割り当てられません。
  • 各 RHEL ルーターには、インターネットに接続しているネットワークインターフェイスがあります。

手順

  1. ネットワーク A の RHEL ルーターで、次のコマンドを実行します。

    1. bridge0 という名前のブリッジインターフェイスを作成します。

      # nmcli connection add type bridge con-name bridge0 ifname bridge0
    2. ブリッジの IP 設定を設定します。

      # nmcli connection modify bridge0 ipv4.addresses '192.0.2.1/24'
      # nmcli connection modify bridge0 ipv4.method manual
    3. ローカルネットワークに接続されたインターフェイス用の新しい接続プロファイルをブリッジに追加します。

      # nmcli connection add type ethernet slave-type bridge con-name bridge0-port1 ifname enp1s0 master bridge0
    4. GRETAP トンネルインターフェイスの新しい接続プロファイルをブリッジに追加します。

      # nmcli connection add type ip-tunnel ip-tunnel.mode gretap slave-type bridge con-name bridge0-port2 ifname gretap1 remote 198.51.100.5 local 203.0.113.10 master bridge0

      remote パラメーターおよび local パラメーターは、リモートルーターおよびローカルルーターのパブリック IP アドレスを設定します。

    5. 必要に応じて、STP (Spanning Tree Protocol) を無効にする必要がない場合は、これを無効にします。

      # nmcli connection modify bridge0 bridge.stp no

      デフォルトでは、STP は有効になり、接続を使用する前に遅延が生じます。

    6. bridge0 接続がアクティベートするように、ブリッジのポートが自動的にアクティブになるようにします。

      # nmcli connection modify bridge0 connection.autoconnect-slaves 1
    7. bridge0 接続をアクティブにします。

      # nmcli connection up bridge0
  2. ネットワーク B の RHEL ルーターで、次のコマンドを実行します。

    1. bridge0 という名前のブリッジインターフェイスを作成します。

      # nmcli connection add type bridge con-name bridge0 ifname bridge0
    2. ブリッジの IP 設定を設定します。

      # nmcli connection modify bridge0 ipv4.addresses '192.0.2.2/24'
      # nmcli connection modify bridge0 ipv4.method manual
    3. ローカルネットワークに接続されたインターフェイス用の新しい接続プロファイルをブリッジに追加します。

      # nmcli connection add type ethernet slave-type bridge con-name bridge0-port1 ifname enp1s0 master bridge0
    4. GRETAP トンネルインターフェイスの新しい接続プロファイルをブリッジに追加します。

      # nmcli connection add type ip-tunnel ip-tunnel.mode gretap slave-type bridge con-name bridge0-port2 ifname gretap1 remote 203.0.113.10 local 198.51.100.5 master bridge0

      remote パラメーターおよび local パラメーターは、リモートルーターおよびローカルルーターのパブリック IP アドレスを設定します。

    5. 必要に応じて、STP (Spanning Tree Protocol) を無効にする必要がない場合は、これを無効にします。

      # nmcli connection modify bridge0 bridge.stp no
    6. bridge0 接続がアクティベートするように、ブリッジのポートが自動的にアクティブになるようにします。

      # nmcli connection modify bridge0 connection.autoconnect-slaves 1
    7. bridge0 接続をアクティブにします。

      # nmcli connection up bridge0

検証

  1. 両方のルーターで、enp1s0 接続および gretap1 接続が接続され、CONNECTION 列にポートの接続名が表示されていることを確認します。

    # nmcli device
    nmcli device
    DEVICE   TYPE      STATE      CONNECTION
    ...
    bridge0  bridge    connected  bridge0
    enp1s0   ethernet  connected  bridge0-port1
    gretap1  iptunnel  connected  bridge0-port2
  2. 各 RHEL ルーターから、他のルーターの内部インターフェイスの IP アドレスに ping します。

    1. ルーター A で 192.0.2.2 に ping します。

      # ping 192.0.2.2
    2. ルーター B で 192.0.2.1 に ping します。

      # ping 192.0.2.1

関連情報

  • nmcli(1) man ページ
  • nm-settings(5) man ページ

8.4. 関連情報

  • ip-link(8) man ページ

第9章 VXLAN を使用した仮想マシンの仮想レイヤー 2 ドメインの作成

仮想拡張可能な LAN (VXLAN) は、UDP プロトコルを使用して IP ネットワーク経由でレイヤー 2 トラフィックをトンネルするネットワークプロトコルです。たとえば、別のホストで実行している特定の仮想マシンは、VXLAN トンネルを介して通信できます。ホストは、世界中の異なるサブネットやデータセンターに存在できます。仮想マシンの視点からは、同じ VXLAN 内のその他の仮想マシンは、同じレイヤー 2 ドメイン内にあります。

vxlan トンネル

この例では、RHEL-host-A と RHEL-host-B は、ブリッジである br0 を使用して、VXLAN 名が vxlan10 である各ホストの仮想マシンの仮想ネットワークを接続します。この設定により、VXLAN は仮想マシンには表示されなくなり、仮想マシンに特別な設定は必要ありません。その後、別の仮想マシンを同じ仮想ネットワークに接続すると、仮想マシンは自動的に同じ仮想レイヤー 2 ドメインのメンバーになります。

重要

通常のレイヤー 2 トラフィックと同様、VXLAN のデータは暗号化されません。セキュリティー上の理由から、VPN 経由で VXLAN を使用するか、その他のタイプの暗号化接続を使用します。

9.1. VXLAN の利点

仮想拡張可能 LAN (VXLAN) の主な利点は、以下のとおりです。

  • VXLAN は 24 ビット ID を使用します。そのため、最大 16,777,216 の分離されたネットワークを作成できます。たとえば、仮想 LAN (VLAN) は 4,096 の分離されたネットワークのみをサポートします。
  • VXLAN は IP プロトコルを使用します。これにより、トラフィックをルーティングし、仮想的に実行するシステムを、同じレイヤー 2 ドメイン内の異なるネットワークと場所に置くことができます。
  • ほとんどのトンネルプロトコルとは異なり、VXLAN はポイントツーポイントネットワークだけではありません。VXLAN は、他のエンドポイントの IP アドレスを動的に学習するか、静的に設定された転送エントリーを使用できます。
  • 特定のネットワークカードは、UDP トンネル関連のオフロード機能に対応します。

関連情報

  • kernel-doc パッケージにより提供されている /usr/share/doc/kernel-doc-<kernel_version>/Documentation/networking/vxlan.rst

9.2. ホストでのイーサネットインターフェイスの設定

RHEL 仮想マシンホストをイーサネットに接続するには、ネットワーク接続プロファイルを作成し、IP 設定を設定して、プロファイルをアクティブにします。

両方の RHEL ホストでこの手順を実行し、IP アドレス設定を調整します。

前提条件

  • ホストがイーサネットに接続されている。

手順

  1. NetworkManager に新しいイーサネット接続プロファイルを追加します。

    # nmcli connection add con-name Example ifname enp1s0 type ethernet
  2. IPv4 を設定します。

    # nmcli connection modify Example ipv4.addresses 198.51.100.2/24 ipv4.method manual ipv4.gateway 198.51.100.254 ipv4.dns 198.51.100.200 ipv4.dns-search example.com

    ネットワークが DHCP を使用する場合は、この手順をスキップします。

  3. Example コネクションをアクティブにします。

    # nmcli connection up Example

検証

  1. デバイスおよび接続の状態を表示します。

    # nmcli device status
    DEVICE      TYPE      STATE      CONNECTION
    enp1s0      ethernet  connected  Example
  2. リモートネットワークでホストに ping を実行して、IP 設定を確認します。

    # ping RHEL-host-B.example.com

    そのホストでネットワークを設定する前に、その他の仮想マシンホストに ping を実行することはできないことに注意してください。

関連情報

  • nm-settings(5) man ページ

9.3. VXLAN が接続されたネットワークブリッジの作成

仮想拡張可能な LAN (VXLAN) を仮想マシンに表示しないようにするには、ホストでブリッジを作成し、VXLAN をブリッジに割り当てます。NetworkManager を使用して、ブリッジと VXLAN の両方を作成します。仮想マシンのトラフィックアクセスポイント (TAP) デバイス (通常はホスト上の vnet*) をブリッジに追加することはありません。libvirtd は、仮想マシンの起動時に動的に追加します。

両方の RHEL ホストでこの手順を実行し、必要に応じて IP アドレスを調整します。

手順

  1. ブリッジ br0 を作成します。

    # nmcli connection add type bridge con-name br0 ifname br0 ipv4.method disabled ipv6.method disabled

    このコマンドは、ブリッジデバイスに IPv4 アドレスおよび IPv6 アドレスを設定しません。これは、このブリッジがレイヤー 2 で機能するためです。

  2. VXLAN インターフェイスを作成し、br0 に割り当てます。

    # nmcli connection add type vxlan slave-type bridge con-name br0-vxlan10 ifname vxlan10 id 10 local 198.51.100.2 remote 203.0.113.1 master br0

    このコマンドは、次の設定を使用します。

    • id 10: VXLAN ID を設定します。
    • local 198.51.100.2: 送信パケットの送信元 IP アドレスを設定します。
    • remote 203.0.113.1: VXLAN デバイスフォワーディングデータベースで宛先リンク層アドレスが不明な場合に、送信パケットで使用するユニキャストまたはマルチキャストの IP アドレスを設定します。
    • master br0: この VXLAN 接続を、br0 接続のポートとして作成するように設定します。
    • ipv4.method disabled および ipv6.method disabled: ブリッジで IPv4 および IPv6 を無効にします。

    初期設定では、NetworkManager は 8472 を宛先ポートとして使用します。宛先ポートが異なる場合は、追加で、destination-port <port_number> オプションをコマンドに渡します。

  3. br0 接続プロファイルを有効にします。

    # nmcli connection up br0
  4. ローカルファイアウォールで、着信 UDP 接続用にポート 8472 を開くには、次のコマンドを実行します。

    # firewall-cmd --permanent --add-port=8472/udp
    # firewall-cmd --reload

検証

  • 転送テーブルを表示します。

    # bridge fdb show dev vxlan10
    2a:53:bd:d5:b3:0a master br0 permanent
    00:00:00:00:00:00 dst 203.0.113.1 self permanent
    ...

関連情報

  • nm-settings(5) man ページ

9.4. 既存のブリッジを使用した libvirt での仮想ネットワークの作成

仮想マシンが、接続した仮想拡張可能 LAN (VXLAN) で br0 ブリッジを使用できるようにするには、最初に、このブリッジを使用する libvirtd サービスに仮想ネットワークを追加します。

前提条件

  • libvirt をインストールしている。
  • libvirtd を起動して有効にしている。
  • RHEL 上の VXLAN で br0 デバイスーを設定している。

手順

  1. 以下の内容で ~/vxlan10-bridge.xml を作成します。

    <network>
     <name>vxlan10-bridge</name>
     <forward mode="bridge" />
     <bridge name="br0" />
    </network>
  2. ~/vxlan10-bridge.xml を使用して、libvirt に新しい仮想ネットワークを作成します。

    # virsh net-define ~/vxlan10-bridge.xml
  3. ~/vxlan10-bridge.xml を削除します。

    # rm ~/vxlan10-bridge.xml
  4. vxlan10-bridge 仮想ネットワークを起動します。

    # virsh net-start vxlan10-bridge
  5. libvirtd の起動時に自動的に起動するように vxlan10-bridge 仮想ネットワークを設定します。

    # virsh net-autostart vxlan10-bridge

検証

  • 仮想ネットワークのリストを表示します。

    # virsh net-list
     Name              State    Autostart   Persistent
    ----------------------------------------------------
     vxlan10-bridge    active   yes         yes
     ...

関連情報

  • virsh(1) man ページ

9.5. VXLAN を使用するように仮想マシンの設定

ホストで、接続されている仮想拡張 LAN (VXLAN) でブリッジデバイスを使用するように仮想マシンを設定するには、vxlan10-bridge 仮想ネットワークを使用する新しい仮想マシンを作成するか、このネットワークを使用する既存の仮想マシンの設定を更新します。

RHEL ホストでこの手順を実行します。

前提条件

  • libvirtdvxlan10-bridge 仮想ネットワークを設定している。

手順

  • 新しい仮想マシンを作成し、vxlan10-bridge ネットワークを使用するように設定するには、仮想マシンの作成時に、--network network:vxlan10-bridge オプションを virt-install に渡します。

    # virt-install ... --network network:vxlan10-bridge
  • 既存の仮想マシンのネットワーク設定を変更するには、次のコマンドを実行します。

    1. 仮想マシンのネットワークインターフェイスを、vxlan10-bridge 仮想ネットワークに接続します。

      # virt-xml VM_name --edit --network network=vxlan10-bridge
    2. 仮想マシンをシャットダウンして、再起動します。

      # virsh shutdown VM_name
      # virsh start VM_name

検証

  1. ホストの仮想マシンの仮想ネットワークインターフェイスを表示します。

    # virsh domiflist VM_name
     Interface   Type     Source           Model    MAC
    -------------------------------------------------------------------
     vnet1       bridge   vxlan10-bridge   virtio   52:54:00:c5:98:1c
  2. vxlan10-bridge ブリッジに接続されているインターフェイスを表示します。

    # ip link show master vxlan10-bridge
    18: vxlan10: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc noqueue master br0 state UNKNOWN mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 2a:53:bd:d5:b3:0a brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    19: vnet1: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc noqueue master br0 state UNKNOWN mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:c5:98:1c brd ff:ff:ff:ff:ff:ff

    libvirtd は、ブリッジの設定を動的に更新することに注意してください。vxlan10-bridge ネットワークを使用する仮想マシンを起動すると、ホストの対応する vnet* デバイスがブリッジのポートとして表示されます。

  3. アドレス解決プロトコル (ARP) 要求を使用して、仮想マシンが同じ VXLAN にあるかどうかを確認します。

    1. 同じ VXLAN で、2 つ以上の仮想マシンを起動します。
    2. 仮想マシンから別の仮想マシンに ARP 要求を送信します。

      # arping -c 1 192.0.2.2
      ARPING 192.0.2.2 from 192.0.2.1 enp1s0
      Unicast reply from 192.0.2.2 [52:54:00:c5:98:1c] 1.450ms
      Sent 1 probe(s) (0 broadcast(s))
      Received 1 response(s) (0 request(s), 0 broadcast(s))

      コマンドが応答を示す場合、仮想マシンは同じレイヤー 2 ドメイン、およびこの場合は同じ VXLAN にあります。

      arping ユーティリティーを使用するには、iputils をインストールします。

関連情報

  • virt-install(1) man ページ
  • virt-xml(1) man ページ
  • virsh(1) man ページ
  • arping(8) man ページ

第10章 wifi 接続の管理

RHEL には、wifi ネットワークを設定して接続するための複数のユーティリティーとアプリケーションが用意されています。次に例を示します。

  • nmcli ユーティリティーを使用して、コマンドラインで接続を設定する。
  • nmtui アプリケーションを使用して、テキストベースのユーザーインターフェイスで接続を設定する。
  • GNOME システムメニューを使用すると、設定を必要としない Wi-Fi ネットワークにすばやく接続する。
  • GNOME Settings アプリケーションを使用して、GNOME アプリケーションで接続を設定する。
  • nm-connection-editor アプリケーションを使用して、グラフィカルユーザーインターフェイスで接続を設定する。
  • network RHEL システムロールを使用して、1 つまたは複数のホストでの接続の設定を自動化する。

10.1. サポートされている wifi セキュリティータイプ

wifi ネットワークがサポートするセキュリティータイプに応じて、多かれ少なかれ安全にデータを送信できます。

警告

暗号化を使用しない、または安全でない WEP または WPA 標準のみをサポートする wifi ネットワークには接続しないでください。

RHEL 8 は、次の Wi-Fi セキュリティータイプをサポートしています。

  • None: 暗号化は無効になり、ネットワーク経由でプレーンテキスト形式でデータが転送されます。
  • Enhanced Open: opportunistic wireless encryption (OWE) を使用すると、デバイスは一意のペアワイズマスターキー (PMK) をネゴシエートして、認証なしでワイヤレスネットワークの接続を暗号化します。
  • WEP 40/128 ビットキー (16 進数または ASCII): このモードの Wired Equivalent Privacy (WEP) プロトコルは、16 進数または ASCII 形式の事前共有キーのみを使用します。WEP は推奨されておらず、RHEL 9.1 で削除されます。
  • WEP 128 ビットパスフレーズ。このモードの WEP プロトコルは、パスフレーズの MD5 ハッシュを使用して WEP キーを取得します。WEP は推奨されておらず、RHEL 9.1 で削除されます。
  • 動的 WEP (802.1x) : 802.1X と EAP の組み合わせで、動的キーを使用する WEP プロトコルを使用します。WEP は推奨されておらず、RHEL 9.1 で削除されます。
  • LEAP: Cisco が開発した Lightweight Extensible Authentication Protocol は、拡張認証プロトコル (EAP) の独自バージョンです。
  • WPA & WPA2 Personal: パーソナルモードでは、Wi-Fi Protected Access (WPA) および Wi-Fi Protected Access 2 (WPA2) 認証方法で事前共有キーが使用されます。
  • WPA & WPA2 Personal: エンタープライズモードでは、WPA と WPA2 は EAP フレームワークを使用し、リモート認証ダイヤルインユーザーサービス (RADIUS) サーバーに対してユーザーを認証します。
  • WPA3 Personal: Wi-Fi Protected Access 3 (WPA3) Personal は、辞書攻撃を防ぐために pre-shared keys (PSK) の代わりに simultaneous authentication of equals (SAE) を使用します。WPA3 では、Perfect Forward Secrecy (PFS) が使用されます。

10.2. nmcli を使用した WiFi ネットワークへの接続

nmcli ユーティリティーを使用して、wifi ネットワークに接続できます。初めてネットワークに接続しようとすると、ユーティリティーは NetworkManager 接続プロファイルを自動的に作成します。ネットワークに静的 IP アドレスなどの追加設定が必要な場合は、プロファイルが自動的に作成された後にプロファイルを変更できます。

前提条件

  • ホストに wifi デバイスがインストールされている。
  • ハードウェアスイッチがある場合は、wifi デバイスが有効になっている。

手順

  1. NetworkManager で wifi 無線が無効になっている場合は、この機能を有効にします。

    # nmcli radio wifi on
  2. オプション: 利用可能な Wi-Fi ネットワークを表示します。

    # nmcli device wifi list
    IN-USE  BSSID              SSID          MODE   CHAN  RATE        SIGNAL  BARS  SECURITY
            00:53:00:2F:3B:08  Office        Infra  44    270 Mbit/s  57      ▂▄▆_  WPA2 WPA3
            00:53:00:15:03:BF  --            Infra  1     130 Mbit/s  48      ▂▄__  WPA2 WPA3

    サービスセット識別子 (SSID) 列には、ネットワークの名前が含まれています。列に -- が表示されている場合、このネットワークのアクセスポイントは SSID をブロードキャストしていません。

  3. wifi ネットワークに接続します。

    # nmcli device wifi connect Office --ask
    Password: wifi-password

    対話的に入力するのではなく、コマンドでパスワードを設定する場合は、コマンドで --ask の代わりに password wifi-password オプションを使用します。

