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A.11. numastat

numastat ツールは numactl パッケージで提供され、NUMA ノードごとにプロセスおよびオペレーティングシステムのメモリー統計(割り当てヒットやミスなど)を表示します。numastat コマンドのデフォルトの追跡カテゴリーを以下に概説します。
numa_hit
このノードに正常に割り当てられていたページ数。
numa_miss
対象のノードのメモリーが少ないために、このノードに割り当てたページ数。各 numa_miss イベントには、対応する numa_foreign イベントが別のノードにあります。
numa_foreign
代わりに別のノードに割り当てられたこのノードについて最初に意図されたページ数です。それぞれの numa_foreign イベントには、対応する numa_miss イベントが別のノードにあります。
interleave_hit
このノードに正常に割り当てられるインターリーブポリシーページの数。
local_node
このノードのプロセスで、このノードで正常に割り当てられるページ数。
other_node
別のノード上でのプロセスによって当該ノードへの割り当てに成功したページ数
以下のオプションのいずれかを指定すると、表示される単位がメモリーのメガバイトに変更され(およそ 2 桁に丸められます)、以下のように他の特定の numastat 動作が変更されます。
-c
表示情報の表を横方向に縮小します。これは、NUMA ノード数が多いシステムでは有用ですが、コラムの幅とコラム間の間隔はあまり予測可能ではありません。このオプションが使用されると、メモリー量は一番近いメガバイトに切り上げ/下げられます。
-m
/proc/meminfo にある情報と同様に、ノードごとにシステム全体のメモリー使用量情報を表示します。
-n
元の numastat コマンドと同じ情報を表示します(numa_hitnuma_missnuma_foreigninterleave_hitlocal_node、および other_node)。測定単位としてメガバイトを使用して、更新されたフォーマットを表示します。
-p pattern
指定されたパターンのノードごとのメモリー情報を表示します。pattern の値が数字で設定される場合、numastat は数値プロセス識別子であると想定します。それ以外の場合は、numastat は指定されたパターンをプロセスコマンドラインで検索します。
-p オプションの値の後に入力されるコマンドライン引数は、フィルターにかける追加のパターンとみなされます。追加のパターンは、フィルターを絞り込むのではなく拡張します。
-s
表示データを降順に並び替え、(total コラムの) メモリー消費量の多いものが最初に表示されます。
オプションでは、node を指定すると、表はその node のコラムにしたがって並び替えられます。このオプション使用時には、以下のように node の値は -s オプションの直後に続けます。
numastat -s2
このオプションと値の間に空白スペースを入れないでください。
-v
詳細情報を表示します。つまり、複数プロセスのプロセス情報が各プロセスの詳細情報を表示します。
-V
numastat のバージョン情報を表示します。
-z
情報情報から値が 0 の行と列のみを省略します。表示目的で 0 に切り下げられている 0 に近い値は、表示出力から省略されません。