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8.4.2. デフォルト I/O スケジューラーの設定
デフォルトの I/O スケジューラーとは、デバイスで他のスケジューラーを明示的に指定しなかった場合に使用されるスケジューラーです。
デフォルトのスケジューラーを指定しない場合、SATA ドライブでは
cfq
スケジューラーが使用され、その他すべてのドライブでは deadline
スケジューラーが使用されます。このセクションで説明する手順に従ってデフォルトのスケジューラーを指定した場合には、そのデフォルトスケジューラーがすべてのデバイスに適用されます。
デフォルトの I/O スケジューラーは、Tuned ツールを使用するか、手動で
/etc/default/grub
ファイルを変更して設定することができます。
起動しているシステムのデフォルト I/O スケジューラーを指定する場合は、Tuned ツールの使用を推奨します。
elevator
パラメーターを設定するには、disk
プラグインを有効にします。disk
プラグインの詳細については、『Tuned』 の章の 「プラグイン」 を参照してください。
GRUB 2 を使用してデフォルトのスケジューラーを修正するには、起動時またはシステムが起動している時に、カーネルコマンドラインに
elevator
パラメーターを追加します。Tuned ツールを使用するか、手順8.1「GRUB 2 を使用したデフォルト I/O スケジューラーの設定」 で説明するように手動で /etc/default/grub
ファイルを修正することができます。
手順8.1 GRUB 2 を使用したデフォルト I/O スケジューラーの設定
起動しているシステムのデフォルト I/O スケジューラーを設定し、再起動後も設定を維持するには、以下の手順を実施します。
/etc/default/grub
ファイルのGRUB_CMDLINE_LINUX
行にelevator
パラメーターを追加します。#
cat /etc/default/grub ... GRUB_CMDLINE_LINUX="crashkernel=auto rd.lvm.lv=vg00/lvroot rd.lvm.lv=vg00/lvswap elevator=noop" ...Red Hat Enterprise Linux 7 で使用可能なスケジューラーは、deadline
、noop
、およびcfq
です。詳細については、お使いのカーネルのドキュメントに含まれているcfq-iosched.txt
およびdeadline-iosched.txt
ファイルを参照してください。これらは kernel-doc パッケージのインストールにより利用することができます。elevator
パラメーターを追加して、新しい設定を作成します。BIOS ファームウェアを使用しているシステムと UEFI ファームウェアを使用しているシステムとでは、GRUB 2 設定ファイルの場所が異なります。以下のコマンドのいずれかを使用して、GRUB 2 設定ファイルを再作成します。- BIOS ファームウェアを使用している場合は、以下のコマンドを使用します。
#
grub2-mkconfig -o /etc/grub2.cfg - UEFI ファームウェアを使用している場合は、以下のコマンドを使用します。
#
grub2-mkconfig -o /etc/grub2-efi.cfg
- システムを再起動して、変更を有効にします。GNU GRand Unified Bootloader バージョン 2 (GRUB 2) の詳細な情報については、『Red Hat Enterprise Linux 7 システム管理者のガイド』のGRUB 2 についてセクションを参照してください。