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4.14. File Name Transition (ファイル名の移行)
file name transition 機能を使うと、ポリシー作成者はポリシー移行ルール作成時にファイル名を指定できます。これで以下の状態を記述するルールを書き込むことが可能になります。
A_t
のラベルの付いたプロセスが B_t
のラベルが付いたディレクトリー内で特定のオブジェクトクラスを作成し、この特定のオブジェクトクラスを objectname
と命名すると、これに C_t
のラベルが付けられます。このメカニズムは、システム上のプロセスに関してより細かい制御をもたらします。
file name transition がない場合、オブジェクトにラベル付けするには以下の 3 つの方法があります。
- デフォルトでは、オブジェクトは親ディレクトリーからラベルを継承します。たとえば、
etc_t
のラベルが付いているディレクトリー内でユーザーがファイルを作成すると、そのファイルにもetc_t
のラベルが付けられます。しかし、この方法はディレクトリー内で異なるラベルが付いた複数のファイルを格納したい場合は役に立たないことになります。 - ポリシー作成者は以下の状態を記述するルールをポリシーで作成することができます。タイプ
A_t
のプロセスがB_t
のラベルが付いたディレクトリー内で特定のオブジェクトクラスを作成すると、このオブジェクトは新たなC_t
のラベルが付けられます。単一プログラムが同一のディレクトリー内に複数のオブジェクトを作成し、このオブジェクトがそれぞれ別個のラベルを必要とする場合、この方法は問題になります。さらに、作成されたオブジェクトの名前が指定されないので、これらのルールは部分的な制御しかできません。 - アプリケーションのなかには、特定のパスのラベルが何であるかをアプリケーションがシステムに尋ねることができる SELinux 認識を備えているものもあります。このようなアプリケーションは、必要なラベルが付いたオブジェクトを作成するようにカーネルに要求します。SELinux 認識を備えたアプリケーションには、rpm パッケージマネジャー、restorecon ユーティリティー、udev デバイスマネジャーなどがあります。ただし、すべてのアプリケーションに SELinux 認識のあるファイルやディレクトリーを作成するように指示することは可能です。オブジェクトの作成後に正しいラベルに交換する必要が頻繁にあります。これを行わないと、制限のあるドメインがオブジェクトを使用しようとすると、AVC メッセージが返されます。
file name transition の機能は、間違ったラベルに関する問題を減らし、システムの安全性を高めます。ポリシー作成者は、あるアプリケーションが特定の名前で特定のディレクトリーにのみ作成できることを適切に記述できます。ルールが勘案するのはファイルパスではなく、ファイル名です。これがファイルパスの basename になります。file name transition は
strcmp()
関数が実行する完全一致を使用することに注意してください。正規表現またはワイルドカード文字の使用は勘案されません。
注記
ファイルパスはカーネルで異なる場合があり、file name transition はラベルの判断にこのパスを使用しません。その結果、この機能が影響を与えるのは当初のファイル作成のみで、既存のオブジェクトの間違ったラベルを修正することはありません。
例4.2 File Name Transition を使ったポリシールール作成の例
以下の例では、file name transition を使ったポリシールールを示しています。
filetrans_pattern(unconfined_t, admin_home_t, ssh_home_t, dir, ".ssh")
このルールは、
unconfined_t
タイプのプロセスが admin_home_t
ラベルの付いたディレクトリー内に ~/.ssh/
ディレクトリーを作成すると、この ~/.ssh/
ディレクトリーは ssh_home_t
ラベルが付けられることを記述しています。
以下も、file name transition を使って作成されたポリシールールの例です。
filetrans_pattern(staff_t, user_home_dir_t, httpd_user_content_t, dir, "public_html") filetrans_pattern(thumb_t, user_home_dir_t, thumb_home_t, file, "missfont.log") filetrans_pattern(kernel_t, device_t, xserver_misc_device_t, chr_file, "nvidia0") filetrans_pattern(puppet_t, etc_t, krb5_conf_t, file, "krb5.conf")
注記
file name transition の機能は主にポリシー作成者に影響します。ただし、ファイルオブジェクトがほとんど常にそれを格納しているディレクトリーのデフォルトラベルで作成される代わりに、ファイルオブジェクトのなかにはポリシーで指定されたラベルとは異なるものでラベル付けされているものがあることにユーザーは気付くでしょう。
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