13.3. ストレージボリュームの使用
virsh
コマンドや 仮想マシンマネージャー を使用したストレージボリュームの作成、設定、および削除手順を詳しく説明します。
13.3.1. ストレージボリュームの概念
注記
virsh
コマンドラインでは、--pool
storage_pool volume_name の形式を取ります。
# virsh vol-info --pool guest_images firstimage
Name: firstimage
Type: block
Capacity: 20.00 GB
Allocation: 20.00 GB
13.3.2. ストレージボリュームの作成
virsh
および 仮想マシンマネージャー を使用してストレージプールからストレージボリュームを作成する一般的な手順を説明します。ストレージボリュームの作成後、ストレージデバイスをゲストに追加することができます。
13.3.2.1. virsh を使用したストレージボリュームの作成
- XML ファイルを使用してストレージボリュームを定義します。a. 新規デバイスに必要となるストレージボリューム情報が含まれる一時 XML ファイルを作成します。XML ファイルには、以下を含む特定のフィールドが含まれている必要があります。
name
: ストレージボリュームの名前。allocation
: ストレージボリュームのストレージ割り当ての合計。capacity
: ストレージボリュームの論理容量。ボリュームがスパースである場合、ボリュームがallocation
の値とは異なることがあります。target
: ホストシステム上のストレージボリュームへのパス。任意でそのパーミッションとラベルが含まれます。
以下はストレージボリューム定義の XML ファイルの例になります。この例では、ファイルは~/guest_volume.xml
に保存されます。<volume> <name>volume1</name> <allocation>0</allocation> <capacity>20G</capacity> <target> <path>/var/lib/virt/images/sparse.img</path> </target> </volume>
b.virsh vol-create
コマンドを使用し、XML ファイルを基にしてストレージボリュームを作成します。#
virsh vol-create guest_images_dir ~/guest_volume.xml
Vol volume1 createdc. a. で作成した XML ファイルを削除します。 virsh vol-create-as
コマンドを使用して、ストレージボリュームを作成します。#
virsh vol-create-as guest_images_dir volume1 20GB --allocation 0
virsh vol-clone
コマンドを使用して既存のストレージボリュームをクローンします。virsh vol-clone
コマンドには、クローンするストレージボリュームが含まれるストレージプールと、新たに作成されたストレージボリュームの名前を指定する必要があります。#
virsh vol-clone --pool guest_images_dir volume1 clone1
13.3.2.2. 仮想マシンマネージャーでのストレージボリュームの作成
手順13.11 仮想マシンマネージャーでのストレージボリュームの作成
ストレージ設定を開きます。
- 仮想マシンマネージャー で、編集 メニューを開き、接続の詳細 を選択します。
- 接続の詳細 ウインドウの ストレージ タブをクリックします。
図13.11 「ストレージ」タブ
接続の詳細 ウインドウの左側のペインにストレージプールの一覧が表示されます。
ストレージボリュームを作成するストレージプールの選択
ストレージプールの一覧で、ストレージボリュームを作成するストレージプールをクリックします。選択したストレージプールに設定されたストレージボリュームは、ウインドウの下部にある ボリューム ペインに表示されます。新しいストレージボリュームの追加
ボリューム リストの上にあるボタンをクリックします。ストレージボリュームを追加 ダイアログが表示されます。
図13.12 ストレージボリュームの作成
ストレージボリュームの設定
以下のパラメーターでストレージボリュームを設定します。- 名前 フィールドにストレージプールの名前を入力します。
- フォーマット リストでストレージボリュームの形式を選択します。
- 最大容量 フィールドにストレージボリュームの最大サイズを入力します。
作成の終了
ストレージボリュームを追加 ダイアログが閉じられ、ストレージボリュームが ボリューム リストに表示されます。をクリックします。
13.3.3. ストレージボリュームの表示
virsh vol-list
コマンドを使用してストレージプールのストレージボリュームを一覧表示することもできます。以下の例では、guest_images_disk に 3 つのボリュームが含まれています。
#virsh vol-create-as guest_images_disk volume1 8G
Vol volume1 created #virsh vol-create-as guest_images_disk volume2 8G
Vol volume2 created #virsh vol-create-as guest_images_disk volume3 8G
Vol volume3 created #virsh vol-list guest_images_disk
Name Path ----------------------------------------- volume1 /home/VirtualMachines/guest_images_dir/volume1 volume2 /home/VirtualMachines/guest_images_dir/volume2 volume3 /home/VirtualMachines/guest_images_dir/volume3