    # nmcli device wifi connect Office wifi-password

    ネットワークが静的 IP アドレスを必要とする場合、NetworkManager はこの時点で接続のアクティブ化に失敗することに注意してください。後の手順で IP アドレスを設定できます。

  4. ネットワークに静的 IP アドレスが必要な場合:

    1. IPv4 アドレス設定を設定します。次に例を示します。

      # nmcli connection modify Office ipv4.method manual ipv4.addresses 192.0.2.1/24 ipv4.gateway 192.0.2.254 ipv4.dns 192.0.2.200 ipv4.dns-search example.com
    2. IPv6 アドレス設定を設定します。次に例を示します。

      # nmcli connection modify Office ipv6.method manual ipv6.addresses 2001:db8:1::1/64 ipv6.gateway 2001:db8:1::fffe ipv6.dns 2001:db8:1::ffbb ipv6.dns-search example.com
  5. 接続を再度有効にします。

    # nmcli connection up Office

検証

  1. アクティブな接続を表示します。

    # nmcli connection show --active
    NAME    ID                                    TYPE  DEVICE
    Office  2501eb7e-7b16-4dc6-97ef-7cc460139a58  wifi  wlp0s20f3

    作成した wifi 接続が出力にリストされている場合、その接続はアクティブです。

  2. ホスト名または IP アドレスに ping を実行します。

    # ping -c 3 example.com

関連情報

  • nm-settings-nmcli (5) man ページ

10.3. GNOME システムメニューを使用した Wi-Fi ネットワークへの接続

GNOME システムメニューを使用して、wifi ネットワークに接続できます。初めてネットワークに接続するとき、GNOME は NetworkManager 接続プロファイルを作成します。接続プロファイルを自動的に接続しないように設定した場合、GNOME システムメニューを用いて、既存の NetworkManager 接続プロファイルを使用して wifi ネットワークに手動で接続することもできます。

注記

GNOME システムメニューを使用して初めて wifi ネットワークへの接続を確立する場合、一定の制限があります。たとえば、IP アドレス設定を構成することはできません。この場合、最初に接続を設定します。

前提条件

  • ホストに wifi デバイスがインストールされている。
  • ハードウェアスイッチがある場合は、wifi デバイスが有効になっている。

手順

  1. トップバーの右側にあるシステムメニューを開きます。
  2. Wi-Fi Not Connected エントリーを展開します。
  3. Select Network をクリックします。

    gnome select wifi
  4. 接続する wifi ネットワークを選択します。
  5. Connect をクリックします。
  6. このネットワークに初めて接続する場合は、ネットワークのパスワードを入力し、Connect をクリックします。

検証

  1. トップバーの右側にあるシステムメニューを開き、wifi ネットワークが接続されていることを確認します。

    gnome wifi connected

    ネットワークがリストに表示されていれば、接続されています。

  2. ホスト名または IP アドレスに ping を実行します。

    # ping -c 3 example.com

10.4. GNOME 設定アプリケーションを使用した Wi-Fi ネットワークへの接続

gnome-control-center という名前の GNOME settings アプリケーションを使用して、wifi ネットワークに接続し、接続を設定できます。初めてネットワークに接続するとき、GNOME は NetworkManager 接続プロファイルを作成します。

GNOME settings では、RHEL がサポートするすべての wifi ネットワークセキュリティータイプの wifi 接続を設定できます。

前提条件

  • ホストに wifi デバイスがインストールされている。
  • ハードウェアスイッチがある場合は、wifi デバイスが有効になっている。

手順

  1. Super キーを押し、Wi-Fi と入力して Enter を押します。
  2. 接続したい wifi ネットワークの名前をクリックします。
  3. ネットワークのパスワードを入力し、Connect をクリックします。
  4. 静的 IP アドレスや WPA2 パーソナル以外のセキュリティータイプなど、ネットワークに追加の設定が必要な場合:

    1. ネットワーク名の横にある歯車のアイコンをクリックします。
    2. オプション: Details タブでネットワークプロファイルを設定して、自動的に接続しないようにします。

      この機能を無効にした場合は、GNOME settings や GNOME システムメニューなどを使用して、常に手動でネットワークに接続する必要があります。

    3. IPv4 タブで IPv4 設定を設定し、IPv6 タブで IPv6 設定を設定します。
    4. Security タブで、ネットワークの認証 (WPA3 Personal など) を選択し、パスワードを入力します。

      選択したセキュリティーに応じて、アプリケーションは追加のフィールドを表示します。それに応じてそれらを埋めます。詳しくは wifi ネットワークの管理者におたずねください。

    5. Apply をクリックします。

検証

  1. トップバーの右側にあるシステムメニューを開き、wifi ネットワークが接続されていることを確認します。

    gnome wifi connected

    ネットワークがリストに表示されていれば、接続されています。

  2. ホスト名または IP アドレスに ping を実行します。

    # ping -c 3 example.com

10.5. nmtui を使用して Wi-Fi 接続を設定する

nmtui アプリケーションは、NetworkManager 用のテキストベースのユーザーインターフェイスを提供します。nmtui を使用して Wi-Fi ネットワークに接続できます。

注記

nmtui で 以下を行います。

  • カーソルキーを使用してナビゲートします。
  • ボタンを選択して Enter を押します。
  • Space を使用してチェックボックスをオンまたはオフにします。

手順

  1. 接続に使用するネットワークデバイス名がわからない場合は、使用可能なデバイスを表示します。

    # nmcli device status
    DEVICE     TYPE      STATE                   CONNECTION
    wlp2s0    wifi      unavailable             --
    ...
  2. nmtui を開始します。

    # nmtui
  3. Edit a connection 選択し、Enter を押します。
  4. Add ボタンを押します。
  5. ネットワークタイプのリストから Wi-Fi を選択し、Enter を押します。
  6. オプション: 作成する NetworkManager プロファイルの名前を入力します。

    ホストに複数のプロファイルがある場合は、わかりやすい名前を付けると、プロファイルの目的を識別しやすくなります。

  7. Device フィールドにネットワークデバイス名を入力します。
  8. Wi-Fi ネットワークの名前である Service Set Identifier (SSID) を SSID フィールドに入力します。
  9. Mode フィールドはデフォルトの Client のままにします。
  10. Security フィールドを選択して Enter を押し、リストからネットワークの認証タイプを設定します。

    選択した認証タイプに応じて、nmtui は異なるフィールドを表示します。

  11. 認証タイプ関連のフィールドに入力します。
  12. Wi-Fi ネットワークに静的 IP アドレスが必要な場合:

    1. プロトコルの横にある Automatic ボタンを押し、表示されたリストから Manual を選択します。
    2. 設定するプロトコルの横にある Show ボタンを押して、追加のフィールドを表示し、それらに入力します。
  13. OK ボタンを押して、新しい接続を作成し、自動的にアクティブにします。

    nmtui wi fi dynamic IP
  14. Back ボタンを押してメインメニューに戻ります。
  15. Quit を選択し、Enter キーを押して nmtui アプリケーションを閉じます。

検証

  1. アクティブな接続を表示します。

    # nmcli connection show --active
    NAME    ID                                    TYPE  DEVICE
    Office  2501eb7e-7b16-4dc6-97ef-7cc460139a58  wifi  wlp0s20f3

    作成した wifi 接続が出力にリストされている場合、その接続はアクティブです。

  2. ホスト名または IP アドレスに ping を実行します。

    # ping -c 3 example.com

10.6. nm-connection-editor を使用した WiFi 接続の設定

nm-connection-editor アプリケーションを使用して、ワイヤレスネットワークの接続プロファイルを作成できます。このアプリケーションでは、RHEL がサポートするすべての wifi ネットワーク認証タイプを設定できます。

デフォルトでは、NetworkManager は接続プロファイルの自動接続機能を有効にし、保存されたネットワークが利用可能な場合は自動的に接続します。

前提条件

  • ホストに wifi デバイスがインストールされている。
  • ハードウェアスイッチがある場合は、wifi デバイスが有効になっている。

手順

  1. ターミナルを開き、次のコマンドを入力します。

    # nm-connection-editor
  2. + ボタンをクリックして、新しい接続を追加します。
  3. Wi-Fi 接続タイプを選択し、Create をクリックします。
  4. オプション: 接続プロファイルの名前を設定します。
  5. オプション: General タブでネットワークプロファイルを設定して、自動的に接続しないようにします。

    この機能を無効にした場合は、GNOME settings や GNOME システムメニューなどを使用して、常に手動でネットワークに接続する必要があります。

  6. Wi-Fi タブで、SSID フィールドにサービスセット識別子 (SSID) を入力します。
  7. Wi-Fi Security タブで、ネットワークの認証タイプ (WPA3 Personal など) を選択し、パスワードを入力します。

    選択したセキュリティーに応じて、アプリケーションは追加のフィールドを表示します。それに応じてそれらを埋めます。詳しくは wifi ネットワークの管理者におたずねください。

  8. IPv4 タブで IPv4 設定を設定し、IPv6 タブで IPv6 設定を設定します。
  9. Save をクリックします。
  10. Network Connections ウィンドウを閉じます。

検証

  1. トップバーの右側にあるシステムメニューを開き、wifi ネットワークが接続されていることを確認します。

    gnome wifi connected

    ネットワークがリストに表示されていれば、接続されています。

  2. ホスト名または IP アドレスに ping を実行します。

    # ping -c 3 example.com

10.7. network RHEL システムロールを使用した 802.1X ネットワーク認証による Wi-Fi 接続の設定

RHEL システムロールを使用すると、Wi-Fi 接続の作成を自動化できます。たとえば、Ansible Playbook を使用して、wlp1s0 インターフェイスのワイヤレス接続プロファイルをリモートで追加できます。作成されたプロファイルは、802.1X 標準を使用して、wifi ネットワークに対してクライアントを認証します。Playbook は、DHCP を使用するように接続プロファイルを設定します。静的 IP 設定を設定するには、それに応じて IP ディクショナリーのパラメーターを調整します。

前提条件

  • 制御ノードと管理ノードを準備している
  • 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
  • 管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する sudo 権限がある。
  • ネットワークは 802.1X ネットワーク認証をサポートしている。
  • 管理対象ノードに wpa_supplicant パッケージをインストールしている。
  • DHCP は、管理対象ノードのネットワークで使用できる。
  • TLS 認証に必要な以下のファイルがコントロールノードにある。

    • クライアントキーは、/srv/data/client.key ファイルに保存されます。
    • クライアント証明書は /srv/data/client.crt ファイルに保存されます。
    • CA 証明書は /srv/data/ca.crt ファイルに保存されます。

手順

  1. 次の内容を含む Playbook ファイル (例: ~/playbook.yml) を作成します。

    ---
    - name: Configure a wifi connection with 802.1X authentication
      hosts: managed-node-01.example.com
      tasks:
        - name: Copy client key for 802.1X authentication
          ansible.builtin.copy:
            src: "/srv/data/client.key"
            dest: "/etc/pki/tls/private/client.key"
            mode: 0400
    
        - name: Copy client certificate for 802.1X authentication
          ansible.builtin.copy:
            src: "/srv/data/client.crt"
            dest: "/etc/pki/tls/certs/client.crt"
    
        - name: Copy CA certificate for 802.1X authentication
          ansible.builtin.copy:
            src: "/srv/data/ca.crt"
            dest: "/etc/pki/ca-trust/source/anchors/ca.crt"
    
        - block:
            - ansible.builtin.import_role:
                name: rhel-system-roles.network
              vars:
                network_connections:
                  - name: Configure the Example-wifi profile
                    interface_name: wlp1s0
                    state: up
                    type: wireless
                    autoconnect: yes
                    ip:
                      dhcp4: true
                      auto6: true
                    wireless:
                      ssid: "Example-wifi"
                      key_mgmt: "wpa-eap"
                    ieee802_1x:
                      identity: "user_name"
                      eap: tls
                      private_key: "/etc/pki/tls/client.key"
                      private_key_password: "password"
                      private_key_password_flags: none
                      client_cert: "/etc/pki/tls/client.pem"
                      ca_cert: "/etc/pki/tls/cacert.pem"
                      domain_suffix_match: "example.com"

    これらの設定では、wlp1s0 インターフェイスの Wi-Fi 接続プロファイルを定義します。このプロファイルは、802.1X 標準を使用して、Wi-Fi ネットワークに対してクライアントを認証します。接続では、DHCP サーバーと IPv6 ステートレスアドレス自動設定 (SLAAC) から、IPv4 アドレス、IPv6 アドレス、デフォルトゲートウェイ、ルート、DNS サーバー、および検索ドメインを取得します。

  2. Playbook の構文を検証します。

    $ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml

    このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。

  3. Playbook を実行します。

    $ ansible-playbook ~/playbook.yml

関連情報

  • /usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.network/README.md ファイル
  • /usr/share/doc/rhel-system-roles/network/ ディレクトリー

10.8. nmcli を使用した既存のプロファイルでの 802.1X ネットワーク認証による Wi-Fi 接続の設定

nmcli ユーティリティーを使用して、クライアントがネットワークに対して自己認証するように設定できます。たとえば、wlp1s0 という名前の既存の NetworkManager wifi 接続プロファイルで、MSCHAPv2 (Microsoft Challenge-Handshake Authentication Protocol version 2) を使用する PEAP (Protected Extensible Authentication Protocol) 認証を設定します。

前提条件

  • ネットワークには 802.1X ネットワーク認証が必要です。
  • wifi 接続プロファイルが NetworkManager に存在し、有効な IP 設定があります。
  • クライアントがオーセンティケーターの証明書を検証する必要がある場合は、認証局 (CA) 証明書を /etc/pki/ca-trust/source/anchors/ ディレクトリーに保存する必要があります。
  • wpa_supplicant パッケージがインストールされている。

手順

  1. wifi セキュリティーモードを wpa-eap に設定し、Extensible Authentication Protocol (EAP) を peap に設定し、内部認証プロトコルを mschapv2 に設定し、ユーザー名を設定します。

    # nmcli connection modify wlp1s0 wireless-security.key-mgmt wpa-eap 802-1x.eap peap 802-1x.phase2-auth mschapv2 802-1x.identity user_name

    1 つのコマンドで wireless-security.key-mgmt パラメーター、802-1x.eap パラメーター、802-1x.phase2-auth パラメーター、および 802-1x.identity パラメーターを設定する必要があります。

  2. 必要に応じて、パスワードを設定に保存します。

    # nmcli connection modify wlp1s0 802-1x.password password
    重要

    デフォルトでは、NetworkManager はパスワードをプレーンテキストで /etc/sysconfig/network-scripts/keys-connection_name ファイルに保存します。このファイルは root ユーザーのみが読み取ることができます。ただし、設定ファイル内のプレーンテキストのパスワードは、セキュリティーリスクになる可能性があります。

    セキュリティーを強化するには、802-1x.password-flags パラメーターを 0x1 に設定します。この設定では、GNOME デスクトップ環境または nm-applet が実行中のサーバーで、NetworkManager がこれらのサービスからパスワードを取得します。その他の場合は、NetworkManager によりパスワードの入力が求められます。

  3. クライアントがオーセンティケーターの証明書を検証する必要がある場合は、接続プロファイルの 802-1x.ca-cert パラメーターを CA 証明書のパスに設定します。

    # nmcli connection modify wlp1s0 802-1x.ca-cert /etc/pki/ca-trust/source/anchors/ca.crt
    注記

    セキュリティー上の理由から、Red Hat は、クライアントがオーセンティケーターの ID を検証できるように、オーセンティケーターの証明書を推奨しています。

  4. 接続プロファイルをアクティベートします。

    # nmcli connection up wlp1s0

検証

  • ネットワーク認証が必要なネットワーク上のリソースにアクセスします。

関連情報

10.9. ワイヤレス規制ドメインの手動設定

RHEL では、udev ルールが setregdomain ユーティリティーを実行してワイヤレス規制ドメインを設定します。次に、ユーティリティーはこの情報をカーネルに提供します。

デフォルトでは、setregdomain は国コードを自動的に決定しようとします。これが失敗する場合は、ワイヤレス規制ドメインの設定が間違っている可能性があります。この問題を回避するには、国コードを手動で設定します。

重要

規制ドメインを手動で設定すると、自動検出が無効になります。そのため、後で別の国でコンピューターを使用すると、以前に設定された設定が正しくなくなる可能性があります。この場合、/etc/sysconfig/regdomain ファイルを削除して自動検出に戻すか、以下の手順を使用して規制ドメイン設定を手動で再度更新します。

手順

  1. オプション: 現在の規制ドメイン設定を表示します。

    # iw reg get
    global
    country US: DFS-FCC
    ...
  2. 次の内容で /etc/sysconfig/regdomain ファイルを作成します。

    COUNTRY=<country_code>

    COUNTRY 変数を ISO 3166-1 alpha2 国コード (ドイツの場合は DE、アメリカ合衆国の場合は US など) に設定します。

  3. 規制ドメインを設定します。

    # setregdomain

検証

  • 規制ドメインの設定を表示します。

    # iw reg get
    global
    country DE: DFS-ETSI
    ...

関連情報

  • setregdomain(1) man ページ
  • iw(8) man ページ
  • regulatory.bin(5) man ページ
  • ISO 3166 国コード

第11章 RHEL を WPA2 または WPA3 パーソナルアクセスポイントとして設定する方法

Wi-Fi デバイスを備えたホストでは、NetworkManager を使用して、このホストをアクセスポイントとして設定できます。Wi-Fi Protected Access 2 (WPA2) および Wi-Fi Protected Access 3 (WPA3) Personal はセキュアな認証方法を提供します。ワイヤレスクライアントは事前共有キー (PSK) を使用してアクセスポイントに接続し、RHEL ホスト上およびネットワーク内のサービスを使用できます。

アクセスポイントを設定すると、NetworkManager は自動的に以下を行います。

  • クライアントに DHCP および DNS サービスを提供するように dnsmasq サービスを設定します
  • IP 転送を有効にします
  • nftables ファイアウォールルールを追加して、wifi デバイスからのトラフィックをマスカレードし、IP 転送を設定します

前提条件

  • Wi-Fi デバイスが、アクセスポイントモードでの実行をサポートしている
  • Wi-Fi デバイスは使用していない
  • ホストがインターネットにアクセスできる

手順

  1. Wi-Fi デバイスを一覧表示して、アクセスポイントを提供するデバイスを特定します。

    # nmcli device status | grep wifi
    wlp0s20f3    wifi   disconnected    --
  2. デバイスがアクセスポイントモードをサポートしていることを確認します。

    # nmcli -f WIFI-PROPERTIES.AP device show wlp0s20f3
    WIFI-PROPERTIES.AP:     yes

    Wi-Fi デバイスをアクセスポイントとして使用するには、デバイスがこの機能をサポートしている必要があります。

  3. dnsmasq および NetworkManager-wifi パッケージをインストールします。

    # yum install dnsmasq NetworkManager-wifi

    NetworkManager は dnsmasq サービスを使用して、アクセスポイントのクライアントに DHCP および DNS サービスを提供します。

  4. アクセスポイントの初期設定を作成します。

    # nmcli device wifi hotspot ifname wlp0s20f3 con-name Example-Hotspot ssid Example-Hotspot password "password"

    このコマンドは、WPA2 および WPA3 Personal 認証を提供する wlp0s20f3 デバイス上のアクセスポイントの接続プロファイルを作成します。ワイヤレスネットワークの名前である Service Set Identifier (SSID) は Example-Hotspot で、事前共有キーの password を使用します。

