Menu Close
Red Hat Training
A Red Hat training course is available for Red Hat Enterprise Linux
15.2.2.3. その他のステートメントタイプ
以下のタイプのステートメントは、通常、
/etc/named.conf
ではあまり使用されません。
-
controls
controls
ステートメントにより各種設定が可能になり、named
サービスを管理するための rndc コマンドの使用に必要なさまざまなセキュリティー要件を設定できるようになります。mdc ユーティリティーとその使用法の詳細は、「rndc ユーティリティーの使用」を参照してください。-
key
key
ステートメントでは、名前で特定のキーを定義できます。キーは、安全な更新や、あるいは、rndc コマンドの使用など各種動作を認証するために使用されます。以下の 2 つのオプションがkey
と合わせて使用されます。algorithm algorithm-name
: 使用されるアルゴリズムのタイプ (たとえば、hmac-md5
)。secret "key-value"
: 暗号化キー。
mdc ユーティリティーとその使用法の詳細は、「rndc ユーティリティーの使用」を参照してください。-
logging
logging
ステートメントでは、channels と呼ばれる複数の種類のログを使用できます。ステートメント内でchannel
オプションを使用すると、独自のファイル名 (file
)、サイズ制限 (size
)、バージョン番号 (version
)、および重要度 (severity
) でログのカスタマイズされたタイプを作成できます。カスタマイズされたチャネルが定義されると、category
オプションを使用して、チャネルを分類し、named
サービスの再起動時にロギングを開始します。デフォルトでは、named
は標準メッセージをrsyslog
デーモンに送信して、受信したデーモンはメッセージを/var/log/messages
に配置します。それらの重要度レベルとして、default_syslog
(情報ロギングメッセージを処理) とdefault_debug
(特にデバッギングメッセージを処理) などがあります。default
と呼ばれるデフォルトカテゴリは、組み込み型チャンネルを使用して特別な設定なしで通常のロギングを行います。ロギングプロセスのカスタマイズは詳細なプロセスとなるため、本章の範囲外になります。カスタム BIND ログ作成の詳細は「インストールされているドキュメント」で参照されている BIND 9 Administrator Reference Manual (『BIND 9 管理者リファレンスマニュアル』) を参照してください。-
server
server
ステートメントにより、named
サービスがリモートのネームサーバーに対しての反応の仕方に影響する、特に通知とゾーン転送に関して影響するオプションを指定できるようになります。transfer-format
オプションは、各メッセージと共に送信されるリソースレコードの数を制御します。これには、1-answer
(リソースレコード 1 つのみ)、またはmany-answer
(複数リソースレコード) のいずれかになります。many-answers
オプションはより効率的ですが、以前のバージョンの BIND ではサポートされていないことに注意してください。-
ステートメントを使うと、安全な DNS (DNSSEC) に使用される各種パブリックキーを指定できるようになります。
trusted-keys
ステートメントでは、DNSSEC (セキュアなDNS
) に使用される手段として指定できます。このトピックの詳細については、「DNSSEC (DNS Security Extensions)」を参照してください。-
match-clients
view
ステートメントでは、ホストがネームサーバーをクエリーするネットワークに応じて、特別なビューを作成できます。これにより、他のホストが全く異なる情報を受け取る間、ゾーンに関する応答が 1 つの応答を受け取ることができます。また、信頼されないホスト以外のホストでは他のゾーンに対するクエリーしか実行できません。view はその名前が一意になっていれば、複数のものを使用できます。match-clients
オプションを使用すると、特定のビューに適用されるIP
アドレスを指定できます。options
ステートメントがビュー内で使用されると、設定済みのグローバルオプションが上書きされます。最後に、ほとんどのview
ステートメントには、match-clients
リストに適用される複数のzone
ステートメントが含まれます。view
ステートメントが、特定のクライアントのIP
アドレスと一致する最初のステートメントが使用されるため、view ステートメントを指定する順番は重要である点に注意してください。このトピックの詳細については、「複数表示」を参照してください。