13.3.4. データの管理
注記
13.3.4.1. ストレージボリュームのワイプ
virsh vol-wipe
コマンドを使用してストレージボリュームをワイプします。
virsh vol-wipe
コマンドを使用してストレージボリュームをワイプします。
# virsh vol-wipe new-vol vdisk
virsh vol-wipe
コマンドのすべてのオプションに関する詳細は、「ストレージボリュームの内容の削除」 を参照してください。
13.3.4.2. ストレージボリュームへのデータのアップロード
virsh vol-upload
コマンドを使用するとデータを指定のローカルファイルからストレージボリュームにアップロードすることができます。
# virsh vol-upload --pool pool-or-uuid --offset bytes --length bytes
vol-name-or-key-or-path local-file
virsh vol-upload
のオプションは次のとおりです。
--pool pool-or-uuid
- ボリュームが存在するストレージプールの名前または UUIDvol-name-or-key-or-path
- アップロードするボリュームの名前、キー、またはパス。--offset bytes
- データの書き込みを開始するストレージボリュームの位置。--length length
- アップロードするデータの容量の上限。注記
local-file が指定の--length
よりも大きいとエラーが発生します。
例13.1 ストレージボリュームへのデータのアップロード
# virsh vol-upload sde1 /tmp/data500m.empty disk-pool
sde1
は disk-pool
のボリュームになります。/tmp/data500m.empty
のデータは sde1
にコピーされます。
13.3.4.3. ストレージボリュームへのデータのダウンロード
virsh vol-upload
コマンドを使用するとデータをストレージボリュームから指定のローカルファイルにダウンロードすることができます。
# vol-download --pool pool-or-uuid --offset bytes --length bytes
vol-name-or-key-or-path local-file
virsh vol-download
のオプションは次のとおりです。
--pool pool-or-uuid
- ボリュームが存在するストレージプールの名前または UUID。vol-name-or-key-or-path
- ダウンロードするボリュームの名前、キー、またはパス。--offset
- データの読み取りを開始するストレージボリュームの位置。--length length
- ダウンロードするデータの容量の上限。
例13.2 ストレージボリュームからのデータのダウンロード
# virsh vol-download sde1 /tmp/data-sde1.tmp disk-pool
sde1
は disk-pool
のボリュームになります。sde1
のデータは /tmp/data-sde1.tmp
にダウンロードされます。
13.3.4.4. ストレージボリュームのサイズ変更
vol-resize
コマンドを使用すると、指定のストレージボリュームの容量を変更できます。
# virsh vol-resize --pool pool-or-uuid
vol-name-or-path pool-or-uuid capacity --allocate
--delta
--shrink
--pool pool-or-uuid
が必要です。また、サイズを変更するボリュームの名前、キー、またはパスである --pool pool-or-uuid
も必要です。
--allocate
が指定されない限りスパースになります。通常、容量は新規のサイズになりますが、--delta
がある場合、既存のサイズに追加されます。--shrink
がない場合、ボリュームを縮小する試みは失敗します。
--shrink
が指定されていない限り、capacity は負の値にならず、負の符号は不要であることに注意してください。capacity は、サフィックスがない場合、デフォルトがバイトになる単位付き整数です。また、このコマンドはアクティブなゲストによって使用されていないストレージボリュームの場合にのみ安全であることにも注意してください。ライブのサイズ変更については、「ゲスト仮想マシンのブロックデバイスのサイズ変更」 を参照してください。
例13.3 ストレージボリュームのサイズ変更
# virsh vol-resize --pool disk-pool sde1 100M
13.3.5. ストレージボリュームの削除
virsh
または 仮想マシンマネージャー を使用するとストレージボリュームを削除できます。
注記
13.3.5.1. virsh を使用したストレージボリュームの削除
virsh vol-delete
コマンドを使用してストレージボリュームを削除します。コマンドには、ストレージボリュームの名前またはパスと、ストレージボリュームが抽象化されるストレージプールを指定する必要があります。
# virsh vol-delete volume_name --pool guest_images_dir
vol volume_name deleted
13.3.5.2. 仮想マシンマネージャーを使用したストレージボリュームの削除
手順13.12 仮想マシンマネージャーでのストレージボリュームの削除
ストレージ設定を開きます。
- 仮想マシンマネージャー で、編集 メニューを開き、接続の詳細 を選択します。
- 接続の詳細 ウインドウの ストレージ タブをクリックします。
図13.13 「ストレージ」タブ
接続の詳細 ウインドウの左側のペインにストレージプールの一覧が表示されます。
削除するストレージボリュームを選択します。
