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18.3.5.2. chrony ソースの確認
sources コマンドは、chronyd
がアクセスしている現在の時間ソースの情報を表示します。
任意の引数 -v (verbose (詳細) の意) を指定できます。この例では、余分なキャプション行は、コラムの意味を説明するものとして表示されます。
~]$ chronyc sources 210 Number of sources = 3 MS Name/IP address Stratum Poll Reach LastRx Last sample =============================================================================== #* GPS0 0 4 377 11 -479ns[ -621ns] +/- 134ns ^? a.b.c 2 6 377 23 -923us[ -924us] +/- 43ms ^+ d.e.f 1 6 377 21 -2629us[-2619us] +/- 86ms
各コラムの表示内容は、以下のとおりです。
- M
-
ソースのモードを示します。
^
はサーバーを意味し、=
はピアを意味し、#
はローカルに接続された基準クロックを意味します。 - S
-
この列は、ソースの状態を示します。*は、
chronyd
が現在同期しているソースを表します。+は、選択したソースと結合する、受け入れ可能なソースを表します。-は、受け入れ可能なソースで、結合アルゴリズムにより除外されたものを表します。? は、接続が切断されたソース、またはパケットがすべてのテストをパスしないソースを表します。x は、chronyd
が falseticker と考える (つまり、その時間が他の大半のソースと一致しない) クロックを表します。~は、時間の変動性が大きすぎるように見えるソースを表します。? 条件は、少なくとも 3 つのサンプルが収集されるまで開始時にも表示されます。 - Name/IP address
-
ソースの名前または
IP
アドレス、もしくは基準クロックの参照 ID を表示します。 - Stratum
- 直近で受け取ったサンプルでレポートされているソースの stratum を表示します。Stratum 1 は、ローカルで基準クロックに接続しているコンピューターを示します。Stratum 1 コンピューターに同期しているコンピューターは、stratum 2 に存在することになります。同じく、Stratum 2 コンピューターに同期しているコンピューターは stratum 3 に存在することになり、以後も同様に続きます。
- Poll
ソースがポーリングされるレートで、間隔のベース-2 対数を秒数で示します。つまり、値が 6 の場合は、64 秒ごとに測定が行われます。
chronyd
は、一般的な条件に応じて、ポーリングレートを自動的に変更します。- Reach
- ソースの到達可能性のレジスターで、8 進法で表示されます。レジスターは 8 ビットで、ソースからパケットを受信するたびに、またはミスするたびに更新されます。値が 377 の場合は、最近の 8 回の通信全体で、有効な返信を受け取ったことを表します。
- LastRx
-
このコラムは、ソースから最後のサンプルがいつ受信されたかを表示します。通常は、秒数で表示されます。
m
、h
、d
、およびy
の各文字は、それぞれ分、時間、日、年を表します。値が 10 年の場合は、このソースからまだサンプルを受信していないことを示します。 - Last sample
-
この列は、ローカルクロックと、最後に測定されたソースの間のオフセットを表示します。角括弧内の数字は、実際に測定されたオフセットを表示します。これには
ns
(ナノ秒)、us
(マイクロ秒)、ms
(ミリ秒)、またはs
(秒) の各接尾辞が付く場合があります。角括弧の左側は元の測定を示し、slew がそれ以降にローカルクロックに適用可能になるように調整されています。+/-
に続く数字は、測定におけるエラーのマージンを示します。オフセットの値がプラスの場合は、ローカルクロックがソースよりも進んでいることを意味します。