4.6. GUI を使用したボンディング接続の作成

GNOME control-center ユーティリティーを使って、NetworkManager に 2 つ以上の有線もしくは Infiniband 接続から Bond を作成するよう指示することができます。接続が最初にボンディングされている必要はありません。ボンドを設定するプロセスの一部として設定することが可能です。この設定プロセスを完了するには、利用可能なインターフェースの MAC アドレスが必要です。

4.6.1. ボンド接続の確立

手順4.1 新規ボンド接続を追加する

新規ボンド接続を作成するには、以下のステップにしたがいます。
  1. Super キーを押してアクティビティ画面を開き、network と入力して ネットワーク 設定ツールを選択し、Enter を押します。このステップは、「GNOME グラフィカルユーザーインターフェースによる NetworkManager の使用」 で詳しく説明されています。
  2. +記号をクリックして、選択リストを表示します。Bond を選択します。bond 接続 1 のウィンドウが表示されます。
    NetworkManager グラフィカルユーザーインターフェースの Bond 追加メニュー

    図4.6 NetworkManager グラフィカルユーザーインターフェースの Bond 追加メニュー

  3. Bond タブで 追加 をクリックし、このボンド接続で使用するインターフェースのタイプを選択します。作成 ボタンをクリックします。スレーブタイプを選択するダイアログが表示されるのは、最初のスレーブを作成する時のみです。その後は、すべてのスレーブに同じタイプが自動的に使われます。
  4. bond0 スレーブ 1 の編集 ウィンドウが表示されます。デバイスの MAC アドレス ドロップダウンメニューでボンディングされるインターフェースの MAC アドレスを選択します。最初のスレーブの MAC アドレスがボンドインターフェース用の MAC アドレスとして使用されます。必要な場合は、ボンドの MAC アドレスとして使用するクローンした MAC アドレスを入力します。保存 ボタンをクリックします。
    NetworkManager グラフィカルユーザーインターフェースのボンド接続追加メニュー

    図4.7 NetworkManager グラフィカルユーザーインターフェースのボンド接続追加メニュー

  5. ボンディングされたスレーブ名が Bond 接続 ウィンドウに表示されます。追加 ボタンをクリックしてさらにスレーブ接続を追加します。
  6. 設定を確認してから 保存 ボタンをクリックします。
  7. ボンド固有の設定については、「Bond タブの設定」 を参照してください。

手順4.2 既存のボンド接続を編集する

既存のボンド接続を編集するには以下のステップにしたがいます。
  1. Super キーを押してアクティビティ画面を開き、network と入力して ネットワーク 設定ツールを選択し、Enter を押します。
  2. 編集する接続を選択して、オプション ボタンをクリックします。
  3. 全般 タブを選択します。
  4. 接続名、自動接続の動作、および可用性のセッティングを設定します。
    編集 ダイアログの 5 つの設定はすべての接続タイプで共通のものです。全般 タブ では以下を設定します。
    • 接続名 — ネットワーク接続の名前を入力します。この名前は Network ウィンドウメニューの接続名一覧に表示されます。
    • この接続が利用可能になったときは自動的に接続する — このボックスにチェックを入れると、この接続が利用可能な時にNetworkManager が自動接続します。詳細については 「ネットワークへの自動接続」 を参照してください。
    • 全ユーザーがこのネットワークに接続可能とする — システム上のすべてのユーザーが接続可能とするには、このボックスにチェックを入れます。このセッティングを変更するには root 権限が必要になることがあります。詳細については 「システムワイドおよびプライベート接続プロファイル」 を参照してください。
    • この接続を使用したときは自動的に VPN に接続する — このボックスにチェックを入れると、この接続が利用可能な時に NetworkManager が自動で選択された VPN に接続します。ドロップダウンメニューから VPN を選択します。
    • ファイアウォールゾーン — ドロップダウンメニューからファイアウォールゾーンを選択します。ファイアウォールゾーンに関する詳細情報は、『Red Hat Enterprise Linux 7 セキュリティーガイド』 を参照してください。
  5. ボンド固有の設定については、「Bond タブの設定」 を参照してください。

新規 (または修正した) 接続を保存して他の設定をする

ボンド接続の編集が終わったら、保存 ボタンをクリックしてカスタマイズした設定を保存します。編集中に該当プロファイルが使用されていた場合、接続を切断してから再接続し、NetworkManager が変更を適用するようにします。プロファイルがオフだった場合は、これをオンにするか、ネットワーク接続アイコンメニューで選択します。新規および変更後の接続を使用することに関する詳細情報は、「GUI を使用したネットワーク接続」 を参照してください。
既存の接続をさらに設定をするには、ネットワーク接続 ウィンドウ内でその接続を選択し、オプション をクリックして 編集 ダイアログに戻ります。
以下の設定が可能です。
保存が完了すると、ボンドはスレーブとともにネットワーク設定ツール画面に表示されます。
NetworkManager グラフィカルユーザーインターフェースでのボンド接続