- ストレージプールの一覧で、ストレージボリュームが抽象化されるストレージプールをクリックします。選択したストレージプールに設定されたストレージボリュームの一覧が、ウインドウの下部にある ボリューム ペインに表示されます。
- 削除するストレージボリュームを選択します。
ストレージボリュームの削除
- ボリューム リストの上にある
ボタンをクリックします。確認のダイアログが表示されます。
13.3.6. ストレージデバイスのゲストへの追加
virsh
または 仮想マシンマネージャー を使用すると、ストレージデバイスをゲスト仮想マシンに追加できます。
13.3.6.1. virsh を使用したストレージデバイスのゲストへの追加
attach-disk
コマンドを使用します。追加するディスクに関する情報が含まれる引数は、XML ファイルまたはコマンドラインで指定できます。
<disk type='file' device='disk>'> <driver name='qemu' type='raw' cache='none'/> <source file='/var/lib/libvirt/images/FileName.img'/> <target dev='vdb' bus='virtio'/> </disk>
NewStorage.xml
という XML ファイルを使用してディスクを Guest1 に割り当てます。
# virsh attach-disk --config Guest1 ~/NewStorage.xml
# virsh attach-disk --config Guest1 --source /var/lib/libvirt/images/FileName.img --target vdb
13.3.6.2. 仮想マシンマネージャーを使用したストレージデバイスのゲストへの追加
13.3.6.2.1. ストレージボリュームのゲストへの追加
仮想マシンマネージャーの仮想マシンハードウェア詳細のウインドウを開く
virt-manager を開くには、root でvirt-manager
コマンドを実行するか、または アプリケーション → システムツール → 仮想マシンマネージャー を開きます。図13.14 仮想マシンマネージャーのウィンドウ
ストレージボリュームを追加するゲスト仮想マシンを選択します。をクリックすると、ハードウェア詳細のウインドウが表示されます。
図13.15 ハードウェア詳細のウインドウ
「新しいハードウェアを追加」ウインドウの表示
ハードウェアタイプのペインで ストレージ が選択されていることを確認してください。図13.16 新しい仮想ハードウェアを追加ウインドウ
ストレージボリュームの一覧を表示
カスタムストレージの選択または作成 オプションボタンを選択します。図13.17 「ストレージボリュームの選択」ウィンドウ
ストレージボリュームの選択
「ストレージボリュームの選択」ウインドウの左側にあるリストからストレージプールを選択します。ボリューム リストに、選択したストレージプールのストレージボリュームのリストが表示されます。注記
「ストレージボリュームの選択」ウインドウからストレージプールを作成できます。詳細は 「仮想マシンマネージャーでのストレージプールの作成」 を参照してください。ボリューム リストでストレージボリュームを選択します。注記
「ストレージボリュームの選択」ウインドウからストレージボリュームを作成できます。詳細は 「仮想マシンマネージャーでのストレージボリュームの作成」 を参照してください。ストレージボリュームの設定
デバイスの種類 リストでデバイスの種類を選択します。ディスクデバイス、フロッピーデバイス、LUN パススルーの選択が可能です。バスの種類 リストでバスの種類を選択します。選択が可能なバスの種類は、選択したデバイスの種類によって異なります。キャッシュモデル リストでキャッシュモデルを選択します。ハイパーバイザーのデフォルト、none、writethrough、writeback、directsync、または unsafe の選択が可能です。
13.3.6.2.2. デフォルトストレージのゲストへの追加
/var/lib/libvirt/images/
ディレクトリーのファイルベースイメージです。
仮想マシンマネージャーの仮想マシンハードウェア詳細のウインドウを開く
virt-manager を開くには、root でvirt-manager
コマンドを実行するか、または アプリケーション → システムツール → 仮想マシンマネージャー を開きます。図13.18 仮想マシンマネージャーのウィンドウ
ストレージボリュームを追加するゲスト仮想マシンを選択します。をクリックすると、ハードウェア詳細のウインドウが表示されます。
図13.19 ハードウェア詳細のウインドウ
「新しいハードウェアを追加」ウインドウの表示
ハードウェアタイプのペインで ストレージ が選択されていることを確認してください。図13.20 新しい仮想ハードウェアを追加ウインドウ
ゲスト用のディスクの作成
仮想マシン用にディスクイメージを作成する オプションを選択してください。仮想マシン用にディスクイメージを作成する オプションボタンの下にあるテキストボックスに作成するディスクのサイズを入力します。
13.3.6.3. SCSI LUN ベースのストレージのゲストへの追加
重要
sgio
属性は、特権のない SCSI Generical I/O (SG_IO) コマンドが device='lun'
ディスクについてフィルターされるかどうかを制御します。sgio
属性は 'filtered'
または 'unfiltered'
として指定できますが、SG_IO ioctl
コマンドを永続性保存の状態でゲスト上で渡せるようにするには 'unfiltered'
に設定する必要があります。
sgio='unfiltered'
の設定のほかにも、ゲスト間で LUN を共有するために <shareable>
要素を設定する必要があります。sgio
属性は、指定がない場合はデフォルトで 'filtered'
に設定されます。
<disk>
XML 属性 device='lun'
