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A.14. OProfile
OProfile は、oprofile パッケージで提供されるオーバーヘッドコストの少ない、システム全体のパフォーマンス監視ツールです。プロセッサー上にあるパフォーマンス監視ハードウェアを使用して、メモリーの参照時期、第 2 レベルのキャッシュ要求の回数、及び受け取ったハードウェア割り込みの回数など、システム上のカーネルと実行可能ファイルに関する情報を取得します。OProfile は、Java Virtual Machine (JVM) で実行されるアプリケーションのプロファイリングも実行できます。
OProfile は以下のツールを提供します。従来の opcontrol ツールと新しい operf ツールは相互に排他的であることに注意してください。
- ophelp
- システムプロセッサーで使用可能なイベントとその簡単な説明を表示します。
- opimport
- サンプルデータベースファイルをシステム用に外部のバイナリー形式からネイティブの形式に変換します。異なるアーキテクチャーからのサンプルデータベースを解析する場合にのみこのオプションを使用してください。
- opannotate
- アプリケーションがデバッグシンボルでコンパイルされている場合は、実行可能ファイル用の注釈付きのソースを作成します。
- opcontrol
- プロファイリング実行で収集するデータを設定します。
- operf
- opcontrol を置き換えることを目的としています。operf ツールは Linux Performance Events サブシステムを使用するため、1 つのプロセスまたはシステム全体としてプロファイリングをより正確に対象にし、OProfile がシステム上のパフォーマンス監視ハードウェアを使用する他のツールと適切に共存できるようにします。opcontrol とは異なり、初期設定は必要ありません。
--system-wide
オプションが使用されていない限り、root 権限なしで使用できます。 - opreport
- プロファイリングデータを取得します。
- oprofiled
- デーモンとして実行して定期的にサンプルデータをディスクに書き込みます。
レガシーモード(opcontrol、oprofiled ツール、および後プロセッシングツール)は引き続き利用できますが、推奨されるプロファイリング方法はなくなりました。
これらコマンドの詳細情報については、OProfile man ページを参照してください。
$ man oprofile