図4.8 NetworkManager グラフィカルユーザーインターフェースでのボンド接続

4.6.1.1. Bond タブの設定

新規のボンド接続を既に追加している場合 (手順に関しては、手順4.1「新規ボンド接続を追加する」 を参照) 、Bond タブを編集して、負荷分散モードとスレーブ接続の障害検出に使用するリンク監視のタイプを設定できます。
モード
ボンドを構成するスレーブ接続でのトラフィック共有に使われるモード。デフォルトは、ラウンドロビン です。802.3ad などの他の負荷分散モードは、ドロップダウンリストから選択することができます。
リンク監視
ネットワークトラフィックを伝送するスレーブの能力を監視する方法。
以下の負荷分散モードが、モード のドロップダウンリストから選択できます。
ラウンドロビン
耐障害性とロードバランシングにラウンドロビンポリシーを設定します。送受信は、ボンディングされた各スレーブインターフェースで、最初に利用可能になったインターフェースから順次行われます。このモードは、仮想マシンのブリッジの背後では追加のスイッチ設定がないと機能しない可能性があります。
アクティブバックアップ
耐障害性のためアクティブなバックアップポリシーを設定します。利用可能になった最初のボンディングされたスレーブインターフェースにより送受信が行われます。別のボンディングされたスレーブインターフェースは、アクティブなボンディングされたスレーブインターフェースが失敗した場合にのみ使用されます。これは、InfiniBand デバイスのボンドで利用可能な唯一のモードです。
XOR
XOR (排他的理論和) を設定します。送受信は選択されたハッシュポリシーに基づいて行われます。デフォルトでは、ハッシュはソースの XOR とスレーブインターフェース数による剰余で宛先 MAC アドレスを掛けて導き出します。このモードでは、宛先が特定のピアになっているトラフィックは常に同一インターフェースで送信されます。宛先は MAC アドレスで決められるので、この方法は同一リンクまたはローカルネットワーク上にあるピアが宛先のトラフィックに最適なものです。トラフィックが単一ルーターを通過する必要がある場合は、このトラフィックバランスのモードは最適ではなくなります。
ブロードキャスト
耐障害性にブロードキャストポリシーを設定します。送受信はすべて、スレーブインターフェースで実行されます。このモードは、仮想マシンのブリッジの背後では追加のスイッチ設定がないと機能しない可能性があります。
802.3ad
IEEE 802.3ad 動的リンクアグリゲーションのポリシーを設定します。同一の速度とデュプレックス設定を共有するアグリゲーショングループを作成します。アクティブなアグリゲーターのすべてのスレーブで送受信を行います。802.3ad に対応するネットワークスイッチが必要です。
適応送信のロードバランシング
耐障害性とロードバランシングのための適応型送信ロードバランシング (TLB) ポリシーを設定します。発信トラフィックは、各スレーブインターフェースの現在の負荷にしたがって分散されます。受信トラフィックは、現在のスレーブにより受信されます。受信しているスレーブが失敗すると、別のスレーブが失敗したスレーブの MAC アドレスを引き継ぎます。このモードは、カーネルボンディングモジュールが認識しているローカルアドレスにのみ、適したものになります。このため、仮想マシンのブリッジの背後では使用できません。
適応ロードバランス
耐障害性とロードバランシングに適応型ロードバランシング (ALB) ポリシーを設定します。IPv4 トラフィック用の送受信ロードバランシングが含まれます。ARP ネゴシエーションにより、受信ロードバランシングが可能です。このモードは、カーネルボンディングモジュールが認識しているローカルアドレスにのみ、適したものになります。このため、仮想マシンのブリッジの背後では使用できません。
以下のリンク監視のタイプは、リンク監視 ドロップダウンリストから選択できます。ボンディングされたインターフェースでどのチャンネルボンディングのモジュールパラメーターが最適な動作をするかテストするとよいでしょう。
MII (Media Independent Interface)
インターフェースのキャリア波の状態を監視します。実行方法は、ドライバーへのクエリー、MII レジスターへの直接クエリー、 ethtool を使ったデバイスへのクエリーがあります。利用可能な 3 つのオプションは以下のとおりです。
監視周期
ドライバーもしくはMII レジスターへのクエリーの間隔時間 (ミリ秒単位)
接続遅延
有効とレポートされたリンクの使用を試みるまでの待機時間 (ミリ秒単位) 。リンクが 有効 とレポートされてからすぐに余計な ARP リクエストが失われた場合に、この遅延は使用できます。これが発生するのは、たとえばスイッチ初期化などの間です。
接断遅延
これまでアクティブだったリンクが 無効 とレポートされた際に、別のリンクに変更するまでの待ち時間 (ミリ秒単位) 。アタッチされたスイッチがバックアップモードに変更するまで比較的長い時間がかかる場合に、この遅延は使用できます。
ARP
アドレス解決プロトコル (ARP) は、1 つ以上のピアにプローブしてリンク層接続の動作具合を判断するために使用されます。これは、送信開始時間および最終受信時間を提供しているデバイスドライバーに依存しています。
以下の 2 つのオプションがあります。
監視周期
ARP リクエストを送信する間隔時間 (ミリ秒単位) 。
ARP ターゲット
ARP リクエスト送信先の IP アドレスのコンマ区切り。