は、以下のゲストディスク設定について有効です。
type='block'
を<source dev=
に対して指定します。'/dev/disk/by-{path|id|uuid|label}'
/><disk type='block' device='lun' sgio='unfiltered'> <driver name='qemu' type='raw'/> <source dev='/dev/disk/by-path/pci-0000\:04\:00.1-fc-0x203400a0b85ad1d7-lun-0'/> <target dev='sda' bus='scsi'/> <shareable/> </disk>
注記
<source>
デバイス名のコロンの前にはバックスラッシュが必要なことに注意してください。type='network'
を<source protocol='iscsi'... />
に対して指定します。<disk type='network' device='lun' sgio='unfiltered'> <driver name='qemu' type='raw'/> <source protocol='iscsi' name='iqn.2013-07.com.example:iscsi-net-pool/1'> <host name='example.com' port='3260'/> <auth username='myuser'> <secret type='iscsi' usage='libvirtiscsi'/> </auth> </source> <target dev='sda' bus='scsi'/> <shareable/> </disk>
type='volume'
を、iSCSI または NPIV/vHBA ソースプールを SCSI ソースプールとして使用する場合に指定します。以下のサンプル XML は、ゲストで iSCSI ソースプール (iscsi-net-pool という名前) を SCSI ソースプールとして使用していることを示しています。<disk type='volume' device='lun' sgio='unfiltered'> <driver name='qemu' type='raw'/> <source pool='iscsi-net-pool' volume='unit:0:0:1' mode='host'/> <target dev='sda' bus='scsi'/> <shareable/> </disk>
注記
<source>
タグ内でmode=
オプションは任意ですが、使用する場合には'direct'
ではなく'host'
に設定する必要があります。'host'
に設定される場合、libvirt はローカルホスト上のデバイスへのパスを検索します。'direct'
に設定される場合、libvirt はソースプールのソースホストデータを使用してデバイスへのパスを生成します。上記のサンプルの iSCSI プール (iscsi-net-pool) には、以下のような設定があります。# virsh pool-dumpxml iscsi-net-pool <pool type='iscsi'> <name>iscsi-net-pool</name> <capacity unit='bytes'>11274289152</capacity> <allocation unit='bytes'>11274289152</allocation> <available unit='bytes'>0</available> <source> <host name='192.168.122.1' port='3260'/> <device path='iqn.2013-12.com.example:iscsi-chap-netpool'/> <auth type='chap' username='redhat'> <secret usage='libvirtiscsi'/> </auth> </source> <target> <path>/dev/disk/by-path</path> <permissions> <mode>0755</mode> </permissions> </target> </pool>
iSCSI ソースプールで利用可能な LUN の詳細を確認するには、以下のコマンドを入力します。# virsh vol-list iscsi-net-pool Name Path ------------------------------------------------------------------------------ unit:0:0:1 /dev/disk/by-path/ip-192.168.122.1:3260-iscsi-iqn.2013-12.com.example:iscsi-chap-netpool-lun-1 unit:0:0:2 /dev/disk/by-path/ip-192.168.122.1:3260-iscsi-iqn.2013-12.com.example:iscsi-chap-netpool-lun-2
type='volume'
を、NPIV/vHBA ソースプールを SCSI ソースプールとして使用する場合に指定します。以下のサンプル XML は、ゲストで NPIV/vHBA ソースプール (vhbapool_host3 という名前) を SCSI ソースプールとして使用していることを示しています。<disk type='volume' device='lun' sgio='unfiltered'> <driver name='qemu' type='raw'/> <source pool='vhbapool_host3' volume='unit:0:1:0'/> <target dev='sda' bus='scsi'/> <shareable/> </disk>