  5. オプション: WPA3 のみをサポートするようにアクセスポイントを設定します。

    # nmcli connection modify Example-Hotspot 802-11-wireless-security.key-mgmt sae
  6. デフォルトでは、NetworkManager は wifi デバイスに IP アドレス 10.42.0.1 を使用し、残りの 10.42.0.0/24 サブネットからの IP アドレスをクライアントに割り当てます。別のサブネットと IP アドレスを設定するには、次のように入力します。

    # nmcli connection modify Example-Hotspot ipv4.addresses 192.0.2.254/24

    設定した IP アドレス (この場合は 192.0.2.254) は、NetworkManager が wifi デバイスに割り当てるものです。クライアントは、この IP アドレスをデフォルトゲートウェイおよび DNS サーバーとして使用します。

  7. 接続プロファイルをアクティベートします。

    # nmcli connection up Example-Hotspot

検証

  1. サーバーの場合:

    1. NetworkManager が dnsmasq サービスを開始し、そのサービスがポート 67 (DHCP) および 53 (DNS) でリッスンしていることを確認します。

      # ss -tulpn | egrep ":53|:67"
      udp   UNCONN 0  0   10.42.0.1:53    0.0.0.0:*    users:(("dnsmasq",pid=55905,fd=6))
      udp   UNCONN 0  0     0.0.0.0:67    0.0.0.0:*    users:(("dnsmasq",pid=55905,fd=4))
      tcp   LISTEN 0  32  10.42.0.1:53    0.0.0.0:*    users:(("dnsmasq",pid=55905,fd=7))
    2. nftables ルールセットを表示して、NetworkManager が 10.42.0.0/24 サブネットからのトラフィックの転送とマスカレードを有効にしていることを確認します。

      # nft list ruleset
      table ip nm-shared-wlp0s20f3 {
          chain nat_postrouting {
              type nat hook postrouting priority srcnat; policy accept;
              ip saddr 10.42.0.0/24 ip daddr != 10.42.0.0/24 masquerade
          }
      
          chain filter_forward {
              type filter hook forward priority filter; policy accept;
              ip daddr 10.42.0.0/24 oifname "wlp0s20f3" ct state { established, related } accept
              ip saddr 10.42.0.0/24 iifname "wlp0s20f3" accept
              iifname "wlp0s20f3" oifname "wlp0s20f3" accept
              iifname "wlp0s20f3" reject
              oifname "wlp0s20f3" reject
          }
      }
  2. Wi-Fi アダプターを備えたクライアントの場合:

    1. 利用可能なネットワークのリストを表示します。

      # nmcli device wifi
      IN-USE  BSSID              SSID             MODE   CHAN  RATE      SIGNAL  BARS  SECURITY
              00:53:00:88:29:04  Example-Hotspot  Infra  11    130 Mbit/s  62      ▂▄▆_  WPA3
      ...
    2. Example-Hotspot ワイヤレスネットワークに接続します。Managing Wi-Fi connections を参照してください。
    3. リモートネットワークまたはインターネット上のホストに ping を実行し、接続が機能していることを確認します。

      # ping -c 3 www.redhat.com

関連情報

  • nm-settings(5) man ページ

第12章 MACsec を使用した同じ物理ネットワーク内のレイヤー 2 トラフィックの暗号化

MACsec を使用して、2 つのデバイス間の通信を (ポイントツーポイントで) セキュリティー保護できます。たとえば、ブランチオフィスがメトロイーサネット接続を介してセントラルオフィスに接続されている場合、オフィスを接続する 2 つのホストで MACsec を設定して、セキュリティーを強化できます。

Media Access Control Security (MACsec) は、イーサーネットリンクで異なるトラフィックタイプを保護するレイヤー 2 プロトコルです。これには以下が含まれます。

  • DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol)
  • アドレス解決プロトコル (ARP)
  • インターネットプロトコルのバージョン 4 / 6 (IPv4 / IPv6)
  • TCP や UDP などの IP 経由のトラフィック

MACsec はデフォルトで、LAN 内のすべてのトラフィックを GCM-AES-128 アルゴリズムで暗号化および認証し、事前共有キーを使用して参加者ホスト間の接続を確立します。共有前の鍵を変更する場合は、MACsec を使用するネットワーク内のすべてのホストで NM 設定を更新する必要があります。

MACsec 接続は、親としてイーサネットネットワークカード、VLAN、トンネルデバイスなどのイーサネットデバイスを使用します。暗号化した接続のみを使用して他のホストと通信するように、MACsec デバイスでのみ IP 設定を指定するか、親デバイスに IP 設定を指定することもできます。後者の場合、親デバイスを使用して、暗号化されていない接続と暗号化された接続用の MACsec デバイスで他のホストと通信できます。

MACsec には特別なハードウェアは必要ありません。たとえば、ホストとスイッチの間のトラフィックのみを暗号化する場合を除き、任意のスイッチを使用できます。このシナリオでは、スイッチが MACsec もサポートする必要があります。

つまり、MACsec を設定する方法は 2 つあります。

  • ホスト対ホスト
  • 他のホストに切り替えるホスト
重要

MACsec は、同じ (物理または仮想) LAN のホスト間でのみ使用することができます。

12.1. nmcli を使用して MACsec 接続を設定する

nmcli ツールを使用して、MACsec を使用するようにイーサーネットインターフェイスを設定できます。たとえば、イーサネット経由で接続された 2 つのホスト間に MACsec 接続を作成できます。

手順

  1. MACsec を設定する最初のホストで:

    • 事前共有鍵の接続アソシエーション鍵 (CAK) と接続アソシエーション鍵名 (CKN) を作成します。

      1. 16 バイトの 16 進 CAK を作成します。

        # dd if=/dev/urandom count=16 bs=1 2> /dev/null | hexdump -e '1/2 "%04x"'
        50b71a8ef0bd5751ea76de6d6c98c03a
      2. 32 バイトの 16 進 CKN を作成します。

        # dd if=/dev/urandom count=32 bs=1 2> /dev/null | hexdump -e '1/2 "%04x"'
        f2b4297d39da7330910a74abc0449feb45b5c0b9fc23df1430e1898fcf1c4550
  2. 両方のホストで、MACsec 接続を介して接続します。
  3. MACsec 接続を作成します。

    # nmcli connection add type macsec con-name macsec0 ifname macsec0 connection.autoconnect yes macsec.parent enp1s0 macsec.mode psk macsec.mka-cak 50b71a8ef0bd5751ea76de6d6c98c03a macsec.mka-ckn f2b4297d39da7330910a74abc0449feb45b5c0b9fc23df1430e1898fcf1c4550

    前の手順で生成された CAK および CKN を macsec.mka-cak および macsec.mka-ckn パラメーターで使用します。この値は、MACsec で保護されるネットワーク内のすべてのホストで同じである必要があります。

  4. MACsec 接続で IP を設定します。

    1. IPv4 設定を指定します。たとえば、静的 IPv4 アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、および DNS サーバーを macsec0 接続に設定するには、以下のコマンドを実行します。

      # nmcli connection modify macsec0 ipv4.method manual ipv4.addresses '192.0.2.1/24' ipv4.gateway '192.0.2.254' ipv4.dns '192.0.2.253'
    2. IPv6 設定を指定しますたとえば、静的 IPv6 アドレス、ネットワークマスク、デフォルトゲートウェイ、および DNS サーバーを macsec0 接続に設定するには、以下のコマンドを実行します。

      # nmcli connection modify macsec0 ipv6.method manual ipv6.addresses '2001:db8:1::1/32' ipv6.gateway '2001:db8:1::fffe' ipv6.dns '2001:db8:1::fffd'
  5. 接続をアクティベートします。

    # nmcli connection up macsec0

検証

  1. トラフィックが暗号化されていることを確認します。

    # tcpdump -nn -i enp1s0
  2. オプション: 暗号化されていないトラフィックを表示します。

    # tcpdump -nn -i macsec0
  3. MACsec の統計を表示します。

    # ip macsec show
  4. integrity-only (encrypt off) および encryption (encrypt on) の各タイプの保護に対して個々のカウンターを表示します。

    # ip -s macsec show

12.2. 関連情報

第13章 IPVLAN の使用

IPVLAN は、仮想ネットワークデバイス用のドライバーで、コンテナー環境でホストネットワークにアクセスするのに使用できます。IPVLAN は外部ネットワークに対し、ホストネットワーク内で作成された IPVLAN デバイスの数に関わらず、MAC アドレスを 1 つ公開します。つまり、ユーザーは複数コンテナーに複数の IPVLAN デバイスを持つことができますが、対応するスイッチは MAC アドレスを 1 つ読み込むということです。IPVLAN ドライバーは、ローカルスイッチで管理できる MAC アドレスの数に制限がある場合に役立ちます。

13.1. IPVLAN モード

IPVLAN では、次のモードが使用できます。

  • L2 モード

    IPVLAN の L2 モード では、仮想デバイスは アドレス解決プロトコル (ARP) リクエストを受信して応答します。netfilter フレームワークは、仮想デバイスを所有するコンテナー内でのみ動作します。netfilter チェーンは、コンテナー化したトラッフィクにあるデフォルトの名前空間では実行されません。L2 モードを使用すると、パフォーマンスは高くなりますが、ネットワークトラフィックの制御性は低下します。

  • L3 モード

    L3 モードでは、仮想デバイスは L3 以上のトラフィックのみを処理します。仮想デバイスは ARP リクエストに応答せず、関連するピアの IPVLAN IP アドレスは、隣接エントリーをユーザーが手動で設定する必要があります。関連するコンテナーの送信トラフィックはデフォルトの名前空間の netfilter の POSTROUTING および OUTPUT チェーンに到達する一方、ingress トラフィックは L2 モード と同様にスレッド化されます。L3 モード を使用すると、制御性は高くなりますが、ネットワークトラフィックのパフォーマンスは低下します。

  • L3S モード

    L3S モード では、仮想デバイスは L3 モード と同様の処理をしますが、関連するコンテナーの egress トラフィックと ingress トラフィックの両方がデフォルトの名前空間の netfilter チェーンに到達する点が異なります。L3S モード は、L3 モード と同様の動作をしますが、ネットワークの制御が強化されます。

注記

IPVLAN 仮想デバイスは、L3 モードおよび L3S モードでは、ブロードキャストトラフィックおよびマルチキャストトラフィックを受信しません。

13.2. IPVLAN および MACVLAN の比較

以下の表は、MACVLAN と IPVLAN の主な相違点を示しています。

MACVLANIPVLAN

各 MACVLAN デバイスに対して、MAC アドレスを使用します。

スイッチが MAC テーブルに保存できる MAC アドレスの最大数に達すると、接続が失われる可能性があることに注意してください。

IPVLAN デバイスの数を制限しない MAC アドレスを 1 つ使用します。

グローバル名前空間の netfilter ルールは、子名前空間の MACVLAN デバイスとの間のトラフィックに影響を与えることはできません。

L3 モード および L3S モード の IPVLAN デバイスとの間のトラフィックを制御できます。

IPVLAN と MACVLAN はどちらも、いかなるレベルのカプセル化も必要としません。

13.3. iproute2 を使用した IPVLAN デバイスの作成および設定

この手順では、iproute2 を使用して IPVLAN デバイスを設定する方法を説明します。

手順

  1. IPVLAN デバイスを作成するには、次のコマンドを実行します。

    # ip link add link real_NIC_device name IPVLAN_device type ipvlan mode l2

    ネットワークインターフェイスコントローラー (NIC) は、コンピューターをネットワークに接続するハードウェアコンポーネントです。

    例13.1 IPVLAN デバイスの作成

    # ip link add link enp0s31f6 name my_ipvlan type ipvlan mode l2
    # ip link
    47: my_ipvlan@enp0s31f6: <BROADCAST,MULTICAST> mtu 1500 qdisc noop state DOWN mode DEFAULT group default qlen 1000 link/ether e8:6a:6e:8a:a2:44 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
  2. IPv4 アドレスまたは IPv6 アドレスをインターフェイスに割り当てるには、次のコマンドを実行します。

    # ip addr add dev IPVLAN_device IP_address/subnet_mask_prefix
  3. L3 モード または L3S モード の IPVLAN デバイスを設定する場合は、以下の設定を行います。

    1. リモートホストのリモートピアのネイバー設定を行います。

      # ip neigh add dev peer_device IPVLAN_device_IP_address lladdr MAC_address

      MAC_address は、IPVLAN デバイスのベースである実際の NIC の MAC アドレスになります。

    2. L3 モード の IPVLAN デバイスを設定する場合は、次のコマンドを実行します。

      # ip route add dev <real_NIC_device> <peer_IP_address/32>

      L3S モード の場合は、次のコマンドを実行します。

      # ip route add dev real_NIC_device peer_IP_address/32

      IP アドレスは、リモートピアのアドレスを使用します。

  4. IPVLAN デバイスをアクティブに設定するには、次のコマンドを実行します。

    # ip link set dev IPVLAN_device up
  5. IPVLAN デバイスがアクティブであることを確認するには、リモートホストで次のコマンドを実行します。

    # ping IP_address

    IP_address には、IPVLAN デバイスの IP アドレスを使用します。

第14章 特定のデバイスを無視するように NetworkManager の設定

デフォルトでは、NetworkManager はループバックlo デバイス以外のすべてのデバイスを管理します。ただし、NetworkManager を unmanaged として設定して、特定のデバイスを無視することができます。この設定では、スクリプトなどを使用して、このデバイスを手動で管理できます。

14.1. NetworkManager でデバイスをマネージド外として永続的に設定

インターフェイス名、MAC アドレス、デバイスタイプなどのいくつかの基準に基づいてデバイスを unmanaged として永続的に設定できます。

ネットワークデバイスを一時的に unmanaged として設定する場合は、Temporarily configuring a device as unmanaged in NetworkManager を参照してください。

手順

  1. 必要に応じて、デバイスの一覧を表示して、unmanaged に設定するデバイスまたは MAC アドレス を特定します。

    # ip link show
    ...
    2: enp1s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP mode DEFAULT group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:74:79:56 brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    ...
  2. 以下の内容で /etc/NetworkManager/conf.d/99-unmanaged-devices.conf ファイルを作成します。

    • 特定のインターフェイスを管理対象外として設定するには、以下を追加します。

      [keyfile]
      unmanaged-devices=interface-name:enp1s0
    • 特定の MAC アドレスを管理対象外として設定するには、以下を追加します。

      [keyfile]
      unmanaged-devices=mac:52:54:00:74:79:56
    • 特定のタイプのすべてのデバイスを管理対象外として設定するには、以下を追加します。

      [keyfile]
      unmanaged-devices=type:ethernet
    • 複数のデバイスを管理対象外に設定するには、unmanaged-devices パラメーターのエントリーをセミコロンで区切ります。以下に例を示します。

      [keyfile]
      unmanaged-devices=interface-name:enp1s0;interface-name:enp7s0
  3. NetworkManager サービスを再読み込みします。

    # systemctl reload NetworkManager

検証

  • デバイスのリストを表示します。

    # nmcli device status
    DEVICE  TYPE      STATE      CONNECTION
    enp1s0  ethernet  unmanaged  --
    ...

    enp1s0 デバイスの横にある マネージド外 状態は、NetworkManager がこのデバイスを管理していないことを示しています。

トラブルシューティング

  • デバイスが unmanaged として表示されない場合は、NetworkManager 設定を表示します。

    # NetworkManager --print-config
    ...
    [keyfile]
    unmanaged-devices=interface-name:enp1s0
    ...

    指定した設定と出力が一致しない場合は、より優先度が高い設定ファイルによって設定がオーバーライドされていないことを確認してください。NetworkManager が複数の設定ファイルをマージする方法の詳細は、man ページの NetworkManager.conf(5) を参照してください。

14.2. NetworkManager でデバイスをマネージド外として一時的に設定

デバイスを一時的に unmanaged として設定できます。

この方法は、たとえば、テスト目的で使用します。ネットワークデバイスを unmanaged に応じて永続的に設定するには、Permanently configuring a device as unmanaged in NetworkManager を参照してください。

手順

  1. 必要に応じて、デバイスのリストを表示して、マネージド外 に設定するデバイスを特定します。

    # nmcli device status
    DEVICE  TYPE      STATE         CONNECTION
    enp1s0  ethernet  disconnected  --
    ...
  2. enp1s0 デバイスを unmanaged の状態に設定します。

    # nmcli device set enp1s0 managed no

検証

  • デバイスのリストを表示します。

    # nmcli device status
    DEVICE  TYPE      STATE      CONNECTION
    enp1s0  ethernet  unmanaged  --
    ...

    enp1s0 デバイスの横にある マネージド外 状態は、NetworkManager がこのデバイスを管理していないことを示しています。

関連情報

  • NetworkManager.conf(5) man ページ

第15章 ダミーインターフェイスの作成

Red Hat Enterprise Linux ユーザーは、デバッグおよびテストの目的でダミーネットワークインターフェイスを作成および使用できます。ダミーインターフェイスは、実際には送信せずにパケットをルーティングするデバイスを提供します。NetworkManager が管理する追加のループバックのようなデバイスを作成し、非アクティブな SLIP (Serial Line Internet Protocol) アドレスをローカルプログラムの実アドレスのようにすることができます。

15.1. nmcli を使用して IPv4 と IPv6 アドレスの両方を持つダミーインターフェイスを作成する

IPv4 アドレスや IPv6 アドレスなどのさまざまな設定でダミーインターフェイスを作成できます。ダミーインターフェイスを作成すると、NetworkManager により自動的にデフォルトの public firewalld ゾーンに割り当てられます。

手順

  • 静的 IPv4 および IPv6 アドレスを使用して、dummy0 という名前のダミーインターフェイスを作成します。

    # nmcli connection add type dummy ifname dummy0 ipv4.method manual ipv4.addresses 192.0.2.1/24 ipv6.method manual ipv6.addresses 2001:db8:2::1/64
    注記

    IPv4 および IPv6 アドレスなしでダミーインターフェイスを設定するには、ipv4.method および ipv6.method パラメーターの両方を disabled に設定します。それ以外の場合は、IP 自動設定が失敗し、NetworkManager が接続を無効にしてデバイスを削除します。

検証

  • 接続プロファイルを一覧表示します。

    # nmcli connection show
    NAME            UUID                                  TYPE     DEVICE
    dummy-dummy0    aaf6eb56-73e5-4746-9037-eed42caa8a65  dummy    dummy0

関連情報

  • nm-settings(5) man ページ

第16章 NetworkManager で特定接続の IPv6 の無効化

NetworkManager を使用してネットワークインターフェイスを管理するシステムでは、ネットワークが IPv4 のみを使用している場合は、IPv6 プロトコルを無効にできます。IPv6 を無効にすると、NetworkManager はカーネルに対応する sysctl 値を自動的に設定します。

注記

カーネルの設定項目またはカーネルブートパラメーターを使用して IPv6 を無効にする場合は、システム設定に追加で配慮が必要です。詳細は、ナレッジベースの記事 How do I disable or enable the IPv6 protocol in RHEL? を参照してください。

