16.3. USB デバイス

このセクションでは、USB デバイスの処理に必要なコマンドを扱います。

16.3.1. ゲスト仮想マシンへの USB デバイスの割り当て

web カメラ、カードリーダー、ディスクドライブ、キーボード、マウスなどのほとんどのデバイスは、USB ポートとケーブルを使ってコンピューターに接続されます。これらのデバイスをゲスト仮想マシンに渡す方法として 2 つの方法があります。
  • USB パススルーの使用 - これには、ゲスト仮想マシンをホストしているホスト物理マシンに、デバイスが物理的に接続されている必要があります。この場合、SPICE は必要ではありません。ホスト上の USB デバイスは、コマンドラインまたは virt-manager を使用してゲストに渡すことができます。virt manager の説明については、「USB デバイスのゲスト仮想マシンへの割り当て」を参照してください。virt-manager の説明は、デバイスのホットプラグ/アンプラグには該当しないことに注意してください。USB デバイスのホットプラグ/アンプラグが必要な場合は、手順20.4「ゲスト仮想マシンが使用する USB デバイスのホットプラグ」を参照してください。
  • USB リダイレクトの使用 - USB リダイレクトは、ホスト物理マシンがデータセンターで実行されている場合に最適に使用されます。ユーザーは、ローカルマシンまたはシンクライアントからゲスト仮想マシンに接続します。このローカルマシンには、1 つの SPICE クライアントがあります。ユーザーは、任意の USB デバイスをシンクライアントに割り当てることができ、SPICE クライアントはデータセンターのホスト物理マシンにこのデバイスをリダイレクトするので、これをシンクライアント上で実行されているゲスト仮想マシンで使用することができます。virt-manager を使用した USB リダイレクトについての説明は、「USB リダイレクト」を参照してください。

16.3.2. USB デバイスのリダイレクトへの制限の設定

フィルターを使って特定のデバイスをリダイレクトから除去するには、フィルタープロパティーを -device usb-redir に渡します。フィルタープロパティーはフィルタールールで構成される文字列を取ります。ルールの形式は次の通りです。
<class>:<vendor>:<product>:<version>:<allow>
特定フィールドのいずれの値も受け入れるようにする場合は、-1 の値を使用します。「|」を区切り文字として使用すると同じコマンドラインで複数のルールを使用することができます。デバイスがルールに渡したいずれの条件にも一致しない場合、そのデバイスのリダイレクトは許可されません。

例16.1 ゲスト仮想マシンでリダイレクトの制限を設ける場合の例

  1. ゲスト仮想マシンを用意します。
  2. 次のコードの抜粋をゲスト仮想マシンのドメイン XML ファイルに追加します。
        <redirdev bus='usb' type='spicevmc'>
          <alias name='redir0'/>
          <address type='usb' bus='0' port='3'/>
        </redirdev>
        <redirfilter>
          <usbdev class='0x08' vendor='0x1234' product='0xBEEF' version='2.0' allow='yes'/>
          <usbdev class='-1' vendor='-1' product='-1' version='-1' allow='no'/>
        </redirfilter>
  3. ゲスト仮想マシンを起動し、次のコマンドを実行して設定の変更を確認します。
    #ps -ef | grep $guest_name
    -device usb-redir,chardev=charredir0,id=redir0,/
    filter=0x08:0x1234:0xBEEF:0x0200:1|-1:-1:-1:-1:0,bus=usb.0,port=3
  4. USB デバイスをホスト物理マシンに差し込み、virt-manager を使ってゲスト仮想マシンに接続します。
  5. メニュー内の USB デバイスの選択 をクリックします。「Some USB devices are blocked by host policy (ホストのポリシーによりブロックされている USB デバイスがあります)」というメッセージが生成されます。確認の OK をクリックし、続行します。
    フィルターが適用されます。
  6. フィルターよるキャプチャーが正しく動作するよう USB デバイスの製造元と製品を確認し、ホスト物理マシンのドメイン XML に次の変更を加えて USBリダイレクトを許可します。
       <redirfilter>
          <usbdev class='0x08' vendor='0x0951' product='0x1625' version='2.0' allow='yes'/>
          <usbdev allow='no'/>
        </redirfilter>
  7. ゲスト仮想マシンを再起動し、virt-viewer を使ってゲスト仮想マシンに接続します。USB デバイスがトラフィックをゲスト仮想マシンにリダイレクトするようになります。