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11.6. biosdevname を使用した一貫性のあるネットワークデバイスの命名

biosdevname udev ヘルパーユーティリティーで実装されるこの機能は、すべての組み込みネットワークインターフェイス、PCI カードネットワークインターフェイス、および Virtual Function ネットワークインターフェイスの名前を既存のものから変更します。 eth[0123…] から、表11.2「biosdevname の命名規則」 に示されている新たな命名規則に変更します。システムが Dell システムでない場合や、「機能の有効化および無効化」 で説明されているように biosdevname が明示的に有効になっていない場合は、systemd 命名スキームが優先されます。

表11.2 biosdevname の命名規則

デバイス 旧式の名前 新しい名前
組み込み型ネットワークインターフェイス (LOM) eth[0123…] em[1234…][a]
PCI カードネットワークインターフェイス eth[0123…] p<slot>p<ethernet port>[b]
仮想機能 eth[0123…] p<slot>p<ethernet port>_<virtual interface>[c]
[a] 新しい列挙は 1 から始まります。
[b] 以下に例を示します。p3p4
[c] 以下に例を示します。p3p4_1

11.6.1. システム要件

biosdevname プログラムは、システムの BIOS からの情報、特に SMBIOS に含まれる タイプ 9 (System Slot)および タイプ 41 (オンボードデバイス拡張情報)フィールドからの情報を使用します。システムの BIOS に SMBIOS のバージョン 2.6 もしくはそれ以降がなければ、新しい命名規則は使用されません。ほとんどの旧型のハードウェアは、必要な SMBIOS バージョンとフィールド情報がある BIOS を欠いているため、この機能をサポートしていません。BIOS または SMBIOS バージョンの詳細については、ご使用のハードウェアの製造元にご連絡ください。
この機能を有効にするには、biosdevname パッケージもインストールする必要があります。 これをインストールするには、root で以下のコマンドを実行します。
~]# yum install biosdevname

11.6.2. 機能の有効化および無効化

この機能を無効にするには、インストール中およびインストール後の両方で、以下のオプションをブートコマンドラインに渡します。
biosdevname=0
この機能を有効にするには、インストール中およびインストール後の両方で、以下のオプションをブートコマンドラインに渡します。
biosdevname=1
システムが最小要件を満たしている場合を除き、このオプションは無視され、システムは本章の最初に説明したように、systemd 命名スキームを使用します。
biosdevname インストールオプションが指定されている場合、システムの有効期間中にブートオプションとして留まる必要があります。