16.1. nmcli を使用して接続の IPv6 を無効にする

nmcli ユーティリティーを使用して、コマンドラインで IPv6 プロトコルを無効にすることができます。

前提条件

  • システムは、NetworkManager を使用してネットワークインターフェイスを管理します。

手順

  1. 必要に応じて、ネットワーク接続のリストを表示します。

    # nmcli connection show
    NAME    UUID                                  TYPE      DEVICE
    Example 7a7e0151-9c18-4e6f-89ee-65bb2d64d365  ethernet  enp1s0
    ...
  2. 接続の ipv6.method パラメーターを disabled に設定します。

    # nmcli connection modify Example ipv6.method "disabled"
  3. ネットワーク接続が再起動します。

    # nmcli connection up Example

検証

  1. デバイスの IP 設定を表示します。

    # ip address show enp1s0
    2: enp1s0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP group default qlen 1000
        link/ether 52:54:00:6b:74:be brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
        inet 192.0.2.1/24 brd 192.10.2.255 scope global noprefixroute enp1s0
           valid_lft forever preferred_lft forever

    inet6 エントリーが表示されない場合は、デバイスで IPv6 が無効になります。

  2. /proc/sys/net/ipv6/conf/enp1s0/disable_ipv6 ファイルに値 1 が含まれていることを確認します。

    # cat /proc/sys/net/ipv6/conf/enp1s0/disable_ipv6
    1

    値が 1 の場合は、デバイスに対して IPv6 が無効になります。

第17章 ホスト名の変更

システムのホスト名は、システム自体の名前になります。RHEL のインストール時に名前を設定し、後で変更できます。

17.1. nmcli を使用してホスト名を変更する

nmcli ユーティリティーを使用して、システムのホスト名を更新できます。その他のユーティリティーは、静的または永続的なホスト名などの別の用語を使用する可能性があることに注意してください。

手順

  1. オプション: 現在のホスト名設定を表示します。

    # nmcli general hostname
    old-hostname.example.com
  2. 新しいホスト名を設定します。

    # nmcli general hostname new-hostname.example.com
  3. NetworkManager は、systemd-hostnamed を自動的に再起動して、新しい名前をアクティブにします。変更を有効にするには、ホストを再起動します。

    # reboot

    あるいは、そのホスト名を使用するサービスがわかっている場合は、次のようにします。

    1. サービスの起動時にホスト名のみを読み取るすべてのサービスを再起動します。

      # systemctl restart <service_name>
    2. 変更を反映するには、アクティブなシェルユーザーを再ログインする必要があります。

検証

  • ホスト名を表示します。

    # nmcli general hostname
    new-hostname.example.com

17.2. hostnamectl を使用したホスト名の変更

hostnamectl ユーティリティーを使用してホスト名を更新できます。デフォルトでは、このユーティリティーは以下のホスト名タイプを設定します。

  • 静的ホスト名: /etc/hostname ファイルに保存されます。通常、サービスはこの名前をホスト名として使用します。
  • Pretty hostname: Proxy server in data center A などの説明的な名前。
  • 一時的なホスト名: 通常ネットワーク設定から受信されるフォールバック値。

手順

  1. オプション: 現在のホスト名設定を表示します。

    # hostnamectl status --static
    old-hostname.example.com
  2. 新しいホスト名を設定します。

    # hostnamectl set-hostname new-hostname.example.com

    このコマンドは、static、pretty、および transient のホスト名を新しい値に設定します。特定のタイプのみを設定するには、--static オプション、--pretty オプション、または --transient オプションをコマンドに渡します。

  3. hostnamectl ユーティリティーは、systemd-hostnamed を自動的に再起動して、新しい名前をアクティブにします。変更を有効にするには、ホストを再起動します。

    # reboot

    あるいは、そのホスト名を使用するサービスがわかっている場合は、次のようにします。

    1. サービスの起動時にホスト名のみを読み取るすべてのサービスを再起動します。

      # systemctl restart <service_name>
    2. 変更を反映するには、アクティブなシェルユーザーを再ログインする必要があります。

検証

  • ホスト名を表示します。

    # hostnamectl status --static
    new-hostname.example.com

関連情報

  • hostnamectl(1)
  • systemd-hostnamed.service(8)

第18章 NetworkManager の DHCP の設定

NetworkManager は、DHCP に関連するさまざまな設定オプションを提供します。たとえば、ビルトイン DHCP クライアント (デフォルト) または外部クライアントを使用するように NetworkManager を設定したり、個々のプロファイルの DHCP 設定に影響を与えることができます。

18.1. NetworkManager の DHCP クライアントの変更

デフォルトでは、NetworkManager は内部 DHCP クライアントを使用します。ただし、ビルトインクライアントが提供しない機能を備えた DHCP クライアントが必要な場合は、代わりに dhclient を使用するように NetworkManager を設定できます。

RHEL は dhcpcd を提供しないため、NetworkManager はこのクライアントを使用できないことに注意してください。

手順

  1. 次のコンテンツで /etc/NetworkManager/conf.d/dhcp-client.conf ファイルを作成します。

    [main]
    dhcp=dhclient

    dhcp パラメーターを internal (デフォルト) または dhclient に設定できます。

  2. dhcp パラメーターを dhclient に設定した場合は、dhcp-client パッケージをインストールします。

    # yum install dhcp-client
  3. NetworkManager を再起動します。

    # systemctl restart NetworkManager

    再起動すると、すべてのネットワーク接続が一時的に中断されることに注意してください。

検証

  • /var/log/messages ログファイルで、次のようなエントリーを検索します。

    Apr 26 09:54:19 server NetworkManager[27748]: <info>  [1650959659.8483] dhcp-init: Using DHCP client 'dhclient'

    このログエントリーは、NetworkManager が DHCP クライアントとして dhclient を使用していることを確認します。

関連情報

  • NetworkManager.conf(5) man ページ

18.2. NetworkManager 接続の DHCP 動作の設定

DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol) クライアントは、クライアントがネットワークに接続するたびに、動的 IP アドレスと対応する設定情報を DHCP サーバーに要求します。

DHCP サーバーから IP アドレスを取得するように接続を設定すると、NetworkManager は DHCP サーバーから IP アドレスを要求します。デフォルトでは、クライアントはこのリクエストが完了するまで 45 秒待機します。dhcp クライアントは、DHCP 接続が開始する際に、DHCP サーバーに IP アドレスを要求します。

前提条件

  • DHCP を使用する接続がホストに設定されている。

手順

  1. ipv4.dhcp-timeout および ipv6.dhcp-timeout プロパティーを設定します。たとえば、両方のオプションを 30 秒に設定するには、次のコマンドを実行します。

    # nmcli connection modify connection_name ipv4.dhcp-timeout 30 ipv6.dhcp-timeout 30

    パラメーターを infinity に設定すると、成功するまで NetworkManager が IP アドレスのリクエストおよび更新を停止しないようにします。

  2. 必要に応じて、タイムアウト前に NetworkManager が IPv4 アドレスを受信しない場合にこの動作を設定します。

    # nmcli connection modify connection_name ipv4.may-fail value

    ipv4.may-fail オプションを以下のように設定します。

    • はい、接続の状態は IPv6 設定により異なります。

      • IPv6 設定が有効になり、成功すると、NetworkManager は IPv6 接続をアクティブにし、IPv4 接続のアクティブ化を試みなくなります。
      • IPv6 設定が無効であるか設定されていないと、接続は失敗します。
    • いいえ、接続は非アクティブになります。この場合は、以下のようになります。

      • 接続の autoconnect プロパティーが有効になっている場合、NetworkManager は、 autoconnect-retries プロパティーに設定された回数だけ、接続のアクティベーションを再試行します。デフォルト値は 4 です。
      • それでも接続が DHCP アドレスを取得できないと、自動アクティベーションは失敗します。5 分後に自動接続プロセスが再開され、DHCP サーバーから IP アドレスを取得するようになりました。
  3. 必要に応じて、タイムアウト前に NetworkManager が IPv6 アドレスを受信しない場合にこの動作を設定します。

    # nmcli connection modify connection_name ipv6.may-fail value

関連情報

  • nm-settings(5) man ページ

第19章 NetworkManager で dispatcher スクリプトを使用して dhclient の終了フックを実行する

NetworkManager の dispatcher スクリプトを使用して、dhclient の終了フックを実行できます。

19.1. NetworkManager の dispatcher スクリプトの概念

NetworkManager-dispatcher サービスは、ネットワークイベントが発生した場合に、ユーザーが提供したスクリプトをアルファベット順に実行します。通常、これらのスクリプトはシェルスクリプトですが、任意の実行可能スクリプトまたはアプリケーションにすることができます。たとえば、dispatcher スクリプトを使用して、NetworkManager では管理できないネットワーク関連の設定を調整できます。

dispatcher スクリプトは、以下のディレクトリーに保存できます。

  • /etc/NetworkManager/dispatcher.d/: root ユーザーが編集できるディスパッチャースクリプトの全般的な場所です。
  • /usr/lib/NetworkManager/dispatcher.d/: デプロイ済みの不変のディスパッチャースクリプト用。

セキュリティー上の理由から、NetworkManager-dispatcher では、以下の条件が満たされた場合にのみスクリプトを実行します。

  • このスクリプトは、root ユーザーが所有します。
  • このスクリプトは、root でのみ読み取りと書き込みが可能です。
  • setuid ビットはスクリプトに設定されていません。

NetworkManager-dispatcher サービスは、2 つの引数を指定して、それぞれのスクリプトを実行します。

  1. 操作が発生したデバイスのインターフェイス名。
  2. インターフェイスがアクティブになったときの動作 (up など)。

NetworkManager(8) の man ページの Dispatcher scripts セクションには、スクリプトで使用できるアクションと環境変数の概要が記載されています。

NetworkManager-dispatcher サービスは、一度に 1 つのスクリプトを実行しますが、NetworkManager のメインプロセスとは非同期に実行します。スクリプトがキューに入れられている場合、後のイベントによってスクリプトが廃止された場合でも、サービスは常にスクリプトを実行することに注意してください。ただし、NetworkManager-dispatcher サービスは、以前のスクリプトの終了を待たずに、/etc/NetworkManager/dispatcher.d/no-wait.d/ 内のファイルを参照するシンボリックリンクであるスクリプトを即座に、そして並行して実行します。

関連情報

  • NetworkManager(8) man ページ

19.2. dhclient の終了フックを実行する NetworkManager の dispatcher スクリプトの作成

DHCP サーバーが IPv4 アドレスを割り当てまたは更新すると、NetworkManager は /etc/dhcp/dhclient-exit-hooks.d/ ディレクトリーに保存されている dispatcher スクリプトを実行できます。この dispatcher スクリプトは、dhclient の終了フックなどを実行できます。

前提条件

  • dhclient の終了フックは、/etc/dhcp/dhclient-exit-hooks.d/ ディレクトリーに保存されます。

手順

  1. 以下の内容で /etc/NetworkManager/dispatcher.d/12-dhclient-down ファイルを作成します。

    #!/bin/bash
    # Run dhclient.exit-hooks.d scripts
    
    if [ -n "$DHCP4_DHCP_LEASE_TIME" ] ; then
      if [ "$2" = "dhcp4-change" ] || [ "$2" = "up" ] ; then
        if [ -d /etc/dhcp/dhclient-exit-hooks.d ] ; then
          for f in /etc/dhcp/dhclient-exit-hooks.d/*.sh ; do
            if [ -x "${f}" ]; then
              . "${f}"
            fi
          done
        fi
      fi
    fi
  2. root ユーザーをファイルの所有者として設定します。

    # chown root:root /etc/NetworkManager/dispatcher.d/12-dhclient-down
  3. 権限を設定して、root ユーザーのみが実行できるようにします。

    # chmod 0700 /etc/NetworkManager/dispatcher.d/12-dhclient-down
  4. SELinux コンテキストを復元します。

    # restorecon /etc/NetworkManager/dispatcher.d/12-dhclient-down

関連情報

  • NetworkManager(8) man ページ

第20章 /etc/resolv.conf ファイルの手動設定

デフォルトでは、NetworkManager は、アクティブな NetworkManager 接続プロファイルの DNS 設定を使用して /etc/resolv.conf ファイルを動的に更新します。ただし、この動作を無効にし、/etc/resolv.conf で DNS 設定を手動で設定できます。

注記

または、/etc/resolv.conf で特定の DNS サーバーの順序が必要な場合は、DNS サーバーの順序の設定 を参照してください。

20.1. NetworkManager 設定で DNS 処理の無効化

デフォルトでは、NetworkManager は /etc/resolv.conf ファイルで DNS 設定を管理し、DNS サーバーの順序を設定できます。または、/etc/resolv.conf で DNS 設定を手動で設定する場合は、NetworkManager で DNS 処理を無効にできます。

手順

  1. root ユーザーとして、テキストエディターを使用して、以下の内容で /etc/NetworkManager/conf.d/90-dns-none.conf ファイルを作成します。

    [main]
    dns=none
  2. NetworkManager サービスを再読み込みします。

    # systemctl reload NetworkManager
    注記

    サービスを再読み込みすると、NetworkManager は /etc/resolv.conf ファイルを更新しなくなります。ただし、ファイルの最後の内容は保持されます。

  3. 必要に応じて、混乱を避けるために、NetworkManager により生成された コメントを /etc/resolv.conf から削除します。

検証

  1. /etc/resolv.conf ファイルを編集し、設定を手動で更新します。
  2. NetworkManager サービスを再読み込みします。

    # systemctl reload NetworkManager
  3. /etc/resolv.conf ファイルを表示します。

    # cat /etc/resolv.conf

    DNS 処理を無効にできた場合、NetworkManager は手動で設定した設定を上書きしませんでした。

トラブルシューティング

  • NetworkManager 設定を表示して、優先度の高い他の設定ファイルが設定をオーバーライドしていないことを確認します。

    # NetworkManager --print-config
    ...
    dns=none
    ...

関連情報

第21章 DNS サーバーの順序の設定

ほとんどのアプリケーションは、glibc ライブラリーの getaddrinfo() 関数を使用して DNS 要求を解決します。デフォルトでは、glibc はすべての DNS 要求を、/etc/resolv.conf ファイルで指定された最初の DNS サーバーに送信します。このサーバーが応答しない場合、RHEL は、このファイルに指定されている次のサーバーを使用します。NetworkManager を使用すると、etc/resolv.conf 内の DNS サーバーの順序に影響を与えることができます。

21.1. NetworkManager が /etc/resolv.conf で DNS サーバーを順序付ける方法

NetworkManager は、以下のルールに基づいて /etc/resolv.conf ファイルの DNS サーバーの順序を付けます。

  • 接続プロファイルが 1 つしか存在しない場合、NetworkManager は、その接続で指定された IPv4 および IPv6 の DNS サーバーの順序を使用します。
  • 複数の接続プロファイルがアクティベートされると、NetworkManager は DNS の優先度の値に基づいて DNS サーバーを順序付けます。DNS の優先度を設定すると、NetworkManager の動作は、dns パラメーターに設定した値によって異なります。このパラメーターは、/etc/NetworkManager/NetworkManager.conf ファイルの [main] セクションで設定できます。

    • dns=default または dns パラメーターが設定されていないと、以下のようになります。

      NetworkManager は、各接続の ipv4.dns-priority パラメーターおよび ipv6.dns-priority パラメーターに基づいて、複数の接続から DNS サーバーを順序付けます。

      値を指定しない場合、または ipv4.dns-priority および ipv6.dns-priority0 に設定すると、NetworkManager はグローバルのデフォルト値を使用します。DNS 優先度パラメーターのデフォルト値 を参照してください。

    • dns=dnsmasq または dns=systemd-resolved:

      この設定のいずれかを使用すると、NetworkManager は dnsmasq127.0.0.1 に設定するか、127.0.0.53nameserver エントリーとして /etc/resolv.conf ファイルに設定します。

      dnsmasq サービスおよび systemd-resolved サービスの両方で、NetworkManager 接続に設定された検索ドメインのクエリーをその接続で指定された DNS サーバーに転送し、その他のドメインへのクエリーをデフォルトのルートを持つ接続に転送します。複数の接続に同じ検索ドメインが設定されている場合は、dnsmasq および systemd-resolved が、このドメインのクエリーを、優先度の値が最も低い接続に設定された DNS サーバーへ転送します。

DNS 優先度パラメーターのデフォルト値

NetworkManager は、接続に以下のデフォルト値を使用します。

  • VPN 接続の場合は 50
  • 他の接続の場合は 100

有効な DNS 優先度の値:

グローバルのデフォルトおよび接続固有の ipv4.dns-priority パラメーターおよび ipv6.dns-priority パラメーターの両方を -2147483647 から 2147483647 までの値に設定できます。

  • 値が小さいほど優先度が高くなります。
  • 負の値は、値が大きい他の設定を除外する特別な効果があります。たとえば、優先度が負の値の接続が 1 つでも存在する場合は、NetworkManager が、優先度が最も低い接続プロファイルで指定された DNS サーバーのみを使用します。
  • 複数の接続の DNS の優先度が同じ場合、NetworkManager は以下の順番で DNS の優先順位を決定します。

    1. VPN 接続。
    2. アクティブなデフォルトルートとの接続。アクティブなデフォルトルートは、メトリックスが最も低いデフォルトルートです。

関連情報

21.2. NetworkManager 全体でデフォルトの DNS サーバー優先度の値の設定

NetworkManager は、接続に以下の DNS 優先度のデフォルト値を使用します。

  • VPN 接続の場合は 50
  • 他の接続の場合は 100

これらのシステム全体のデフォルトは、IPv4 接続および IPv6 接続のカスタムデフォルト値で上書きできます。

手順

  1. /etc/NetworkManager/NetworkManager.conf ファイルを編集します。

    1. [connection] セクションが存在しない場合は追加します。

      [connection]
    2. [connection] セクションにカスタムのデフォルト値を追加します。たとえば、IPv4 と IPv6 の両方で新しいデフォルトを 200 に設定するには、以下を追加します。

      ipv4.dns-priority=200
      ipv6.dns-priority=200

      パラメーターは、-2147483647 から 2147483647 までの値に設定できます。パラメーターを 0 に設定すると、組み込みのデフォルト (VPN 接続の場合は 50、他の接続の場合は 100) が有効になります。

  2. NetworkManager サービスを再読み込みします。

    # systemctl reload NetworkManager

関連情報

  • NetworkManager.conf(5) man ページ

21.3. NetworkManager 接続の DNS 優先度の設定

特定の DNS サーバーの順序が必要な場合は、接続プロファイルに優先度の値を設定できます。NetworkManager はこれらの値を使用して、サービスが /etc/resolv.conf ファイルを作成または更新する際にサーバーを順序付けます。

DNS 優先度の設定は、異なる DNS サーバーが設定された複数の接続がある場合にのみ有効であることに注意してください。複数の DNS サーバーが設定された接続が 1 つしかない場合は、接続プロファイルで DNS サーバーを優先順に手動で設定します。

前提条件

  • システムに NetworkManager の接続が複数設定されている。
  • システムで、/etc/NetworkManager/NetworkManager.conf ファイルに dns パラメーターが設定されていないか、そのパラメーターが default に設定されている。

