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2.2. キーボードレイアウトの変更

キーボードレイアウト設定では、ユーザーはテキストコンソールとグラフィカルユーザーインターフェイスで使用するレイアウトを管理できます。

2.2.1. 現行設定の表示

上記の説明にあるように、現行のキーボードレイアウト設定は、以下のコマンドで確認できます。

localectl status

例2.4 キーボード設定の表示

以下の出力では、仮想コンソールおよび X11 ウィンドウシステム用に設定されているキーボードレイアウトが表示されています。

~]$ localectl status
  System Locale: LANG=en_US.utf8
    VC Keymap: us
   X11 Layout: us

2.2.2. 利用可能なキーマップのリスト表示

システムに設定可能なキーボードレイアウトのリストを表示するには、以下を入力します。

localectl list-keymaps

例2.5 特定のキーマップの検索

grep を使用すると、上記のコマンド出力から特定のキーマップ名を探すことができます。現在設定されているロケールと互換性のあるキーマップが複数存在する場合も少なくありません。たとえば、利用可能な Czech キーボードレイアウトを見つけるには、以下のコマンドを実行します。

~]$ localectl list-keymaps | grep cz
cz
cz-cp1250
cz-lat2
cz-lat2-prog
cz-qwerty
cz-us-qwertz
sunt5-cz-us
sunt5-us-cz

2.2.3. キーマップの設定

システムでデフォルトのキーボードレイアウトを設定するには、root で以下のコマンドを使用します。

localectl set-keymap map

map を、localectl list-keymaps コマンドの出力から取得したキーマップの名前に置き換えます。--no-convert オプションが渡されない限り、選択した設定は、最も一致する X11 キーボードマッピングに変換してから X11 ウィンドウシステムのデフォルトのキーボードマッピングにも適用されます。これは逆の方法でも適用できます。root で以下のコマンドを実行すると、両方のキーマップを指定できます。

localectl set-x11-keymap map

このコンソールレイアウトを X11 レイアウトに設定しない場合は、--no-convert オプションを使用します。

localectl --no-convert set-x11-keymap map

このオプションを使用すると、X11 キーマップではこれまでのコンソールレイアウト設定が引き続き使用されます。

例2.6 X11 キーマップの個別設定

グラフィカルインターフェイスでは German キーボードレイアウトを使用し、コンソール操作では引き続き US キーマップを使用します。これを実行するには、root で次のコマンドを実行します。

~]# localectl --no-convert set-x11-keymap de

ステータスで、設定が正常に行われたかを確認できます。

~]$ localectl status
  System Locale: LANG=de_DE.UTF-8
    VC Keymap: us
   X11 Layout: de

キーボードレイアウト (map) の他に、以下の 3 つのオプションが指定できます。

localectl set-x11-keymap map model variant options

model はキーボードのモデル名、variant はキーボードのバリアント、そして options はオプションコンポーネントに置き換えます。このコマンドを使用すると、キーボードの動作を強化できます。これらのオプションは、デフォルトでは設定されていません。X11 モデル、X11 バリアント、および X11 オプションの詳細は、man ページの kbd(4) を参照してください。