上記のサンプルの NPIV/vHBA プール (vhbapool_host3) には、以下のような設定があります。# virsh pool-dumpxml vhbapool_host3 <pool type='scsi'> <name>vhbapool_host3</name> <capacity unit='bytes'>0</capacity> <allocation unit='bytes'>0</allocation> <available unit='bytes'>0</available> <source> <adapter type='fc_host' parent='scsi_host3' managed='yes' wwnn='5001a4a93526d0a1' wwpn='5001a4ace3ee045d'/> </source> <target> <path>/dev/disk/by-path</path> <permissions> <mode>0700</mode> <owner>0</owner> <group>0</group> </permissions> </target> </pool>
vHBA で利用可能な LUN の詳細を確認するには、以下のコマンドを入力します。# virsh vol-list vhbapool_host3 Name Path ------------------------------------------------------------------------------ unit:0:0:0 /dev/disk/by-path/pci-0000:10:00.0-fc-0x5006016044602198-lun-0 unit:0:1:0 /dev/disk/by-path/pci-0000:10:00.0-fc-0x5006016844602198-lun-0
SCSI デバイスで NPIV vHBA を使用する方法についての詳細は、「SCSI デバイスを使用した vHBA ベースのストレージプール」 を参照してください。
<disk device='lun'>
ゲストのディスク設定のいずれもこの方法で割り当てることができます。ご使用の環境に応じて設定を置き換えてください。
手順13.13 SCSI LUN ベースのストレージのゲストへの割り当て
- 新しいファイルに <disk> 要素を書き込むことによってデバイスファイルを作成し、このファイルを XML 拡張子を付けて保存します (例: sda.xml)。
# cat sda.xml <disk type='volume' device='lun' sgio='unfiltered'> <driver name='qemu' type='raw'/> <source pool='vhbapool_host3' volume='unit:0:1:0'/> <target dev='sda' bus='scsi'/> <shareable/> </disk>
- sda.xml で作成したデバイスをゲスト仮想マシン (例: Guest1) に関連付けます。
#
virsh attach-device --config Guest1 ~/sda.xml
注記
virsh attach-device
コマンドを--config
オプションを指定して実行するには、デバイスをゲストに永続的に追加するためにゲストを再起動する必要があります。または、--persistent
オプションを--config
の代わりに使用することができます。これを、デバイスをゲストにホットプラグするために使用することもできます。

図13.21 virt-manager を使用した SCSI LUN ストレージの設定
ハードウェア故障後に公開されている LUN に再接続
dev_loss_tmo
および fast_io_fail_tmo
カーネルオプションを編集します。
dev_loss_tmo
は、SCSI デバイスが故障してから SCSI レイヤーが故障と識別するまでの時間をコントロールします。タイムアウトを防ぐには、オプションを最大値の2147483647
に設定することをお勧めします。fast_io_fail_tmo
は、SCSI デバイスが故障してから SCSI レイヤーが I/O にフェイルバックするまでの時間をコントロールします。dev_loss_tmo
がカーネルによって無視されないようにするには、このオプションの値をdev_loss_tmo
の値より小さい数値に設定します。
dev_loss_tmo
および fast_io_fail
の値を変更するには、以下に示すどちらかの操作を行います。
/etc/multipath.conf
ファイルを編集し、defaults
セクションの値を設定する。defaults { ... fast_io_fail_tmo 20 dev_loss_tmo infinity }
- FC ホストまたはリモートポートのレベルで
dev_loss_tmo
およびfast_io_fail
を設定する。例を以下に示します。#
echo 20 > /sys/devices/pci0000:00/0000:00:06.0/0000:13:00.0/host1/rport-1:0-0/fc_remote_ports/rport-1:0-0/fast_io_fail_tmo
#echo 2147483647 > /sys/devices/pci0000:00/0000:00:06.0/0000:13:00.0/host1/rport-1:0-0/fc_remote_ports/rport-1:0-0/dev_loss_tmo
dev_loss_tmo
および fast_io_fail
の値が有効であることを確認するには、以下のコマンドを使います。
# find /sys -name dev_loss_tmo -print -exec cat {} \;
pci0000:00/0000:00:06.0/0000:13:00.0/host1/rport-1:0-0/fc_remote_ports/rport-1:0-0
には実際のデバイスが表示されます)。
# find /sys -name dev_loss_tmo -print -exec cat {} \;
...