手順

  1. 必要に応じて、利用可能な接続を表示します。

    # nmcli connection show
    NAME           UUID                                  TYPE      DEVICE
    Example_con_1  d17ee488-4665-4de2-b28a-48befab0cd43  ethernet  enp1s0
    Example_con_2  916e4f67-7145-3ffa-9f7b-e7cada8f6bf7  ethernet  enp7s0
    ...
  2. ipv4.dns-priority パラメーターおよび ipv6.dns-priority パラメーターを設定します。たとえば、Example_con_1 接続に対して、両方のパラメーターを 10 に設定するには、次のコマンドを実行します。

    # nmcli connection modify Example_con_1 ipv4.dns-priority 10 ipv6.dns-priority 10
  3. 必要に応じて、他のコネクションに対しても 1 つ前の手順を繰り返します。
  4. 更新した接続を再度アクティブにします。

    # nmcli connection up Example_con_1

検証

  • /etc/resolv.conf ファイルの内容を表示して、DNS サーバーの順序が正しいことを確認します。

    # cat /etc/resolv.conf

第22章 異なるドメインでの各種 DNS サーバーの使用

デフォルトでは、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) は、すべての DNS リクエストを、/etc/resolv.conf ファイルで指定されている最初の DNS サーバーに送信します。このサーバーが応答しない場合、RHEL は、このファイルに指定されている次のサーバーを使用します。ある DNS サーバーがすべてのドメインを解決できない環境では、管理者は、特定のドメインの DNS 要求を選択した DNS サーバーに送信するように RHEL を設定できます。

たとえば、サーバーを仮想プライベートネットワーク (VPN) に接続し、VPN 内のホストが example.com ドメインを使用するとします。この場合、次の方法で DNS クエリーを処理するように RHEL を設定できます。

  • example.com の DNS 要求のみを VPN ネットワーク内の DNS サーバーに送信します。
  • 他のすべての要求は、デフォルトゲートウェイを使用して接続プロファイルで設定されている DNS サーバーに送信します。

22.1. NetworkManager で dnsmasq を使用して、特定のドメインの DNS リクエストを選択した DNS サーバーに送信する

dnsmasq のインスタンスを開始するように NetworkManager を設定できます。次に、この DNS キャッシュサーバーは、loopback デバイスのポート 53 をリッスンします。したがって、このサービスはローカルシステムからのみ到達でき、ネットワークからは到達できません。

この設定では、NetworkManager は nameserver 127.0.0.1 エントリーを /etc/resolv.conf ファイルに追加し、dnsmasq は DNS 要求を NetworkManager 接続プロファイルで指定された対応する DNS サーバーに動的にルーティングします。

前提条件

  • システムに NetworkManager の接続が複数設定されている。
  • DNS サーバーおよび検索ドメインは、特定のドメインを解決する NetworkManager 接続プロファイルで設定されます。

    たとえば、VPN 接続で指定された DNS サーバーが example.com ドメインのクエリーを解決するようにするには、VPN 接続プロファイルに以下の設定が含まれている必要があります。

    • example.com を解決できる DNS サーバー
    • ipv4.dns-search および ipv6.dns-search パラメーターで example.com に設定された検索ドメイン
  • dnsmasq サービスが実行されていないか、localhost とは異なるインターフェイスでリッスンするように設定されています。

手順

  1. dnsmasq パッケージをインストールします。

    # yum install dnsmasq
  2. /etc/NetworkManager/NetworkManager.conf ファイルを編集し、[main] セクションに以下のエントリーを設定します。

    dns=dnsmasq
  3. NetworkManager サービスを再読み込みします。

    # systemctl reload NetworkManager

検証

  1. NetworkManager ユニットの systemd ジャーナルで、サービスが別の DNS サーバーを使用しているドメインを検索します。

    # journalctl -xeu NetworkManager
    ...
    Jun 02 13:30:17 client_hostname dnsmasq[5298]: using nameserver 198.51.100.7#53 for domain example.com
    ...
  2. tcpdump パケットスニファを使用して、DNS 要求の正しいルートを確認します。

    1. tcpdump パッケージをインストールします。

      # yum install tcpdump
    2. 1 つのターミナルで tcpdump を起動し、すべてのインターフェイスで DNS トラフィックを取得します。

      # tcpdump -i any port 53
    3. 別のターミナルで、例外が存在するドメインと別のドメインのホスト名を解決します。次に例を示します。

      # host -t A www.example.com
      # host -t A www.redhat.com
    4. tcpdump 出力で、Red Hat Enterprise Linux が example.com ドメインの DNS クエリーのみを指定された DNS サーバーに、対応するインターフェイスを通じて送信していることを確認します。

      ...
      13:52:42.234533 IP server.43534 > 198.51.100.7.domain: 50121+ [1au] A? www.example.com. (33)
      ...
      13:52:57.753235 IP server.40864 > 192.0.2.1.domain: 6906+ A? www.redhat.com. (33)
      ...

      Red Hat Enterprise Linux は、www.example.com の DNS クエリーを 198.51.100.7 の DNS サーバーに送信し、www.redhat.com のクエリーを 192.0.2.1 に送信します。

トラブルシューティング

  1. /etc/resolv.conf ファイルの nameserver エントリーが 127.0.0.1 を指していることを確認します。

    # cat /etc/resolv.conf
    nameserver 127.0.0.1

    エントリーがない場合は、/etc/NetworkManager/NetworkManager.conf ファイルの dns パラメーターを確認します。

  2. dnsmasq サービスが loopback デバイスのポート 53 でリッスンしていることを確認します。

    # ss -tulpn | grep "127.0.0.1:53"
    udp  UNCONN 0  0    127.0.0.1:53   0.0.0.0:*    users:(("dnsmasq",pid=7340,fd=18))
    tcp  LISTEN 0  32   127.0.0.1:53   0.0.0.0:*    users:(("dnsmasq",pid=7340,fd=19))

    サービスが 127.0.0.1:53 をリッスンしていない場合は、NetworkManager ユニットのジャーナルエントリーを確認します。

    # journalctl -u NetworkManager

22.2. NetworkManager で systemd-resolved を使用して、特定のドメインの DNS 要求を選択した DNS サーバーに送信する

NetworkManager を設定して、systemd-resolved のインスタンスを開始することができます。次に、この DNS スタブリゾルバーは、IP アドレス 127.0.0.53 のポート 53 でリッスンします。したがって、このスタブリゾルバーはローカルシステムからのみ到達でき、ネットワークからは到達できません。

この設定では、NetworkManager は nameserver 127.0.0.53 エントリーを /etc/resolv.conf ファイルに追加し、systemd-resolved は、NetworkManager 接続プロファイルで指定された対応する DNS サーバーに DNS 要求を動的にルーティングします。

重要

systemd-resolved サービスは、テクノロジープレビュー機能としてのみ提供されます。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品サポートのサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされておらず、機能的に完全ではない可能性があるため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。テクノロジープレビュー機能では、最新の製品機能をいち早く提供します。これにより、お客様は開発段階で機能をテストし、フィードバックを提供できます。

テクノロジープレビュー機能のサポート範囲については、Red Hat カスタマーポータルの テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

サポートされるソリューションについては、Using dnsmasq in NetworkManager to send DNS requests for a specific domain to a selected DNS server を参照してください。

前提条件

  • システムに NetworkManager の接続が複数設定されている。
  • DNS サーバーおよび検索ドメインは、特定のドメインを解決する NetworkManager 接続プロファイルで設定されます。

    たとえば、VPN 接続で指定された DNS サーバーが example.com ドメインのクエリーを解決するようにするには、VPN 接続プロファイルに以下の設定が含まれている必要があります。

    • example.com を解決できる DNS サーバー
    • ipv4.dns-search および ipv6.dns-search パラメーターで example.com に設定された検索ドメイン

手順

  1. systemd-resolved サービスを有効にして起動します。

    # systemctl --now enable systemd-resolved
  2. /etc/NetworkManager/NetworkManager.conf ファイルを編集し、[main] セクションに以下のエントリーを設定します。

    dns=systemd-resolved
  3. NetworkManager サービスを再読み込みします。

    # systemctl reload NetworkManager

検証

  1. systemd-resolved が使用する DNS サーバーと、サービスが別の DNS サーバーを使用するドメインを表示します。

    # resolvectl
    ...
    Link 2 (enp1s0)
        Current Scopes: DNS
             Protocols: +DefaultRoute ...
    Current DNS Server: 192.0.2.1
           DNS Servers: 192.0.2.1
    
    Link 3 (tun0)
        Current Scopes: DNS
             Protocols: -DefaultRoute ...
    Current DNS Server: 198.51.100.7
           DNS Servers: 198.51.100.7 203.0.113.19
            DNS Domain: example.com

    この出力では、systemd-resolvedexample.com ドメインに異なる DNS サーバーを使用していることを確認します。

  2. tcpdump パケットスニファを使用して、DNS 要求の正しいルートを確認します。

    1. tcpdump パッケージをインストールします。

      # yum install tcpdump
    2. 1 つのターミナルで tcpdump を起動し、すべてのインターフェイスで DNS トラフィックを取得します。

      # tcpdump -i any port 53
    3. 別のターミナルで、例外が存在するドメインと別のドメインのホスト名を解決します。次に例を示します。

      # host -t A www.example.com
      # host -t A www.redhat.com
    4. tcpdump 出力で、Red Hat Enterprise Linux が example.com ドメインの DNS クエリーのみを指定された DNS サーバーに、対応するインターフェイスを通じて送信していることを確認します。

      ...
      13:52:42.234533 IP server.43534 > 198.51.100.7.domain: 50121+ [1au] A? www.example.com. (33)
      ...
      13:52:57.753235 IP server.40864 > 192.0.2.1.domain: 6906+ A? www.redhat.com. (33)
      ...

      Red Hat Enterprise Linux は、www.example.com の DNS クエリーを 198.51.100.7 の DNS サーバーに送信し、www.redhat.com のクエリーを 192.0.2.1 に送信します。

トラブルシューティング

  1. /etc/resolv.conf ファイルの nameserver エントリーが 127.0.0.53 を指していることを確認します。

    # cat /etc/resolv.conf
    nameserver 127.0.0.53

    エントリーがない場合は、/etc/NetworkManager/NetworkManager.conf ファイルの dns パラメーターを確認します。

  2. systemd-resolved サービスがローカルの IP アドレス 127.0.0.5353 ポートでリッスンしていることを確認します。

    # ss -tulpn | grep "127.0.0.53"
    udp  UNCONN 0  0      127.0.0.53%lo:53   0.0.0.0:*    users:(("systemd-resolve",pid=1050,fd=12))
    tcp  LISTEN 0  4096   127.0.0.53%lo:53   0.0.0.0:*    users:(("systemd-resolve",pid=1050,fd=13))

    サービスが 127.0.0.53:53 をリッスンしない場合は、systemd-resolved サービスが実行されているかどうかを確認します。

第23章 デフォルトのゲートウェイ設定の管理

デフォルトゲートウェイは、他のルートがパケットの宛先と一致する場合にネットワークパケットを転送するルーターです。ローカルネットワークでは、通常、デフォルトゲートウェイは、インターネットの近くの 1 ホップのホストです。

23.1. nmcli を使用して既存の接続にデフォルトゲートウェイを設定する

ほとんどの場合、管理者は接続を作成するときにデフォルトゲートウェイを設定します。ただし、nmcli ユーティリティーを使用して、以前に作成した接続のデフォルトゲートウェイ設定を設定または更新することもできます。

前提条件

  • デフォルトゲートウェイが設定されている接続で、静的 IP アドレスを少なくとも 1 つ設定している。
  • 物理コンソールにログインしている場合は、十分な権限を有している。それ以外の場合は、root 権限が必要になります。

手順

  1. デフォルトゲートウェイの IP アドレスを設定します。

    IPv4 デフォルトゲートウェイを設定するには、次のように入力します。

    # nmcli connection modify <connection_name> ipv4.gateway "<IPv4_gateway_address>"

    IPv6 デフォルトゲートウェイを設定するには、次のように入力します。

    # nmcli connection modify <connection_name> ipv6.gateway "<IPv6_gateway_address>"
  2. ネットワーク接続を再起動して、変更を有効にします。

    # nmcli connection up <connection_name>
    警告

    このネットワーク接続を現在使用しているすべての接続が、再起動時に一時的に中断されます。

検証

  • ルートがアクティブであることを確認します。

    1. IPv4 デフォルトゲートウェイを表示するには、次のように入力します。

      # ip -4 route
      default via 192.0.2.1 dev example proto static metric 100
    2. IPv6 デフォルトゲートウェイを表示するには、次のように入力します。

      # ip -6 route
      default via 2001:db8:1::1 dev example proto static metric 100 pref medium

23.2. nmcli インタラクティブモードを使用して既存の接続にデフォルトゲートウェイを設定する

ほとんどの場合、管理者は接続を作成するときにデフォルトゲートウェイを設定します。ただし、nmcli ユーティリティーのインタラクティブモードを使用して、以前に作成した接続のデフォルトゲートウェイ設定を設定または更新することもできます。

前提条件

  • デフォルトゲートウェイが設定されている接続で、静的 IP アドレスを少なくとも 1 つ設定している。
  • 物理コンソールにログインしている場合は、十分な権限を有している。それ以外の場合は、root 権限が必要になります。

手順

  1. 必要な接続に対して nmcli インタラクティブモードを開きます。

    # nmcli connection edit <connection_name>
  2. デフォルトゲートウェイを設定します。

    IPv4 デフォルトゲートウェイを設定するには、次のように入力します。

    nmcli> set ipv4.gateway "<IPv4_gateway_address>"

    IPv6 デフォルトゲートウェイを設定するには、次のように入力します。

    nmcli> set ipv6.gateway "<IPv6_gateway_address>"
  3. 必要に応じて、デフォルトゲートウェイが正しく設定されていることを確認します。

    nmcli> print
    ...
    ipv4.gateway:            <IPv4_gateway_address>
    ...
    ipv6.gateway:            <IPv6_gateway_address>
    ...
  4. 設定を保存します。

    nmcli> save persistent
  5. ネットワーク接続を再起動して、変更を有効にします。

    nmcli> activate <connection_name>
    警告

    このネットワーク接続を現在使用しているすべての接続が、再起動時に一時的に中断されます。

  6. nmcli インタラクティブモードを終了します。

    nmcli> quit

検証

  • ルートがアクティブであることを確認します。

    1. IPv4 デフォルトゲートウェイを表示するには、次のように入力します。

      # ip -4 route
      default via 192.0.2.1 dev example proto static metric 100
    2. IPv6 デフォルトゲートウェイを表示するには、次のように入力します。

      # ip -6 route
      default via 2001:db8:1::1 dev example proto static metric 100 pref medium

23.3. nm-connection-editor を使用して既存の接続にデフォルトゲートウェイを設定する

ほとんどの場合、管理者は接続を作成するときにデフォルトゲートウェイを設定します。ただし、nm-connection-editor アプリケーションを使用して、以前に作成した接続でデフォルトのゲートウェイを設定したり、更新したりすることもできます。

前提条件

  • デフォルトゲートウェイが設定されている接続で、静的 IP アドレスを少なくとも 1 つ設定している。

手順

  1. ターミナルを開き、nm-connection-editor と入力します。

    # nm-connection-editor
  2. 変更する接続を選択し、歯車のアイコンをクリックして、既存の接続を編集します。
  3. IPv4 デフォルトゲートウェイを設定します。たとえば、その接続のデフォルトゲートウェイの IPv4 アドレスを 192.0.2.1 に設定します。

    1. IPv4 Settings タブを開きます。
    2. そのゲートウェイのアドレスが含まれる IP アドレスの範囲の隣の gateway フィールドにアドレスを入力します。

      set default gw in nm connection editor ipv4

  4. IPv6 デフォルトゲートウェイを設定します。たとえば、接続のデフォルトゲートウェイの IPv6 アドレスを 2001:db8:1::1 に設定するには、以下を行います。

    1. IPv6 タブを開きます。
    2. そのゲートウェイのアドレスが含まれる IP アドレスの範囲の隣の gateway フィールドにアドレスを入力します。

      set default gw in nm connection editor ipv6

  5. OK をクリックします。
  6. Save をクリックします。
  7. ネットワーク接続を再起動して、変更を有効にします。たとえば、コマンドラインで example 接続を再起動するには、次のコマンドを実行します。

    # nmcli connection up example
    警告

    このネットワーク接続を現在使用しているすべての接続が、再起動時に一時的に中断されます。

  8. 必要に応じて、ルートがアクティブであることを確認します。

    IPv4 デフォルトゲートウェイを表示するには、次のコマンドを実行します。

    # ip -4 route
    default via 192.0.2.1 dev example proto static metric 100

    IPv6 デフォルトゲートウェイを表示するには、次のコマンドを実行します。

    # ip -6 route
    default via 2001:db8:1::1 dev example proto static metric 100 pref medium

23.4. control-center を使用して既存の接続にデフォルトゲートウェイを設定する

ほとんどの場合、管理者は接続を作成するときにデフォルトゲートウェイを設定します。ただし、control-center アプリケーションを使用して、以前に作成した接続でデフォルトのゲートウェイを設定したり、更新したりできます。

前提条件

  • デフォルトゲートウェイが設定されている接続で、静的 IP アドレスを少なくとも 1 つ設定している。
  • control-center アプリケーションで、接続のネットワーク設定を開いている。

手順

  1. IPv4 デフォルトゲートウェイを設定します。たとえば、その接続のデフォルトゲートウェイの IPv4 アドレスを 192.0.2.1 に設定します。

    1. IPv4 タブを開きます。
    2. そのゲートウェイのアドレスが含まれる IP アドレスの範囲の隣の gateway フィールドにアドレスを入力します。

      set default gw in control center ipv4

  2. IPv6 デフォルトゲートウェイを設定します。たとえば、接続のデフォルトゲートウェイの IPv6 アドレスを 2001:db8:1::1 に設定するには、以下を行います。

    1. IPv6 タブを開きます。
    2. そのゲートウェイのアドレスが含まれる IP アドレスの範囲の隣の gateway フィールドにアドレスを入力します。

      set default gw in control center ipv6

  3. Apply をクリックします。
  4. Network ウィンドウに戻り、接続のボタンを Off に切り替えてから On に戻して、接続を無効にして再度有効にし、変更を適用します。

    警告

    このネットワーク接続を現在使用しているすべての接続が、再起動時に一時的に中断されます。

  5. 必要に応じて、ルートがアクティブであることを確認します。

    IPv4 デフォルトゲートウェイを表示するには、次のコマンドを実行します。

    $ ip -4 route
    default via 192.0.2.1 dev example proto static metric 100

    IPv6 デフォルトゲートウェイを表示するには、次のコマンドを実行します。

    $ ip -6 route
    default via 2001:db8:1::1 dev example proto static metric 100 pref medium

23.5. nmstatectl を使用して既存の接続にデフォルトゲートウェイを設定する

ほとんどの場合、管理者は接続を作成するときにデフォルトゲートウェイを設定します。ただし、nmstatectl ユーティリティーを使用して、以前に作成した接続のデフォルトゲートウェイ設定を設定または更新することもできます。

nmstatectl ユーティリティーを使用して、Nmstate API を介してデフォルトゲートウェイを設定します。Nmstate API は、設定を行った後、結果が設定ファイルと一致することを確認します。何らかの障害が発生した場合には、nmstatectl は自動的に変更をロールバックし、システムが不正な状態のままにならないようにします。

