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13.2. ストレージプールの使用
本セクションでは、仮想マシンでストレージプールを使用する方法を説明します。概念的な情報 に加えて、virsh コマンドと Virtual Machine Manager を使用してストレージプールを 作成、設定、および削除 するための詳細な手順を提供します。
13.2.1. ストレージプールの概念
ストレージプールは、仮想マシンにストレージを提供するために、libvirt が管理するファイル、ディレクトリー、またはストレージデバイスです。ストレージプールは、仮想マシンイメージを保存するストレージボリュームに分割されるか、追加のストレージとして仮想マシンに割り当てられます。複数のゲストで同じストレージプールを共有できるため、ストレージリソースの割り当てを改善できます。
ストレージプールは、ローカルまたはネットワークベース (共有) にできます。
- ローカルストレージのプール
- ローカルストレージプールは、ホストサーバーに直接割り当てることができます。これには、ローカルデバイスのローカルディレクトリー、直接接続したディスク、物理パーティション、および論理ボリューム管理 (LVM) ボリュームグループが含まれます。ローカルストレージプールは、移行や大量の仮想マシンを必要としない開発、テスト、および小規模なデプロイメントに役立ちます。ローカルストレージプールは、ライブマイグレーションに使用できないため、多くの実稼働環境には適していない場合があります。
- ネットワーク (共有) ストレージプール
- ネットワークストレージプールには、標準プロトコルを使用してネットワーク経由で共有されるストレージデバイスが含まれます。virt-manager を使用してホスト間で仮想マシンを移行する場合はネットワークストレージが必要ですが、virsh を使用して移行する場合は任意です。仮想マシンの移行の詳細は、15章KVM の移行 を参照してください。
以下は、Red Hat Enterprise Linux が対応しているストレージプールのタイプの一覧です。
- ディレクトリーベースのストレージプール
- ディスクベースのストレージプール
- パーティションベースのストレージプール
- GlusterFS ストレージプール
- iSCSI ベースのストレージプール
- LVM ベースのストレージプール
- NFS ベースのストレージプール
- SCSI デバイスを使用した vHBA ベースのストレージプール
以下は、Red Hat Enterprise Linux で対応していないlibvirtストレージプールタイプの一覧です。
- マルチパスベースのストレージプール
- RBD ベースのストレージプール
- sheepdog ベースのストレージプール
- vstorage ベースのストレージプール
- ZFS ベースのストレージプール
注記
対応していないストレージプールタイプの一部は、Virtual Machine Manager インターフェイスに表示されます。ただし、これを使用することはできません。