第22章 ゲスト仮想マシン管理の汎用ユーザーインターフェースツール

virt-manager に加えて、Red Hat Enterprise Linux 7 は、ゲスト仮想マシンのコンソールへのアクセスを可能にする以下のツールを提供しています。

22.1. virt-viewer

virt-viewer は、ゲスト仮想マシンのグラフィカルコンソールを表示するための最小限のコマンドラインユーティリティーです。このコンソールは VNC または SPICE プロトコルを使用してアクセスされます。ゲストは、その名前、ID、または UUID に基づいて参照されます。ゲストが稼働していない場合、ゲストが起動するまで待機してからコンソールへの接続を試行するよう、ビューアーに指示できます。ビューアーはリモートホストに接続してコンソール情報を取得し、さらに同じネットワークトランスポートを使用してリモートコンソールに接続することができます。
virt-manager と比較すると、virt-viewer が提供する機能セットは小規模になりますが、その代わりにリソースの必要がより少なくなります。さらに virt-manager とは異なり、virt-viewer はほとんどの場合に libvirt への読み取り/書き込み権限はありません。したがって、権限を持たないユーザーもこれを使用して、ゲストにアクセスし、表示できますが、ゲストを設定することはできません。
virt-viewer をインストールするには、以下を実行します。
# sudo yum install virt-viewer

構文

基本的な virt-viewer コマンドライン構文は以下のようになります。
# virt-viewer [OPTIONS] {guest-name|id|uuid}
virt-viewer で使用できるオプションの詳細の一覧については、virt-viewer man ページを参照してください。

ゲスト仮想マシンへの接続

オプションを指定せずに使用される場合、virt-viewer はローカルシステムのデフォルトのハイパーバイザーで接続できるゲストを一覧表示します。
デフォルトハイパーバイザーを使用する指定されたゲスト仮想マシンに接続するには、以下を実行します。
# virt-viewer guest-name
KVM-QEMU ハイパーバイザーを使用するゲスト仮想マシンに接続するには、以下を実行します。
# virt-viewer --connect qemu:///system guest-name
TLS を使用してリモートコンソールに接続するには、以下を実行します。
# virt-viewer --connect qemu://example.org/ guest-name
SSH を使用してリモートホストのコンソールに接続するには、ゲスト設定を参照してから、コンソールへの直接のトンネル化されない接続を行います。
# virt-viewer --direct --connect qemu+ssh://root@example.org/ guest-name

インタフェース

デフォルトで、virt-viewer インターフェースはゲストとの対話に使用する基本的なツールのみを提供します。
virt-viewer インターフェースの例

図22.1 virt-viewer インターフェースの例

ホットキーの設定

virt-viewer セッションのカスタマイズされたキーボードのショートカット (またはホットキー) を作成するには、--hotkeys オプションを使用します。
# virt-viewer --hotkeys=action1=key-combination1[,action2=key-combination2] guest-name
以下のアクションをホットキーに割り当てることができます。
  • toggle-fullscreen
  • release-cursor
  • smartcard-insert
  • smartcard-remove
キー名の組み合わせホットキーは大/小文字を区別しません。ホットキーの設定は将来の virt-viewer セッションに引き継がれないことに注意してください。

例22.1 virt-viewer ホットキーの設定

testguest という KVM-QEMU ゲストに接続する際にフルスクリーンモードに切り換えるためのホットキーを追加するには、以下を実行します。
# virt-viewer --hotkeys=toggle-fullscreen=shift+f11 qemu:///system testguest

キオスクモード

キオスクモードでは、virt-viewer はユーザーの接続されたデスクトップとの対話のみを許可し、ゲストがシャットダウンされていない限り、ゲストの設定やホストシステムと対話するオプションを提供していません。これは、管理者がユーザーの動作範囲を指定されたゲストに制限する必要がある場合に役立ちます。
キオスクモードを使用するには、-k または --kiosk オプションを使用してゲストに接続します。

例22.2 キオスクモードでの virt-viewer の使用

マシンのシャットダウン後に終了する KVM-QEMU 仮想マシンにキオスクモードで接続するには、以下のコマンドを使用します。
# virt-viewer --connect qemu:///system guest-name --kiosk --kiosk-quit on-disconnect
ただしキオスクモードのみでは、ゲストのシャットダウン後にユーザーがホストシステムやゲストの設定と対話しないことを確認することができないことに注意してください。これには、ホスト上で Window Manager を無効にするなどの追加のセキュリティー対策が必要になります。Look into for user story.