前提条件

  • デフォルトゲートウェイが設定されている接続で、静的 IP アドレスを少なくとも 1 つ設定している。
  • enp1s0 インターフェイスが設定され、デフォルトゲートウェイの IP アドレスがこのインターフェイスの IP 設定のサブネット内にある。
  • nmstate パッケージがインストールされている。

手順

  1. 以下の内容を含む YAML ファイル (例: ~/set-default-gateway.yml) を作成します。

    ---
    routes:
      config:
      - destination: 0.0.0.0/0
        next-hop-address: 192.0.2.1
        next-hop-interface: enp1s0

    これらの設定では、192.0.2.1 をデフォルトゲートウェイとして定義します。デフォルトゲートウェイは enp1s0 インターフェイス経由で到達可能です。

  2. 設定をシステムに適用します。

    # nmstatectl apply ~/set-default-gateway.yml

関連情報

  • nmstatectl(8) の man ページ
  • /usr/share/doc/nmstate/examples/ directory

23.6. network RHEL システムロールを使用して既存の接続にデフォルトゲートウェイを設定する

ほとんどの場合、管理者は接続を作成するときにデフォルトゲートウェイを設定します。ただし、network RHEL システムロールを使用してデフォルトゲートウェイを設定することで、以前に作成した接続のデフォルトゲートウェイ設定を設定または更新することもできます。

重要

network RHEL システムロールを使用するプレイの実行時に、プレイで指定した値と設定値が一致しない場合、当該ロールは同じ名前の既存の接続プロファイルをオーバーライドします。これらの値がデフォルトにリセットされないようにするには、IP 設定などの設定がすでに存在する場合でも、ネットワーク接続プロファイルの設定全体をプレイで必ず指定してください。

この手順では、すでに存在するかどうかに応じて、以下の設定で enp1s0 接続プロファイルを作成または更新します。

  • 静的 IPv4 アドレス - /24 サブネットマスクを持つ 198.51.100.20
  • 静的 IPv6 アドレス - 2001:db8:1::1 (/64 サブネットマスクあり)
  • IPv4 デフォルトゲートウェイ - 198.51.100.254
  • IPv6 デフォルトゲートウェイ - 2001:db8:1::fffe
  • IPv4 DNS サーバー - 198.51.100.200
  • IPv6 DNS サーバー - 2001:db8:1::ffbb
  • DNS 検索ドメイン - example.com

前提条件

  • 制御ノードと管理ノードを準備している
  • 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
  • 管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する sudo 権限がある。

手順

  1. 次の内容を含む Playbook ファイル (例: ~/playbook.yml) を作成します。

    ---
    - name: Configure the network
      hosts: managed-node-01.example.com
      tasks:
        - name: Configure an Ethernet connection with static IP and default gateway
          ansible.builtin.include_role:
            name: rhel-system-roles.network
          vars:
            network_connections:
              - name: enp1s0
                type: ethernet
                autoconnect: yes
                ip:
                  address:
                    - 198.51.100.20/24
                    - 2001:db8:1::1/64
                  gateway4: 198.51.100.254
                  gateway6: 2001:db8:1::fffe
                  dns:
                    - 198.51.100.200
                    - 2001:db8:1::ffbb
                  dns_search:
                    - example.com
                state: up
  2. Playbook の構文を検証します。

    $ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml

    このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。

  3. Playbook を実行します。

    $ ansible-playbook ~/playbook.yml

関連情報

  • /usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.network/README.md ファイル
  • /usr/share/doc/rhel-system-roles/network/ ディレクトリー

23.7. レガシーネットワークスクリプトの使用時に、既存の接続でデフォルトゲートウェイの設定

ほとんどの場合、管理者は接続を作成するときにデフォルトゲートウェイを設定します。ただし、従来のネットワークスクリプトを使用する際に、以前に作成した接続でデフォルトのゲートウェイを設定したり、更新したりすることもできます。

前提条件

  • NetworkManager パッケージがインストールされていないか、NetworkManager サービスが無効になります。
  • network-scripts パッケージがインストールされている。

手順

  1. /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-enp1s0 ファイルの GATEWAY パラメーターを 192.0.2.1 に設定します。

    GATEWAY=192.0.2.1
  2. /etc/sysconfig/network-scripts/route-enp0s1 ファイルに デフォルト エントリーを追加します。

    default via 192.0.2.1
  3. ネットワークを再起動します。

    # systemctl restart network

23.8. NetworkManager が複数のデフォルトゲートウェイを管理する方法

フォールバック上の理由で特定の状況では、ホストに複数のデフォルトゲートウェイを設定します。ただし、非同期ルーティングの問題を回避するために、同じプロトコルの各デフォルトゲートウェイには別のメトリック値が必要です。RHEL は、最も低いメトリックセットを持つデフォルトゲートウェイへの接続のみを使用することに注意してください。

以下のコマンドを使用して、接続の IPv4 ゲートウェイと IPv6 ゲートウェイの両方にメトリックを設定できます。

# nmcli connection modify <connection_name> ipv4.route-metric <value> ipv6.route-metric <value>
重要

ルーティングの問題を回避するために、複数の接続プロファイルで同じプロトコルに同じメトリック値を設定しないでください。

メトリック値なしでデフォルトのゲートウェイを設定すると、NetworkManager は、インターフェイスタイプに基づいてメトリック値を自動的に設定します。このため、NetworkManager は、アクティブな最初の接続に、このネットワークタイプのデフォルト値を割り当て、そのネットワークタイプがアクティベートされる順序で、同じタイプの他の接続にインクリメントした値を設定します。たとえば、デフォルトゲートウェイを持つ 2 つのイーサネット接続が存在する場合、NetworkManager は、ルートに 100 のメトリックを、最初にアクティブにしている接続のデフォルトゲートウェイに設定します。2 つ目の接続では、NetworkManager は 101 を設定します。

以下は、よく使用されるネットワークタイプと、そのデフォルトのメトリックの概要です。

connection.typeデフォルトのメトリック値

VPN

50

イーサネット

100

MACsec

125

Infiniband

150

bond=

300

team=

350

VLAN

400

ブリッジ

425

TUN

450

Wi-Fi

600

IP トンネル

675

23.9. 特定のプロファイルでのデフォルトゲートウェイの指定を防ぐための NetworkManager の設定

NetworkManager が特定のプロファイルを使用してデフォルトゲートウェイを指定しないようにすることができます。デフォルトゲートウェイに接続されていない接続プロファイルには、以下の手順に従います。

前提条件

  • デフォルトゲートウェイに接続されていない接続の NetworkManager 接続プロファイルが存在する。

手順

  1. 接続で動的 IP 設定を使用する場合は、NetworkManager が、IPv4 および IPv6 接続のデフォルトルートとして接続を使用しないように設定します。

    # nmcli connection modify <connection_name> ipv4.never-default yes ipv6.never-default yes

    ipv4.never-default および ipv6.never-defaultyes に設定すると、対応するプロトコルのデフォルトのゲートウェイ IP アドレスが、接続プロファイルから削除されることに注意してください。

  2. 接続をアクティベートします。

    # nmcli connection up <connection_name>

検証

  • ip -4 route コマンドおよび ip -6 route コマンドを使用して、RHEL が、IPv4 プロトコルおよび IPv6 プロトコルのデフォルトルートにネットワークインターフェイスを使用しないことを確認します。

23.10. 複数のデフォルトゲートウェイによる予期しないルーティング動作の修正

ホストに複数のデフォルトゲートウェイが必要となる状況は、Multipath TCP を使用する場合など、ごく限られています。多くの場合、ルーティングの動作や非同期ルーティングの問題を回避するために、1 つのデフォルトゲートウェイのみを設定します。

注記

異なるインターネットプロバイダーにトラフィックをルーティングするには、複数のデフォルトゲートウェイの代わりにポリシーベースのルーティングを使用します。

前提条件

  • ホストは NetworkManager を使用してネットワーク接続を管理します。これはデフォルトです。
  • ホストには複数のネットワークインターフェイスがある。
  • ホストには複数のデフォルトゲートウェイが設定されている。

手順

  1. ルーティングテーブルを表示します。

    • IPv4 の場合は、次のコマンドを実行します。

      # ip -4 route
      default via 192.0.2.1 dev enp1s0 proto static metric 101
      default via 198.51.100.1 dev enp7s0 proto static metric 102
      ...
    • IPv6 の場合は、次のコマンドを実行します。

      # ip -6 route
      default via 2001:db8:1::1 dev enp1s0 proto static metric 101 pref medium
      default via 2001:db8:2::1 dev enp7s0 proto static metric 102 pref medium
      ...

    default で開始するエントリーはデフォルトのルートを示します。dev の横に表示されるこれらのエントリーのインターフェイス名を書き留めます。

  2. 以下のコマンドを使用して、前の手順で特定したインターフェイスを使用する NetworkManager 接続を表示します。

    # nmcli -f GENERAL.CONNECTION,IP4.GATEWAY,IP6.GATEWAY device show enp1s0
    GENERAL.CONNECTION:      Corporate-LAN
    IP4.GATEWAY:             192.0.2.1
    IP6.GATEWAY:             2001:db8:1::1
    
    # nmcli -f GENERAL.CONNECTION,IP4.GATEWAY,IP6.GATEWAY device show enp7s0
    GENERAL.CONNECTION:      Internet-Provider
    IP4.GATEWAY:             198.51.100.1
    IP6.GATEWAY:             2001:db8:2::1

    この例では、Corporate-LANInternet-Provider という名前のプロファイルにはデフォルトのゲートウェイが設定されています。これは、ローカルネットワークでは、通常、インターネット 1 ホップ近いホストがデフォルトゲートウェイであるため、この手順の残りの部分では、Corporate-LAN のデフォルトゲートウェイが正しくないことを想定するためです。

  3. NetworkManager が、IPv4 および IPv6 接続のデフォルトルートとして Corporate-LAN 接続を使用しないように設定します。

    # nmcli connection modify Corporate-LAN ipv4.never-default yes ipv6.never-default yes

    ipv4.never-default および ipv6.never-defaultyes に設定すると、対応するプロトコルのデフォルトのゲートウェイ IP アドレスが、接続プロファイルから削除されることに注意してください。

  4. Corporate-LAN 接続をアクティブにします。

    # nmcli connection up Corporate-LAN

検証

  • IPv4 および IPv6 ルーティングテーブルを表示し、プロトコルごとに 1 つのデフォルトゲートウェイのみが利用可能であることを確認します。

    • IPv4 の場合は、次のコマンドを実行します。

      # ip -4 route
      default via 192.0.2.1 dev enp1s0 proto static metric 101
      ...
    • IPv6 の場合は、次のコマンドを実行します。

      # ip -6 route
      default via 2001:db8:1::1 dev enp1s0 proto static metric 101 pref medium
      ...

第24章 静的ルートの設定

ルーティングにより、相互に接続されたネットワーク間でトラフィックを送受信できるようになります。大規模な環境では、管理者は通常、ルーターが他のルーターについて動的に学習できるようにサービスを設定します。小規模な環境では、管理者は多くの場合、静的ルートを設定して、トラフィックが 1 つのネットワークから次のネットワークに確実に到達できるようにします。

次の条件がすべて当てはまる場合、複数のネットワーク間で機能する通信を実現するには、静的ルートが必要です。

  • トラフィックは複数のネットワークを通過する必要があります。
  • デフォルトゲートウェイを通過する排他的なトラフィックフローは十分ではありません。

静的ルートを必要とするネットワークの例 セクションでは、静的ルートを設定しない場合のシナリオと、異なるネットワーク間でトラフィックがどのように流れるかについて説明します。

24.1. 静的ルートを必要とするネットワークの例

すべての IP ネットワークが 1 つのルーターを介して直接接続されているわけではないため、この例では静的ルートが必要です。スタティックルートがないと、一部のネットワークは相互に通信できません。さらに、一部のネットワークからのトラフィックは一方向にしか流れません。

注記

この例のネットワークトポロジーは人為的なものであり、静的ルーティングの概念を説明するためにのみ使用されています。これは、実稼働環境で推奨されるトポロジーではありません。

この例のすべてのネットワーク間で通信を機能させるには、Raleigh (198.51.100.0/24) への静的ルートを設定し、次のホップ Router 2 (203.0.113.10) を設定します。ネクストホップの IP アドレスは、データセンターネットワークのルーター 2 のものです (203.0.113.0/24)。

スタティックルートは次のように設定できます。

  • 設定を簡素化するには、この静的ルートをルーター 1 だけに設定します。ただし、データセンター (203.0.113.0/24) からのホストがトラフィックを Raleigh (198.51.100.0/24) に送信するため、常にルーター 1 を経由してルーター 2 に送信されるため、ルーター 1 のトラフィックが増加します。
  • より複雑な設定の場合、データセンター (203.0.113.0/24) 内のすべてのホストでこの静的ルートを設定します。このサブネット内のすべてのホストは、Raleigh (198.51.100.0/24) に近いルーター 2 (203.0.113.10) にトラフィックを直接送信します。

どのネットワーク間でトラフィックが流れるかどうかの詳細については、図の下の説明を参照してください。

ルーティング例

必要な静的経路が設定されていないときに、通信がうまくいく場合とうまくいかない場合を以下に示します。

  • ベルリンネットワークのホスト (192.0.2.0/24):

    • 直接接続されているため、同じサブネット内の他のホストと通信できます。
    • Router 1 はベルリンネットワーク (192.0.2.0/24) 内にあり、インターネットにつながるデフォルトゲートウェイがあるため、インターネットと通信できます。
    • ルーター 1 はベルリン (192.0.2.0/24) とデータセンター (203.0.113.0/24) ネットワークの両方にインターフェイスを持っているため、データセンターネットワーク (203.0.113.0/24) と通信できます。
    • ローリーネットワーク (198.51.100.0/24) と通信できません。これは、ルーター 1 がこのネットワークにインターフェイスを持たないためです。したがって、Router 1 はトラフィックを独自のデフォルトゲートウェイ (インターネット) に送信します。
  • データセンターネットワーク内のホスト (203.0.113.0/24):

    • 直接接続されているため、同じサブネット内の他のホストと通信できます。
    • デフォルトゲートウェイがルーター 1 に設定されているため、インターネットと通信できます。ルーター 1 には、データセンター (203.0.113.0/24) とインターネットの両方のネットワークにインターフェイスがあります。
    • デフォルトゲートウェイがルーター 1 に設定されているため、ベルリンネットワーク (192.0.2.0/24) と通信でき、ルーター 1 にはデータセンター (203.0.113.0/24) とベルリン (192.0.2.0/24) の両方にインターフェイスがあります。) ネットワーク。
    • Raleigh ネットワーク (198.51.100.0/24) と通信できません。これは、データセンターネットワークがこのネットワークにインターフェイスを持たないためです。したがって、データセンター (203.0.113.0/24) 内のホストは、トラフィックをデフォルトゲートウェイ (ルーター 1) に送信します。ルーター 1 も Raleigh ネットワーク (198.51.100.0/24) にインターフェイスを持たないため、ルーター 1 はこのトラフィックを独自のデフォルトゲートウェイ (インターネット) に送信します。
  • Raleigh ネットワーク内のホスト (198.51.100.0/24):

    • 直接接続されているため、同じサブネット内の他のホストと通信できます。
    • インターネット上のホストと通信できません。デフォルトゲートウェイの設定により、ルーター 2 はトラフィックをルーター 1 に送信します。ルーター 1 の実際の動作は、リバースパスフィルター (rp_filter) システム制御 (sysctl) の設定によって異なります。RHEL のデフォルトでは、Router 1 は送信トラフィックをインターネットにルーティングする代わりにドロップします。ただし、設定された動作に関係なく、スタティックルートがないと通信できません。
    • データセンターネットワーク (203.0.113.0/24) と通信できません。デフォルトゲートウェイの設定により、発信トラフィックはルーター 2 を経由して宛先に到達します。ただし、データセンターネットワーク (203.0.113.0/24) 内のホストがデフォルトゲートウェイ (ルーター 1) に応答を送信するため、パケットへの応答は送信者に届きません。次に、Router 1 がトラフィックをインターネットに送信します。
    • ベルリンのネットワーク (192.0.2.0/24) と通信できません。デフォルトゲートウェイの設定により、ルーター 2 はトラフィックをルーター 1 に送信します。ルーター 1 の実際の動作は、rp_filter sysctl 設定によって異なります。RHEL のデフォルトでは、Router 1 は発信トラフィックを Berlin ネットワーク (192.0.2.0/24) に送信する代わりにドロップします。ただし、設定された動作に関係なく、スタティックルートがないと通信できません。
注記

静的ルートの設定に加え、両方のルーターで IP 転送を有効にする必要があります。

24.2. nmcli ユーティリティーを使用して静的ルートを設定する方法

静的ルートを設定するには、次の構文で nmcli ユーティリティーを使用します。

$ nmcli connection modify connection_name ipv4.routes "ip[/prefix] [next_hop] [metric] [attribute=value] [attribute=value] ..."

