Red Hat Training
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4.12.2. ホワイトリストおよびブラックリストの作成
usbguard-daemon.conf
ファイルは、コマンドラインオプションを解析した後、usbguard
デーモンによってロードされ、デーモンのランタイムパラメーターを設定するために使用されます。デフォルトの設定ファイル (/etc/usbguard/usbguard-daemon.conf
) を上書きするには、-c
コマンドラインオプションを使用します。詳細は、usbguard-daemon(8)
の man ページを参照してください。
ホワイトリストまたはブラックリストを作成するには、
usbguard-daemon.conf
ファイルを編集し、次のオプションを使用します。
USBGuard 設定ファイル
RuleFile=
<path>usbguard
デーモンは、このファイルを使用して、そこからポリシールールセットをロードし、IPC インターフェイスを介して受信した新しいルールを書き込みます。IPCAllowedUsers=
<username> [<username> ...]- デーモンが IPC 接続を受け入れるユーザー名のスペース区切りのリスト。
IPCAllowedGroups=
<groupname> [<groupname> ...]- デーモンが IPC 接続を受け入れるグループ名のスペース区切りのリスト。
IPCAccessControlFiles=
<path>- IPC アクセス制御ファイルを保持するディレクトリーへのパス。
ImplicitPolicyTarget=
<target>- ポリシーのどのルールにも一致しないデバイスを処理する方法。許容される値は allow、block、および reject です。
PresentDevicePolicy=
<policy>- デーモンの起動時にすでに接続されているデバイスを処理する方法:
- allow - 存在するデバイスをすべて認証する
- block - 存在するデバイスの認証をすべて解除する
- reject - 存在するデバイスをすべて削除する
- keep - 内部ステータスの同期してそのままにする
- apply-policy - 存在するすべてのデバイスに対してルールセットを評価する
PresentControllerPolicy=
<policy>- デーモンの起動時にすでに接続されている USB コントローラーを処理する方法:
- allow - 存在するデバイスをすべて認証する
- block - 存在するデバイスの認証をすべて解除する
- reject - 存在するデバイスをすべて削除する
- keep - 内部ステータスの同期してそのままにする
- apply-policy - 存在するすべてのデバイスに対してルールセットを評価する
例4.5 USBGuard 設定
次の設定ファイルは、
usbguard
デーモンに /etc/usbguard/rules.conf
ファイルからルールをロードするように命令し、usbguard
グループのユーザーのみに IPC インターフェイスの使用を許可します。
RuleFile=/etc/usbguard/rules.conf IPCAccessControlFiles=/etc/usbguard/IPCAccessControl.d/
IPC アクセス制御リスト (ACL) を指定するには、usbguard add-user コマンドまたは usbguard remove-user コマンドを使用します。詳細は
usbguard(1)
を参照してください。この例では、usbguard
グループのユーザーが USB デバイス認証状態を変更し、USB デバイスを一覧表示し、例外イベントをリッスンし、USB 認証ポリシーを一覧表示できるようにするには、root
で以下のコマンドを入力します。
~]# usbguard add-user -g usbguard --devices=modify,list,listen --policy=list --exceptions=listen
重要
デーモンは、USBGuard パブリック IPC インターフェイスを提供します。Red Hat Enterprise Linux では、このインターフェイスへのアクセスはデフォルトで
root
ユーザーのみに制限されています。IPC インターフェイスへのアクセスを制限するには、IPCAccessControlFiles
オプション (推奨)、IPCAllowedUsers
オプション、および IPCAllowedGroups
オプションを設定することを検討してください。ACL を未設定のままにしないでください。設定しないと、すべてのローカルユーザーに IPC インターフェイスが公開され、ローカルユーザーが USB デバイスの認証状態を操作したり、USBGuard ポリシーを変更したりすることが可能となります。
詳細は、
usbguard-daemon.conf(5)
の man ページの IPC アクセス制御のセクションを参照してください。