Red Hat Training

A Red Hat training course is available for Red Hat Enterprise Linux

17.4. 異なる環境での chrony の設定

17.4.1. 孤立したネットワークでのシステムにおける chrony の設定

インターネットに接続していないネットワークに関しては、1 台のコンピューターをマスタータイムサーバーとし、もう 1 台のコンピューターをマスタータイムサーバーの直接クライアント、またはクライアントのクライアントとします。マスターでは、ドリフトファイルは、システムクロックのドリフトの平均率を使用して手動で設定します。マスターは、再起動すると周囲のシステムから時間を取得し、平均値を計算してシステムクロックを設定します。ドリフトファイルは settime コマンドが使用されたときに自動的に更新されます。
マスターに選ばれたシステムで、テキストエディターを使用して、root/etc/chrony.conf を以下のように編集します。
driftfile /var/lib/chrony/drift
commandkey 1
keyfile /etc/chrony.keys
initstepslew 10 client1 client3 client6
local stratum 8
manual
allow 192.0.2.0
ここでの 192.0.2.0 は、クライアントの接続が許可されるネットワークまたはサブネットアドレスになります。
マスターの直接のクライアントに選ばれたシステムで、テキストエディターを使用して、root/etc/chrony.conf を以下のように編集します。
server master
driftfile /var/lib/chrony/drift
logdir /var/log/chrony
log measurements statistics tracking
keyfile /etc/chrony.keys
commandkey 24
local stratum 10
initstepslew 20 master
allow 192.0.2.123
ここでの 192.0.2.123 はマスターのアドレスで、master はマスターのホスト名になります。この設定になっているクライアントは、システムが再起動するとマスターと再同期を行います。
マスターの直接のクライアントにならないクライアントシステムでは、local および allow ディレクティブが省略される以外は、/etc/chrony.conf ファイルは同じものになります。
孤立したネットワークでは、ローカルの参照モードを有効にする local ディレクティブも使用できます。このモードは、NTP サーバーが同期されていないか、またはクロックの最終更新から長い時間が経過している場合でも、NTP サーバーがリアルタイムに同期されたように見せる chronyd のオペレーションが可能にします。
複数のサーバーをポーリングしているクライアントを混同することなく、ネットワーク上の複数のサーバーに同じローカル設定を使用し、互いを同期させるには、Orphan モードを有効にする local ディレクティブの orphan オプションを使います。各サーバーは、他のすべてのサーバーを local でポーリングするよう設定する必要があります。これにより、最小の参照 ID を持つサーバーでのみローカル参照が有効になり、他のサーバーはそれに同期します。サーバーが有効化に失敗すると別のサーバーが引き継ぎます。