このコマンドは、次のルート属性に対応します。

  • cwnd=n: パケット数で定義された輻輳ウィンドウ (CWND) サイズを設定します。
  • lock-cwnd=true|false: カーネルが CWND 値を更新できるかどうかを定義します。
  • lock-mtu=true|false: カーネルが MTU をパス MTU ディスカバリーに更新できるかどうかを定義します。
  • lock-window=true|false: カーネルが TCP パケットの最大ウィンドウサイズを更新できるかどうかを定義します。
  • mtu= <mtu_value> : 宛先までのパスで使用する最大転送単位 (MTU) を設定します。
  • onlink=true|false: ネクストホップがどのインターフェイス接頭辞とも一致しない場合でも、このリンクに直接接続されるかどうかを定義します。
  • scope= <scope> : IPv4 ルートの場合、この属性はルート接頭辞によってカバーされる宛先のスコープを設定します。値を整数 (0〜255) として設定します。
  • src= <source_address> : ルート接頭辞でカバーされる宛先にトラフィックを送信するときに優先する送信元アドレスを設定します。
  • table= <table_id> : ルートを追加するテーブルの ID を設定します。このパラメーターを省略すると、NetworkManager は main テーブルを使用します。
  • tos= <type_of_service_key> : サービスタイプ (TOS) キーを設定します。値を整数 (0〜255) として設定します。
  • type= <route_type> : ルートタイプを設定します。NetworkManager は、unicastlocalblackholeunreachableprevent、および throw ルートタイプをサポートします。デフォルトは unicast です。
  • window= <window_size> : TCP がこれらの宛先にアドバタイズする最大ウィンドウサイズをバイト単位で設定します。
重要

先頭に + 記号を付けずに ipv4.routes オプションを使用すると、nmcli は このパラメーターの現在の設定をすべて上書きします。

  • 追加のルートを作成するには、次のように入力します。

    $ nmcli connection modify connection_name +ipv4.routes "<route>"
  • 特定のルートを削除するには、次のように入力します。

    $ nmcli connection modify connection_name -ipv4.routes "<route>"

24.3. nmcli を使用した静的ルートの設定

nmcli connection modify コマンドを使用して、既存の NetworkManager 接続プロファイルに静的ルートを追加できます。

以下の手順では、以下の経路を設定します。

  • リモート 198.51.100.0/24 ネットワークへの IPv4 ルート。IP アドレス 192.0.2.10 を持つ対応するゲートウェイは、LAN 接続プロファイルを通じて到達可能です。
  • リモート 2001:db8:2::/64 ネットワークへの IPv6 ルート。IP アドレス 2001:db8:1::10 を持つ対応するゲートウェイは、LAN 接続プロファイルを通じて到達可能です。

前提条件

  • LAN 接続プロファイルが存在し、このホストがゲートウェイと同じ IP サブネットに存在するように設定されます。

手順

  1. LAN 接続プロファイルに静的 IPv4 ルートを追加します。

    # nmcli connection modify LAN +ipv4.routes "198.51.100.0/24 192.0.2.10"

    1 つのステップで複数のルートを設定するには、個々のルートをコンマで区切ってコマンドに渡します。

    # nmcli connection modify <connection_profile> +ipv4.routes "<remote_network_1>/<subnet_mask_1> <gateway_1>, <remote_network_n>/<subnet_mask_n> <gateway_n>, ..."
  2. LAN 接続プロファイルに静的 IPv6 ルートを追加します。

    # nmcli connection modify LAN +ipv6.routes "2001:db8:2::/64 2001:db8:1::10"
  3. 接続を再度有効にします。

    # nmcli connection up LAN

検証

  1. IPv4 ルートを表示します。

    # ip -4 route
    ...
    198.51.100.0/24 via 192.0.2.10 dev enp1s0
  2. IPv6 ルートを表示します。

    # ip -6 route
    ...
    2001:db8:2::/64 via 2001:db8:1::10 dev enp1s0 metric 1024 pref medium

24.4. nmtui を使用して静的ルートを設定する

nmtui アプリケーションは、NetworkManager 用のテキストベースのユーザーインターフェイスを提供します。nmtui を使用して、グラフィカルインターフェイスを使用せずにホスト上で静的ルートを設定できます。

たとえば、以下の手順では 198.51.100.1 で実行しているゲートウェイを使用する 192.0.2.0/24 ネットワークに経路を追加します。これは、既存の接続プロファイルから到達可能です。

注記

nmtui で 以下を行います。

  • カーソルキーを使用してナビゲートします。
  • ボタンを選択して Enter を押します。
  • Space を使用してチェックボックスをオンまたはオフにします。

前提条件

  • ネットワークが設定されている。
  • 静的ルートのゲートウェイが、インターフェイスで直接到達できる。
  • 物理コンソールにログインしている場合は、十分な権限を有している。それ以外の場合は、コマンドに root 権限が必要になります。

手順

  1. nmtui を開始します。

    # nmtui
  2. Edit a connection 選択し、Enter を押します。
  3. 宛先ネットワークへのネクストホップに到達できる接続プロファイルを選択し、Enter を押します。
  4. IPv4 ルートまたは IPv6 ルートに応じて、プロトコルの設定エリアの横にある Show ボタンを押します。
  5. Routing の横にある Edit ボタンを押します。これにより、静的ルートを設定する新しいウィンドウが開きます。

    1. Add ボタンを押して、次のように入力します。

      • Classless Inter-Domain Routing (CIDR) 形式の接頭辞を含む宛先ネットワーク
      • ネクストホップの IP アドレス
      • 同じネットワークに複数のルートを追加し、効率によってルートに優先順位を付けたい場合のメトリック値
    2. 追加するルートごとに前の手順を繰り返し、この接続プロファイルを介して到達できます。
    3. OK ボタンを押して、接続設定のウィンドウに戻ります。

      図24.1 メトリックのない静的ルートの例

      nmtui add static route
  6. [OK] ボタンを押して nmtui メインメニューに戻ります。
  7. Activate a connection を選択し、Enter を押します。
  8. 編集した接続プロファイルを選択し、Enter キーを 2 回押して非アクティブ化し、再度アクティブ化します。

    重要

    再アクティブ化する接続プロファイルを使用する SSH などのリモート接続で nmtui を実行する場合は、この手順をスキップしてください。この場合は、nmtui で非アクティブ化すると、接続が切断されるため、再度アクティブ化することはできません。この問題を回避するには、上記のシナリオで nmcli connection <connection_profile> up コマンドを使用して接続を再アクティブ化します。

  9. Back ボタンを押してメインメニューに戻ります。
  10. Quit を選択し、Enter キーを押して nmtui アプリケーションを閉じます。

検証

  • ルートがアクティブであることを確認します。

    $ ip route
    ...
    192.0.2.0/24 via 198.51.100.1 dev example proto static metric 100

24.5. control-center を使用した静的ルートの設定

GNOME で control-center を使用して、ネットワーク接続の設定に静的ルートを追加します。

以下の手順では、以下の経路を設定します。

  • リモート 198.51.100.0/24 ネットワークへの IPv4 ルート。対応するゲートウェイの IP アドレスは 192.0.2.10 です。
  • リモート 2001:db8:2::/64 ネットワークへの IPv6 ルート。対応するゲートウェイの IP アドレスは 2001:db8:1::10 です。

前提条件

手順

  1. IPv4 タブで:

    1. オプション: 必要に応じて、IPv4 タブの Routes セクションの On ボタンをクリックして自動ルートを無効にし、静的ルートのみを使用します。自動ルートが有効になっている場合は、Red Hat Enterprise Linux が静的ルートと、DHCP サーバーから受け取ったルートを使用します。
    2. IPv4 ルートのアドレス、ネットマスク、ゲートウェイ、およびオプションでメトリック値を入力します。

      IPv4 static route in control center

  2. IPv6 タブで:

    1. オプション: IPv4 タブの Routes セクションの On ボタンをクリックして自動ルートを無効にし、静的ルートのみを使用します。
    2. IPv6 ルートのアドレス、ネットマスク、ゲートウェイ、およびオプションでメトリック値を入力します。

      IPv6 static route in control center

  3. Apply をクリックします。
  4. Network ウィンドウに戻り、接続のボタンを Off に切り替えてから On に戻して、接続を無効にして再度有効にし、変更を適用します。

    警告

    接続を再起動すると、そのインターフェイスの接続が一時的に中断します。

検証

  1. IPv4 ルートを表示します。

    # ip -4 route
    ...
    198.51.100.0/24 via 192.0.2.10 dev enp1s0
  2. IPv6 ルートを表示します。

    # ip -6 route
    ...
    2001:db8:2::/64 via 2001:db8:1::10 dev enp1s0 metric 1024 pref medium

24.6. nm-connection-editor を使用した静的ルートの設定

nm-connection-editor アプリケーションを使用して、ネットワーク接続の設定に静的ルートを追加できます。

以下の手順では、以下の経路を設定します。

  • リモート 198.51.100.0/24 ネットワークへの IPv4 ルート。IP アドレス 192.0.2.10 を持つ対応するゲートウェイは、example の接続を介して到達可能です。
  • リモート 2001:db8:2::/64 ネットワークへの IPv6 ルート。IP アドレス 2001:db8:1::10 を持つ対応するゲートウェイは、example の接続を介して到達可能です。

前提条件

  • ネットワークが設定されている。
  • このホストは、ゲートウェイと同じ IP サブネットにあります。

手順

  1. ターミナルを開き、nm-connection-editor と入力します。

    $ nm-connection-editor
  2. example 接続プロファイルを選択し、歯車アイコンをクリックして、既存の接続を変更します。
  3. IPv4 Settings タブで、以下を行います。

    1. Routes ボタンをクリックします。
    2. Add ボタンをクリックして、アドレス、ネットマスク、ゲートウェイを入力します。必要に応じてメトリック値を入力します。

      IPv4 static route in nm connection editor

    3. OK をクリックします。
  4. IPv6 Settings タブで、以下を行います。

    1. Routes ボタンをクリックします。
    2. Add ボタンをクリックして、アドレス、ネットマスク、ゲートウェイを入力します。必要に応じてメトリック値を入力します。

      IPv6 static route in nm connection editor

    3. OK をクリックします。
  5. Save をクリックします。
  6. ネットワーク接続を再起動して、変更を有効にします。たとえば、コマンドラインで example 接続を再起動するには、次のコマンドを実行します。

    # nmcli connection up example

検証

  1. IPv4 ルートを表示します。

    # ip -4 route
    ...
    198.51.100.0/24 via 192.0.2.10 dev enp1s0
  2. IPv6 ルートを表示します。

    # ip -6 route
    ...
    2001:db8:2::/64 via 2001:db8:1::10 dev enp1s0 metric 1024 pref medium

24.7. nmcli インタラクティブモードを使用した静的ルートの設定

nmcli ユーティリティーのインタラクティブモードを使用して、ネットワーク接続の設定に静的ルートを追加できます。

以下の手順では、以下の経路を設定します。

  • リモート 198.51.100.0/24 ネットワークへの IPv4 ルート。IP アドレス 192.0.2.10 を持つ対応するゲートウェイは、example の接続を介して到達可能です。
  • リモート 2001:db8:2::/64 ネットワークへの IPv6 ルート。IP アドレス 2001:db8:1::10 を持つ対応するゲートウェイは、example の接続を介して到達可能です。

前提条件

  • example の接続プロファイルが存在し、このホストがゲートウェイと同じ IP サブネットになるように設定されています。

手順

  1. example 接続の nmcli インタラクティブモードを開きます。

    # nmcli connection edit example
  2. 静的 IPv4 ルートを追加します。

    nmcli> set ipv4.routes 198.51.100.0/24 192.0.2.10
  3. 静的 IPv6 ルートを追加します。

    nmcli> set ipv6.routes 2001:db8:2::/64 2001:db8:1::10
  4. 必要に応じて、ルートが設定に正しく追加されたことを確認します。

    nmcli> print
    ...
    ipv4.routes:    { ip = 198.51.100.0/24, nh = 192.0.2.10 }
    ...
    ipv6.routes:    { ip = 2001:db8:2::/64, nh = 2001:db8:1::10 }
    ...

    ip 属性には、転送するネットワークと、ゲートウェイの nh 属性 (次のホップ) が表示されます。

  5. 設定を保存します。

    nmcli> save persistent
  6. ネットワーク接続が再起動します。

    nmcli> activate example
  7. nmcli インタラクティブモードを終了します。

    nmcli> quit

検証

  1. IPv4 ルートを表示します。

    # ip -4 route
    ...
    198.51.100.0/24 via 192.0.2.10 dev enp1s0
  2. IPv6 ルートを表示します。

    # ip -6 route
    ...
    2001:db8:2::/64 via 2001:db8:1::10 dev enp1s0 metric 1024 pref medium

関連情報

  • nmcli(1) man ページ
  • nm-settings-nmcli (5) man ページ

24.8. nmstatectl を使用した静的ルートの設定

nmstatectl ユーティリティーを使用して、Nmstate API を介して静的ルートを設定します。Nmstate API は、設定を行った後、結果が設定ファイルと一致することを確認します。何らかの障害が発生した場合には、nmstatectl は自動的に変更をロールバックし、システムが不正な状態のままにならないようにします。

前提条件

  • enp1s0 ネットワークインターフェイスが設定され、ゲートウェイと同じ IP サブネット内にあります。
  • nmstate パッケージがインストールされている。

手順

  1. 以下の内容を含む YAML ファイルを作成します (例: ~/add-static-route-to-enp1s0.yml)。

    ---
    routes:
      config:
      - destination: 198.51.100.0/24
        next-hop-address: 192.0.2.10
        next-hop-interface: enp1s0
      - destination: 2001:db8:2::/64
        next-hop-address: 2001:db8:1::10
        next-hop-interface: enp1s0

    これらの設定では、次の静的ルートを定義します。

    • リモート 198.51.100.0/24 ネットワークへの IPv4 ルート。IP アドレス 192.0.2.10 の対応するゲートウェイは、enp1s0 インターフェイスを介して到達できます。
    • リモート 2001:db8:2::/64 ネットワークへの IPv6 ルート。IP アドレス 2001:db8:1::10 の対応するゲートウェイは、enp1s0 インターフェイスを介して到達できます。
  2. 設定をシステムに適用します。

    # nmstatectl apply ~/add-static-route-to-enp1s0.yml

検証

  1. IPv4 ルートを表示します。

    # ip -4 route
    ...
    198.51.100.0/24 via 192.0.2.10 dev enp1s0
  2. IPv6 ルートを表示します。

    # ip -6 route
    ...
    2001:db8:2::/64 via 2001:db8:1::10 dev enp1s0 metric 1024 pref medium

関連情報

  • nmstatectl(8) の man ページ
  • /usr/share/doc/nmstate/examples/ directory

24.9. network RHEL システムロールを使用した静的ルートの設定

network RHEL システムロールを使用して、静的ルートを設定できます。

重要

network RHEL システムロールを使用するプレイの実行時に、プレイで指定した値と設定値が一致しない場合、当該ロールは同じ名前の既存の接続プロファイルをオーバーライドします。これらの値がデフォルトにリセットされないようにするには、IP 設定などの設定がすでに存在する場合でも、ネットワーク接続プロファイルの設定全体をプレイで必ず指定してください。

前提条件

  • 制御ノードと管理ノードを準備している
  • 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
  • 管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する sudo 権限がある。

手順

  1. 次の内容を含む Playbook ファイル (例: ~/playbook.yml) を作成します。

    ---
    - name: Configure the network
      hosts: managed-node-01.example.com
      tasks:
        - name: Configure an Ethernet connection with static IP and additional routes
          ansible.builtin.include_role:
            name: rhel-system-roles.network
          vars:
            network_connections:
              - name: enp7s0
                type: ethernet
                autoconnect: yes
                ip:
                  address:
                    - 192.0.2.1/24
                    - 2001:db8:1::1/64
                  gateway4: 192.0.2.254
                  gateway6: 2001:db8:1::fffe
                  dns:
                    - 192.0.2.200
                    - 2001:db8:1::ffbb
                  dns_search:
                    - example.com
                  route:
                    - network: 198.51.100.0
                      prefix: 24
                      gateway: 192.0.2.10
                    - network: 2001:db8:2::
                      prefix: 64
                      gateway: 2001:db8:1::10
                state: up

    この手順では、すでに存在するかどうかに応じて、以下の設定で enp7s0 接続プロファイルを作成または更新します。

    • 静的 IPv4 アドレス: サブネットマスクが /24192.0.2.1
    • 静的 IPv6 アドレス - 2001:db8:1::1 (/64 サブネットマスクあり)
    • IPv4 デフォルトゲートウェイ - 192.0.2.254
    • IPv6 デフォルトゲートウェイ - 2001:db8:1::fffe
    • IPv4 DNS サーバー - 192.0.2.200
    • IPv6 DNS サーバー - 2001:db8:1::ffbb
    • DNS 検索ドメイン - example.com
    • 静的ルート:

      • 198.51.100.0/24 のゲートウェイ 192.0.2.10
      • 2001:db8:2::/64 とゲートウェイ 2001:db8:1::10
  2. Playbook の構文を検証します。

    $ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml

    このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。

  3. Playbook を実行します。

    $ ansible-playbook ~/playbook.yml

検証

  1. 管理対象ノードで以下を行います。

    1. IPv4 ルートを表示します。

      # ip -4 route
      ...
      198.51.100.0/24 via 192.0.2.10 dev enp7s0
    2. IPv6 ルートを表示します。

      # ip -6 route
      ...
      2001:db8:2::/64 via 2001:db8:1::10 dev enp7s0 metric 1024 pref medium

関連情報

  • /usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.network/README.md ファイル
  • /usr/share/doc/rhel-system-roles/network/ ディレクトリー

24.10. レガシーネットワークスクリプトの使用時に key-value format に静的ルート設定ファイルを作成

従来のネットワークスクリプトは、キー値形式での静的ルートの設定をサポートしています。

以下の手順では、リモート 198.51.100.0/24 ネットワークへの IPv4 経路を設定します。IP アドレス 192.0.2.10 の対応するゲートウェイは、enp1s0 インターフェイスを介して到達できます。

注記

従来のネットワークスクリプトは、静的 IPv4 ルートでのみ key-value format に対応します。IPv6 ルートの場合は、ip-command format を使用します。Creating static routes configuration files in ip-command format when using the legacy network scripts を参照してください。

前提条件

  • 静的ルートのゲートウェイが、インターフェイスで直接到達できる。
  • NetworkManager パッケージがインストールされていないか、NetworkManager サービスが無効になります。
  • network-scripts パッケージがインストールされている。
  • ネットワーク サービスが有効になっています。

手順

  1. 静的 IPv4 ルートを /etc/sysconfig/network-scripts/route-enp0s1 ファイルに追加します。

    ADDRESS0=198.51.100.0
    NETMASK0=255.255.255.0
    GATEWAY0=192.0.2.10
    • ADDRESS0 変数は、最初のルーティングエントリーのネットワークを定義します。
    • NETMASK0 変数は、最初のルーティングエントリーのネットマスクを定義します。
    • GATEWAY0 変数は、最初のルーティングエントリーのリモートネットワークまたはホストへのゲートウェイの IP アドレスを定義します。

      複数の静的ルートを追加する場合は、変数名の数を増やします。各ルートの変数は順番に番号付けされる必要があることに注意してください。たとえば、ADDRESS0ADDRESS1ADDRESS3 などです。

  2. ネットワークを再起動します。

    # systemctl restart network

検証

  • IPv4 ルートを表示します。

    # ip -4 route
    ...
    198.51.100.0/24 via 192.0.2.10 dev enp1s0

トラブルシューティング

  • ネットワーク ユニットのジャーナルエントリーを表示します。

    # journalctl -u network

    考えられるエラーメッセージとその原因は次のとおりです。

    • Error: Nexthop has invalid gateway: route-enp1s0 ファイルで、このルーターと同じサブネットにない IPv4 ゲートウェイアドレスを指定しました。
    • RTNETLINK answers: No route to host: このルーターと同じサブネットにない IPv6 ゲートウェイアドレスを route6-enp1s0 ファイルに指定しました。
    • Error: Invalid prefix for given prefix length: ネットワークアドレスではなく、リモートネットワーク内の IP アドレスを使用して、route-enp1s0 ファイルでリモートネットワークを指定しました。

関連情報

  • /usr/share/doc/network-scripts/sysconfig.txt file

24.11. 従来のネットワークスクリプトの使用時に、ip-command format で静的ルート設定ファイルを作成

従来のネットワークスクリプトは、静的ルートの設定をサポートしています。

以下の手順では、以下の経路を設定します。

  • リモート 198.51.100.0/24 ネットワークへの IPv4 ルート。IP アドレス 192.0.2.10 の対応するゲートウェイは、enp1s0 インターフェイスを介して到達できます。
  • リモート 2001:db8:2::/64 ネットワークへの IPv6 ルート。IP アドレス 2001:db8:1::10 の対応するゲートウェイは、enp1s0 インターフェイスを介して到達できます。
重要

