29.2. システム要件

プロセッサーのアーキテクチャー

Intel 64 の命令セットを実装している 1 つ以上のプロセッサーが必要です。これは、AMD64 または Intel 64 アーキテクチャーのプロセッサーを意味します。

RAM

各 VDO ボリュームには、2 つの異なるメモリー要件があります。
  • VDO モジュールには、370 MB とさらに 268 MBが、管理される物理ストレージの 1  TB ごとに必要になります。
  • Universal Deduplication Service (UDS) インデックスは、最低 250 MB の DRAM を必要とします。これは、重複排除に必要なデフォルトの容量です。UDS のメモリー使用率の詳細は、「UDS インデックスメモリー要件」 を参照してください。

ストレージ

単一の VDO ボリュームは、最大 256 TB の物理ストレージを使用するように設定できます。VDO が与えられているストレージプールの物理サイズから VDO マネージドボリュームの使用可のサイズを判別するには、「VDO ストレージ要件」を参照してください。

追加のシステムソフトウェア

VDO は以下のソフトウェアに依存します。
  • LVM
  • Python 2.7
yum パッケージマネージャーは、すべての必要なソフトウェアの依存関係を自動的にインストールします。

ストレージスタックの VDO の 配置

一般に、特定のストレージ層は VDO に配置し、その他は VDO 上に配置する必要があります。
  • VDO 下: DM-Multipath、DM-Crypt、ソフトウェア RAID (LVM または mdraid)。
  • VDO の上: LVM キャッシュ、LVM 論理ボリューム、LVM スナップショット、LVM シンプロビジョニング
以下の設定には対応していません。
  • VDO ボリューム上の VDO: ストレージ → LVM → VDO
  • LVM スナップショット上の VDO
  • LVM キャッシュ上の VDO
  • ループバックデバイス上の VDO
  • LVM シンプロビジョニング上の VDO
  • VDO 上の 暗号化されたボリューム: ストレージ → VDO → DM-Crypt
  • VDO ボリューム上のパーティション: fdiskparted、および同等のパーティション
  • VDO ボリューム上の RAID (LVM、MDまたはその他のタイプ)

重要

VDO は、syncasync の 2 つの書き込みモードに対応しています。VDO が sync モードに切り替わっている場合、VDO デバイスへの書き込みは、基礎となるストレージがデータを永続的に書き込んだときに承認されます。VDO が async モードに切り替わっている場合は、永続ストレージに書き込まれる前に承認されます。
基礎となるストレージの動作に一致させるためにも VDO 書き込みポリシーを設定することが不可欠です。デフォルトでは、VDO 書き込みポリシーは auto オプションに設定されます。これにより、適切なポリシーが自動的に選択されます。
詳細は 「VDO 書き込みモードの選択」 を参照してください。

29.2.1. UDS インデックスメモリー要件

UDS インデックスは 2 つの部分から成ります。
  • 一意のブロックごとに最大 1 つのエントリーを含むメモリーでは、コンパクトな表が用いられています。
  • 発生する際に、インデックスに対して示される関連のブロック名を順に記録するオンディスクコンポーネント。
UDS は、メモリーの各エントリーに対して平均 4 バイトを使用します (キャッシュを含む)。
オンディスクコンポーネントは、UDS に渡されたデータの有限履歴を維持します。UDS では、この重複排除ウィンドウ内に収まるデータに対する重複排除アドバイスを参照できます。これには、最近表示されたブロックの名前が含まれます。この重複排除ウィンドウでは、UDS が、大容量のデータレポジトリをインデックス化するのに必要なメモリの量を制限すると同時に、可能な限り効率よくデータをインデックス化できます。重複排除ウィンドウの制限をよそに、最高レベルの重複排除を持つ多くのデータベースも、最高峰の 一時ローカリティー — を示します。つまり、多くの重複排除は、ほぼ同じときに書き込まれた一連のブロックで行われるということを意味します。さらに、一般的に書き込まれるデータは、だいぶ前に書き込まれたデータよりも、最近先込まれたデータの重複を排除する傾向があります。よって、指定した期間にわたる指定のワークロードについては、UDSが最近のデータまたはすてぼのデータのみをいデックス化するかどうかについて、重複率が同じになることが多々あります。
重複データは一時的なローカリティーを示す傾向があるため、ストレージシステムで各ブロックをインデックス化する必要はほぼありません。そうでなかれば、インデックスメモリーのコストが、重複排除によって軽減したストレージコストの節約量を上回ります。インデックスサイズの要件は、データ取得の率に密接により関連しています。たとえば、合計 100 TB の容量があっても、1 週間に 1 TB という消費率のストレージシステムを考慮してください。4 TB の重複排除ウィンドウにより、UDS は前月内に書き込まれたデータの中から最も冗長性のあるものを検出できます。
UDS のスパースインデックス (Sparce Indexing) 機能 (VDO の推奨モード) は、メモリ内の最も関連性のあるインデックスエントリーのみの取得を試行することで一時的なローカリティーを利用します。UDS は、同じ量のメモリーを使用しならが、10 倍の大きさの重複排除ウィンドウを維持できます。スパースインデックスは対象範囲が最も広く、密インデックスはより多くの通知を行います。多くのワークロードについては、同じ量のメモリーを考えると、密インデックスとスパースインデックスの重複排除率における差異はほぼありません。
このインデックスに必要なメモリーは、希望のサイズの重複排除ウィンドウによって判別されます。
  • 密インデックスについては、UDS は 1 GB の RAM ごとに 1 TB の重複排除ウィンドウを与えます。通常、最大 4 TB までのストレージシステムには 1 GB インデックスで十分です。
  • スパースインデックスについては、UDS は 1 GB の RAM ごとに 10 TB の重複排除ウィンドウを与えます。通常、最大 40 TB までの物理ストレージには 1 GB のスパースインデックスで十分です。
UDS インデックスメモリー要件の具体事例は、「物理ボリュームサイズによる VDO システム要件の例」を参照してください。

