18.2. ファイルシステムのマウント
mount コマンドを使用します。
mount [option…] device directory重要
findmntユーティリティーを実行し、終了コードを確認します。
findmntdirectory;echo$?
1 を返します。
mount コマンド実行すると、mount コマンドは /etc/fstab ファイルの内容を読み取り、指定のファイルシステムが記載されているか確認します。/etc/fstab ファイルには、選択したファイルシステムがマウントされるデバイス名およびディレクトリーのリスト、ファイルシステムタイプ、およびマウントオプションが含まれます。そのため、/etc/fstab で指定されたファイルシステムをマウントするときに、以下のオプションの 1 つを選択できます。
mount[option…] directorymount[option…] device
root でコマンドを実行しない限り、ファイルシステムのマウントには権限が必要であることに注意してください (「マウントオプションの指定」 を参照)。
注記
blkid コマンドを使用します。
blkid device/dev/sda3 の情報を表示させるには次のように入力します。
~]# blkid /dev/sda3
/dev/sda3: LABEL="home" UUID="34795a28-ca6d-4fd8-a347-73671d0c19cb" TYPE="ext3"18.2.1. ファイルシステムタイプの指定
mount によって自動的にファイルシステムが検出されます。ただし、NFS (Network File System) や CIFS (Common Internet File System) などの認識できないファイルシステムがあるため、こうしたファイルシステムの場合は手作業で指定しなければなりません。ファイルシステムのタイプを指定するには次のように mount コマンドを使用します。
mount-ttype device directory
mount コマンドで使用できる一般的なファイルシステムのタイプの一覧を提供します。利用可能なファイルシステムのタイプについての詳細の一覧については 「man ページ」 に記載のそれぞれの man ページをご覧ください。
表18.1 一般的なファイルシステムのタイプ
| タイプ | 詳細 |
|---|---|
ext2 | ext2 ファイルシステム |
ext3 | ext3 ファイルシステム |
ext4 | ext4 ファイルシステム |
btrfs | btrfs ファイルシステム |
xfs | xfs ファイルシステム |
iso9660 | ISO 9660 ファイルシステム、通常は CD などの光学メディアで使用されます。 |
jfs | JFS ファイルシステムは IBM によって開発されました。 |
nfs | NFS ファイルシステム、ネットワーク経由でファイルにアクセスする場合に一般的に使用されます。 |
nfs4 | NFSv4 ファイルシステム、ネットワーク経由でファイルにアクセスする場合に一般的に使用されます。 |
ntfs | NTFS ファイルシステム、 Windows オペレーティングシステムを稼動しているマシンで一般的に使用されます。 |
udf | UDF ファイルシステム、DVD などの光学メディアで一般的に使用されます。 |
vfat | FAT ファイルシステム、Windows オペレーティングシステムを稼動しているマシンや特定のデジタルメディア (USB フラッシュドライブ、フロッピーディスクなど) 上で一般的に使用されます。 |
例18.2 USB フラッシュドライブのマウント
/dev/sdc1 デバイスを使用しているとします。また /media/flashdisk/ というディレクトリーが存在すると仮定します。このデバイスを /media/flashdisk/ ディレクトリーにマウントするには、 root で次のようにシェルプロンプトに入力します。
~]# mount -t vfat /dev/sdc1 /media/flashdisk18.2.2. マウントオプションの指定
mount-ooptions device directory
mount は空白の後の値を追加のパラメーターとして解釈してしまいます。
表18.2 一般的なマウントオプション
| オプション | 詳細 |
|---|---|
async | ファイルシステム上での非同期の入/出力を許可します。 |
auto | mount -a コマンドを使ったファイルシステムの自動マウントを許可します。 |
defaults | async,auto,dev,exec,nouser,rw,suid のエイリアスを指定します。 |
exec | 特定のファイルシステムでのバイナリーファイルの実行を許可します。 |
loop | イメージをループデバイスとしてマウントします。 |
noauto | mount -a コマンドを使ったファイルシステムの自動マウントをデフォルトの動作として拒否します。 |
noexec | 特定のファイルシステムでのバイナリーファイルの実行を拒否します。 |
nouser | 普通のユーザー (つまり root 以外のユーザー) によるファイルシステムのマウントおよびアンマウントを拒否します。 |
remount | ファイルシステムがすでにマウントされている場合は再度マウントを行います。 |
ro | 読み取り専用でファイルシステムをマウントします。 |
rw | ファイルシステムを読み取りと書き込み両方でマウントします。 |
user | 普通のユーザー (つまり root 以外のユーザー) によるファイルシステムのマウントおよびアンマウントを許可します。 |
例18.3 ISO イメージのマウント
/media/cdrom/ と言うディレクトリーが存在するとします。このイメージを /media/cdrom/ ディレクトリーにマウントするには root で次のコマンドを実行します。
~]# mount -o ro,loop Fedora-14-x86_64-Live-Desktop.iso /media/cdrom18.2.3. マウントポイントの共有