ゲートウェイ (ネクストホップ) の IP アドレスは、静的ルートを設定するホストと同じ IP サブネット内にある必要があります。

この手順の例では、ip コマンド形式の設定エントリーを使用しています。

前提条件

  • 静的ルートのゲートウェイが、インターフェイスで直接到達できる。
  • NetworkManager パッケージがインストールされていないか、NetworkManager サービスが無効になります。
  • network-scripts パッケージがインストールされている。
  • ネットワーク サービスが有効になっています。

手順

  1. 静的 IPv4 ルートを /etc/sysconfig/network-scripts/route-enp1s0 ファイルに追加します。

    198.51.100.0/24 via 192.0.2.10 dev enp1s0

    198.51.100.0 など、常にリモートネットワークのネットワークアドレスを指定します。198.51.100.1 などのリモートネットワーク内に IP アドレスを設定すると、ネットワークスクリプトがこのルートを追加できなくなります。

  2. 静的 IPv6 ルートを /etc/sysconfig/network-scripts/route6-enp1s0 ファイルに追加します。

    2001:db8:2::/64 via 2001:db8:1::10 dev enp1s0
  3. network サービスを再起動します。

    # systemctl restart network

検証

  1. IPv4 ルートを表示します。

    # ip -4 route
    ...
    198.51.100.0/24 via 192.0.2.10 dev enp1s0
  2. IPv6 ルートを表示します。

    # ip -6 route
    ...
    2001:db8:2::/64 via 2001:db8:1::10 dev enp1s0 metric 1024 pref medium

トラブルシューティング

  • ネットワーク ユニットのジャーナルエントリーを表示します。

    # journalctl -u network

    考えられるエラーメッセージとその原因は次のとおりです。

    • Error: Nexthop has invalid gateway: route-enp1s0 ファイルで、このルーターと同じサブネットにない IPv4 ゲートウェイアドレスを指定しました。
    • RTNETLINK answers: No route to host: このルーターと同じサブネットにない IPv6 ゲートウェイアドレスを route6-enp1s0 ファイルに指定しました。
    • Error: Invalid prefix for given prefix length: ネットワークアドレスではなく、リモートネットワーク内の IP アドレスを使用して、route-enp1s0 ファイルでリモートネットワークを指定しました。

関連情報

  • /usr/share/doc/network-scripts/sysconfig.txt file

第25章 代替ルートを定義するポリシーベースのルーティングの設定

デフォルトでは、RHEL のカーネルは、ルーティングテーブルを使用して宛先アドレスに基づいてネットワークパケットを転送する場所を決定します。ポリシーベースのルーティングにより、複雑なルーティングシナリオを設定できます。たとえば、送信元アドレス、パケットメタデータ、プロトコルなどのさまざまな基準に基づいてパケットをルーティングできます。

25.1. nmcli を使用して、特定のサブネットから別のデフォルトゲートウェイにトラフィックをルーティングする

ポリシーベースのルーティングを使用して、特定のサブネットからのトラフィックに対して別のデフォルトゲートウェイを設定できます。たとえば、デフォルトルートを使用して、すべてのトラフィックをインターネットプロバイダー A にデフォルトでルーティングするルーターとして RHEL を設定できます。ただし、内部ワークステーションサブネットから受信したトラフィックはプロバイダー B にルーティングされます。

この手順では、次のネットワークトポロジーを想定しています。

policy based routing

前提条件

  • システムは、NetworkManager を使用して、ネットワークを設定します (これがデフォルトです)。
  • この手順で設定する RHEL ルーターには、4 つのネットワークインターフェイスがあります。

    • enp7s0 インターフェイスはプロバイダー A のネットワークに接続されます。プロバイダーのネットワークのゲートウェイ IP は 198.51.100.2 で、ネットワークは /30 ネットワークマスクを使用します。
    • enp1s0 インターフェイスはプロバイダー B のネットワークに接続されます。プロバイダーのネットワークのゲートウェイ IP は 192.0.2.2 で、ネットワークは /30 ネットワークマスクを使用します。
    • enp8s0 インターフェイスは、内部ワークステーションで 10.0.0.0/24 サブネットに接続されています。
    • enp9s0 インターフェイスは、会社のサーバーで 203.0.113.0/24 サブネットに接続されています。
  • 内部ワークステーションのサブネット内のホストは、デフォルトゲートウェイとして 10.0.0.1 を使用します。この手順では、この IP アドレスをルーターの enp8s0 ネットワークインターフェイスに割り当てます。
  • サーバーサブネット内のホストは、デフォルトゲートウェイとして 203.0.113.1 を使用します。この手順では、この IP アドレスをルーターの enp9s0 ネットワークインターフェイスに割り当てます。
  • デフォルトでは、firewalld サービスは有効でアクティブになっています。

手順

  1. プロバイダー A へのネットワークインターフェイスを設定します。

    # nmcli connection add type ethernet con-name Provider-A ifname enp7s0 ipv4.method manual ipv4.addresses 198.51.100.1/30 ipv4.gateway 198.51.100.2 ipv4.dns 198.51.100.200 connection.zone external

    nmcli connection add コマンドでは、NetworkManager 接続プロファイルが作成されます。このコマンドでは次のオプションを使用します。

    • type ethernet: 接続タイプがイーサネットであることを定義します。
    • con-name <connection_name> : プロファイルの名前を設定します。混乱を避けるために、わかりやすい名前を使用してください。
    • ifname <network_device> : ネットワークインターフェイスを設定します。
    • ipv4.method manual: 静的 IP アドレスを設定できるようにします。
    • ipv4.addresses <IP_address>/<subnet_mask> : IPv4 アドレスとサブネットマスクを設定します。
    • ipv4.gateway <IP_address> : デフォルトのゲートウェイアドレスを設定します。
    • ipv4.dns <IP_of_DNS_server> : DNS サーバーの IPv4 アドレスを設定します。
    • connection.zone <firewalld_zone> : 定義された firewalld ゾーンにネットワークインターフェイスを割り当てます。firewalld は、外部 ゾーンに割り当てられたマスカレードインターフェイスを自動的に有効にすることに注意してください。
  2. プロバイダー B へのネットワークインターフェイスを設定します。

    # nmcli connection add type ethernet con-name Provider-B ifname enp1s0 ipv4.method manual ipv4.addresses 192.0.2.1/30 ipv4.routes "0.0.0.0/0 192.0.2.2 table=5000" connection.zone external

    このコマンドは、デフォルトゲートウェイを設定する ipv4.gateway の代わりに、ipv4.routes パラメーターを使用します。これは、この接続のデフォルトゲートウェイを、デフォルトのルーティングテーブル (5000) に割り当てるために必要です。NetworkManager は、接続がアクティブになると、この新しいルーティングテーブルを自動的に作成します。

  3. 内部ワークステーションサブネットへのネットワークインターフェイスを設定します。

    # nmcli connection add type ethernet con-name Internal-Workstations ifname enp8s0 ipv4.method manual ipv4.addresses 10.0.0.1/24 ipv4.routes "10.0.0.0/24 table=5000" ipv4.routing-rules "priority 5 from 10.0.0.0/24 table 5000" connection.zone trusted

    このコマンドは、ipv4.routes パラメーターを使用して、ID が 5000 のルーティングテーブルに静的ルートを追加します。10.0.0.0/24 サブネットのこの静的ルートは、ローカルネットワークインターフェイスの IP を使用してプロバイダー B (192.0.2.1) を次のホップとして使用します。

    また、このコマンドでは ipv4.routing-rules パラメーターを使用して、優先度 5 のルーティングルールを追加します。このルーティングルールは、トラフィックを 10.0.0.0/24 サブネットからテーブル 5000 へルーティングします。値が小さいほど優先度が高くなります。

    ipv4.routing-rules パラメーターの構文は ip rule add コマンドと同じですが、ipv4.routing-rules は常に優先度を指定する必要があります。

  4. サーバーサブネットへのネットワークインターフェイスを設定します。

    # nmcli connection add type ethernet con-name Servers ifname enp9s0 ipv4.method manual ipv4.addresses 203.0.113.1/24 connection.zone trusted

検証

  1. 内部ワークステーションサブネットの RHEL ホストで、以下を行います。

    1. traceroute パッケージをインストールします。

      # yum install traceroute
    2. traceroute ユーティリティーを使用して、インターネット上のホストへのルートを表示します。

      # traceroute redhat.com
      traceroute to redhat.com (209.132.183.105), 30 hops max, 60 byte packets
       1  10.0.0.1 (10.0.0.1)     0.337 ms  0.260 ms  0.223 ms
       2  192.0.2.1 (192.0.2.1)   0.884 ms  1.066 ms  1.248 ms
       ...

      コマンドの出力には、ルーターがプロバイダー B のネットワークである 192.0.2.1 経由でパケットを送信することが表示されます。

  2. サーバーのサブネットの RHEL ホストで、以下を行います。

    1. traceroute パッケージをインストールします。

      # yum install traceroute
    2. traceroute ユーティリティーを使用して、インターネット上のホストへのルートを表示します。

      # traceroute redhat.com
      traceroute to redhat.com (209.132.183.105), 30 hops max, 60 byte packets
       1  203.0.113.1 (203.0.113.1)    2.179 ms  2.073 ms  1.944 ms
       2  198.51.100.2 (198.51.100.2)  1.868 ms  1.798 ms  1.549 ms
       ...

      コマンドの出力には、ルーターがプロバイダー A のネットワークである 198.51.100.2 経由でパケットを送信することが表示されます。

トラブルシューティングの手順

RHEL ルーターで以下を行います。

  1. ルールのリストを表示します。

    # ip rule list
    0:	from all lookup local
    5:	from 10.0.0.0/24 lookup 5000
    32766:	from all lookup main
    32767:	from all lookup default

    デフォルトでは、RHEL には、local テーブル、main テーブル、および default テーブルのルールが含まれます。

  2. テーブル 5000 のルートを表示します。

    # ip route list table 5000
    0.0.0.0/0 via 192.0.2.2 dev enp1s0 proto static metric 100
    10.0.0.0/24 dev enp8s0 proto static scope link src 192.0.2.1 metric 102
  3. インターフェイスとファイアウォールゾーンを表示します。

    # firewall-cmd --get-active-zones
    external
      interfaces: enp1s0 enp7s0
    trusted
      interfaces: enp8s0 enp9s0
  4. external ゾーンでマスカレードが有効になっていることを確認します。

    # firewall-cmd --info-zone=external
    external (active)
      target: default
      icmp-block-inversion: no
      interfaces: enp1s0 enp7s0
      sources:
      services: ssh
      ports:
      protocols:
      masquerade: yes
      ...

関連情報

  • nm-settings(5) man ページ
  • nmcli(1) man ページ

25.2. network RHEL システムロールを使用して、特定のサブネットから別のデフォルトゲートウェイにトラフィックをルーティングする

ポリシーベースのルーティングを使用して、特定のサブネットからのトラフィックに対して別のデフォルトゲートウェイを設定できます。たとえば、デフォルトルートを使用して、すべてのトラフィックをインターネットプロバイダー A にデフォルトでルーティングするルーターとして RHEL を設定できます。ただし、内部ワークステーションサブネットから受信したトラフィックはプロバイダー B にルーティングされます。

ポリシーベースのルーティングをリモートで複数のノードに設定するには、network RHEL システムロールを使用できます。

この手順では、次のネットワークトポロジーを想定しています。

policy based routing

前提条件

  • 制御ノードと管理ノードを準備している
  • 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
  • 管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する sudo 権限がある。
  • 管理対象ノードは、NetworkManager および firewalld サービスを使用します。
  • 設定する管理対象ノードには、次の 4 つのネットワークインターフェイスがあります。

    • enp7s0 インターフェイスはプロバイダー A のネットワークに接続されます。プロバイダーのネットワークのゲートウェイ IP は 198.51.100.2 で、ネットワークは /30 ネットワークマスクを使用します。
    • enp1s0 インターフェイスはプロバイダー B のネットワークに接続されます。プロバイダーのネットワークのゲートウェイ IP は 192.0.2.2 で、ネットワークは /30 ネットワークマスクを使用します。
    • enp8s0 インターフェイスは、内部ワークステーションで 10.0.0.0/24 サブネットに接続されています。
    • enp9s0 インターフェイスは、会社のサーバーで 203.0.113.0/24 サブネットに接続されています。
  • 内部ワークステーションのサブネット内のホストは、デフォルトゲートウェイとして 10.0.0.1 を使用します。この手順では、この IP アドレスをルーターの enp8s0 ネットワークインターフェイスに割り当てます。
  • サーバーサブネット内のホストは、デフォルトゲートウェイとして 203.0.113.1 を使用します。この手順では、この IP アドレスをルーターの enp9s0 ネットワークインターフェイスに割り当てます。

手順

  1. 次の内容を含む Playbook ファイル (例: ~/playbook.yml) を作成します。

    ---
    - name: Configuring policy-based routing
      hosts: managed-node-01.example.com
      tasks:
        - name: Routing traffic from a specific subnet to a different default gateway
          ansible.builtin.include_role:
            name: rhel-system-roles.network
          vars:
            network_connections:
              - name: Provider-A
                interface_name: enp7s0
                type: ethernet
                autoconnect: True
                ip:
                  address:
                    - 198.51.100.1/30
                  gateway4: 198.51.100.2
                  dns:
                    - 198.51.100.200
                state: up
                zone: external
    
              - name: Provider-B
                interface_name: enp1s0
                type: ethernet
                autoconnect: True
                ip:
                  address:
                    - 192.0.2.1/30
                  route:
                    - network: 0.0.0.0
                      prefix: 0
                      gateway: 192.0.2.2
                      table: 5000
                state: up
                zone: external
    
              - name: Internal-Workstations
                interface_name: enp8s0
                type: ethernet
                autoconnect: True
                ip:
                  address:
                    - 10.0.0.1/24
                  route:
                    - network: 10.0.0.0
                      prefix: 24
                      table: 5000
                  routing_rule:
                    - priority: 5
                      from: 10.0.0.0/24
                      table: 5000
                state: up
                zone: trusted
    
              - name: Servers
                interface_name: enp9s0
                type: ethernet
                autoconnect: True
                ip:
                  address:
                    - 203.0.113.1/24
                state: up
                zone: trusted
  2. Playbook の構文を検証します。

    $ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml

    このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。

  3. Playbook を実行します。

    $ ansible-playbook ~/playbook.yml

検証

  1. 内部ワークステーションサブネットの RHEL ホストで、以下を行います。

    1. traceroute パッケージをインストールします。

      # yum install traceroute
    2. traceroute ユーティリティーを使用して、インターネット上のホストへのルートを表示します。

      # traceroute redhat.com
      traceroute to redhat.com (209.132.183.105), 30 hops max, 60 byte packets
       1  10.0.0.1 (10.0.0.1)     0.337 ms  0.260 ms  0.223 ms
       2  192.0.2.1 (192.0.2.1)   0.884 ms  1.066 ms  1.248 ms
       ...

      コマンドの出力には、ルーターがプロバイダー B のネットワークである 192.0.2.1 経由でパケットを送信することが表示されます。

  2. サーバーのサブネットの RHEL ホストで、以下を行います。

    1. traceroute パッケージをインストールします。

      # yum install traceroute
    2. traceroute ユーティリティーを使用して、インターネット上のホストへのルートを表示します。

      # traceroute redhat.com
      traceroute to redhat.com (209.132.183.105), 30 hops max, 60 byte packets
       1  203.0.113.1 (203.0.113.1)    2.179 ms  2.073 ms  1.944 ms
       2  198.51.100.2 (198.51.100.2)  1.868 ms  1.798 ms  1.549 ms
       ...

      コマンドの出力には、ルーターがプロバイダー A のネットワークである 198.51.100.2 経由でパケットを送信することが表示されます。

  3. RHEL システムロールを使用して設定した RHEL ルーターで、次の手順を実行します。

    1. ルールのリストを表示します。

      # ip rule list
      0:      from all lookup local
      5:    from 10.0.0.0/24 lookup 5000
      32766:  from all lookup main
      32767:  from all lookup default

      デフォルトでは、RHEL には、local テーブル、main テーブル、および default テーブルのルールが含まれます。

    2. テーブル 5000 のルートを表示します。

      # ip route list table 5000
      0.0.0.0/0 via 192.0.2.2 dev enp1s0 proto static metric 100
      10.0.0.0/24 dev enp8s0 proto static scope link src 192.0.2.1 metric 102
    3. インターフェイスとファイアウォールゾーンを表示します。

      # firewall-cmd --get-active-zones
      external
        interfaces: enp1s0 enp7s0
      trusted
        interfaces: enp8s0 enp9s0
    4. external ゾーンでマスカレードが有効になっていることを確認します。

      # firewall-cmd --info-zone=external
      external (active)
        target: default
        icmp-block-inversion: no
        interfaces: enp1s0 enp7s0
        sources:
        services: ssh
        ports:
        protocols:
        masquerade: yes
        ...

関連情報

  • /usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.network/README.md ファイル
  • /usr/share/doc/rhel-system-roles/network/ ディレクトリー

25.3. 従来のネットワークスクリプトを使用する場合のポリシーベースのルーティングに関連する設定ファイルの概要

NetworkManager の代わりに従来のネットワークスクリプトを使用してネットワークを設定する場合は、ポリシーベースのルーティングを設定することもできます。

注記

network-scripts パッケージが提供する従来のネットワークスクリプトを使用したネットワークの設定は、RHEL 8 では非推奨になりました。Red Hat は、NetworkManager を使用してポリシーベースのルーティングを設定することを推奨します。たとえば、nmcli を使用した、特定のサブネットから別のデフォルトゲートウェイへのトラフィックのルーティング を参照してください。

レガシーネットワークスクリプトを使用する場合、次の設定ファイルがポリシーベースルーティングに含まれます。

  • /etc/sysconfig/network-scripts/route-interface - このファイルは IPv4 ルートを定義します。table オプションを使用してルーティングテーブルを指定します。以下に例を示します。

    192.0.2.0/24 via 198.51.100.1 table 1
    203.0.113.0/24 via 198.51.100.2 table 2
  • /etc/sysconfig/network-scripts/route6-interface - このファイルは IPv6 ルートを定義します。
  • /etc/sysconfig/network-scripts/rule-interface - このファイルは、カーネルがトラフィックを特定のルーティングテーブルにルーティングする IPv4 ソースネットワークのルールを定義します。以下に例を示します。

    from 192.0.2.0/24 lookup 1
    from 203.0.113.0/24 lookup 2
  • /etc/sysconfig/network-scripts/rule6-interface - このファイルは、カーネルがトラフィックを特定のルーティングテーブルにルーティングする IPv6 ソースネットワークのルールを定義します。
  • /etc/iproute2/rt_tables - このファイルは、特定のルーティングテーブルを参照する数字の代わりに名前を使用する場合にマッピングを定義します。以下に例を示します。

    1     Provider_A
    2     Provider_B

関連情報

  • ip-route(8) man ページ
  • ip-rule(8) man ページ

25.4. レガシーネットワークスクリプトを使用した特定のサブネットから別のデフォルトゲートウェイへのトラフィックのルーティング

ポリシーベースのルーティングを使用して、特定のサブネットからのトラフィックに対して別のデフォルトゲートウェイを設定できます。たとえば、デフォルトルートを使用して、すべてのトラフィックをインターネットプロバイダー A にデフォルトでルーティング