Red Hat Training
A Red Hat training course is available for Red Hat Enterprise Linux
16.3.10.3. 印刷ジョブの管理
Emacs からのテキストファイルの印刷、GIMP からのイメージの印刷など、プリンターデーモンに印刷ジョブを送ると、印刷ジョブは印刷のスプールキューに追加されます。印刷のスプールキューはプリンターに送られた印刷ジョブの一覧で、各印刷要求に関する情報 (印刷要求の状態、ジョブ番号など) を表示します。
印刷が処理されている間、Printer Status
のアイコンがパネルの Notification Area に表示されます。その Printer Status
をクリックすると、図16.16「GNOME 印刷の状態」 のようなウィンドウが表示され、印刷ジョブの状態を確認できます。
図16.16 GNOME 印刷の状態

印刷ジョブをキャンセル、保留、解除、再印刷、認証するためには、GNOME Print Status でジョブを選択し、ジョブメニューでそれぞれコマンドをクリックします。
シェルプロンプトから印刷スプールの印刷ジョブの一覧を表示させるには、lpstat -o
コマンドを入力します。最後の数行は以下のようになります。
例16.15 lpstat -o
出力の例
$ lpstat -o
Charlie-60 twaugh 1024 Tue 08 Feb 2011 16:42:11 GMT
Aaron-61 twaugh 1024 Tue 08 Feb 2011 16:42:44 GMT
Ben-62 root 1024 Tue 08 Feb 2011 16:45:42 GMT
印刷ジョブをキャンセルするには、コマンド lpstat -o
コマンドで要求のジョブ番号を見つけ、cancel job number
を使用します。たとえば、cancel 60
は、例16.15「lpstat -o
出力の例」 で印刷ジョブをキャンセルします。cancel
コマンドでは、その他のユーザーによって開始された印刷ジョブはキャンセルできません。ただし、cancel -U root job_number
コマンドを使用して、強制的にジョブを削除することはできます。このようなキャンセルは、プリンターの操作ポリシーを 認証済
に変更し、root
認証を強制することで、禁止することができます。
シェルプロンプトから直接ファイルを印刷することもできます。たとえば lp sample.txt
コマンドはテキストファイル sample.txt
を印刷します。印刷フィルターはファイルのタイプを決定し、プリンターが理解できる形式に変換します。