mount コマンドは重複したマウントポイントを持たせることができる --bind オプションを実装します。以下のように使用します。
mount--bindold_directory new_directory
mount--rbindold_directory new_directory
- 共有マウント
- 共有マウントにより、任意のマウントポイントと全く同一の複製マウントポイントを作成することができます。マウントポイントを共有マウントしてマークすると、元のマウントポイント内のあらゆるマウントが反映されます。マウントポイントのタイプを共有マウントに変更するには、シェルプロンプトで以下を入力します。
mount--make-sharedmount_point代わりに、選択したマウントポイントとその下にあるすべてのマウントポイントのマウントタイプを変更するには、以下を入力します。mount--make-rsharedmount_point使用例については、例18.4「共有マウントポイントの作成」 を参照してください。 - スレーブマウント
- スレーブマウントにより、所定のマウントポイントの複製を作成する際に制限を課すことができます。マウントポイントをスレーブマウントとしてマークすると、元のマウントポイント内のすべてのマウントがそれに反映されますが、スレーブマウント内のマウントはオリジナルには反映されません。マウントポイントのタイプをスレーブマウントに変更するには、シェルプロンプトで次を入力します。
mount--make-slavemount_point選択したマウントポイントとその下にあるすべてのマウントポイントのマウントタイプを変更することも可能です。次のように入力します。mount--make-rslavemount_point使用例については 例18.5「スレーブマウントポイントの作成」 を参照してください。例18.5 スレーブマウントポイントの作成
/mediaディレクトリーの内容が/mntディレクトリーでも表示されるようにしながら、/mntディレクトリー内のマウントは/mediaディレクトリーには反映させない方法を以下に示します。rootになり、まず/mediaディレクトリーに 「shared」 のマークを付けます。~]#
mount --bind /media /media~]#mount --make-shared /media次に/mediaディレクトリーの複製を/mntディレクトリーに作成して、今度は 「slave」 のマークを付けます。~]#
mount --bind /media /mnt~]#mount --make-slave /mnt/media内のマウントが/mntでも表示されるかを確認します。たとえば、CD-ROM ドライブに何らかの内容を持つメディアがあり、/media/cdrom/というディレクトリーが存在するとします。次のコマンドを実行します。~]#
mount /dev/cdrom /media/cdrom~]#ls /media/cdromEFI GPL isolinux LiveOS ~]#ls /mnt/cdromEFI GPL isolinux LiveOSまた、/mntディレクトリー内にマウントされているファイルシステムが/mediaに反映されていることを確認します。たとえば、/dev/sdc1デバイスを使用する何らかのコンテンツを含む USB フラッシュドライブをプラグインしており、かつ/mnt/flashdisk/ディレクトリーが存在している場合に以下を入力します。~]#
mount /dev/sdc1 /mnt/flashdisk~]#ls /media/flashdisk~]#ls /mnt/flashdisken-US publican.cfg - プライベートマウント
- プライベートマウントはマウントのデフォルトタイプであり、共有マウントやスレーブマウントと異なり、伝播イベントの受信や転送は一切行いません。マウントポイントを明示的にプライベートマウントにするには、シェルプロンプトで以下を入力します。
mount--make-privatemount_pointまたは、選択したマウントポイントとその下にあるすべてのマウントポイントを変更することもできます。mount--make-rprivatemount_point使用例については 例18.6「プライベートマウントポイントの作成」 を参照してください。例18.6 プライベートマウントポイントの作成
例18.4「共有マウントポイントの作成」 の状況を考慮に入れ、共有マウントポイントが次のコマンドを使ってrootで以前に作成されていると仮定します。~]#
mount --bind /media /media~]#mount --make-shared /media~]#mount --bind /media /mnt/mntディレクトリーに 「private」 のマークを付けるには次のように入力します。~]#
mount --make-private /mntこれで/media内のマウントはいずれも/mnt内では表示されないことを確認できるようになります。たとえば、CD-ROM デバイスに何らかのコンテンツを含むメディアがあり、/media/cdrom/ディレクトリーが存在する場合に、次のコマンドを実行します。~]#
mount /dev/cdrom /media/cdrom~]#ls /media/cdromEFI GPL isolinux LiveOS ~]#ls /mnt/cdrom~]#また、/mntディレクトリー内にマウントしているファイルシステムは/mediaディレクトリーには反映されないことを確認することもできます。たとえば、/dev/sdc1デバイスを使用し、何らかのコンテンツを含む USB フラッシュドライブをプラグインして、/mnt/flashdisk/ディレクトリーが存在する場合に以下を入力します。~]#
mount /dev/sdc1 /mnt/flashdisk~]#ls /media/flashdisk~]#ls /mnt/flashdisken-US publican.cfg - バインド不可能なマウント
