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25.19. リンクロス動作の変更
本セクションでは、ファイバーチャネルまたは iSCSI プロトコルのいずれかを使用するデバイスで、リンクロス動作を変更する方法を説明します。
25.19.1. ファイバーチャネル
ドライバーがトランスポートの
dev_loss_tmo
コールバックを実装している場合は、トランスポートの問題が検出されるとリンクを経由したデバイスへのアクセス試行がブロックされます。デバイスがブロックされているかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
$ cat /sys/block/device/device/state
このコマンドは、デバイスがブロックされている場合に
blocked
を返します。デバイスが正常に動作している場合は、running
を返します。
手順25.15 リモートポートの状態の判断
- リモートポートの状態を判断するには、次のコマンドを実行します。
$ cat /sys/class/fc_remote_port/rport-H:B:R/port_state
- このコマンドは、リモートポート (およびそのポートからアクセスされたデバイス) がブロックされた場合に
Blocked
を返します。リモートポートが正常に動作している場合は、Online
が返されます。 dev_loss_tmo
秒以内に問題が解決しない場合は、rport とデバイスのブロックが解除され、そのデバイスで実行している I/O (およびそのデバイスに送信される新しい I/O) がすべて失敗します。
手順25.16 dev_loss_tmo
の変更
dev_loss_tmo
値を変更する場合は、目的の値をファイルに echo します。たとえば、dev_loss_tmo
を 30 秒に設定するには、以下を実行します。$ echo 30 > /sys/class/fc_remote_port/rport-H:B:R/dev_loss_tmo
dev_loss_tmo
の詳細は、「ファイバーチャネル API」 を参照してください。
リンクの損失が
dev_loss_tmo
を超えると、scsi_device
デバイスおよび sdN
デバイスが削除されます。通常、ファイバーチャネルクラスはデバイスをそのままの状態にします。つまり /dev/sdx
は /dev/sdx
のままになります。これは、ターゲットのバインディングがファイバーチャネルドライバーにより保存されるため、ターゲットポートが戻ると、SCSI アドレスが忠実に再作成されます。ただし、これは保証されません。LUN のストレージ内ボックス設定に追加の変更がない場合に限り、sdx
が復元されます。