Red Hat Training
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9.5.3. yum 変数の使用
yum
コマンドおよびすべての yum 設定ファイル (つまり /etc/yum.conf
および /etc/yum.repos.d/
ディレクトリー内のすべての .repo
ファイル) 内で、以下の組み込み変数を使用および参照できます。
$releasever
-
この変数を使用すると、Red Hat Enterprise Linux のリリースバージョンを参照できます。yum は
/etc/yum.conf
設定ファイルにあるdistroverpkg=value
の行から$releasever
の値を取得します。/etc/yum.conf
にそのような行がない場合、yum は、redhat-release
ファイルを提供するredhat-releaseproduct
パッケージからバージョン番号を取得することにより、正しい値を推測します。 $arch
-
この変数を使用して、Python の
os.uname()
関数を呼び出す時に返り値としてシステムの CPU アーキテクチャーを参照できます。$arch
の有効な値は、i586
、i686
、x86_64
です。 $basearch
-
$basearch
を使用すると、システムのベースアーキテクチャーを参照できます。たとえば、i686 および i586 の両マシンにはi386
のベースアーキテクチャーがあり、AMD64 および Intel 64 の両マシンにはx86_64
のベースアーキテクチャーがあります。 $YUM0-9
-
これら 10 個の変数は、それぞれ同じ名前を持つシェル環境変数の値に置換されます。これら変数のいずれかが (たとえば
/etc/yum.conf
で) 参照され、同じ名前を持つシェル環境変数が存在しない場合、設定ファイルの変数は置換されません。
カスタム変数の定義、既存の変数値の上書きを行うには、/etc/yum/vars/
ディレクトリー内に変数と同じ名前を持つファイルを作成して ($
記号はなし) 、1 行目に希望する値を追加します。
たとえば多くの場合、リポジトリーの詳細にはオペレーティングシステムの名前が含まれます。$osname
と呼ばれる新しい変数を定義するには、1 行目に Red Hat Enterprise Linux の名前を持つ新しいファイルを作成して、/etc/yum/vars/osname
として保存します。
~]# echo "Red Hat Enterprise Linux 7" > /etc/yum/vars/osname
.repo
ファイルでは、Red Hat Enterprise Linux 7 の代わりに以下を使用することができます。
name=$osname $releasever