- 任意のマウントポイントに対して一切複製が行われないようにするには、バインド不能のマウントを使用します。マウントポイントのタイプをバインド不能のマウントに変更するには、次のようにシェルプロンプトに入力します。
mount--make-unbindablemount_pointまたは、選択したマウントポイントとその下にあるすべてのマウントポイントを変更することもできます。mount--make-runbindablemount_point使用例については 例18.7「バインド不可能なマウントポイントの作成」 を参照してください。例18.7 バインド不可能なマウントポイントの作成
/mediaディレクトリーが共有されないようにする場合は、rootとして、シェルプロンプトに以下を入力します。~]#
mount --bind /media /media~]#mount --make-unbindable /mediaこれにより、これ以降にこのマウントの複製を作成しようとするとエラーが出て失敗します。~]#
mount --bind /media /mntmount: wrong fs type, bad option, bad superblock on /media, missing codepage or helper program, or other error In some cases useful info is found in syslog - try dmesg | tail or so
18.2.4. マウントポイントの移動
mount--moveold_directory new_directory
例18.8 既存の NFS マウントポイントの移動
/mnt/userdirs/ にマウントされています。root として、次のコマンドを使用してこのマウントポイントを /home に移動します。
~]# mount --move /mnt/userdirs /home~]#ls /mnt/userdirs~]#ls /homejill joe
18.2.5. ルートへの読み取り専用パーミッションの設定
18.2.5.1. 起動時に読み取り専用パーミッションでマウントするようルートを設定
/etc/sysconfig/readonly-rootファイルでREADONLYをyesに変更します。# Set to 'yes' to mount the system file systems read-only. READONLY=yes[出力は省略されています]/etc/fstabファイルでルートエントリー (/) のdefaultsをroに変更します。/dev/mapper/luks-c376919e... / ext4 ro,x-systemd.device-timeout=0 1 1roを/etc/default/grubファイルのGRUB_CMDLINE_LINUXディレクティブに追加し、rwが含まれないようにします。GRUB_CMDLINE_LINUX="crashkernel=auto rd.lvm.lv=rhel/root rd.lvm.lv=rhel/swap rhgb quiet ro"- GRUB2 設定ファイルを再作成します。
~]#
grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg tmpfsファイルシステムで書き込みパーミッションでマウントされるファイルおよびディレクトリーを追加する必要がある場合は、/etc/rwtab.d/ディレクトリーでテキストファイルを作成し、そのファイルに設定を追加します。たとえば、/etc/example/fileを書き込みパーミッションでマウントするには、以下の行を/etc/rwtab.d/exampleファイルに追加します。files /etc/example/file
重要
tmpfsのファイルおよびディレクトリーの変更内容は、再起動後に永続されません。この手順の詳細は、「書き込みパーミッションを保持するファイルおよびディレクトリー」 を参照してください。- システムを再起動します。
18.2.5.2. ルートを即時に再マウント
/) が読み取り専用パーミッションでマウントされた場合、書き込みパーミッションで再マウントできます。
~]# mount -o remount,rw // が読み取り専用パーミッションでマウントされた場合に便利です。
/ を読み取り専用パーミッションで再マウントする場合は、以下を実行します。
~]# mount -o remount,ro /注記
/ 全体を読み取り専用パーミッションでマウントします。「起動時に読み取り専用パーミッションでマウントするようルートを設定」 に説明があるように、RAM にコピーして特定ファイルおよびディレクトリーの書き込みパーミッションを保持する方がよいでしょう。
18.2.5.3. 書き込みパーミッションを保持するファイルおよびディレクトリー
tmpfs 一時ファイルシステムの RAM にマウントされます。このようなファイルおよびディレクトリーのデフォルトのセットは、以下が含まれる /etc/rwtab ファイルから読み取りされます。
dirs /var/cache/man dirs /var/gdm[出力は省略されています] empty /tmp empty /var/cache/foomatic[出力は省略されています] files /etc/adjtime files /etc/ntp.conf[出力は省略されています]
/etc/rwtab ファイルのエントリーは以下の形式にしたがいます。
ファイルまたはディレクトリーが tmpfs にコピーされる方法 ファイルまたはディレクトリーへのパス
tmpfs にコピーされるため、エントリーの種類は 3 つあります。
empty path: 空のパスがtmpfsにコピーされます。例:empty /tmpdirs path: ディレクトリーツリーは空の状態でtmpfsにコピーされます。例:dirs /var/runfiles path: ファイルまたはディレクトリーツリーはそのままtmpfsにコピーされます。例:files /etc/resolv.conf
/etc/rwtab.d/ に追加する場合も同じ形式が適用されます。

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