/sys/devices/pci0000:00/0000:00:06.0/0000:13:00.0/host1/rport-1:0-0/fc_remote_ports/rport-1:0-0/dev_loss_tmo
2147483647
...
13.3.6.4. ゲスト仮想マシンのストレージコントローラーの管理
手順13.14 仮想 SCSI コントローラーの作成
- ゲスト仮想マシン (
Guest1
) の設定を表示して、すでに存在している SCSI コントローラーを探します。#
virsh dumpxml Guest1 | grep controller.*scsi
デバイスコントローラーが存在する場合は、このコマンドは以下のように 1 つ以上の行を出力します。<controller type='scsi' model='virtio-scsi' index='0'/>
- 直前のステップでデバイスコントローラーが表示されない場合、新しいファイルでその 1 つを記述し、以下のステップを実行してそれを仮想マシンに追加します。
- 新しいファイルに
<controller>
要素を書き込むことによってデバイスコントローラーを作成し、このファイルを XML 拡張子を付けて保存します。たとえば、NewHBA.xml
のようになります。<controller type='scsi' model='virtio-scsi'/>
virtio-scsi-controller.xml
で作成したばかりのデバイスコントローラーを使用中のゲスト仮想マシン (例: Guest1) に関連付けます。#
virsh attach-device --config Guest1 ~/virtio-scsi-controller.xml
この例では、--config
オプションの挙動はディスクに対する挙動と同じです。詳細は 「ストレージデバイスのゲストへの追加」 を参照してください。
- 新しい SCSI ディスクまたは CD-ROM を追加します。新しいディスクは、「ストレージデバイスのゲストへの追加」 のやり方を使用して追加できます。SCSI ディスクを作成するには、sd で始まる目的のデバイス名を指定します。
注記
各コントローラーでサポートされる virtio-scsi ディスクの上限は 1024 個ですが、これよりも少ない数のディスクによってホストで利用できる他のリソース (ファイル記述子など) を使い果たしてしまう可能性があります。詳細は、Red Hat Enterprise Linux 6 のホワイトペーパー「The next-generation storage interface for the Red Hat Enterprise Linux Kernel Virtual Machine: virtio-scsi」を参照してください。#
virsh attach-disk Guest1 /var/lib/libvirt/images/FileName.img sdb --cache none
ゲスト仮想マシン内のドライバーのバージョンによっては、実行中のゲスト仮想マシンを実行しても、新しいディスクをすぐには検出できない場合があります。『Red Hat Enterprise Linux 7 ストレージ管理ガイド』のステップに従ってください。
13.3.7. ゲストからのストレージデバイスの削除
virsh
または 仮想マシンマネージャー を使用すると、ストレージデバイスをゲスト仮想マシンから削除することができます。
13.3.7.1. virsh で仮想マシンからストレージを削除
# virsh detach-disk Guest1 vdb
13.3.7.2. 仮想マシンマネージャーで仮想マシンからストレージを削除
手順13.15 仮想マシンマネージャーで仮想マシンからストレージを削除
仮想マシンマネージャーの仮想マシンハードウェア詳細のウインドウを開く
virt-manager を開くには、root でvirt-manager
コマンドを実行するか、または アプリケーション → システムツール → 仮想マシンマネージャー を開きます。ストレージデバイスを削除するゲスト仮想マシンを選択します。をクリックすると、ハードウェア詳細のウインドウが表示されます。
ゲスト仮想マシンからストレージを削除
ハードウェア詳細のペインの左側にあるハードウェアのリストでストレージデバイスを選択します。
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