3.6. 実行時デバイス電源管理

実行時デバイス電源管理 (RDPM: Runtime Device Power Management) により、ユーザーへの影響を最小限に抑えて電力消費を削減できます。デバイスが一定の時間アイドル状態になり、RDPM ハードウェアサポートがデバイスとドライバーの両方に存在する場合、デバイスは低電力状態になります。低電力状態からの回復は、このデバイスの外部 I/O イベントにより行われ、デバイスを実行状態に戻すためにカーネルとデバイスドライバーがトリガーされます。RDPM はデフォルトで有効であるため、このすべての操作は自動的に行われます。
特定の RDPM 設定ファイルで属性を設定することにより、ユーザーはデバイスの RDPM を制御するよう許可されます。特定のデバイスの RDPM 設定ファイルは、/sys/devices/device/power/ ディレクトリーになります。ここで、device は、特定のデバイスのディレクトリーのパスに置き換えます。
たとえば、CPU に対して RDPM を設定する場合は、以下のディレクトリーにアクセスします。
/sys/devices/system/cpu/power/
デバイスを低電力状態から実行状態に戻すと、次の I/O 操作のレイテンシーが増加します。このレイテンシーの増加の時間はデバイスに固有です。ここで説明する設定スキームを使用すると、システム管理者がデバイスごとに RDPM を無効にしたり、他のパラメーターの一部を調査および制御したりできます。各 /sys/devices/device/power ディレクトリーには、以下の設定ファイルが含まれます。

control

このファイルは、特定のデバイスの RDPM を有効または無効にするために使用されます。すべてのデバイスでは、control ファイルに属性の次の 2 つの値のいずれかが含まれます。

auto
すべてのデバイスのデフォルト値。ドライバーによって自動的な RDPM になる場合があります。
on
実行時にドライバーがデバイスの電力状態を管理できないようにします。

autosuspend_delay_ms

このファイルは、デバイスのアイドル状態と中断状態の間のアクティビティーがない最小期間である自動サスペンドの遅延を制御します。このファイルにはミリ秒単位の自動サスペンド遅延値が含まれます。正の値の場合は、実行時にデバイスがサスペンドされず、/sys/devices/device/power/control ファイルの属性を on に設定するのと同じ効果があります。1000 よりも大きい値は最も近い秒に丸められます。