29.2.2. VDO ストレージ要件

VDO は、VDO メタデータと実際の UDS 重複排除インデックスの両方のストレージが必要です。
  • VDO は、その基礎となる物理ストレージに 2 種類のメタデータを書き込みます。
    • 最初のタイプは、VDO ボリュームの物理サイズに対応し、物理ストレージの各 4 GB に約 1MB を使用し、スラブごとにさらに 1 MB を使用します。
    • 次のタイプは、VDO ボリュームの論理サイズに対応し、論理ストレージの各 1 GB に約 1.25 MB を消費します。これは、スラブに四捨五入されます。
    スラブの説明は、「VDO ボリューム」を参照してください。
  • UDS インデックスは、VDO ボリュームグループ内に格納され、関連の VDO インスタンスによって管理されます。必要なストレージの容量は、インデックスのタイプと、インデックスに割り当てられている RAM の容量によります。RAM の各 1 GB ごとに、密 UDS インデックスは、ストレージの 17 GB を使用します。また、スパース UDS インデックスはストレージの 170 GB を使用します。
VDO ストレージ要件の具体事例は、「物理ボリュームサイズによる VDO システム要件の例」を参照してください。

29.2.3. 物理ボリュームサイズによる VDO システム要件の例

以下の表では、基礎となる物理ボリュームのサイズに基づいて VDO のおおよそのシステム要件を示しています。各表では、プライマリストレージやバックアップストレージといった、意図されたディプロイメントに合った要件が一覧表示されています。
正確な数値は、VDO ボリュームの設定により異なります。

プライマリーストレージディプロイメント

プライマリーストレージケースの場合、UDS インデックスは、物理ボリュームの 0.01% から 25% のサイズになります。

表29.2 プライマリストレージの VDO ストレージとメモリー要件

物理ボリュームサイズ10 GB – 1–TB2–10 TB11–50 TB51–100 TB101–256 TB
RAM 使用率250 MB
Dense: 1 GB
Sparse: 250 MB
2 GB3 GB12 GB
ディスクの使用率2.5 GB
Dense: 10 GB
Sparse: 22 GB
170 GB255 GB1020 GB
インデックスタイプDenseDense または SparseSparseSparseSparse

バックアップストレージディプロイメント

バックアップストレージケースの場合、UDS インデックスは、バックアップセットのサイズを対象としますが、物理ボリュームよりも大きいわけではありません。バックアップセットや物理サイズが将来増大する見込みがある場合は、これをインデックスサイズに考慮してください。

表29.3 バックアップストレージの VDO ストレージとメモリ要件

物理ボリュームサイズ10 GB – 1 TB2–10 TB11–50 TB51–100 TB101–256 TB
RAM 使用率250 MB2 GB10 GB20 GB26 GB
ディスクの使用率2.5 GB170 GB850 GB1700 GB3400 GB
インデックスタイプDenseSparseSparseSparseSparse