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9.2.3.4. データベース固有の設定

デフォルトでは、OpenLDAP サーバーは hdb データベースバックエンドを使用します。サブツリーの名前変更をサポートする階層データベースレイアウトを使用するほかに、bdb バックエンドと同じ設定オプションが使用されます。このデータベースバックエンドの設定は、/etc/openldap/slapd.d/cn=config/olcDatabase={2}hdb.ldif ファイルに保存されます。
その他のバックエンドデータベースの一覧は、slapd.backends(5) の man ページを参照してください。個々のバックエンドの man ページにあるデータベース固有の設定。以下に例を示します。
# man slapd-hdb
注記
The bdb バックエンドおよび hdb バックエンドは非推奨となりました。代わりに、新規インストールに mdb バックエンドを使用することを検討してください。
以下のディレクティブは、データベース固有の設定で一般的に使用されます。
olcReadOnly
olcReadOnly ディレクティブを使用すると、データベースを読み取り専用モードで使用できます。以下の形式を取ります。
olcReadOnly: boolean
TRUE (読み取り専用モードを有効) または FALSE (データベースの変更を有効) のいずれかを受け入れます。デフォルトのオプションは FALSE です。

例9.9 olcReadOnly ディレクティブの使用

olcReadOnly: TRUE
olcRootDN
olcRootDN ディレクティブを使用すると、LDAP ディレクトリー上の操作に設定されたアクセス制御または管理制限パラメーターが無制限のユーザーを指定できます。以下の形式を取ります。
olcRootDN: distinguished_name
識別名 (DN) を受け入れます。デフォルトのオプションは cn=Manager,dn=my-domain,dc=com です。

例9.10 olcRootDN ディレクティブの使用

olcRootDN: cn=root,dn=example,dn=com
olcRootPW
olcRootPW ディレクティブを使用すると、olcRootDN ディレクティブを使用して指定されるユーザーのパスワードを設定できます。以下の形式を取ります。
olcRootPW: password
プレーンテキストの文字列またはハッシュのいずれかを指定できます。ハッシュを生成するには、シェルプロンプトで以下を入力します。
~]$ slappaswd
New password:
Re-enter new password:
{SSHA}WczWsyPEnMchFf1GRTweq2q7XJcvmSxD

例9.11 olcRootPW ディレクティブの使用

olcRootPW: {SSHA}WczWsyPEnMchFf1GRTweq2q7XJcvmSxD
olcSuffix
olcSuffix ディレクティブでは、情報を提供するドメインを指定できます。以下の形式を取ります。
olcSuffix: domain_name
完全修飾ドメイン名 (FQDN) を受け入れます。デフォルトのオプションは dc=my-domain,dc=com です。

例9.12 olcSuffix ディレクティブの使用

olcSuffix: dc=example,dc=com